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もの書きの楽屋裏 https://blog.goo.ne.jp/15iruka

物書きというかジャーナリストというか、妄想家というか、嘘かほんとか分からない世界を表現。

取材した有名人の知られざる話やこぼれ話を中心にエッセイとも日記ともつかない世界を書いています。いわゆる電波親父の世界です。

15iruka
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2010/07/07

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  • シリーズ1-12 マイケルの女

    旅に出ると言ったって、今日はもう遅いし、明日にしないか。「じんせいはたびのようなものだからもうしゅっぱつしているのよ」お腹も減ったし、何か食べにいこう。ボクはマメヤッコを胸ポケットからズボンのポケットへ移動させた。外は見えないかもしれないね、しばらく辛抱してくれるかい。天神橋から商店街の方へ向かう。1丁目はアーケードがない。星空が見える。アーケードを見慣れた目には開放感がある。風も身体に感じるし、なにより心が自由になる。1丁目は、ほとんどが飲食店で、マスコミに取材された店が多いらしいがあまりここまで来ないので、よく知らない。とりあえず串焼きの店へ入った。テーブルとカウンターで20席ぐらいの広さ。ほとんどが客で埋まっているので、入口近くのテーブルで相席になった。相席客へ声をかけてから入口を背にして座った。それから...シリーズ1-12マイケルの女

  • シリーズ1-11 ブレーキ泥棒

    マメヤッコは、なぜ預言者を捜しているのかな。「よのなかおそろしいことがおきはじめている」恐ろしいことが起き始めている。例えばどんなことかな。「わかいははおやがこどもをおきざりにしてがしさせた」そうだな。新聞で見たよ。恐ろしいね。人間とは思えない。「そう。にんげんのこころをなくした」なぜだろう。「だれかにぶれーきをぬすまれたの」ブレーキ?「そう。ひとにはこころのなかにぶれーきがついている。してはいけないことをしたくなったときそのぶれーきがじどうてきにはたらきやめることができる」なるほどな。物を盗んだり、殺したりする人は心のブレーキを盗まれた人か。犯人は、誰だ。見つけてブレーキを取り戻さないと、日本は大変なことになる。「そう。いまにほんがねらわれている」そうか。日本が狙われているということは、外国から狙われているん...シリーズ1-11ブレーキ泥棒

  • シリーズ1-10 愛は動きの中にある

    夏の中之島剣先は、涼を求める人たちの憩いの場となっている。すぐ近くに座っている若いカップルは、互いを見つめあい、何やら桃色の雰囲気。女性の髪をなぜた男の手がゆっくり下がり、頬をすべり首筋へ。やがて女性の方から男の手に口づけし、感極まった二人は抱き合う。互いの手が肉の上をまさぐり、つかみ、抱擁する。ボクとマメヤッコは全身を目にしてカップルの愛撫を見ていた。彼女が固くなったボクのバットを振り回す前に胸ポケットに戻した。未来と今が混在しているって、どういう意味なんだ。ボクはカップルに聞かれないように声を出さないで聞いた。「あなたはものをかいたりえをかいたりする」そうだね。「でもきもちにぴたっとこないときがある」あたっている。「そんなときはちがうとおもう」そうや。描きたいことと違うと思う。「なぜ?」なぜって言われても、...シリーズ1-10愛は動きの中にある

  • シリーズ1-9 中之島の剣先欲情

    マメヤッコの大事な話を聞く前に聞いておきたいことがあった。中之島の剣先は、東の先端にある。大川はここから堂島川と土佐堀川に別れる。川縁にあるベンチに座った。モダンな街灯が何となくロマンチックだ。彼女をポケットから膝の上に降ろすと、四つん這いになった。身体の上は弾力があるので立って歩きにくいようだ。そのまま、膝から大腿部に向かって猫のように進み始めた。15センチの身体は硬質プラスチックで出来たフィギュア並みの重さがありそれがだんだんボクの大事な所へ近づいてくる。股の所までくると、彼女は小さな叫び声をあげて、滑った。どうもわざしらしい。太股を両手と両足を使って抱くようにした。マメヤッコの乳房が押し付けられている。や、やめろ。そんな気持ちのいいことは、やめてくれ。ボクは心で叫んだ。すると彼女の右手がもぞもぞ動き、ボク...シリーズ1-9中之島の剣先欲情

  • シリーズ1-8 この世界が出来た秘密

    これはきっとマメヤッコのギャグに違いない。預言者かどうかを見分ける能力を彼女は持っているはずだ。いままで彼女がなぜボクの小指の爪から生まれたのか深く考えてみなかった。これはもの書きとしては失格だ。ボクの性格に問題があるのかもしれない。いい加減なのだ。見えた通りをそのまま受け入れている。これではダメだ。少し考えて見よう。物事には理由があり、原因がある。何の理由もなくフィギュアのような人が現れることはあり得ない。しかも、マメヤッコを見える人と見えない人がいるということは人の脳内視覚野にある種の信号を与え、操作しているのかもしれない。「あのね」とマメヤッコが語りかけた。「かんがえてもだめよ」なんでやねん。「このよのなかは、かんがえないほうが、わかりやすくできている」そうか、やっぱりな。ボクの生き方でいいんだ。「どんな...シリーズ1-8この世界が出来た秘密

  • シリーズ1-7 おまえは預言者か

    「どうしたんですか、師匠」「観音様が見えた」観音様?なんのことだろう。「ほれ、見てごらん」天神橋筋の仙人が言うものだから、指差す方向を見てみるとなんと胸ポケットからまたいでマメヤッコが外へ出ようとしている。彼女の着ている服は宇宙服のようなデザインだが、腰の周りのスカート部分が短いので、少し動くと白いスパッツが見えてしまう。そうか、観音様というのは昔の人の言葉で、女性の大切な所を言うのか。「こんにちは」マメヤッコが仙人に挨拶をした。仙人は驚きもせず「こんにちは」と応えた。ボクは仙人の前を通る時、短い時間話したり、時にはお茶を差し上げたりしているが、逆にヒューマンウォッチングの仕方を学んだりしている。肩を下ろして歩いている人は、とても辛いことがあったのだろうとか背筋を伸ばして歩いている人は、自信にあふれているようだ...シリーズ1-7おまえは預言者か

  • シリーズ1-6 天神橋筋の仙人

    預言者を捜せとマメヤッコは言うけれど、どうしたらいいのだろう。大阪の北にある天神橋筋商店街は1丁目(南端)から8丁目(北端)まで約2.6キロあり、日本一の長さだ。南は大川にかかる「天神橋=公儀橋」近くから北は新淀川の「長柄橋」に繋がっている。全国から訪れる人がいて、歩けば証明書がもらえる。大川は江戸時代に淀川と言われた。度々洪水を起こすので明治時代に新淀川が開削された。つまり商店街は新旧二つの淀川を結んでいるのだ。大川が曲がっているので妊婦さんのお腹に見える。天神橋筋はさしずめ背骨だろうか。新しい事を生み続けているのも地勢学的なものかもしれない。札幌にも大きくて長い商店街があったが、曲がっていた。ここは真っすぐ。遠くまで見通せる。写真に撮るとスケール感がでる。その商店街の二丁目、南森町駅の近くに江戸時代から続く...シリーズ1-6天神橋筋の仙人

  • シリーズ1-5 固くなってしまった

    フィギュアだと思われたマメヤッコ。ボクはおろおろした。見せてくれと言われたら、どうしよう。すると不思議なことが起こった。マメヤッコの身体から柔らかさと体温が消えていき、冷たくて固い人形に変化したのだ。豆腐屋さんが手を伸ばしてマメヤッコに触れた時、それは、まぎれもなくフィギュアの感触だった。「可愛いですなあ。どこで買いましたんや」「えっへへへ。秘密」ボクは笑ってごまかした。おたくは、秘密がスキなのだ。豆腐屋さんが通り過ぎると、マメヤッコに体温がもどった。びっくりしたで。どうなってるんだ。ボクは声を出さないで話しかけた。彼女も、声に出さないで答えた。「ひ・み・つ」「それよりもね、いまひとのこころがこわれかけているの。だから、はやくなんとかしないといけない。よげんしゃのちからがひつようよ」こんな商店街に預言者がいるの...シリーズ1-5固くなってしまった

  • シリーズ1-4 エロすぎるフィギィア

    あれから1か月が経った。マメヤッコは15センチほどに成長し、ますます艶かしくなった。彼女の声は鳥のさえずりのように軽やかで、音楽的だ。しかし誰かが傍にいると、人に聞こえない方法で話しかける。マメヤッコは預言者を見つけるために、外へ連れて行ってほしいと言う。ボクは彼女の脇の下をやさしく指で掴み、胸ポケットに入れた。ちょうど顔だけが外に出るくらいなので、息は出来るだろう。黒い帽子をかぶればペンを入れているように見える。ボクは下着を着ない。裸の上に直接シャツを着る。驚いた事に彼女の体温と柔らかさを直に感じるのだ。まるでシャツが二人の間にはないようにリアル。生きているのだから当然の事なのだが裸同士で抱擁しているように感じる。「ボクの乳首はいじらないようにするんだよ」「あい、だんなさま」マメヤッコは素直だ。素直なのは口だ...シリーズ1-4エロすぎるフィギィア

  • シリーズ1-3 預言者を探せ

    マメヤッコはなぜボクの小指から生まれたのだろう。ボクはAB型だから理屈っぽい。軽いのりの人達には嫌われるかもしれない。それに世の中に偶然はなく、全て必然から起こっていると考えるタイプ。きっと、マメヤッコは理由があって生まれた。たとえば大きな陰謀があり、それを防ぐため。いま中国資本が日本の山林を買いあさっているという産經新聞のスクープがあったが、政府はそれを無視した。水資源となる森を伐採すると、どうなるか。禿げ山は雨を溜められない。雨が降ると川は洪水になり、雨が降らないと渇水する。飲み水がなくなるし、田んぼや畑に水が引けない。米や野菜が育てられない。森は水を溜めるダムの役割をしている。それに海にまで栄養を運んでいるので、森が死ぬと、海が死ぬ。まさに安全が脅かされるのだ。さらに悪い事に国は民間の山林をほとんど管理し...シリーズ1-3預言者を探せ

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