宇宙人の、宇宙人による、宇宙人のためのブログ
宇宙で生まれなかった人間はこの世に一人もいません。そうです、みなさんが宇宙人なのです。
その街は、大きく見ると二つに分かれます。黒い線に囲まれた部分と赤い線に囲まれた部分の二つです。僕は黒の部分に家を持っています。窓からは、美しく連なる山並みを見…
休日を四段階にすれば、まずその一番上の段に当たるのが、山です。僕は日の出とともに出かけ、じっくりと時間をかけて山を登っていきます。その際、頂上から吹き降ろして…
その年、私は恋をしていました。彼とはどこで知り合ったのかは覚えていません。彼が何者で、どこから来たのかも私には謎でした。ただ彼の身体から野菜の腐った臭いがして…
そのタクシーには、タイヤがありません。エンジンをかけると、いったん車体の下は水浸しになり、それがしだいに荒れ狂う波へと変わっていきます。街中を走るタクシーとし…
その朝、僕はあるものを発見しました。ぱっと目に飛び込んできたものは一本のバナナでしたが、よく考えてみるとこんな大きなバナナが存在するはずはないとすぐにその判断…
こんな夢を見ました。夢の中で、僕は猿に囚われています。檻の中から外を見ることしかできませんが、それが猿であることはまちがいありません。理由は二つあります。一つ…
その旅客船は、毎日たくさんの人々を海の向こうへ運びます。小さな子供からお年寄りまで、実に年齢層は様々です。船が出航する前の楽しみは、近づいてきた雲にさわること…
その美術館は森の中にあります。途中で道は左右に分かれていますが、それは目の前の湖をぐるりと回りこむためでどちらを選んでいただいてもかまいません。ただここから少…
その施設は、空の中にあります。巨大な鳥の形をした飛行機のようなもので、そこには多くのものが備わっています。飛行機が着陸するのに必要な滑走路もその一つです。それ…
まず私の目に入ったものは、さまざまな色の集まりでした。闇があまりにも深いものだったから、その光は私の目を強く刺しました。いったんは失っていた記憶がそのことでふ…
意識がもどってきたとき、もう私は冷たい水の底へ向かって沈みはじめていました。けっして不快な気持ちはありません。状況からすれば命に関わるようなことなのかもしれま…
スケート場から、たくさんの人々のざわめきが聞こえてきました。僕は引き寄せられるように、スケート場へ入っていきました。氷の上では一人の少女が華麗な舞を披露してい…
空の中にいるとき、一番気になるのはエンジンの調子です。もしこのエンジンが止まるようなことがあれば、僕はもう空の中にとどまることはできなくなります。しかし、それ…
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