『血族4』その2 (小題:風見鶏)完結篇
カテゴリー;Novelこのお話は、『家族』『姉妹』『血族1』『血族2』『血族3』『血族4』その1の続編です。7月自作/風見鶏『血族4』その2完結[続き]高野祥華は駅までの道を歩く。「悪い人ではないと思う。ただ大人になりきれなかった人なんだとも思う」松本隼人の言葉は会話を要求しない。独り言のように続く。「うちの母さんよりも綺麗で優しくて、多分十人いたら十人が高野のお母さんの方が良い親だと言うだろう」「そんなことない」「ありがと」本当だ。血の繋がった母だが、何もなかったとしても松本の母は頼もしい良い母だ。顔形なんて、どうでも良いと祥華は思った。「それでも人っていうのは、見た目で多くを判断してしまうんだ。高野のお父さんを見て、それを知ったよ」世の中の人は、料理人を見る時に知らず知らずのうちに水商売というカテゴリに入れ...『血族4』その2(小題:風見鶏)完結篇
2020/07/19 00:56