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  • 1年と27年

    自分が死んだ夢を見た。すり抜けるように玄関から家に入り、居間に行くと、オヤジがいた。他の家族もみんないた。「ごめんね。ごめんね。」と謝っても、誰も気付いてくれない。しばらくすると、自分の亡骸を見た母親の悲鳴が聞こえてきた。 そこで、夢が終わった。音が聞こ

  • 大晦日の夜

    新しい年になったのが、ついこの間のような気もするが…気付けばもう1ヶ月が経とうとしている。 今年の正月は、流石に寂しいものだった。 年賀状もほとんど届くことがなく、1年に1回見るか見ないかの親戚が訪れることもない。 母親は「おせちも今年はいらんやろ」と言

  • 迎え火

    初盆を迎えた我が家には、提灯がずらりと並んでいる。夜には温かい灯りで、我が家を照らしてくれる。先日は、親戚や地区の方々を集めて、葬儀の際のお礼にご馳走やお酒を振る舞った。その後、盆踊り専門の団体を招いて、庭先で踊ってもらった。自分たちの地区で

  • Re:声

    先日、夢に出てきてくれたおかげで、オヤジの声を久しぶりに聞くことができた。と、喜んでいたらそれから…今度は逆に、毎日のようにオヤジの夢を見るようになった。どうしたものか?昨日は、オヤジとオヤジの大好きな吉田拓郎の音楽の話をした

  • 久しぶりにオヤジの声を聞いた。夢の中で夢と分かりながらも、懐かしい響きに喜んでいる自分がいた。オヤジが喋っていた内容は、はっきりとは覚えていないのだが… 確か、車の自慢か、テレビの自慢だったと思う…(笑)その話を家族にしたら…一番下の妹は、オヤジが曽祖父

  • 遺言

    オヤジは他界する1ヶ月前から脳腫瘍と痛み止めの麻酔のせいで、ろくに体を動かすことも会話をすることもできなかった。もちろん、文字を書くことも不可能だった。そのせいもあって、遺言らしい遺言は何も残っていない。ずっと、付きっ切りで看病していた母親も、「結局、あ

  • 3ヶ月

    オヤジが天国に旅立って、ちょうど3ヶ月。なんだか、あっという間の3ヶ月だった。様々な手続きも一通り済んだ。家の名義が自分の名前になった。長男だからそりゃそうだろ!…と自分に言い聞かせても、なんとも不思議な感じだ。オヤジのいない日常が動き出し

  • 最期の日

    2月24日20時51分、オヤジが他界した。奇しくも自分の誕生日の前日だった。次第に、か細くなる呼吸。一旦、息が止まり、再び持ち直したかと思ったが、大きく深呼吸するかのように一息。オヤジは、二度と呼吸をすることはなかった。静かに静かに、オヤジ

  • 右手の記憶

    オヤジの右手は、寝ているのにも関わらず活発に動く。伸ばしてみたり、曲げてみたり。ぼぉーっと、いつの間にか見入ってしまう。右手の動きが、色んなオヤジの仕草を思い出させてくれるから。さっと髪を掻き上げる。鼻の下をちょこんとこする。1つ1つの仕草が、懐かしい。

  • 覚悟するということ

    「もう、いつでもそうなる覚悟をしとかんといかんね。」母親が、家族に言った。2人の妹は、喪服を買いに街に出掛けた。さすがに下の妹には、発表会の時に着る洋服とごまかしたらしいが…母親は、オヤジが家に帰ってくる時に着る服の用意を、祖母に隠れてそっとしている。入

  • その日のまえに

    電車や病室で過ごすことが多くなり、本を読む機会が増えた。仕事関連の本しか買わなかった自分が、本屋に行くと文庫本コーナーに真っ先に行くようになった。知人のすすめもあり、「重松清」がマイブームである。そんな話を職場の先輩にしていたら、「リアルすぎるやろ!?」

  • いびき

    幼い頃、祖父と祖母と一緒に寝ていた。 祖父のいびきは凄まじく、幼い自分は耐えきれず祖父に思いっきりパンチしていたらしい。 「じいちゃん、ごめんなさい。」 夕方、母親に電話すると、何だか声が聞こえづらい。 ガーガーと地響きのような音がする。 電波障害?病室は電

  • 家族の距離

    「お父さん、結局何も分からんかったみたい。」母親から電話があった。今日、オヤジが1ヶ月ぶりに家に帰ってきた。束の間の帰宅。肝心のオヤジは意識が朦朧とした状態だったので、ノーリアクションだったらしい。そして、すぐに地元の病院へ移った。それでも、大きな意味が

  • おかえりなさい

    オヤジが入院したのは、1月15日。ちょこっと検査をして、家に帰ってくるはずだった。家族はもちろん、当のオヤジもそう思っていた。あれから、ちょうど1ヶ月。 地元の病院から、転院の準備が整ったとの連絡があった。明日、ようやく住み慣れた町に帰ることができる。意

  • 仕事に対するモチベーション

    先週、上司に注意を受けた。仕事のことで注意されることが、最近はあまりなかった自分。上司に注意されながら、改めて自分の仕事を見る。確かに、ひどい。自分でも何やってんだろうって思った。情けない。どうも仕事に対するモチベーションが下がっている。何とかしなくちゃ

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