戦時下ドイツを壮大な背景画としたミステリー~濫読日記 「ベルリンは晴れているか」(深緑野分著) 善の基準であった神なきあと、絶対悪としてヒトラーが登場、そこからの距離によって行為の価値が決まる時代になった。つまり、ヒトラーは逆説的な意味で人間的な価値の審…
少女の瞳に映った大人社会~映画「ルノワール」 「PLAN75」で長編デビューした早川千絵監督の2作目。前作は、高齢化社会に対応するため、75歳で安楽死を選択できるという究極の物語だった。問題意識をそのままプロットに反映…
血の呪縛か芸の才能か~映画「国宝」 歌舞伎役者が、10歳になるかならない我が子を舞台に上げる。たどたどしいセリフに、ひいき筋が拍手する。テレビでそうした光景が流れると、苦い思いがする。まだ人生に思いをいたすことのない幼子…
長い悔恨と悲しみの果て~映画「秋が来るとき」 ブルゴーニュの田舎町に一人暮らす80歳のミシェル(エレーヌ・バンサン)。パリから時々娘のヴァレリー(リュディビーヌ・サニエ)と孫のルカ(ガーラン・エルロス)が訪れるのが楽しみだ。…
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