掌編と散文詩にしてますがただの短文です。屈折迷走。たまに全消し。実験場。
覚書、また刹那の戯言、囈を中心として、埋葬。
ボトルメール放つがごとく親指答え「いまどうしてる?」「絶望してる」
南極では塵がないから吐く息も白くはならぬとラジオは喋る
拾うては並べ指先誤りて弾く言の葉三十一文字は
青空に向かって欠伸をする仔猫手のひらひとつの陽だまりとなる
世界のまんなかにいたことなんてないあなたはやさしく、泣き、手を伸ばすが間にはいつも断崖大海砂漠鏡 が、あった伸ばして硝子に当たった指をわたしが咬んだというのか鏡にうつる姿は求めるばかりのわたしだというのかでておいでとあなたはいうあなたの中に
おおよその目測で空の遠さを計って 僕らは投げた足元の石ころはまるで無駄のない翼のカーブを描いて水面を撃った僕らは空を撃ちたかったが揺らせたのは 水面の幻だけだったしかしその間だけ確かに世界は壊れた、僕らの手で空を歪め、光を曲げ映る幾つかの人
砂漠 に ミルクの一滴水瓶座皹入った空から すべりおりる糸を伝うしずくは夢想する 花嫁、の 香りブライダル・ヴェイル、金平糖より、小さな真珠の削り屑。 (( 見よ、東方から三人の博士たちが (( ペンと (( 鉄と (( なみだを捧げて。飴
カウンタ数がまだ少ない割に、たくさん拍手をいただきました。 ありがとうございます。 なんか、びっくりです。 続きにお返事あります。
眩し過ぎて暗い、とあなたは言った。暗いことはないわ、とわたしは言った。鴎と海猫の違いが分からない。雲の名前も詳しくない。あれが入道雲なのだろうか。さある、と波の裾がやって来て足先に巻き付いた。さある、引く時には柔らかな砂を持っていく。海は
船は未知の星に不時着した。その星の屋内マーケットで古書市を覗くと、いつか私が書いたメモの束が綴じて売られていた。私は既に発見されている。過去として。歴史の一部として。私はそれを手に取った。紙の色はこんな風だったか、こんなインクを使ったか、
街の底は重みを欠いた泥だ。 混ざり合っている、ケミカルな甘い香り、喉の斜め後ろの所で鳴らされる作り声、予定、マスカラのさらついた膨らみ、約束、煙草の匂い、髪の毛に反射する蛍光灯、期待、携帯のキイの微かな音、鍵の鳴る音、何処かへの、速度、速
繋いだ手がもろもろと砕けて肉が去り、気付くと白い骨と手を繋ぐ形になっているのだった。 骨は薄水色の絽の袖口から伸びている。 水面は穏やかに凪ぎ、親指の爪ほどの月が映り込んで、天からしなやかで瑞々しい蔦が次々と水に潜ってくる。 掌に肉の欠片
甘ったるい香りが本棚の前に留まっていた。向こうの棚の前にいる高校生が香水をつけている。高校生は一心に携帯電話をいじっていた。両足の間に鞄が置かれている。肩が薄くて、シャツが滑り落ちそうな角度だ。彼はそれで、私が入店した時からずっとそうして
銀の皿に白い野の花を敷いて、青い小鳥が眠っている。 火を灯せば小鳥の夢を焼きそうで、蝋燭と燐寸に手を伸ばす気はしない。 星が天蓋からゆるやかに降っては肌を転がり、シーツの襞のあいだに沈んでいく。 古びたクリスタルを打ち合わせるのにも似た星
どのピースをどう合わせると鶏一羽分になるかを話し合いながら、二十歳過ぎの女が二人、フライドチキンを齧っている。 どれが羽根なのか脚なのかを、上司の文句を言うのと同じ低い声音と男言葉で話し合う。 多分口にする言葉の意味はさして重要ではなく、
青虫の中に何が入っているのだろうか。何が生まれているのだろうか。 全ての脱皮は恐ろしい。
揃いの制服を着た中学生が三人、揃ってズボンのポケットに両手を突っ込み、肩が触れるほど近く並んで笑いながら横断歩道を渡って行った。 舗道に上がると彼らはまるで速度を緩めることなく二人と一人に別れた、二人と一人は別々の方向に歩き出しながら少し
急に吐き溜めが欲しくなつたので久方振りにこの洞窟を開いてみる。 今日やりたくなつたことは埋葬に近いので洞窟の名をカタコムベと改め脳に発泡沈殿した言葉を置いて行く事にする。 私のことだから長続きはするまいと思ふ。 正仮名遣いっぽく書いたけど
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