chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
kitasendo
フォロー
住所
益田市
出身
島根県
ブログ村参加

2009/10/24

arrow_drop_down
  • 過去に戻つて後悔しない

    後悔といふものがあります。聖書を見ると、あの偉大な創造主にさヘ、後悔があるらしいことが分かる。 主は地の上に人を造ったのを悔いて、心を痛め、 「私が創造した人を地のおもてからぬぐい去ろう。人も獣も、這うものも、空の鳥までも。私は、これらを造ったことを悔いる」 と言われた。(創世記6:6-7) 神でさへ悔いることがあるのなら、まして不完全な我々に悔いがあつても一向...

  • 透明になる

    「無我」「悟り」といふことを「透明になる」といふイメージで考へてみたいと思ひます。 「我を無くす」「悟りを得る」などは仏教的修業の文脈の中で語られることが多いわけですが、大半の我々日常生活者にとつて特別な修行などは無縁の話です。そこで、日常生活をしながら心霊的な成長をする道はないかと考へると、「透明になる」といふイメージが私には浮かんでくるのです。 「透明」になればなるほど、光をそのまゝ透過させる...

  • 「戒律」といふ概念

    社会学者で東大名誉教授の上野千鶴子さんが、ある男性と密かに入籍してゐたと『週刊文春』が報じて、少し話題になつてゐるやうです。 『文春』は「密かに入籍」と書くけれども、入籍するに当たつていちいち「私入籍しました!」といふステートメントを世間一般に発表する必要はないでせう。役所に行つて粛々と(密かに)手続きすればそれでいゝことです。 入籍が特に話題になるのは有名人に限つたことに違ひない。上野さんも有名...

  • 加害者は誰が作るか

    今まで自分の知らなかつた良いものがあると誰かが紹介してくれ、 「それがあれば、生活がもつと快適になりさうだ」 と思ひ、手に入れてみて使つてみると、あまり良くはなく、却つて思はぬ副作用が出たとします。 さういふ事態になつたとすれば、私の心は穏やかではおれませんね。どんな思ひが湧いてくるでせうか。 「これを使つて、私の生活は却つて不便になつた」 「これが本当に良いと思つて紹介してくれたんだらうか」 「生産...

  • 原因の特定はあなたにお任せします

    私が自分自身を見るにおいても、誰か他の人を見るにおいても、見えてゐるのは実際にあるもののごく一部であると思ふ。ほとんどのものは隠されてゐて見えない。 しかし、今まで見えてゐなかつたものが見えてくることがある。それはそれを見るにふさわしいときが来たといふことであり、見ることによつてそれに関はる課題を解くチャンスが訪れたといふことではないかと思はれます。 最近ある人(Aさん)と話してゐるとき、話題は母...

  • 「私の中の世界」を創造する

    18世紀の哲学者イマヌエル・カントに 「我が上なる星空と、我が内なる道徳律」 といふ有名な言葉があります。 頭上に展開する星空と、自分の内心に働く道徳律。この2つのものは、新しい感嘆と畏敬の念をもつて私の心を満たし続けると『純粋理性批判』の最終章で書いてゐるのです。 聖書的な世界観から見れば、この2つともに創造主・神に由来してゐると考へられるでせう。しかし由来は同じだとしても、両者には大いに違ひがある...

  • 我々の真の創造性

    神が人間に責任分担を与へたのは、それを完遂することで神の創造性までも似るやうにするためであつた。さらには、神との共同創造主といふ権限によつて、万物の主管主といふ立場も与へようとなさつた。 人間の創造性について、『原理講論』ではそのやうに説明されてゐます。しかしその創造性とは一体どんなものか、その内容については具体的に触れられてゐない。 そこで『統一思想要綱』を参考にすると、 「創造性とは創造の能力...

  • 無極から出て無極へ還る

    易学では、宇宙の根源は太極または無極だと言ふ。そしてその太極から陰陽が生じ、陰陽から木火土金水の五行が、五行から万物が生成されたと説きます。 太極と無極の関係については、学者の間でも議論の余地があるやうなので、こゝでは無極とします。 『原理講論』ではこの無極こそが創造主としての神だと言ひ、その神は陰陽二性性相の統一的(中和的)核心であると言ひます。このことから、神にも陽と陰の二極があるとも考へるの...

  • 水が氷になる世界

    神秘思想家として知られるルドルフ・シュタイナーは『神秘学概論』の中で、この世の起源について、かういふ譬へで説明してゐます。 この世(物質的宇宙)の素材のすべては霊的なものから生じた。この世が生じる前は、霊的なものだけが存在してゐた。現在の仮説で言へば、ビッグバンで今の宇宙が生じる前には霊的な宇宙があつたと言へるでせうか。 それは水と氷に譬へることができます。 最初は水だけが存在してゐた。それがある...

  • なぜ「甘受」がベストなのか

    前回の記事「甘受したときにのみ幸いである」に関連して、もう少し書いてみようと思ひます。 『原理講論』の説明によると、地上人が抱へる何らかの罪を清算するために神は悪霊を彼に送つて、苦痛を与へることを許諾する。苦痛と言つても一様ではない。事故に遭ふ、病気になる、詐欺に遭ふ、事業が失敗する、人から誤解される、夫が家事を手伝つてくれない。いろいろあるでせう。 いづれにせよ、このとき地上人が受けた苦痛を「甘...

  • 「甘受」したときにのみ幸いである

    精神や魂、あるいは霊性などを重んじる人たちの間では、ある行為においてよ「動機」をより重んじる傾向があると思ふ。しかし考へてみると、神は「動機」よりも「結果」を重んじる、あるいは敢へて「動機」を無視するかたであるやうにも思へるのです。 その根拠は、『原理講論』の「復活論」にある「悪霊の再臨復活現象」にあります。 神が我々を救済したいと切望しておられるのは間違ひないとしても、その遂行は決して容易ではな...

  • 当てにならない語り手

    小説における「当てにならない語り手問題」といふのがあるさうです。茂木健一郎さんはこのことに触れて、いくつかの例を挙げてゐます。 例へば、カフカの『変身』。ある朝、主人公が目覚めると自分が虫に変身してゐたといふ奇抜な設定の小説です。彼自身は自分が虫になつてゐると主張し、また傍証もあるのですが、彼の主張は信じられるのか。もしかしてすべてが幻想だといふ可能性だつてある。 あるいは芥川龍之介の『藪の中』。...

  • 「あるがまゝ」に見ることのできる自分

    我々には五感があつて絶えず外界の情報を収集してゐますが、その中でも視覚情報が最も多い。全情報の8割から9割近いやうです。 五感から入つてきた情報のほとんどは脳で処理されるのでせう。処理されて初めて、我々はその情報を認知する。ふつう我々は外界そのものを認知してゐると思つてゐますが、実はさうではない。脳で処理された情報を認知してゐるのです。 例へば、目の前に薔薇を見てゐるとします。 花びらのみずみずしい...

  • 天国人にならうとする人

    「天国を創らうとする人は、天国を創れない」 といふ考へが、あるとき、フッと浮かんできたのです。 それなら、どういふ人が天国を創れるのだらうと思つてゐると、 「私が天国人にならうとする人だけが、天国を創れる」 といふ答へのやうなものが返つてくる。 この問答が自分の内面でなされたあと、 「これはどういふことだらう? 本当にその通りだらうか?」 と、今度は理性的にその是非を確認しようと思案する。 「天国を創...

  • 病気は「もの」ではなく「こと」である

    『感染症は実在しない』(岩田健太郎)とはちよつと目を引くタイトルです。 「実在しない」とはどういふことだらう? この3年間世界中をパニックに陥れたコロナパンデミックも幻想に過ぎなかつたとでもいふのでせうか。 岩田医師は感染症の第一人者で、このパンデミックの最初期、クルーズ船ダイヤモンド・プリンセスに乗り込んで対策の最前線に立つたことで、当時その名前が知られた。その専門医がありもしない感染症と闘つた...

  • 誰が神の偶像か

    あなたは自分のために刻んだ像を作ってはならない。上は天にあるもの、下は地にあるもの、また地の下の水の中にあるもののいかなる形も。あなたはそれにひれ伏しても、それらに仕えさせられてもならない。 (『出エジプト記』20:4-5) 旧約聖書の中でもよく知られる「モーセの十戒」の第2戒です。「刻んだ像」を「偶像」と言ひ、それを拝むことを「偶像崇拝」と呼んで、厳しく戒めてゐ...

  • 感謝は道を開くか

    夫が長く勤めた会社が別の大きな別の会社に買ひ取られることになり、その社員が全員解雇されることになつた。不測の事態に気をもんだ奥さんがあるかたに相談したところ、その人は短くかうアドバイスしてくれたさうです。 あなたは今ご主人のリストラだけを心配しておられるけど、考へてみたら、ご主人はありがたい人だよね。毎月何十万も稼いでゐながら、自分の小遣ひはわづか数万で文句も言はず、働き...

  • 包みつゝ包まれる

    『福岡伸一、西田哲学を読む』の中で、福岡氏の対談相手である池田善昭氏が「逆限定」といふ概念を紹介してゐます。 池田氏は西田哲学つまり西田幾多郎の構築した独自の哲学の研究者。「逆限定」とは西田哲学の述語です。 生命は環境に包まれながら、逆に環境を包んでゐるといふ、その働きを指して、西田は「逆限定」と言ふ。西田哲学に不慣れな者には判りにくいので、池田氏はいつくか実例を挙げます。 例へば、今西錦二の「棲...

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、kitasendoさんをフォローしませんか?

ハンドル名
kitasendoさん
ブログタイトル
まるくまーる(元教育部長の講義日記)
フォロー
まるくまーる(元教育部長の講義日記)

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用