出てました(^^)----本屋でもいい場所に置いてました。
携帯を見つめながら、思う。永井君は察しがいい。君には確かに兄がいる。「でも、言えないよな」 ガクからも口止めされているし、気安く口を滑らす類でもない。 ガク…
「名字が」「そう、『永井』だ。俺の調べた現在住居の地区と南が家庭訪問に行った場所も一致した。だから俺は行った」「会ったのか」 ガクは首を横に振った。「見に行っ…
「高校受かったから報告するよ。私立だけど」「おめでとう。私立なんだね」「そこ、将棋が強いから」その後彼は続けた。「もう一度奨励会試験受けることにしたよ」 …
「せめて入塾テストとか受けさせても」「一樹に恥を掻かせたくないんですよ。それに、これ以上ショックを与えたくありません」 言葉がなかった。 ショックという言葉が…
僕は手帳をカバンから取り出し、めくる。そして、一樹君が汚い字で書いた番号に電話した。「はい、誰?」「一樹か、俺、行進ゼミナールの南だよ」「あ、せんせえい」 …
「塾の話、していい?」「もちろん」 そう、忘れる事などなかった。「僕の所にも、正確に言うと僕の母親に連絡が入った。一樹君のお母さんからね。行進ゼミナールは諦め…
そう言って、彼女は帰っていった。僕らも帰るしかなかった。 最後に建物から出ると、見慣れた顔がいた。「永井君」「先生」「帰らなかったのか。寒いのに」「先生。あ…
「家で、待機。そして、自習」 でも、もし、来てもらうような場合となったら。講義室には何もなかった。生徒の名簿も。「そうだ、おまえ達。住所と電話番号、教えてくれ…
いきなり帰ろうとした彼女を引き留めながら言った。「ちょっと、考えよう」 しかし、どうしようもないことは分かっていた。時間は過ぎ、生徒は「どうするの」って三…
「ブログリーダー」を活用して、ほよよさんをフォローしませんか?