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かつて買い集めていた 週刊ベースボールを読み返しています

野球ブログ / プロ野球

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2009/09/25

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  • # 840 週間リポート・大洋ホエールズ

    初先発・福島堂々完投勝利オールスター戦で初先発し、11本塁打を浴びながらも"完投勝利"を飾ったのは福島捕手ならぬ"福島投手"だ。実はこれ第3戦の試合前に行われたホームラン競争で投手を務めた時の話。11本塁打対10本塁打で全セが勝利し、福嶋選手は全セのナインから「ナイスピッチング」と冷やかされ照れくさそうに苦笑いしながら「初めて投手をやって固くなっちゃった。勝ててよかったよ」と勝利の弁。このホームラン競争は両リーグの3人ずつの代表が12スイングで本塁打を何本打てるかで勝負する。先攻の全パはリー選手(ロッテ)が4本、ウイリアムス選手(日ハム)と山崎選手(ロッテ)がそれぞれ3本を放ち計10本塁打。対する全セの最初は福嶋選手の同僚・田代選手(大洋)で右に左に4本。続く大杉選手(ヤクルト)は3連発をダブルで放ち6本...#840週間リポート・大洋ホエールズ

  • # 389 週間リポート・ヤクルトスワローズ

    このツキと自信はデカイぞ「シゲ(長嶋監督)に感謝状でも贈らにゃいかんな」とクールさが売りの広岡監督が珍しく冗談を飛ばした。安田・鈴木・梶間投手、大杉・若松選手を送り込んだ今年のオールスター戦。地元・神宮球場での第3戦に先発して3イニング・1失点と可もなし不可もなしだった安田投手以外は第1戦の平和台球場で若松選手が殊勲賞、大杉選手がホームラン競争で両リーグトップの6本を記録するなど大活躍してヤクルト勢の存在を高めたからだった。夢の球宴に勝った負けたは意味はないが、競り合いや勝負どころでまだ弱いと評されることが多いヤクルトの選手が後半戦に向けて自信をつけてくれたのは大きかった。中でも広岡監督が一番喜んだのが鈴木投手と梶間投手の活躍ぶり。第3戦で優秀投手賞を獲得した鈴木投手は2試合・5イニング・自責点0。「自分...#389週間リポート・ヤクルトスワローズ

  • # 388 週間リポート・中日ドラゴンズ

    怖いぞ?のってきたマーチンマーチン選手に待望の二世が誕生した。7月23日夜にパトリシア夫人が名古屋市立大学病院で3400gの男児を出産した。「ハッピーだ、ハッピーだ!」とマーチン選手は大喜び。「どうだ立派なベビーだろ。初めての子供だから男でも女でもよかったけど、本音は男の子が欲しかったんだ」と普段は物静かな男が珍しくアメリカ人らしい派手なジェスチャーで大はしゃぎ。「手も大きいし足だってほらこんなに特大でスポーツは何をやらせても上手くなりそうだ。鼻も高くてハンサムさ」といった具合。名前は"トーマス・ジェイコフ・マーチン"君と決めているそうで、マーチン選手の喜び方は留まるところを知らない。「可愛い息子の為に後半戦はポンポンとホームランを飛ばすぜ」とナゴヤ球場で始まった後半戦に向けたミニキャンプでは宣言通りポン...#388週間リポート・中日ドラゴンズ

  • # 387 週間リポート・広島東洋カープ

    一見落書き、実はおまじない水沼選手はイタズラ好き?試合前にバットに塩をかけたりする選手は少なくないが水沼選手はバットの芯部分にマジックで目を描く。昨年まで在籍したシェーン選手がやっていたのを真似たものだ。「これがホンマのバッティングアイじゃ」と洒落を言う。それもこれもスランプ克服するための悩んだ結果から出た苦肉の策である。なにせ押しも押されぬ"1000万円プレーヤー"なのに前半戦の打率が1割台では話にならない。"おまじない"が効いたのか打率は2割5分近くまで跳ね上がったが本塁打数は後半戦になっても僅か3本。そこで今度はバットにポパイの絵を書いて怪力にあやかろうとの願いだ。「走者がいる時はやはり一発が欲しい時もある」とポパイの絵だけでなく最近は奥さんにほうれん草のジュースを作ってもらいせっせと飲んでいるそう...#387週間リポート・広島東洋カープ

  • # 836 週間リポート・阪神タイガース

    長嶋さんに恥をかかせるな!プロ入り4年目の若トラ・掛布選手が全セが誇るスーパーカー打線の三番を打ち堂々と活躍した。掛布選手を三番に起用したのは長嶋監督。周囲はプレッシャーが大きく、掛布選手を委縮させてしまうと危惧したのだが半ば強引に抜擢したのだった。「三番を打つなんて考えてなかったですよ。荷が重かったですけど一生懸命やりました。満足です」と掛布選手。第2戦こそ山田投手(阪急)などパ・リーグが誇るエース級の継投に抑えられたが第3戦は見事な活躍を見せ、長嶋監督は「ハイ、掛布君は立派に頑張りました」とベタ褒めだった。この長嶋演出に感激したのが父親の泰治さん。第3戦の神宮球場へ家族連れだって応援に行き息子の晴れ姿を観戦した。その前夜、掛布選手は移動日休みを利用し故郷の千葉へ帰省し父親が営む小料理屋「みやこ」で親子...#836週間リポート・阪神タイガース

  • # 835 週間リポート・読売ジャイアンツ

    今や全国区のショートオールスター戦で一番自信を付けたのが遊撃手の河埜選手。第3戦の神宮球場ではただ1人フル出場した。「第1・2戦は多少なにか学ぼうとかいろいろ気を遣いましたが、第3戦ではノビノビとプレーしました」といかにも今時のヤングらしく目を輝かせていた。阪急の速球王・山口投手から中前打を放ったり、二盗はおろか三盗までやらかすなどハツラツとプレーして一気に人気と実力のほどを全国のファンに示した。「アイツにもう少し力強いサムライ気質があれば俺の若い頃そっくりだ」とかつて西鉄でサムライ遊撃手といわれた評論家の豊田泰光氏が言うほどの躍動ぶりだった。全セを率いた長嶋監督は河埜選手をフル出場させることによってペナントレースで3割2分を超える打率を残す打力がありながら有名選手に引け目を感じる奥手な性格を一気に払いの...#835週間リポート・読売ジャイアンツ

  • # 834 週間リポート・クラウンライターライオンズ

    もう死んでもいい3試合きりのオールスター戦。その3試合全てに登板した永射保投手。酷暑の中、3試合で計5回2/3イニング・無失点だったのに勝利投手はおろか賞品のひとつも手にしない「タダ働き」に終わってしまったが本人はそうでもないようだ。第1戦では王選手を一ゴロに退け「次はぜひとも三振を」と言っていたが、宣言通りに第2戦では王選手と張本選手のOH砲を連続三振に仕留めた。「あの2つの三振があったからもう賞品はいらない。自分にとって最高の勲章ですから」と興奮した。第3戦でも張本選手に死球を与えたが王選手を二ゴロに打ち取り、永射投手の伝家の宝刀であるカーブがセ・リーグのスーパースター達にも充分通用することが証明できた。オールスター戦初出場でいきなり全パのエース扱いされた永射投手の評価は上昇する一方で第3戦の神宮球場...#834週間リポート・クラウンライターライオンズ

  • # 833 週間リポート・ロッテオリオンズ

    ナニッ!肩を氷で冷やす?「もう肩は痛みません。これまでチームに迷惑をかけましたがこれからはその分をマウンドで返していきます」とキャンプ以来の右肩痛から解放された三井投手はキッパリ言い切った。一時はキャッチボールもままならず投手というより野球そのものが出来ない状態だったがオールスター戦明けから一軍に戻って来た。キャッチボールをしただけで翌日は痛みで腕が上がらず歯磨きをするにも苦労し「開幕した頃は夜も眠れなかった」そうだ。チームは投手不足で序盤リードしていても終盤に逆転され勝てる試合を失っていく。「自分さえまともな状態だったら…」とジリジリした毎日を送っていた三井投手はある決断をした。全力投球をした後に右肩を氷で冷やすという荒療法だ。これまでの常識で言えば肩の最大の敵は「冷え」だがその常識に真っ向から突っかか...#833週間リポート・ロッテオリオンズ

  • # 832 週間リポート・日本ハムファイターズ

    これがプロだ!大リーガーだ「ファン投票で何とか1人でも出場して欲しかったんですが…」とパ・リーグNo,1の観客動員を誇る日ハムのフロント陣はオールスター戦ファン選抜ゼロにちょっぴり残念顔だったが、監督推薦で高橋直投手・高橋一投手・加藤捕手・ウイリアムス選手の4人が出場を果たした。中でも「これぞプロ」とハッスルプレーを見せたのがウイリアムス選手。西宮球場での第2戦の8回裏一死に代打で登場し左前打。門田選手(南海)の投手強襲打で二塁に進塁。続く石渡選手(近鉄)の三ゴロで併殺と思った次の瞬間、田代選手(大洋)の二塁送球が高く逸れたのと門田選手の猛スライディングで二塁手のシピン選手(大洋)が転倒してしまった。その一瞬の隙をついてウイリアムス選手は三塁を回ってホームイン。二塁ベース上でのクロスプレーに目を奪われてい...#832週間リポート・日本ハムファイターズ

  • # 831 週間リポート・近鉄バファローズ

    こうして決まった太田の球宴出場夢の球宴も終わり、いささか古い話で申し訳ないが太田幸司投手にまつわる裏話をしてみよう。パ・リーグ投手部門のファン投票では村田投手(ロッテ)、山田投手(阪急)に次ぐ3位で得票数は6万1999票。普通の場合はこの順位なら監督推薦で出場は問題ない。ところが人気先行の太田投手だけに全パを率いる上田監督は太田投手の推薦には慎重だった。太田投手は過去7回ファン投票1位で出場しているが監督推薦は一度もない。そして13日の近鉄対阪急戦の後期シーズン3回戦に太田投手が先発に起用された。メンバー表を見た上田監督は「太田君はまだ6勝しかしていないが相変わらず人気があるねぇ。ファン投票であれだけの得票を得ているのだから監督推薦で選んでも問題はないけど、判断するのは今日のピッチングを見てからにしよう」...#831週間リポート・近鉄バファローズ

  • # 830 週間リポート・南海ホークス

    真夏の夜のビアガーデン大阪球場のグラウンドを使って真夏の夜に風変わりな催し物が行われた。選手とファンが一堂に集まってビールパーティーを開いたのである。名付けて「南海ホークス選手とファン交歓ビアナイター」である。参加したのはオールスター戦出場組以外の選手・コーチ陣。ブレイザーヘッドコーチ、穴吹二軍監督、江夏投手や藤原選手なども顔を揃えた。グラウンドの中央にビールを積んだトラックがデンと停車し、周りには串カツなどの屋台がズラリと並びビアホールそのまま。その日はちょうどオールスター戦期間中の移動日でテレビ観戦もなく、ファンの出足も早く午後6時半の開始予定を繰り上げたほどの盛況ぶりだった。昼間には中モズの猛練習でしごかれてクタクタになっていた選手たちも大喜びでビアナイターに参加した。このユニークな"夢の酒宴"は昭...#830週間リポート・南海ホークス

  • # 829 週間リポート・阪急ブレーブス

    八百長依頼に首を振った山田本拠地の西宮球場でのオールスター第2戦で山田投手が先発し、セ・リーグが誇る"スーパーカー打線"を抑えて勝利投手となり米田投手、江夏投手と並ぶオールスター戦最多となる4勝目をあげた。この試合前、山田投手は捕手の野村監督に呼ばれた。野村監督は「なぁヤマよ、ワンちゃん(王選手)との勝負やけどヒットを打たせてやってくれんか。お前の立場からいえば許せんかもしれんが、天下の王がスランプで苦しんどるのはお前も知ってるやろ。打たせてやらんか」と言ってきたという。つまり"片八百長"の進言である。無論、野村監督が事前に王選手と話し合ってきたのではない。王選手はそれまで球宴33打席ノーヒット。あの王選手がオールスター戦になるとからきし打てないのである。なぜ野村監督がそこまで王選手を案じるのか?何を隠そ...#829週間リポート・阪急ブレーブス

  • # 828 城之内邦雄

    新人で開幕投手に開幕投手は投手の勲章で全幅の信頼を得ている証拠でもある。その名誉を新人ながら浴したのが昭和37年の城之内邦雄投手だ。佐原一高から日本ビールを経て巨人入りした城之内投手は3月3日の西鉄とのオープン戦に初登板し、6回・4安打・無失点と好投し勝ち投手となった。その勢いのままオープン戦は7試合・4勝0敗・防御率0.27と驚異的な数字を残した。オープン戦の実績を買われて4月7日の阪神との開幕戦に先発投手に起用された。城之内投手は5回まで2失点と好投したが巨人打線が小山投手に抑えられ敗戦投手に。5日後の4月12日の大洋戦に先発したが僅か15球投げただけで降板。その後も勝ち星に見放され開幕から3連敗を喫してしまう。並みの新人ならここで滅入ってしまうだろうが城之内投手は違った。ちょっとしたきっかけで調子が...#828城之内邦雄

  • # 827 権藤正利

    足かけ3年・28連敗昭和28年に洋松(現大洋)に入団すると早速15勝して新人王になったが、21年間続いた現役生活でこの年が自己最多勝利。3年目の昭和30年7月9日から同32年6月2日にかけて28連敗を喫して一躍有名になった。昭和30年のシーズンを8連敗で終えると翌年も出ると負けを繰り返して6月10日まで10連敗をし、従来の記録であった林直明投手(大洋)の18連敗に並んだ。何とか勝たせてやりたい首脳陣は1週間後の6月17日の国鉄戦で4回まで5対1とリードした場面で権藤投手をリリーフに起用した。ところがたちまち3ラン本塁打を浴び1点差に。7回二死満塁で押し出し死球と牽制悪送球などで3失点で19連敗の新記録となった。こうしてその後も負け続けて28連敗。ようやく昭和32年7月7日の巨人戦に完封勝ちして連敗に終止符...#827権藤正利

  • # 826 土橋正幸

    無四球試合無四球試合の記録保持者は73試合の小山正明投手。土橋投手は第3位だが、1試合平均の四死球は小山投手の「2.00個」より少ない「1.40個」である。生涯134完投だから、2.9完投に一度の割りで無四球試合をやったことになる。昭和34年のシーズンでは6月28日から7月16日にかけて54回1/3連続無四球で、白木義一郎投手(セネタース)の74回のパ・リーグ記録更新も視界に入った。ところが7月18日の近鉄戦7回一死二塁の場面でベンチから敬遠策を命じられた為に記録は潰えた。翌々年の昭和36年7月には56回連続無四球を続けたが8月26日の南海戦の初回先頭打者に四球を与え、またも記録更新を逃した。テンポの速い江戸っ子投法だが東京・浅草育ちの江戸っ子である土橋投手はそんな記録はどこ吹く風とばかり残念がる素振りは...#826土橋正幸

  • # 825 謹賀新年

    #825謹賀新年

  • # 824 惜別

    今年の6月に成人T細胞白血病で亡くなった北別府学のルーキー時代インタビュー連覇ならずパッとしなかった今年のカープだが、ここにきて俄然脚光を浴びだした新人がいる。ウエスタンリーグ優勝の立役者である北別府学投手である。ライバルは青山投手(中日)聞き手:巨人戦に初登板(9月29日)した感想は?北別府:別に意識しませんでした。ただ、王さんや張本さんを相手にすると圧倒される感じは正直ありました。ランナーをためないように思い切り投げることだけ考えました。聞き手:巨人打線は怖かった?北別府:怖いと思いますね。でも力むとこの前の阪神戦(19日)みたいに打ち込まれちゃうから冷静になろうと。でも王さんの時は抑えようと力んでしまって全然ストライクが入りませんでした。聞き手:満員の後楽園球場でも緊張しなかったの?北別府:むしろ緊...#824惜別

  • # 823 鈴木啓示

    鈴木啓示投手とはもっと早く対談をしたかったが、なかなかチャンスがなかった。オールスター戦前のロッテ戦に上京した際にようやく時間をとってもらうことが出来た。今や両リーグを代表する左腕投手からどんな秘話が聞けるか期待は大きかった。低迷したとき考えた聞き手…ようやっとるねぇ鈴木…いや、もう息が詰まるような感じですわ(苦笑)聞き手…近鉄としては精一杯か?鈴木…我々選手がこんなことを言うのおかしいけど、ようやってる方やね。聞き手…打てないからねぇ(苦笑)鈴木…チーム打率は12球団最低でしょ。2割3分いってない。ようあそこまで粘ったと思うね。聞き手…打線が湿ってると、どうしても自分が抑えなきゃと思うんじゃないの?鈴木…以前は自分で言うのもアレですけど投げやりな性格だったんです。もうアカンと思ったら諦めが早かった。それ...#823鈴木啓示

  • # 822 選手会

    「現行の年金では孫のオモチャ代にもならない」「選手会を法人化して共済会制度を設置する以外に退団後の保障はありえない」とプロ野球選手会が遂に立ち上がった。月額5万円では女房・子供を養えないOH砲(王・張本)2人合わせた年俸が1億円を超えたとかサッシー(酒井投手)の契約金が5千万円だのトップクラスのプロ野球選手の話題は確かに華やかだ。一方で今時そんな馬鹿な!と思える話も多い。野球協約では「参加報酬の最低保障」は年額60万円と定められている。月額5万円だ。もちろん実際には年俸60万円の選手は存在しない。しかし年俸120万円の選手はセ・パ両リーグに10人近くいる。昨年から年俸360万円以下の選手が一軍で出場した場合には差額を補填するシステムを採用したが、二軍の選手だけでなくレギュラークラスの働きをする中にも該当す...#822選手会

  • # 821 青バット

    一直線に弾丸ライナーでスタンドに飛び込むホームラン。片や大きな弧を描いてフェンスを越えるホームラン。青バット・大下弘の打球は天高く舞い上がるモノだった。最強打者の夢は青バットと共に日本プロ野球は昭和11年に創設された。そんな昔の事を言われても分からないという若い読者に伝えると、あの「二二六事件」が起きた年だ。それくらいプロ野球の歴史は古い。そのプロ野球の歴史の中で最強の打者を選べと言われたら大いに悩む。打撃の神様・川上哲治を落とすわけにはいかない。またミスタープロ野球・長嶋茂雄も同じく外せない。他にも王貞治や野村克也、中西太など枚挙に暇がない。しかし敢えて私が選ぶとしたら先ず大下弘の名前を最初に挙げる。昭和21・22年に「赤バット・青バット」が流行した。この赤バットと青バットが有名になった経緯はまるで違う...#821青バット

  • # 820 素顔拝見・金城基泰

    涼しい目元をしている、ちょっとしたハンサムボーイ。前期の好成績はやはり新天地に移って、そこの水が彼に合っていたということだろう。優勝の味を知っているからこそ、もう一度と欲が出てくるという。新チームに来たら今までの事は白紙聞き手:現在、9勝と順調ですけど好調の原因は?金城:やはり精神的なこともありますし、野村監督のリードのお陰もあるでしょうね。要は南海が自分に合っているということですかね。カープにいた頃は甘えもあって体調を言い訳にしていました。聞き手:20勝は?金城:いえいえ、全然考えてないです。一応15勝を目指していますが、先ずは2ケタ勝利。次はあと6勝して15勝です。聞き手:南海はどうですか?金城:雰囲気いいです。やっぱり優勝したいですね。前期は悔しい思いをしたので後期は是非とも勝ちたいです。聞き手:優...#820素顔拝見・金城基泰

  • # 819 島本兄弟

    兄・島本講平(近鉄)から弟・島本啓次郎(法大)へ自分で言うのも何だが弟の啓次郎とは仲がいい。3歳違いで中学・高校では一緒にプレーしたことはないが、お互いに野球の虫で家では打撃論を夜遅くまで語り合った。弟の性格は明るくてよく喋ってみんなに好かれる。兄弟ケンカはしたことはないが、もしやったら弟には勝てないと思う。それはそうと最近の弟は調子が悪く東京六大学リーグ戦でヒットも少ない。法政大学"華の49年組"の一員らしく江川投手に負けないくらいの活躍を見せて欲しい。大学最後の年だから悔いのないプレーを期待しているが、弟の悪い癖が出て大振りが目立つ。もっとコンパクトに確実性を上げるスイングを心がけるべきだと思う。弟が大学卒業後も野球を続けたいという気持ちを持っていることは薄々感じているが現状ではドラフトで指名される可...#819島本兄弟

  • # 818 河埜兄弟

    兄・和正(巨人)から弟・敬幸(南海)へやっぱり弟(敬幸)のことは気になるな。朝起きて新聞に目を通す時、先ずはチームや自分のことを見て次はライバルチームのことではなく弟の記事を探している自分がいる。去年までは一軍にいてもあくまでベンチ要員。スタメンに名前を連ねることはまずなかった。ところが今年は桜井選手の調子が芳しくなく弟に出番が回って来て、九番打者ながら二塁手としてスタメンで出場している。とうとうアイツもここまで来たかと思うと嬉しい。正直言って弟が南海に指名されてプロ入りを決めた時は心配だった。実力一本の世界で男として遣り甲斐はあるが、その厳しさは想像以上だから苦しむのは俺一人でたくさんだという気持ちもあった。それがどうやら弟も一人前になったようだ。曲がりなりにもレギュラー争いに食い込んでいるし、兄貴とし...#818河埜兄弟

  • # 817 定岡兄弟

    賢兄愚弟とか賢弟愚兄などいろいろ言われますが、野球の世界にもブラザー選手が何組かいる。ここに紹介する定岡・河埜・島本兄弟はファンにはつとに有名だが、3組とも幸いにも"賢兄賢弟"なのが楽しい。その羨ましい兄弟愛の言葉を聞いてみた。兄・智秋(南海)から弟・正二(巨人)へ今年の正月に弟(正二)に会い、「俺はレギュラー、お前は一軍入りを果たそう」と約束したが弟はキャンプ・オープン戦までは健闘したものの開幕一軍入りは成らず、自分のことのように悔しい思いをした。でも先日、弟が二軍で3勝目をあげて約束した一軍昇格を5月に果たした時は嬉しかった。弟はプロ3年目、自分は6年目。投手と野手との違いはあるが野球に対する思いは同じだと思う。自分は昨シーズンまでは若さに任せてプレーして失敗したりもしたが今は「こうすれば良い結果が出...#817定岡兄弟

  • 記録の意外史:中島治康

    史上初の三冠王野村克也選手(南海)の三冠王が確実視されるようになった昭和40年9月30日、プロ野球実行委員会は「昭和13年の中島治康選手(巨人)が初の三冠王である」と公式発表をした。昭和13年といえば職業野球が誕生して3年目で記録に関する関心も薄く、中島選手が打率・本塁打・打点の3部門でトップに立っても少しも話題にされなかった。それが30年たってやっと見直されたわけである。当時は春季と秋季は独立して記録はシーズン毎にリセットされた。春は打率のみトップだったが、秋は打率・本塁打・打点を制した。10月10日までは打率.288・本塁打2と平凡だったが、11日から22日にかけての5試合連続本塁打で一気にトップになり、その後の23日と25日の試合で5打数4安打の固め打ちで打率を上げて三冠王を確実にした。ちなみに5試...記録の意外史:中島治康

  • # 815 記録の意外史:千葉茂

    新人離れしたデビュー昭和13年5月1日、甲子園球場での阪急対巨人戦は巨人軍の歴史にとって画期的な試合であった。次代の巨人軍を背負う2人の新人がデビューしたのだ。六番・一塁手としてスタメン登場した熊本工・川上哲治選手と9回表に代打起用された松山商・千葉茂選手である。川上選手は2打席凡退で退き、千葉選手は四球だった。千葉選手はボール球には手を出さず、際どい球はファールするなど新人らしからぬ粘りを見せた。好球必打を身上とする千葉選手は四死球が多かった。年間100四死球というのは現在では敬遠四球が多い王選手が14シーズンも記録しているが、当時は誰もおらずプロ野球史上初めて記録したのが昭和25年の千葉選手だった。昭和25年から同27年にかけて3年連続でセ・リーグの四死球王で、通算919四死球は史上9位。通算出塁率は...#815記録の意外史:千葉茂

  • # 814 記録の意外史:森昌彦

    長かった正捕手への道プロ野球史上、捕手として最多出場の野村監督に次ぐ2位は森昌彦選手だ。昭和30年に岐阜高から巨人に入団した。当時の正捕手は日系2世の広田選手、控えは藤尾選手や棟居選手らがいて森選手が正捕手になるのに4年の歳月を要した。シーズン閉幕間近の10月8日に代打に起用されるも中飛に倒れ、1年目はこれで終わった。プロ初安打は翌31年7月29日の広島戦で、通算12打席目のこと。だが2年目もこの1安打きりで初スタメンに起用されたのは昭和32年7月17日の広島戦だった。この試合で森選手は3打数2安打と活躍し、翌日の試合でも4打数2安打と気を吐いたが正捕手への道はまだ開けていなかった。やっと捕手陣で最多出場となったのが昭和34年。それ以来、昭和48年まで15年間も巨人の頭脳として正捕手の座を守った。日本シリ...#814記録の意外史:森昌彦

  • # 813 巨人ファンとアンチ巨人 ②

    3連敗で阪神優勝が確定した。巨人の奇策は奈落の底への兆し。常道阪神に悠々たる余裕。許してはならぬ巨人が流した罪悪セ・リーグ前半戦の天王山といわれた甲子園球場での阪神対巨人戦で阪神は3連敗を喫した。阪神ファンにとっては悔しい思いの敗北ばかりだった。大リーグのような球団お抱えのアナウンサーではないのに何故か巨人の好機のみ1オクターブ高い声を張り上げるテレビ・ラジオのアナウンサー。巨人を褒め上げるだけでよい評論家たちは口を揃えて巨人のV2街道邁進ぶりを讃え、巨人系列のスポーツ紙は日本一になったかのような慶賀紙面に飾り立てた。だが私(伴野朗)は違う。決して野球の専門家ではないし諸氏の前に誇れる球歴もない一介のファンに過ぎないが平均的な常識を持った健全な一社会人だと自負している。私は前々から巨人の横暴を決して許して...#813巨人ファンとアンチ巨人②

  • # 812 巨人ファンとアンチ巨人 ①

    今シーズン初の伝統の一戦は巨人の3連勝で終わった。同じ3連戦を見た巨人ファンとアンチ巨人ファンでは見方が全く違うのが興味深い長嶋巨人は10度優勝する。勝負に賭ける大胆さ、冴えわたる長嶋采配に無敵の強さを見た。共演者・藤村富美男さんに悪いけどテレビドラマ「必殺仕置人」で共演している元阪神監督・藤村富美男さんに招待されて甲子園球場で熱戦を見ることができた。藤村さんには申し訳ないが、わたくし山崎努は根っからの巨人ファンである。その巨人がいかにも巨人らしさを発揮し、ここ一番の強さを十二分に堪能させてもらった。小生は小学生の頃から後楽園球場の一塁側ベンチの横で黄色い声援を送っていた。その当時の巨人軍は青田に川上や千葉といった猛者連中が目白押しに並んでいて現在の長嶋巨人とはいささか趣を異にしていた。だが長嶋巨人の魅力...#812巨人ファンとアンチ巨人①

  • # 811 通算200勝

    4月2日の開幕戦で鈴木啓示投手(近鉄)はロッテを完封し開幕戦通算6勝目となり、別所毅彦氏(南海・巨人)の日本記録に肩を並べた。この勝利で通算198勝となり待望の200勝が目前となった。スピード第1号スタルヒンの快挙ひと口に200勝といっても20勝を10年積み重ねて達成できる記録。30勝、40勝が出現した一昔前ならいざ知らず、時には20勝投手がいないシーズンも珍しくない現代では200勝への道はますます遠くなってきた。プロ野球へやって来た投手の数は約2000人と推定される。そのうち100勝に到達したのは昨年現在68人。200勝となると14人というから約150人に1人しか実現できない記録だ。200勝投手の第1号はビクトル・スタルヒン投手。1㍍90㌢の長身から投げ下ろす直球は威力満点で昭和12年は春夏合計28勝、...#811通算200勝

  • # 810 週間リポート 大洋ホエールズ

    恐怖の野球規則8.04大洋投手陣内で今、"20秒の恐怖"なるものが広まっている。野球規則八・〇四(塁に走者がいないとき、投手は球を受けた後20秒以内に打者に投球しなければならない。投手がこの規則に違反して試合を長引かせた場合には球審はボールを宣告する)を徹底化することになり、ルールを厳しく適用するとなった。「僕はキャッチャーから球を受けたらすぐにサインを見て投げるから影響はないね」という平松投手をはじめ、杉山・根本投手らは平然としているが、「周りから間合いが長いと言われる。でも20秒以内だと思うけど…」と間柴投手は不安げだ。20秒といえばタバコを二・三服ふかせば経ってしまう。一般的な投球動作の時間はマウンドを足でならすと5秒、サイン交換は3秒、帽子を被り直したりズボンを上げたりで7秒、ロージンを手にすると...#810週間リポート大洋ホエールズ

  • # 809 週間リポート ヤクルトスワローズ

    喜んでばかりはいられません6月4日から15日まで1分けを挟んで球団記録タイの9連勝を記録したヤクルト。だが好事魔多しの格言通り、サッシーこと酒井投手とエース・松岡投手が揃って二軍落ちとなった。10年ぶりの9連勝となった阪神戦に先発した松岡投手は初回一死一・二塁の場面でラインバック選手に3球目を投げたところで左腹部に痛みが出て僅か21球で緊急降板。試合は勝利したもののチームに暗雲が漂い始めた。翌日になっても痛みは引かず病院で診察を受けると胸部挫傷で全治10日と診断された。今季は決して好調とはいえない成績の松岡投手だが、何といっても投手陣のエースで戦線離脱はチームに与える影響は大きい。5月1日の巨人戦で左太腿の肉離れを発症した酒井投手の予後も芳しくない。2人の故障にチームの貯金はまだ「5」あるじゃないかと周囲...#809週間リポートヤクルトスワローズ

  • # 808 週間リポート 中日ドラゴンズ

    後楽園17連敗は監督の責任?人工芝の後楽園球場でまたしても負けた。昨シーズンから勝ち星ゼロの17連敗。しかも負けたのがエース・星野投手とあってショックは大きい。「連敗ストッパー役はオレだ!今度こそ勝つ。負けたら名古屋に帰れん」と背水の陣で19日の対巨人9回戦のマウンドに上がった星野投手だったが2回裏に滅多打ちされ7失点降板。投球数はたったの45球。青ざめた顔はKOされたボクサーそのものだった。1週間前の甲子園球場で阪神相手に4安打完封した同じ投手とは思えなかった。気持ちばかり独り歩きし肝心の球のキレを欠いた。だが星野投手を責めるのは気の毒だ。もともと登板予定の初戦が雨で流れ次戦にスライド登板した。これが普通のカードなら精神状態もそれほどでもなかったが「今度こそ巨人には負けられん」と人一倍責任感の強い星野投...#808週間リポート中日ドラゴンズ

  • # 807 週間リポート 広島東洋カープ

    ヘソから下は丸出しで~す広島市民球場での対阪神3回戦の6回表からギャレット選手が捕手で登場した。外人選手が捕手をやるのは昭和37年、大毎(現ロッテ)テスタ選手以来15年ぶり。身長188cm・体重86kgの巨漢がプロ選手としては小柄な水沼選手のプロテクターを着けるとヘソから下が丸出しといったサマを目にしたスタンドのファンは大笑い。なんとも滑稽な見た目だがそのプレーたるや見事なもので首脳陣や広島ナインはビックリしたほど。「的が大きいので投げやすい(池谷投手)」のは当然としても強肩ぶりが抜群で、翌4回戦で二盗を試みた中村勝選手を刺した時にはスタンドから「日本人は敵わない凄い強肩だ」との感嘆の声が上がった。ギャレット選手は捕手が素人というわけではない。大リーグのエンゼルスに在籍していた昨年も捕手として15試合に出...#807週間リポート広島東洋カープ

  • # 806 週間リポート 阪神タイガース

    キバとヒゲがモノをいいます連敗街道まっしぐらの阪神。猛虎と呼ぶにはおこがましく、すっかり飼い猫状態だったがようやくキバ(掛布)とヒゲ(田淵)に復活の兆しが見え始めて虎らしくなってきた。掛布選手の場合は骨折が欠場の原因だったので怪我が治りさえすれば復活に問題なかった。一方の田淵選手は極度のスランプでスタメン落ちしていたが復帰2試合に久々の11号本塁打を放った。10号を放った5月29日以来20日ぶりの一発だった。ただし打順は本来の四番ではなく六番とまだまだ完璧な状態ではないが、とにかく本人も首脳陣も一安心。「ヒジの具合も良くなって左方向へ引っ張れるようになった。これからは大丈夫そうです」と笑顔が戻った田淵選手。勝率を5割に戻し、遅まきながら首位巨人追撃に出た阪神。甲子園球場での対巨人3連戦(21・22・23日...#806週間リポート阪神タイガース

  • # 805 週間リポート 読売ジャイアンツ

    さすが全国区"巨人党"強しオールスター戦のファン投票第1回集計が出て捕手意外の8ポジションを巨人勢が占めるという参議院選の候補者が見たら羨ましがる"巨人党"が大躍進。早くも巨人ナインの間では「参議院なら全議席独占も夢じゃない」「今のコバ(小林投手)なら本物の選挙に立候補しても当選確実だ」などなど。中には「あとはヨシ(吉田捕手)だけか。これからは1打席1打席が票につながると思ってやれ」とか「打席では"お願いしま~す"という気持ちで打て」など冷やかしたり激励したり。その吉田選手も23日の第2次発表で田淵選手(阪神)を抜いて捕手部門トップに立ち遂に巨人勢が全ポジションを占めた。巨人勢や他チームのスター選手ら全セを指揮する長嶋監督は楽しい構想にふける時がある。三塁手部門は現在トップの高田選手の他にも掛布選手(阪神...#805週間リポート読売ジャイアンツ

  • # 804 週間リポート クラウンライターライオンズ

    高くない2300万の契約金「アイツ、やっぱりただのルーキーじゃなかった。俺の目に狂いはなかったよ」と青木一三球団重役(スカウト・渉外担当)は得意満面。それというのも松下電器に内定していたのを大逆転で入団させた立花選手が刈谷市営球場で行われたウエスタンリーグのトーナメント大会で最優秀選手の栄冠を勝ち得たからだ。「高校生のそれも外野手に契約金2300万円は高すぎるという声が多かったが、俺が2年越で惚れ込んだ逸材だからな。決して法外な金額じゃなかっただろ。この分ならレギュラー獲得が予想より早まるかもね(青木)」と球団側の宣伝の分を割り引いても立花選手の実力は確かなモノである。トーナメント大会では二番打者として11打数6安打。吉沢選手(阪急)の打率.625に劣るものの、決勝の阪急戦一死満塁の場面で平山投手から放っ...#804週間リポートクラウンライターライオンズ

  • # 803 週間リポート 日本ハムファイターズ

    この一発!お前に分かるかな?開幕戦からパ・リーグでは華々しい満塁本塁打ラッシュが続いているが、日ハムでも23日の近鉄戦で富田選手が満塁弾を放った。0対4とリードされた8回に同点引き分けに持ち込む価値ある一発だった。あまりの嬉しさに富田選手が一塁ベースを踏み忘れて慌てて踏みに戻るハプニングもあった。あわや幻の満塁本塁打になるところだったが、幻の一発といえば昨年のことを憶えているファンも多いはず。4月29日、同じく近鉄戦で新人の行沢選手がプロ入り初安打を満塁本塁打で飾ったが一塁走者の服部選手を追い越してしまい、記録上は「単打・3打点」となる珍事があった。「満塁なんて野球をやって初めて。ソフトボールで打ったことがあるだけ。そういえば柳田投手はソフトボールみたいな下手投げだから打てたのかな。柳田投手は昨年ノーヒッ...#803週間リポート日本ハムファイターズ

  • # 802 週間リポート 近鉄バファローズ

    とてもルーキーとは思えんなドラフト1位ルーキーの久保康生投手が10日の対クラウン戦で鮮やかなデビューを飾った。高校時代に何度も試合を行なった平和台球場。この思い出の多い地で久保投手は見事な投球を披露した。先発した仲根投手がKOされ降板した5回裏からマウンドへ。代わりっぱな竹之内選手を内角のシュートで三振。続くロザリオ選手もボールカウント2-1からスライダーでこれまた三振。しかも「(捕手の)梨田さんはカーブのサインを出したんですけど、打たれそうな気がしたので咄嗟にスライダーを投げました。梨田さんには悪かったかな」と並みのルーキーとは思えない発言に取り囲んだ報道陣もビックリ。6回裏にちょっとした見せ場があった。同じ柳川商からプロ入りした立花選手が基選手の代打として登場し同級生対決が実現した。「絶対に打たせたら...#802週間リポート近鉄バファローズ

  • # 801 週間リポート ロッテオリオンズ

    成田よ後期は本当に大丈夫か?カネやんはじめロッテ首脳陣は成田投手の後期復帰の目途が立ちホッと一息ついている。6月20日に後楽園球場で行われたイースタンリーグトーナメント大会に成田投手は登板した。巨人の二軍相手に内容こそ目立ったものではなかったが、とりあえず無事に投げ切ることが出来て一軍復帰の見通しはグーンと明るいものとなったのだ。思い起こせば春の鹿児島キャプで右肩痛を発症してから成田投手にエースの面影は見られなかった。5月中旬に一度は一軍に合流したものの、3日ともたず再び二軍に逆戻り。本人が焦りや失望を感じるのは勿論だが首脳陣も「成田がいてくれたらなぁ」と何度となくため息を漏らした。現状の投手陣は安木投手や田中投手の台頭で一応のやり繰りはついているが、実績のない投手だけに心許ない。後期シーズンに巻き返しを...#801週間リポートロッテオリオンズ

  • # 800 週刊リポート 南海ホークス

    1ヶ月ぶりに投げたものの6回1/3を投げて5安打・4失点。忘れかけていた江夏投手が遂に今季初登板を果たした。4月18日の対近鉄3回戦で江夏投手は3月16日のオープン戦の登板以来、実に1ヶ月ぶりにマウンドに戻って来た。登板の2日前に野村監督に先発を申し渡された時に江夏投手は「プロ入り初登板の時のように感激した」という。しかし結果は冒頭のように芳しいものではなかったが本人は「自分としてはよくあそこ(7回途中)まで投げられたと思った。ブランクを考えれば先ずは良かった」とKOされたショックは見せなかった。江夏投手の黄金の左腕が神経炎と診断されたのはキャンプイン直前の事だった。必死に治療に専念し開幕に間に合わせたが待てど暮らせど野村監督からのGOサインは出なかった。チームは開幕から好調で先発ローテーションも確立され...#800週刊リポート南海ホークス

  • # 799 週間リポート 阪急ブレーブス

    殺しのテクニック教えます阪神から移籍した笹本捕手がなんと5盗塁刺殺のパ・リーグ新記録を成した。思わずベンチから「よっ、殺し屋!」と感嘆の声が飛んだ。対ロッテ3回戦(西宮)で3回表から中沢選手に代わってマスクを被った笹本選手は弘田選手の二盗阻止を皮切りに4回表には末永選手、8回表には有藤選手と千田選手、9回表には代走の井上選手をいずれも二盗を許さなかった。試合は引き分けに終わりナインには疲労だけが残ったが笹本選手の強肩がなければ負けになりかねない展開だった。捕球から送球までの素早い動き。手首を利かしたスローイングはコントロール抜群。まさに捕手にうってつけの笹本選手だが、前所属の阪神では外野手にコンバートされて捕手としては1年余りの空白期間があった。それだけに阪急に移籍後は外野手としてのスローイングから捕手の...#799週間リポート阪急ブレーブス

  • # 798 ミスター若虎

    タイガースの急成長株・掛布くんの活躍は一種のすがすがしさを感じさせる。プロ野球は常に新しい戦力、明日のスターを求めている。掛布くんはチーム、ファンの願望を満たし更に若い選手に希望をもたらしたと思う。野球見るのもイヤだった欠場中聞き手…怪我はもう大丈夫ですか?掛布…はい。もうほとんど治りました。少し前まで雨が降ると痛みがぶり返したりしましたが、今は大丈夫です。聞き手…それはなにより掛布…広島戦でホームランを打ってから気分的に楽になりました。聞き手…あの松原投手から打った一発ね。そういえば怪我をしたのは松原投手のデッドボールでしたね?掛布…そうです。左手首でした。聞き手…休んでいた時はどうでしたか?掛布…辛かったです。今年は開幕から調子よくて、信じられないくらい打ってた時にデッドボールでしたから落ち込みました...#798ミスター若虎

  • # 797 新人王

    今年のオールスター戦にヤクルトの梶間投手が新人でただ一人出場した。セ・リーグの新人王レースも勝負あったという感じだが、昨年から規定が改正され新人王は今年入団の選手だけに限られなくなった。今年の新人王有資格者を総ざらいしてみた(記録は7月19日現在)新人王争奪で図られる深慮遠謀昨年の10月21日、広島対ヤクルト戦(広島)に先発した北別府投手は7回表二死後に1点を失うと直ぐに降板した。得点は広島が3点リードしており交代させる必要はなかったのだが、今年の新人王を見据えた配慮だったのは明らかだ。高卒ルーキーの北別府投手はここまで投球回数は29回1/3。30回を超すと新人王の有資格を失う。この試合に勝利しても2勝1敗で新人王には実績不足だ。北別府投手の降板は新人王を獲らせる為の首脳陣の深慮遠謀だったのだ。従来、新人...#797新人王

  • # 796 ライオンズバッテリー ②

    繰り上げ1位のシンデレラボーイ永射投手とは対照的なのがプロ同期生の若菜嘉晴選手。昭和28年12月5日生まれで永射投手より2ヶ月ほど「弟」だ。だが身体は弟の方が大きく、180㌢・78㌔とガッシリしている。永射投手とバッテリーを組んだ時は若菜選手が声をかける為にマウンドに駆け寄ると、オスよりメスの方が大きい"ノミの夫婦"の如くユーモラスな光景を見せてくれる。若菜選手は福岡県というより広く西日本地区で高校野球の強豪校と知られる柳川商の出身で高校時代から大型捕手として注目され、島根・浜田商の梨田選手(現近鉄)と並ぶスラッガー捕手の呼び声が高かった。昭和47年に当時の西鉄にドラフト4位指名で入団した。指名順位は4位なのだがこの年はドラフト会議前に西鉄球団が身売り騒動を起こし、1位指名の吉田好伸投手(丸善石油)以下、...#796ライオンズバッテリー②

  • # 795 ライオンズバッテリー ①

    ライオンズが後期に突然の獅子吼えを見せている。前期の最下位から一気に首位を突っ走る素晴らしい高度成長。それを支えるのは永射保投手と若菜嘉晴捕手の2人。このバッテリー、永射は小柄で若菜は大きい女房役のノミの夫婦でありそれが獅子を走らせている。クロウトが選んだ球宴初の出場今年のオールスターゲーム第1戦はクラウンの本拠地・平和台球場で行われた。前期最下位、しかも主力は故障続きで満足な成績を残していないとあってクラウン勢がファン投票では全滅だった。昨季DHファン投票2位だつた太田選手は今季は右太もも肉離れで今季は前期を棒にふり、12年連続出場の土井選手も左足アキレス腱痛による不振で遂に落選となった。そうした状況で全パを率いる上田監督(阪急)が監督推薦でイの一番に挙げたのが永射投手と若菜選手だった(他に基選手も推薦...#795ライオンズバッテリー①

  • # 794 素顔拝見・梶間健一

    響きのある低音の声に、渋みを感じさせる顔。ルーキーといってもやはり伊達に25歳という年はとっていない。そのミラクル投法で見事「新人王」の金的を射止めることは出来るのか?聞かれたこと以外は答えないことにしている聞き手…6勝4敗・防御率2.94(7月21日現在)という数字は如何ですか?梶間…まぁ防御率は上位にいますけど数時自体は可もなく不可もなくって感じですかね。聞き手…勝ち星の方は?梶間…今のペースでいけば10勝はいけそうですけど、相手も研究してくるでしょうし分かりませんね。聞き手…新人王は意識していますか?梶間…なるべく考えないようにしています。130試合やってチームの勝利に貢献してこそのタイトルだと思います。結果として新人王が獲れたらそれでいいと思っています。聞き手…自分のどういう点が6勝という結果にな...#794素顔拝見・梶間健一

  • # 793 ノムさん

    パ・リーグの前・後期どちらかは優勝してもいい実力を持っている南海だが、前期は惜しいところで阪急に勝ちを譲り後期もスタートで大きく躓き短期決戦としてはいささか苦しい。ファンはヤキモキだが野村監督が前期シーズン当初に漏らした発言が妙に気になってくる。その発言とは…オーナーに絶対の信頼前期シーズン開幕から南海が快進撃を見せていたころ野村監督はポツリ「とにかく前期が勝負なんや。勝たないと俺なんか吹っ飛ばされるやろうから…」ともらした。その言葉の裏には優勝しないと辞めさせられるとの思いが込められている。仮に前期がダメでも後期シーズンを制覇すればよく、なにも前期に固執する必要はないのだが敢えて野村監督は前期を強調する。それだけ自身のクビが危ないことを感じとっているのかもしれない。現実は最後の最後まで前期優勝を阪急と争...#793ノムさん

  • # 792 夢の球宴 ④

    デービス落選でうがった思惑が…最近は大当たり連発で、さすが大リーガーと言われ始めたデービス選手(中日)はファン投票では球宴不出場となり、監督推薦でも選ばれずガッカリしている中日ファンも多いだろう。だが実は監督推薦されず胸を撫で下ろしている球団関係者がいる。球宴不出場が正式に決まった時、デービス選手は「オールスター戦?ありゃ巨人とパ・リーグの試合なんだぜ。とてもオールスターなんて言えないじゃないか。だからオレは辞退したんだ」と事もなげにうそぶいた。大物というか奇人というか何ともヒトを食った表現でハナからオールスター戦を無視した発言を聞いた人は目をパチクリさせたものだ。日本にやって来てからのデービス選手は目下ひとり暮らし。6月中旬に1週間ほどエミー夫人がショーニン君(2歳)を連れて来日したが数日でハワイに戻っ...#792夢の球宴④

  • # 791 夢の球宴 ③

    オールスター休暇出場選手は別としてオールスター期間中はチームにとってはサマーバケーション。ホッと一息つけるはずなのに、ちょっぴり浮かぬ顔もチラホラ。ただいま旋風を巻き起こしているクラウンと日ハムである。何故か…せっかくの勢いに水を差すことになるから。特に現在パ・リーグ首位を快走中のクラウンにその懸念が強い。ある評論家は「失礼ながら今のクラウンに優勝を争う力はない。首位にいるのは奇跡に近い。持てるチーム力『10』がたまたま『20』になっているだけで長続きはしないから勢いに乗って突っ走るしかない。それだけにオールスター期間の休みは痛い」と診断する。「昭和33年の日本シリーズで西鉄は巨人と戦ったが、巨人3連勝後に雨で1日順延してガラリと様相が変わり西鉄が奇跡の逆転劇を起こした。勝負とはそんなもので今度はクラウン...#791夢の球宴③

  • # 790 夢の球宴 ②

    次世代の金の卵オールスター戦はスター選手のオンパレードでその顔ぶれを見るだけでも夢の球宴なのだろうが、視点を変えて将来のスター選手を探すのもひとつの「夢」ではないか。その意味でもジュニアオールスター戦も楽しいフェスティバルである。二軍の選手たちはカクテル光線の下ではなく炎天下でプレーする。摂氏35度近い直射日光が選手の顔や腕へ容赦なく降り注ぐ。グラウンド内は蒸し風呂のような猛烈な暑さだ。だからどの顔も日焼けして真っ黒。中には一軍ベンチ入りしている選手も数人いて色白な顔が目立つが、彼らの願いは1日も早く一軍でプレーすることだ。投手なら先発ローテーション入りを目指すし、野手ならスタメン出場を願う。日頃はイースタン、ウエスタンに分かれてそれぞれのリーグで頑張っている二軍の選手たちの1年に一度の晴れ舞台がジュニア...#790夢の球宴②

  • # 789 夢の球宴 ①

    オールスターゲームも終わって、いよいよこれからがペナントレースの正念場となるが、このオールスターでは目に見えない投手戦への前哨戦ともいうべき暗闘があるとか。そこでもうひとつの別の闘いを探ってみると…またも起こった!?球宴の駆け引きドラマオールスター戦でいつも話題になるのが選手の起用法や各チームの監督・コーチ、そして選手たちの駆け引き。いわば呉越同舟のベンチ内で何とか自チームに有利となる情報や相手をスポイルさせようとする兵法が駆使される。監督3年目にして初めて全セを率いる長嶋監督(巨人)は「今年のセ・リーグの売りは強力打線ですよ。掛布・王・張本のクリーンアップを軸に一番から八番まで切れ目ない打線はセ・リーグ史上最高です」との意気込みとは逆にいざフタを開けたら打線は火を噴かなかった。とかく夢の球宴は選手にとっ...#789夢の球宴①

  • # 788 素顔拝見・斉藤明雄

    梶間投手(ヤクルト)・松本選手(巨人)らと新人王争い展開している大洋・斉藤明雄投手。その自他ともに認めるマウンド度胸の良さはプロ野球の世界では確かにひとつの売り物だ。話しの物腰がもうプロ野球選手らしさを漂わせていた。やはりプロの世界は怖いモノだらけ聞き手…現在3勝あげて、どうやらプロでやれるという感じですか?斉藤…そうですねぇ、でも3勝してから今ちょっと足踏みしてますから半々です聞き手…ルーキーで既に勝ち星をあげて怖いモノなしでは?斉藤…そんなことないですよ。平気な顔で投げているようでもやっぱりプロは怖いですよ聞き手…巨人や阪神相手だと意識しますか?斉藤…特別意識はないですけど、燃えるというかそんな気にはなります。観衆も多いですし。でもいいところを見せてやろとかは全くないです。出来る力もまだないですしね聞...#788素顔拝見・斉藤明雄

  • # 787 塀際の魔術師

    外野守備といえばどうしても強肩・俊足が話題にされる。しかしホームラン性の当たりを好捕するフェンス際のプレーを忘れてはなるまい。今年の4月、フェンスに激突した阪神・佐野選手を見るにつけても平山の魔術とまで言われた超美技が現在にあったら…と思ってしまう。佐野の激突事件を見やる長身の男あの日、私はたまたま川崎球場の記者席にいた。「グシャッ」という鈍い音が100m以上離れた記者席まで聞こえた気がした。4月29日の川崎球場で行われた大洋対阪神8回戦、7対6で阪神が1点リードした9回裏。一死一塁で清水選手が代打に起用された。山本和投手が投じた4球目を捉えた打球はレフト後方へ。左翼手の佐野選手は外野フェンス2m手前で追いつき捕球した。だが勢い余ってフェンスに頭から激突してしまった。佐野選手は白目をむき痙攣をおこした。こ...#787塀際の魔術師

  • # 786 タイガース初代監督

    また一人、球界は功労者を失った。アマチュア、プロ球界に大きな足跡を残した森茂雄氏である。今年のオールスター戦前に殿堂入りの表彰を受ける予定だったが、その日を待たず逝かれてしまった。一世一代の大仕事森茂雄氏が6月24日午後10時8分に脳血栓のため原生中央病院で亡くなった。愛媛県出身で松山商から早大に進み内野手として活躍。昭和10年には大阪タイガースの初代監督を務めた後にイーグルスの選手兼監督としても活躍。戦後には母校の早大監督にも就任して9回のリーグ優勝を果たした。昭和33年には大洋球団社長、翌年には監督を務めるなど自身の半生を監督の座に就いた。今年7月に開催されるオールスター戦の前に野球殿堂入りの表彰が行われる予定だったが、晴れの日を待たず無念の死となってしまった。その森氏が手掛けた一世一代の離れ業が球団...#786タイガース初代監督

  • # 785 ドラフト1位とドラフト外

    あの脚光は今いずこ3年前のドラフト会議で"イの一番"を引き当てた近鉄が、あの山口高志投手(松下電器➡阪急)を差し置いて1位指名したのが松下電器で山口投手の同僚だった福井保夫投手。プロ入り後は阪急で大活躍する山口投手とは対照的に福井投手は伸び悩み今やすっかり忘れられた存在になっている。「3年後を見ていて下さい。ウチが福井を獲った訳が分かりますから」と当時の中島スカウト部長をはじめ球団関係者はこう言って胸を張っていた。体格に恵まれ思い切り投げ込むストレートは威力があり、スライダーをはじめ変化球も一級品だったが体の硬さが欠点だと指摘する声があった。山口投手の2歳下の福井投手は「山口さんには負けたくないです。歳は下ですけどプロでは同期で横一線。実力・結果が全ての世界ですから頑張ります」と胸を躍らせてプロ入りした。...#785ドラフト1位とドラフト外

  • # 784 暗雲中日

    遂に爆発したドラゴンズ応援団。小山・与那嶺ラインはどう対処すべきか未曾有の消えた応援団ナゴヤ球場といえば広島市民球場と並んで地元一色の応援風景が有名なグラウンドである。一塁側から外野席にかけてそれぞれの私設応援団が場所を占め、数多くの応援旗が打ち振られる。そしてカネと太鼓の鳴り物で試合の初めから終わりまで勇ましい応援が続くのがいつもの風景だ。そのナゴヤ球場がウソのように静まりかえった。名物の応援団が姿を消してしまったのである。東京から単身乗り込んだ東京中日会の小高仙次さんだけが笛で「ピッ・ピッ・ピ~」と音頭を取っていただけ。小高さんは「チームが苦しい時こそ応援しなきゃ」と応援団同士の仲間割れを覚悟で奮闘したが虚無感は否めなかった。対照的に三塁側スタンドではカープ応援団がここぞとばかりに派手な応援を繰り広げ...#784暗雲中日

  • # 783 長嶋巨人

    ペナントレースの折り返し地点を首位で通過した長嶋巨人。今季のセは戦国リーグだけに2位と5ゲーム差の首位は天っ晴れだろう。その長嶋巨人を知る担当記者や評論家にズバリ採点と中身を解剖してもらった。末次、加藤初を欠いての貯金15は合格点7月1日現在、巨人は39勝24敗2分けで2位のヤクルトに5ゲーム差の首位。一応、独走と言って構わない形でペナントレースを折り返した。昨季は同じく65試合消化時点で42勝20敗3分けで貯金22だった。それと比べると今季はやや見劣りするが、末次選手や加藤初投手といった投打の主軸を欠いてのシーズンなので仕方ないだろう。昨季は前半戦で2桁連勝(14連勝)があったが今季は8連勝が最多。長嶋監督は何とか連勝を伸ばしてスパートをかけたいと思っているが、セ・リーグ全体の力は均等化しており簡単には...#783長嶋巨人

  • # 782 5打数5安打

    奇人で名高いアスレチックスのオーナー、C・フィンリーがまたまた爆弾発言をした。4打数4安打した選手に賞金1,000ドル(約270,000円)、5打数5安打の場合は2,000ドル(約540,000円)を出すというものだ。実際はこうした報奨金は禁止されているのだが5打数5安打はボーナスを貰ってもいいくらい価値のある記録なのは確かである。"243分の1"しかない確率!6月19日、後楽園球場での巨人対中日戦で柳田選手(巨人)は5打数5安打と打ちまくった。第1打席で左中間適時二塁打、第2打席は中前打、第3打席は右翼線二塁打、第4打席は中前適時打、そして第5打席も中前打。これだけ打つと打率も跳ね上がる。一気に1分6厘アップして打率.367で首位打者に躍り出た。昨季は得津選手(ロッテ)、ホプキンス選手(広島)、若松選手...#7825打数5安打

  • # 781 中継ぎ投手 ❹

    100球で自信へ日本のプロ野球が全ての面で目標にしているアメリカ大リーグ。この中で実際にプレーした唯一の日本人が村上雅則投手。他の日本人選手にとって羨望の的の"元大リーガー"としての誇りと自信を村上投手は長い間ホコリまみれのまま放置し忘れていた。その忘れ物を思い起こしたのが6月1日のロッテ戦だ。3回一死一・二塁で得津選手、リー選手と左打者が続く場面で登板した。対左のツーポイント用の予想に反して村上投手は9回まで投げ切った。「ヤツはいつも60球が限度でそれ以上投げるとヒジや肩が痛くなるというので無理はさせなかったが、今日は自分で『行ける』と言ったからね」と大沢監督もビックリの快投だった。投球数100球・6回2/3を1失点。「こんなに投げたのは3年前の阪急戦の完封勝利以来かな」と本人も頬をつねってニッコリ。今...#781中継ぎ投手❹

  • # 780 中継ぎ投手 ❸

    一念発起して掴みどころがない…の表現がピッタリの成重春生投手。大昭和製紙を経てロッテ入りしたのが昭和47年。プロ6年目だがまだこれといった実績がない。過去5年間で87試合・4勝8敗・防御率3.88。それでいてカネやんの期待は大きい。今年は早くも22試合に登板して4S(6月24日現在)と苦難が続くロッテ投手陣の中で気を吐く中継ぎ投手だ。「あいつがもう少し頭を使ったピッチングをすればかなりの活躍をするはずなんや。サイドから出てくるクセ球は威力充分で打者も簡単には打ち込めんピッチャーなんやが」とカネやん。そんな期待を受けながらもう一つピリッと出来なかった原因はひょうひょうとした性格にあったかもしれない。それが今年は田中投手の台頭と仁科投手の加入で安閑としていられなくなった。それどころか三井投手や成田投手の戦線離...#780中継ぎ投手❸

  • # 779 中継ぎ投手 ❷

    ブルペンで完投投手この2~3年で中継ぎ専門役なら広島の渡辺弘基投手が傑出しているだろう。カープが悲願の初優勝を果たした昭和50年、渡辺投手は全130試合すべてにベンチ入りした。並みの努力や節制ではとてもこんなことは出来ない。先発要員なら一度登板すると中3日の休養が与えられるのが普通だが、渡辺投手のような中継ぎ要員は出番が定かでないから試合展開と睨み合わせて何度かブルペンに走る。仮にその試合に登板しなかったとしてもブルペンで1試合分の球数を投げるのが当たり前。渡辺弘基29歳の左腕投手。亜細亜大学から日産自動車追浜を経て阪急に入団したのが昭和47年。カープに移籍したのは昭和50年。まさに初優勝を果たした年にカープの一員となった。プロ入り6年目だが試合の中で派手に脚光を浴びたことはない。プロ入り通算196試合に...#779中継ぎ投手❷

  • # 778 中継ぎ投手 ❶

    中継ぎ投手。こんな役どころを黙々と務める男たちの野球人生はどんなものなのだろうか?光が当たらずあまりにも地味な存在だったが、現代の野球では大きな比重を占める。連日のベンチ入りという過酷な任務に生きる男たちの情熱とチームへの貢献度は忘れてはならない。作り出した個性かつてのパーフェクト男・高橋良昌投手は今、長嶋巨人の中継ぎ役として連日のように投げまくっている。投手なら誰でも先発を、完投勝利を、と考えているものだが黙々と登板し次の投手にバトンを渡してベンチに消える中継ぎ投手は脇役にすぎない。当然そこにスポットライトが当たることは少ない。だが高橋良投手はいつの間にか中継ぎ投手に新しい個性を作り出した。「いやいや、若手も伸びてきたし先発陣も強固だからそういう連中の手助けになれば充分ですよ」と謙虚。テレビの取材を受け...#778中継ぎ投手❶

  • # 777 飛ぶボール?

    バックスクリーンを越えてスコアボードを直撃したり、あっと言う間に場外へ飛び出したり。今年はもの凄く大きなホームランが続出しているがこれは打撃技術の向上の成すものか、かつてのラビットボールのような飛ぶボールを使用しているのか。本塁打新記録必至のセ・リーグ本当によく飛ぶ。ことにセ・リーグは凄い。6月24日現在、170試合で476本塁打。1試合平均2.76本という大変なホームランラッシュで1シーズン最多のリーグ記録達成は確定的である。対するパ・リーグは179試合で319本でセ・リーグより157本も少ない。この空前のホームランラッシュを選手はどう考えているのか。人工芝になった後楽園球場で昨季から1引き分けを挟んで17連敗中の中日・星野投手は後楽園球場の試合に関して「なんか昨年あたりから急に打球がよく飛ぶようになっ...#777飛ぶボール?

  • # 776 本拠地移転

    「大洋よ移転しないで!」と熱望する川崎市。移転歓迎をますます強く打ち出した横浜市。ホットな両市の"捕鯨合戦"の反響の大きさに大洋は戸惑いながら決断を迫られてきた。さて、その内情は?チラリとのぞいた球団社長の本音6月15日、大洋球団の横田球団社長は川崎市役所で額に汗をにじませながら記者会見でこう述べた。「移転問題が大きくなり過ぎてしまったので、大洋球団独断で決定できない。54万人の市民が移転しないでという熱意を汲んで今しばらく結論を延期したい」と。しかし記者からの質問に答えた横田社長は会見の終わりに「球団も企業である。採算が合わなければ改善しなければならないという基本姿勢は変わらない」と付け加えることを忘れなかった。これまで明確な方針を打ち出してこなかった横田社長の最後の一言こそ、大洋球団が抱き続けてきた本...#776本拠地移転

  • # 775 後期展望・クラウンライターライオンズ

    惨憺たる前期の故障者続出近鉄のように若手選手が次々と台頭してきたわけでもなければ、阪急の島谷選手や稲葉投手のような移籍選手の補強もなかった。更に決定的だったのは外人選手の予想以上のダメっぷり。加えて投打に主力選手の故障でクラウンは開幕から下位に低迷を続けた。鬼頭監督が「一度でいいから投打ともにフルメンバーで試合をしたかった」と前期シーズンを振り返ったのも無理はない。とにかくベストメンバーを組めたのは4月半ば迄の10試合ほどで、これでは最下位にならない方がどうかしている。先ずは投手陣。エース東尾投手が4月に1勝、5月に1勝とまるでサラリーマンの休日ゴルフ並みの"月イチ"ペース。負け試合ばかりウンザリするほど続いて6月下旬には"10敗一番乗り"とエースの称号が泣く不名誉。東尾投手に並ぶ活躍を期待された古賀投手...#775後期展望・クラウンライターライオンズ

  • # 774 後期展望・ロッテオリオンズ

    弱体すぎた投手力で前期はダウン散々だったカネやんロッテの前期シーズン。開幕5試合目、4月8日の対南海戦(大阪球場)は9回表まで6対2とリードしながら9回裏にまさかの5失点で逆転サヨナラ負け。この試合が前期シーズンのロッテを象徴していた。全ては投手力の弱体が敗因である。試合終盤までリードしながらあと一歩のところで苦汁を飲まされ続けた。後期シーズンに巻き返すには一にも二にも投手陣の奮起が求められる。しかし現実には期待していたスティーブ投手を解雇したことでコマ不足は明らかだ。「ワシの頭は後期をどう戦えばよいかでいっぱいなんや」と金田監督が悩むのも無理はない。これといった好材料が見当たらないのである。救世主となりそうなプレーヤーがいない。故障していた成田投手の復調が僅かに光明を差すくらいだが肩痛から復帰したばかり...#774後期展望・ロッテオリオンズ

  • # 773 後期展望・日本ハムファイターズ

    投手陣の猛反撃と4本柱6月22日の対ロッテ戦に勝利し、今季初の貯金『1』となった日ハム。数字だけ見ると今さら感が強いが、優勝争いを繰り広げている阪急・南海・近鉄にとっては厄介なチームだ。というのも5月26日の近鉄戦に敗れた日ハムは5連敗・借金『11』だったのが、1ヶ月足らずで貯金するまでになった。この間、15勝3敗1分け。その3敗も0対1(対クラウン)、0対2(対近鉄)、1対2(対阪急)という惜敗で勝っていてもおかしくない試合内容だったのである。この驚異的な快進撃に誰だって後期シーズンへの期待が高まるが大沢監督は「後期のことはまだ考えていない。前期の残り試合を勝つことが最優先」と話すが本心は違う。阪急など上位チームが警戒するのは何といっても日ハムの投手力。開幕当初は高橋一投手が故障、野村投手は不調。佐伯投...#773後期展望・日本ハムファイターズ

  • # 772 後期展望・近鉄バファローズ

    陽の目を見ない人たちの為に戦った「肩書も付かず安月給でいつの日も陽の目を見ないで寂しい毎日を送っている人。苦労して人一倍働いているのに認められない人は世の中に沢山いる。そんな人たちに、やれば出来るんだという希望の灯を見つけだしてもらう。私はそんな試合をしたい」というのが西本監督の念願なのである。毎年最下位候補と言われたのは昔のことだが西本監督が阪急から近鉄に移った当時は近鉄はまだ万年Bクラスの球団だった。「世の中には屈辱と戦っている人は多い」と西本監督は言うが、阪急時代五度パ・リーグを制しても日本シリーズでは巨人に勝てなかった西本監督もその一人かもしれない。近鉄は4月29日から1ヶ月間、首位に立ちながら前期終盤に失速し優勝争いから脱落した。「給料の安い、しかも技術の未熟な若い連中が一生懸命に試合に臨んだが...#772後期展望・近鉄バファローズ

  • # 771 後期展望・南海ホークス

    質量誇る投手陣で優勝は最短距離南海は前期シーズン終盤の雨また雨に見舞われた時に大阪球場で全員参加の練習を決行した。それはただの練習というよりミニキャンプのようだった。各選手が自分自身で計画的なスケジュールを設定し練習した。「まだ数字上は阪急の優勝が決まったわけではない。首の皮一枚つながっている間は諦めない」と野村監督は言っていたが、実際は後期シーズンを見据えた態勢づくりだったのは明らかだ。前期優勝を逃した原因は何か。後期を制するには何が必要なのかを見極める為の練習だったのだ。先ず投手陣は山内投手と江夏投手が誤算だった。中でも昨季20勝して今季の柱になると期待していた山内投手が不調をかこった。山内本人は「走者を出した後のリズムが悪かった」と振り返るが、それ以上に右肩痛が消えず後期も苦しい。ここ4年間で二度も...#771後期展望・南海ホークス

  • # 770 後期展望・阪急ブレーブス

    雨に祟られて前期終幕から慌ただしく後期はスタートを切るが、前期優勝の阪急とプレーオフに持ち込むのはどこのチームか?前期後半、猛烈な強さを見せた"べらんめえ"大沢日ハムや名誉挽回に密かな復活を狙うカネやんロッテの不気味さを中心に若さの近鉄や南海が絡み再び波乱の戦いが展開されそうだ。各チームの前期の反省と後期の青写真をのぞいてみよう。難しい優勝後の気分の切り替え前期優勝の胴上げに待ったをかけたのは南海でも近鉄でもなく雨だった。雨天中止で球団も選手も気勢をそがれることおびただしく、室内練習場で汗を流す選手たちに優勝寸前の高揚感はなかった。2シーズン制の弊害として以前から指摘されていた前・後期の間の無駄な空白期間は降り続いた長雨のお陰で埋まったとはいうものの、前期の未消化試合が後期開幕予定の7月にズレ込んでしまっ...#770後期展望・阪急ブレーブス

  • # 769 身内の造反

    応援団にまで見放された中日の内情。遂にここまで落ちた中日ドラゴンズ。闘志なきゲームぶりに敗戦街道を転がり続ける…応援団から三くだり半尾張名古屋が冷めている。熱狂的な地域ナショナリズムに支えられている中日ドラゴンズが応援団から見放された。6月22日午後2時、名古屋市栄町にある中日の球団事務所に2人の男が現れた。声なき声を代表する中日ドラゴンズ私設応援団の団長と副団長だ。中日球団始まって以来の出来事、恐らく日本のプロ野球史上初のショックが中日を襲った。球団職員を前に「常にドラゴンズに愛着を持つ我々だが、今年は開幕からずっと試合内容が酷い。実力がありながら闘志のない試合ぶりに我々は6月24日から2週間、応援を中止する」と宣言した。ただ弱いから応援しないというのではない。闘志なき試合ぶりにとうとう堪忍袋の緒が切れ...#769身内の造反

  • # 768 最強サブマリン

    優勝目前と言われながら雨で順延された日程の為、なかなか胴上げが出来なかった阪急の中で山田久志投手は耐えに耐えていた。昨年のMVPに続き今年の前期MVPも確実視されている。王者阪急が最も苦しんだ今季をモノにしたのは彼の怪腕によるところが大きい。苦しみを乗り越えた"秋田ケン"の粘り「イワテケン」のCMが受けているが山田投手は岩手県のお隣の秋田県出身である。現在セ・パ両リーグにいる秋田県出身者は山田投手の他に大洋・三浦捕手、近鉄・村田投手がいるだけだ。山田投手の負けず嫌いは雪に閉ざされた能代高時代の下積み生活から端を発している。今季の阪急は開幕前の予想とは違い苦戦の連続だった。それというのも足立投手が脇腹を痛め山口投手が乱調で投手陣の足並みが揃わなかった為である。「こうなったらヤマには悪いが毎試合投げてもらわん...#768最強サブマリン

  • # 767 週間リポート 大洋ホエールズ

    オッ!目を覚ましたぞオバQ田代選手が5月4日の巨人戦で小川投手から13号本塁打を放って以来、実に20日ぶり試合数では14試合目の対阪神戦で61打席ぶりとなる14号を放った。実はプロ入りしてからこれまで阪神戦では本塁打はゼロで、この一発でセ・リーグ全球団から放ったことになる。開幕以来、プロ野球界にオバQ旋風なるものを起こしホームランダービーのトップを突っ走ってきた田代選手だが「僕はまだホームラン王って器じゃないですよ。追い抜かれるのは時間の問題です」と謙虚だ。その言葉通り阪神のブリーデン選手が5月23日の大洋戦で14・15号を連発し田代選手はトップの座を明け渡した。ところがところが、翌日にはブリーデン選手の目の前で15・16号を連発し再びトップに返り咲いた。「なんかモヤモヤしていたものが吹き飛びました。気分...#767週間リポート大洋ホエールズ

  • # 766 週間リポート ヤクルトスワローズ

    巨人け落とすには1番がカギ広岡監督が珍しくナゾカケを出した。「1番になれるかどうかは1番が1番より先に復活することだよ」よくよく聞かないと分からないナゾカケ。正解は「1番」を3回言ったが最初は首位躍進の事で、次は若松選手の事。最後は王選手の事だ。阪神と抜きつ抜かれつの2位争いをしているヤクルト。「今のウチに首位になれるだけの力はないが仮に首位になったら選手は大変な自信を得られる。首位を狙うには先ずは阪神を倒して巨人への挑戦権を得なくては(広岡監督)」と5月21日からの対阪神3連戦に臨んだが結果は1勝2敗に終わった。冒頭のナゾカケは負け越しが決まった後に飛び出したモノだった。打率4割を超える猛打で首位打者争いのトップを快走していた若松選手だったが阪神戦の前の広島戦あたりから調子を崩し打率は急降下。肝心の阪神...#766週間リポートヤクルトスワローズ

  • # 765 週間リポート 中日ドラゴンズ

    青エンピツから万年筆へ軽量級の青エンピツこと青山久人投手はチーム内で「アイツはドライボーイだ」と専らの評判だ。昨年入団した早々から人を食ったような発言で担当記者たちを煙に巻くことも再三。むしろコーチや先輩選手たちをハラハラさせていたくらいであった。いい意味ではプロ向きのハートの持ち主とも言える。その青山投手が今季二度目の先発に起用された5月21日の対大洋6回戦でスイスイと投げているうちに何とプロ初完投・初完封勝利をやってのけたのだ。オバQこと田代選手ら猛打を誇る大洋打線が完封されたのは今季これが初めて。まさしく初物ずくめの青山投手にとっては嬉しい今季初白星であった。最後の打者・長崎選手をシュートで空振り三振に仕留めると女房役の木俣選手から受け取ったウイニングボールをポ~ンと一塁側スタンドへ投げ込んでしまっ...#765週間リポート中日ドラゴンズ

  • # 764 週間リポート 広島東洋カープ

    あぁ、もう甦らないのか…肩を痛めて二軍に落ちている外木場義郎投手は6月29日に一軍に戻って来る予定になっている。外木場投手自身もこの日を目標に懸命に努力をしているが、故障した箇所が投手にとって生命線である肩だけに周囲は復帰に慎重である。昨年から六度も肩とヒジを痛めていることから再起を危惧する声があるのも事実。二軍では打撃練習の投手を務めるまでに復調してきているが本格的な投球練習までには至っていない。「もう肩に痛みは感じていない。戦列を離れる前は投げた後に肩が張っていたけど今はもうない(外木場)」のは朗報だが全力投球に対する恐怖心は未だ抜けていない様子だ。肩をかばう気持ちがある間は本来の外木場投手に戻ることは出来ないようで、その点の解決策を首脳陣は「身体のことは本人しか分からないことだが、一度思い切って投げ...#764週間リポート広島東洋カープ

  • # 763 週間リポート 阪神タイガース

    "カ~ケ~フ"コール再び阪神ファンのアイドル、掛布くんが再びファンの前に帰って来た。左手首死球禍から2ヵ月あまり経った5月23日、掛布選手は大阪・福島の大阪厚生年金病院で黒津清明医師の最終検査を受け、「完治」の診断を貰った。ようやく出たゴーサインに掛布選手はホッとしている。実は既に二軍のウエスタンリーグ戦に出場しており、打撃・守備ともに問題は無かったがお墨付きを得たことで一軍復帰も見えてきた。「既に練習で筋肉を使っていたので多少の痛みがあるようだが、これは骨とは関係ない。死球の後遺症は大丈夫(黒津医師)」との言葉に掛布選手は何度も頭を下げて病院をあとにした。まったく長い2ヶ月弱の休養だった。プロ入り4年目だが怪我による欠場は二・三度あるがこんなに長いのは初体験。「とにかく早く治ってくれとそればかり祈ってま...#763週間リポート阪神タイガース

  • # 762 週間リポート 読売ジャイアンツ

    だめリンド返上で評判上々5月23・24日に2試合連続本塁打を放ったリンド選手。ファンの間では「リンドがコンド(今度)はやった」や「サイド(再度)リンドが打った」など妙な語呂合わせが飛び交った。長嶋監督も「おい、リンド!もういっぺん間違えてくれ」と言う始末。"間違い"とは不振から一転してポンポン打ち始めたリンド選手のバッティングのことだ。シーズン途中の緊急来日以来、約1ヶ月半ようやく日本の野球に慣れてきて実力発揮というところだ。「二ホンのアンパイア下手ね。ココ(胸のマークあたり)をストライク、ココ(膝のあたり)をボールと言う。アメリカでは逆ね」とリンド選手は来日当初は愚痴っていたが今では対処できているようだ。習慣の違いと言えば去る22日の試合の守りで左翼手の張本選手と打球を譲り合って安打にしてしまい失点して...#762週間リポート読売ジャイアンツ

  • # 761 週間リポート クラウンライターライオンズ

    前期絶望?冗談じゃない!古賀正明投手の前期絶望説が論議の的となっている。ドラフト1位指名でデビューしたばかりの2年目の古賀投手。ルーキーでチーム1位の防御率とエース東尾投手(13勝)に次ぐ11勝で南海の藤田投手と新人王レースを争った。今季は4月10日の近鉄戦でヒジを痛めて5回降板の憂き目に遭い、治療に専念してきたが5月11日の対阪急7回戦に先発で復帰し5回を無失点で投げ切り2勝目をあげた。「これだけ投げられればもう大丈夫」と本人も首脳陣も安堵したのだが、困ったことにヒジの状態は良かったり悪かったりを行ったり来たりで全力投球をすると時おり痛みが出た。そこで首脳陣は協議の結果、1週間ほど先発ローテーションから外して様子を見ることにした。こうした事態をスポーツ紙が『古賀前期絶望?』と書いたのだ。本人、首脳陣、フ...#761週間リポートクラウンライターライオンズ

  • # 760 週間リポート 日本ハムファイターズ

    泣きたい気持ち分かります右脇腹の肉離れが治ったと思ったら直ぐに同じ箇所を再発して1ヶ月の療養生活を送っていた富田選手が5月24日に戦列復帰した。復帰戦の第1打席でさっそく右前打するなど元気な姿を披露した。これで大沢監督も一安心と思いきや、今度は小田選手がオープン戦の頃から痛めていた右足が三度目の肉離れを発症していよいよダウン。「痛い箇所を庇ってやってきたがもう限界」と顔をしかめる小田選手。富田選手が復帰してレギュラー陣が揃い、いよいよ大暴れしてパ・リーグを盛り上げようと考えていた大沢監督は「一体いつになったらベストメンバーが組めるのか…」とガックリ。試合には出ているがウイリアム選手も右足太腿を軽い肉離れで守備には就かずDHに。足の痛みで腰のキレが悪くなり調子は落ち気味。一時は打率が3割近くあったが、アッと...#760週間リポート日本ハムファイターズ

  • # 759 週間リポート 近鉄バファローズ

    背番号『1』に真っ赤な炎を見たいささか旧聞に属する話になるがエース鈴木投手がチーム6連敗をストップさせた力投を紹介しよう。太田投手や井本投手らがいくらよく投げているといっても最後の頼りはエースだ。弱小球団と言われた時代から主戦投手として力の限り投げ抜いてきた鈴木投手は20日の対クラウン7回戦(平和台)の試合前から悲壮な決意だった。この日の登板の為に鈴木投手はナインより一足早く前日に福岡入りした。そして宿舎の主人に頼んだのが赤飯だった。「明日、選手が球場に出掛ける前に赤飯を出してやって下さい」とお願いしたのだ。チームが5連敗中なのに赤飯とは。だがこれは鈴木流の連敗脱出の縁起担ぎだった。「この試合に負けたらオレの存在価値は無い」こう言ってマウンドへ向かった鈴木投手は6回裏までパーフェクトピッチング。過去二度の...#759週間リポート近鉄バファローズ

  • # 758 週間リポート ロッテオリオンズ

    やはり金髪は女性にかぎる?西垣球団代表は5月23日、新宿の球団事務所でスティーブ・マクナルティ投手(24歳)に解雇を通告した。僅か4カ月前にスティーブ投手は期待に胸を躍らせて羽田空港に降り立った。190cm・97kgで金髪の青年はロッテの入団テストを受ける為に遠い異国にやって来たのだ。自主トレ・キャンプを通じ投手としての評判は日増しに増していった。持ち前の重い速球に縦に大きく割れるカーブはまだ調整途中の他の投手の中では抜きん出た存在だった。「即戦力にはならんが先が楽しみな投手や」とカネやんもその素質に惚れ込み、3月4日に先ずは二軍からスタートすることで正式に採用が決まった。純真な性格はチーム内でもアイドル的な存在で陽気さを振りまいていた。先輩ナインからのアドバイスにも「イエス」と答え黙々と練習に取り組む姿...#758週間リポートロッテオリオンズ

  • # 757 週間リポート 南海ホークス

    オレ笑う人、ボク泣く人金城投手がツキ男ぶりを如何なく発揮している。といっても金城投手の勝ち星がやたらと増えているわけではない。不思議と金城投手が投げた試合は負けないケースが続いているのだ。4月3日に広島から移籍後初勝利を上げて以来、24日まで3週間ほど自身の勝ち星は無かったが、リリーフした投手が勝ち投手になった。金城投手が登板した試合の勝率は高くツキ男と呼ばれていることに「そう言われればそうですね。ボクが打たれてもチームは負けていない(金城)」と驚いている。これも巡り合わせだろうがナインからは「あいつが投げると負けない気がする」と言われ本人も悪い気はしない。一時の山内投手がそうであった。投げれば勝つ、といった状態が続いた。投打の信頼関係が築かれ、投打共に気楽にプレーすることで凡ミスが減り勝利に結びつく好循...#757週間リポート南海ホークス

  • # 756 週間リポート 阪急ブレーブス

    あっぱれ初先発初完投勝利ドラフト1位ルーキー・佐藤義投手が対日ハム8回戦(西宮)で快投を披露した。被安打7・失点1・奪三振6・与四球4でパ・リーグの新人投手で完投勝利は一番乗り。ピンチが再三あり、投球数も152球と苦しんだが要所を締めて見事勝利した。3回表一死一・三塁、4回表無死一・三塁、9回表は無死満塁とピンチを招いたがキャンプで磨きをかけたパームボールを駆使してピンチを切り抜けた。「たいしたモンや。本人にもチームにも大きな1勝や(上田監督)」、「もっと早く投げさせていればよかったわ(梶本投手コーチ)」と首脳陣も大喜び。エース・山田投手が右足首捻挫で離脱し投手陣の遣り繰りに頭を悩ませていただけに佐藤義の快投はチームを救った。山田の抜けた穴を埋めるにはベテランの足立投手や白石投手では登板間隔が短か過ぎ、山...#756週間リポート阪急ブレーブス

  • # 755 巨人の内情 ②

    "老齢ジャイアンツ"に過酷な夏場次は野手陣に目を移してみよう。主砲の王選手。依然としてエンジン全開とはいかない。一時期は調子を上げて、いよいよホームラン量産態勢かと思われたが1本出ても2本・3本と続かない。挙句の果てに対広島12回戦で8年ぶりにセーフティーバントを試みるようでは王本来の姿を見せるにはまだまだ時間がかかりそうだ。昨年までなら本塁打王争いは田淵選手(阪神)だけをマークしていればよかったが、今年は田淵の他にブリーデン選手(阪神)や田代選手(大洋)にも目を配る必要になった。「早く追いつきたいね。麻雀だって初めに大きくマイナスすると後で取り返すのが大変だからね」と王が後楽園球場の選手サロンでポツリと漏らした一言には実感がこもっていた。王と同じ37歳の張本選手も年齢からくる衰えは隠せない。ヒットを打つ...#755巨人の内情②

  • # 754 巨人の内情 ①

    今季の長嶋ジャイアンツの快進撃。それにケチをつける気は毛頭ないのですが、この強さは本当に圧倒的な文句ないものなのか、巨人ファンとしては枕を高くして眠っていいのか…といわれるとハテ?と首を傾げたくなるのです。強いのだけれど、どこか不安な影もチラチラするのです。折り返し点前で有り余る資産確かに今の巨人は独走態勢といってよいだろう。6月18日現在、貯金は「15」で2位のヤクルトの貯金「5」に差をつけている。ここ最近の優勝チームの貯金数は昭和49年の中日「21」、50年の広島「25」、昨年の巨人「31」と比べると少々物足りないがシーズン半ばの段階では及第点であろう。シーズン前の予想では阪神、広島、中日を推す声が多く巨人の評価は低かった。ところが阪神、広島、中日は揃って下位に低迷し、Bクラス間違いなしと言われていた...#754巨人の内情①

  • # 753 幻の江夏二世

    傷心の痛手からプロの苦しかった2年間を忘れるために九州旅行へこっそりと寂しく旅立った一人の男がいる。巨人・定岡と同期の桜、3年前のドラフトでカネやんロッテから「金田二世」・「江夏二世」として1位指名で華やかな脚光を浴びて入団した左腕・菊村徳用投手である。傷心を癒す為に九州へ一人旅菊村は実家の尼崎市七松町にいる父親・栄一さん(45歳)、母親・道子さん(44歳)にさえも具体的な行き先を告げることなくフラリと旅立った。「ただ九州に行ってくるとだけ言い残して出かけました。2年間のプロ生活でいろいろあったので、それを忘れる為の旅行だと本人は言っていました」と栄一さんは言葉少なに言う。僅か2年でプロ野球界から去らなければならない自らの運命に一人で心ゆくまで泣きたかったに違いない。その気持ちは痛いほど分かる。当時二軍監...#753幻の江夏二世

  • # 752 オバQ

    もう田代富雄(大洋)の大当たりをバカ当たりだという人はいない。20号一番乗り。王選手も「これは本モノ」と驚嘆しきりとか。20号が飛び出した時、田代のバットに新しいホームラン王への希望の星が光りはじめた。特大19号に王の驚きとある因縁6月11日、川崎球場で行われた対巨人12回戦。大洋は試合には負けたが田代選手は6回裏に19号本塁打を放ち、次の打席でも右中間にセ・リーグ一番乗りの20号を連発した。その時、一塁を守っていた王選手は天を仰ぐ素振りを見せた。先に20号到達されたのも勿論だが、19号の当たりが度肝を抜かれるくらい遠くへ飛んだのだった。田代が放った打球はバックスクリーンを越えてスコアボードを直撃する特大本塁打だったのだ。スコアボードの下には売店があるが、そこの店員は「てっきり外野スタンドのファンがふざけ...#752オバQ

  • # 751 鉄人

    この対談は6月9日の巨人戦(広島市民球場)が行われた日の試合前に行なった。前日の試合で2安打したが負けてしまった。ご機嫌の程が気になったが衣笠君はざっくばらんに、しかもきちんと色々と語ってくれた。捕手はイヤでしようがなかった森…800試合連続出場はようやってきたなぁ、という感じですか?衣笠…う~ん、まだ振り返るほどのモノではないですね。800試合は意識するほどの記録ではないです。森…君はプロへ入った時は捕手だったんだよね衣笠…ハイ、そうです森…捕手から野手に転向したことで長続きしたと思っていますか?衣笠…どうですかね。今にして思えば捕手でもある程度は出来たかな。でも捕手で試合に出られるのは1人だからポジションが複数ある野手の方で正解だったかも森…捕手は怪我も多いしね衣笠…捕手の時と一塁手の時では野球に対す...#751鉄人

  • # 750 オールスター戦中継

    現在のオールスター戦は冠スポンサーが付いてCMを流せないNHKは勿論、テレビ朝日以外の民放にも見放されて久しく、放映権争いを各局が競っていた昔と隔世の感アリアリです。選ばれなかったNHKの謎プロ野球オールスター戦のファン投票が始まったが、一足早く試合を中継するテレビ局が決まった。◆第1戦(7月23日・平和台球場)…TBS系◆第2戦(7月24日・西宮球場)……NTV系とテレビ朝日系◆第3戦(7月26日・神宮球場)……フジテレビ系これまで毎年中継していたNHKが外れて3戦全て民放が中継することとなった。NHKとしては例年のように第1戦を「当然ウチが中継できるものと考えていた(NHK・松本運動部長)」がTBS系に持っていかれる完敗であった。これはプロ野球コミッショナーが12球団の総意ということでNHKに通達した...#750オールスター戦中継

  • # 749 草魂

    ほれ、見たことか話の巧みな人だ。相手を逸らすということがない。アクセントは関西訛り。だがその話し言葉は標準語に近い。話の合間に"ほれ見たことか"というムキ出しの大阪弁が飛び出して来る。それがこちらを驚かせる。思わずドキッとさせられる。だが話をしているうちに一見ドギツイ感じを受ける大阪弁が、実は彼の投手としての有り様というものを最も端的に表しているのではないかと思うようになってきた。プロ野球史上15人目の200勝をプロ12年目の今季早々に達成した。「投手は当然打者に研究される(鈴木)」。相手打者は鈴木を打ち崩そうとしてきたが、「相手に研究される前にこちらが対処すればいいだけの話」と鈴木は涼しい顔。「早い話が相手打者が研究するのは昨年までの私だ。次の年になったら新しい投手になってマウンドに上がればいい。昨年ま...#749草魂

  • # 748 スタルヒン

    歴代の速球投手を語る時、ビクトル・スタルヒンを抜きには出来ない。とにかく速かった。速いのを通り越して"ボールが震える"とまで言われた。しかし彼はただボールが速かっただけではない。マウンド上にたえず権謀術数をめぐらせていた。現在の球界に彼ほどの速球投手はいなければ、彼ほど策をめぐらせる投手もいない。湯之元キャンプと雪の旭川の差今春のヤクルトキャンプが行われた湯之元に注目度No,1の酒井投手が父親・義員さんと一緒にやって来た。父と子が揃ってキャンプ地に来たのをとやかく言う気はない。いや、本音を言わせてもらえば男が体を張り命がけでプロの世界に飛び込むのに何故一人で来ないのか。しかしこれは酒井個人を責めてもご時世だから仕方ない。大学入学試験や合格発表に親子が揃って来る時代なのだ。酒井親子を見た時、ふとスタルヒンを...#748スタルヒン

  • # 747 田淵よ、お前もか…

    掛布の復帰でようやく阪神の追撃が開始されると思ったファンの喜びは束の間だった。ミスタータイガース・田淵選手がヒジ痛でベンチに。故障者続出の中を1人で頑張った田淵だったが吉田監督は「田淵よお前もか」と暗澹たる気持ちだろう。お祓いでもしたいような阪神の不運はいつ晴れるのか…昨年のスタメン脱落と期せずして同じ時期の欠場日本列島に梅雨の季節が訪れた。阪神ファンには例年以上に憂鬱な梅雨となった。そんな阪神ファンがスタンドから「オイ、吉田!田淵を出さんかい!最後くらい見せ場を作れ!!」と叫んだ。だが吉田監督は田淵選手を起用することはなかった。梅雨の晴れ間となった6月14日、ヤクルトと帯同した静岡・草薙球場での出来事だった。田淵はこの試合に代打での出場もなく、昭和49年から続いた連続試合出場も343試合で途切れた。「残...#747田淵よ、お前もか…

  • # 746 パ・リーグ前期 ②

    MVPにピタリの選手がいないための混戦か今年の3月に"パ・リーグ振興委員会"を発足させ、何とかセ・リーグに負けないだけの人気を得ようとする意気込みは良いが具体的な案が浮かばず苦労している。前述の『パ・リーグ新聞』発行は面白いが実際に駅構内の販売所から他の日刊紙を締め出すことはほぼほぼ無理な話だ。リーグ全体を盛り上げる連盟歌もセ・リーグにはあるがパ・リーグにはない。来季までに歌を作ることになってはいるが、立ち遅れの感は否めない。そこでパ・リーグ独自に前後期ごとにMVPを選出して話題を提供しようとしたが、毎月発表されるセ・リーグの月間MVPの二番煎じと揶揄される始末である。それはさておき、前期の最優秀選手の選出はパ・リーグ担当記者に依頼することになっているが、上位3チーム混戦の時点でそれぞれの担当記者に聞いて...#746パ・リーグ前期②

  • # 745 パ・リーグ前期 ①

    パ・リーグはいよいよ前期の終幕を迎える。しかしこれがメデタク大団円というわけには、なかなかいかないようで大混戦の優勝争いに絡んでリーグの内と外はテンヤワンヤなのである。後期開幕日まで優勝決定せずの場合も梅雨がこれほどイライラするものか、上田監督(阪急)もパ・リーグ事務局の関係者も今年ほどイヤというほど思い知らされたことはあるまい。前期優勝へ秒読みの段階に入った阪急だったが、雨また雨でマジック「7」がなかなか減らない。九州での対クラウン2連戦が雨で流れ、上京しロッテ戦も雨天中止。5日間も試合から遠ざかるという事態に。6月5日に30勝一番乗りをしたのに2週間も白星から見放された。ただでさえ気が短い上田監督のイライラ度は増すばかりで更に故障者も続出する始末に爆発寸前だ。打撃練習中の河村選手の打球を左目に受けたマ...#745パ・リーグ前期①

  • # 744 極狭球場 Part 2

    本塁打が乱舞する今年のセ・リーグで開幕から38イニングも被本塁打がなかった江本投手(阪神)だったが、4月29日の大洋戦で遂に2本塁打を浴びると試合後「セ・リーグはこんな狭い球場でやっているから野球が上手くならないんだ」と吐き捨てた。"日本製"本塁打はアメリカでは?川崎球場は両翼まで88.4mしかないうえに膨らみがないので右左中間まで103.6mしかない。これが阪神の本拠地・甲子園球場だと同91m・118mもあるのだから川崎球場が狭く感じるのも無理はない。あれほど公平に作られている野球規則なのに唯一の、そして最大の例外として球場の広さに関する規定は曖昧のままだ。野球規則【1-04】には「本塁よりフェアグラウンドにあるフェンス、或いはスタンドまたはプレーの妨げになる施設までの距離は250ft(76.2m)以上...#744極狭球場Part2

  • # 743 マムシ

    通称マムシこと柳田真宏選手の猛威が今、セ・リーグを席巻している。マムシに睨まれたカエルのように相手投手は怯え、潰えていく。巨人快進撃はこの堂々の五番打者の大活躍あってこそ。かくて5月MVP獲得、むべなるかな…である。長嶋監督を狂喜させたマムシの効能長嶋監督はこのところすこぶるご機嫌だそうである。貯金12で2位阪神を4.5ゲーム引き離し独走態勢だけに笑いも止まらないだろう。その長嶋監督が「柴田・高田・柳田の3人の働きが無かったら今のウチはもっと厳しい状態だっただろう」と貢献度が高いと言い、特に「中でも5月の柳田は攻守ともにナンバーワン」と手放しで褒め上げた。73打数34安打・打率.466・7本塁打と猛威を振るい月間MVPを受賞したことで明らか。1試合3安打以上の猛打賞が25試合中6試合もあった。まさにバット...#743マムシ

  • # 742 記録の意外史 ③

    3年1ヶ月で100勝立教大学から南海入りした杉浦忠投手は新人ながら昭和33年の開幕戦に先発投手として起用され、同じく開幕戦に出場し金田投手(国鉄)に4打席連続三振を喫しプロの厳しさを味わった立教大学の同級生・長嶋選手とは対照的に見事に勝利投手になった。プロ初登板・初勝利を皮切りに6連勝し、結局27勝12敗でシーズンを終了し満票で新人王に選ばれた。杉浦にとって2年目のジンクスは無縁で前年と同じく開幕6連勝した後も勝ち星を重ね、38勝4敗・防御率1.40で最多勝・防御率1位に輝いた。勝率9割5厘はパ・リーグ記録として現在も破られていない。3年目も躍進は止まらず31勝して通算96勝。昭和36年5月6日の西鉄戦で早くも通算100勝を達成する。昭和33年4月3日の初勝利の日から3年1ヶ月と2日目での100勝達成は歴代1位...#742記録の意外史③

  • # 741 記録の意外史 ②

    投手で2年連続MVPプロ野球史上、投手で2年連続最高殊勲選手(現在の最優秀選手)MVPになったのは昭和14・15年のスタルヒン投手(巨人)、昭和32・33年の稲尾投手(西鉄)、そして藤田元司投手の3人である。昭和32年に巨人に入団した藤田は1年目に17勝して、157票中156票を集め新人王に輝いた。しかし18試合に先発して完投は4試合のみでスタミナ不足を露呈していた。173㌢・64㌔の体型でいかにも体力不足を感じさせたが、翌年は"2年目のジンクス"など問題にせず29勝を上げた。39試合に先発して24完投。1年目は出来なかった完封も7試合で、3年目も35試合先発して27勝・24完投だ。この2年間で計74試合の先発の他に42試合の救援登板もあり、まさに大車輪の2年間でその結果が2年連続の勝率1位であり2年連続のMV...#741記録の意外史②

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