庭で野菜を育て始め十数年になる。自分が若い時にはまさか自分がそんなことをするなんて思いもしなかったが、なんとなく今までやってきて、たぶんこれからも死ぬまでやり続けることだろう。何故自分は野菜を作るのだろうか。自分が野菜を作らなくても生きていける。ちゃんと働いて、自分の時間と労働力を資本家に売って代償に金を貰えば、その金で野菜は買える。世の中には自分で野菜を作っていない人の方がはるかに多い。生産者と消費者が分かれることにより、社会を維持する効率が上がる。分業は人類の歴史を見ても社会の発展に欠かせない。例えば日本で言えば江戸という消費型の大都市ができ、それを支える生産社会が周囲にできた。生産と消費が分かれ、さらに陸運や海運という流通システムが進んだ。生産者と消費者をつなぐものは金であり、金融のシステムも発展し...何故僕らは野菜を育てるのか。家庭菜園をする理由。