chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
花のたより☆山のふみ これぞ農高! https://blog.goo.ne.jp/baru3k2000/

青森の珠玉の自然に囲まれた小さな高校「名久井農業高校」を紹介!農業高校ってすごい!

農業高校生ってこんな贅沢な学習をしているんだ!おそらく、みなさんの思っているイメージとは良い意味で違っているはず!毎日更新しています。

案内人
フォロー
住所
南部町
出身
南部町
ブログ村参加

2009/05/06

  • 顔を上げて頑張れ ?

    せっかく植え付けたイタリアンパセリの苗が萎れています。これは先日ご紹介した節水栽培システム。悲しいFLORAHUNTERSAQUAの失敗第1号です。取り組んだ女子メンバーは、さすがにショックだったと思いますがこの結果は想定内。なぜならパセリの茎はとても細く繊細で水分が不足するとすぐに萎れることは事前に想定されていたからです。彼女の1日数回しか水を与えないシステムにはやはり適さなかったようです。でも安心してください。プランAでは、茎の形状や特性が異なるチャレンジャーがたくさん準備されています。つまりこれは失敗ではなく実験1の結果なのです。ただ、それでもうまくいかない場合は、水を与える回数をどれぐらいまで増やすと栽培可能かという別の展開方法も考えられます。こちらはプランBです。とりあえず今はプランAが始まった...顔を上げて頑張れ?

  • 名物イベント復活 !!

    名久井農業高校には文化祭である名農祭をはじめ、野菜苗や草花苗販売、地域の環境緑化活動など様々な名物イベントがあります。このポスターセッションもそのひとつ。実は2009年、名農で初めて学会の高校生部門に参加しポスターセッションを体験したTEAMFLORAPHOTONICSがその面白さと導入の意義を農業クラブに積極的にアピール。それを受けた農業クラブが翌年の春、入学したばかりの1年生に対して上級生が自分たちの研究内容を説明し、これから始まる研究活動に興味をもってもらおうと名農ポスター発表会を立ち上げました。それが名物イベント誕生のきっかけです。当時は学会や一部のSSHでのみ行われていたスタイルですが引っ込み思案の農高生を伸ばすのにもっこいとの噂を聞きつけた県下の農業高校から見学依頼が続出。今では青森県のすべて...名物イベント復活!!

  • やつが帰ってきた

    これはたくさんある水耕栽培装置のひとつ。容器の中が霧で溢れています。これどこかで見たことがありませんか。そうです。昨年、FLORAHUNTERSがJr.と一緒に水耕栽培をゲームのように楽しんだ際に用いた装置にそっくりです。遊びは中途半端に終わりましたが、なかなか興味深い結果を残したので今年、後輩であるAQUAの女子メンバーがさらに追求することにしたのです。霧の正体はミスト。超音波振動器で定期的に発生させています。地球にはたくさんの水がありますが、私たちが使えるものは1%もありません。そしてその貴重な水のほとんどを農業用水として利用しています。しかし気候変動で水不足になっている地域が多くあります。さらに地球に水がなくなる「DayZero」問題も懸念されこのままでは国際紛争の火種にもなりかねません。環境システ...やつが帰ってきた

  • 咲いちゃいました

    きれいな花が咲きました。もちろんサクラではありません。北国青森といっても、さすがにこの時期はもう葉桜になっています。ではこの花はなんでしょう。そうです。青森県の花でもある「リンゴ」です。濃いピンク色の蕾。咲くとやはりほんのりピンク色の花弁が特徴です。ただ今の時期の開花はサクラと同様でかなり異常。例年よりも2週間も早く咲いています。でもたいへんなのはリンゴ農家の皆さん。早く咲いたことで霜害の危険性が高まっているからです。また早い開花の年は生育期間が長くなるため大玉になる傾向があります。大きく育ちすぎたリンゴは、果実の内部や外部が割れる「ツル割れ」現象が起きてしまいます。青森県では、収穫時のツル割れに注意するよう呼びかけています。サクラからリンゴへと花見リレーは続きますがきれいな花の裏側にある不気味さも感じま...咲いちゃいました

  • 不思議の森 !!

    今日は土曜日ですが、名久井農業高校は出校日。授業参観とPTA総会が行われるからです。毎年この時期に行われますが、入学して約2週間の1年生の保護者の皆さんが特に多く参加されるようです。今年は気温が高く、入学式には珍しくサクラを見ることができましたが今は主役がこのモミジに代わっています。小さな森のような植物園のような名農が、春なのになぜか紅葉。いつもながら不思議の森となっています。これが緑化日本一に輝いた名農自慢のキャンパス。来るたびに色彩が変わる名農の姿に保護者の皆さんもきっと喜んでくれると思います。さて次回、地域の皆さんがたくさんやってくるのはゴールデンウィーク明けの野菜苗販売。遠く岩手県からも高品質の苗を求めてやってくる方もいます。野菜苗販売は全校あげて取り組むビッグイベント。お客様の誘導、商品説明、会...不思議の森!!

  • 展覧会!

    咲年に引きつづき、今年も土肥実験室にたくさんの水槽や水耕栽培装置を並べたFLORA。実験が始まりました。これだけ装置が並ぶとエアレーションなどの音が授業の邪魔をするんじゃないかと心配していましたが思ったより静か。静音設計の装置を選んだ効果があったようです。手前のアルミホイルで覆われている水槽は今年のチーム代表のもの。久しぶりに大きな水槽を並べての実験です。奥の方には水耕栽培装置。苗の準備が遅れていることからすべての装置は動いていませんが、全部で13個もあります。それぞれメンバーが植え付け位置などを考えて自作したものばかり。展覧会の作品とでもいいたくなるこの力作たちは、春休みから頑張って活動した努力の賜物です。それぞれの装置に愛称、ニックネームをつけても面白いかもしれません。しかし本当に大変なのはこれから。...展覧会!

  • 想定外

    この日、FLORAHUNTERSAQUAの3名が自作の実験装置に植物を植え、とうとう実験をスタートさせました。とはいっても完全にスタートを切れたのは今年の代表となった男子1名だけ。残りの2人はまだすべて苗が手に入らないことから一部スタートとなりました。もちろん3人とも水を扱う水商売チームです。するとどうでしょう。1人の自作水耕容器から水が漏れ出しました。想定外のハプニング。容器に穴でも開いているのかもしれないと急遽中断。調べてみるとエアレーションなどに用いるために開けた穴から水がこぼれ出していました。そこで彼は粘土状のパテで穴を塞ぎます。水道工事などで使う耐水性のある優れものなので水は難なく止まりました。また植物を植えつけてみると、思ったより根が長く彼が想定したよりも少ない水で栽培可能なことがわかり水量の...想定外

  • 責任重大

    大先輩のTEAMFLORAPHOTONICSが結成2年目の2010年からスタートさせた人材育成プロジェクト。確かその年、FLORAが所属していた園芸科学科の入試倍率は県の「進学志望倍率の高い学科」として取り上げられたぐらいとんでもなく高いものでした。こんな難関を突破した1年生はみんなやる気いっぱい。そこでこの1年生を伸ばさなかったら罰が当たると考えたFLORAが、彼らの好奇心の火を消さないよう1年生に対して研究と発表の場を提供しようと企画されたものです。メンバーの感覚としては、これもみんなで取り組むFLORAの研究のひとつ。研究にかかる費用を自ら捻出し、学会でのポスター発表指導なども含めみんなで大切に育てようと取り組んだのを覚えています。その結果、研究の楽しさを感じた初代Jr.と呼ばれた研究生は2年生に進...責任重大

  • おかしくないですか

    先日の課題研究の様子。相変わらず黙々と自分の実験準備にあたっています。それはそれでいいのですが、時間がおかしくないですか?10分ほど前から活動は始まっているのですが時計は13時20分を指しています。名久井農業高校の課題研究は5〜6時間目。5時間目のスタートは13時25分と決められています。つまり彼らは授業が始まる15分も前から活動を始めているのです。こんなに早く集まって活動せよとは一言もいっていないのですがどういうわけか、いつのまにかこんなに早く活動するようになりました。それぞれのメンバーが予定している実験開始の日がどんどん迫ってきているからでしょうか。それとも一人一研究の効果なのでしょうか。理由はよくわかりませんが、とにかくこの状態がかなり異常なことはわかります。もしかしたら土肥実験室内の時の流れが歪ん...おかしくないですか

  • サハラの赤い砂

    この瓶に入った赤いパウダーは何だと思いますか?これはなんと砂漠の砂。それもアフリカのサハラ砂漠の砂です。ずいぶん赤いので初めて見たときは疑いましたが、懐かしのパリダカールラリーを調べるとサハラは確かに赤い砂漠でした。この砂漠の海をキャラバンが旅をしているのですね。さてサハラはご存知のようにアフリカの北を覆う世界最大の砂漠で石油や鉄鉱石などの資源が採掘されることでも有名です。しかし肝心のこの赤い砂の有効的な使い道はほとんどないといわれています。砂の用途ですぐ思いつくのは、コンクリート。コンクリートは近代化のシンボルなので砂漠のある途上国でも必要なはずです。また今世界では砂が枯渇化し、砂を巡った国際競争が静かに始まっているともいいます。だったらみんなで仲良く大量にある砂漠の砂を使えばいいと思うのですがご覧の通...サハラの赤い砂

  • あわてない あわてない

    ここはFLORAが週2回、黙々と準備に取り組んでいる土肥実験室。6つのテーブルがそれぞれの実験材料でいっぱいです。活動中はまるで「ゴミ屋敷」。ところが自分のことしか考えていないので、他の机が乱雑になっていても目に入らず誰も文句いいません。まさに新商品を開発中の工房FLORAです。でも活動の最後はきちんと掃除して元の状態にきちんと戻します。工業実習で身につけた習慣が役立っているようです。さて彼らがモチベーションをこのように高く保っているのは誰もやったことのないことに挑戦しているから。世界で初めの現象を自分が最初に見ることができるかもしれないとワクワクが止まらないからです。メンバー同士で話している内容から良くわかります。しかし開始して2週間。少し雰囲気が変わってきました。なぜなら7名中3名が一部実験を開始した...あわてないあわてない

  • コーヒーブレイク?

    新生FLORAHUNTERSAQUAは、一人一研究のため今年は7テーマ。当然、活動をサポートするこちらも頭がこんがらかってきます。しかし流儀である自分だけの研究設定が功を奏し、メンバーは今まで以上に元気で積極的に活動しています。頭の混乱はうれしい悲鳴。何事もポイティブに考えて必死に応援しています。そんなFLORA事務所に冊子が届きました。大学生向けのリクルート資料ですが、開いてみると懐かしい昨年のFLORAHUNTERSの代表の写真と文章。思い出しました。卒業間近の2月にオンライン取材を受けたましたがライターさんによってまとめられ、ようやく冊子になったようです。内容は大学生のSDGsの意識。そして企業のSDGsの取り組みを紹介しSDGsの視点から卒業後の進路を考えた特集号のようです。その中に場違いのような...コーヒーブレイク?

  • 昔の名前で出ています

    2023年の環境研究班も愛称はFLORAHUNTERS。先輩に敬意を表してのことですが、自分たちらしさをAQUAという文字に込めました。かつてTEAMAQUAPHOTONICSと呼ばれたFLORAはいましたが今年も偶然ながら7名中、6名が水を絡めた農業やビジネスの研究。そんなことで再び懐かしのAQUAの名が復活したというわけです。これは今年のTシャツ。検討の結果、みんなでサックスブルーのユニフォームに袖を通すことになりました。製作を依頼するメーカーとの打ち合わせでは、ゴールデンウィーク明けに届く予定でしたが彼らがデザインをすぐに決めたので、連休前には完成しそうです。高校生の水商売研究チーム。舞台となる温室はもう夏。早く着用できそうなのでひと安心です。今日の課題研究では3チームが本格的に研究をスタートさせま...昔の名前で出ています

  • 急かさないで

    これは小松菜。一斉に発芽してきました。FLORAHUNTERSが取り組む農業研究の多くは実際に作物を育ててアイデアを検証するものがほとんど。したがっていくら頑張って装置を作っても対象となる作物を育てられないとスタートできません。このように農業研究は実験を始めるまでにいくつものハードルを越えなければならず大変です。さて今年のFLORAが栽培予定なのが、この小松菜の他にレタス、イタリアンパセリ、アマ、イチゴ、トマト、そして牧草のアルファルファやイタリアンライグラスなど。さらに水草まで欲しがっているメンバーもいます。もちろん苗を調達して実験するものもありますが半数は種子から自ら育てます。7つあるテーマの5つは実験装置ができました。さっそく実験したいのですが、まだ作物が育ちません。早く早くとせかされる植物も大変で...急かさないで

  • ジェットスタート

    彼は大きな米びつの蓋に穴をあけて水耕栽培装置を作っています。前回でこの手作り装置もほぼ完成。あとは植付けるだけになっていましたがなんとこの日、急遽設計変更することになりました。目的は栽培株数を増やすこと。いくらでも信憑性を高めるためにデータ数を多くすることにしたのです。明日は植付け予定だったので、これは突然の設計変更。無茶苦茶ですが、始まる前でよかった。前回作った経験があるのでなんとか80分間で穴をあけ直していました。じゃあ前に作った蓋は無駄になるのでしょうか。実はそうではありません。別のメンバーがこれまた水耕栽培装置そのものを増やすことを考えていたのです。そんなことで廃棄されたものをちゃっかり拝借。これちらも労力をかけずに目的を成功させました。FLORAの流儀に「ジェットスタート」というものがあります。...ジェットスタート

  • ティピーテント

    天井にしていた寒冷紗が紫外線でボロボロになり突然落ちてきたFLORAの本拠地である馴化温室。これでは活動ができません。そこで今年もご覧のように応急修理で対応しました。作業は簡単。昨年同様、机に脚立をのせて再度、天井の針金にひっかけて吊り直したのです。しかし引っ掛けるところが1カ所しかないので外から見ると中央だけが高いテント状態。ネイティブアメリカンの住居「ティピーテント」に似ています。昨年の経験から考えると耐久性は1年。おそらく来年も同じ現象が起きるかもしれません。せっかくスタートしたばかりのFLORAHUNTERSAQUAにとって先行きが不安になる不吉な出来事です。中国の故事に杞憂(きゆう)ということわざがあります。空が落ちてくるんじゃないか、地面が崩れるんじゃないかと心配して心を悩ますのは、到底わかる...ティピーテント

  • ウィンブルドンカラー

    クリスマスローズのオリエンタリス種。10数年ほど前のクリスマスローズの大ブームはカラフルなこの花たちでした。株によってはもう色褪せているものもありますが、これは元気です。特にこの株はグリーンとパープルのバイカラー。爽やかで上品でとてもきれいで、いつも咲くのを楽しみにしています。さらに首が強いのか、きちんと横を向いて咲くのも嬉しい特徴です。実は以前、この場所はパープル株とグリーン株を生えていました。したがってこのクリスマスローズは、2つの株が交配してそのこぼれ種から生まれたものだと思われます。たった一株しかありませんが、ウィンブルドンカラーのような素敵なカラーリングだと思いませんか。さて昨年はほとんどが土肥実験室と生物工学実験室に入り浸りで農業高校ながらすっかりインドア派になってしまったFLORAHUNTE...ウィンブルドンカラー

  • 天が落ちてきた

    ご覧ください。先週の馴化温室です。とうとう天井に吊るしていた寒冷紗が劣化し落ちてきました。馴化温室は4つの小さな小室に区切られていますがその一番手前の部屋をFLORAは結成当時からミーティングルーム兼物品倉庫として利用してきました。しかし温室なので天井はガラス。晴れると日光が差し込み、気温がどんどん上昇します。馴化温室はかつて洋ランの育成に用いられていましたがおそらく昔もこの部屋はミーティングルームとして使っていたようです。この寒冷紗は、当時の先生方が直射日光を遮り、日陰を作るために張られたものだと思われます。しかしFLORAが結成されて15年。その前から張られていた寒冷紗は紫外線でボロボロ。上から吊っているのですがちぎれて昨年も落ちてきました。寒冷紗を買うお金がないFLORAは応急処置して再度張りました...天が落ちてきた

  • 行きはよいよい?

    この彼は一人でなんとも不思議な装置を作っています。もちろんFLORAFUNTERSAQUAなので水、つまり水耕栽培装置を製作しているのですが、なんとLEDを持ち出しました。彼の取り組んでいる水耕研究は、それだけでも十分面白いテーマなのですがさらに一捻り加えた試験区を作ろうとしているのです。このLEDは赤いテープライト。自在に曲がるライトなので栽培装置にこのように貼り付けることができるのです。しかし今までの常識で考えると、あまり効果など期待できなさそうですがある大学の先行研究で生育が向上したという興味深い結果が出ています。ただし結論は原因不明。そうです。どう考えても説明がつかないのです。そこで彼は自分の考えたテーマに、この先行研究を組み合わせて誰も見たことのない景色を見ようとチャレンジしているのです。楽しそ...行きはよいよい?

  • 砂嵐 !

    春真っ只中の南部町。春霞で名久井岳の優雅な姿もぼんやりしています。といいたいところですが、原因は霞ではなく「砂」。それも話題の黄砂ではありません。風で舞い上がった畑の砂だと思われます。春先は毎年のように強風が吹く南部町。でも畑にはまだ野菜などが植え付けられていない裸地のためこのようにまるで黄砂のように砂塵が町を覆っているのです。特に名農は校舎の前がグラウンド。さらにグラウンドの奥には第3農場の畑があるためこの砂嵐の洗礼をまともに受けることになります。入学したばかりのピカピカの1年生があっという間に砂だらけの1年生。こればっかりは仕方がありません。昭和40年代に水害から逃れるために、この高台に移転してきた名久井農業高校。当時は現在のようにまだ樹木を植林していなかったためとんでもない砂嵐だったといいます。先人...砂嵐!

  • 四代目襲名

    仲良く土をこねているのは新生FLORAHUNTERSAQUAの二人。作っているのは、もちろんFLORAの天下の宝刀「三和土」です。初代の棟梁はTreasureHunters。乾燥地での雨水の集水と土壌流出抑制に貢献するシステムを生み出しストックホルム青少年水大賞で世界一になりました。二代目の棟梁はFLORAHUNTERSの女子。三和土ブロックを水に放り込んで作る途上国向けの除菌洗剤を研究しました。コロナ感染真っ最中だったこともあり、環境系学会で最優秀をいただいています。三代目の棟梁は同じFLORAHUNTERSの男子。三和土を使った沖縄の赤土流出抑制活動に取り組み地球環境大賞や毎日地球未来賞を受賞しています。もちろん二代目の棟梁も技術サポートとして加わりました。そう考えると新生FLORAHUNTERSAQ...四代目襲名

  • 春は疲れる

    今日は課題研究3回目です。今年は土肥実験室と馴化温室で同時に行われる変則スタイル。しかしこちらは体がひとつしかないので、スタートしたばかりの今は、どうも疲れてしまいます。なぜなら2つの場所は比較的近くですが、巡回して歩くのは結構たいへん。それ以上に活動の最後には記録写真が必要になるので撮りこぼししないか心配なのです。かつてメンバーにカメラを貸し出した時もありますが彼らこそ研究活動の当事者。夢中になっていると撮影すら忘れてしまい、結局失敗しました。この問題に対応できるのは、綿密な事前準備。どこで誰が何をしているのかを確実に覚え、大事な時には立ち会って写真を撮るしかありません。感じている疲れは、きっと体力ではなく気疲れなのだと思われます。さてこれは温室内で育てている野菜。実験に使う苗を育てているのです。暖かな...春は疲れる

  • 自分しか頼れない

    みんな黙々と自分の実験装置を作っている中、彼女は机に向かって何やら書き込んでいます。実は比較的準備が簡単だった彼女は、明日の課題研究から早々と調査分析に取り組むことになったのです。いつもであれば分析に付き合っていましたが今年はテーマが多すぎて、彼女だけにつきっきりになることはできません。さらに運悪く短縮授業の予定。いつもより20分も活動時間が減ってしまいます。そこでスムーズに6項目の測定ができるよう事前に手順を確認しているのです。頼れない時は自分で考えてやるしかない。FLORAの流儀である「一人一研究」の厳しい一面です。でも大丈夫。初めての「お互い様ルール」が正式に発動され、温室で研究をしている他のメンバー2名が全面的に協力することになっています。それも時間がないので最初から温室と土肥実験室にそれぞれ分か...自分しか頼れない

  • アフリカの太陽

    3月は全国的に気温がとても高く推移しました。先日の発表では青森県でも記録的な暖かさでお隣の八戸市の3月の平均気温は6.5度と平年より3度以上高かったようです。また昨年の津軽地方の豪雨で冠水したリンゴは花芽が少なく、地域によっては収量が減少するのではとこちらは心配なニュースが流れていました。令和になってもお天道様には勝てません。今年はどんな空模様になるのか気になります。さてFLORAHUNTERSの本拠地である馴化温室のミーティングルームの天井には日除けの寒冷紗が張ってあります。しかしこれはFLORAが借りた2009年からあるもの。さすがに15年も経つので紫外線でボロボロになっています。昨年なんか寒冷紗が切れて、頭に当たる高さまで天井が下がりましたが、手作業でなんとか修復。今年も1年なんとかもって欲しいもの...アフリカの太陽

  • 花見第一幕

    これが今の南部町。麗峰「名久井岳」にサクラというのどかな春の農村風景を町のどこからでも見ることができます。日本一の弘前城のサクラも五分咲きとのことで今週末はたくさんの観光客が訪れると思われます。しかし問題なのは空模様。天気予報では、これから10日間ぐらいずっと傘マークがついているのです。特に今週末は気温が15℃を下回るらしく雨と寒さの中の花見となりそうで心配。こればっかりは外れてほしい予報です。もしせっかくのサクラが雨で散ってしまったら花見第二幕に期待しましょう。それが「リンゴ」の花。サクラもリンゴも同じバラ科の樹木。同じような花を咲かせますが、リンゴの方が白に近いので、より上品な感じがします。青森県の場合、リンゴの平年の開花は5月7日ですが昨年は暖かくて4月28日頃と早まりました。ところが今年はもっと暖...花見第一幕

  • 隠れ家

    FLORAHUNTERSAQUAは7人の侍。そのうち3名が馴化温室で実験を行なっています。この日は一人の活動が時間内で終わらなかったため全員での活動を一旦終わらせ、その後一人残り、作業をすることにしました。しかし温室に様子を見に行くと、他のメンバーが応援をしていました。これがFLORAの「お互い様」ルールです。必ずいつかは自分も応援してもらいたい時が来るので今は仲間をサポートする。FLORAが15年の活動から自然に生み出した相互扶助という素敵な流儀がちゃんと引き継がれていました。でもびっくりすることに温室の入り口を閉めて活動しているのです。温室の入り口は網戸もある二重扉ですが、どちらもきちんと閉めています。馴化温室は、他の人が使うことがない隠れ家的実験室。したがって人の気配を感じることが少なくこの時も、て...隠れ家

  • ポリバケツ大活躍

    これも先週、実験の準備をしているメンバー。馴化温室で見つけた黄色い漬物樽の中に入れたのは細くて深いゴミ箱などに使うポリバケツ。彼はこのポリバケツを3つ使っていますが土肥実験室で実験するメンバーも6つ使っています。なぜか今年はこのポリバケツが大人気なのです。しかし残念ながら二人とも底や蓋に穴を開けてしまいました。実験装置にするためなので仕方ありませんがもうゴミ箱にはできません。なんとかして成功して欲しいものです。さて今日は課題研究の2回目が行われます。もちろん前回の続きで多くのメンバーは装置作り。完成したメンバーは他のメンバーに手伝います。場所は土肥実験室と馴化温室の2か所。それぞれ別れて活動する予定です。春休みと違って活動はたったの100分間。いかにスムーズに進められるか、各メンバーの段取りにかかっていま...ポリバケツ大活躍

  • 2023年苗販売

    環境システム科の草花温室。園芸科学科から引き継いだ草花部門の本拠地です。先月までは卒業式に使うサイネリアがいっぱい咲いていましたが今はご覧のとおり、春花壇の苗に主役が代わっています。鉢のラベルにはダイアンサスと書かれています。ナデシコ科のダイアンサス属は世界に300もあるといわれカーネーションもその仲間です。ダイアンサスの和名はナデシコ。大和撫子というぐらいなので日本原産かと思ったらそうでもないようです。しかし安心してください。日本人にお馴染みの秋の七草であるカワラナデシコは日本や中国あたりしか自生していません。大和撫子とはこのカワラナデシコからきているようです。さてこの草花苗の販売は例年だと5月下旬頃から。その前に皆さんが楽しみにしている野菜苗販売は5月中旬。今年の予定は5月11日、12日のようです。コ...2023年苗販売

  • 何事も精進

    こちらの彼は粉状の肥料を計量しています。どうやら水耕栽培の養液を作ろうとしているようですが、なかなか思うようにいきません。ちょうどいい量をとるのに手こずっているのだそうです。またやっと作った養液は、実験を始める前にまずその成分を記録しておかなければなりません。そのためにはまた簡単な吸光度計を使って測定するのですがやはり初めて見る装置ばかりで手早くいきません。そういえばこの春に卒業したFLORAHUNTERSのメンバーも最初は悪戦苦闘。時間ばかり無駄に過ぎていました。しかし何度も何度も反復練習したことで、最後はもうお手のもの。短時間で終わらせるようになっていました。早いメンバーはもう来週から分析が始まります。こればっかりは説明書で理解するよりも体で覚えた方が手っ取り早くて効率的。職人FLORAを目指しての修...何事も精進

  • いちご実ってます

    生物生産科は畑作物、野菜、果樹の栽培を学ぶ学科です。したがった名農の広大な農地のほとんどが彼らのフィールドです。環境システム科では大きな畑を持たない学科。とはいっても農業の学科なのでもちろん栽培もしています。そのひとつが草花。名農の代名詞である緑育心を生んだ環境緑化活動の原点である草花の栽培と活用は環境システム科が担っています。もうひとつは水耕野菜。畑の代わりに水耕栽培温室を大小複数持っています。その温室のひとつで今、このようにイチゴが収穫期を迎えています。イチゴ栽培装置は観光農園で使われている立体型。ちょっとユニークな装置です。先日、この温室で研究しているグループが収穫したばかりのイチゴを職員玄関に並べていました。これが農業高校ならではの校内販売。季節の野菜や果物、加工品が毎日のように購入できます。お得...いちご実ってます

  • 青空実験場

    最速のスピードで咲いているサクラ。なんと昨日は寒気が入り込み、短い時間ですが雪がちらつきました。氷点下にはならないので果樹は大丈夫だと思いますが、まだまだ気が抜けません。さてこれは先週、実験準備を行ったFLORAHUNTERSのBチーム。馴化温室をベースキャンプにして活動する3名です。この日はお隣の三戸町で24度という6月並みの気温となった日。したがって温室内は長居できないほど暑くなっています。そんなことから作業は温室前の広い駐車場に変更。温室内と違って外は気持ちが良く、青空の下で快適な作業をしています。手前にいる彼はプラスチックダンボールをカッターで切り、箱状のものを作ろうとしています。今月中に完成すればいいので焦る必要もなく楽しく製作しているようです。奥の彼は、実験に使えそうな容器を物色していたところ...青空実験場

  • 咲いちゃいました?

    予報では、この地域のサクラの開花は明日。とはいってもそれは標本木の話で、あたりを見回すといろいろなところで桜が咲いています。ご覧ください。これが現在の名久井農業高校。風車の隣、高台の中央で咲いているのが名農のサクラです。グラウンドの桜も見事。卒業アルバムの記念写真を撮るなら今週です。ところで下に一面に咲いているのはサクラではなくウメ。こちらは地元農家の梅林ですが、1週間ほど前から満開です。サクラとウメの共演。同じピンクでも色合いが違い、なかなかの珍百景です。このウメとサクラの花の祝福を受けながら、先日入学式が行われました。TEAMFLORAPHOTONICSが結成された頃は入学式にサクラは関東の話で、北国青森県の開花はGWでした。それが名農の入学式でサクラが咲くとは本当に驚きです。予報だと来週は雨模様。寒...咲いちゃいました?

  • 建具屋FLORA ?

    こちらのメンバーは細い角材を眺めています。よく見ると机にはいくつかの長さの違うものが数本。そうです。彼は木材を使って実験装置を作っているのです。今までの先輩も三和土を操る左官屋FLORAというメンバーもいましたが、今回は大工さん。細い木を組んで何か作ろうとしているところはまるで建具屋さんのようです。彼が作ろうとしているのは簡単にいえば横50cm、幅40cmそして高さ60cmという箱の骨組みを4個。これをさらに加工して実験に用いようとしているのです。きっちりと長さを測っているあたり、さすがは工業類型所属。慣れているのか、好きなのか知りませんが安心して見ていられます。このようなモノ作りを億劫に感じないあたりが環境システム科生のいいところです。完成予定は今月下旬。いい仕事しています。建具屋FLORA?

  • Fisherman Flora !

    先日、2回目の活動を行ったFLORAHUNTERS。またまた不思議なものが用意されました。この黒い筒、なんだと思いますか?プラスチック製で筒とはいえ、網目状にです。実はこれは「鰻筒」(うなぎつつ)。そうです。池や川などに沈めてうなぎを捕まえる漁具なのです。学校の下を流れる馬淵川はウグイや川ガニがとれる豊かな川。とうとうFLORAは漁業まで手を伸ばしたかと思われるかもしれませんがそんなことはありません。FLORAお得意の目的外使用。農業研究で使おうと思っていろいろ物色しましたが通気性のあるところ、サイズ感などこれがぴったりということで大胆にも手に入れました。これを担当する彼は一人でなんと3つの作物に挑戦することになっていますが大切な農業研究なので全メンバーがサポートすることになっています。さてこれは10時4...FishermanFlora!

  • できるかな

    Aチームの女子メンバー。環境システム科の記念すべき10回生です。彼女は自分が使う水耕栽培装置を製作していますが昨年も一昨年もこのようにFLORAの実験装置は手作り。なぜなら自分たちがやりたい実験ができる水耕装置が市販されていないからです。環境システム科は水耕栽培を学ぶ学科。学科ができて10年。いろいろ経験を積んだ結果、今までにない面白い発想が生まれてくるようになったのだと思います。ところで彼女は、いったい何を水耕装置にしようとしているのでしょう。答えはゴミ箱。これはその蓋です。ご覧のように大きなものではありませんが、かなり深いタイプのもの。彼女はこのゴミ箱の蓋に野菜苗を植え付ける穴を開けているのです。実験開始は4月下旬。それまでに装置を作って試運転しなければなりません。さらに植える野菜苗もその間に自分で育...できるかな

  • ピカピカの1年生!

    今日は名久井農業高校にとうとう1年生がやってきます。そうです。午後は名農の入学式なのです。午前中は新しく赴任された先生方が在校生に紹介される新任式。どんな先生がいらっしゃるのか、みんな興味津々。スタート時のワクワク、ドキドキは今も昔も変わりません。さてピカピカの1年生を待っているのは在校生だけではありません。FLORAHUNTERSも農業クラブと協力して1年生の人材育成プロジェクトに今年も取り組む予定なのです。今年の1年生は昨年よりも生徒数が少ないので研究に取り組もうというJr.がいるかどうかちょっと心配です。しかしアグリチャレンジやアグリサイエンス、さらにJr.制度など担い手を育てるのも長年続けてきたFLORAの流儀。もし希望者があったら今年も全力でサポートするつもりです。気になるのはお天気。くもりと傘...ピカピカの1年生!

  • FLORA HUNTERS AQUA 発進

    先日の火曜日、FLORAHUNTERSのAチームが動き出しました。ご覧の2ユニット4名です。他の研究班も出校して活動を始めていますがこの4名それぞれの机に向かって黙々と取り組むのがFLORASTYLE。なぜなら一人一研究だからです。活動の前に何の目的で取り組み、何を知りたいのかを再度確認。ここまではサポートしますが、この後は自分で考えて動きます。紙に設計図のようなものを書く人、自作装置に必要な物品を確認する人、中には取り組みながら考える器用な人もいます。すると、とても丁寧できれいな作業するメンバーがいるので尋ねてみるとやはり工業系列。エンジニアの卵でした。これも個性。このようにして少しずつお互いを知ることになるはずです。さてこのうち1名がデザイン担当したチーム名とロゴが活動の合間に公開されまし。チーム名は...FLORAHUNTERSAQUA発進

  • リフレクター

    FLORAの倉庫から面白いものが出てきました。それがこれ。赤いリフレクターで、青いものもあります。簡単にいうと自動車や自転車の後部についている反射板。これは裏面がシールになっているタイプなので衣類やバッグなどに貼り付け、夜の交通安全に役立てることができます。仕組みは再帰反射。どの方向から光が来ても、必ず光源に向かって反射するよう光学的に作られたものです。リフレクターのタイプは2種類。ひとつはガラスビーズタイプで埋め込まれたガラスビーズで屈折させるものです。特徴は表面ざらざら。もうひとつはプリズムタイプ。表面のプリズム組織を使って反射させます。こちらはツルツル。どうやらこれはプリズムタイプのようです。これを2018年のFLORAは簡易水耕栽培装置の中に貼り付けたのです。安価な装置は白のLEDしか付いていませ...リフレクター

  • まもなく新ロゴ発表

    これはFLORAが毎年製作しているTシャツのロゴ。チームの本拠地である馴化温室は暑いので結成当時からお揃いのTシャツを作っては着ています。ここにあるのは代表的な4種類。左上の2009年は初代TEAMFLORAPHOTONICSのロゴ。初めてFLORAと名乗った時に作ったものです。こだわりは「I」の文字が発光ダイオードになっているところ。片方の端子が短いのが特徴です。その隣のハチのロゴは2014年のもの。種差海岸のサクラソウの人工受粉に取り組んでいた頃で自分たちがポリネーターのマルハナバチになり、自生地を残すんだという意気込みを感じます。またこの年は3年が園芸科学科、2年が環境システム科という合同チームでもありました。2019年は10年続いたTEAMFLORAPHOTONICS解散後に結成されたTreasu...まもなく新ロゴ発表

  • まだまだ安心できません

    記録的な暖かな春となっている日本。青森県でもサクラの開花は大幅に早まり、お花見やサクラ祭りも前倒しされているようです。しかしまだまだ安心することはできません。これは一昨日の朝。ご覧のように霜が降りて辺り一面真っ白です。平年値では青森県の雪の終日は4月15日、遅霜は4月22日。今年はサクラの開花が10日以上も早まっていることから遅霜も早まると思いますが、来週いっぱいは霜に注意が必要です。なぜなら南部町はフルーツの里。暖かくて15日も早い3月下旬にはリンゴがもう発芽しました。花芽は発芽する前は耐寒性がありますが葉が開き、蕾ができる頃には低下し、氷点下2度になると霜害を受けてしまうことがわかっています。霜の終息も早まっていますが、果樹の成長も早いので危険度は変わっていません。霜害を防ぐために第1農場の防霜ファン...まだまだ安心できません

  • クリスマスローズガーデン

    学校の職員室の窓下にあるクリスマスローズガーデン。ご覧のように満開どころか、もうピークを通り越し花びらのように見えるガク片が変色しはじめています。名農のクリスマスロースガーデンは南向き。おそらく晴れが多く気温が高かったためか、知らないうちに開花していたようです。さてこのクリスマスローズガーデンを作ったのは2017年のTEAMFLORAPHOTONICS。翌年解散予定だった彼らは、今まで自分たちが育種栽培してきた株を枯らしたくないと職員室前に勝手に植えたのです。本来なら校長先生や農場長に許可をもらって植えるのですがそこはイタズラ好きのFLORA。愉快犯を気取ったのです。さて時々、観光地や寺社などの建物に自分の名前を書いてくる人がいて問題になっています。ここに来た証を残したいのだと思いますが、このクリスマスロ...クリスマスローズガーデン

  • 内外逆転

    土肥実験室には大きな6つの実験用テーブルがあります。そのうち3つの机上にご覧の通り、たくさんの物品が並べられました。そうです。これが新生フローラが取り組む研究に使う実験材料です。でも勘違いしないでください。このテーブル1つが1人分。つまりここに盛り上がっている材料は、3人分だけなのです。では残りの4名分はというと、土肥実験室ではなく農場にあるベースキャンプの馴化温室に運び込まれているのです。今年のフローラも長年の流儀にしたがって一人一研究。つまり7テーマで進めますが、植物栽培系をこの土肥実験室で、そして植物を使わない研究を馴化温室で行うことにしたため、このように場所ごとに材料を仕分けしたというわけです。植物を扱う方が温室ではないかと不思議に思われるかもしれませんが温度制御できない温室は、5月になるともう汗...内外逆転

  • 水商売はじめました !!

    ファーストミーティングでテーマを決めた新生フローラ。なんと不思議な現象が起きています。というのは水槽を使う研究がなぜか多いこと。暑い温室、もしかしたら水遊びができるとでも思ったのでしょうか7名全員ではありませんが、半数以上は水槽を使い残りの半数もなんらかの形で水を扱う研究をすることになったのです。これを見てすぐ思い出したのが2017年のTEAMFLORAPHOTONICS。彼らは男子3名女子2名のチームでしたが、これまた全員が水を扱う研究ばかり。環境システム科はそもそも圃場がなく、水耕温室が彼らの農場。したがって水耕栽培系の研究に親しみを覚えるのは納得ですが全員とは驚いたものです。この写真は2017年の活動風景。暑い日に胴長を履いて胸まで水に浸かっての活動です。この後、お約束でなんと女子の一人が池の中で転...水商売はじめました!!

  • 新フォーメーションは「1-2-3-2」 !?

    明日は新生フローラの活動日。前回はオリエンテーションだったので本格的な活動は初日となります。ここにあるのは2023年FLORAの取り組む課題。7人の侍が議論した結果、この7テーマに挑むことになりました。テーマの左についているドクロマークは危険度。ドクロの数が多いほどハイリスク、ハイリターンの課題です。さてフローラは今年も一人一研究。したがって各自、自分の研究に責任もって取り組みますがどうしても手伝って欲しい作業や分析の時はお互い助け合います。また、もし誰かの研究が優れた成果をあげた場合は当然みんなお手伝いをしていることから、その栄誉を独り占めせず他のメンバーみんなで分かち合うことにもなっています。これが「お互い様」「仲間の成功は私の成功」というFLORAルールです。さて今年のFLORAの研究系統図を見ると...新フォーメーションは「1-2-3-2」!?

  • 浪漫飛行

    FLORAファーストミーティング。ここで決めなければならないものは2つ。ひとつはテーマの決定、もうひとつはユニフォームであるTシャツデザインです。そこで2009年初代メンバーから今卒業したばかりの2022年メンバーのシャツの全デザインを紹介し、参考にしてもらうことにしました。予定ではデザインが得意なメンバーが、次回の活動日にチーム名含め、新デザインのアイデアを提出するとのこと。いったいどんなデザインになるか楽しみです。さてこの日、彼らが1番の盛り上がったのはテーマ決め。FLORAのDEATHNOTEに書かれてある失敗テーマの中から自己責任で選ぶことになります。夢とロマンを感じるテーマの脇には危険度を示すドクロマーク。いっぱいついていると落とし穴にはまって帰って来れなくなる可能性が高いのです。でもそんな危う...浪漫飛行

  • サクラとウメの共演

    現在、名久井農業高校は短い春休み中ですが新2〜3年生は、課題研究のために出校しています。班によって出校日が違うため、土日を除いて毎日、どこかの班が出校しているようです。名農は基本的に春休みは各班とも2回出校ですが、FLORAは3回。一見、FLORAの出校日数が多いように感じると思いますが、これはマジック。FLORAの1回目は3月下旬のファーストミーティング、そして2回目は7名のメンバーを3名と4名に分けて前者は4月4日、後者は4月5日に出校する計画なのです。FLORAとしての出校は3日間ですが、各メンバーにとっては他の班同様に2回というわけです。さて名久井農業高校の玄関脇にあるウメが咲いています。ご覧のように今まさに満開です。なおグラウンドにはサクラの木がたくさん植えられています。こちらはまだ開花していま...サクラとウメの共演

  • なにして遊ぼう

    こちらはFLORAの倉庫に眠るさまざまな物品。断捨離から免れて、生き残ったガラクタたちです。その多くは、かつてのFLORAが研究のため準備したにもかかわらずなんらかの理由によって中断され、出番が来るまでの待機しているものでした。さて先日、2023年度の新テーマをデスノートから選んだメンバー。当然、新しい材料は取り寄せなければなりませんが、嬉しいことにこれらの物品もかなり使うことになりました。眠っていたとはいえ、多くが新品。やっとスポットライトが当たるようです。まず来週早々に取り掛かるのは実験装置の製作。なぜなら市販の栽培装置では実験できないテーマが増えてきたからです。それだけ捻った研究が多くなったということ。FLORAとしては嬉しいことですが自分たちで実験装置を製作しなければ一歩も進めません。さらに実験材...なにして遊ぼう

  • 笑顔がいちばん

    皆さん、はじめまして。2023年のフローラです。これは先日行われたファーストミーティングでの様子。お互い初対面でしたが、ご覧のとおりみんな元気です。ここ数年、ほとんどの写真がマスク姿でしたがコロナが落ち着いてきたこともあり、新生フローラの初写真はこんなにもとびっきりの笑顔になりました。元気な笑顔が活動するうえでの1番の力。これからの2年間、また楽しくトライできそうです。さて彼らがこんなにも笑顔になった理由がもうひとつあります。それが前に置かれているケーキ。フローラは結成当時からことあるごとにケーキをみんなで食べてきました。フローラではこの流儀を「生活習慣病」と呼んでいます。もちろん今日は、これから始まる宝探しの旅のための決起集会。ファーストミーティングでは、先輩に代わってまず最初の流儀を無事伝授することが...笑顔がいちばん

  • DEATH NOTE

    今年も新しい研究テーマを決める時期が来ました。最近のFLORAのテーマ設定の方法は、先輩の失敗研究の中から磨けばお宝になりそうなものを見つけるスタイルが主流。宝石の原石である失敗研究は、なんと約30テーマにもなります。今年で結成15年目。つまり毎年約2テーマは失敗していることになります。確か卒業したばかりのFLORAHUNTERSでも2年間で3テーマ失敗しました。そのなかには先輩が失敗し、その数年後にまた別の先輩がトライしてまた失敗。3度目の正直と思って取り組んだのにまたまた失敗という悲劇もありました。輝きそうに見えて実はインチキのイミテーションだったのか、はたまた磨く技術が未熟だったのかわかりませんが、何人ものミイラ取りがミイラになるだけある魅惑のテーマだったようです。「世の中、そんなうまい話はない」「...DEATHNOTE

  • 色黒のリンゴンベリー

    FLORAがストックホルムで開催された水の国際大会に出場した記念に植えたリンゴンベリー。日本でいうコケモモです。スウェーデンではジャムやミートボールなど肉料理に添えられて出てくるので渡航したメンバーにとってはお馴染みの食材となりました。北欧の野原には、ブルーベリーやリンゴンベリーなどが自生しているそうですが実際に栽培してみると、実が小さいので収穫するのが大変。きっととんでもない数の木々が自生しているのだと思います。またスウェーデンでは、自生するベリー類やキノコ類はどこの土地にあってもみんなのものらしく、誰がとってもいいのだそうです。だから多くの山の恵みが身近な食材になっているのだと思います。極寒でも耐えられるリンゴンベリー。先月、雪の中から1ヶ月半ぶりに現れました。するとご覧の通り、きれいな葉が特徴的なの...色黒のリンゴンベリー

  • ファミリーヒストリー

    先日行われた新生フローラメンバーの初顔合わせ。そこで紹介したのがFLORAの系図。いわばファミリーヒストリーです。これを見ると14年というチームの歴史の半分以上を占め、圧倒的な存在感を示しているのが本家FLORAであるTEAMFLORAPHOTONICS。園芸科学科と環境システム科の2学科を渡り歩きながら10年間も活動しています。それとは反対に彼らの解散後、2019年から2年間だけ存在したのがTreasureHunters。TEAMFLORAPHOTONICS解散後、急遽継続が命じられ結成された環境研究チームです。しかし、わずか2年の活動で水の国際大会で大賞、さらに大臣賞などいろいろなビッグタイトルを獲得したレジェンドでした。また忘れてはならないのはTEAMFLORAPHOTONICSとTreasureH...ファミリーヒストリー

  • アナログ VS デジタル

    先日、初顔合わせを終えた新生FLORAメンバー。検討の結果、なんとかテーマを決めることができました。冒険家たちがチョイスしたテーマについては、また後日紹介したいと思います。さて次の活動は来週4月。さっそく実験の準備に入るのでこちらではテーマに応じた必要物品を揃える必要があります。幸い、物品の半分は今まで先輩方が使ってきた器具などで間に合うのですがどうしてもないものが出てきます。そこで活動に間に合うようにリストを見ながらチェックして、不足分を至急発注しているところです。これはノギス。農業高校では昔から1mの竹の物差しを使っていますが小さな苗や茎の太さを測定するにはノギスが便利。昔のアナログのノギスは読み取るのが難しくよく農業鑑定の問題になっていましたが、今はこのようにデジタル。技術が進歩したことで読み取り方...アナログVSデジタル

  • ご破算で願いましては

    3月も残るところ数日となりました。今月中旬に北海道の大学に進学したFLORAのOBもきっと生活に慣れた頃です。このところ2年に1度、解散と再結成を繰り返しているFLORAは連続で続いているというよりは、2年おきにリセットしているという感覚。昨日は新メンバーとの顔合わせでしたが、面識のあるメンバーはゼロ。はじめましてです。また先輩がいないので、一から十までFLORA事務所がリードしていく必要があります。すべて先輩が後輩を指導してくれたTEAMFLORAPHOTONICS時代に慣れてしまったせいかこれは意外ときついものです。そんな新年度の重い気分をリフレッシュさせる方法は記録媒体のチェンジ。2年に1度、SSDを取り替えているのです。左が2023年のFLORAのために用意したもの。小型ですが高速転送できる優れも...ご破算で願いましては

  • 25枚でフィニッシュ

    春から名農生のコンクールなどの成果を張り出してきた掲示板。予定されていたすべての大会が終了したので、これが最終版となりました。嬉しいことに掲示板から、はみ出してしまいました。TEAMFLORAPHOTONICSが活動を始めた頃は1年かかっても2つの掲示板を埋め尽くすことはできませんでした。しかし環境システム科に移籍した頃から、他の研究班も仲間に加わり積極的に応募するようになったので年度末にはなんとか掲示板を埋められるようになってきました。特にここ数年はこのようにオーバーする大活躍。今年はなんと25枚。2枚もはみ出してしまいました。かつてスキージャンプでは、これ以上飛んだら危険な距離をK点、つまり「極限点」といってきましたが、皆さんの技術が向上したのか今では「基準点」に変更されました。そして危険な距離は延長...25枚でフィニッシュ

  • 目指すは一攫千金

    これはFLORAHUNTERSの本拠地である馴化温室脇にある大鉢から顔を出したふきのとう。これからどんどん大きくなると思います。さていつも不思議に思うのは花が咲いてから、葉が出てくること。植物は受粉して果実や種子を作りますが、これには大量のエネルギーを使います。だから最初に葉を茂らせ光合成をたくさんして、その時を待ちます。でもふきは、逆にいきなり開花から始まります。このような不思議な特性を持つ植物は意外と多く、ヒガンバナやスギナをはじめサクラ、ウメ、モモなど名農の農場でもたくさん見ることができます。花だけ咲かせた方が昆虫を誘いやすいなどの仮説はあるようですがはっきりとした理由はまだわからないのだそうです。日頃、目にしているのにちゃんとした理由はわからないという現象は意外と多いようです。どうすればこれを立証...目指すは一攫千金

  • ようこそ冒険者たち

    今日は新生FLORAの初顔合わせ。ファーストミーティングです。みんなで確認するまず1つは、FLORAという研究集団の歩み。そして14年間の活動の中で築いたたくさんの流儀です。時代とともに変化しながらも本質はずっと変えずに貫いてきた文化を7人のメンバーに知ってもらわなければなりません。そして決めなければならないのは、彼らが取り組む研究課題とモチベーションを上げるためのTシャツのデザイン。デザインは彼らに任せますが、研究テーマだけは相談しなければなりません。FLORAがよく他校の先生方から質問されるのはテーマの決め方。要は探究的学習のテーマを決める際、すべて彼らに決めさせなければいけないのかという質問です。農業の課題研究の場合、テーマは当たり前ですが農業各分野に関する課題解決になります。しかし1年間、農業のイ...ようこそ冒険者たち

  • まるで名農特集

    これは日本学校農業クラブ連盟の機関誌「リーダーシップ」。全国のすべての農高生に配布される隠れたベストセラーです。これは先日届いた春号ですが、中には名農の文字がたくさんあります。まずは名農が、今年度のFFJ検定の特級合格者が全国一多かったという記事。FFJ検定は研究レベルを第三者が評価するもの。つまり名農が全国の農業高校の中でも、極めて高いレベルの研究をしていることを証明したことになります。嬉しいことにFLORAHUNTERSは全員特級取得。昨年に続く快挙です。もうひとつは現在のある2年生の取り組み。優れた研究活動をしているのはもちろん、農業鑑定で全国大会に出場し、こちらでも受賞しています。オールマイティな活躍は全国の農業高校生のお手本。だから全国誌で大きく取り上げられたんですね。その他にもまるで名農の特集...まるで名農特集

  • 目的外使用

    馴化温室脇の大鉢にこんなものを見つけました。昨年、すでに片付けたと思っていましたが勘違い。雪が溶けたら出てきました。実はこの黒いものは大きな袋。鉢に被せたら遮光や保温ができるかを調べるためにセットしていましたが忙しさについ実験も片付けも忘れていました。とかく環境研究が注目されがちのFLORAですがれっきとした農業の研究チーム。地味ですが毎年、このような栽培研究も行なっているのです。さてこの大きな袋、なんだと思いますか。実はタイヤカバー。自動車のタイヤを日光から守るために被せるもので園芸用品ではありません。でもサイズがちょうどぴったり。このように目的外使用するのもFLORAの得意技です。まもなく新生FLORAが研究テーマを決めますがもしこんな研究に興味があるのなら、ぜひチャレンジしてほしいと思います。とはい...目的外使用

  • まもなくファーストミーティング ?

    現在の馴化温室です。ご覧の通り、たくさんあった鉢などは整理され床もFLORAHUNRERSによって昨年の秋に掃除され、現在はきれいです。さて先日結成15年目、メンバーとしては14代目となる新メンバーが発表されました。2年に1度、結成と解散を繰り返しているこのところのFLORA。先輩後輩が一緒に活動する場がないので、言葉にしないと流儀が伝わらなくなっています。そこでファーストミーティングでは、お互いの紹介はもちろんですがFLORAが今まで歩いてきた道のりや失敗研究などを紹介しながらさまざまな流儀を伝えるオリエンテーションを行なっています。なかでも重要なのが、失敗例の中からテーマを決める方法。幸い先輩の失敗研究は山ほどあります。しかし失敗といってもこの中から日本一や世界に導いてくれた研究が出てきたのも事実です...まもなくファーストミーティング?

  • 木の芽雨?

    春になり雪に代わって雨が降るようになってきました。一般に2月下旬から3月上旬に降る雨のことを「木の芽起こし」と呼びます。木々の芽の成長を促すからですが、東北であればちょうど今頃。先日の雨こそ、まさに「木の芽雨」です。このところ嬉しいことに野外の写真が増えてきました。これは名農の植物が動き出した証拠。これからどんどん美しい新緑のキャンパスをご紹介できると思います。さて桜前線のスピードからも分かるように今年の春は駆け足でやってきています。そこでFLORA事務所が急いで取り組まなければならないことがふたつ。ひとつは研究テーマの設定。研究を進めるには資材を調達する必要があります。早く決めなければスタートが遅れるので、のんびりしてはいられません。もうひとつは、流儀であるユニフォームとなるオリジナルTシャツの製作。お...木の芽雨?

  • 北国の春 !!

    春の陽気に誘われて久しぶりにFLORAの本拠地である馴化温室にやってきました。左が馴化温室、中央はかつての熱帯植物園。熱帯植物園は現在使われていませんが、なかなかヘビーで立派な作り。再利用のアイデアが求められています。右端はビニール温室。畑のない環境システム科ですが、やはり露地栽培も時には必要。そんなことで建ててもらい、環境班も一昨年まで利用していました。TreasureHuntersが機能性集水システムの研究のため三和土で集水ウイングの大量製作に取り組んだのもこの温室でした。さて4月になるとFLORAは、記念すべき結成15年目を迎えます。単なる授業の中で作った研究班が、毎年毎年先輩の成功体験にインスパイアーされて、まさか15年も存続するとは考えもしませんでした。ここ数年は、2年ごとに結成と解散を繰り返す...北国の春!!

  • 狂った春 ?

    狂った春が大暴れしています。先日、いつもよりも早くクリスマスローズのオリエンタリス種が蕾をつけたと紹介していましたが、なんと咲いてしまったのです。さらにサクラの開花予報はまた1週間早まり4月11日に修正されました。このクリスマスローズは10年ほど同じ場所で育っていますがかつては5月のGW直前に開花していました。桜の開花とほぼ同じだったので強く印象に残っています。ところがどうでしょう。最近は冬が終わると急に暖かくなるため4月中旬にまで開花が早まり、なんと昨年の開花は4月上旬でした。今年は桜の開花が大幅に早まると修正されたように3月に入るととても暖かな日が続いています。それでもまさか3月に咲くことはないと思っていましたが、なんと彼岸の最終日3月24日に咲いたではありませんか。完全に時計は狂ってしまったようで、...狂った春?

  • 早春賦

    今日は名久井農業高校の終業式。名農生は2022年度の学習をすべて終えることになります。またそれと同時に今日は離任式でもあります。長い間、お世話になった先生方が退職されたり異動されたりとこちらは卒業式とはまた違う寂しさを感じます。しかしそれと同時に、終業式が終わるとまもなく春になり新しい年度が始まるというワクワクした気持ちも不思議に生まれてきます。ところでFLORAにとって2つの重要な発表をいたします。今年度をもって14年間の研究活動に幕を下ろす覚悟で断捨離していたFLORAですが、なんと来年度も続行のサインが出されました。新メンバーは男子5名、女子2名の7名。園芸科学科時代以来の大所帯となりそうです。嬉しいことに、希望者はもっと多かったとのことです。しかし心配なのはFLORAの流儀である一人一研究というス...早春賦

  • FLORAは農業の研究班

    今月、農業に関するアイデアや活動を提案するコンペが開催されました。FLORAは、昨年末に本家の草花班とともにエントリー。その結果、書類審査やオンライン面接を見事通過し、2チームとも大人も混ざったファイナリスト8チームに選ばれたのです。しかし今年はコロナの関係で発表した動画を会場で上映する方式のため上京の必要はなし。これは楽しみにしていた2年生の草花班にとっては残念でしたが、FLORAにとってはラッキー。なぜならメンバーは卒業しもう青森県を離れた人もいるので、上京が難しかったからです。そこでオンラインで最終審査の様子を視聴しました。すると残念なアナウンス。なんと今年はグランプリの該当者なし!これにはガッカリしました。ところが準グランプリはFLORAHUNTERSとのコール。さらに第3位は草花班。今度は大喜び...FLORAは農業の研究班

  • タスキを繋げろ

    先月、取材を受けていたFLORAHUNTERSの代表。その時の話がまとまったとライターさんから記事が送られてきました。当日、インタビューはオンラインで行われました。自由に話せるよう気を遣い、こちらは席を外していたので彼女が何を話していたのか知りませんでしたがこの校正記事を読んでわかってきました。主な内容は、今までも聞いたことがある環境研究班に入った動機や研究の概要なので、特に驚きはしませんでしたが後半は「後輩たちをサポートしたい」と何度も話していました。卒業が近づき名残惜しくなっていたからだと思いますが、彼女が今年ストックホルムの国際大会に出場する際、たくさんの先輩方が応援にやってきてくれたのも強い印象に残っているのかもしれません。可愛い後輩のため、面識のない先輩がお菓子やジュースを持って次々と現れるので...タスキを繋げろ

  • 植物マップ

    これはかつて園芸科学科1年生が履修していたグリーンライフという科目の学習風景。15年ぐらい前の古い写真です。彼が作っているのは名農のキャンパスとその周辺の地図。自分たちの学んでいる名農周辺にどんな植物が自生しているのか調べては、その位置を地図に書き込んでいました。地図を挟んだバインダーとカメラを持って、春の道をみんなで歩くのは楽しいもの。いろいろな植物を見つけては、あとで調べられるように写真を撮っていました。面白いことに調べてみると樹木以外の野草は多くても十数種類。つまりこれだけ覚えたら、道を歩きながら植物の名がほぼわかるのです。散歩しながら道端の植物の名前や特徴がいえたら、ちょっと素敵だとは思いませんか。せっかく農業高校に入ったのですから、卒業するまでには覚えようとよく話していました。また地図は5名1組...植物マップ

  • 忘れ物

    これはいったい何でしょう。なんと長さが1mもある透明のアクリルパイプです。今まで、いろいろな実験をしてきたFLORAですが最近は実験装置を自作することが増えてきました。現在のFLORAHUNTERSのメンバーたちも全員が100均ショップからたくさんのプラスチックBOXを手に入れ、それぞれが穴を開けて実験に使う栽培装置を製作。さらに今年度活動したJr.も同様に水耕栽培装置を自作しました。それだけ草花班時代のように単なる栽培ではないちょっとこだわった研究に取り組むようになったからだと思います。しかし男女問わずハンダやドリルなどを駆使して難なく作り上げるのが今のFLORA。「農と工の融合」という環境システム科のキャッチフレーズが見せかけでないことがよくわかります。このアクリルパイプもそんな実験のために用意された...忘れ物

  • トイレットパーパー?

    これも古い古い写真です。撮影されたのは2009年の秋。研究班がまだTEAMFLORAPHOTONICSと名乗る前です。さてこの袋の中に入っているのはなんだと思いますか?実はキノコ。あまりに昔なのでキノコの種類も忘れてしまいました。でも袋の中が白い菌糸でいっぱいなのがわかります。さてキノコも野菜や果物と同じように農業高校で学習するものですがいったい何の科目で学ぶのでしょう。いろいろな科目で扱えるとは思いますが、基本的には生物工学系。培養ということで取り上げることがあります。ただ一般的に生物工学で教材としてよく扱うのは洋ランの無菌培養。クリーンベンチの中で試験管に入っている寒天培地などに無菌状態で植え付ける技術です。しかしキノコは無菌どころか糸状菌そのもの。これを同じクリーンベンチでやろうと思ったら叱られてし...トイレットパーパー?

  • テキスト掲載

    これはNHKの「NEWSLINE」という本。NHKでは英語で放映する国際放送がありますがそのニュースを題材に英語を学ぼうという簡単なテキストです。実は1年ほど前、TreasureHuntersに掲載の依頼が来ていました。彼らの功績といえば機能性集水システム。乾燥地の貴重な雨水を三和土で作ったブーメラン状の小さな堤防で集めたり土壌の流出を抑制するという研究で2020年に、ストックホルム青少年水大賞で大賞を受賞しています。この時のニュースがテキストになっているのです。学校に依頼が来ましたが、すでに彼らは卒業しています。そこで彼らに許可をもらうようコンタクトをとったようです。もちろん承諾したとのこと。そこでしばらくたった今、完成された教科書が届いたというわけです。開いてみると写真もあって、ちょっと勉強してみよう...テキスト掲載

  • ひとりじゃないの

    今日は春分の日。春の真ん中、彼岸の中日です。3月は入試や行事があったことから、あっという間に過ぎ残り10日ほど。24日の終業式を待つだけになりました。これはちょうど今から1年前のFLORAHUNTERS。彼らは3月16日に日本農芸化学会、24日には植物生理学会主催の高校生研究発表会に参加していました。これはおそらく休みの日に出校して植物生理学会に参加した時のものです。確かFLORAの男子3名と女子1名、そして女子のJr.名の計5名が3つのグループに分かれ、それぞれ発表をしたはずです。しかしFLORAは全員で6名のはず。残り2人の女子はどうしたのでしょう。実は発表こそしませんでしたが、このオンライン会場となった生物工学実験室にちゃんと朝から来て実験をしていたのです。というのも彼女たちは水研究の実験に追われて...ひとりじゃないの

  • そんなの関係ねえ

    3月1日の卒業式の直前、FLORA事務所は旅立つメンバーにアルバムに加え、2年間撮りためた写真や動画を差し上げました。園芸科学科時代のTEAMFLORAPHOTONICSはCD1枚あれば保存できました。しかし環境システム科に移籍してからは動画も多くなりCDでは収まりません。そんなことで、ある時からDVDに変更することにしました。しかしメンバーのほとんどがPCを持っていないので再生できません。また今の高校生はスマホ世代。DVDプレーヤーがあるかどうかもわかりません。でも、そんなの関係ありません。将来、もし画像が必要になったらどこかで取り出せればいいだけの話。その時はぜひご活用ください。とはいっても技術革新が起きて、カセットテープやMD、フロッピーディスクやMOディスクなどの記録媒体がなくなったようにもしDV...そんなの関係ねえ

  • 警鐘が聞こえる

    先日、ボロボロになったクリスマスローズの原種ニゲルを紹介しました。その際、もうひとつのクリスマスローズ「オリエンタリス種」の開花はいつもは4月上旬だといいましたが、観察すると何と蕾があるではありませんか。実はこれは16日のもの。ずいぶん早いと思い、昨年の写真を探してみると同じような姿で写っていたのは4月2日でした。つまり2週間も早いスピードで生育していることになります。とはいってもクリスマスローズは立ち上がって大きな花を咲かせる草花。開花はまだまだ先だと思われますが15年ぐらい前はGW頃に咲いたもの。もし3月中に開花したらとんでもない早咲きの新記録です。学校の職員室前にあるクリスマスローズガーデン。2017年、解散直前のTEAMFLORAPHOTONICSがもし解散して自分たちが管理ができなくなっても枯れ...警鐘が聞こえる

  • 名農プロジェクトのトレンド

    2月下旬に配布された今年度の研究集録。3年生たちが2年間取り組んできた研究の概要が記録されています。個々の研究に目を通すのは、工夫が感じられてもちろん楽しいのですが、目次を見ると名農生がどんな研究に取り組んでいるのかというトレンドもわかります。記載された25もの研究テーマを分析したのでご紹介します。ざっと分類すると果樹や野菜などの露地栽培系が30%、そして水耕栽培などの施設栽培系が30%と全研究の60%が栽培系で占めます。次に多いのが環境系で20%。環境研究班の一人一研究というスタイルがテーマ数を増やしている理由ですが、他班からの取り組みも増えてきました。環境問題は分野を超えた地球規模の深刻な問題。今後も課題解決にチャレンジするチームが増えてくるかもしれません。そして食品系と機械などのモノづくり系がそれぞ...名農プロジェクトのトレンド

  • こんなはずじゃなかった

    これもJr.の実験。お恥ずかしいことに、こちらもスッキリしない失敗研究です。題材にした植物は「ユリ」。LEDによって球根を大きくさせるのが目的でした。なぜならユリの球根「ユリ根」は高級な和食食材。花ではなく作物として捉え、栽培研究に挑んだのです。最初、この研究は間違いなく成功すると考えていました。なぜならユリは園芸では球根といいますが、植物学的には鱗茎。小さな鱗片葉が重なっているものです。成功の予感は、同じ鱗茎を食べるペコロス(タマネギ)を使った実験で青LEDを照射して肥大化することに成功していたからです。ところがどうでしょう。その差はあまり見られなかったのです。敗因となった要素は後日、いくつか見つかってきます。まず用いた球根の選択。ユリ根は食卓にあがるまで6年もかかります。育成途中ぼ球根は市販されていま...こんなはずじゃなかった

  • 名農生の名農生による名農生のための?

    名農生のプロジェクト活動を記録する「研究集録」が完成しました。面白いことに原稿は3年生が自ら製作し、農業クラブが学校印刷して製本という家内制手工業で作られています。しかし学校新聞などと違い、保護者や校外に配られたりすることはなく名農生だけに配布されます。つまり執筆者、製本業者、さらに読者もみんな名農。名農生の名農生による名農生のための出版物なのです。では使い道は何でしょう。もちろん3年生は今までの努力の証として持ち帰りますが1〜2年生にとっても、実はとてもありがたい資料。1年生は新年度から始まる課題研究のテーマ決めの参考に、2年生だって1年間の研究を通して見つけた課題を打開するヒントが先輩の試行錯誤の記録の中に隠れているかもしれないからです。またタイトルを見ると、名農にあるたくさんの研究班がどの方向を向い...名農生の名農生による名農生のための?

  • 体を張って!

    約2ヶ月間のコールドスリープから先月目覚めたヘレボルス・ニゲル。通称クリスマスローズですが、このところ急に気温が上がってきたためかご覧のとおり花びら(本当はガク片)に穴が空くなどボロボロになってきました。また花がピンクに着色していることを考えると、太陽の紫外線に対抗してアントシアニン系の植物色素を合成しているのかもしれません。クリスマスローズには悪いのですが、どちらにしても体を張って、春の訪れを告げているようです。嬉しいことに冬につけた蕾が開き、小さな純白の花をつけ始めました。もう雪が積もることはないので、しばらく鑑賞できそうです。さてレンテンローズなどと呼ばれる色鮮やかな花で人気のクリスマスローズ「オリエンタリス種」は関東ではもう咲いているかもしれませんが、北国青森ではまだ。大きな葉を広げていますが、蕾...体を張って!

  • 反省だけなら猿でもできる

    こちらもJr.の研究。水耕栽培でトウモロコシを作ろうという大胆なテーマです。青森県には「嶽キミ」というトウモロコシがあります。嶽とは岩木山のこと。トウモロコシは寒暖差の大きい標高の高い山麓で栽培することで甘くなるためなんと1本500円近い高値で販売される時があります。Jr.は養液を冷却した水耕栽培でトウモロコシを栽培したら同じく甘くなるかを検証したのです。結果は微妙。確かに冷却したトウモロコシは甘くなりました。ところが普通の水耕栽培で育てたものは夏場に養液温が高くなりすぎたため、本来の生育ではなかったと思われるのです。この研究は先輩FLORAとともに千葉大学で開催された科学発表会で披露。しかし自滅気味の内容だったので、努力は認められましたが研究としてはあまり評価されるものではありませんでした。彼らは他学科...反省だけなら猿でもできる

  • 開花予報!

    これは3月上旬の名久井岳。卒業式が過ぎた後も雪が降りました。ところが名久井岳は標高615mしかありません。森林限界は北海道でも1000m前後なので、名久井岳には樹木がいっぱい。そのためいくら雪が降っても山頂は真っ白くならず、ご覧の通りです。しかしもう里山に春がやってきたので、この姿は来年まで見ることはできません。ところで春といえば桜。桜前線が動き出していますが、青森に来るのは4月中旬。今の予報では日本一である弘前城の桜の開花は4月17日。満開は4月下旬の25から27日頃だそうです。今後の気温によって早まったり、遅れたりしますが、今年もGWのかなり前に満開になるとの予報です。緑豊かなキャンパスが自慢の名久井農業高校にもたくさんの桜があります。どうせなら卒業アルバムなどの記念写真が撮れるようちょっと早く満開に...開花予報!

  • 記憶にも記録にも

    先日行われた卒業式の数日前、農業クラブから今年度の機関誌が配布されました。全国の機関誌は「リーダーシップ」といいますが名農の機関誌は「汗」といいます。勘亭流のような題字ですがこれは数十年前、当時顧問だった先生の直筆です。鉛筆でもボールペンでも、そして筆を持ってもこのユニークな書体。今とは違いPCがなかった時代。お洒落なフォントだったのです。さて表紙には「地区分会活動50周年」とあります。第二の校訓ともいえる「緑育心」とともに学校内外の緑化活動に取り組んできた名農の原動力がこの地区分会。出身地区毎にグループを作り地元の公共施設などを清掃し、花で飾る活動です。学科がかわっても、人数が減っても今なお継続されている名農の無形文化財。名農のアイデンティティーとして今後も継続していきたいものです。さて中を開いてみると...記憶にも記録にも

  • はじめの一歩

    FLORAには研究に興味のある1年生を対象に研究と発表の場を提供する人材育成プロジェクト、通称「Jr.制度」があります。そこで1年生は1年間限定でFLORAのもと、さまざまな研究に取り組んできました。研究活動の本番である課題研究と違って簡単だろうと思われるかもしれませんがそうでもありません。テーマ設定にかなり悩むのです。なぜならあまり高度な実験に取り組ませ、失敗させてしまってはせっかくのモチベーションが下がってしまうからです。かといって、すでに誰かが取り組んだ実験では面白くありません。なぜならFLORAは、このJr.研究を今後自分たちが取り組む新研究の事前実験の場にしているからです。しかし、そんな2つの要素をクリアできるテーマなどなかなか見つかるものではありません。このポスターもそんな失敗テーマのひとつ。...はじめの一歩

  • 得するのはいつも後輩

    FLORAHUNTERSが卒業してもう2週間経ちました。今年のメンバーは、県外に進学するものが6名中3名。北海道、仙台、盛岡で学ぶようで、すでに引っ越ししたメンバーもいます。このように散開し、実体のなくなったFLORAHUNTERSの元に今、オファーが来ています。例えばボランティア関係の団体から、沖縄などで優れた活動をしているのでボランティア関係の賞に推薦したいといお誘いが来ています。検討の結果、せっかくのお話なので応募することになったのですがそこには団体の代表者名が必要です。しかしFLORAの代表はもう卒業しています。主催者はそれでも大丈夫ということなので、本人の許可を得て書類を作成しました。また隣町のケーブルテレビから環境研究班の活動写真を提供してほしいとの依頼も来ました。実はその町出身のFLORAメ...得するのはいつも後輩

  • 発電王

    こちらはポスターはポスターでも発表ではなく、告知用のもの。その名も第1回風力発電コンペ「発電王」という大会です。実はこの大会、環境システム科が催したもので、ポスターは中学校に配布されました。ご存知の通り、TEAMFLORAPHOTONICSは2009年に結成したと同時に、アグリチャレンジという地元の小中学生対象のコンクールを企画しました。もっと科学に興味を持ってもらい、名農を知ってもらおうというのが目的でした。FLORA解散後は、農業クラブに主導権を渡し、嬉しいことにたくさんの子供たちの応募があり、今も続いています。それと同時にFLORAが行ったのが夏休みのアグリサイエンスという企画。中学生なら誰でも参加でき、丸一日農学実験を楽しむというユニークなイベントで毎年、先生方や各研究班の協力で6〜8つの体験コー...発電王

  • 絶対に笑ってはいけない

    こちらは2017年頃のポスター。土壌肥料学会か植物学会などで披露したものだと思います。研究対象はペコロス。小ぶりのタマネギです。以前先輩が、青い光で胚軸が肥大するためカブの横幅が広くなるという研究を知ったメンバー。今度は葉の集まりである「鱗茎」のタマネギに照射したら同じように肥大するのではないかと挑戦しました。場所は馴化温室。栽培は礫耕。カブ同様、肥大時期になったら赤色や青色のLEDを照射しました。すると仮説どおり、青色光を照射すると一枚一枚の鱗茎が厚くなり扁平になるのです。しかし赤色を照射すると今度はラッキョウのように縦長です。長年の経験から、予想はついていましたがタマネギの姿が上に伸びたり、横に伸びたりしてとても面白いデータを得ることができました。最後はもちろん試食。生でいただきました。もちろんこちら...絶対に笑ってはいけない

  • サクラソウの花咲く頃に

    今日は名久井農業高校農業クラブ主催の意見発表会。つまり弁論大会です。来年度の県大会に出場する選手を決める選考会なのでみんな頑張って欲しいものです。さてFLORAは研究チームなので狙うのは、研究発表会であるプロジェクト発表。今まで県大会を突破し、何度も東北大会に出場しています。しかし最近は、水の国際大会に出場するようになったのでご無沙汰しています。でも意外に貢献しているのが意見発表会。BubbleBoysを加えると8回も代表になっています。いずれも研究活動がベースで、たくさんの先生方のおかげでメンバーは輝いてきました。FLORAが最初に意見発表に出場したのは2011年。東日本大震災で被害を受けたサクラソウを救出しようと立ち上がったリーダーが、その思いを述べて東北大会に出場しています。その後、FLORAはサク...サクラソウの花咲く頃に

  • 奇跡の救出劇

    毎年3月11日が近づくと思い出すことがあります。これは震災約1ヶ月前のTEAMFLORAPHOTONICS。場所は第2農場。当時あった園芸科学科の草花温室です。彼女たちが行っているのは、冬の鉢花の代名詞でもあるプリムラの人工受粉。右側が2年生。左側が当時Jr.の1年生です。学年が違う彼女たちが一緒に制服で作業していることからこれは授業ではなく放課後の自主的活動であることがわかります。実はこの日、温室で咲いている西洋サクラソウであるプリムラを人工受粉して、自分たちの花を咲かせる遊びを思いついたので急遽メンバーを招集。すると生徒会長や農クの役員だらけで忙しかった当時のメンバーですがこの日は偶然ノースケジュール。たくさん集まってくれました。プリムラは雄しべの長い長柱花と短い短柱花が半々で存在します。そのため人工...奇跡の救出劇

  • 農高から大学に行こう

    これは2016年のTEAMFLORAPHOTINICSの男子が行った研究。ダイコンとカブに赤や青の光を照射して、その反応を探ったものです。これも最初に手をつけたのは2014年の園芸科学科時代の女子メンバー。カブで実験して面白い結果を得ていたので、後輩の彼はその数年後、ハツカダイコンと比較しながら先輩の研究をさらに深めました。簡単にいえばハツカダイコンの可食部には変化ありませんがカブは青色光で横幅が肥大するという内容です。実はダイコンの可食部は根ですが、カブは胚軸。胚軸とは根と茎の間の部分です。2009年からいろいろな植物をつかまえてはLEDを照射するという強引な手法で実験をしてきたこともあり、赤色光は草丈を上に伸ばし青色光は逆に葉や茎を厚くする傾向にあることを知っているFLORA。絶対、カブに青色を照射し...農高から大学に行こう

  • FLORAの通知表

    ここにあるのは卒論という名の感想文。他の研究班では2年間の研究成果をレポートにまとめて最後の授業の時に提出しますが、今年度のFLORAHUNTERSは不要。なぜならFFJ特級受検の際にすでに各自提出しているからです。そんなことで特級を受検したメンバーには2年間、人によってはJr.時代からの3年間の感想を書いてもらっています。するといろいろ面白いことがわかってきます。Jr出身のメンバーは4月にFLORA事務所が1年生に配布した募集用紙を母親に見せていました。また「まだやることが決まってきないから」「先輩の活動がすごかったから」などの理由で2名ともお母さんの勧めでJr.に応募したようです。お母さんに感謝です。またストックホルム以外に課題研究の中で最も印象に残っている発表はどの人もポスターセッションでした。それ...FLORAの通知表

  • 南部菱刺し

    職員玄関脇の机に敷かれているテーブルクロス。普段はあまり気にしませんでしたが、この日は偶然に目に入りました。この印象的な菱形の模様。どなたが作られたのでしょう。「南部菱刺し」です。青森県には津軽地方の「こぎん刺し」、南部地方の「菱刺し」と日本三大刺し子のうち2つがあります。布目を数えて刺繍するのですが、こぎ刺しは1目、3目、5目と奇数でとります。しかし菱刺しは2目、4目、6目と偶数。このようにとる目の数が違うためこぎん刺しが正方形になるのに対して、菱刺しは横長の菱形になります。ご覧のようにこのテーブルクロスは横長の菱形の組み合わせ。つまり南部菱刺しなのです。しかしこの文化は装飾ではありません。野良着に刺すことで布が厚くなり、防寒着や雨具として機能が向上し、冷たい雪やヤマセ対策になるのです。また青森県では寒...南部菱刺し

  • TEAM RESCUE

    今日は3月11日。東北に住む者にとっては忘れもしない東日本大震災が発生した日です。停電となり、余震の中で暖房のない家で不安な生活をしたこと、ガソリンがなくて給油所に自動車が殺到したことなど思い出せば、きりがありません。さてこれは震災からちょうど2ヶ月たった5月19日のFLORAです。震災の2週間後、FLORAは隣町の八戸市種差海岸に足を運び土壌塩分濃度を測定。津波による塩害を確認した彼女たちは、さっそく野生のサクラソウの救出計画を練りました。しかし4月上旬、青森県に救出の相談をしますが、前例がないとの理由で却下。ところがメンバーは諦めることなく、何度も資料を作り直して県を訪ねます。3度目か4度目のお願いでやっと県は申請書類を受理。GW直前でした。そこからはとんでもないスピードで事は進みます。ゴールデンウィ...TEAMRESCUE

  • 見切り発車

    3月も中旬となりました。名久井農業高校では1年生に来年度から始まる課題研究の研究班の希望を取り始めました。なぜまだ進級していない1年生に希望をとるのでしょうか。科目「課題研究」は、工業高校、商業高校にもあります。もちろん名農の課題研究は教科「農業」の中の課題研究。つまり、この場合の課題とは農業に関連するものとなります。ご存知のとおり、農業は春が来るとすぐ活動がスタートします。それどころか野菜の苗作りなどは、とっくに始まっています。4月になってから何をしようかと悩んでいたら、あっという間にゴールデンウィーク。もう遅すぎます。だから新学期を待たずに、春休みにもう準備を始めるのです。そのためには早く所属する班を決めておかなければなりません。だからまだ1年生なのに、課題研究班の希望をとるのです。これが作成中の環境...見切り発車

  • 兄貴頼みます !

    土肥実験室に集まっているのは卒業生と先生方。なんとあの懐かしいBubbleBoysのひとりが久しぶりに来校したのです。BubbleBoysといえばFLORAのもとで泡農薬散布技術を研究し、文部科学大臣賞を受賞した強者。またそれと同時にTEAMFLORAPHOTONICSの解散直後に結成されたTreasureHuntersが一人前になるまでの1年間、FLORAに代わって環境班の流儀を教えてくれた兄貴的存在です。テーブルの左端がBubbleBoysの彼で、その右隣に座っているのが3月1日に卒業したばかりのFLORAHUNTERSの男子メンバー。実はFLORAの彼は、来春からBubbleBoysと同じ大学で農学を学ぶことになったのです。遠く離れた地で一人暮らしをするのは不安なもの。そんな時、頼りになるのは同郷の...兄貴頼みます!

  • 大嫌い!でも大好き ?

    これも懐かしい研究。2013年のTEAMFLORAPHOTONICSの女子が取り組み京都大学のテクノ愛で準グランプリを受賞したセロリの研究です。その後、少し改良を加えて2015年の男子も学会で披露しています。セロリといえば独特な香りが特徴。大人はその香りが好きですが、子どもには逆に嫌いです。最初にこの研究に取り組んだ女子もセロリの香りが大嫌い。そこで光で消臭しようと考えました。光工学と植物の栽培を組み合わせてユニークな技術を毎年発表していた園芸科学科時代のFLORAらしい研究です。目をつけたのが香気成分。数年前に紫外線を照射したら食用菊の香りが消えたという実験をヒントに青色のLEDを照射しました。するとどうでしょう。消えたと思ってかじりついた女子が悲鳴をあげています。返って香りが強くなったというのです。調...大嫌い!でも大好き?

  • おみそれしました

    これも忘れられないポスターのひとつ。2016年、植物学会で発表した「フキのシュウ酸低減技術の研究」です。担当したのはある男子。他のメンバーはサンパチェンスによる空気浄化などちょっと華やかな研究をしていましたが、彼のテーマはこのように地味。さらに彼は無口ではありませんが、人前で発表する姿を見たことがないので学会でもどうなるかと他のメンバーが心配するぐらい。するとどうでしょう。すべて研究を理解し、生き生きとディスカッションしているではありませんか。これには彼をみくびっていた他のメンバーもびっくりです。大会は新潟で開催されたため、FLORAは帰りの新幹線の都合で表彰式に参加せず途中退席しましたが、数日後、学会から入賞したので賞状を送るとの連絡。何と彼の研究が優秀賞に入っていたのです。彼の研究はフキを葉だけ出し、...おみそれしました

  • 解散ではなく散開

    これは2月27日、名農の賞状授与式前日のFLORAHUNTERS。懐かしい土肥実験室に集まった彼らに渡されたのがFLORAアルバム。TEAMFLORAPHOTONICS時代は2年生が3年生へ手渡ししていました。したがって当時のメンバーは卒業時にアルバムがもらえることを知っていました。しかし今年のFLORAHUNTERSは先輩のいないひとりっ子。つまり差し上げた経験がないので、もらえることも知りません。後輩の代わりにFLORA事務所が渡しましたが、紙袋を見て興味津々。Tシャツじゃないかと誰かがいうと、みんな袋を開け始めました。中に入っているのはA4サイズのアルバム。しっかりしたハードカバーで頁数は30〜40枚もあります。もちろん中には課題研究の活動写真。これでもかという迫力です。学校の卒アルと大差ない装丁と...解散ではなく散開

  • オンデマンド印刷

    FLORAの卒業アルバム紹介の最終回。それでは中を覗いてみましょう。1ページに掲載する写真の数、大きさ、縦横比はまったく自由です。つまり製作する場合は、好きな写真を選んで画面上のアルバムにドラッグするだけ。トリミングもアップも簡単なので完全にオリジナルができます。そこで同じ写真でもAさんは大きく扱い、Bさんは小さいというようにその人にとっての重要度で大きさを変えています。A4サイズの大きな写真はものすごい迫力があり、なかなかいいものです。またそれぞれの写真の下にはいつ、どこで、何をしているかなどの情報を書き込んでいます。もちろん文字の位置も大きさも色も自由。これだけ自由度が高いとストレスがなく、作業がスイスイ進みます。今年度は空き時間を見つけては6名のアルバムを製作したので、かかった日数は12日ほど。写真...オンデマンド印刷

  • 奇跡体験アンビリーバボー

    こちらも学会で発表した空気浄化のポスター。確か2016年のTEAMFLORAPHOTONICSだと思います。あの水質浄化システムのBIO-ENGINETYPE1と同じ仕組みです。実は今までFLORAは2回サンパチェンスによる空気浄化に挑戦しています。1回目は2013年。ブラシナゾールで光感受性を高めたサンパチェンスで室内の空気浄化にチャレンジしました。対象とした住居は、東日本大震災で被災されたみなさんの仮設住宅。狭い部屋なうえ、隣接するのであまり窓を開けられないことから匂いや空気汚染が問題になっていたからです。2回目はこの2016年。1回目と同じ方法ですがこちらは学校や病院、図書館や町の役場など公共施設です。しかし評価は2回とも微妙。なぜなら臭気測定計を使ってチャンバー内の匂いやPM2.5を時間ごとに変化...奇跡体験アンビリーバボー

  • 任せなさい

    3月に入り、暖かな日も増えてきました。日本海側の津軽地方と違い、太平洋側である南部地方は冬でも晴れた日が多いのが特徴。したがって冬場の農業も盛んです。特に八戸はイチゴの産地。今まさに収穫時期です。八戸のイチゴといえばかつては「宝交早生」が有名。1960年(昭和35)に開発された古い品種ですが長い間、八戸の代名詞でした。今は「とちおとめ」や「さちのか」などの品種に置き換わっていますが「麗紅」という1976年開発の古い品種もいまだ現役とのこと。各県で新品種がデビューするイチゴの世界ですが八戸にはイチゴの歴史を語るうえで欠かせない貴重な品種が残っているようです。さて今日は青森県の高校入試。受検生がたくさんやってきます。初めての試験、そして面接。皆さん朝からドキドキだと思いますが、任せなさい。目の前の麗峰「名久井...任せなさい

  • 兄弟船

    FLORAHUNTERSが卒業してしまったのでFLORA事務所は開店休業。そこでかつてメンバーが発表したポスターを紹介しています。これは「生物による水質浄化研究」。園芸科学科から環境システム科に移籍した環境班の代名詞的研究で通称「BIO-ENGINE」と呼んでいました。実は研究をスタートさせたのは2013年の後半。まだ園芸科学科時代のTEAMFLORAPHOTONICSです。きっかけはサンパチェンスという浄化力の高い草花との出会い。それにFLORAの得意技であるブラシナゾールを散布して生育や光合成能力を格段に高め、町の池に設置したのが始まりました。2014-2015年、学科を移籍した環境システム科初代FLORAは、薬剤の代わりに硝化菌ビーズを搭載。格段に浄化能力をアップさせました。TYPE2です。さらに2...兄弟船

  • サイズアップ

    FLORAの卒業アルバム。次はサイズについてご紹介します。フォトブックのサイズはメーカーによってさまざま。真四角のものもあれば、縦長や横長もあります。FLORAは結成翌年からアルバムを作ってきましたが当時はMacPCに付属してくる写真管理ソフトのアルバム制作機能を使って画面上で製作していました。完成したらその場でクリックするともう注文。1週間弱で届くのですから、本当に便利でした。その時、最初に作ったのが横長サイズ。B5版ぐらいのものでした。すると10年ぐらい経つと、Macは突然アルバム製作サービスをやめてしまいます。これには困ってしまい、いろいろインターネットで探してみると同じようなサービスをする印刷製本メーカーがたくさんあるではありませんか。そこで数ある中から今まで作ってきたアルバムの体裁とほぼ同じもの...サイズアップ

  • 寝ぼけ眼でサヨナラ

    クリスマスローズの原種「ヘレボルス・ニゲル」です。クリスマスに咲くのはこの花だけ。今年度も昨年11月中旬には蕾をつけ、ちゃんとクリスマスに白い花を咲かせました。いつもであればクリスマス前に雪で覆われてしまうのでクリスマスに咲く姿を見ることはできませんでしたが年末は雪が少なかったため、貴重な姿を見ることができたのです。しかし年が明けて1月になると、やはり雪の降る機会が増え気がつくといつものように雪の下になってしまいました。それがどうでしょう、2月下旬からは雪こそ降るものの気温が高くなり雪が溶け始め、名農が卒業式を行う3月1日には、ご覧のように顔を出しました。雪から出てきたばかりなので、少しぐったりしていますが蕾もあり雪に埋もれる直前となんら変わっていません。SF映画では長い距離移動する宇宙船の乗組員は、低温...寝ぼけ眼でサヨナラ

ブログリーダー」を活用して、案内人さんをフォローしませんか?

ハンドル名
案内人さん
ブログタイトル
花のたより☆山のふみ これぞ農高!
フォロー
花のたより☆山のふみ これぞ農高!

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用