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ツインビー
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水戸市
出身
茨城県
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2009/04/19

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  • 徒然なるガンダム-仇敵

    あの日、ジェリドが駆るメッサーラの後部座席で雨に濡らされた夜景を眺めていた。 助手席に座らせた詩織は小さな寝息を立てている。無事脱出できたことに安心したのだろう。 オレは、もう詩織さんに二度とこんな危険な目に会わせない!強く心に誓う。 だが、もう一人の自分がこう問いかける。 詩織さんの安全と幸せを願うなら、もうオレは彼女の前から消えた方がいいんじゃないのか!?? 胸が苦しい。詩織さんはオレにとって世界の全てと言っていい。 その彼女の前から・・消える・・・???オレが・・。 それを‘想像‘する恐ろしさからオレは意識をずらした。 「フ..

  • 徒然なるガンダム-軌跡

    久しぶりのデートは雨だった。 タクシーを降りてから、店の入り口まで走る間に少しだけ濡れてしまったのだろう。 わずかに雨水が滴る詩織の姿は、普段よりも一層艶っぽく見えた。 「ごめんないさい、待った?」 「いや。。オレも今来たばっかだから・・・。」 もう何度も2人で会っているのにいつもこうだ。 詩織さんと会う時は震える。 嬉しさと緊張が入り混じるこの感覚。 彼女以外にオレをこんな風に感じさせる女は未だかつていないし、この先もきっと現れないのだろう。 「ね、黙っちゃってどうかした??」 この人は時々、子供っぽい笑顔を作ってオレをから..

  • 徒然なるガンダム-隷属

    「主人の出張が1日早まったの。ね、今夜は会える??」 朝の10時、詩織さんからの携帯で、オレの眠気は一瞬で吹っ飛んだ。 ゴールデンウィークの最終。 最後の最後にとんでもなく嬉しいご褒美。 「神様も粋なことをしてくれる。」 思わず一人言もでた。 夜が待ち遠しい。 いつものサイド7のバー。 少しだけ目を瞑って詩織さんを思い描いてみる。 白く柔らかい頬。 ツンとした形の良い鼻。 綺麗な黒髪。 華奢な体型に似合わない、豊かな膨らみの胸。 抱きしめたときにオレの鼻腔をくすぐる甘い香り・・。 そしてあの薄い..

  • turedure <br />徒然なるガンダム-迫撃

    光司はいらだっていた。 芋焼酎を瓶のままストレートでぐい飲みする。 クオーターパウンダー(チーズ)を単品で4個連続で食う。 今度はウィスキーだ。 また、ストレートで飲む。 マクドナルドの女性店員は恐怖で泣き出す者もいた。 「あの詩織とかいう女・・・。」 「こないだ天井裏で覗いてやった・・・。」 「ただの40過ぎのババアじゃねえか・・・!!!」 「どこが良いってんだ!!!」 親友の不倫相手。 オレも一度抱いてみたい。 光司は百式に乗り込んだ。 金色の、モビルスーツ。 「お会計は、、、?」 マックの店..

  • 徒然なるガンダム-強襲

    「桜子・・だろ。また整形したのかよ。」 「悪い?あたし、趣味が整形とお酒と暗殺ぐらいからね。」 桜子はまだ銃口をオレに向けたままだ。 「まだやってのか、殺しなんか・・」 「うるさい!!!」 「食べてくためにはしょうがないでしょ。あなたみたいに何でも与えられてきた裕福な人生ではないの。欲しいものは自分で掴みとるしかない。少なくともあたしはそうしてきた。これからもきっとそうだわ。」 「・・・・・」 「あなたと違って私は実力で生きてきた。あなたは運で生きてきた。実力と運、どっちが勝つかしら」 「・・・・・」 「今とってもあたしはとっても幸..

  • 徒然なるガンダム-追憶

    大型連休を目前に控え、キャンパス中が華やぎ始め、それと同時に 「今年の役目も無事果たした」と言わんばかりに桜の花々は散り終え、 路上を薄いピンク色で染めた。 キャンパスの路上全体が酒に酔ったように赤い。 それにしても、一昨日は死にかけた。 不用意にジムで散策に出たところを、ドム4機に囲まれた。 なんとか2機落としたところで、後方から背中を刺された。 背中にナイフが刺さったままで帰宅し、生来の病院嫌いもあって オレはそのまま毛布にくるまって寝た。 血が止まらない。 愛も止まらない。 さっきからずっと若い女に付けられてい..

  • 徒然なるガンダム-寂寞

    つまらない。全く、つまらな過ぎる。 隠し持った、トリスウィスキーの瓶を左手で弄ぶ。 時間は浪費すべきではない。有限なのだから。しかもどんな大金です ら、時間は買えない。 ついにオレはジャケットを羽織ながら、席を立った。 授業開始から40分。 渋々、昨日から大学の授業に復帰したが、一限=90分間があたかも 数時間の如く長く感じた。 昨日、サイゼリヤで光司から言われた一言が脳裏に焼き付いている。 「一度、お前の詩織さんに会わせろよ。」 いつか言われるのではないかと覚悟はしていた。 光司という男は一度、吐き出した言葉は絶対に曲..

  • 徒然なるガンダム-邂逅

    昼酒にも飽きたところで、久々に大学に行った。 4月なので、各サークルの新入生の勧誘でキャンパスは異様な賑わいを 見せている。 「何がプリキュアだ」 オレには、春コスメに化粧した女どもが安っぽく見えて仕方がない。 「よう。久しぶり。」 右肩に大きな手を置き、親友の光司が声をかけてきた。 荒木光司。 オレと同い年で、同じ高校出身。バカばっかりに見える周りの連中の 中で、オレはコイツにだけは一目置いている。 光司は女連れだった。オレが知っているだけで5人は付き合っている 女がいる。今日の女はその5人とまた違う女だ。 「オ..

  • 徒然なるガンダム-擬態

    今日の一日は缶チューハイのグビ飲みで始まった。 飲み終わると、すぐにグラスに焼酎を注ぎ、それをストレートで飲む。 もう2週間、大学には顔を出していない。 朝起きて、缶ビールかチューハイを飲む。 この2週間で習慣付いてしまった。 「ピリリリリ・・・」携帯が鳴る。 詩織からだった。朝の9時。 高鳴る胸を抑えきれず、通話ボタンを押す。 「ごめん、起こしちゃった?」 「いや・・起きてたから・・。どうしたの。」 「別にね、用事はなかったの。ただ声が聴きたかっただけ・・。」 オレの胸の鼓動はさらに高まる。。声を発せない。。。 ..

  • 徒然なるガンダム-ある日のオレ

    オレは詩織さんの後姿がたまらなく好きだ。 一流の女とは、こういう女を言うのだろう。 強い酒を飲むのを好む彼女。 どこか淋しげにグラスを傾ける彼女。 その髪も、うなじも、背中も、他の女性とは全く違って見えた。 他の女性とは一流と四流ぐらいの開きがある。 瞼を閉じれば、必ず現れる彼女の後ろ姿。 振り向いてくれるのは一体、いつだろうか。 現実の詩織に会った時、オレは彼女を全身でで味わおうとする。 隣に座ってジントニックを啜る彼女を。 その横顔を、その瞳を、その存在を。 ふと我に返る。 気が付くと、ギャンのサーベルがオレの..

  • 徒然なるガンダム-春は曙、ザクは脆弱

    去年の夏の終り頃だ。詩織さんと出会ったのは。 詩織さんのご主人は、オレの父親が経営する会社の専務だ。専務といってもまだ40才ぐらいだったと思う。東大卒だ。名は森下。下の名前は忘れた。 親父なんかは大喜びした。東大卒がウチの会社に来たって、家庭の夕飯時に子供みたいにはしゃいでた。 親父の営む会社は従業員が100人程度。梱包業を営む小さな会社だ。オレは小さな会社とはいえ、一応は社長の子息ということになる。まあ、子供の頃から何不自由のない生活をしてきた。 でも心が満たされたことは一度もなかった。子供の頃に腹が減ったという記憶は全くない。常に誰かがオレに食べ物を与えた。オレはそ..

  • 徒然なるガンダム-坊やだからさ

    今日は大学の授業は休んだ。 「債権法の勉強なんか」と、自虐的なつぶやきを放つ。 なんなら退学したって構わないとも思っている。 こないだ実家でそれを言ったら、妹に平手打ちを喰らわされたっけ。 3発。あれは効いた。 オヤジにだって殴られたことはないのに・・・・・。 ため息をついて、目を閉じる。 目を閉じるとオレはいつでも詩織さんに会える。 オレは詩織さんの背中が好きだ。 白く、小さく、キレイな背中。 抱いたのはまだ2回だけ。しかし、鮮明すぎるほど彼女の裸体は目に 焼きついている。鮮明に、だ。 目を閉じれば。いつでも。 詩..

  • 徒然なるガンダム-恋は旧ザクと。結婚はジオングと。

    伊織は改札口で携帯をいじりながら、退屈そうに立っていた。 捨てられた子猫のように。 オレに気付やいなや、目に涙をためながら走り寄ってきた。 「信じられなくなった・・・!もう・・ユウ君のことが!」 伊織は泣き声で激しくオレに訴えてきた。 詩織さんとのことは絶対にバレてはいない、バレてるはずがない。 それは確信などという生易しいものではない。「絶対」だ。絶対に バレるわけがない。 仮に万が一、いや、億が一、バレていたとしよう。オレは何も困らない。すぐさま伊織と別れるだろう。何の未練もない。 もともと遊びだったのだ、心からそう思う。遊び。単なる。..

  • 徒然なるガンダム-オレに愛をくれ。

    昨日は伊織と遊んだ。上野駅周辺で、アメ横を歩いたりとか、寿司をつまんだりとか、そんな程度だけども。 伊織は22歳らしく、就職に焦っていた。世の中不況だ。大変だ。女の子は特に。 オレが社長だったらな・・・、すぐにでも内定をあげる。そんないい子だ。でもオレは一介の公務員だから、伊織に対して何の力にもなれない。ゴメン。ごめんな。オレは空になったグラスに手酌で焼酎を注いだ。「ふー」と一息。酔いがまわってきた。 明日は夜7時から詩織さんと食事の約束をしている。それを思い浮かべるだけで、全身に幸福が漲る感じだ。明日も辛いことがたくさんあるのだろうが、。。。定時後には詩織さんとのデートが待..

  • 屈辱の将棋教室

    将棋教室に入るとすぐにこどもたちの眼差しを浴びる。 見せてもらおうか、平成の子供たちの強さとやらを! 子供たちは目線をすぐに将棋版に戻した。もう私には目もくれない。 かわりに、見るからに強そうな中年オヤジが近寄ってきて、 「将棋指すかあんちゃん!」 と声をかけてきた。 (いや・・私は弱い人と・・・) 対局は始まり、16年ぶりの実戦だった私は、飛車と角の配置を逆にしてしまい、オヤジに注意を受けた。 結果は3分ぐらいで負けた。その後、さんざんダメな指し手を非難された。 (あまり若者を苛めないでいただきたい・・!) 帰りはガンプラを買って帰った。 帰宅後、作る気が起きず、珍..

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