Electro、Gothic、Darkwave、Industrialなど頽廃と耽美に満ちた、暗黒系/電子系音楽のCDのレビュー。
Unlucky Morpheus Hypothetical Box Act3(2019)
日メロスピ同人バンドによるリ・リメイクアルバム。 記念碑的1stアルバム"Hypothetical Box"のバージョン3である。近年はオリジナル作の合間に"Rebirth Revisited"、"Saireco Jealousy"とリメイク作を出してきた彼らだが、まさかの2回目のリメイク...現体制がシンフォメタルの完成…
Sinfonica / Bosque Eterno(2019)
アルゼンチンのFolk-Metalバンドによる1stアルバム。 これを紹介する前にさ、南米メタルをDigってた訳。そこで"KudoHaruka"っていう凄いのを見つけちゃった訳。ジャケや曲名から察するにバンドリ!のRoseliaギタリストである声優、工藤晴香さんのファンで、ブルータル=デス=グ…
USのElectro3ピースによる1stアルバム。 闇(Dark)に気絶(swoon)...単語なのか造語なのか解りませんがホラーゲームで真っ暗な画面からゾンビとか青鬼とか着物の女とかヨシエさんとかがヌッと出てきたときの一瞬気が遠くなるあの感じなんですかね?男なら悲鳴など上げずに静かに失神するのが粋ってもんです。 さてElectro-Shoegazeを標榜する彼らの音楽にそんなドッキリ要素はなく、リズムトラック以外は生音という編成…
Xeno & Oaklander / Hypnos(2019)
USシンセデュオによる6thアルバム。 アルバムオブザイヤー2016の名作"Topiary"から3年、待望の新作です。既にMinimal-Synth界の主要人物となった感のある彼らはアナログシンセ愛好家からの熱心な支持を得ている訳ですが、初っ端の"Fire And Smoke"から何か様子が違う...構成はいつ…
USのエレクトロSSW/Producerによる1stアルバム。 ジャケのビジュアルからアーバンギャルドフォロワーなのかなと思いましたが意外と音楽性は当たらずとも遠からず...Alyssa Midcalf嬢によるソロプロジェクトPrimierは、RolandのJUNOシンセで全て構築されたSynth-Popは浮遊感と重力性を兼備する。Alyssa嬢の紡ぐ旋律は極めてメロディアスで、かつエレクト…
The Cranberries / In The End(2019)
アイルランドのAlternativeレジェンダリィによる8thにしてラストアルバム。 1989年に幕を開け2019年に幕を閉じた平成時代。活休を挟んでいるものの、奇しくもほぼ同一期間を駆け抜けたバンドがこのThe Cranberries。1989年に結成された彼らはこの最新作リリースの2019年4月26日をもってクランベリーズ時代に終止符を打つのである...その要因が不世出のボーカリスト
Lighthouse In Darkness / The Melancholy Movies(2019)
ジャケのビジュアルワークからも想起できますが、レトロな匂いが漂うElectro-Gothに大変弱い。Gothic-MetalバンドFlowing Tearsで名を馳せたVoのHelen嬢、同じくGothとRock/Metalのクロスオーバーを得意とするSacha氏のデュオはTrip-HopやElectroを主軸とした音楽性に持ち味の暗黒要素を加える事で極上のシネマチック・ソウルフル・ノスタルジック音楽を錬成してしまった。 過去アルバムオブザイヤー作の
KuuΔelta / Into The Darkness(2019)
フィンランドのAlternative-Metalバンドによる1stアルバム。 フィンランドでもロシア寄りの都市Kouvolaのバンドということで、北欧メタルのパブリックイメージとはやや異なる、WitchcraftとKadebraを掛け合わせたようなロシア的雰囲気を湛えたメタルを鳴らすKuuΔelta(クーデルタ…
Witches Of London / Comeden Gothic(2019)
UKGothic-Rockバンドによる1stアルバム。 Post-PunkやNew-WaveをルーツとするGothic-Rockは80'sをピークに低空飛行を続け、10's終わりに差し掛かってなお一向に浮かび上がる気配がない...他の感想でも再三そう嘆いておりますが、不人気の要因は「�@曲調が暗くて単調、非キャッチー」「�A音が薄く現代的でない」「�Bビジュアルが貧相」の3点に集約できるのではないか。そこへ来てこのWitches Of Londonの"Comeden Gothic"出自…
UKエレクトロ・バンドによる6thアルバム。 5th"Gravity the Seducer"でレディトロ第2章が幕開け...と思ったら沈黙すること7年半...!そんな焦らしプレイを経ての待望新作である。まあにー、その間Marnie嬢が"Crystal World"、"
Poppin' Party / Poppin' On!(2019)
日ガールズバンドによる1stアルバム。 Roseliaの項で述べたとおり「キャラクターとリアルがリンクする次世代ガールズバンドプロジェクト」Bang Dream!の主役バンド。既に活動は5年目で、11枚のシングル+αを網羅した実質ベストアルバム。2次元ガールズバンドものでは"放課後ティータイ…
Scarlet Dorn Anastasia Kreslina(IC3PEAK)
Kriistal Ann / Touched on the Raw 千変万化オブザイヤー。1つとして同系統の楽曲がなく的を絞らせない、がアトモスフェリアで統一感が創れる希有な才能。前作からの意味でも化けた。
L'Ame Immortelle / Hinter dem Horizont(2018)
オーストリアElectro-Gothデュオによる12thアルバム。 20周年記念ベスト"Unsterblich-20 Jahre L'Ame Immortelle"を経て第3章(くらい)に突入した、らめぇことL'Ame。一時期幅を利かせていたメタル色は完全に払拭した模様で、私が一番聴きたいDarkwave/Industrial/EBMのらめぇが満載で勝利確定な作品である...! 作風としては"
Valentine Wolfe / The Haunting of Mary Shelley(2018)
USネオ・クラシカルデュオによる9thアルバム。 様々なユニーク性を持ったアーティストだ...まずVoとアップライト・ベースという特異な構成である...!そう聞いてネオクラだな?と思う訳ですが実際はかなりバンドサウンドに寄っており、全体としては「華美な装飾を排した、旋律重視のSympho-Metal或いはGothic-Metal」といった態だ。そして驚くべきはその多作振り...2010年から2018年までに10枚のフルアルバム(実は2018年のう…
仏Electro嬢による4thアルバム。 再三再四、関連作品(RIYL:Recommend If You Like 各記事の下に3作品紹介しているやつ)に挙げていながら感想を書くのは初なMiss Kittin...どうやらMiss FDと混同しがちというのもある...Goth-Electroで歌もの要素が強いのがMiss FD、テクノ色強めなミニマルエレクトロニカがMiss Kittin、ほっちゃんがミス・モノクロー…
仏Progressive-Rockバンドによる2ndアルバム。 Dust In Mindの"Oblibion"とは関係ないし、況や
Kælan Mikla / Nótt eftir nótt(2018)
アイスランドのElectroユニットによる4thアルバム。 "Synth-Punk Trio"と銘打つKælan Mikla。New-Wave的な性急ビートに乗せたミニマルSynthといった態で、3rdまではガレージ色が強いオールドスクールパンクの様相だったが、本作で化け化け。重厚なColdwaveに覆われた音像、リヴァーヴに包まれたVo、展開もリズムもビート一辺倒ではなく「BPMの高いエレクトロニカ」という印象に。総じて、アイスランドらしい音楽になったな…
加Alternativeプロジェクトの1stアルバム。 カナダ・トロントの知る人ぞ知るRhea's Obsessionというバンド...2001年のリリースを最後に音沙汰ないのですが、そのボーカリストにしてマルチ・インストゥルメンタリストSue Hutton嬢によるサイドプロジェクトがこのIndarra。本体バンドと同様にカテゴライズが難しい何ともいえない系音楽だが、ワールド・ミュージック系オルタナといったところだろうか。Rhea'sからプログレやシュ…
Grausame Töchter / Engel im Rausch(2018)
独エレクトロバンドによる5thアルバム。 ドイツの残虐っ娘ことGrausame Töchter...1stからEBM/Industrialで鳴らされる過剰なフェティッシュ世界観に魅せられてきたフィメこれですが、遂に色モノではなく「聴けるエレクトロ」として認識する時が来たようです。従来作品と比較すると圧倒的にメロディアス。Vo含め、このジャンルで定番といえる音像のHarshyさが無く、Synth-Pop的なロマンティカさえ感じられる。楽曲のバリエ…
And Then She Came / Kaosystematiq(2018)
独メタルバンドによる2ndアルバム。 正統派Gothic-Metalバンドとして名を馳せたKrypteria。中でもアルバムオブザイヤー2007に選出した"Bloodangel's Cry"は10年以上経た今も私的最高フェイバリッ度を誇る盤の1つです。バンドは"All Beauty Must Die"を最後に活休。ジーン・チョウ…
Kriistal Ann / Touched on the Raw(2018)
ギリシャのelectro嬢による5thアルバム。 2年前の3rd"Cultural Bleeding"では比較的まとまった感じのキャッチーめなGoth-Electroを標榜していたKriistal Ann嬢ですが、何ということでしょう...この2年間でとんでもないバージョンUPを遂げていたようです。 今様のMinimal-Synthに生リズムを載せた"Lost In Frame"がGoth-Rock的味わいを見せたかと思え…
ロシアのエレクトロ・デュオによる4thアルバム。 ジャケからして、もうヤベー奴確定な作品で変態系にしてホラブル...Anna Von Hausswolff、Soft As Snowと2018年は怖いやつ多いのう...! EP作品で"Kawaii"とか"より多くの愛"とか邦題ではなく本題でタイトリングされているくらい…
Emika / Falling in Love With Sadness(2018)
UKエレクトロ嬢による6thアルバム。 毎作、快哉と失望の狭間でやきもきさせられてきたEmika嬢の新作だが、2nd"Dva"、4th"Drei"とどうやら一作おきにElectro/Experimentalという法則性(ALI PROJECTの白アリ・…
Emma Ruth Rundle / On Dark Horses(2018)
USのSSWによる3rdアルバム。 The Nocturnes、Red Sparowes、Marriagesのボーカリスト/ギタリストとしてAlternative界において知る人ぞ知る存在のEmma Ruth Rundle嬢。それぞれの活動でPost-Rock的な音楽性を標榜していたが、ソロの作風もその延長上にあると見ていい。但しより深化し、アートロックの態で世界観もパーソナルな面を大きくクローズアップしているのが特徴、まあソロらしいソロっすわ。 ソロ3作目を数える本…
UKエレクトロ嬢による3rdフルアルバム。 2014年の"Unflesh"以来、Remix、サウンドトラック、EP、シングル等コンスタントなアピアランスを続けるElizabeth Bernholz嬢 aka Gazelle Twin。アルバムオブザイヤー2014にも選出した前作を改めて聴くと、ミニマルとアヴァンギャルドと空恐ろしさが同居する素晴らしい変態作でござった。それが後発のEP"Kingdom …
Princess Chelsea / The Loneliest Girl(2018)
ニュージーランドのSSWによる3rdアルバム。 絵に描いたようなメルヘンチックなジャケ、姫を名乗っちゃってる事からも察せられる通り、フェアリーテイリングなIndie-Popを鳴らすChelsea Nikkel嬢。キャッチーなメロと共にピアノやストリングスを交えたハッピー感溢れるポップミュージック...一聴するとそんな印象なんだけど、どこか仄かな狂気を帯びている気がしてならない。リヴァーヴの深い多層的なコーラスワークや不穏なコ…
Scarlet Dorn / Lack of Light(2018)
ドイツのAlternative-Rockシンガーによる1stアルバム。 冒頭のクラシカルなピアノの旋律に荘厳な8分の6ビート、数秒でこれはMuseフォロワーや!と喜びの舞。10数年Female-Voものブログをやっていますが、未だMuseは私の中でナンバーワンは揺るぎないのです。その影響下にあるアーティストはすべからくLOVEなんですが、ここまで全開なのは余りない...因みに1曲限定ですが、まんま
Train To Spain / A Journey(2018)
スウェーデンのSynth-Popデュオによる2ndアルバム。 前作"What It's All About"で余りにも真っ直ぐなSynth-Popを披露、そのあまりにも衒いのないスタイルにスペイン行きの列車はどこを目指すんだろう?と前回記事での問いに対し、彼らは至極普通に"A Journey"と答えてきた。ですよねー。まあ、当たり前に期待されていることを期待通りに応えた、そんな本…
スイスのDark-Electroアーティストによる1stアルバム。 Dark-Rockを標榜する通り、Synth-PopとGothic風味の適度な重さとリズム展開、それらを極めてラジオフレンドリーな味付けで融合させた音楽である。HANGRY & ANGRY、Eisblume、
Obsidian Shell / Soulminder(2018)
ハンガリーのSymphonic-Metalバンドの5thアルバム。 3rdの"Evershade"以降、Voを固定しないスタイルになったObsidian Shell。4thではツイン女性Vo体制となり、本作では代表作である2nd"Angelic Asylum"時代のAlexandra嬢が復帰。全盛期よもう一度!な狙い通りにファンタジー感、疾走感、重量感、シンフォニック感、メロディアス感とどれを取っても素晴ら…
Colouring Rainbows / Moments(2018)
独Alternativeプロジェクトによる3rdフルアルバム。 Colouring Rainbowsこと、Jessica Müller嬢によるソロプロジェクト。2010年以来精力的に活動しEPとサウンドトラックも含めるとリリースは10数枚にものぼる。デビュー当初から一貫してオーガニックでインプロヴィゼーション溢れるPost-Rockを標榜する彼女。一聴すると爽やかなPop-Rockと思わせておいてギターノイズやデスボをぶっ込んでくる一筋縄ではいかないArt-Rockの…
「ブログリーダー」を活用して、kerkerianさんをフォローしませんか?