0010 虚しく聞こえてくるテレビの音

座椅子に蹲り、膝を抱えて画面を見る。あたりは暗く、今が午前なのか午後なのかも良...

もう冒険はお終い

向き合った壁に扉はなく、穴もなく、それどころか傷一つ見当たらない。当然何か...

幸せが不幸と共にやってくるのは必然

「幸せが不幸と共にやってくるのは必然だわ。だけど、幸せの絶頂にあるときには不...

冷たい指先を噛む

思わず噛んだのは現実かどうかを確かめたかったわけではなく。 何故なら私はこれが...

$309 水たまりに映る、この世の果て

雨上がりの曇り空。歩けばパシャリと音が鳴る地面。デコボコの地面に沢山の水たまり...

ダリアを踏み躙って

記憶が不鮮明だ。 遭遇した出来事が余りに衝撃的過ぎて、逆に覚えていない。大体誰...

$002 ひどく 甘い甘い夢が見たくて

嫌な事ばかりの毎日に潤いなど当然なく、大体そんな簡単に転がっていたりするものな...

しがらみの絡みついた髪の毛

あちこちで目に付く君の残像はまるで呪いのように絡み付いて、そう、その髪の毛一本...

$101 青いケチャップ

「それはなんですか」「ケチャップです」「青いんですが」「青いんですか？」「青いで...

甘い死の匂い

死を甘美なものと捉え始めるのは何時の頃からか。 現実に絶望を覚える頃からか。自...