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夜中の 紫 https://blog.goo.ne.jp/tennessee-hot

BL小説ハードな方なので、大人の方のみご覧ください

猫とチョコ。人見知りジャンプ狂からマガジン狂になったかも。

黒房 漆
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2008/11/23

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  • 椰子の実 1

    嵐の後に・・・・波の音は・・ゆっくりになった。何処かに行っていた優しい風がここに戻って来て身体を優しく包むのでここが昔から家だったのだと心の中で言う。昔はその度に色々な人の顔が浮かんでは消え身の内を焼いたが・・・今見えるのは波の顔だけだ・・・。波に向かって座り波の音や空気を体の中に通しそのままになる事にしている・・・。ぴくぴくとやりかけていた事や、大事な物が浮かんで心のどこかに引っかかるがそれも微かな無意識のうちの近くらしく波や空気が長い時間をかけて浸食してくれた。今はただ周りを見る事が出来るようになったと、思う。波は自分に近づこうとした・・・木の義足に水が付いたのに気が付かず、もう片方の足が濡れたので、ゆっくりと立ち上がり、少し体を揺らしながら波打ち際を歩く。夕日が闇を呼び出したので波に背を向けて真っ白い砂の...椰子の実1

  • しみる 42

    近藤は夕方から闇に呑まれた座敷の中で、なすすべもなく腰を少し浮かせたまま、縁側で両腕を抱え下を向く田嶋を見ている。近藤は、自分の腰が少し浮いているとは気が付いていないようで、さっきからずっとそのままだった・・・。師匠を慰められる人は誰も居ない。それが分かっていて、自分は、ここに居る・・・。「・・・どこでも切ればいい。切らせてやるつもりで傍に置いている。」と田嶋が言った。近藤は腰を落としむっとした「・・・もっと強くなってあなたの大事な物を奪う。そうすれば、先生の望み通りに俺は先生を切る事が出来ます。」と近藤が言うと、「・・・港か?・・やる気にならんな。だから俺を切って他の師匠を見つけろ。」と言うのだ。近藤はただ唇を噛んだ。田嶋は・・不満そうにため息を着く・・・。近藤はなぜだか・・・震えそうになった。「・・・こんな...しみる42

  • 沁みる 41

    「・・・お前らと同じ船には乗らねえよ!!。」と、高杉が炎の町から水路に飛び込んで銀時の船に向かって泳ぐ姿を見ると、眼鏡は銀時に向かってそう言った・・・。「・・・!。」銀時が見ている前で水に飛び込むと高杉と入れ違いに岸に向かって泳いでいく。銀時が不安定な船の上に立ち上がって櫂を持つ「女も救われねぇな!・・全く・・惚れた弱みに漬け込みやがって!・・?カスが!!・・・それで男のつもりか!。」と、叫び眼鏡は水路の石垣に爪を立てしがみつくと登り始めた。「・・可愛い弟のまま静かに隠れてりゃ良かったんだ!!・・・。何であの人が・・・お前の代わりに!・・・・・何だよ!!。」がりがり引っ掻きながら壁をよじ登る眼鏡を高杉を船の中に引っ張り上げながら、銀時は見つめていた「眼鏡!戻れ!!何やってんだ!・・・死ぬぞ!。」と叫ぶ。櫂で何と...沁みる41

  • 沁みる 40

    遠くで竹と呼ぶ声がした。浮竹が侍を見上げると、侍はその時が来たのだと悟る。「・・・・行くね。」そう言って侍の着物を離し、乱れた袴を直すと腹の前でぎゅっと紐を締め直した女郎が客を惜しむように。体を覗き込むように服を直し、見あげると侍の瞳がすぐそこにある。この男の妻は幸せなんだろうなとキスされそうになるのを避けながら思う。女は男の胸の中に逃げ込み、男はその肩を引き寄せた・・・。「浮竹・・・。」と呼ぶ。浮竹は自分でも不思議だが、愛されているような気がして笑える。「・・・ありがとう。」そう言うと、浮竹は侍の胸をすり抜けた。胸を掴んでいた腕が伸び手が離れると男は咄嗟に手を掴み女を止める。行くな・・・・と言いそうになったが男の口から出た言葉は「待ってろ・・・すぐに行く・・。」だった。浮竹は振り向かず走っていく・・・。恋人の...沁みる40

  • 沁みる 39

    桂小太郎は、浮竹が居る所に高杉が居る物だと、抜け道を辿って女街に入って行く。火はあちこちで起こっており、瀟洒な細工の店が無残に焼けその自慢の装飾は火をともしたまま見物客や逃げる客たちに降り注いだ。自分達の店に火が付くと、大勢の女衒たちが水を汲み、また消火器を持ち出して一緒くたに振りまくが、布や飾りが多い町なのですぐに隣店に燃え移っていった。女の町では、消火の雨を待ち望んでいるのに、一向に空から雨は降らない考えられることは一つ。水が地下の空に回らぬように止められているのだ・・・。火消しで手に負えぬ火事の場合には、地上から滝となって楼内に落ちる川の水を人用通路に水を流し上から楼街どこでも天井から雨水として放水する。それで大概の火は消えるがもっと緊急の場合は吉原の上にある溜池の底を抜くと言う手もあった。その場合一気に...沁みる39

  • 沁みる 38

    事の後じゃじゃ馬女と向かい合って寝そべっていた。銀時は女の首から肩を撫でているが、女は目を合わせずつまらなそうな顔をしているのだ・・・・。銀時のばした腕に短髪の頭を乗せてもぞもぞと指を一本一本こすり合わせている、時々細い顎ををごくりと鳴らし唾を飲み込み、明らかに緊張していた。さ前の女と違って真っ暗ではなく、小さな常夜灯が付いて暗闇で動く者が判別できる程度の明かりだった。腕が銀時の間にあり胸を覗いてみる。銀時が女の邪魔な髪を何度も耳に挟み直すたびに、女が近寄って来るのを見ると、普通に可愛いと思えた。最初の荒れ狂った印象からは程遠く静かで大きな瞳に・・・すました小さな唇・・・。自分への男への恐怖が少し溶けたようなのだ。腕枕にしていた肘を曲げ女の頭を抱きよせる・・・。「・・・もう行かなきゃなんねぇ・・。」「・・・行く...沁みる38

  • 沁みる 37

     手の中の暖かい桃が、タプタプと揺れ手からあふれそうだ。暗闇だが、目離れて、肌も薄っすら見える。女の開いた口の中が赤く・・・「あ・・う・・は・・・はぁ!・・。」と、喘ぎが漏れる。銀時に跨った体の乳は大きく、上下に動くと柔らかそうに弾んだ。銀時がその乳を掴むと、手の中でエロティックに揺れる。自分を飲み込んだ女がこれ以上ないほど溶けて噛んだり舐めたりする、まるでそこだけ別な生き物のようだ。銀時は まだ体がだるさとしびれが有る為、彼女に任せる他はなく腕を上げるのも重い。捕まえられて、半ば強姦されてはいるが・・・女には文句はない。ただ、一つ言文句を言えば、・・・手の中のそれには 違和感があった。目指すもの・・・突起が無いのだ。それらしい場所に縫われたような引きつれは有る物の・・・それは口に含んで舌で遊びたいような物では...沁みる37

  • 沁みる 36

    午後遅くに・・・桂小太郎は、吉原の中を走っていた・・・。勝手知ったる町の中を縫うように走り抜けている。赤の町の外れまで行くと、銀時に付いていた眼鏡が小太郎に合流する。「・・・銀時は・・・?!。」と小太郎が聞くと、「あいつは俺が連れて来る・・・お前は高杉を探し出せ。・・・・・・吉原は城代家老が封鎖した、お前たちを捕まえるまで女郎男娼殺しはじめるぞ・・・。」答える。「判った・・・。」小太郎は返事をすると、眼鏡と別れ浮竹のいる店に向かう・・・。義兄の事も気に掛ったが、背中を押されたからには銀時と高杉を連れて何としてでも地上に、先生の所に戻らなければならない。高杉は、将軍の家来たちがしてきた数々の犯罪行為の証拠を吉原に隠れ、情報を集め、幕府内の犯罪組織を掴む事が出来た。持ち前の美貌は女郎が自発的に手伝うのに十分な物だっ...沁みる36

  • しみる 35

    「やんなきゃ・・・終わんないんだよ?」と、小さな部屋の隅で膝を抱えて丸まる銀時の襟を両手で掴み揺さぶる女、薄絹姿で股を開き仁王立ちになって耳元で女郎が大声を出した。「うるせえ!・・あっち行け!!。ばばあ!」堪らず銀時は怒鳴る。蒼の監察をグイっと引っ張られ首が締まるが、容易に女から引っ張り返してしまう。この女郎は2人目だった。ちらっと見ると、目のぱっちりした胸の大きな女で、訳ありと言う風にはまるで見えない喋らなければ綺麗な女だった。だが、それを銀時は拒否している。「全くもう!・・・こっちだって商売なんだからね!嫌なら目瞑ってりゃいいじゃないか!。」と腰に手を当て言う。「やなもんは嫌なんだよ!。」と銀時が言うと、女は胸を膨らませて一度銀時を睨むと部屋の奥に置いてある火鉢の上のやかんを取り急須にお湯を注ぐと小さな茶碗...しみる35

  • 沁みる 34

    古い記憶だが、赤の町で見物人が煌びやかな女ばかりその中白い足も露わに髪の毛を掴まれ引きずられていく女自分が、髪を掴んでいる男に思いっきり気持ちよく拳を入れ、周りを蹴散らすと楼街では手に出来ないはずの得物が次々出て来て、最後は指す股に押さえ付けられた。警備番所に連れていかれてぼこぼこに殴られ・・・結局眼鏡が・・・身元を引き受けてくれた。用心棒と言えども、街の規則には従わねばならないのだが、竹が高杉晋介に惚れているとあの侍に言われてから、余計に気になって仕方が無かった。散々痛ぶられたが、3日目に入ると、蒼の町から店の若旦那と眼鏡がやって来て身元を保証し引き受けてくれたのだ。「蒼のもんが女にとち狂うなんて、興ざめもいい所だ!・・・お前がちゃんと教育しとかねえからこういうことになるんだ!。」と、菊屋の若旦那は眼鏡に怒っ...沁みる34

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