在宅勤務3日目

緊急事態宣言後、うちの会社はすぐにテレワークがスタートした。5日勤務の二交代制。私らの班は最初の週を出勤。そして今週は在宅勤務。私は契約社員だから社用パソコン、社用携帯が貸与されていないし、普段自分がしている仕事は専用機器を使う業務の為、家で出来ることはない。ただ社内・社外からの問い合わせなどの電話対応を個人携帯でするだけとなった。先週、半数になった人員での業務はそれはそれはとんでもなく忙しかった。しかし社員が9人いたのが4人の少人数になると、何となく距離が近くなり、忙しいながらも和気藹々と業務がすすむ。普段、カリカリピリピリしている空気が嘘のように消えてしまった。就業時間が終わるとお疲れさん♩とジュースを買ってきたりお菓子を食べたり･･･私らの班には課長がいなかったからという事もあったと思うが･･･目が回りそ...在宅勤務3日目

怨めしや?

「お母さんがずっと頭元に立ってるんだ」朝起きると父が母に話している。母は「私が?怨めしそうに立ってた?!」とケラケラ笑いながら言う。夢なのか、幻覚なのか判らないらしい。3日前は元気な頃の夢を見て、その夢の中で走り回っていたと。「夢と現実の境が判らなくなったり、幻覚を見たりし始めます」先生から終末の冊子を貰い説明を受けている。あぁ、見え始めたのかなぁ…怨めしや?

理屈では判っていても

78歳。老化とはこういうものなのかと、父親を見ていて思う。パジャマのまま近所の溝掃除を始めたり、足がだるいと言ってテーブルの上に足を置いたり、とある展示室のベンチに堂々と横たわって寝たり。半年前までは絶対にしなかった行為。脳が壊れていっているのか。それとも、癌の治療をやめて投げやりになって人生どうでもよくなっているのか･･･幼年期、父は親の仕事の事情で乳母に育てられたという。自身でも言っているが、食事のマナーや行儀については乳母から教えられた記憶が無いと。だから今でもよく母から怒られている。母は行儀について、特に食事のマナーには厳しい人だ。クチャクチャ音をたてて食べるな。肘をついて食べるな。茶碗を持って食べなさい。とても基本的な事。以前は時々注意していたものが、今では毎食ごとになった。注意した1分後にはクチャク...理屈では判っていても

あれから

まだ書けない。記憶を失わないうちに残したいのに。まだ私には書き出せない。書き出しているうちに、涙で前が見えなくなる。もう少し、もう少し時間が経たないと。まだ無理だ。あれから

反応は鈍く

水を飲み、昼からベランダに出たがった為、抱いて出した。横たわって、程よい風に吹かれて3時間ほど。夕方、中に入れたが、体温は昨日よりも低い。途中、掠れ声で鳴くから何を訴えたかったのか。今、横たわったまま、一切動かない。たまにビクッと手足が動くだけ。ただ、顔を触るとまだ嫌がる反応がある。頭も暖かい。呼吸は浅く、目は開いたまま。永くはないだろう。今晩だろうか、明日朝、または明日夜。正直言う。もう怖い。覚悟は出来てるが、怖い。最期の時、長い事もがき苦しまないか。何回も歴代猫を看取ってきた。眠ったまま旅だったじいちゃん、ばあちゃん猫、先天性心疾患で生まれ、親猫に捨てられた子猫の早すぎた辛い最期。この瞬間、もう生き物は飼うまいと思う。けれど、、、、訳あってうちにやってくる猫達。ニーナは生後2週間で、駐車場の段ボールに捨てら...反応は鈍く

24時間介護

今日は休みの為、つきっきりの介護。水を飲みたそうに首をもたげるが、もう上半身はあまり動かさなくなった。水を持っていくと、器の縁に顎を乗せ、鼻まで突っ込みながら飲む。舐めるというより、もう口は水の中だ。水に顔が落ち込まないよう、上半身と首を支える。ガバガバ飲む。手術したお腹の毛の薄い部分を触ると、体温が下がっている。猫にしては低すぎる。いよいよだ・・・それでも返事はするし、尻尾も反応する。あぁ、これが辛いんだ・・・目はほぼ開いたまま。一点を凝視している。飛鳥の時もそうだったな・・・でも飛鳥は早かった。食べなくなってからあっという間だった気がする。ニーナは強い。なまじっかその生命力の強さが辛いのではないか・・・一つ大きな救いは、痛みが無い事。いつも長ーくなって寝ているから。先生も大きく頷いていた。痛くないから、これ...24時間介護

待っててね

やっと金曜日。今日午前中父は不在。母が一人で世話をしていた為、不安から干潮は何時だとメールがあった。電話して時間を伝えると、もう駄目だと思う、と言う。朝はそんな気配なかったのに。体が硬くなって、冷たくなってきていると。干潮は19時30分。16時30分終業なのに強制残業で、19時といえば私はまだ帰り着いていない時間。待ってよ。皆が揃うまでいかないでよ。電話途中で声が詰まる。もう我慢できない。給湯室で、耐えられなくなって大泣きした。この日、珍しく仕事も量も少なく、早く帰れる条件が揃ったため、速攻で帰る。帰り着いたのは18時40分。帰り着いた私を見てニーナは首をもたげ、目をきゅっと細め、挨拶をした。あぁ、間に合った・・・水は上半身と首を少し支えてあげないと飲めない。水を求めている時は、上半身だけもたげてキョロキョロす...待っててね

ペロペロ2舐め

朝、ベランダに出る手前、11日ぶりに猫缶の水溶きを2舐めした。具合は少しよさそう。帰ったら真っ黒なうさぎのうんちの様なものをしていた。食べもしないのに・・・最後の段階、そげ落そうという時期に入ったのか、、、28日から私はニーナの近くで床寝。夜中、水を飲ましたり、様子見をしないと。夜中、パタンと音がする。飛び起きる。トイレの前足は入っているが、後ろは入っておらず、箱の外にしてしまう。そのまま、力尽きて、トイレの中で倒れ込む。3時間ねむったかなという感じ。眠りこけてしまう事もあり、水も飲みたかったろうに辛かっただろう・・・もう永くないんだから、寝不足くらいなにさ。ペロペロ2舐め

顔だけもたげて

帰宅するとニーナに一直線。部屋に入るとドアの音で反応する。声は出ないが、お腹がヒクヒク。頭をもたげてしっかりこちらを見る。視線はしっかりしている。頭はしっかりしているから、、、、それがなお、、、辛い、、、、意識が無ければ諦めもつくが、こんなにしっかりしているのに。臓器だけがやられるのは、本当に辛い・・・歩く事が少々困難になってきた。うんちをしようとしてるが、かなりねばっても出ない。しまいにはぱったり倒れ込んでしまった。寝床から寝床へを転々としているが、途中で力尽きその場で寝転ぶことが多くなった。おトイレはもう座ってできない。立ったままだ。汚れてもかまわない。垂れ流しても構わない。楽にすればいいのに、必死で歩く。猫とはこうだ。糖尿病で17歳で旅立った飛鳥も、近くにトイレを用意してあるのに、いつもの場所でしようとし...顔だけもたげて

猫の生命力というのは・・・

23日金曜日、食べもしないのにお腹が異様に膨れていることが気になって、レントゲンを診てもらうとやはり肝臓が腫れているという。白い影少しでも残っているなら、肝臓は復活する臓器だと。しかし、ニーナは真っ黒だった。先生にずばり聞くと、回復見込みはなし。点滴は延命、またはひょっとという奇跡を願う為。母)どれくらいもつ?9月いっぱい?先生)いや、もたない。ひょろひょろよたよたとしながらも自分の足で歩き、寝床を変える。水を飲みに行く。けれど、もう食べるという事は捨てている。今日で最期の点滴としよう。点滴だと治る見込みもないのに、苦しみがよけい続くだけ・・・水と点滴だけで1週間。もう鳴き声は出せない。ただ呼びかければ、声は出ないのでお腹がピクリピクリと動くか、尻尾で返事。とにかくよく鳴く猫だから。返事も必ずする猫だから。水は...猫の生命力というのは・・・

会社でも・・・

考えると涙が止まらなくなる。会社でも、仕事中考えちゃいけないと思うが、それでも17年間、顔の横で寝ていたニーナを思うと感情は抑えられない。5日間、連続で点滴に通った。しかし、1日1日と食は落ち、もう、朝晩スプーン擦切り2杯しか汁を飲まない。回復見込みがあるなら、2回の点滴で持ち直す。これは歴代猫達での経験。往復1時間。鳴きどおしから徐々に鳴かなくなって、家に帰ればぐったりして、5日目には餌のにおいを嗅いだだけで顔をそむける。連れて行く両親も辛いと言う・・・怖がっておしっこをもらし、5日目には声も無くなったと・・・もう、、、駄目なんだ、、、そう思った。ただ、苦痛が無いだろうか、それだけが心配だった。苦しみもがくのは、それは辛い。本当にもう駄目なのか、辛くないんだろうか・・・痛みが無いなら、少しでも楽にいさせてあげ...会社でも・・・