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甲子大黒天本山のブログ https://onogawa-daikokuten.jp/

ブログで仏教的な生き方を模索しています。日々、大切にしていきたいことを書いています。

副山主
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住所
米沢市
出身
米沢市
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2008/09/28

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  • 苦界のなかで

    テレビでヤングケアラーの特集を見ました。それまで言葉は知っていても、どこか遠い世界のことであり、実感がありませんでした。今回は介護をする若者と介護される親を映像で見て、その苦悩を聞いて、涙があふれそうになりました。誰も望んで介護をするわけでも、されるわけでもありません。しかし、そうしなければならない現実がありました。 現代の日本にあって、こんなにも理不尽なことがあるのかと思うのですが、同情するのは失礼だと思いますし、何か具体的に手助けできるわけでもありません。世界に一つだけの花の歌詞に「一人一人違う種を持つ その花を咲かせることだけに 一生懸命になればいい」とありますが、肥沃な大地に落ちた種も…

  • 巡礼とは

    来月、大学生に三十三観音巡礼の法話をすることになり内容を考えています。慈悲を司る観音様ですから、せっかく巡礼をするならご利益を求めるばかりではなく、三十三の観音様を巡りそれぞれから慈悲の心をいただくことが大切だと思うのです。観音巡礼から帰ったならば観音様のようになっていたというのが理想なのです。 仏教とは仏様になる教えというのが本来の意味だと考えています。信仰の対象である仏様に自分も成れるというのが仏教の特徴です。簡単なことではありませんが、仏様に近づこうとすることが大切です。社会に出れば嫌味な上司、陰口ばかりの同僚、無責任な後輩など様々な人間がいます。しかし、その人達を自分が思うように変える…

  • 奇跡を味わう

    どうしてもバランスの取れない字に苦戦していました。書いても、調べても、どうも上手く書けませんでした。そこでふと確認したことは書き順でした。書き順が間違っており、正しい順番で書いてみると、今までのことが嘘のように書けるようになりました。書き順ひとつをとってもバランスよく字を書くために開発されたものであり、漢字の奥深さに感心させられました。 何事にも正しい手順というものがあります。この手順を間違うとなかなか成就しないものです。うまく進まない時には自分がおこなっている手順について順番や抜けがないか確認してみることです。うまくいかない時には必ずうまくいかない原因があるものです。その原因に気づくことがで…

  • 宝在心

    当山の宗旨は真言宗であり開祖は弘法大師です。大師の言葉に「仏法遙かに非ず。心中にして即ち近し」とあります。悟りというものは、どこか遠い世界にあるのではなく、自分の心の中にあるという意味です。仏教といえば厳しい修行や難しい学問というイメージがあるかもしれませんが、実はそうではなく最初から自らの心に備わっていることに気づくためのものなのです。仏教だけでなくは古今東西の様々な宗教や哲学は人間の幸福というものは外に求めるべきものではなく、自らの心を満たすことが大切であると説いています。この共通性は表現が異なっていても真実は一つだということが分かります。 外界の財宝よりも、心中の宝のほうが素晴らしいと思…

  • 人間を学ぶ

    神仏の御心を知らなければ、それに適った生き方はできません。仏教の教えとは仏様の御心に適った生き方をするための教えともいえます。その生き方の実践は仏教的な幸福への道でもあります。ただ闇雲に学ぼうとしたり修行しようとするよりも、物事の根底にある核心的な部分に意識を向けなければなりません。 人間関係においても相手の心を知らなければ円滑な関係は築けません。お互いに相手の想いを理解し行動することが大切です。長年、一緒にいると何も言われなくても相手のことが分かり、自然と動けるものですが、それくらい相手を熟知しているわけです。これは、ただ長い時間を一緒にいるだけではなく、お互いの共感の積み重ねによるものだと…

  • 新たなる自分

    朝晩、寒くなってきており近くの山では紅葉も進んでいます。冬が近づくこのタイミングは複雑な気分になります。名残惜しさと雪の心配と、寒暖差とともに募っていくものです。何事においても「途中」が嫌なものです。真冬になれば、どん底になれば、あとは開き直るだけなのですが、マイナスに向かっていく過程が大切であり、そこで踏ん張ったほうが良いのか、いっそ落ちてしまったほうが良いのか、分からなくなることもあります。 気持ちの切り替えが大切なのです。何事も心からはじまります。気持ちをリセットして、新たなる気持ちで進まなければなりません。ところが、このリセットが難しいのです。自分ではリセットしたつもりでも、リセットし…

  • 信じて待ってみる

    この社会に対して憤慨したり失望することがあります。そういった人々の想いが人類の進歩につながってきたと思うのですが、基本的に人間が作り出す社会である以上は完璧であることはありません。社会に対する憤慨や失望は、正しくあるべきだという思いがあるからです。理想と現実を区別せず混同してしまうと、マイナスの感情に支配され心が安定しません。 社会を善悪や正誤で計るべきではないのかもしれません。社会は完成されたものではなく、いわば発展途上にあり失敗を繰り返しながら成長していきます。憤慨しても失望しても、仕方がないのです。牛歩のように遅い歩みでも信じて見守るしかありません。戦国時代や明治時代と比べても現代の生活…

  • 見られたくない部分

    「天網恢恢(てんもうかいかい)疎(そ)にして漏らさず」という言葉が老子にあります。天の張る網は粗いように見えても、けして逃すことはないという意味です。天はちゃんと我々のことを見ており、悪いことをすれば罰がくだり、良いことをすれば加護が得られるものです。たとえ時差があったとしても、因果応報の理から逃れることはできません。正しく因果と向き合うことが大事なのです。天だけではなく、社会も周囲も見ていないようで見ているものです。ただし自分が見てほしいと思うところではなく、逆に見てほしくないと思うところが見られるものです。ですが、その部分が大切なのです。課題や問題のない人はいません。その課題や問題をそのま…

  • 御心に近づく

    夕方のお参りでは順調だった一日とうまくいかなかった一日と同じようにお参りするのが難しいものです。順調だった時には素直に感謝できるのですが、不調だったり失敗した時の感謝は難しいものです。そもそもどのように感謝すればよいのか。不調も失敗も授かりものであり、意味があると考えることもできますが、そのように考え心から感謝できるようになるには人間的な成長が不可欠です。 ご利益があれば信じ、なければ信じないというのは表面的な信心だといえます。そこから進んでご利益があってもなくても、変わらぬ信心を養うのが修行というものです。それはご利益を求めるのではなく、どのような一日であったとしても感謝できる心であり、自ら…

  • 心を重ねて

    小学校の記念誌を担当していますが表紙の色を決めるときに多数決を取りました。最後の2択になったときに、ある編集委員から「この色は小学校の象徴であるイチョウの黄色ですね」という発言がありました。それを聞いて、それまで青色が優勢だったのが、逆転して黄色に決まりました。物語や人の想いが加わることで違って見えるようになるものです。 物には心がありませんが、それを作った人や使う人の心が宿ることがあります。大量消費の使い捨てではなく、長く大切に使われるものほど、たくさんの想いが宿るようになります。その想いを知るか知らないかで、見方が大きく違ってきます。昔は良い物を長く使う文化がありました。SDGsは最近の言…

  • 答えは後から

    人生における選択肢に絶対的な正解はなく、そのため誰しも迷いながら生きているものです。あらかじめ分かっていれば、選びやすいのですが、「やってみなければ分からない」というのが実際のところです。ですが、分からないということは、可能性があるということでもあります。自分の可能性を信じること、そして誠実に頑張ってみることが大切だと考えています。 人生は理不尽なもので、必ず意味があると言われても、その時点では理解できないものです。ですが、5年後や10年後に、もしくは20年後に気づくことができたり、価値が生まれることもあります。もちろん、すべてに価値が生まれるわけではなく、不平不満ではなく、たとえ理不尽なこと…

  • 関わりのなかで

    忙しい日々か続いております。法務に専念できれば良いのですが、俗世につかり様々な役割を与えられております。自ら望んだものもあれば、押し付けられたようなものもあります。どれも仕事量以上に期待やプレッシャーが負担になることがあります。近年は仕事もほどほどにプライベートの充実を求める傾向もありますが、なかなかそうはいかないものです。 私はどのような仕事であれ関わったならば、できる範囲ではあれ頑張りたいと思っています。個人の楽しみよりも、地域の様々な関わりのなかに楽しみを見出したいと思うのです。活躍できる喜び、居場所がある喜び、忙しいと愚痴ることができる喜びなど、面倒だと思うことなく関わっていくことで得…

  • 謙虚という宝物

    順調な時ほど実は落とし穴が多いのかもしれません。油断していると、すぐに落ちてしまい一瞬の栄光に終わってしまいます。逆に逆境にある時にはどん底にいるわけで、これ以上は落ちることがありません。覚悟を決めて頑張るしかありません。ところが頑張ってはいあがっていくと、苦労したことも忘れて調子に乗り、また落とし穴に落ちてしまいます。 調子がいいと、すべて自分の能力だと勘違いして周囲への感謝を忘れてしまいます。何をやっても上手くいくと勘違いして準備や根回しを怠るようになります。問題や心配があっても何とかなると不都合に目を向けなくなります。みんなが理解してくれていると勘違いし独断や説明不足に陥ります。他にも様…

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