1-15（止まらない時間の中で）

AVに限らず、スカウトマンは街に立つ。キャバクラ、風俗、高級感漂う銀座のお姉さん、芸能界、モデル。実際に街でスカウトされて女優やモデルに本当になった女の子も居るから、容姿に自信があって仄かな夢見る若い子は、その網に引っかかったりする。 綺麗な女が飯の種

1―14（変わりゆく時）

溜り場の終わりや三上の退学に影響されたのか、みんながみんな「いつまでもこのままじゃいられない」という事実と向き合い始めていた。高校卒業の資格を取る為に通信教育を始める奴、バイト暮らしのフリーターに見切りをつけて就職活動始めた奴、決意のタトゥーを入れた奴、

1-13(宣言しました）

三上に満天の星のような笑顔をもたらしたニュースは、3歳クラシックの最終戦である菊花賞で葦毛のビワハヤヒデが念願のGⅠタイトルを手にしたからだった。2着馬に5馬身もつけるレコードでの圧勝劇。（まぁ、昔の馬の事なんでその気持ちがよく解らない方は、サッカーの

1-12(ありがちなパターン)

僕の失踪騒ぎ。ごくごく簡単。家賃を滞納してアパートを追い出された。当時付き合っていた女の子の所へ。限りなくヒモに近いプー状態。愛想尽かされ追い出される。この話の最初の頃に登場した”セブン”こと若禿げの保田のアパートへ居候。格好悪過ぎて誰にも言えない。と

1-11(今や裏開催の帝王)

負けるって事は、体中の力が抜け落ちていく。ある意味じゃ、何もかもを奪われ、否定されるという事だ。世の中は思うようには運ばない。妬み嫉みに縛られて他人を羨むのがどんなにみっともなくても、余裕を削り取られた剥き出しの人間には、恥すら感じる場所もない。

1-10(根拠のない自信)

長田という男がMrブルドーザーと呼ばれるようになったのは、高校の頃らしい。やつは地元の工業高校に通っていた。家から自転車に20分程の距離。なのに、野球部の寮に入っていた。理由は簡単、それが入学する為の条件だったからだ。別に特別野球が上手かった訳じゃない。た

1-9(夏から秋へ93)

握り締めた馬券は、ある意味で希望だ。そいつをそっと懐に忍ばせ、周りの僕らも祈るように見ていたのに、まるで死神に狙い撃ちされたかのように、先頭で回ってきた馬がことごとく騎手を振り落とし、空馬（からうま）のままゴールを先頭で走り抜ける。雨がその光景を叩き続

1-8（ブラックボックス）

それは、夏競馬の始まった福島開催の初日だった。折からの雨で開幕週と言うのに視界の霞むような光景。日雇いのバイト代を握り締めて第一レースから張り付いた僕を追うように、WINS渋谷に溜まり場の連中が次々と集まってきた。 知り合いの目があれば、多少は冷静さを

1-7（ダイブへの助走）

野球とソフトボールが次回ロンドン五輪から競技種目ではなくなってしまう状況の中、遂に日本代表のソフトボールチーム（女子ってつけなくても良いよね）が、金メダルを獲得しました。いつもメダルを期待されながらあと一歩で世界一になれなかった競技だけに、関係者の喜びも

理想と書いてベストと読む？

こっちからまた参加しちゃいます(*･ω･)ノ 海外のものに限らず、ついつい観ちゃう番組って、作品自体が面白いっていうのもあると思うんですが、お気に入りの役者さんやタレントが出演しているのってかなり大きいと思います。「プリズンブレイク」シリーズが日本で

1-6

オリンピックの視聴率が軒並み良いらしい。ドラマでも20％いけばかなりな好成績な環境、女子レスリングなんてマニアックな競技で25％越えが達成出来るなんて、日本の選手が金メダルが期待できるって条件じゃなきゃ、ほぼ不可能、世界一になるっていう事は、やっぱりインパ

キッカケは？

知人に勧められた？いや、誘われた？……頼まれたというのが正確か？とにかくやってみないかと言われ、やってみたら案外面白かったというのが正直なところ。 昔付き合っていた女の子が、ストレス溜まると日記を書き殴る娘だったけど、何となくそれが解る気が。書いてい

1-5(ファーストインパクト)

いつもちょっと挨拶が長いんで、今日はなしで。 みんなで連れだって始めて行ったレース、今でも覚えている。場所は人でごった返すWINS新宿だった。レースは当時ダービーへの最終トライアルだったGⅡのNHK杯。府中の長い直線の攻防を観る時、熱砂の上でじりじり焼

1-4（ひたむきな葦毛馬編）

北島選手が2冠達成しましたね。パッとTVを目にしたら満足感と達成感に包まれた顔で物静かにインタビューに答えていました。男子柔道は鈴木選手も負けたようで、女が強くて男が頼りにならないのは、どこか時勢を反映しているような気がします。 星野ジャパン？も、初戦は

原色の花1－3

今日も暑いですが、オリンピックの盛り上がりが凄いですね。野口選手リタイアの余波や、バトミントンの人気ペア”オグシオ”の引退騒動。そんな中野球の日本代表が今日は優勝候補で因縁の相手でもある強敵キューバと対戦します。今回の代表メンバー、若干地味な感じで話題に