主にノベルなシナリオを扱っています。
ブログとかそういう類は無縁だったので……少しずつ勉強していきたいと思ってます。 トラックバックとか……よくわからん〜
空腹は世界中で最上の調味料、これはスペインの作家による名言だ。 実に喜ばしいことである。世界には言葉の壁、宗教の壁、様々あるものの、空腹時に伴う感覚はどうやら世界共通とされていた。国境がないとまでいわれる音楽ですら人は好き嫌いだけで激しく争ってしまう。 誰もが共感できる空腹感、それが満たされたときの幸福感を我々は少なからず理解し合えるということは、実に喜ばしいことなのだ。 さらに大き…
満天の星空にひと筋の星が零れたのを、おれの両目は見逃さなかった。 ただ咄嗟にその時おれが何を願ったかは残念だがもう覚えていない。 しかしそれは然程重要視する観点ではなく、むしろもっと別の所にあるわけで。 大体すぐに忘れる程度の願い事だ。 きっと些細な内容だったに違いない。 ■ACT.01/そんな機会など365日ひとつもありはしない 「ぐううぅ~、腹へったぁ~」 鳴り止まぬは腹…
「ゆ…結城さん……起きてください!! 結城さん!!」 ゆさゆさとボクの肩をゆらして睡眠という大事な自己回復時間を妨げる少女の声は、恐怖のせいか少し震えていた。 時刻は夜中の二時を過ぎた頃……ここは汚いアパートの一室。住人であるボクこと結城 誠 《ユウキ マコト》は現在十八歳にして浪人街道まっしぐら。予備校が終わるとバイト先である回転すし屋で勤労に励み、自宅へ帰るとコンビニで買った380円…
12:グッドモーニング ダッダッダッ……バッ!! ───ドスンッ!! 「ほらぁ~祐一!!もう朝だよぉ!!起きるのぉ!!起きるのぉ!!起きるのぉ~!!」 ドン!!ドン!!ドガッ!!ドゴッ!! 布団の上へ迷わず飛び込んだ美樹は、俺を起こす為に何度もジャンプして、目下布団の上で戦闘中。 しかし俺はといえば──… 「おい美樹。“そこ”には、俺はもう居…
11:二人の秘密Ⅳ ───カラン、コロン、ポロン あの桜は きっと待っているから──… 「妖精さんっ!!」 ───カラン、コロン、ポロン ずっと──…ずっと──…待っているから──… 「もう一度です!!」 ───バッ!! 幾度と繰り返された私の捕獲行為。目の前に漂う魚に似た妖精を捕まえるべく、両手に握った虫取りアミを何度も振り落とした。 何…
10:二人の秘密Ⅲ ───ズキッ 身体の痛みで意識が目を覚ます。 「……あ、あれ?」 気が付くとそこは自分の教室───…自分の席に当たり前の様に座っていた。 不思議と全身に痛みが生じているのは、どうしてなのだろう───… (ちょっと待てよ。俺は確か……) 記憶がどうにもフラついている。ぼんやりとした記憶を徐々に鮮明にしていく。 まず昼飯時にコロッ…
09:二人の秘密Ⅱ 「───…失礼しま……あ、あれ?」 不思議研究部の扉を開けて中に入ると、ガランとした空気が流れ……人の気配は無く誰も居ない様子だった。 ───ポロン、カラン、コロン ───ポロン、カラン、コロン 代わりといっては何だが、大勢の妖精達がガラスケースの中から大合唱して俺を出迎えてくれた。 絶対ここに居ると思ったのにな。……あの子、もとい御倉…
08:二人の秘密Ⅰ 暗闇が───段々と消えてゆく───… 次にぼんやりと目に入ってきた風景は、何だか見慣れた場所。 それは不思議研究部の一室だった。 「え?……あれ?」 ───ポロン、カラン、コロン ───ポロン、カラン、コロン 「あぁ……寝ちゃったんですね、私」 そういえばここでお昼を済ませた後、何だか眠くなって───…。どうやらそのまま寝入ってし…
貴方からも言って頂戴 私が言ったって言うこと利かないんですもの だから貴方からも言って欲しいのよ 愛してる ってあの子に言って 一度だけでもいいから 愛してる って貴方が言って だってあの子は 私達の大切な子供だもの 愛してる ってあの子に聴かせて
ワタシはワタシの 道を行く 後悔なんて あたりまえ 思い描いた 世界じゃ無かったけれど 代わりに友達が できたんだ 今日もそのコと 喋っていたよ いろんな道が あったけど ワタシはワタシの 道を行こうと思う 後悔なんて あたりまえ 後悔なんて あたりまえだよ
誰も居ない だれも居ない その場所で 寄り添うように ふたりが重なる 寂しくなんてないよ キミさえいれば 笑っていられる 誰も居ない 何にも無い この場所で 世界の針は 止まったまま ───…どちらが先に 願ってしまった? ───…どちらが先に 望んでしまった? ───…どちらが先に 裏切った? カチリ。……と、世界の針が動き始める …
07:暗闇 暗闇が───続く───… まだ夜にも経とうとしない時刻。その場所には太陽の光が届かない為か漆黒のような闇の世界が続いていた。 周りの木々達はそれを楽しむ様にザワザワと揺れ動いては踊っている。 そこは深い森。 太陽の光ですら受け入れてはもらえぬ───暗闇の森。 ───どうして私はそんな場所に迷い込んだのでしょうか? 『…
06:ランチ 「さぁさ♪お昼♪お昼♪おっひるご飯だよ~♪」 人差し指をルン♪ルン♪と回しながら、ご満悦に教室を徘徊する破羅先生がそこにいた。 「あの~破羅先生……私のエブフライ取らないで貰えますか」 「いいじゃん1個くらいさ~。減るもんじゃないし~」 「減りますよぉ……現実的に(泣)」 午前の授業が終わり生徒達に与えられた昼食という一時の安らぎ。しかしそん…
05:距離 「……ただいま」 家に帰宅したのは、確か夜の7時過ぎだったか───…… 「祐一ぃ~!!遅いよぉ~!!美樹おなかペコペコぉ~!!」 「ちょっとアンタ!!晩飯作ってないってどういうつもり!!」 何やら美樹と愛☆戦士・母が、猛烈に怒っている。 そういえば晩飯作るのは俺の役割だったか。今夜は得意のカレー……すっかり忘れていたな…… 「……悪ぃ。今か…
世界を背にして 寝転ぶ お嬢さん ねぇ こっちを おむきよ そんな格好で 寝ていたら 風邪を引いて しまうだろ 泣きっ面でも 構わない こっちを むいてほしいんだ
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