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漢方薬剤師 荒川充洋の健康みみブクロ https://issendou.at.webry.info/

漢方薬からOTC薬、健康食品、ダイエットなど健康と美容に役立つ情報を薬剤師の目と耳で集めて送ります。

漢方薬から処方箋薬、OTC薬、健康食品、サプリメント、化粧品、ダイエット、体質改善食事療法、など健康と美容に役立つ情報を,薬剤師の目と耳で集めて記事にした、「21世紀健康情報発信基地」を目指します。

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2008/07/19

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  • 方術の玉手箱其の八十九が出来ました。後編

    過敏性腸症候群への漢方アプローチ 過敏性腸症候群や強迫障害(強迫観念・潔癖症)などはストレスからくる精神疾患と考えられますが、嘔吐・下痢・便秘などの消化管の異常が強ければ「脾不統血=脾臓が赤血球中の血小板に含まれるセロトニンを処理する能力の低下」と見て「本治法ほんちほう」として、脾を補う治方を用います。患者の赤血球数・血小板値・アルブミン値などを調べ、「複方霊黄参丸」+「田七人参」+「加味帰脾湯」…

  • 方術の玉手箱其の八十九が出来ました。前篇

    五行の土と脾臓 五行の土は稼穡と云って「万物は土から生まれて、死んで土に帰す」と云う「生と死」の相反する二面性を有しております。また五行の土は五臓の脾に配当され、「脾は血を裹つつむを主どり五臓を温め意を蔵す(難経なんぎょう四十二難)」や脾の統血作用(機能が低下した古い血を破壊して再生して新しい血を作り出す作用)など血液の生理機能を維持コントロールする作用と「脾は運化を主どる」。運化とは「運輸と消…

  • 方術の玉手箱其の八十七が出来ました。前篇

    人間の魅力と器量 人間の魅力とは周囲の人を引きつける力(引力)です。五行の土=五常の信です。五行の木・火・土・金・水が五常の仁・礼・信・義・智に配当されます。信とは信頼・信用で、信の徳を身に着けているので人から頼られ、信頼・信用されます。これが魅力(吸引力=五行の土)となって人が集まってきます。 器量きりょうとは器うつわと量はかりりです。器とはその人の受け皿で、心の広さ・寛容さ・包容力です。周囲…

  • 方術の玉手箱其の八十六が出来ました。後編

    加齢臭と高貴薬 中年を過ぎて焼き肉やラーメンなどの下衆(ゲス)な食べ物を食べ続けていると、 体の皮脂腺から下衆(ゲス)な脂肪臭が排泄され、これに腐敗菌やタバコ臭が折り雑ぜ合って強烈な加齢臭が染み込みます。 平安時代の小説に「源氏物語」がありますが、主人公は光源氏ですが、 話の後半に入ると、その子供の薫の君(かおるのきみ)と匂宮(におうのみや)が出てきます。 薫の君は生まれつき身体から良…

  • 方術の玉手箱其の八十六が出来ました。前篇

    人間の魅力と五德 魅力とは人を引き付ける目に見えない力です。他人の心を魅了して引き付ける為「求引力」とか「求心力」とも呼ばれております。 生まれたばかりの赤ちゃんは、母親の腕に抱かれて乳を啜り安心してスヤスヤ眠ります。 おなかが空いたり排便の時にはオギャァと泣きます。自力では食べることも歩くことも出来ません。 でも、赤ちゃんには「笑顔が可愛い」と云う「人を引き付ける魅力」があります。 …

  • 方術の玉手箱其の八十五が出来ました。後編

    巣ごもりによる呼吸力・筋力低下の漢方療法 コロナ・コロナで巣ごもりりが続くと閉塞した生活になります。アパート・マンションでの一人暮らしなどは孤独でふさぎこみ会話する相手もいないために、肺鬱となります。テレビばかり見ていると暗いニュースで心がすさんできます。話し相手がいないので虚無感や無力感、将来への不安で悲しくなってきます。そうなると無表情になり表情筋に力が無くなり、ほうれい線が下がり口元がたる…

  • 方術の玉手箱其の八十五が出来ました。前篇

    新型コロナウィルス禍と鬱病 新型コロナウィルスのパンデミックから足掛け3年目となりました。ウィズ・コロナ、ニューノーマル、巣ごもり、ソーシャル・ディスタンス、三密回避などの言葉が定着してきました。其れと共に、芸術や文化、スポーツなど華やかな事柄が鳴りをひそめ、会合や商談などもオンライン化のコミニュケーションとなりました。人と人との接触は極端に少なくなり、居酒屋などでの呑みニュケーションも皆無とな…

  • 方術の玉手箱其の八十四が出来ました。後編

    新型コロナウィルスとの対処法 新型コロナウィルスは指定感染症なので入院治療が原則ですが入院調整などの自宅療養者は薬も無く経過観察のみ、なので酷い症状にも我慢して耐え忍ばなければなりません。このような時の漢方のサポートは、西洋医学のように「ウィルスを直接叩く」のではなく「邪気を体外へ追い出す」「衰弱した五臓を補う」「倦怠・発熱・咳・呼吸力低下・血腫などの症状の改善」を目指して「病人の回復力・抗病力…

  • 方術の玉手箱其の八十四が出来ました。前篇

    令和三年 辛丑 水運不及の運気 令和三年の干支は辛丑の「水運不及すいうんふきゅう」です。水運不及の年は、五行の相剋の理で「土剋水どこくすい」に当たる土の作用が強大になり、土気である湿気が勝まさってのさばり、夏の成長作用が抑制されることなく行われ、夏の土用の化成作用が急速にされます。また、熱い雨がしばしば降ります。このとき天空では土星の輝きでこれを示しております。人々は、腹がいっぱいにつまってはり…

  • 方術の玉手箱其の八十三が出来ました。後編

    亀鹿二仙膏の現代への応用 昔時むかしと異なり科学技術が進歩する事で、医療も麻酔・手術、放射線、抗生物質、抗がん剤などの登場で、命を救える範囲が広がりましたがその反面、副作用による生体へのダメージも酷ひどく、予後が悪くなったり老化が促進されるリスクが増えました。放射線治療を受けた人は電子レンジで焼かれるように、組織や細胞の内部まで熱が回り水が奪われて、砂漠のようにカラカラに干乾ひからびてしまいます…

  • 方術の玉手箱其の八十三が出来ました。前篇

    人の成長と老化による陰陽の気の虚損 人の成長は、生まれたての赤ん坊の肌は、みずみずしくプルプルで体温も高めですが、老人になると骨や体もガタガタで肌はカサカサになり体温も下がってきます。これが老化でカサカサは保水力の低下で陰虚といい、体温の低下は自発熱産生能力の低下で陽虚と云います。この陰虚と陽虚が合わさって進行することで加齢が進み、死へと向かって行きます。 素問の上古天真論には男女の成長の過程を…

  • 方術の玉手箱其の八十二が出来ました。後編

    冬の土用にご用心 立春前18日間が冬の土用の期間です。 五行の水(冬)が五行の土(土用)に剋されるので、五藏の腎や五体の骨(髄)が弱められます。 透析の患者さんやアトピーでステロイドを常用している人、 血圧で降圧利尿薬を常用している人、手術をされた人などは、厳冬の寒気で腎が冷えて症状が悪化します。 特に手術で全身麻酔をかけた方は術後3年位までは、 「頭の中が凍こごえる・骨の髄まで冷える…

  • 方術の玉手箱其の八十二が出来ました。前篇

    迎春行事と犬の磔はりつけ 古代中国では春を迎える為の迎春行事として、冬の終わりの月である、 季冬きとうに城門の全周(図128)に「犬の磔はりつけ」をして、春の木気がスムーズに東方からやって来れるように 呪まじないを執とり行いました。これを怠おこたると、春(五行の木)になって作物の芽(生)が出ても 西(五行の金)から冷たく乾いた風が吹いてきて作物を枯(殺)らしてしまいます。 五行の金が五行…

  • 方術の玉手箱其の八十一が出来ました。後編

    止血の漢方療法 1. 60歳代女性、透析患者で抗血小板薬のプラビックスと睡眠藥のドラールを服用。口内を噛んでしまって出血が止まらなくなってしまった。田七人参の粉末を患部に付けて残りを飲んだら出血が止まりました。1か月服用したら血小板の検査値が9.6から12.2に上がりました。 2. 80歳代女性、脳出血の既往歴があり、パナルジンを数年服用。鼻の奥からノドへドロドロの血の塊が溜ってきて、口からコボット吐き出すと手の…

  • 方術の玉手箱其の八十一が出来ました。前篇。

    血液サラサラの薬で血が止まらなくなる恐怖 現代の医療では「血液サラサラの薬」が幅広く使われております。一般的には「血液をサラサラにしてキレイにさせるクスリ」といった認識がなされておりますが、「血液サラサラ」というのはキラキラネームでその正体は血小板の凝固を抑制する抗血小板薬です。抗血小板薬にはアスピリン、プラビックス、パナルジン、プレタールなどがあります。 抗血小板薬は「血小板の凝固作用を抑制す…

  • 方術の玉手箱其の八十が出来ました。後編

    横紋筋融解症の漢方の対処法 スタチン系薬剤を服用している人には必ず横紋筋融解症が発現していないかチェックします。身体の内部の骨格筋は異常が出ているかどうかが外からは見えないので、患者の訴えから想像します。背骨を支える筋肉が弱くなるので腰が曲がりやすくなります、筋肉が細くなり、腕の筋肉がコケル、腕の力が無くなるので茶碗を落としてしまう、尿がピンク色になる、などはかなり異常です。 基本的には、原因と…

  • 方術の玉手箱其の八十が出来ました。前篇

    コレステロールの薬で筋肉が溶けてゆく副作用の恐怖 コレステロールが高いと、ビタミン剤を処方するよう簡単にメバロチンやリピトールなどの高コレステロール血症治療薬が処方されますが、実はある奇妙な副作用を抱えております。その一つが「横紋筋融解症」と呼ばれる深刻な副作用です。横紋筋融解症は,筋肉をつくっている骨格筋細胞に融解や壊死が起こり筋肉の成分が血液中に流出してしまう症状です。 横紋筋融解症の原因に…

  • 方術の玉手箱其の七十九が出来ました。後編

    肺と皮毛ひもうと六淫りくいん 天の六気(暑・湿・火・燥・寒・風)が人に害を為せば、暑邪・湿邪・火邪・燥邪・寒邪・風邪の六淫となります。 五藏は、肝・心・脾・肺・腎とあり、五體は、筋・血脈・肌肉・皮毛・骨とあります、この中で外界に接して外界の温度・気圧・湿度を感じているのが五臓の肺と五體の皮毛です(図123)。その為、この六淫の邪気に侵されやすくなっております。肺が風邪に侵された時は「柴胡桂枝湯…

  • 方術の玉手箱其の七十九が出来ました。前篇

    異常干支とパラダイムシフト 令和2年の干支は庚子の金運太過です。干支の庚子は異常干支と呼ばれ、 今まで考えられなかった大きな変化(パラダイムシフト)が起こります。 かのえ・庚こうは更こうに通じ、令和3年の、かのと・辛しんは新しんに通じます。 つまり更あらたまり新あたらしくなる革命的変革のパラダイムシフトが2年かけて動き出し、 そのヤマ場が令和2年12月に起こります。新型コロナウィルスという疫…

  • 方術の玉手箱其の七十八が出来ました。後編

    桃は不老長寿の薬になり仙人が食べるものという事で「仙果」と呼ばれていました。古事記ではイザナギノミコトが亡くなった妻が忘れらずに黄泉の国まで行って怖ろしい化け物に変身した妻を見て驚いて逃げて黄泉の国の亡者に追われた時に桃の実3個を投げつけて亡者を退散させ、この世に帰ってこれました。 また京都にある陰陽師・安倍晴明の「清明神社」には厄除けとして「厄除け桃」が祀られていて、この桃に触ることで厄が落ち…

  • 方術の玉手箱其の七十八が出来ました。前篇

    仲秋の名月と孟仲季 十五夜は仲秋の名月と呼ばれ古来より満月を愛でる風習がありました。古代中国では1年を春夏秋冬の4つに分けて、これを四時と呼びました。更にそれを孟仲季3つに分割しました。そして春三月はるみつきの始めを「孟春」仲程を「仲春」終わりを「季春」と呼びました。同じように夏三月を「孟夏」「仲夏」「季夏」、秋三月を「孟秋」「仲秋」「季秋」、冬三月を「孟冬」「仲冬」「季冬」と呼びました。十二支で…

  • 方術の玉手箱其の七十七が出来ました。後編

    金運太過の対処法 金運が太過になり金気が木気に相剋の勝しょうを行うと、火気が復ふく=報復をなして炎暑がおそってきます。この炎暑の邪気が火剋金となって肺の機能を傷害します。又、金の気が強すぎると相生そうじょうにあたる「金生水きんしょうすい」の作用が阻害されるので、五行の水の反乱=相性の逆ぎゃくが起こります(図120)。このため夏の暑さに火気の報復の炎暑が加わると心臓に熱が籠ってしまいます。 心臓は自…

  • 方術の玉手箱其の七十七が出来ました。前篇

    令和二年 庚子 金運太過の運気 令和二年の干支かんしは「庚子かのえね」で運気は「金運太過きんうんたいか」です。庚こう=更こう(あらたまる意)、更新の意味で、行き詰る現状から未来を開く、新しいチャレンジの時です。子(ね)は新しい生命が萌きざし始める意味で、時代が目の前で動く年で大転換の年になります。210年に一度の大きな変化がやってきます。ところが、4年に1度のオリンピックも400年に一度平和な世の中に現…

  • 方術の玉手箱其の七十六が出来ました。後編

    不眠の漢方の五行分類 1.水(腎) 寒くて寒くて、どうしても眠れない、足腰が冷える人は少陰腎経の冷えで恐れ驚きやすくなります。「霊鹿参」+「真武湯」又は「桂枝加朮附湯」を、眠りが浅くうつらうつら夢を見る人は「霊鹿参」+「桂枝加龍骨牡蠣湯」を用います。胃の冷えから来る不眠は「複方霊黄参丸」+「人参湯」を用います。脳の冷えから来る不眠は「能活精」+「大建中湯」又は「当帰芍薬散」を用います。 2.火(心…

  • 方術の玉手箱其の七十六が出来ました。前篇

    陰陽の狭間の不眠 膝の痛みや神経痛でロキソニンなどの痛み止めを連用している人は、解熱鎮痛剤(解熱+鎮痛)の副作用で体温(平熱)が下がっているので明け方2時から3時頃に痛みで目が覚めてしまいます。日の出前の艮うしとらの刻(丑寅)は陰中の陽の厥陰経が支配する時間で、陰が尽きて陽が入れ替わる極めて不安定な時間帯です。 一日を十二等分した時間の名前の十二時辰では、未の刻を「日昳にってつ」、申の刻を「晡…

  • 方術の玉手箱其の七十五が出来ました。後編

    睡眠は人間の本能であり東洋思想の五行では水に配当されます。十二支では子の刻に配当されるので23時前に就寝すると良いです。「寝る子は育つ」と云われているように成長ホルモンは真夜中(子の刻)に分泌されますから子供は21時に就寝して6時起床の早寝早起き9時間睡眠が推奨されますが、高齢者はホルモンも枯渇してくるので睡眠時間も短くなってきます、この為21時に床に就くと午前2時とか3時に目が覚めたり、夜中にトイレ…

  • 方術の玉手箱其の七十五が出来ました。前篇

    不眠症の分類と原因 現代人は様々な不安やストレスからグッスリ眠れないという不眠症の人が増えてきております。 不眠症の症状は次の4つに分類できます。 1. 入眠障害(寝つきが悪くなる) 2. 中途覚醒(入眠した後、何度も目が覚める) 3. 早朝覚醒(明け方に目覚めてしまう) 4. 熟眠障害(グッスリ熟睡できない) 不眠症の原因は次の5つに分類できます。 1. 身体的要因(痛み、発熱、冷え、頻尿、咳、痒み) 2. …

  • 方術の玉手箱其の七十四が出来ました。後編

    良質な睡眠の為の養生と漢方 人間の自律神経は交感神経と副交感神経に支配されております。体や筋肉を動かす交感神経は昼間の神経と呼ばれ、身体や内臓を休める副交感神経は夜の神経と呼ばれております。ですから昔の人は日の出に起きて昼間は働き夜になって安息して就寝します。現代人は仕事帰りの夜にジムで筋トレしたりランニングで筋肉を働かせ交感神経を興奮させてしまいます。又テレビやスマホで目に入ってくる刺激が脳の…

  • 方術の玉手箱其の七十四が出来ました。

    高齢者の精神へのテレビの影響 高齢者程テレビを見てる時間が多いと言われており、七十歳以上は平均七時間以上テレビを視聴しているというデータもあります。高齢者は認知機能が低下してきていて、理性的や合理的思考よりも喜怒哀楽の感情が前面に出てくる傾向があります。そしてテレビに見入ることで感情がテレビの場面に没入してバーチャル的に場面と同化して、あたかも自分が主人公になって場面を仕切っている錯覚に陥ってし…

  • 方術の玉手箱其の七十三が出来ました。後編

    心の病と血気少・心気不足 血虚の漢方薬を問えば、多数の処方が列挙されますが、精神疾患などの症状が血虚や心虚から起こされている事があります。 金匱要略の五藏風寒癪聚病ごぞうふうかんしゃくじゅびょうに、「邪哭使魂魄不安者血氣少也 血氣少者屬於心 心氣虚者其人則畏合目欲眠 夢遠行而精神離散魂魄妄行 陰氣衰者為癲 陽氣衰者為狂」。とあります。読みは「じゃこく、こんぱくをしてやすからざらしむるもの、けっき…

  • 方術の玉手箱其の七十三が出来ました。前篇

    現代医学と心の病 細菌やウィルスなどの伝染性の病気を除けば、不安や恐怖など過剰な心配が「病は気から」と云われるように病気を助長させることがあります。現代医学の考えでは、心の病は動物などには無く思考を持った人間のみが罹る病で成長の過程で悲惨な状況に陥ったり、つらいストレスに晒されたりして精神的に追いつめられて、心の逃げ場所が無くなると心の病を発症したりすると考えれれております。 現代医学では常軌を…

  • 方術の玉手箱其の七十二が出来ました。後編

    流産防止と安胎の漢方 妊娠判定試薬を使うことで、受胎直後すぐに妊娠が判定できます。受胎直後からは高温期の体温が続きますが、二日目、三日目と急に体温が降下して不正出血が現れる人は早期流産の兆候です。流産を防ぐには、金匱要略の婦人妊娠病の「妊娠養胎白朮散主之」から白朮散0.5gを酒服させます。また胎盤製剤やニンニク製剤や牛骨粉カルシウム剤やアミノ酸製剤などを服用させます。 妊娠三か月位で悪阻つわりが…

  • 方術の玉手箱其の七十二が出来ました。前篇

    子宝と漢方 下編 三、女子の胎盤機能不全の原因と漢方療法 妊活は妊娠することがゴールではなく、十月十日経って無事に安産で元気で「健康な新生児」を得て子供がすくすく成長することが最終ゴールです。「健康な子供」を得るには、元気な精子・優秀な卵子・豊潤な胎盤の三つの組み合わせが必要で、ヘロヘロ精子・ヨレヨレ卵子・スカスカ胎盤では子作りも成功しません。子作りするには子作りのための身体作りが必要で、栄養療…

  • 朴庵塾セミナー初級教室に講義に出かけました。

    3月8日は上京して朴庵塾セミナー初級講座10講目を行いました。新型コロナウィルス騒動で開催も厳戒態勢で参加者と講師もマスク着用で入室時には手指の消毒と出入口は常時開放で150分の講義の間に3回の休憩を取り消毒をします。受講者が少なかったので2メートル以上開けて着席して講義を進めました。初めの30分は新型コロナウィルスに対しての消毒法やマスクの殺菌消毒法や漢方薬で対応する方法を解説しました。午前中は「天…

  • 方術の玉手箱其の七十一が出来ました。後編

    排卵痛と漢方 婦人の健康を調べるに方法として「基礎体温表」を記入する方法があります。月経周期が標準的な28日型として「卵胞期(卵胞ホルモン分泌)」が14日、「黄体期(黄体ホルモン分泌)」が14日で卵胞期から黄体期に移行する期間が「排卵期」で、着床しなかった子宮内膜が剥がれ落ちて排出されるのが月経です。妊活の婦人は基礎体温に問題がある人が多く、標準のグラフになるような体質改善を行う事が大切です。(図110…

  • 方術の玉手箱其の七十一が出来ました。

    子宝と漢方 中編 二、女子の卵子機能不全の原因と漢方療法 卵子機能不全とは「卵子の老化」を云います。卵子老化とは「卵子の数が減少」、「卵子の質が低下」する事です。 漢方の古典「黄帝内経素問こうていだいけいそもん」には女は七の倍数、男は八の倍数とあります。 女の七才は、乳歯が永久歯に生え変わる。 女の十四才は、初潮を迎える。 女の二十一才は、女性として身体が成熟し出来上がる。 女の二十八才は、女性…

  • 朴庵塾セミナー初級教室で講義をしました

    2月9日、上京して四谷三丁目の丸正ビルで朴庵塾セミナーの初級教室の講義に出かけました。今回は世間を不安に陥れている武漢肺炎の新型コロナウィルスの対処法を前振りで30分ほど解説しました。2019-nCovというのが昨年の名称で、感染力がとても強く致死率が2%で現代中国の感染者数は2万人を超える勢いです。感染は1週間で2倍のスピードで勢いをを増していて収束するまで2~3か月かかると見込まれております。マスクの…

  • 方術の玉手箱其の七十が出来ました。後編

    一、男子の精子機能不全の原因と漢方療法 現代では生活環境や職場環境などが急激に変化して来ており、男子の造精子機能にもその影響が及んできました。例えばエンジニアは椅子に座って長時間パソコンの画面を見続けるために、素問に書かれた五労ごろうの「久視きゅうし」と「久座きゅうざ」の影響を受けます。五労(長時間一定の作業を続けたために起る五種の傷害)の一つである「久しく視れば血を傷ぶる」はパソコンやスマホの…

  • 方術の玉手箱其の七十が出来ました。前篇

    今回は子宝漢方について記述しました。 子宝と漢方 上編 少子高齢化は人類の存亡の危機です。通常ならば結婚すれば、すぐ子宝に恵まれますが5年経っても出来ないと、あせったり不安になって妊活に走ります。妊活には様々な方法がありますが、不妊の原因は次の三つに大別されます。 1. 男子の精子機能不全 2. 女子の卵子機能不全 3. 女子の胎盤機能不全 要約すれば、一、胤たね(元気な精子)二、卵(優秀な卵子)三、畑…

  • 方術信和会の新年会で講演しました。

    1月13日、上野精養軒で方術信和会の新年会で「庚子 金運大過」の解説をしました。後半は北里大学名誉教授の山田陽城先生の講演を聞きました。今年は210年(30年×7)毎に起る、一大転換の年です。一言で云へば「天下大乱の年」に当ります。運気は2月立春を過ぎてからなのですが、もう既に予兆が動き出していて、中東情勢のトランプ対イランなど世界情勢が極めて不安定になっております。戦争・紛争・テロ・暴動・地震・台風…

  • 朴庵塾セミナーの講義に出かけました。

    1月12日、四谷三丁目駅前の丸正ビル6Fのワイム会議室で令和二年最初の朴庵塾セミナー初級の講義に出かけました。 今回は、山梔子・柴胡・栝樓根・栝樓實の解説をしました。柴胡の証がある人は柴胡の体臭がするとか、小柴胡湯の主證と客証の違いから、 加減法の解説をしました。

  • 往く年くる年

    「往く年くる年」 今年も残す所あとわずかになりました。自分が生きている内に「平成の御代替わり」と「令和の御代替わり」を迎えることが出来大変喜ばしい事でした。「亥年」が去り「子年」がやって来ます。令和二年は「庚(かのえ)子(ね)」です。庚は五行で金の兄です。子は五行の水に配当されます。庚(かのえ)は音読みで「こう」です。庚(こう)更(こう)に通じて「あらたまる」の意味です。免許の更新は、あらたまっ…

  • 方術の玉手箱其の六十九が出来ました。後編

    抗がん剤の副作用と漢方 抗がん剤は、がん細胞の細胞分裂を阻害して効果を発揮するので、人体の正常な細胞分裂まで阻害してしまいます。この為、代謝の早い新生細胞で出来ている、口腔粘膜・消化管粘膜・小腸絨毛・大腸粘膜・骨髄・毛母細胞などが特に副作用を受け易く、味覚鈍麻・口内炎・下痢・軟便、毛髪の脱落・爪の黒化などのツライ副作用に苛さいなまされます。口から肛門までの消化管の粘膜の炎症や脱落により食事からの…

  • 方術の玉手箱其の六十九が出来ました。前篇

    がんの特徴と抗がん剤の種類 自律性増殖能 がん細胞は自律的に勝手に増殖を続け、浸潤(発生部位周囲にしみ出る)と転移(体のあちこちに散らばる)を繰り返して次から次へと新手のがん組織を作り上げます。がんが増大する時には、がん細胞に酸素・栄養を送る供給路となる新生血管(血管の増殖)が作られます。 悪液質(あくえきしつ) がん組織は、身体の正常組織が摂取しようとする栄養を奪い取ってしまい、低栄養(代謝・…

  • 朴庵塾セミナーの講義に出かけました。

    12月8日、朴庵塾セミナーの講義に出かけました。 午前中は皇居の大嘗宮を見学してから、四谷三丁目の会議室に出かけ午後からの講義を担当しました。 前回やり残した「細辛」の解説で「当帰四逆湯」や「桂枝去芍薬加麻黄細辛附子湯」の処方解説をして、次に「猪苓」「沢瀉」「五味子」の 解説をして「小青龍湯」や「苓甘薑味辛夏仁湯」や「五苓散」の解説をしました。終了後は近くにある「サイゼリア」でシーフードパエリヤ」…

  • ひたち漢方研究会で講義しました。

    ひたち漢方研究会で講義しました。 11月30日、午後7時から日立教育プラザでひたち漢方研究会で講義しました。 今回は「放射線の人体の影響」と「放射線の副作用と漢方」を解説しました。 がんの三大療法は「手術」「放射線」「抗がん剤」ですが、放射線の治療を受けると「電磁波熱傷」と呼ばれる火傷で細胞組織が損傷します。 この為患部以外にも放射線が回り込み低温火傷のような熱傷を起こしたり「蜂窩織炎」と呼ばれ…

  • 方術の玉手箱其の六十八が出来ました。後編

    放射線の副作用と漢方 電磁波熱傷(電子レンジ火傷)は、「熱と乾燥」なので、基本的に火傷の熱(炎症)を冷ます「石膏」と 潤す作用の「粳米」が配合された方剤を用います。 炎ほのおと言う文字は火を二つ重ね患部の熱が強いので、炎症には石膏など気味が辛微寒の、熱を冷やす方剤を使用します。「厚朴」「麻黄」「白朮」などの苦温の剤は患部を温めてしまって、逆効果になるので用いません。 石膏の薬能は「ボク曰く、熱気…

  • 方術の玉手箱其の六十八が出来ました。前篇

    放射線の人体への影響 放射線の人体への影響は、放射線が細胞内のDNAに直接衝突して傷をつける直接作用と、放射線が細胞内の水分子に衝突して活性酸素に変化させ、その活性酸素がDNAを傷つける間接作用とがありますが、その他に電磁波熱傷(電子レンジやけど)があります(図107)。通常の火傷は皮膚の表面から熱が浸透しますが、放射線は体内の組織や細胞の内部から熱を発生させるので、細胞組織内の水を蒸発させて干乾…

  • 一仙堂 健康フォーラム 第二回開催しました。

    11月14日午後1時30分から日立市教育プラザで、「一仙堂 健康フォーラム 第二回」開催しました。 演題は「いつまでもイキイキした人生を送るコツ」~古くから伝わる高貴藥のチカラ~です。講師は救心製薬ヘルスケア情報企画部の滝尾大己先生です。救心製薬の主力商品の「霊黄参」「霊鹿参」「能活精」「亀鹿靈仙廣」「毎日おいしい野草菜果INゼリー」などの解説から、牛の胆石由来の「牛黄」や鹿の生え変わりの幼角の「…

  • 湯島聖堂へ出かけました。

    11月10日、快晴の青空の下、上京してお茶の水にある「湯島聖堂」へ出かけました。江戸時代の昌平坂学問所として学問を修める所で、 孔子様が祀られておりますが、もう一つ漢方薬の神様で商売や香具師の神様でもある「神農」が祀られております。この神農様は年に一度11月23日の勤労感謝の日に合わせて御開帳され参拝することが出来るのです。今年は所要の為参列することが出来ないので事前に大成殿の方へ参拝しました。…

  • 朴庵塾セミナーの講義をしました。

    11月10日、朴庵塾セミナー初級教室の講義に上京しました。快晴の青空の下「祝賀御列の義」パレードが予定され、道路には警備に当るパトカーや警官が沢山いて万全の警備をしておりました。先月の講義が台風19号の為に中止となり先月の部分から講義を始めました。 講義に先立ち23日に開催される「神農祭」の昨年参加した画像を映し出して、大成殿の屋根の上に鎮座している「鬼犾頭(きぎんとう)」「鬼龍子(きりゅうし…

  • 茨城伝統生薬研究会で講演をしました。

    10月27日は水戸市内のプレジデントホテルで茨城伝統生薬研究会の研修会を行いました。前半は嚥下トレーニング協会認定講師の上田先生の講義で「のど上げトレーニング」を実践を交えて行いました。後半は私が臨床検査値を読むから「PNI余語栄養指数」の計算法とその意義を、次に「BNP」で慢性心不全の患者と下肢の浮腫み、腎臓→心臓→肺→肝臓→脾臓と順番に機能不全に陥り最後は多機能不全で命を落としますが、この順番が…

  • 方術の玉手箱其の六十七後篇

    方術の玉手箱其の六十七後篇 麻酔後の漢方ケア 手術時には必ずと言って麻酔が使われます。麻酔は体温を下げ、心拍数、血圧を下げ仮死状態にして知覚を鈍麻させ痛み・記憶を消してしまいます。其の為に麻酔から覚めた後は身体の深い処が冷え、脳・延髄・脊髄など骨の中まで冷えてしまうことも有ります。又、麻酔の副作用が長期間に渉って影響する人もおります。 骨は身体の奥深くにあり筋肉に包まれております。骨の中が冷えて…

  • 方術の玉手箱其の六十七が出来ました前篇。

    方術の玉手箱其の六十七が出来ました前篇。 エビデンス漢方 ドクターが使用する漢方は昔は「病名漢方」と呼ばれたり「ドクター漢方」と呼ばれたりしておりました。最近では「エビデンス漢方」と呼ばれ独自の理論体系と症例の積み重ねにより治験の集積と症状をトレースして先行する情報に追従する「カルガモ走法」理論は、病気の本丸を治すのではなく、病気に随伴する、「症状を和らげ・寛解させる」事を目的とした使い方に走っ…

  • 沖縄伝統生薬研究会で講演をしました。

    10月20日は沖縄伝統生薬研究会に講演に出かけました。那覇空港から車で30分の宜野湾のマリーナに面した会議室で午前10時から午後2時まで講演を行いました。第一部は動物生薬の牛黄と鹿茸配合の複方霊黄参丸の解説を行い、第二部は陰虚と陽虚の解説を行いました。陰虚とはの定義を説明するのではなくイメージとして捉える様に「陰虚は干しシイタケ」干ししいたけは水で戻せば美味しい出汁が取れるけれど、人間は干乾びて…

  • PayPayの加盟店になりました。

    PayPayの加盟店になりました。本日からPayPay使えます。お客様のスマホからアプリをインストールして当店のQRコードを読み取り金額を入力して支払いをして頂ければキャッシュレス決済完了です。当店は漢方相談専門薬局ですが、POSレジやクレジットカード対応やキャッシュレス決済など時代のニーズに合わせて対応しております。

  • ひたち漢方研究会で講義しました。

    9月28日土曜日の夜、日立市教育プラザでひたち漢方研究会の勉強会で講義しました。 今回は「方術の玉手箱其の六十六」から「春秋の対立は生殺の対立」の解説をしました。 五行思想では東から太陽が生まれて南中して西に沈み消滅します。この事から東を五行の木として生(発生)とし、西を五行の金として殺(粛殺)として東西のラインを時間の流れ(経過)とします。南北は磁力線が流れ陰陽の対立となり空間を表わします。地…

  • 方術の玉手箱其の六十六が出来ました。後編

    夏の漢方療法 夏にくしゃみ鼻水が出るのは肺気の不足です。「複方霊黄参丸」+「甘草乾姜湯」を用います。 身体に虚があって夏の陽気に負けてしまう人には「複方霊黄参丸」+「人参湯」を用います。 夏に氷水やアイスクリームを沢山食べて胃腸が冷えた(裏寒)、胃の冷え=陽明胃経の冷えで前額部の頭痛には、「霊黄参」+「呉茱萸湯」を用います。 夏にプールやクーラーなどで体表が冷やされ(表寒)寒気がする、には「霊黄…

  • 方術の玉手箱其の六十六が出来ました。2

    秋の喘息には麻杏甘石湯を 藤本肇先生の説によれば、春の喘息には「小青龍湯」を、秋の喘息には「麻杏甘石湯」を用います。 暑い夏に大いに汗をかいて、そして秋を迎えた状況を「麻杏甘石湯」の条文から採ります。 傷寒論には「發汗後は更さらに桂枝湯を行おこなう可べからず、汗あせ出いでて喘ぜんし大熱たいねつ無なき者は麻黄杏仁甘艸石膏湯を与え之これを主つかさどる可べし」と書かれております。 麻杏甘石湯は汗が出て…

  • 方術の玉手箱其の六十六が出来ました。1

    春秋の対立は生殺の対立 地球は回転(自転)しながら太陽の周りを移動して周回(公転)するので、「空間(地球空間)が移動することによって時間が生まれます」。此れゆえに大地に立つ人間の目には、太陽が東から昇り、南中して傾き、西へ沈むように見えます。 この為、太陽が生まれる日の出の東を「生」として「五行の木」を、太陽が滅する日没の西を「殺」とし「五行の金」として、東西の軸は時間の流れを表わし、地球の磁力…

  • 一仙堂薬局健康フォーラム開催しました。

    9月19日、木曜日午後1時より日立市民会館で当店主催の「一仙堂薬局健康フォーラム」を開催しました。演題は「カルシウムと健康寿命」~電解カルシウムとルミンの話~です。講師は森田薬品工業の学術部の三好孝和先生で、カルシウムパラドックスの話や骨密度を高める食事法などを初心者にも分かりやすく説明してくれました。終了後には参加者全員の骨密度測定会を行い骨の健康度を計りました。

  • 朴庵塾セミナー初級教室の講義をしました。<br />

    9月8日、午後から四谷三丁目の会場で朴庵塾セミナー初級教室の講義に出かけました。 今回は白朮と蒼朮の違いとか、古立蒼朮には表面にびっしりとカビ状の物が付着しておりますが、これはカビでは無く精油成分の附着です。 動画で熱いお湯を入れたビーカーに古立蒼朮を入れると白いカビ状の物がすっと消えて行きます。また生徒さんが先週、尿管結石を患ってしまって、私に相談されたので、「大黄附子湯」の煎じ薬を送ったら、…

  • 方術の玉手箱其の六十五が出来ました。後編

    高齢者の衰弱には野草菜果INゼリーと霊黄参 高齢者が更に年を重ねると、「サルコぺニア」とか「フレイル」のリスクが高まります。 サルコペニアとは「筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下している状態」を意味し、フレイルは「虚弱・衰弱」を意味しています。サルコぺニアは歩行速度が毎秒1メートル未満、握力低下(男性26kg、女性18kg未満)、筋量低下などで判定され、フレイルは体重減少(半年以内で2~3kg以上)、倦怠感、…

  • 方術の玉手箱其の六十五が出来ました。

    牛黄と人参の効能 牛黄の五効説、人参の七効説というものがあります。 牛黄の五効 1.清熱寧神せいねつねいしん 心熱をさまし、精神を安定させる。 2.瀉熱解痙しゃねつかいけい 熱をとり、痙攣を治す。 3.利胆退黄りたんたいおう 胆汁の排出を促進して黄疸を去る。 4.豁痰通竅かったんつうきょう 痰をとり、気の流れを良くする。 5.解毒医瘡げどくいそう 毒を去り、できものを治す。 人参の七効…

  • 高知県に講演に出かけました。<br />

    7月28日、台風も熱帯性低気圧に変わり羽田からのフライトも順調に高知龍馬空港へ8時40分に到着しました。 高知伝統生薬研究会様のご依頼で10年ぶり2度目の講演です。今回は熱中症対策の「野草菜果インゼリー」を服薬ゼリー替わりに霊黄参のかぷせるの服薬補助に使う方法や、血液検査値のALBとWBGの関係からPNIインデックスを計算して患者様の手術の適合性を評価する方法や、第二部はエゴグラムテストから10通りの心理パターンを…

  • 方術の玉手箱其の六十四が出来ました。(後編)

    熱中症予防の食養生と漢方療法 猛暑日などは、お茶・コーヒーなどのカフェイン飲料は利尿作用で脱水症や熱中症に罹り易くなるので、麦茶やレモン水などを飲むようにすると良いでしょう。市販のリン酸などが含まれているイオン飲料などは腎臓に負荷かかかるのでリン酸イオンが含まれていない経口補水液やOS-1などが良いでしょう。 インドなどの猛暑の地方では暑さをしのぐ食べ物として「ソルティーヨーグルト」が飲まれたりし…

  • 方術の玉手箱其の六十四が出来ました。

    寒暖差疲労と熱中症 日中の最高気温と最低気温の差が大きく開いたり、前日との気温差が大きく離れたりすると、身体を一定に維持させるホメオスタシス(恒常性)の調節機構が環境の変化に追いつけなくなって、自律神経系の乱れとなって体調不良を起こさせます。身体が重だるい、倦怠感、疲れが抜けない、慢性疲労、内分泌系の機能低下から、食欲不振、消化不良、吐き気、めまい、などの症状や、やる気が出ない、鬱っぽい、などの…

  • 朴庵塾セミナーへ講義しました。

    7月14日、四谷三丁目の消防署の反対側の丸正ビル6Fのワイム貸会議室で朴庵塾セミナー初級教室の講義をしました。 今回は7月なので7月27日の土用丑の日鰻の日に何故ウナギを食べるのか、の解説とそもそも土用とは何ぞやと云う解説から、 一年を春夏秋冬の四時(四季ではない)に分け、此れを冬至・夏至の二至と春分・秋分の二分と立春・立夏・立秋・立冬の四立の八節に分けると、各四立の前十八日を四時の土用とします…

  • 方術の玉手箱其の六十三が出来ました。(後編)

    気象病の漢方療法浮腫みは漢方では金匱要略きんきようりゃくの水気病(死んだ水)に分類されます。1.浮腫みで圧迫された神経痛は冷えと水毒として捉え、「霊鹿参+桂枝加朮附湯」2.気道が浮腫んで粘液性の痰がでる人は「救心感応丸氣+半夏厚朴湯」3.光・臭い・音のストレスからくる「片頭痛」には「能活精+釣藤散」4.顔を下へ向けると「めまい」するなど、首から上の浮腫みには「霊鹿参+苓桂朮甘湯」5.「心拍数の上昇」「悪心」など鬱陶しい苦しさには「救心感応丸気+苓桂甘棗湯(...

  • 方術の玉手箱其の六十三が出来ました。

    気象病の原因と症状私達の身体には、外部環境の温度・湿度・気圧などの影響を受けていても、常に血圧や心拍数など内部の環境を一定に保とうと頑張っております。この様な内部維持機能は「ホメオスタシス」と呼ばれ、自律神経系・ホルモン系・免疫系が調節を行っております。しかし四季の土用(立春・立夏・立秋・立冬の前十八日間)のあたりは、西から移動性の低気圧や北からの寒気の吹き出し、太平洋高気圧の張り出し、偏西風の吹き出しなどにより、大きく気圧が変動したり、寒暖の差が大きく開いたり、突風が吹いて竜巻が...

  • 方術の玉手箱其の六十二が出来ました。(後編)

    五月病と漢方五月の連休後に張りつめていた糸が切れ、なんだか気分がすぐれない、学校や会社に行きたくない、何となく体調が悪い、授業や仕事に集中できない、憂鬱になる、などの症状が出ることが有ります。これらの状態を「五月病」と呼びます。五月病は新入学生や新社会人だけでなく現在では転勤や転職、部署異動など環境の変化から中高年の人達にも増加しています。五月病の原因はストレスの積み重ねからくる精神疲労と肉体疲労です。主な症状としては、疲れやすい・頭痛がする・眠れない・夢を見る・食欲が落ちる・...

  • 方術の玉手箱其の六十二が出来ました。

    女神散と如神散女神散は漢方家には「にょしんさん」と呼ばれておりますが、世間一般には女神は「めがみ」と読まれます。女神散は浅田宗伯あさだそうはくが創薬した処方で、勿誤薬室方函ふつごやくしつほうかんには「血症けっしょう、上衝じょうしょう、眩暈げんうんするを治す。及び産前産後通治の剤なり」とあり、勿誤方函口訣ふつごほうかんくけつには、「此の方は元もともと安栄湯あんえいとうと名づけて、軍中ぐんちゅう七気しちきを治する方なり。余よが家いえにて婦人血症に用いて特験とっけんあるを以て今いまの名な...

  • 方術の玉手箱其の六十一が出来ました後半。

    漢方薬の副作用と誤治漢方薬の誤治には「壊病かいびょう」というものがあり、江戸時代の漢方医の「内藤希哲」が著した「医経解惑論」の「壊病篇」には、壊病とは発汗剤を与えてはいけないのに与えてしまったり、吐剤を与えてはいけないのに吐剤を与えたり、下剤を与えてはいけないのに下剤を与えたり、利尿剤を与えてはいけないのに利尿剤を与えたり、水法を用いてはいけないのに水法を用い、火法を用いてはいけないのに火法を用いたために、人体の正気の運営が壊やぶれ乱みだれ、そのために邪気が変わった病証を現わしたものを...

  • 方術の玉手箱其の六十一が出来ました。

    漢方薬の性格 証治と方治とエビデンス漢方漢方薬は紀元前の古代中国で発祥した生薬を組み合わせた処方=方と、其の方を運用するための記述が書かれた文章=証が有り、この記述が漢の時代に集大成された「傷寒雜病論しょうかんざつびょうろん」や「金匱要略きんきようりゃく」です。漢の時代に用いられた方術ですから漢方と云われております。例えば傷寒雜病論の小柴胡湯の条文は「傷寒五六日中風しょうかんごろくにちちゅうふう往來寒熱おうらいかんねつ胸脇苦滿きょうきょうくまん默默不欲飲食もくもくとしていんしょくをほっ...

  • 朴庵塾セミナーの講義に出かけました。

    4月14日、日曜日、四谷三丁目にある丸正ビル6Fのワイム貸会議室で朴庵塾セミナー初級教室の講義に出かけました。生徒さんは60名位で教室内が埋まっていたのでホッとしました、とはいえ真っ新の生徒さんが多いのでジョークを飛ばしてウケが無くスベッタ時が心配です。講義は朴庵先生の新古方薬嚢から生薬の気味藥能や神農本経や薬徴やボク曰の解説や五行の話や君臣佐使、などを解説しました。終了後は四谷三丁目の喫茶ベローチェでコーヒーを飲み6時からは上野駅構内の「三代目たいめい軒」でビールとソーセージとエビフライ...

  • ひたち漢方研究会で講義をしました。

    3月23日、日立市教育プラザでひたち漢方研究会の講義をしました。方術の玉手箱其の六十から、八方位から吹く八風の解説をしました。春はどこからやって来る?春は東から、風に乗ってやって来ます。古代中国の時令思想じれいしそう(季節と政治を一致させる考え方)によれば、天子が春夏秋冬の四時に応じて何を為すべきか定められており、これに反すると国が乱れるとあります。禮記らいきと云う書物には、立春には天子は、青衣を着て東の郊外に赴いて春の気を迎え入れ、城郭には青い旗を掲げて春の時節を民衆に知...

  • 方術の玉手箱其の六十が出来ました。(後編)

    己亥年つちのといは土運不及どうんふきゅう己亥は陰干陰支いんかんいんしの陰年となり土運不及の年となります。不及の年は気候が7〜10日遅れてやってきます。人体は羽や甲羅こうらや鱗うろこなどを持たず、つるつるの皮膚を持つ倮蟲らちゅうに属するので、五行の土に属します。この為に人体の働きが低下します。土運不及は脾胃の働きが低下するので、飧泄そんせつと云う消化不良の下痢をしたり、吐き下しの霍亂病かくらんびょうになったりします。このような時、飧泄には「複...

  • 方術の玉手箱其の六十が出来ました。

    春はどこからやって来る?春は東から、風に乗ってやって来ます。古代中国の時令思想じれいしそう(季節と政治を一致させる考え方)によれば、天子が春夏秋冬の四時に応じて何を為すべきか定められており、これに反すると国が乱れるとあります。禮記らいきと云う書物には、立春には天子は、青衣を着て東の郊外に赴いて春の気を迎え入れ、城郭には青い旗を掲げて春の時節を民衆に知らせる、と書かれております。又、二十四節気を更に三分割した、七十二候の立春の初候には、「東風解凍=はるかぜこおりをとく」と書かれており...

  • 朴庵塾セミナーの講義に出かけました。

    3月10日は、朴庵塾セミナーの最終講義に出かけました。2年間で20講座の最終講義です。6年間通った麹町の明治薬科大学付属施設の剛堂会館も建て替えの為に来月から新スタートする朴庵塾セミナーは四ツ谷の会議室に変更となります。セミナーの講師を引き受けてから6年間で60回講義をしたわけですが、資料作りやパワーポイントファイル作成など60回分作ったわけですが、それだけでも随分自分が成長したと感じられます。最終講義は、やはり朴庵先生の人柄や考え方を知ってもらいたくて、「新古方薬能」のおしまいに...

  • 休日診療に参加しました。

    2月24日の日曜日は、日立市休日診療の当番でした。ドクターはN小学校の校医のI先生で学校保健委員会で顔なじみの先生でした。懸念されたインフルエンザも急速に終息に向かっているようで、患者数も昨週の97名から56名と減少して、午後からは患者待ちのアイドルタイムも味わえました。今年から新薬のゾフルーザが登場したので、昨年行ったイナビル吸入指導も無く効率よく投薬が出来ました。ちなみにイナビル吸入指導に1人あたり5分かかるとすれば、12名で60分薬剤師の作業量になり、これがゾフルーザの服薬指導ならば...

  • ひたち漢方研究会で講義をしました。

    2月23日、土曜日の夜は、日立市教育プラザでひたち漢方研究会の講義をしました。今回は清朗先生が所要の為欠席でしたので、清朗先生の作成の「歴代名醫像」という中国の漢方医の系譜と「日本の漢方を築いた人々」という江戸時代からの漢方医の系譜をまとめた資料を配布しました。私の講義は「方術の玉手箱其の五十九」から「インナードライとアウタードライ」で漢方で云う所の「陰虚」の解説を人体の表面の見える場所と、内面の見えない場所についての解説と、陰虚の老人には麻黄湯や小柴胡湯は禁忌になりますよ。間違えて投...

  • 方術の玉手箱其の五十九が出来ました。後編

    亀鹿霊仙廣の症例60才代主婦。数年前から体質が変わり、全身が乾燥肌でガサガサになっています。木綿もめんの肌着も繊維の起毛が皮膚に刺激となり、発赤と炎症が起こり、ヒリヒリ・カユカユと痒みが酷ひどいと、足のふくらはぎを見せてくれたので「亀鹿霊仙廣」を2包と栄養クリームの見本を差し上げました。すると翌日ニコニコしながら来店され「昨夜1包飲んでクリームを患部に塗っただけで一発で治った、便秘もスルッと出て治った。」とおっしゃいました。その方が謂われる事には、「かゆみ止めや保湿剤の成分が入っていな...

  • 方術の玉手箱其の五十九が出来ました。

    インナードライとアウタードライ産まれたばかりの赤ん坊は、細胞も若く素肌もみずみずしく潤っておりますが、年を取って衰えると、身体がしぼんできて、干ほしシイタケの様に干乾ひからびてきます。干しシイタケならば、水に戻せば美味しい出汁だしが出るけれども、人間は風呂に入っても出汁も出ないし、潤いも出ません。この身体の水不足(潤い不足)を漢方では「陰虚いんきょ」と呼びます。陰虚(陰分の不足)すれば津液しんえきなども不足します。津液とは体内のすべての水液をさし、霊枢五癃津液別篇...

  • 朴庵塾セミナーの講義に出かけました。

    2月10日は上京して麹町の剛堂会館で朴庵塾セミナー初級教室の講義に出かけました。節分の五行における解説とアウタードライとインナードライの陰虚の解説と、陰虚の老人の無汗は麻黄湯はダメ間違えると誤治になって尿閉を起こす。陰虚の老人が肝臓を患っていてファーストチョイスの小柴胡湯を1年以上長期連用すると肺陰虚から間質性肺炎になったりでこれも誤治です。その誤治のリカバリー処方を解説しました。生薬の解説は蠐螬(カブトムシの幼虫)や乾漆から「大黄䗪蟲丸」の解説や...

  • 神奈川伝統生薬研究会で講演をしました。

    2月3日、節分の日に神奈川伝統生薬研究会にお招きいただきまして横浜中華街の「招福門」で講演をしました。会場の「招福門」名前がいかにも福を呼び込みそうな目出度い名前です。ここで講演をして一杯やれば運気アップ間違い無しです。講演は、「春は何処からやって来る」「恵方巻を食べる方角の恵方の割り出しかた」今年の運気は「土運不及」で運気の割り出し方の解説をしました。今年の恵方は東北東といっていますが、その割り出し方、呪術には呪術の理屈と云うものが有り、陰陽・五行・十干・十二支の理論体系が有りま...

  • 節分の豆撒き

    2月3日は、「節分」です。節分の豆撒きは、立春を迎えるにあたっての迎春行事です。節分祭は神事で春を迎えるにあたって、居座っている冬を追放する神事です。豆は近くの神社さんから頂いて来るのが本式ですが、スーパーなどで豆を買う時には、神棚などにお供えして「邪気を祓う力を豆に授けたまえ」と祈念してから、表鬼門(東北)の窓を開放して撒き、次に裏鬼門(西南)の窓を開放して、豆を撒きます。裏鬼門は病門と云って病人がいる家では必ずお祓いして下さい。お祓いとは「風を送る事」で神官が榊の枝で風を送り邪気を追い...

  • 方術の玉手箱其の五十八が出来ました。(後編)

    方術の玉手箱其の五十八が出来ました。(後編)血圧は心と腎でコントロール血圧とは、心臓から出た血液が血管壁を押し広げる圧力です。この血圧を下げる作用は腎臓の血管を拡張させて血液をそこに流して血液中の余分な水とナトリウムを尿として体外に捨てさせ、その結果血圧が下がっていきます。ですから降圧利尿剤は、血圧を下げる降圧作用と腎臓から水を排泄する利尿作用の二つの作用を併せて持っております。つまり心臓が血圧を上げて、腎臓が血圧を下げると言うような方法で、血圧が一定に保たれるようにコントロールさ...

  • 方術の玉手箱其の五十八が出来ました。

    方術の玉手箱其の五十八が出来ました。水火の対立水と火の性質は、易経の文言傅ぶんげんでんには「九五きゅうごに曰いわく、飛龍天ひりゅうてんに在あり、大人たいじんを見みるに利よろしとは、何なんの謂いいぞや。子曰しいわく、同聲相應どうせいあいおうじ、同気相求どうきあいもとむ。水みずは濕うるおえるに流ながれ、火ひは燥かわけるに就つく。雲くもは龍りゅうに從したがい、風かぜは虎とらに從したがう。聖人せいじん作おこりて萬物ばんぶつ覩みる。天てんに本もとづく者ものは上うえに親したしみ、地ちに...

  • ひたち漢方研究会で講義をしました。

    1月19日、土曜日、日立市教育プラザでひたち漢方研究会の勉強会で講演をしました。方術の玉手箱其の五十九で「水火の対立」で易経から火は燥けるに附き水は潤えるに従って流れるの条文の講義から、此れを現代風に解釈して陰虚の説明を原子炉の冷却水が無くなって空焚き状態で熱暴走する事を「陰虚火旺」の症状で解説をしました。

  • 方術信和会新年会で講演をしました。

    1月14日は、上野精養軒で方術信和会新年会の特別講演で平成三十一年の運気と恵方の割り出し方を講演しました。平成三十一年は「己亥つちのとい」年で五行が陰陽の二つに分かれると十干が出来ます。十干とは十進法で日を数える文字です。五行の、木火土金水がそれぞれ陰陽の兄弟に分れ、兄はエ・弟はトと呼びます。このようにして「甲きのえ」「乙きのと」「丙ひのえ」「丁ひのと」と呼んでゆきます。兄の年は陽で此の年は「陽年」、弟の年は陰で此の年は「陰年」となります。十二支も子・丑・寅・卯・をそれぞれ陽・...

  • 朴庵塾セミナーの講義に出かけました。

    平成三十一年初めての朴庵塾セミナー初級教室の講義に出かけました。今回は年初と言うこともあり、町のコンビニでも盛んに宣伝をしている、恵方巻きの恵方の解説をしました。今年の恵方は「甲方きのえかた」と云って正東から10度北側の範囲の方位です。方位角で云へば75度から85度の範囲が甲(きのえ)の恵方になります。恵方の出し方は十干により割り出しますが、十干を陰陽と五行に分けると、今年は己(つちのと)で陰の年になります。陰の年には5年前の干になりますから、恵方は甲(きのえ)となります。自分の住...

  • 往く年くる年

    12月31日、大晦日です。1日が過ぎて翌日になるだけですが、新年を迎えます。今年の干支は「戊戌・つちのえ、いぬ」ですが、平成三十一年は「己亥・つちのと、い」です。猪突猛進とか謂われますが、陰陽家では、これを陰陽・五行にあてはめて物事を推し進めます。己は十干で「つちのと=土の弟」で、兄は陽の干、弟は陰の干になりますから亥は陰干になります。亥は十二支で、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥と12番目の支となります。十二支は子を陽、丑を陰と繰り返し進みますから、亥は...

  • ひたち漢方研究会で講義をしました。

    12月22日は、ひたち漢方研究会の二回目の研究会でした。冬至の日にあたり、冬至の意義を解説しました。冬至とは「冬が至る」ではなく「ふゆきわまる」の事で、易経には「窮れば変ず」との法則があり、冬の陰が極まれば、陽に変じるとの事で、冬至を過ぎて陽気が伸びてくる様を「一陽来復」と呼んで年越しの祭礼をしました。後半は「方術の玉手箱其の五十七」から「水の出納バランス」で人体における水の排泄法は「呼吸」「発汗」「小便」「大便」の4通りで、多汗症・大便硬・小便多量など、水の排泄のバランスを調...

  • 冬至とは、冬きわまる。窮れば変ず、一陽来復

    12月22日は「冬至」です。漢の時代の淮南子には「日短」と書かれており、昼が一番短い日と言われております。また、周の時代では「天正正月」と呼ばれて一年の始まりとされました。農事暦では種をまくのが早過ぎて枯れてしまったりしたので、漢の時代では「立春」を正月としました。この冬至を始点としたものを「先天」と呼び、立春を始点としたものを「後天」と呼びました。「冬至」の至は「いたる」と呼びますが別な読みでは「きわまる」とも呼びます。日立市出身の関取の「大至」は「大いにきわまる」と云意味ですね。...

  • 方術の玉手箱其の五十七が出来ました。(後編)

    熱の偏在には四逆散水は温まり難にくく冷め難い性質があります。この為に地球の気候は二十四節気の冬至を過ぎて小寒・大寒と寒さが厳しくなり、夏至を過ぎて、小暑・大暑と暑さが厳しくなり、寒暑は30日以上遅れてきます。地球は23.5度の自転軸の傾きで太陽の周りを公転するので、一年の間に春夏秋冬の四時が均等(北緯35度地帯)に繰り返されます。人体の組成も水が60%を占めているので、水の影響が大となります。水は熱を伝え難いので「熱の偏在」が起りやすく寒熱のムラが生じる場合があります。組織に炎症(熱)...

  • 方術の玉手箱其の五十七が出来ました。

    水の性質(體)と作用(用)地球は地表の70%が水に覆われた惑星です。水が太陽に熱せられ蒸発して天に上り雲となり、冷やされて雨となって降りそそぎ山から川へ、そして海へと循環します。雨と云うものは陰の気が萌きざしている所へ陽の気が入ってくる時に初めて降らせることが出来ると云われております。水は「潤うるおす」と云う性質(體たい)と、天上から地表へ落下して低い所へ向かって「流下りゅうかする」する作用(用よう)があります。この水の體・用を「潤じゅん・下か」と呼びます。人体における水の働き...

  • 朴庵塾セミナーの講義に出かけました。

    12月9日は、午後から麹町の剛堂会館で朴庵塾セミナー初級教室の講義を行いました。最初は「冬至」の解説で冬至は冬が至る、ではなく「冬がきわまる」で「冬の極大」の意味です。冬至と夏至と春分・秋分を「二至二分」と呼び、立春・立夏・立秋・立冬を「四立(しりゅう)」と呼び之を併せて「八節」と言います。

  • ひたち漢方研究会で講義をしました。

    12月8日は、日立市民会館2階で、ひたち漢方研究会の勉強会で講義しました。PNI指数の解説と計算方法とそれを改善させる漢方療法の話をしました。二千年前の漢の時代の漢方が現代の最先端の所で検査値が低く出た時の改善方法を解き明かします。

  • PNI指数と漢方療法

    PNI指数と漢方療法患者さんの栄養状態を総合的に判断するもっとも簡単な方法は体重です。体重減少は栄養不良を意味し、ガン患者さんなどの、体重の減少は生命予後・生存期間を悪くさせる重要な要因となります。ガン患者の死因の40%は、ガンそのものによるものではなく、栄養不良による抵抗力(生体防御力)の低下によるものだと云われております。また、血液検査データを見るときに先ず、血清アルブミン値を見ます。アルブミンの正常値は3.8〜5.3g/dlです。ガン治療中の場合は生体防御力(体力や免疫力)を維持...

  • 手術とPNI指数

    手術とPNI指数胃ガンや大腸ガンの手術をする時に、外科医は手術後の予後のリスクを検討してからオペに踏み切ります。つまり、ガンの摘出手術は無事成功して、麻酔や開腹摘出手術などに、なんとか耐えられても、術後数日から数週間で患者が死亡する転帰となった場合は、手術を行わない選択をした方が良かったな、と言うことになります。手術の成功・失敗は、ガン病巣を完全に摘出して手術は完璧に成功したと医者が思っても、1月以内に患者が死亡すれば家族は失敗したと考え医者を恨みます。手術に耐えられる生体...

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漢方薬剤師 荒川充洋の健康みみブクロ
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