わたしに首輪をつけ 顔を卑猥に歪めている雁字搦めに縛り 支配慾を満たし 腹を捩り嗤っている脳が欲望に押しやられ 知性が耳から垂れ流ています救われないのはあなた方哀れで醜悪なあなた方支配したいと願った瞬間にあなた方は わたしに心を
誰かを好きになるわたしは惹かれれば惹かれるほどその人と距離を置こうとする遠くに追いやり 記憶から削ぎ落とす求めれば求めるほど孤独になってしまうから愛せば愛すほど哀しくなってしまうからだからわたしは わたしにすら距離
水分は 蒸発し一粒の雨の滴となるでしょう蛆とバクテリアが脂肪を分解し五臓六腑は 土に滴り肥料になり きっと 花を咲かせることでしょう躰が大地に溶けていく風に蕩け 空へと共鳴していく ああ きっと心地いいことでしょうね
縺れる腿巻き付く舌這い入る指先粘膜が触れ合い苦痛と快楽の狭間で波打つ喘げば 喘ぐほど悶えれば 悶えるほど嫌がれば 嫌がるほど子宮の泉から概念的思考が罅割れ矛盾した欲情が湧き出流蒼く 黒い 背徳がわたしを傷つけわたしは壊
ねぇ いっそ 漲る欲望の赴くまま 毀してしまえばいい 踏み躙ってしまえばいいわたしの四肢が 抵抗しようと 拒絶しようと貫いてしまえばいい 蹂躙してしまえばいい方々と同様にそうすれば
月は満ち 艱難辛苦に満たされた羊水の泉から その望まれていない血達磨のモノは産まれ堕ちた神々の趣向はあったのでしょうか 悪魔の企みはあったのでしょうかそんなもの きっと ない あるわけがないわたしごとき
なぜ 人を殺してはいけないのですか他の生物ならば喜んで屠り 嗤いながら飽食しているくせにわかります自分が殺されたくないからでしょ自分の身の安全を守るためでしょ殺人を是認してしまえばそれは 自分が殺される危険性があるということを容認する
優しい友達幸せに満ちあふれた生活暴力をふるわない両親わたしの部屋に入ってこない兄傷ひとつないわたし皆が寝静まった後6畳の部屋の中 ベッドについている小さな電灯を静かにつければ何にだってなれた欲しいものは 何でも手に入っ
わたしが 嫌いな人 わたしが 憎む人 わたしが 恐れる人 わたしが 妬む人 わたしが 避ける人いつも そういった人たちから逃げてきました でも つい この間 勇気を出して嫌いな人たちの瞳の中を
人見知りするから……話すの苦手だから……内気だから……わたしの大好きな言葉誰のためでもない全部 わたしのためにある言葉
治めるべき者が 地位を免罪符に見立て 民を騙している城を守るべき城兵が 城壁を牢獄にして 城を破壊している 撫でるべき者が 爪を立て 白い肌を引っ掻いている教えるべき者が 指揮棒を鑓に握り替え 生徒を抉っている治すべき者が メスをナイフに
あなたは 教鞭を振りかざしわたしを黙らせ調教しましたね独善的な愛で躰を切り分け羊水で満たし 甘えを植え付けましたねわたしに臍の緒を付け直しあなたなしでは動けないようにしましたね跫音に怯えていたことに声音に震えていたことに接触に怖じて
いつものように満員電車に乗車し いつものように鞄を胸に抱え窓際に躰を泳がせるガタンゴトン ガタンゴトン ・・・まるで 別世界から響いてくる地鳴りのよう窓に移った車内を ぼんやりと見渡すどこかで見たことがあるような顔一度も見たことな
わたしは 知らない のではない知らないことを 知らないふり しているだけなのです無関心を装い ― わたしは無知で 蒙昧な物体ですと額に貼り 考えることから逃げ― 菲薄で鈍感な置物ですと胸に貼り 不感症を装い感じることから逃げている
転げ落ちていく堕ちていく墜ちていくそれでも それでも 少しでも爪痕が残せますように
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