一句鑑賞

句集「続南部郷」小林凡石著一句観賞湿原や空より碧き沢桔梗八甲田山の中腹から眺め頂上の上の碧き空それと対比している湿原の沢桔梗とくに空の色より碧きの碧さと沢桔梗の蒼色との対比が湿原に純潔な少女を髣髴させる奥深い偉大な大自然の風景にどっぷりと浸りたいものだ妻の寝顔つくづく愛（かな）し虎落笛長年連れ添った妻の顔──見ているだけで愛しくなるそれが何十年も愛（いと）しくなるそれに虎落笛愛の字を（かな）しと読ませ最後に虎落笛の音背中を寒気が走る当選を墓前に報ず冬日中凡石氏の長男八戸市長に当選さらりと報じている地軸より轟く太鼓ねぶた来る地軸って？何百年も前の地層に宿っていた当時の太鼓の轟きが地軸を通して噴出しているのかもしれないもしかしたら何千年前の勇壮な太鼓の響きかもしれない地軸より轟く地軸って？どのくらい深いのか目をつむ...一句鑑賞

「道－－六 痴呆症は治る」発刊に寄せて

元八戸市長中里信男八戸の文人作家活躍中の尊敬する目時利悦氏が「道──六痴呆症は治る」「道──七スローライフのメッか」を上梓される運びとなりました事ご同慶に耐えません。私自身八十四歳を迎えて物忘れが時々出て「痴呆症」にになったのか？と思うこの頃ですので、深い関心を以て熟読致したところです。「お母さまのボケ』お父様の葬儀「お姉様のボケ」と実体験を持ち前の哲学的見識に基づく持論は読者に感動と尊い示唆をあたえるものであります。特に今日ストレス社会で多くの人が心の障害（トラウマ）を抱え悩み苦しんでいる痴呆症の方も、ニートやフリーターの青少年のようにトラウマを吐き出す事、より、本来の人間性がに活動をはじめ快癒する人もあると言う論は、家族は元より社会全体に夢と希望を与える貴重なる提言と思えてなりません。尚、私の拙筆「尊徳拓魂...「道－－六痴呆症は治る」発刊に寄せて

東山画伯－33

暗雲に覆われてしまう太陽暗黒な社会がつづくのか……忠孝心がなくなった青少年たち教育の目的も目標も（人生の目的も目標も）見失っている教育者たちマネーゲームに狂奔し金の亡者となっている合理主義や成果主義を当然としている企業の指導者たち……東山画伯－33

成熟社会 17

心臓手術もしかしたら人生これまで……かも暗い光景ばかりが脳裏に浮かぶただただ「わが人生悔ばかり」濃い海霧が路を覆っている先が見えない七時間半にわたる心臓手術意識以外の意識が太陽の世界？に遊んだような気がした病気の効用人間はもともと宇宙のなかにいのちを与えられ投げだされた存在学校へ通い社会のなかで生きることを覚えていくうちに自分が広大な宇宙に投下された生命体であることを忘れてしまう病気になると改めて自分がやがては大宇宙の彼方に旅立つのだということを意識させられ宇宙と自己との間に心の橋を架けることになる土門拳氏や井上靖氏が病気体験以後草花や庭の木々をこよなく愛し心を通わせたというのもそれらを自分のいのちと響きあう共感のなかで受容できたという意味をもっているのではないか生涯学習人間とは何か人間とは何のために生きるのか...成熟社会17

成熟社会 16

こんな太陽でもいい目覚めたときに心に描いて……こんな太陽を描けたならきっと貴方も自分は太陽の分身であることに気づくときがくるだろう成熟した知恵(知慧)人の話しに聞き入る力それは自分をまったく空にすることにあるそれによって自分のなかに他者を迎える空席ができる相手をこの空間に招待できる相手が良い人か悪い人かと判断する必要はない全く無心からできるようになることが私たちの本当の成熟した態度だろう成熟の知は宇宙自然の理法を認め自然に従い自然から学ぶ姿勢をもち深く共感し理解し受容しこれをターミナル・ケアに生かす知恵である引きだす子どもから懺悔心を引きだすには処罰を恐れて身構えている子に親が愛をもって応じその過ちを許すときはじめてその子は本当に悪かったと自分から思う自発的な罪意識を身につけるようになるその「許された体験」が人...成熟社会16

成熟社会 15

太陽のエネルギーが強まってきた期待感がふつふつと湧き揚がる同じような朝の太陽地に足のついたブログを提供していないのかもしれないエネルギーが萎えたような太陽だホスピス・ケア米国では治療よりも患者中心に看護するプログラムを根幹としている患者だけではなく家族にも安らぎと慰めを与える……ことを目的としている患者本人が自分の生命を人工的治療よりはむしろ神の意志つまり自然の営みにゆだねるという選択がごく自然に行われている文化的風土の違いがあるにせよ深く考えさせられた他者のケアに貢献する貴方には病人の求めに応じて貴方の心にやさしさ思いやりが引きだされる継続することにより大きな慈悲心となり貴方の人格が完成に近付いていくケアは決してあらかじめ準備していた慈悲心や道徳心を他者に施すようなものではない他者を救うようなものでもない貴方...成熟社会15

成熟社会 14

どことなくすっきりとした太陽ではなかったなぜだろう自我が充満したわが心を棚に上げ人類の欲望がこんな太陽を昇らせたのかもしれない成熟した人間創造的な精神は身体的には成長がとまり衰退が見え隠れするとき人生の本当の姿が見えてきたり人生の意味がほのかに匂ってくる老年の目標は「成熟社会」でありそれを支える「成熟した人間」である生涯学習が叫ばれて久しいが目標のない生涯学習が行われている……のではないか成熟した人間をめざし成熟社会をめざし一人ひとりが寿命が尽きるまでお世話になった人々に感謝し恩返しをし人生を終えるこんな社会思想になることを願っている最近こんな太陽が昇る回数が増えた身体的には成長がとまり衰退が見え隠れするとき人生の本当の姿が見えてきたり人生の意味がほのかに匂ってくるピンピンコロリもいい死ぬまで働くのもいいもっと...成熟社会14

成熟社会 13

太陽が昇り慈愛のエネルギーを放とうとしているのだが地球には暗雲暗雲が広がり恵みを注ぐことができそうにない黒雲が飛び去るまで太陽の恵みを享受できないこころ科学が進歩し科学自体の論理が独り歩きをしている医師が医学の発展を目的としているのか人間性を優先するのか本質的な問題提起がもとめられている科学・学問中心から人間中心へ患者がわたしはここに病気の身体を持ってきたばかりでなくわたしの全存在を持ってきたのです体のことだけではなく精神や感情のことも考えそのための介護を与えて下さいと訴えているに違いない医学それ自身の改革というよりは医師・看護人に豊かな人間性をという主張である人生には幾度も試練があるだが試練に遭遇したときそれまでの危機をはらむような生き方を転換することによって危機は人生の好機ともなる人生の意味に深く覚醒できる...成熟社会13

成熟社会 12

暗夜に一筋の光りの路を一人でとぼとぼと歩いている黄泉路であるこれが老後の現実か行き先はどこだろうパラダイスへいけるだろうか日没の太陽が森の上に沈もうとしていた（これがあの世の世界かご先祖のおわす楽園か）池の水面にそのまま投影し周辺を紅に染めていた（あの世の光景かそのままが現世の家庭に投影しているかもしれない）魂の安らぎ科学の飛躍的進歩は宗教を無用化しているのか逆に科学主義・合理主義の行き着いた先に人々は宗教や非合理なものさらには魂の安らぎを求めている医学の進歩は延命には効果があっても寿命をなくしたわけではないさらには生命の質的な問題には医学はなんらの回答も与えていないだからこそ患者自らが死を見つめ死を受容することが必要である科学的知性や合理主義の限界を自覚するにつれて人間は非合理主義的な感性や宗教的情操に深い関...成熟社会12

成熟社会 11

何度視ても心の中に昔日の無限の孤独感を彷彿させる秋の山頂の光景自分の心が飢え必死になって温もりを求めているのかこんな光景と共鳴するわが心寂寥感を拭えなかったこれがわが人生の終焉なのか無意識に光りの路を探し求めた11曹野綾子の著書「夫婦この不思議な関係』結婚はなんのためにするかということに対する答えには様々なことがあるだろうが私はその一つは男は女の心を女は男というものの心理を知ることにあると思うこの場合異性を知る目標はセックスだけではないセックスだけならできるだけ多くの相手と経験を積んだほうがいいから必ずしも結婚という形をとらないほうが自由でいいと思うしかし相手の心理を知るということになると結婚でもして手間暇かけてやっと一人の人間がわかるかどうかというくらい奥が深いこれは心理学の本を読むと自分の心を見極めることさ...成熟社会11