もう飛べないなら ころしてあげようか? 空からやさしい針が降る 理性の傘が鼓動を守る ぜんぶ あなたの言うとおりだった 答え合わせみたいな日々だ 見て、見て、見ないで、見て だから 口もあげ
私には、言葉しかない。 歌が、全て。
大学生です。 命ある限り 言葉がある限り 唄が降りてくる限り 主人公が語り陰る限り 歌を残し続けます。
もう飛べないなら ころしてあげようか? 空からやさしい針が降る 理性の傘が鼓動を守る ぜんぶ あなたの言うとおりだった 答え合わせみたいな日々だ 見て、見て、見ないで、見て だから 口もあげ
「そうかもね。」 ひと粒、降られた春の夜から ずっと溺れ続けている そういえば 天気予報を当てにしない わたしをいつもからかったね そうだった 近づいてくる暗い雲は たしかに見えていたはずなのに
「大きな声で話せ」と言われなくなったし 「ぜんぜん笑えてない」と笑われなくなったし わたしだけの水槽を見つけて同じ色の命と生きているだからもう息もうまくできるよ そうなのね、とあなたが瞬く 「
深夜3時の宇宙人せっかく擬態してたのにひとの間から滑り落ちて ああ声が出ない声が出ないからちいさな鈴を転がすね お願い音が転がってゆくほうを見ていてそこがふたりの待ち合わせ場所 ねえなんて呼び合
もう正しくない日本語でもいい? あの日、わたしは一度死んだから 毎日 見渡してんの 4月の真夜中を 秘密を教えてあげる 黒い箸の片っぽ 持ち帰っちゃってたの 起きたらバッグに入ってた しょうもな
先生、どうしようあの惑星に行けなかった。 足りない足りないと息を前借りした日々は遥か彼方もう命が長いの 片っぽの肺を震わせせっかく教えてくれたしあわせになる魔法はダメにした ダメにした これから
図書室の鍵をください 大きく穴があいたこころで 考えられることなんて そう多くはないみたいです だけど あの日はずいぶん 咳が多かったことだけが 今も気にかかっています 新しい本を読まないと わた
あなたが静かに泣いている 誰にも漏らさず泣いている わたしは星だから ちいさな星だから 瞬きだけを繰り返す 孤独で吐きそうな夜は やさしいお話をひとつ飲み込んで 正しい眠りが正義じゃないよ 神様
「もうこの町にはいないらしいよ」そんな知り方もわたしらしいな 会えば昔話ばかりしたねふたり飴玉にできる思い出食べきってしまったからさよならすることにしたの? 「なんでも写真に撮るんだから」とあきれ
「何かあった?」って気にかけてくれてありがとううん、大丈夫何もなくなっただけだよ。 だけどしまったな暗証番号ぜんぶあなたの車のナンバーだ 今さら変えられないな たったひとりの花丸だけがほしくて生
日曜日の午後1時 あなたのテレビの右上に ニュース速報を流したい 「どうして?」と呟いて できればほんの少し 後悔してほしいな いつかわたしが消えた日は いつかわたしが消えた日は ねぇ、いつから嫌
もうすべてが過去形になってゆく日々のなか流し尽くした涙と数合わせするように笑って笑って笑って逃げるみたく眠って 「あいたかった」「いきたかった」「さみしかった」「かなしかった」 味のなくなったガム
上を向いてはいけないよ 春と目があってしまうから ひとには出会いがあることを 新たな巡りがあることを どうかまだ諭さないでいて 風を嗅いではいけないよ 春が胸まで来てしまうから あなたがいなくな
どうせ戻ってくるからと ないがしろにした夏は いつのまにか彼方で どうせ戻ってくるからと 待ちわびていた秋には 金木犀だけが香る 出逢ってから初めて 「おめでとう」と言えない あなたの誕生日 これで本当にさ
終点も知らないバスに乗って もうずいぶん遠くまで来たね ぼぅっと前を見つめる目の端 俯くきみに気付いていたよ 「ここで降りようと思うんだ」 かなしい勇気の音がした 息を引き取る夢の背中 真っ赤に染める降車ボ
海の底にも歌はあるのよ “ありふれた日々こそが幸せ” 今日もどこかで誰かの声が 遠くの青を震わせている だけどこの胸を揺さぶるのは 伝わり続けるおとぎ話 あの青に近い世界のこと きっと幸せだけが 命の意味じゃ
一瞬だけかかった虹が 一生モノの傷になって やさしい雨が降るたびに 痛むよ 日常を浅い息で やり過ごしてゆくための 眩しい記憶がほしかった それだけでいいはずだった 手に入れて思い知った 過ぎた日はお守りじ
もう朝はいらないの ふたりで哀しみを流した 思い出のあの夜を 今はひとりで漕いでゆくよ 「いつでも帰っておいで」 あなたの優しい嘘は 夕焼け色のリボンで この船を繋いでいた どこにも帰れなくても 記憶で身体
「桜が綺麗ですね」 「きっと今日がピークだね」 上向く横顔 見つめながら 舞い落ちる言葉を訳します 心を大きく くり抜かれたあの日から 眩しい時間が 胸を満たしているけれど わたし あなたの家も知らない 家族
大きく笑い尽くした一日でも 世界に怒り狂った一日でも ふんわりと温もりに包まれながら あなたのいない今を見つめているよ あのね 最近いちばん 哀しかったのは ついに夢のなかでも 背を向けられてしまったこと
言葉に頼りすぎたから バチが当たったみたいだ どんな便利な時代でも 想いだけ思い通りに届かない 意味があったんだよ あの朝のひらがなにも あの夜の句読点にも ぜんぶ意味があったんだよ 一粒も無駄なんてなかっ
まちがえたまま進みすぎてしまった迷路 ふたり一緒に戻る愛も進む情も もうないね。 ねぇ どこかへたどりつくことを あなたが諦めたのはいつ? とうに 互いに あしかせだと 思い知りながら 書き換えて ないまぜ
海にしたあなたの言葉に 肩まで浸かっていたはずが いつのまに 空洞に ひとり いつまでも底を爪で掻く 痛くなるってわかっていて 会いたくなるとわかっていて もう一度、読み直す返事 愛の見落としに期待して 文
夜を傷つける鋭い三日月 あれはこれから膨れてゆくのか それとも明日には消える光か わからないや わからないよ だって空を見上げることさえ ずっと忘れていたから とりあえずのビール とりあえずの最後 うるさい
月なんて見えないじゃない 今日もまた 幸せなひとだけが幸せです 知らない言葉が増えて 知らない笑顔が増えて 知らないお酒が増えて 知らない香りが増えて もう何ひとつ同じではないあなたを どうしてわたしだけま
こっちのほうが夢みたいだな だらしなく緩んだカーテンの隙間から 味もしない青空 あれからわたしは 澄み切って どこまでも澄み切って 何も浮かばない くだらない つまらない ここにいる 誰も傷つけず あなたと
言葉をひと粒 景色に溶かせば たちまちたゆたう 思い出のあなた 褪せないの 流れてゆく雲が早すぎて ふたりがどんどん過去になっても 教えてくれた本のページが 少しずつ色を変えていっても あの夜のワインから
あなたと過ごしたあの日々が こころの内で揺れている 褪せて乾いて形かえても 綺麗なままで、まだ 舞い散ることに耐えられなくて 新たな芽吹きも信じられずに 咲き尽くす前に閉じ込めた だから どうしようもなく
甘い気持ちで目覚めたまま 文字を送ってしまったこと すこしだけ後悔してます 歯磨き粉のミントが ぼんやりわたしを わたしに戻してゆく しまった、しまったなぁ しばらく会えなくなったって 一生会えなくなった
お元気ですか? 春が来たなら久々に お食事にでも行きましょう ーそちらはいかが? 冬は続けどそれぞれに 気をつけながら生きましょうー いつも少し寂しくなるの あなたの言葉はいつだって 微笑みながら目をそらす
今日が最後だとふたり わかっていた二軒目は 少しだけ早く出たね ちょっと長く居すぎたよ あっけなくてちょうどいいさ 停まるたび問いかけてきた 清く正しい各駅停車 いつだって降りられたのに いつまでもバカでい
溜息ひとつ吐くくらいの ちからだけ残された暗い部屋 取り込み損ねた洗濯物に 気づいて裸足で夜を踏む あぁ 淡い風 今年はじめての春の香り どうしても どうしても 思い出してしまうよ 世界は 今日も悲しいこと
目を閉じたら たったひとつだけ 思い出したい景色があるの もう戻れない午後4時の夕焼け 夢をみたら たったひとりだけ 幾度も会いたいひとがいるの もう話せないお気に入りの映画 あれからわたしも変わったよ 明る
あなたの心はいつだって 厚手の服をまとっていて 風になろうと日になろうと わたしでは脱がせられないの わかるよ 瞳の奥の悲しみの海 だってずっと見てきたから 痛い、痛い、痛い、あなたの 痛みをもらえなくて
便りがないのは良い便り そうやってまた都合よく 忘れることを許さないで 頼らないよ頼れないって 今日だってまだポスト前 唇噛んで赤く傷む あなたとなら 変われる気がしてしまった 誰の幸せも不幸も聞きたくない
猫の背を撫でて 洗濯物が揺れる 胸の奥底を 満たしてゆくキンモクセイ どうやらこれを 幸せと呼ぶみたいです それでもいまだ 気がかりなのはあなたのこと わたしなしでも 幸せになれるあなたのこと あの頃、守っ
水たまりに映った さっきまでの「いいこ」を 傘の先で掻き壊す 雪崩れたこころの底 未だ光り続ける あなたをどうすればいい? 遠く 遠く 遠く 幸せを祈るのは 疲れた もう疲れた 会いたいわけじゃない 愛して
夢の後味に いつまでも浸っていたい 午前10時 ぬかるんだこころのまま あの景色に逃げ帰りたいのに 喉をとおる水 嗚呼、遠ざかってゆく あなたがいた あなたがいた あなたがいた あなたがいない世界に 夢の後味
青い青い青い青い 水面が輝いては刺さる なんでなんでなんでなんで こんな眩しい日にわざわざ 波に飲み込まれ 聞こえないような なにかをつぶやき 逸らした瞳が 深く染まってゆく そんな横顔 見つめても もうわた
最近はどこも肩身が狭いなって 煙っていたあなたの苦笑い 思い出しながら見つめる天井の火 あの指先のオレンジに似てる 嬉しそうにこぼれた灰は わたしたちの時間の証 もっと深く吸って吐いて 何度だって許した
冬が好きでした。 つかめないあなたの タバコの煙の行方がよく見えたから だけど馬鹿でした。 そのゆるやかな白は ふたりの未来になど 繋がってなかったのに 本当はこうなること なんとなくわかっていたから 蒔い
「同じもので」と頼んだカフェラテ 窓から零れる皐月色の陽 温もってゆく瞳と心に 今、死んでもいいと思った あんなに好きだったのに こんなに好きなんだな 今さら、やっと 今だから、やっと 「頑張れ」とは言わ
冷えた心で目が覚めた朝 その体温がやけに熱くて 寝返り打って背中を向けた もう愛しいと 思えぬ寝顔 消し去るように まぶた閉じたの 突然じゃないよ ハマるはずのないピースを 無理やりはめ込んだパズルみたいだ
年の始まりの挨拶も もう送るのはやめました それでも「またね」の一言で また今日を乗り越えています あなたの夢をみた朝は それだけで頑張れるんです 「さよなら」なんて口にしたって わたしは自由になれないよ
「あいつ死んだらしいよ」 「え、なんで?」 「知らね」 白くなって昇りゆく 彼らの言の葉で 思わずあなたのことを 考えてしまった ごめんね ねぇ 今夜はいかがですか? 2時間は眠れそうですか? あのね 今じ
プライドの高いあなただから きっと最期の知らせさえも わたしには届けないでしょう 未来へ歩むたびに 生まれてしまう風で 胸の内の炎が 消えないようにずっと 守ってきたけれど それももうやめるね ありがとう
最近、歌を書かなくなったのは 悲しいことがなくなったから。 涙。4月。秘密。白い車。黒鍵の埃。図書室の鍵。緑色の包み紙。紫のペチュニア。美味しいピザの店。「またね」という嘘。『博士の愛した数式』。見
「最悪」 あなたの口ぐせだったね 靴下に穴が開いていたとか 頼んだビールがぬるかったとか クーラーつけっぱなしだったとか 2年も付き合って別れるとか 「最悪」 あの日も口にしていたね その指輪もネックレスも靴
だって声がね 似ていたのよ だからあなたを選んだ 誰にも言えない わたしだけの秘密 みすぼらしいネイルのように こびりついている思い出を 甘い香りの除光液で 落せたら楽になれるけど やっと自由にな
「必ずまた会おう」と 手を振りながら消えた あのバンドは次の日 解散を発表した 哀しみや悔しさや寂しさや苛立ちを 「感謝」なんて言葉ひとつには押し込められない 何年もかけて集めた 大好きなCDを売り飛ばし
花を贈れば 迷惑になるとのこと 笑顔を願えば 頬歪ませるとのこと そうか、もう そんなに嫌いか。 最近ゆるくなってきた シルバーリングが 月日の流れ教えます 千切れた糸の切り口は ひどく醜くて 「はやく捨てろ
失って初めてわかったのです わたしが恐れていたほどあなたは わたしに大切ではなかったこと 逃げ出して初めて気づけたのです あなたが嘲笑っていたよりわたしは あなたなしでも暮らしていけること だけど、唯一、
聴きたい歌もない夜は カラッポなわたしが わたしにバレてしまう 「幸せになることがいちばんの復讐」と 笑っていた彼女が 今日インスタにあげた桃色の夕空の 写真には“本当”が映っている気がした きっと今ごろ 聴
目覚めてもまだ天井が回る朝 LINE通知の音が痛い 液晶の光が眩しい 名前で呼ばせてくれた 真夜中は赤ワインの魔法 わかっていてもさみしいね 「さん」づけの返信で こんなにも“他人”だって 思い知るくらいなら
この部屋も今日で終わりだね カーテンのすきまから覗く 満月まであと一歩のひかり わたしたちもゼロから恋を 育ててきたはずなのに何故 愛まであと少し 耐えられなかったんだろうね 欠けながら 満ちながら 生きて
そっか、まだ19時か。 帰ってもどうしよう 悲しみに浸るには 夜だって薄すぎる ああ、右手で髪をかきあげたら あなたの香り バカだな こんな日まで かたく手を繋がないでよ こんな日まで あの香水使わないでよ こ
「立ち上がれ」って歌が 響かなくなったのは いつからだったかしら だって生活のなか しゃがみ込む暇はなく 転ぶほどは走らないわ 嗚呼、金魚すくいも彼方。 恋なんて速すぎて 愛なんて重すぎて 夢なんて大
「もうふりかえらない」 そんな歌を聴いたのに 機種変するとき 一番に考えたのは あなたとの写真 ちゃんと移せるかってこと 「前を向いてゆこう」 そんな歌を聴きながら 歩いた道先 止まっていた白い
あなたの夢をみた朝 カーテンを開けたら 涙越しうすい空に 浮かぶ綺麗。綺麗。 今、同じように 見てたらいいなと思った 今、こんなふうに やっとしあわせを願えた ああ もらったものすべてが 愛おしかったものたち
もう忘れたつもりでいたのですが 昨日から読みはじめた小説の 結び目であなたに触れてしまった くやしい こんなところにもいるのね ああ日曜色のラストシーンだ 思わずひとすじの文字を撫でたら 今さらまた気づか
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もう飛べないなら ころしてあげようか? 空からやさしい針が降る 理性の傘が鼓動を守る ぜんぶ あなたの言うとおりだった 答え合わせみたいな日々だ 見て、見て、見ないで、見て だから 口もあげ
「そうかもね。」 ひと粒、降られた春の夜から ずっと溺れ続けている そういえば 天気予報を当てにしない わたしをいつもからかったね そうだった 近づいてくる暗い雲は たしかに見えていたはずなのに
「大きな声で話せ」と言われなくなったし 「ぜんぜん笑えてない」と笑われなくなったし わたしだけの水槽を見つけて同じ色の命と生きているだからもう息もうまくできるよ そうなのね、とあなたが瞬く 「
深夜3時の宇宙人せっかく擬態してたのにひとの間から滑り落ちて ああ声が出ない声が出ないからちいさな鈴を転がすね お願い音が転がってゆくほうを見ていてそこがふたりの待ち合わせ場所 ねえなんて呼び合
もう正しくない日本語でもいい? あの日、わたしは一度死んだから 毎日 見渡してんの 4月の真夜中を 秘密を教えてあげる 黒い箸の片っぽ 持ち帰っちゃってたの 起きたらバッグに入ってた しょうもな
先生、どうしようあの惑星に行けなかった。 足りない足りないと息を前借りした日々は遥か彼方もう命が長いの 片っぽの肺を震わせせっかく教えてくれたしあわせになる魔法はダメにした ダメにした これから
図書室の鍵をください 大きく穴があいたこころで 考えられることなんて そう多くはないみたいです だけど あの日はずいぶん 咳が多かったことだけが 今も気にかかっています 新しい本を読まないと わた
あなたが静かに泣いている 誰にも漏らさず泣いている わたしは星だから ちいさな星だから 瞬きだけを繰り返す 孤独で吐きそうな夜は やさしいお話をひとつ飲み込んで 正しい眠りが正義じゃないよ 神様
「もうこの町にはいないらしいよ」そんな知り方もわたしらしいな 会えば昔話ばかりしたねふたり飴玉にできる思い出食べきってしまったからさよならすることにしたの? 「なんでも写真に撮るんだから」とあきれ
「何かあった?」って気にかけてくれてありがとううん、大丈夫何もなくなっただけだよ。 だけどしまったな暗証番号ぜんぶあなたの車のナンバーだ 今さら変えられないな たったひとりの花丸だけがほしくて生
日曜日の午後1時 あなたのテレビの右上に ニュース速報を流したい 「どうして?」と呟いて できればほんの少し 後悔してほしいな いつかわたしが消えた日は いつかわたしが消えた日は ねぇ、いつから嫌
もうすべてが過去形になってゆく日々のなか流し尽くした涙と数合わせするように笑って笑って笑って逃げるみたく眠って 「あいたかった」「いきたかった」「さみしかった」「かなしかった」 味のなくなったガム
上を向いてはいけないよ 春と目があってしまうから ひとには出会いがあることを 新たな巡りがあることを どうかまだ諭さないでいて 風を嗅いではいけないよ 春が胸まで来てしまうから あなたがいなくな
どうせ戻ってくるからと ないがしろにした夏は いつのまにか彼方で どうせ戻ってくるからと 待ちわびていた秋には 金木犀だけが香る 出逢ってから初めて 「おめでとう」と言えない あなたの誕生日 これで本当にさ
終点も知らないバスに乗って もうずいぶん遠くまで来たね ぼぅっと前を見つめる目の端 俯くきみに気付いていたよ 「ここで降りようと思うんだ」 かなしい勇気の音がした 息を引き取る夢の背中 真っ赤に染める降車ボ
海の底にも歌はあるのよ “ありふれた日々こそが幸せ” 今日もどこかで誰かの声が 遠くの青を震わせている だけどこの胸を揺さぶるのは 伝わり続けるおとぎ話 あの青に近い世界のこと きっと幸せだけが 命の意味じゃ
一瞬だけかかった虹が 一生モノの傷になって やさしい雨が降るたびに 痛むよ 日常を浅い息で やり過ごしてゆくための 眩しい記憶がほしかった それだけでいいはずだった 手に入れて思い知った 過ぎた日はお守りじ
もう朝はいらないの ふたりで哀しみを流した 思い出のあの夜を 今はひとりで漕いでゆくよ 「いつでも帰っておいで」 あなたの優しい嘘は 夕焼け色のリボンで この船を繋いでいた どこにも帰れなくても 記憶で身体
「桜が綺麗ですね」 「きっと今日がピークだね」 上向く横顔 見つめながら 舞い落ちる言葉を訳します 心を大きく くり抜かれたあの日から 眩しい時間が 胸を満たしているけれど わたし あなたの家も知らない 家族
大きく笑い尽くした一日でも 世界に怒り狂った一日でも ふんわりと温もりに包まれながら あなたのいない今を見つめているよ あのね 最近いちばん 哀しかったのは ついに夢のなかでも 背を向けられてしまったこと
あなたが静かに泣いている 誰にも漏らさず泣いている わたしは星だから ちいさな星だから 瞬きだけを繰り返す 孤独で吐きそうな夜は やさしいお話をひとつ飲み込んで 正しい眠りが正義じゃないよ 神様
「もうこの町にはいないらしいよ」そんな知り方もわたしらしいな 会えば昔話ばかりしたねふたり飴玉にできる思い出食べきってしまったからさよならすることにしたの? 「なんでも写真に撮るんだから」とあきれ