「食の安全」対策は数量確保から

＜以下参照＞ 食品表示の法令を一本化、違反に“厳罰” 2月14日18時56分配信 産経新聞 内閣府の国民生活審議会（首相の諮問機関）は14日の総合企画部会で、食品表示関連の法令一本化や消費者情報のデータバンク設置などを盛り込んだ「食の安心・安全に向けた体制整備」に関する報告書案を提示した。関係府省の縦割り行政を解消し、福田内閣が掲げる「消費者重視」への政策転換を後押しする内容で、審議会は今後の議論を踏まえ、3月の最終報告に反映させる方針。中国製ギョーザ中毒事件を受けて政府は、「食の安全」対策を加速させる。 現行の食品表示は、食品の種類によって食品衛生法、日本農林規格（JAS）法、不..

餃子の騒動で利益を得るのは？(4)

(3)までのところでありもしないことを並べ立ててきたが、今回はさらにありもしないことを記して、一旦の結了としたい。 食品・農業関係がこういった形で脚光を浴びているのは、なにもJTだけを買収したという勢力がいるからだけではない。 食品農業関係の本丸はあくまでもJA。 JTは単なる足がかりである。 これから、JAにスキャンダルが連発し、あるいは農林水産省にスキャンダルが連発し、農林水産行政およびその周辺団体が疲弊するような事態が生じるに違いない。 （この予想は、奇しくもこうしたことに先見性のある小野寺光一氏も全く同じ予想を立てている。） 農林中金は、郵便貯金・簡..

餃子の騒動で利益を得るのは？(3)

今回の騒動で、インサイダー疑惑が上がっているそうである。 私は素人なのでわかりやすく言えば、JTフーズの騒動が持ち上がることを事前に情報入手し、JTの株を売り浴びせていたということになるのか。 結果、そのとおりJTの株は大幅下落した。 ということは利益を得たのはそのインサイダー･･･ではなくて、JTの株がさがったときに大量購入をした者である。 JTの株は上がる、そう確信を持っている者。 JTの情報を得てインサイダー取引をした者は、陽動作戦を請け負ったピエロである。 恐らく、陽動作戦を指示した筋の周辺から、インサイダー情報をリークされて、存在を明らかにされてし..

餃子の騒動で利益を得るのは？(2)

加ト吉が食品偽装問題で大揺れしたのは記憶にあるだろうか？ 我が国の人々の記憶は、2ヶ月程度しか持たなくなっているようであるから、かなりきびしい問いかけをしているかもしれない。 その加ト吉の支援に出たのがJT。 今度はJTが叩かれる羽目に。 おかげで日の丸食品メジャー構想はご破算となった。 一つ一つ、順々に叩く。 丹念につぶし込みをかける。 こんな風に見ているのは筆者だけか？ 3社の連合がなくなり、それぞれが弱体化すれば、買収は容易になる。 とすれば、今回の餃子の騒動で利益を得るのは誰か？ それはこれら3社、特にJTと加ト吉を買収しよう..

餃子の騒動で利益を得るのは？

＜同族経営否定の修辞法に騙されているシリーズはこちらに引き継ぎます＞ 餃子の騒動はほぼ収束と言ったところだろうか？ 筆者は本当にまじめにニュースを見ないのでよくわかっていない。 大半の方がご存知のニュースを見てびっくりすること、しばしばである。 さて餃子の騒動で利益を得るのは誰だろうか？ 少し耳にしたのはJTの株が直前に下がり、インサイダー取引疑惑が持ち上がっていること。 このインサイダーが利益を得たのだろうか？ そうかもしれないが、そこは本題ではない。 そもそも、JTが専売公社であった時代、2代前の総理大臣氏のお手本となった総理大臣が昭和の終わ..

まっすぐ通す（後編）

早速、武道の達人の話を引用したい。 ＜以下引用＞ 「まっすぐ通す」というのは簡単なようで難しい。 野球の直球もそうだが、まっすぐとわかっていれば打つのは簡単。 剣道も同じで、変化のない技は読みやすい。 そういう点では「まっすぐ通す」はかえって不利なことなのだ。 ところが、そのまっすぐの純度が極めて高くなると話が逆転する。 野球と違うのは、まっすぐが自分に向かってくるということ。 人間の本能として、自分の体にものがまっすぐ向かってくるのは恐怖を伴う。 その純度が高い場合、人は金縛りにあったかのように身動きできな..

まっすぐ通す（前編）

（同族経営の〜は本日休載します） 知り合いの武道家からの話をまた引用する。 西洋的なスポーツと武道の違いは、その知り合いの話では、 ○絶対にポイント制では図れない部分があること。 ○勝負の勝ち負けだけでない精神的な絶対性を追い求めることができること。 こういったところがあるのだそうだ。 これは、柔道でも剣道でも空手でもそうなんだと。 その武道家は、主に剣道をやっている。 ＜以下話を理解できた範囲で要約＞ 剣道でも一本を判定で決める。 打つ（切る）場所もメン・コテ・ドウ・ツキに限定されている。 そうした点では明らか..

同族経営否定の修辞法に騙されている(3)

ダイエー 中内功。 いわずと知れた流通の経営の神様である。 晩年はバッシングにバッシングを重ねられ、不遇な最後であった。 ダイエーが傾き、実質的に倒産した理由。 それは、安売りを社是とした経営方針であった。 当然、中内功の経営理念から来ているのは間違いないが、安売りと新規出店による借金とが合わされば、どこかで行き詰まるのは自明の理。 他にも業績を伸ばしている流通系の会社があるが、大半は同じ道を歩むより他ない。 中内イズムも間違いばかりではない。 右肩上がりの成長を続けている間は、こういった強気の姿勢でどこまで会社を大きくできるかに挑戦するのは悪い..

同族経営否定の修辞法に騙されている(2)赤福

赤福の経営再開については大きな取り上げられ方をしていた。 早朝から行列ができて売り切れとなるなど「偽装問題」はどこに行ったんだろうかというような 盛況ぶりであった。 当然、さくらもいたことだろうが、もう一方で「ここで応援してあげなきゃ」といった コアなファンがいたことも事実である。 このことは、「白い恋人」でもそうだし、「船場吉兆」に至っては、筆者の知り合いの関西人は 「今が買い。」とまで言い切っている。 曰く「なじみの客にとって見れば、こんないい店が傾くよりも続いてくれた方がありがたいに 決まっている。『腐っても吉兆』だ。それにここで応援すれば..

同族経営否定の修辞法に騙されている(1)

昨年の漢字一文字は「偽」であった。 最も「偽」なのは情報である。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 船場吉兆の一連の騒動で筆者が一番ツボに感じたのは、オーナー一族の実権者「おかみ」が「和泉元彌ママ」にそっくりな雰囲気を持っていたこと。 マンガだったら「ざぁます」って言ってるキャラだね。 あまり面白いネタじゃないので本題に入りたい。 その船場吉兆の件でマスコミが盛んに言っていたキーワードが「同族経営の弊害」というもの。 本当に？ 例えばよ、老舗吉兆が株式上場会社でよ、株主の過半数が外国人だったら、って考えたら違和感あるで..

中国製餃子の意図

なかなか読み切れないこの問題。 “いい加減に”乗るのを止めたらどうだという声も聞こえてくるが、筆者はこの問題は乗りたくて乗りたくて乗りたくて雪国♪なので乗る。 まず真っ先に思いつくのは、日中関係を悪化させようということ。 これは安直すぎるのでどうかなという感じ。 次に思いつくのは、食糧需給問題に関する死刑宣告。 これは筆者の主張で、この線はソフトに行くか、ハードに行くかはあおる側＝マスコミのさじ加減次第。 チャイナフリーは無理なんてフジ＝サンケイグループが言っているぐらいだからソフト路線は決まりかな？ ところで筆者はここに来てしばらくチャイナフリーに努..

明鏡止水の境地

明鏡止水 《「荘子」徳充符から》曇りのない鏡と静かな水。なんのわだかまりもなく、澄みきって静かな心の状態をいう。「—の心境」 検索辞書：大辞泉 書いてあるとおり、普通はこうした心境を言うのだそうだが、友人の武道の達人によると実践している人にとってはそうではない解釈もあるらしい。 以下、聞いた話そのまま。 本来、ちょっとした風でも波の立ちやすい水。 心とはそうしたものである。 そうした心を鏡のようにすること。 （他の例えで「寒月を映すような…」という話をしてくれたが忘れた） 心を鏡にすると相手が映る。 相手の姿だけで..

餃子×食品偽装×FRB＝

繰り返し述べてきたことだが、食品を中心とした生活防衛が課題として見えてきたと思う。 無茶苦茶構造改革推進内閣の政策により、デフレが推進され、物価は下がり続けてきた。 その物価下落を背景に賃金は下がっても実質はマイナスでないという議論もなされてきた。 こうした中、食品はさらなる低価格化を求め、多少粗悪でもとにかく安い物を･･･、というように消費者の購買動向が変わってきた。 これは、販売側の仕掛け（イオン等大手流通や業務用スーパーなど）も大きいのであるが。 もともと国産品を中心とした食品は、特に原材料については生活水準が変わっても値段が上がらないでいた物である。 ..

中国産餃子ニュースの墓穴

中国産餃子のニュースで 「おもろいやないかい〜。腕上げたな〜」 と大木こだまがいいそうなネタがあった。 特ダネ！での話。 「中国の外食産業では、食器を洗う洗剤で（正確には食器・野菜共用洗剤で）野菜をじゃぶじゃぶ洗う。そうすることで農薬を落として食べる」 →ひどいですねえ、でも結果的にその方がマシなんですね、というリアクション。 このことについては、確証はないけどネタがある。 我が国の外食産業でも同じ事をやっている。 害虫や害虫の糞を確実に落とすために、コンビニ、外食産業のサラダ、ハンバーガーのレタスなどは中性洗剤で洗うことがマニュアル化されている。 ..

中国産餃子騒動に突っこむ

この騒動、中国産だから悪いと思っている人が多いのだろうがそれは違う。 我が国にもミートホープという「偉大」な会社があった。 大衆は圧倒的にバカであるby長岡鉄男 あのとき教訓として学ぶべき事は何だったのか？ それは、 「混ぜものには混ぜものがなされる」 ということ。 ミンチ肉はそもそも腐りかけの肉を再加工して使われることが多かったり、色落ちを防ぐために、合法・非合法の手段で手が加わったり、そういうことは我が国ですら日常的に行われているということである。 雨水を使って解凍したとかそういったことに目を奪われていた人は、情報を処理する能力を涵養..