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旅の途中のようなもの。 http://fellow-traveler.seesaa.net/

書・読・食・迷 身辺雑記

大学院生の身辺雑記。書いたり読んだり食ったり迷ったり。

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2007/10/28

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  • 多摩川。

    煮詰まって煮詰まって、夜明けの多摩川。 お花見で訪れて以来である。 あの日、咲き乱れていたダイコンの花や菜の花、 白く積もっていた桜の花びらは影も形もない。 今は緑の匂いが満ち、川原は初夏の表情となっている。 それでも、「俺の木」は相変わらずにまっすぐに立ち、 多摩川はとうとうと流れ、ランナーが走り抜けていく。 変わるものと変わらないもの。 変わるものは、気持ちをなごませ、 変わらないものは、受けとめてくれる。 「見つめる鍋は煮えない」と誰かがいった。 今、そっと手放す時が来たのかもしれない。 しばらくの時を経て、再び見たとき、 それは僕の..

  • そして2年。

    しかし、今回の見送りの後、寂しさはほとんど感じなかった。 離れてようが近かろうが、物理的な距離はあまり関係ないと思ったからだ。 それよりも、元同居人が中米で過ごす二年間について想像し、 そして僕が日本で過ごす二年間について考え続けた。 二年前、僕はヤツはどうだったのだろうか。 二年後、僕はヤツはどうなっているのだろうか。 ここ数年のヤツの移動生活は、 一つの時間の流れを僕に意識させる契機になっている。 「二年間、二年間」と思いながら電車に揺られているうちに、 僕はいつしか眠り込んでしまったらしい。 その間になにか嫌な夢でも見たのか、 上野駅について目覚めた時、ひどく重..

  • ≪ココの肖像≫。

    母から届いた小包の中に、 一枚の絵葉書を発見。 題して、≪ココの肖像≫。 画家ピエール=オーギュスト・ルノアールが、 自分の息子を描いた作品である。 添えられていた手紙には、以下の説明。 「金髪じゃなかったら、 かつてのアンタに似ていると思ったので買いました」 当人である僕には判断が付かないけれど、 少なくとも、母の記憶にある幼き僕の姿は、 こんなおとなしげな印象なんだなあ。

  • 家族電話。

    昨日は姉の誕生日だった。30歳。 ということで、僕ももう来年で30歳。 ああ、そんな年齢なんだなあと、とりあえずは思ってみる。 でも、その重さは良く分からない。 年齢なんてただの数字で、それは何も意味しないとどこかで思っている。 姉は医師として、バリバリという音が聞こえそうなぐらいに働いている。 最近、わりと頻繁に電話してきては、嵐のように話す姉。 昨日は珍しくこちらから、 「誕生日おめでとう」をいうために電話したのだけれど、 僕がその言葉をやっと届けたのは、 電話をかけてから、実に5分は過ぎていたと思う。 あいかわらず、よく喋る姉であった。 昨日も、普段も、姉..

  • 祭り。

    江戸三大祭の一つである山王祭。 徳川三代将軍家光以来の伝統をもつらしいこのお祭りに、 今年も参加させてもらった とある町内会が出しているお神輿の担ぎ手。 本当は、雑用係を経ていないと担がせてはもらえないらしいのだけれど、 お客さんということで特別に担がせていただく。 前回は初めての経験で、もみくちゃにされた。 その感想を、僕は次のように残している。 ++++ 一つのお神輿につき、5,60人ぐらいだろうか。 とにかく重く、大勢で入れ替わり立ち代り担いでいくのだ。 誰ともなくあがる掛け声に合わせて、上下に揺れるお神輿。 このリズムにすぐには慣れず、 ..

  • 羊串な夜。

    久々に、本格的な中華料理を食べる機会に恵まれた。 「本格的な中華」とはいえ、行ったお店は、 中国の東北地方の、朝鮮族の料理を出すお店。 連れて行ってくれた友人が、朝鮮族だったのである。 ということで、お酒はマッコリ。 大きな鉢に並々と登場し、それぞれの器にとりわけながら飲む。 どこか甘酒に似た、こってりとした風味のマッコリ。 甘みがあって、後口が軽いため、どんどん飲んでしまう。 でも、アルコール度数は強いはずで、 以前、韓国に旅したとき、僕はずいぶんとこれで酔っ払ったのだ。 いただいた料理の中では、羊串が圧巻だった。 以前にも何度か食べたことが..

  • 被-放心。

    先日、とある先生と話をする機会があった。 その先生の著書はいろいろと読み、関心が重なる部分が多かったので、 突然に訪れたその機会に、喋りたいことがありすぎて、 とりあえずアワアワとしてしまった。 それでも途中で体勢を立て直し、なんとか研究話を語ってみる。 始めの数分間は、対話が成立している手応えがあり、 おお、通じているぞと思っていたのだが、 ある瞬間から、その手応えが消えてしまった。 なにか状況が変わったわけではない。 失言をしたわけでもない(と思う)。 ただ、なんとなく、その先生の関心が急速に失われ、 「そこにいるけれどもいない」的状態に入ってしまわれたのだ。..

  • フラミンゴの味。

    とある珈琲店にて。 なんだこれは!の、驚きラインナップ。 その名も、“muse”シリーズ。 いったいどんな珈琲が出てくるのだろう。 最もお値段がはるのは、 一杯3000円の“フレミングコーヒー”。 「一本足のフラミンゴのように美しく・・・」 なんて、もう、どんな味なんだっつー話。 とはいえ僕は、残念ながら珈琲が飲めない(懐も寒い)。 スパイスがほどよく効いた、マサラミルクティーなるものに、 ハチミツを加えていただく。いと美味し。 ちなみに、お店はここ↓ http://www.burg-kaffee.com/pappelburg/index.htm..

  • 粋徳利。

    とある蕎麦屋にて。 いただいた日本酒が入っていた徳利。 「なんで“酉”なんですか?」 と聞いたら、こんなお返事。 「注ぎ口からお酒がつつーっと流れていって、 “さんずい“を補うんだと思います」 なるほど。 “酉”に“さんずい”で“酒”。 そうかそうか。 粋な徳利じゃあないですか。

  • いいのか!?

    同志にエールを送ってから8時間。 筆が(というか指が)ツルツルと滑った。 その境地は、没入というより、 誰か別の人が書いているのをみているような変な感じ。 アカデミック・ハイのような我を忘れた興奮状態ではなく、 なんだこれは?と何度か立ち止まりながら、 妙な冷静さの中で、 考えてもいなかったようなことが、するすると。 そして今、論文がだいたい出来てしまった・・・・。 三年越しで構想し、この小さなテーマに絞ってから4ヶ月。 大枠は出来ていたけれど、 あと数週間はかかるかも知れないと思っていたのに・・・・。 いいのか? なんだか、「やってやったぜ!」という..

  • 同志。

    なんだか眠れず、朝日が昇るまで起き続けてしまった。 その結果、目覚めた時には夕方。うむむの大寝坊である。 でもまあ、そんな時は仕方がない。 寝坊でも早起きでもやることは一つなわけで、 ゆっくりと準備をして、大学に向かう。 到着時刻は19時過ぎ。 とりあえず閉まる前にプールへといそいそ。 1日を普通に過ごした人々で賑わう中、 起きたばかりの僕は、出来るかぎりゆっくりと30分の平泳ぎ。 力を抜いて逆らわず、水が運んでくれるに任せる心地よさ。 なめらかに、すべるように。 泳いだあとは気分爽快。 ぬれた髪を風になびかせ、さあさあ、やってやりますかと、 素敵に人気のない..

  • 背中の向こう側。

    大学からの帰り道、半端に混んでいた電車が揺れた。 立ったまま本を読んでいた僕は少しふらついて、 右側に立つ人の背中に軽くぶつかってしまった。 その背中は、よろめいた僕を、クッションのようにふわりと、 なんだかとても柔らかく受けとめてくれたような気がした。 ふと見ると目が合ったので、 「ありがとう」を込めた軽い会釈をしてみたら、 笑みのようなものを含んだ小さな会釈が返ってきた。 しばらくして、また電車が揺れた。 反対側によろめいた僕は、 今度は左側の人の背中に軽く触れてしまった。 触れた瞬間、その背中は硬くなり、 よろめいた僕を、ぐぐっと強く押し返..

  • 歯と歯医者をめぐる二、三の事柄。

    ここのところ通っていた歯医者が終了した。 普段は病院的なもののお世話にはならない生活なのだが、 歯医者だけはどうしようもない。 今回の治療は、前歯。 7年ほど前に転倒し、一本が根こそぎ抜けて、 もう一本にヒビが入ってしまったのだけれど、 その片方が痛み出したのである。 抜けた前歯は一晩僕の机の上に放置され、 その後、再び僕の前歯として復活した。 なんでも、キレイに抜けたので使えるのだとのこと。 電話で状況を説明したときには、 「精製水に漬けるか、なければ牛乳に漬けて持参して下さい」と言われた。 外気に当てていると風化?乾燥?で駄目になってしまうのだそうだ。 ..

  • 成長期。

    僕の一年間の不摂生(あるいは摂生)のバロメーターとして、 大学がやってくれる年に一回の定期健康診断があるんです。 で、今年もまた、その日がやってきました。 今年の大注目ポイントはですね。 大学院に進学以来、毎年数ミリずつ伸びている身長が、 172cmの大台を突破するかどうか。 そして、修士課程の二年間で急増し、 合気道を始めて以来、減少傾向にある体脂肪値が、 いったいいくらになっているか。 この二点なのです。 ああ、どうなってんのかなー。 どきどきわくわく!! と、ここまで読んだ読者のほとんどは、 書いている僕の盛り上がりとは逆に、 「ああ、今回はどうで..

  • コンニチハ対策。

    最近、せっせとプールに通っていると書いたのだけれども、 高校時代から履いている10年モノの水着が、 ちょっと落ち着かないことになっている。 どう落ち着かないのかというと、 ショートボクサータイプの水着の、大腿部の付け根部分が弱り、 水中で、どうにも、しっかりと肌を締め付けてくれなくなったのだ。 それはつまり、いわゆるひとつの「コンニチハ」という事態である。 ましてや僕は、平泳ぎ専門のスイマーであり、 ぐわばっ!ぐわばっ!と、豪快に、何度も、定期的に、 大股をおっぴろげざるを得ない宿命を背負っているのである。 これまで僕は、妙な時間帯に泳いでいたので、 プールは..

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