<第320話> 第7章 大学院受験編Ⅰ ~新しいエピローグ(5)~
「うーす。」「おいす。」講義を終えて学食へやってきた僕は、いつもの席へと向かった。そこにはサークルの同期や後輩たちが何人か先に来ていて、めいめいに食事をしてい…
<第319話> 第7章 大学院受験編Ⅰ ~新しいエピローグ(4)~
「どういうことです??」僕は、櫻井の話が飲み込めなかった。「いや、実は・・・。」櫻井によれば、奥野はこれまで外泊といった類のことはしていなかったらしい。という…
<第318話> 第7章 大学院受験編Ⅰ ~新しいエピローグ(3)~
「新宿南署・・・?刑事さん・・・ですか?」あまりに唐突な訪問に、僕は動揺を隠せなかった。警察が僕に何の用だろうか。身に覚えがあるはずもないが、警察の人と会話を…
<第317話> 第7章 大学院受験編Ⅰ ~新しいエピローグ(2)~
まだ春の陽気が訪れたばかりの頃。僕は、大学の中庭のベンチに腰掛けていた。スプリングコートのポケットから文庫本を取り出し、ぼんやりと本を読んで過ごしていた。サー…
<第316話> 第7章 大学院受験編Ⅰ ~新しいエピローグ(1)~
東京の街は夜眠ることがない。そんなことをよく聞いた。田舎にいた頃は、東京はあこがれる街でもあり、怖い街でもあった。だが、僕が住むことになった街は、夜にはしっか…
<第315話> 第6章 大学生編ⅩⅧ ~思い出と共に(13)~
あの日、僕は、待ち合わせ時間の1時間前に、高校時代を過ごした町へとやってきた。たくさんの思い出が詰まる町の駅に降り立ったとき、約1年半ぶりの訪問を歓迎されたか…
<第315話> 第6章 大学生編ⅩⅧ ~思い出と共に(13)~
合宿の日から、時間がすぎるのは長かった。バイトとサークルにあけくれ、勉強にはあまり手がつかなかった。正直、自分に法律は向いていないと、あきらめつつもあった。何…
<第314話> 第6章 大学生編ⅩⅧ ~思い出と共に(12)~
「もしもし??」「もしもし。」待っていた電話。「聞こえる~??りょうくん??」「聞こえてるよ。」磯崎の声が、流れてくる。「元気してた??」「うん。そっちは??…
<第313話> 第6章 大学生編ⅩⅧ ~思い出と共に(11)~
宿の前で簡単に設置された会場で、皆が手に飲み物をもち、肝試し後のささやかな打ち上げが行われた。乾杯の後、わいわいと過ごし、誕生日を祝ってもらえた僕も気分はほく…
<第312話> 第6章 大学生編ⅩⅧ ~思い出と共に(10)~
「わっ!!」「きゃぁーーー!」肝試しのコースは宿を出てから、宿の周囲の山道を一周。距離はさほどではないが、照明が少なく、夜に歩けば15分以上はかかるものだ。そ…
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