老後とは一般に考えているような、苦しみでも孤独でも寂しさでもありません。 確かに歳を取ると自分さえ知らない嫌な面、自分が尊敬できない姿が出てきます。 お金、執着心、依存心、甘えといった自分でも自由にならない心が出てきます。 しかし、それは消えていく姿。 過去の心です。 「絶対に大丈夫」と自分自身を信じる心が欠けていると、いつまでも執着が消えません。 マイナスの心…
健康・シニア・老いのことについて話して参ります。
後半生を豊かに快適に暮らすためのヒントとなるような話をしてまいります。
<span style="font-size:large;">心はそうでなくても、明るくすること(Even if your heart is not, make it bright)</span>
社会には、あまりにも違った人間がいるので、その人たちの存在を有意義にし、一緒に仕事をするためには、当然ながら、人は誰でも多少譲ってきました。 そしてそれは、みじめなことでも少しも悲しむべきことでもありません。それによって性格が鍛えられることはあっても、普通は歪んだりすることはありません。 しかし、年をとると、この耐えるということに対する根本的な力が次第に薄れて…
<span style="font-size:large;">愚痴は言わない(don't complain)</span>
若いうちは愚痴もご愛嬌ということもあります。愚痴をこぼせない人が、逆に友人を作りにくいという例さえあります。 しかし、老人の愚痴は、他人も自分もみじめにするだけです。愚痴は土砂くずれのようなもので、言い出すととどめがなくなります。 言ったほうが楽か、自分をきりっと保ち続けることのほうが楽かわかりません。楽な道をとればいいのですが、この辺はよく自分に問いかけてみ…
<span style="font-size:large;">モノに執着しない(don't cling to things)</span>
古代ローマの思想家セネカという人が、「貧しいのは、少ししかもたない人ではなく、もっと欲しがる人のことだ」と言ったそうです。 貪欲は人を豊かにはしません。年を取るにしたがってモノへの執着は徐々になくして行った方がいいでしょう。 モノに限らず地位や肩書き、名声、見栄なども捨てて、身も心も軽くしていくのも一つの生き方です。 英訳(English translation) The ancien…
<span style="font-size:large;">日々、頭を使っていよう(Use your head every day)</span>
水は常に流れていると、きれいです。淀んだりためたりすると、いつかは腐ります。 人間も同じで、若いときどれほど輝かしい実績を築いた人でも、あるいは、定年後の人生設計を完璧にして悠々自適な生活を送っている人でも、変化のない生活をしていると、いずれその輝きは失せていきます。 「智はなお水のごとし、流れざるときはすなわち腐る」と中国・宋代の張詠という人が言ったそうです…
<span style="font-size:large;">できることは沢山あります(there's a lot you can do)</span>
耳が聞こえないことは、決してその人の知性が劣って来たことではありません。 しかし、会議とか、交渉とか、細かい音声が聞こえないとすばやく反応できない場には向かなくなったのです。 だから、そのような任務にいつまでもしがみつくべきではありません。 しかし、耳が遠いということは、その人が思考したり、書いたり、手作業したりすることには全く差し支えはないでしょう。 だ…
原則として、体の悪いとこは何よりも優先して治さなければいけません。 頭のいい老人に多いのですが、やってみないうちから、どうせこんなもの効きやしない、という人がいます。 しかし、それは医者に対する非礼というものです。 騙される気になって試した方がいいのです。騙される気で騙されて、病気なんていうものはけっこう治ることがあります。 ダメでも野放図に希望をつなげば…
<span style="font-size:large;">老人の敵?・・・車椅子?(Old man's enemy? ···wheelchair?)</span>
人間はできる限り、自分で立って歩いて、自分の用を足すべきです。 それには時間もかかるし、看護人はじれったくなって、車椅子を持って来たくなります。 しかし、それに逆らっても、ほんとうはできる限り自分で歩かねばなりません。 老人のほうにも楽をさせてもらえば嬉しい人がいます。 そういう人は「年寄りを歩かせるのは、看護人に優しさがないからだ、車椅子に乗せて押してく…
<span style="font-size:large;">オバサンを見習え!(Learn from Obasan!)</span>
中高年男性のなかには、何かにつけて「年だから・・・」と自分で自分自身を卑下して年寄りじみてしまう人がいます。 そういう人に限って、本当は少しでも若く見られたがっているものです。 結局、年にとらわれすぎているわけです。 その意味では、オバサンのほうが潔いものです。 オバサンといわれても、「オバサンのどこがいけないのよ」という気概で堂々と開き直って生きています…
<span style="font-size:large;">何ごともほどほどに(everything in moderation)</span>
何ごともやり過ぎると飽きがきます。古代ローマの思想家のセネカという人が「ほどほどのものは長続きする」と言ったそうです。 ほどほどのところでやめておくほうがいいのです。好物でも、もう少し食べたいなあ、と思うくらいのところでやめておくのがいいのです。 本当の釣り好きの人は、穴場を見つけてもほどほどにして釣り過ぎないで帰るといいます。 何事もほどほどにするクセをつ…
<span style="font-size:large;">老いと死に馴れ親しむ(familiar with old age and death)</span>
「おばあさん、どうぞお座りなさい」と席を譲られてがっくりしたとか、自分と同い年の人が交通事故に遭うと、新聞に「老人、ひき殺される」と書かれているのでいやになった、とか言う話を聞くと、そんなことはもうとっくにわかっていたことで、十代からみたら、六十代はもう立派な「じいさん、ばあさん」です。 そんなことを言われて、なぜ、おたおたしなければならないのでしょう。 老い…
<span style="font-size:large;">楽しみは自分のテンポで(Have fun at your own tempo)</span>
根本的に老人には老人に適した生活方式と行動のパターンがあります。だから、若い人に同行したがることは慎んだほうがよろしいかと思います。 楽しみは自分のテンポで考えたほうがいいようです。 ことに団体行動をとる時には注意しなければなりません。体力、気力ともに自信のある人は別として、旅行は誰かに合わせるということだけで、一つの仕事になるからです。 老人が若い人の行動…
<span style="font-size:large;">老いをプラスに考えましょう(Think positively about aging)</span>
古代ギリシャのメナンドロスという人が「老いは悪くない。老いぼれることがよくない」と言ったそうです。 老いを恥じることはありません。老いぼれることなく、何かまた新しいことを始めたり、好きなことだけしていればいいんです。 時間が若いときより多くとれるでしょうから、のんびり、ゆっくり自分のペースでやればいいんです。 身体が悪く自分で動けなくなっても、やれることがあ…
<span style="font-size:large;">生きているだけで丸儲け(Making a profit just by being alive)</span>
「生きているだけで丸儲け」一度死にかけた人の心境というものは、そういうものです。 生きていればいつ幸運が訪れるかもしれません。今こうして何事もなく生きていられることが、既に大変な幸福なのです。 自分の足で歩けること、手が動かせること、自分でトイレに行けること。三度の食事が食べられること。 これがどれほど幸せで有難いものなのか、人は病気になったり、ケガをしたり…
<span style="font-size:large;">元気なお年寄りに惑わされるな(Don't be deceived by cheerful old people)</span>
普段運動をしてない人は、健康診断の度に医者から「何か運動してますか」と運動不足を指摘され、何かしなくてはと考えがちです。たいていの人はそうでしょう。 しかも、世の中には元気なお年寄りがいて、そういう人を見るにつけ普通の人は運動不足を自覚してしまいます。 元気なお年寄りに惑わされず、ラジオ体操でも何でもいい、自分の生活にあった運動をするのが一番です。歩くだけでも…
五十を過ぎると人は少しずつ老いていきます。六十、七十を過ぎるともう若くなることは決してなくなり、体力・能力は弱くなり、衰え、病気は治りにくくなります。 人は幸福によって満たされますが、苦しみによるともっと大きく成長できます。 自分に責任のない、いわばいわれのない不運に出会うときほど人は大きく伸びるものです。 老年に起きるさまざまの不幸は、まさにこの手の試練で…
<span style="font-size:large;">勝ちにこだわらない(don't care about winning)</span>
世間では、まだ「勝ち組」「負け組」などと騒いでいます。 勝ちにこだわらなければ人生はすごくラクになるものです。 負け続けても、それが気にならなければ、心の平安を 得ることができます。 結局、自分が幸せだと思えばどんな生活でもいいんです。毎日が幸せであれば、他人に何と言われようと構いません。 些細なことに感謝できれば、幸せはそこらじゅうにあります。 英…
<span style="font-size:large;">毎日、適当な運動を(Get some exercise every day...)</span>
若いうちから、よく歩けるように足を鍛えておくことが大切です。 歩くということは、重大な意味を持っています。 歩くということは、第一に健康にいいのですがそれ以上に、歩けるということは、人並みだということの最低の保証になります。 老年にさしかかっている人は、今からでも足を鍛えはじめなければなりません。 老年(40を過ぎれば老年は始まる)の悲しさは、若い時にはほ…
<span style="font-size:large;">年齢というものには元来意味はない(Age has no inherent meaning)</span>
日本人は年をとってくると、年相応に老け込むことを強要するようなところがあります。 しかし、年相応といっても時代によって変わってきます。 昔は六十才といえば年寄りでしたが、今は壮年と変わらない扱いです。 一定の年齢になってから、いちばんしてはいけないことは、自らが暦年齢の年を意識して、それに合わせようとすることです。 年による変化など人さまざまで、暦年齢で決…
<span style="font-size:large;">人も、みんな同じようなもの(people are all the same)</span>
世の中は思い通りにならないことのほうが多い。 だから、最初からそういうものだと思っていたほうがいい。 不遇と思っても、決して「自分だけ」とか「いつまでも続く」と思わないことです。 そうすれば、必ずまた笑える日もきます。 英訳(English translation) There are many things in the world that don't go your way. So it's better to think like that from the beg…
<span style="font-size:large;">人生はなるようになる(life will be)</span>
将来は、いつもわからないのが当たり前。いつの時代も世の中は目まぐるしく変わる。 だから先のことなどわからない。 へこたれなければ人生はなんとかなる。 「明日は明日の風がふく」で明日になれば状況は好転するかもしれない。 これまで歩んで来た人生に自信を持つこと。 「今までなんとかやってきたんだから、これからもきっとなんとかなる」 なにも気にしないことが一番…
<span style="font-size:large;">ひたすら優しくされたら(If you are kind to me)</span>
ひたすら優しくされたら、かなり衰えがみえ、いたわられていると思った方がいいですよ。 言い返されたら、まだ一人前に扱われているんですよ。 老後に受けるべきは憐れみではなく、ごく普通の人間としての処遇です。できれば尊敬も受けられたらいいですね。しかし、尊敬はいたずらに歳をとっただけではだめです。それにふさわしくなければなりません。 口答えされたら、それは、まだ相…
<span style="font-size:large;">ただ、感謝して生きる(just live with gratitude)</span>
人間は最後まで不完全なのが自然です。 現状を柔らかに受け止め謙虚になる他はありません。 私たちは、私たちの現在の地点と、現在の時点を愛し、それをいとおしみそれをありがたく大切に思って生きるのです。 完成することはなく、過程に生き、過程に死ぬのです。 生かされて在ることを、只ただ、感謝して生きるだけです。 英訳(English translation) Humans are naturally…
<span style="font-size:large;">ひとりでも 楽しめること(Things to enjoy alone)</span>
男性に比べ女性はお茶を飲みに行くにも、映画を見るにも、友達を誘いたがるものです。 しかし、歳をとると、友人も一人ひとり減っていきます。いても、どこか体が悪くなったりして、一緒に遊べる人は減っていきます。 誰がいなくても、ひとりだけでも、映画を見に行ったり、ウインドショッピングに出かけられたり、やりたいことをひとりで試みたりできる、孤独に強い人間になっていなけれ…
<span style="font-size:large;">いくら歳をとっても(no matter how old i am)</span>
歳をとって老いれば、なんでも許されると思っている人がいます。しかし、それは一種の甘えなんです。 身内の者になら、何を言ってもいいと思ってはいけません。また、身内の者になら、どんな姿を見せてもいいと思ってもいけません。 家庭内の表現には、夫婦であろうが、親子であろうが、気楽さと、慎みと、いたわりと、折り目正しさが必要です。いくら歳をとろうと、そのどれ一つが欠けて…
<span style="font-size:large;">若く見られなくても(Even if you don't look young)</span>
「お若く見えますねといわれたら、老けてきた証拠」 日本では「若く見えますね」と言われると喜ぶ人が多い。 無理に若ぶるより、加齢を受け入れ、その年なりに魅力ある生き方をしていれば、それでいいんじゃないです? 英訳(English translation) "If you say you look young, it's proof that you're getting old" In Japan, many people are happy when someone says, "You…
<span style="font-size:large;">人生は、あっという間(Life is so fast)</span>
「人生は、あっという間」・・・これは死にゆく人の誰もが共通して言い残す言葉です。死は誰にでも等しく訪れるものですが、その「あっという間」の道のりをどう歩むかは自分次第です。 上り坂があっていい、時には荒波に飲まれたっていい、どん底の経験こそ、とらえ方しだいで、かけがえのない宝となりえるものなのですから。 不器用でも愚直でも、思い切り駆け抜けた人間の生き様は、愛…
<span style="font-size:large;">何でもない事のしあわせを感じとってゆく(Feel the happiness of nothing)</span>
寝起きする家がある。スイッチをひねれば電気がつく。朝目が覚めると顔を洗う水がある。コックをひねればガスが出る。お店に行けばなんでも買える。 なんでもないことの一つひとつに感謝。なんでもないことの幸せを感じとっていく。 ささやかなことに感謝できる毎日が送れるのが本当の幸せなんです。 英訳(English translation) There is a house to wake up. Turn the switch to …
<span style="font-size:large;">陰の努力は見えないもの(The shadow effort is invisible)</span>
あなたが大いに世の中で尊敬を受けている人や非常に勢力がある人や、あるいはその他、高い評判を持っている人を見る時には、自分の想像力に欺かれて、その人を幸福だと嫉妬しながら考えないようにしましょう。 その結果だけを見て、自分もああなりたいと思ったならば、その人のやった通りやらなければダメです。 やると決めてやるのなら、結構です。しかし、結果は自由になりません。 …
相手に何をしてあげられるかを考えましょう。 相手がして欲しいことをしてあげましょう。 相手にしてあげたからといって、直ちに見返りや幸運を求めるのはよしましょう。 ギブ・アンド・ギブ。まず自分の方で何をしてあげられるかを考えましょう。 英訳(English translation) Think about what you can do to the other person. Let's do what the other person wants you…
<span style="font-size:large;">こちらから(From here)</span>
こちらから声をかける すべてこちらからすれば 争いもなくなごやかにゆく こちらからおーいと呼べば あちらもおーいと応え 赤ん坊がなけばお母さんが飛んでくる すべて自然も人間も そうできているのだ 仏さまへも こちらから近づいてゆこう どんなにか喜ばれることだろう 以上、坂村真民の「こちらから」という詩です。 何でも億劫がらずにこちらからし…
人生とは本当は非常にシンプルなものです。 ただ、あなたがやりたいことをやっていくことが、全体のために役に立っていくのです。 複雑にしすぎて、自分を苦しめる必要はありません。 すべての痛みは、自然な自分に抵抗しながら進んでいる時に出てきます。 自分の自然な部分に沿ってやっているときは、すべてにワクワクし、怖いものは出てきません。 あなたが惹かれるものをやる時、…
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老後とは一般に考えているような、苦しみでも孤独でも寂しさでもありません。 確かに歳を取ると自分さえ知らない嫌な面、自分が尊敬できない姿が出てきます。 お金、執着心、依存心、甘えといった自分でも自由にならない心が出てきます。 しかし、それは消えていく姿。 過去の心です。 「絶対に大丈夫」と自分自身を信じる心が欠けていると、いつまでも執着が消えません。 マイナスの心…
いくら家族が大勢いて楽しくても歳を取っていくと子どもは巣立っていき、一人また一人とだんだん周りに人がいなくなります。 過去の家族の思い出と比べると、未来はいつも寂しく孤独で不自由なものでしかありません。 つまり、過去への執着が不幸を生み出しているのです。 物がなくても、病気であっても、心が常に神様の中にいて自分はさらに進歩すると信じていましょう。 今の苦痛を受容…
悟った状態というのは全てのことに感謝できるということです。 好き嫌いに捉われないことです。 英訳(English translation) Being enlightened means being able to be grateful for everything. Don't get caught up in likes and dislikes.
運命や環境が悪くても、それは今の自分が悪いからではありません。 また、運命が素晴らしくても、それは今の自分が良いから、偉いからというわけではありません。 それは全て過去からの想念行為の蓄積が現れて消えていく姿なのです。 そのため、運命や環境が悪いからといって今の自分を嘆き悲しみ、責めて卑下することはありません。 しかし、運命や環境が良いからといって、感謝こそして…
周りの者が病気になったり苦しがったりしている時、「これは大変だ。是非治さなくては。」と力んではいけません。 「神様が生かすものは生かし、往生するものは往生させるのだ。神様は愛なのだからその人に悪いようにするはずがない。」と深く信じることです。 また、何か起こったときや困ったときにだけそうするのではなく、いつもいつも神様に、あらゆるものに感謝していましょう。 英訳…
何があっても驚かない人間。 何があっても憎しみの出ない人間。 何があっても常に愛情深い人間。 大らかでゆったりした暖かい人間になりましょう。 そうしていると、自分がどの年齢の時も、周りのどの年齢の人たちからも愛される人間になれ、穏やかな生涯が送れます。 英訳(English translation) A person who doesn't get surprised no matter what happens. He is a person …
熟年離婚されたある奥様に、理由を伺うと「ご主人が何も言ってくれないこと」でした。 『私は「キレイだよ」とか「愛してるよ」と言って欲しかった訳ではないんです。人間として当たり前の言葉を言って欲しかっただけです。例えば風邪をひいたときに「大丈夫か」とか、ご飯がおいしかったら「おいしかったよ」とか「ありがとう」とか、そんな当たり前の言葉でもいいから言って欲しかったのに、主…
人間は本来、神の分霊(わけみたま)であって業生(ごうしょう)ではありません。 つまり、人間も神と呼ばれる意識を持った原子・分子で出来ていて、神と呼ばれる高級な意識体と質は同じでレベルに差があるだけです。 世の中の全ての苦悩は人間の過去世から現在に至る誤った想念・行いが原因となって、その結果がその運命に現れて消化されていく時に起こる姿であるといわれます。 どんな苦悩であ…
物が増えたり、お金が儲かったり、地位が上がったりすることだけに幸福や喜びを感じ、感謝の心を起こしたりしていると、物やお金が減って地位が下がったりすると、不満の思い、不足の思い、恨みの思い等が起こってきて不幸感に陥ります。 常にそうした事物の変化や環境の変化だけに心を囚われず、生命の輝き、生きていること、生命を生かし切って生きていることに重点を置いている人は、事物の変…
必要な物が必要な時に入ってくる平均したお金や物の入り方が一番いいのです。 あまりたくさんだと困ります。 物を頂いたり多く持ったりした時は周りに配りましょう。 頂いた物は感謝して、その物をうまく使って生かしましょう。 要するに感謝です。 例えば、自分がやっと食べられても食べられない人より有り難い。 人より少し余っていたら人より余って有り難い。 何でも物を大事にして物に感謝す…
いかなる事態が起こっても病気が来ようと災難が来ようと、どんなことが起ころうと心を動揺させないようにしましょう。 『私は「大いなるもの」に守られているのだから、この状況は一番いい立場で現れているんだな』という風に観念できるようになることが人生を不動心で生き切る極意なのです。 悪いことは業(カルマ)の解消になっていて消えていくものです。 実際、長期的に広い目で眺めると起こ…
私たちは「大いなる存在」に見守られて導かれているのです。 例え壁に突き当たったり失敗したりしたとしても、実はそれすらも天の導きであって私たちに大きく目覚めさせ、ワンランク上の人生に導いていこうとされているのです。 一見不利に思われることも自分の取り組み方次第で益となって働くものです。 だから憂えることはありません。 どんな状況に置かれようと、それを感謝して受け止めて最…
この世は自分たちが思っている、ある種の「正義」なり「道義」なりの通りにできているのではありません。 自分がある「正義」や「道義」を持っているのは自由ですが、必ずしも自分以外の人たちも同じ考えを持っているとは限りません。 そのような「理不尽」なことをしている人を見かけた時に、何も糾弾しなくていいのかということになりますが、実は「人を裁かない」、「人を糾弾しない」という…
子供としてはどんな親であれ、やはり最期の瞬間まで親が生きていて良かったという喜び、生き甲斐を持つことができるように仕向けるのが、子供としての務めではないでしょうか。 親に「自分は子供にとって厄介者だ」、「生きていて申し訳ない」という心を抱かせるそのこと自体が誤りです。 そういったことを一切感じさせないで老後を送らせることが、私たち子供の責任ではないでしょうか。 …
私たちは自分の肉体を大切に取り扱わなければいけません。 その人がどういう人か肉体を眺めれば、大体の判断はつくのではないでしょうか。 中に入っている魂や性格を考えなくとも、その人の体つきを眺めただけで、この人はおおらかな人、だらしない人、真面目な人、嫉妬深い人、機敏な人、緊張感の強い人など・・・、おおよその見当はつくものです。 常に髪をボサボサにして手入れをしないで、汚…
人間は真実を知らなければなりません。 自分の上に起こってくる悲しみや苦しみや痛み、病、不幸の全ての原因は他人にあるのではなく、全て自分自身にあるのだということを。 「全ての原因は自分にある」、「自分こそが全ての原因である」と、この真理をはっきりと認識しなければなりません。 自分の夫や妻や子供や姑や自分を取り巻く友人・知人との間が調和せず、いつも怒りや不平不満や嫉妬に充…
人間はあらゆるものの犠牲の上に成り立っています。 「この魚によって私は生かされている。ありがとうございます。」 「この肉によって私は生かされている。ありがとうございます。」 「この野菜によって私は生かされている。ありがとうございます。」 そういう風に全てのものに感謝できる心を持って生きていきたいですね。 英訳(English translation) Human beings are made up of sacrif…
一生の間には子供と別れることもあり、子供が先に死ぬこともあります。 色々なことが人生には起きてくるでしょう。 世の中はそんなものなのです。 自分の子供が生まれたら「一生、一緒に住めたらいいな。」と誰もが思いますが、いつか必ず子供は「反乱」を起こして独立していきます。 だから、「それでいいのだ。」と思わなければなりません。 「子供は親に反乱を起こして独立するものなのだ。そ…
私たちは色々な悲しみ・辛さ・大変なことなどを経ない限り、美しい悟りの花を咲かせることはできないのかもしれません。 逆に花を咲かせるために、そういうものが必要であるということが分かれば、そういうものが来た時に「ああ、私は美しい花を咲かせることができる」と思えるのではないでしょうか。 つまり、それを辛いこと・不幸なこと・悲劇的なことと捉えるのではなく「ああ、この結果とし…
鏡を見る時、自分の顔を見ながら「ここもシワが寄っている、ここも老化している」と、老化しているところばかりを見出していると、そこに意識が集まるので老化という意識が現実を引き寄せ、結果として老化の進行度合いが早まります。 「ここも若々しい、あそこも若々しい」と言っていると、若々しいところに意識が集まり、そういう現象を引き寄せて本当に体全体が若々しくなっていきます。 …
他人を変えようと思っても無駄です。 何ひとつ解決しません。 他人は他人で自分の人生を気に入って生きているのだから、自分の価値観でこういう生き方が良い、正しい生き方だと言うのをやめましょう。 それをやめることができると、悩み、苦しみ、煩悩がなくなります。 妻も夫も子供も舅も姑も上司も部下も先輩も後輩も、あらゆる自分の体の外の状況を、自分の思い通りに作り変えようとす…
今のあなたに、今の夫がちょうどいい。 今のあなたに、今の妻がちょうどいい。 今のあなたに、今の親がちょうどいい。 今のあなたに、今の子供がちょうどいい。 今のあなたに、今の兄弟がちょうどいい。 今のあなたに、今の友人がちょうどいい。 今のあなたに、今の仕事がちょうどいい。 今のあなたに、今の家がちょうどいい。 死ぬ日もあなたにちょうどいい。 これは大蔵経の中にあ…
自分に対して厳しい人は他人に対しても、常に同じレベルでその厳しさを求めがちです。 しかし、正義感や責任感は持っている本人が一番苦しいのです。 人を糾弾し、批判し、自分に対しても厳しい人は、確かにしっかりとは生きているのですが、あまり楽しそうな人生には見えません。 反対に、自分にも他人にも優しく生きていると、すべての人の善意と好意の上に生きているということに気が付き…
常日頃、苦虫を噛み潰したような顔の老人がいますが、老人は酸いも甘いも噛み分けていて上機嫌でいるのが最上です。 人間にとって最善とは、できるだけ上機嫌で人生を送ることです。 上機嫌は幸福の秘訣。 自分自身にも周りの人々にも害になる不機嫌は、れっきとした罪悪です。 気分というものは成るがままに放置していると不機嫌に傾きます。 そのため、シニアは自分の気分に関心を払い…
大満足の完成状態に到達したいというあなたの夢は実現不可能です。 あなたにとっては堪え難いことかもしれませんが、人生は未完成の作業、仕事、出来事から成り立っているという真実を認識し、受容することが大切です。 人生とは元来、未完成のもの、未完成のまま閉じるものなのです。 自分の人生をいつでも締め切りでいっぱいにして、人生の楽しみを締め出してしまうのは愚かな自己懲罰と…
生きやすくなる上に、さらに幸福になる。 または幸福を増す根本は、自分を「あるがままに受け入れる」ことにあります。 ひと口に言えば、完全な「自己受容」です。 まず第一に、自分を過大評価せず、反対に過小評価もせず、過不足なく、正しく客観的に評価することです。 過大評価していると優越感を、過小評価していると劣等感を抱きがちですが、こういう固着した情念を捨てることです。 …
壮年期には、お金を稼ぎたい、高く評価されたい、財産・地位・名誉が欲しいなどの願い事をするのは、仕方のないことかもしれません。 しかし、シニアになったら、それがいかに虚しく愚かなことであるかを悟り、本物の幸せへの道を手遅れにならないうちに一日でも早く歩むべきです。 英訳(English translation) In the prime of life, it may be unavoidable to make wishes such as w…
「老い」の最大の危険は心が干からびることです。 老いとは髪が白くなったり皺が増えたりすること以上に、「もう遅すぎる。」、「勝負は終わってしまった。」、「舞台はすっかり次の世代に移った。」といった気持ちになることです。 老化に一番悪いことは肉体が衰えることではなく、精神が無関心になることです。 「それが一体、何のためになる?」と老人は考えます。 そして、この言葉が…
吉川英治記念館に「たのしみある所に愉しみ、たのしみなき所にも愉しむ」ということが書いてある書がありました。 現実に固執せず、今その時の幸福を噛みしめるように意識することが人生を愉しむことです。 「楽しみのある所では楽しむが、楽しみのないところでは楽しまない。いや、仮に楽しもうと思っても楽しめない。楽しめと言われても無理だ。」と主張する人がいるかもしれません。 こ…
人間が生きているということは、この「瞬間」を生きていることであり、それ以外ではありません。 瞬間である現在に自己の全てが現れています。 人の一生は一瞬一瞬の連なりです。 それゆえ、自分の人生を大切に思うのであれば、瞬間ごとの現在を大切にする以外にはありません。 「余生はまだまだ相当あるさ」と、何となく思って、あるいは残り時間のことは考えないようにして、「現在」の…
幸福を味わおうと思うなら、些細なこと、取るに足りないような小さなことにも感謝の心を持つことです。 「朝ご飯がおいしく食べられた」、「ウグイスの鳴き声が聞こえた」、「混んだ電車に乗ったら、偶然、前の席の人が次の駅で降りた」、「テレビを見ていたら、また、本を読んでいたら、心に残る言葉に出会えた」。 これらは全て感謝の種になります。 「馬鹿馬鹿しい。そんなことにいちい…
老後は人生の余暇です。 だからまず、のんびり暮らすこと、ゆっくり生きることを基本にすることです。 定年退職者に退職後の一日のスケジュールを書いてもらうと、睡眠と食事の時間しか埋まらず、あとは真っ白ということがよくあるそうです。 そこでカウンセラーは、「これではいけないから趣味を持ちなさい。やることを見つけなさい。空白のスケジュールを黒く埋めなさい。」と勧めます。 …
人のために役立つ、社会に尽くすと構えてみても長続きはしません。 人のためではなく自分のためにやる。 まず、自分が楽しくなくては人にも喜んでもらえません。 人のため、社会のためと使命感に燃えて気負うから、長続きせずに面倒臭くなってきます。 ボランティアを趣味の延長線上に考え、自分の人生や余暇を充実させる方法として個人主義的に考えれば、気軽に取り組みやすくて長続きも…
人生は一本道ではありません。 その気になって少し道草をすれば、「あれ、こんなところにも道があったのか。」と意外なルートや抜け道が見つかるものです。 人生に正解はありません。 数学のように絶対不変の解答などありません。 だから、躓(つまず)いたら別の道を探せばいいのです。 そして、それまでとは別の場所に新しい花を咲かせればいいのです。 英訳(English translation…
一般的には、超能力でもなければ未来を見ることはできないと思われていますが、人の未来を読み取ることは実はとても簡単です。 過去どのように生きてきたのか、その過去の生き様をみれば未来が読み取れます。 過去に投げかけてきたものの集積が、今のその人の人生をつくっているからです。 目の前の人、目の前のことを大事にしている度合いがどのくらいか、それによって未来の展開の仕方が…
まるで義務のように習い事に通ったり、攻め立てられる如く外出しなくても、家にいて楽しむ方法はいくらでもあります。 いちいちその日の計画を立てなくても、その日の気分で決めればいいのです。 計画を立てたところで、その通りには進みません。 家族の計画でも同じです。 「お互い嘘をつくのはやめようね。」と言いますが、人間は嘘をつく生き物なのです。 大切なことは嘘をつかないこ…
年をとったら、あるがままの自分を見せるほうが美しいです。 それは内に秘めた教養に裏打ちされた、「大人の魅力」をどう出せるかということに尽きます。 その意味では男は外見を飾るより、むしろ見識を広く、造詣を深くすべきでしょう。 人生の酸いも甘いも噛み分ける懐の深さと、そして時に優しく、時に厳しく対処する幅の広さが求められます。 男同士でもそうですが、これが男女の付き…
葉隠に「人の心を見定めようと思えば、病気をしろ」という言葉があります。 日頃は心安く付き合いながら、病気や難儀に際して知らん顔をする者は、卑怯者であるというのです。 何といっても人が不幸な時には、親身になって付き合い、見舞いや届け物をする必要があります。 一生の間、疎遠になってはいけません。 このようなことで人の真情といったものが分かります。 ところが、普通の場…
私たちが心を清くして、まともに、その本当の姿を見れば悪い人は一人もいません。 こちらの心のレンズが歪んでいるからなのです。 まず、あなた自身の心の中で全ての人に対して、「幸福であれ」「仲良くしましょう」と呼びかけてみましょう。 きっと、それと同じようなことを言っているような顔をして、あなたに対して親切にしてくれるでしょう。 心の歪みを取り去りましょう。 自分から…
よく、そのうち商売にして・・・と皮算用でカメラなどを始める人がいますが、そうした不純な動機でスタートしては趣味は長続きせず、ましてや老後の生きがいにはなりません。 趣味と実益を兼ねようと思わないことです。 趣味は趣味として、損得を離れて打ち込むからこそ楽しいのです。 実益を得ようとすると、辛さや苦しさが生まれます。 苦しくては老後の楽しみ、生きがいどころではなく…