「赤とんぼ」(作詞:三木露風 作曲:山田耕筰)~1年生 ←←本当に1年生なんかに歌わせちゃっていいの?この曲は一体童謡なのかそれとも芸術歌曲なのか。その辺をちょっと探ってみると、これは結構悩ましい問題なのである。歌詞はこんなだ。 1 夕焼け小焼けの赤とんぼ おわれてみたのはいつの日か 2 山の畑の桑の実を 小籠に摘んだはまぼろしか 3 十五でねえやは嫁に行き お里の便りも絶え果てた 4...
時代考証から見た「荒城の月」 中学校音楽の「共通教材」として学習指導要領に指定されている「荒城の月」は、かなり扱いの難しい歌である。短調で物悲しい雰囲気、間延びしたテンポでさっぱりテンションが上がらない音楽は中学生から嫌がられる要素が満載である。授業が盛り上がらないね。知り合いの先生は、筝の実習の時の題材にして、やったことにしていたし、俺もなんだか気が滅入るので一応やるけど、3番と4番は歌わないで終...
学習指導要領の歌唱共通教材は何しろ生徒から好かれません。なんでこんな辛気臭い…ってなことですかね。コッチとしてもテンションが上がらないから、いろいろ尾ひれのついた話をしまくって少しは興味を持ってほしいとも思うのだが、あんまり効果なかったね。でも、とりあえず自分が生徒に語ってきた内容なんかを記録しとこうかな、と。「花の街」(1年生からのいつの間にか3年生)この歌は人気のない共通教材の中でもかなり受けが...
ロシアによる、ウクライナ侵攻は未だに終わる気配もなく、日本では物価が上がる要因になったり、中国の台湾侵攻も現実味を帯びてきたり、憲法改正論議が盛んになったりと、世界の今後に漂う暗雲は濃くなる一方である。ところで、学校ではこのような世界情勢について、教師は生徒にどのようなことを語っているのだろうか。二十数年前、北朝鮮が大陸間弾道ミサイルを発射し、それが日本本土を飛び越えて太平洋に着弾する、という事件...
①先日、街を自動車で走っていて目についたこと。 信号待ちをしている母親と小学校中学年ぐらいの女の子。女の子は手ぶらで気楽な様子。母親は自分の荷物のほかにバイオリンのケースを肩に担ぎ、楽譜を入れてあると思しきレッスンバックを手に提げている。女の子はこれからバイオリンのレッスンのため先生のお宅(教室)に向かう途中であろう。実にむかつく光景である。自分の荷物を自分で持たない。持たせない。重くてかわいそう...
「自分のことは自分でする」ということ~3歳園児が園バスに置き去り死亡事件
誤解のないように最初に断っておくが、この一文はもちろん、置き去りになって亡くなった園児が悪いと言っているのでは全然なくて、ましてやバスを運転していた保育園の園長を擁護つもりも全然ない。 3歳の女の子が園の送迎バスの中に置き去りになり死亡したというショッキングな事件がここ数日話題になっている。本当に残念でやるせない話だ。送迎バスが目的地の保育園に到着して、園児が全員降りたかどうかを確認するなんて当...
安部元総理が殺害された。日本における戦後最も偉大な政治家の死には驚きと悲しみ、残念な思いを禁じ得ない。俺よりたったの2歳年上、まだまだ若いのに。しかし、この事件を受けての、例えば各党党首などの政治家の、報道される言葉には強い違和感を覚える。特に、「民主主義への挑戦に負けてはいけない」「暴力による言論封殺は許されない」「最大限の強い言葉で批難する」「テロには屈しない」というのはいったい何なのか。皆さ...
どこかの高校で、ある生徒が選挙についてのポスターを自作して貼ったところ、教師から「剥がせ」と指示され、納得できない、と言ってSNSで発信し?今朝のTV番組で取り上げられていた。何やら、その後教育委員会で検討して、くだんのポスターは問題ない、ということになったとのことなのだが、まず、その生徒の言い分はまさに納得である。何しろ選挙権を持っていて今度の参議院選挙に投票できる高校3年生は現実にいるわけだからね。...
「センセ~!クーラーいれてくれよ~!!!」いったい何度生徒がこう言ってきたのを聞いたことだろうか。そのたびに、「それは保護者を通して教育委員会に言ってもらえ。市議会議員だとなおいいぞ。」と俺は答えるようにしていた。相手がなんか言ってくるなら、なんか答えなきゃいけないからね。まあ、たいていの生徒はそれで引き下がってくれた。とにかく、ガッコにクーラーを取り付けるようなことは行政の仕事である。そっちにお...
あまり言いたくないが、退職する直前の話。ある音楽好きな先生が、もう一人の音楽好きの先生と世話話をしていて、それを聞こえるともなく聞いてしまっていたのだが(別に聞き耳を立てていたわけではない。たまたま周囲に人がやたら少なく、職員室が閑散としていたので、どうしても聞こえてきてしまったのだ。)その中で、「音楽の先生だからと言って、いろいろな音楽をちゃんと聴いて知っているってわけでもないですよね。」なんて...
けっこう以前に受け持っていた1年生の女子の話。4月の第1週はいろいろやることがてんこ盛り。そしていつもパターンになっているのが、身体測定の裏番組で「中学生になって」という作文を書いてもらうヤツだ。何しろ、身体測定は順番やら何やらで、計測する側(教師)が忙しい割には生徒は時間が余ってグタグタしがちだからね。で、ある年の1年生に作文を書いてもらったところ、こんなのがあった。当時は誰にも見せなかった。他の...
世界中の人が驚愕している。21世紀のこの現代に、これほど露骨な侵略戦争を開始してしまう政府があるとは。しかもこれほど露骨にしかも積極的に民間人を巻き込んだ残虐行為の果てに多大な犠牲を出し、それもこれほど露骨にしらを切ってほかに責任を擦り付けようとする国があるとは。様々な報道から見えてくる状況とか、惨状についてはここで詳しく言うのはここでの目的ではないが、自分の中で驚いたことがある。何と、私はここ一...
退職した。65歳になったからね。再任用の最初の年から、「ここはもはや俺のいる場所じゃないなぁ」という思いを拭い去ることができず、年々それが大きくなってくるばかりであった。それもやっと今日で終わる。校長は、年度の最初から、「先生、今年度末で教員免許の期限が切れますがどうしますか?(本当にこれで引退するのですか?)」と再三聞いてきていた。確かに住宅ローン終わってないし、引退後にどうなるのかを考えると不安...
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