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  • 「興味あることってなんですか?」

    未来の自分が楽しめるように、今を生きている。だから、年齢的にそう長い時間の未来があるわけでもないけど、充電は怠らないように暮らしている。そうでもして、とりあえず自分の好きなことは磨いておかないと次には進めないし、充電怠ってるとまわりからおいてけぼり

  • お客さんの気持ち。

    サービスというのはお客さんによって千差万別、感じ方がちがうので、むずかしい。私も少し前まで飲食業をしていたのでそれがよくわかる。 このところ眼鏡を買い求めていくつもの眼鏡屋さんをまわっている。気づくのは販売スタッフがすりすり寄ってくる店といらっしゃ

  • 飲み友。

    先日、仲の良い友だちの家飲み会に誘われる。彼女は去年、63歳で転勤になりお母さんを残して単身で千葉に越してきた。公営アパートを借り、何十年ぶりかのひとり暮らしが始まった。私とおなじ酒好き、彼女の家に3人でつみれ鍋をということになった。つまみに彼女のふ

  • 最期の音。

    FB友だちのIさんがこんなことを書いていた。お母さんから、お葬式には「威風堂々」(エルガー作曲)をかけてねと頼まれていたと。そしてIさんはそのとおり希望をかなえてあげたものの、以来、その曲を聴くとどうにも涙が止まらくなってつらいと嘆いていた。 10年ほど

  • にじみでてきたものをスポンジで吸い取る。

    作家の金原ひとみが、ある新刊書をこう表現していた。「日常生活の中でにじみ出てくることをスポンジで吸い取るかのような書き方をした本、きりとるのではなく」と。私はその文章にぐらっときた。そうだ、日常生活って切り取るものではなくにじみでるものだ。何かすご

  • 不意に思い出すこと。

    録画しておいた紅白歌合戦を、飛ばしながら見る。最後を飾ったのが福山雅治の「道標」。ききながら不意にむかしの祖父母の姿が浮かんでくる。 祖父母の家から、池上線の千鳥町の駅まで坂道が続く。見送るために門の外まで出てきたふたりは、坂を下ってゆく私にいつま

  • いったん、さようなら。

    引っ越し準備で、てこずっている日常。これほど大変なものだとは・・。捨てても捨てても次から次へ出てくるし、ダンボールにつめてもつめても、限りはあるかと思うほど詰めるものが出てくるんです。ちっともはかどりません。引っ越しの日も近づいているので焦り始めて

  • 本をもらってくれるひと。

    相変わらず本の処分に手間がかかっている。自分が好きで買った本だ、愛着は半端じゃない。捨てる本でも汚れてなければ誰かに引き取ってほしい。 そんなわけで、日々まわりにいる本好きなひとを思い浮かべながら紙袋に分ける毎日。この本はあの人に、あの本はこの人に

  • リモートから始める。

    神戸の友だちから、今度リモート飲み会しようとラインがはいる。DUOがあった頃は東京の出張帰りによく寄ってくれたけど、今はDUOもないし、コロナの影響で出張も取材も自粛、自宅での原稿書きが主となった。おしゃべりしたくでも会えず、あいまあいまのラインではどう

  • 柔軟でいることはむずかしいけど。

    コロナウイルスがいつか終息したとしても、人間の関係、社会での生き方が今までと同じように戻ることができるのだろうか。かつてそれが心配だった私は、カウンターでたくさんのひとにきいてみた。するとその頃はまだ、みな楽観的だった。そんなに我慢できるものじゃ

  • Kロードも休業。

    Kロードのマスターからラインが来る。5月6日まで休業しますと書いてあった。私は心配してたのでなんだかほっとする。ゆっくりと骨休みして充電時間にすればいいですねと返した。 マスターは創業以来40年以上も休むことなく働いてきた。DUOを始める時にも、「

  • ひょんな人生。

    ひょんについて考える。ひょんって、なんだかとぼけていて楽しい。あれこれなあんにも考えず、すなおに心をやわらかくしてなんでも受け入れちゃうことかな。ひょんなことで相棒ナカゴシと知りあい、ひょんなことでDUOを始めた。あまり深く考えなかったから一歩進めた

  • ライン電話でリモート飲み会。

    何年も会ってないけど会いたい人がいる。フリーライターしてた頃に仲良くなったひとで、20年ほど前に遠くの別荘地を買い、夫婦二人と犬2匹で念願の自然に囲まれた暮らしをしてる。同じ東京出身ということで気が合い、自分らしい生き方をゆっくり模索している姿は私

  • 「老いたるは なほうるはし」。

    この15年ほどの手紙を整理 しようと思い立つ。大切にしている手紙の箱をあけるとほとんどが母からのもの。ほんとうにまめなひとだ。せっせと書いてくれる。 その中に見慣れない字の手紙が一通あった。差出人を見ると相棒ナカゴシの、今はもう亡きお父さんから。平

  • 断捨離はなかなか終わらない。

    店稼業が終わってほっとしてるのもつかのま、家じゅうの断捨離に明け暮れる毎日。朝起きるとすぐに本棚に向かう。古いものはあっさりとゴミ袋行きだけどまだ新しく、だれかに読んでもらえそうなものは3つほど紙袋に分ける。小説好き、ミステリー好き、ノンフィクショ

  • それは不幸ではなく苦労です。

    コロナがおさまるまでじっと我慢をすべき時。それは十分わかっているのだけれど、この状態がいつまで続くのか、暗澹たる気持ちになってしまう。どの放送局もこぞって刻々と変わるコロナ情報を流し、先行き不安の恐怖にさいなまれてはため息をつく毎日。そして私が気

  • DUOの次の店。

    きくところによると、DUOの次に新しく店を構えるのは和食店という。酒卸さんの話では、錦でも有名な割烹の腕のいい板前さんが独立するらしい。DUOのあと始末をしていたら、何度かその店に関わりのある内装屋さんが来てはなにやら打ち合わせしながら寸法を測った

  • グッバイDUO!!

    昨日はとうとうDUOを手放す最後の日となった。ビル管理会社に鍵を返しておしまいだ。その前日には厨房の壁の油じみを相棒ナカゴシがキュッキュッとこすりあげ、私も壁に飾るために差し込んでいた釘を何本も抜いた。そしてお店の中をていねいに箒ではいた。 当日

  • 別れを受け入れたくなくて。

    大切なひとやものとの別れを認めたくなくて、それまでの時間をなかったことにしようとすることがある。別れの場面に立ち会って、目と目を見あって別れの言葉をいうのがどうしても辛くてできないこともある。 DUOを3月いっぱいで閉店します、と言ったときオー

  • さよならは言いません。

    28日にDUOは最後の営業を終え、翌朝からお店を片づけ始める。1日までにDUOの膨大な私物を廃棄し、跡形なく出ていかなければならない。二人とも疲れ切っていたけれど、感慨にふけることなく淡々と作業をこなしていく。 31日には作業の大半を終え、夜は親し

  • DUOの最後の夜は。

    今夜でDUOは終わりを告げます。つきまして、ドリンクは飲み放題2000円、お料理はシェフおまかせ1500円となり、あわせて3500円いただきます。飲み放題希望ではない方は、1ドリンク500円です。最後の夜をどうぞたっぷりと、楽しくお過ごしください。

  • DUOとの終い方。

    思い返してみると、DUOのカウンターは心優しいマドンナたちのおかげでなんとかやってこれた。BOSSマドンナ、スズリンコ、Mカヨちゃん、そしてみなちゃん。みんなそれぞれ屈託なくだれでも仲良くなれて心をひらかせてしまうひとたちばかり。ゆきとどかない私を

  • 自然体でいられたという幸せ。

    いよいよDUO最後の週になった。毎日あわただしくすごしているので、まだ実感もなくたぶんこのまま時が過ぎていきそうだ。きっと最後の営業を終え、すべてのあとかたづけを終えた時にしみじみとふたりで16年間をふりかえるのだろう。 でもひとつだけ言っておきた

  • 今夜もすでに満席となりました。

    毎日毎日たくさんのお客さんが来てくれる。DUOが消えてしまうまでに最後のお別れを言いたくて来てくれる。ほんとうにうれしい。どこかでどDUOの閉店を聞きつけて、ずいぶん久しぶりの人にも会えたりする。閉店した経験のあるひとたちはきまって、最後の1、2

  • DUOが閉店するから会えた。

    この仕事を始めてから一番思うのは、飲食店の人たちの気遣いと義理がたさ。先輩を敬い、後輩たちをとてもかわいがる。知り合いの冠婚葬祭にはなにがあっても出席していっしょに喜び悲しむ。 DUOが閉店するとどこかで聞きつけては来てくれる同業者仲間たち。次第に

  • 行ってみたい店。

    私があこがれる「大人飲み」のできる女性と話をする。大人飲みは、どんな店でどれだけ飲んできた機会を積んできたかできまる。そんな経験から自分流の飲み方のスタイルをもち、こだわっているひとはすてきだ。 そのひとは第一線で活躍中なので仕事がらみでお酒を飲

  • 店は劇場。

    共通のお客さんを持っている同業者と話をするとき、同じお客さんの印象が店によって全く違うことに気づくことがある。たとえばDUOでは悲観論者かと思ってたら、違う店ではノーテンキで楽観的な人と思われてるとか。そんなときは驚くけれど、よく考えてみるとやっぱ

  • うまく言えないけれど。

    何人もの人に、この時期に閉めることになって良かったねと言われる。続けてたら大変だったもんねと。私は一応、そうですねと答える。でもそのたびになにかどっか違和感を感じてしまう。 この一年ほどじっくりと考えた末に閉店を決めた。自分たちがこの先、生き生き

  • DUOの次は家飲みを。

    DUOに来てくれるようになって2年の女性。子供の教育と仕事中心の暮らしも一段落し、私のすすめもあって自分らしい世界を広げようとDUOのカウンターに来てはさまざまな人と関わった。 音楽や本、日本酒など好きなものをたくさん持ってる人で話題も豊富。知り合

  • 凹は凸をよぶ。

    DUOがなくなったらまた飲み旅に戻るよ。あるお客さんはそう話す。会社をリタイヤ後、DUOの俳句会に参加し、その後いっしょに俳句にのめりこんだ。飲み旅が好きで、ウイスキーの小瓶をポケットに入れ自由に自然や歴史の地を歩きまわり、日帰り温泉を堪能し、現

  • 大切な思い出にします。

    あの頃20代だったお客さんたち、時を経て30代~40代のりっぱな大人になった。恋愛、仕事、生き方などの悩みを抱え奮闘していた時代を過ぎ、さまざまな環境の変化などで、DUOからも少し遠ざかっていた。そのひとたちがN先生のはからいでDUO最後の時を迎え

  • 久しぶりの来店。

    「賛否両論」の笠原さんが来店。持ち前の飾りっ気のない話し上手ぶりが今やラジオやテレビにひっぱりだこ。NHKの「プロフェッショナル」に出るのが当面の夢らしいけど近いうちにスイッチインタビューに出演が決まってるとか。私はこの番組が好きなので、気になる対談相手

  • 「学校は適当でいい」。

    楽しみにしてる生物学者、福岡伸一のコラムがある。今朝のは、7歳の読者から届いた手紙への返信だ。南米産の巨大甲虫(イラストつき)が大好きでなにやら難しい名前の古代恐竜の折り紙で作った模型も同封されていた。「ぼくは学校が好きじゃないので行けてません。で

  • 夜空ノムコウ。

    木村拓哉が解散して初めてのソロコンサートを行った。いろいろな思いが交錯していたのだろう。新しいソロナンバーを次々に歌った最後、アンコールにこたえて歌ったのは、スマップの「夜空のムコウ」。なぜそれを選んだかに応えて、自分が歌いたいなぁと言う気持ちは一

  • とうとう920本!!

    ブログではおなじみの二代目マドンナ。彼女がカウンターにくると私は思わずほっとする。人の心を思いやり惹きつける一番の会話上手なひと。 ところで昨夜来店するや、「わたし920本飲みました!!」。いつからだったか、ビール党の彼女にだけ日頃の感謝を込めて少

  • あたりまえにあった日常も。

    DUOのカウンターの前には焼酎が並んでいるけど、その中に猫のイラストとともに「繁盛いたしまっせ」の言葉入りの絵が飾られている。10年ほど前に招き猫で知られる瀬戸に住む、猫好きなお客さんからいただいたもの。以来ずっとそこに鎮座してきた。 きのうはその

  • 打撃はあるけど。

    このところのコロナの影響は大きく、街は静かで、栄地下街の人通りも少ない。 DUOでは閉店を宣言してから、お客さんの好意で送別会と称していくつも貸切り大宴会の予約が入っていた。でも、この自粛でぞくぞくとキャンセルが続いている。仕方のないことなので受

  • 最後の常連会

    来月、最後の常連会をひらくことになった。たいていはカウンターにひとりで来るうちに話を交わすようになり親しくなったメンバーたち。みんなでお花見をしたり、小旅行をしたり、私が誘ってDUO句会も誕生した。私たちも商売から離れ仲の良い仲間として参加すること

  • 別れは悲しいけれど。

    年に数回ほど、長い間変わらず来てくれていた4人組のエリートサラリーマン風。きまって奥のテーブルに座るので顔は知っていても、親しく話しかけたこともなく親しく話しかけられたこともなかった。 昨日も何か月ぶりか、久しぶりの来店。ボトルを一本飲み干し、次の

  • 夢の意味。

    リアルな夢を見た。どこの駅か電車から降りようとするとホームまでけっこうな距離がある。行きつけないほどの。思わず後ずさりする。みんならくらくと飛び越えてすたすた行ってしまう。私はこわくてぐらぐらへたりこむ。勇気が出ない。体中がどきどきして動けない。下

  • 遠路はるばると。

    親しげに笑みを浮かべてひょいと入ってきた若い男性。あっと思わず声をあげる。何年も前にテレビのディレクターをやめ、夢を抱いて東京へ行ったASAMI君。高速バスで来て、このまま深夜のバスで帰ると言う。「やめるときいて、その前に絶対に来たかったので」。「遠い

  • 男性ひとり飲みと女性ひとり飲み。

    カウンターに一人で来る男のお客さん、たいていはDUOがガラ空きの方がうれしい。自分の心境やら愚痴やらを私たちに聞いてもらえるから。だから混んでいるとつまんなそうに帰ってゆくし、空いていると饒舌になりもう一杯もう一杯となる。 まあ私も人間には興味がある

  • 虫の知らせ。

    ずいぶんむかし、小牧基地に研修に来ていた飛行機乗りの20代男性がちょくちょく来てくれたことがあった。焼酎を飲み、DUOのピクルスを必ず注文した。その後各地を転々と移動し、今では結婚し子どもも二人でできた。そんな頃一度だけ顔をだしたけど、しばらく音沙

  • 新宿ゴールデン街のほうが。

    東京に転勤していって1年半のお客さんが来店。名古屋にいる時は、ある資格取得のための勉強にいそしんでいた。仕事の傍らなので、きちんと計画を立て勉強時間を捻出、そんな頑張ってる様子に人知れず応援してた。 きくと、どうやら東京の暮らしが楽しすぎて、勉強は

  • まぼろしの店が見つかる。

    Kロードのマスターがお客さんを連れてきた。社長である親の代から長年のつきあいという、ある惣菜メーカーの副社長(息子)。現在は東京に住み新業態のカレー屋一店舗目を恵比寿に出したばかり。そこから広げてゆく計画らしいが、展開するにあたり都内の100軒以上

  • ゆっくりゆっくり。

    今やカウンターでは有名な、ゆみ&みどり。DUOを始める前は、何十年もの親しい飲み友だちだったけど、DUOを始めてからは常連客となった。毎月必ず一度、忙しい合間をぬって来てくれる。16年間、ずっと励ましてもらった。ほんとうに感謝の気持ちでいっぱいだ。

  • 師匠。

    DUOを始めて16年間の間に、心中ひそかに師匠とよぶひとが二人できた。ひとりはブログでは何度も公表しているKロードのマスター。DUOの初めのころ数か月の間、毎日のように来てくれた。ほとんどお客さんのいない閑散とした店を心配して、来てくれては景気づけに

  • 忘れ去るために。

    よく来てくれているお客さんたちが、DUO亡き後の店探しに大わらわの毎日。情報を集めては西へ東へとたずね歩いてはその話をしてくれる。でも本心は正直、さみしい。お客さんとしたら、次の居場所を決めたいのは、ごく自然な気持ちであたりまえのことだとわかってる

  • 星占いも血液型も。

    正真正銘、同じ誕生日の、同じ血液型の人に出会う。長いこと生きてきて、そんな人がいたら会ってみたいと思っていた。星占いや血液型での人間分析が大好きなのでそんな夢を描いていた。そして最近やっとDUOで会えたのだ。年に数回しか来ない人なので深く話したこと

  • ハセガワさんが結んでくれた縁。

    何年も前に初めてのお客さんが、何人かと来店。聞くと、東京に住む私の娘のおムコさんの会社の、同じ部署の女性のダンナさんの名古屋赴任時代の同僚だった。長く長く連なった末の、まぁとどのつまりその同僚のハセガワさんは知らなかったけれど、その後数か月に一度

  • 初代マドンナと最後のマドンナ

    閉店と聞いて初代マドンナが時々来店してくれる。マドンナとはカウンターにいるお客さんを引き寄せて面倒を見てくれるお客さん。私よりもカウンターでの営業はとても上手。初代マドンナは、ある時リンパマッサージを開業し、急に多忙になり来られなくなって、新たな2

  • 閉店までに必ず・・。

    当時よく来てくれていたエリートサラリーマンSさん。しばらくして念願だった部署に配属となり、東京へ転勤していった。今や世界を舞台にバリバリ仕事している。私の娘が仲良くしてた同期入社の女性を紹介すると、ふたりは恋に落ちその後結婚、東京椿山荘で華やかな式を

  • いわばルーツのようなひと。

    何年ぶりかひょっこり来たIさん。たまたまカウンターにはKロードのマスターとヨットさんがいた。おおっと声をあげる。Ⅰさんは私たちの前職の知り合いで、DUOを始めると言うと、近くにKロードという老舗のバーがあるからいろいろ勉強させてもらうといいよとすすめ

  • 「生きてれば」

    週に一度ほど来るお客さん、ぼそりと言う。「DUOがなくなるのは悲しいけど、お互い生きてれば、ね」。「太宰も三島も川端も、自ら命を絶ってしまった。死んだらおしまい、生きてたらどんなにすばらしい作品を残してたか。どんなにつらいことがあっても死んだらおし

  • ダーリンに戻ります。

    3月に閉店することを伝えると、よく来てくれていたお客さんは次の店を探し始めだした。心地よく飲んで食べておしゃべりでき、ほかのお客さんとも仲良くできそうな店を。DUOで過ごしていた時間がぽっかりあいてしまうのが、自分を失ってしまうような気持ちになるの

  • とびっきりオカシイひと。

    そのひとが好きなことをきいてゆくと、ストーリーがつながって人物像が見えてくる。私はそれが楽しくてついつい聞きこんでいってしまう。 きのう出張帰りに寄ってくれたキイチ氏。8年ほど前から出身地の静岡に異動になりDUOにはたまにしか来ない。好きなことや

  • マイケルが来た。

    夜遅く30歳になったばかりの 俳句仲間が来る。そのポッチャリ系マイケル(と私はマイケルジャクソンに似てるから勝手にそう呼んでいる)は、5月から一年間、育児休暇を取る予定だ。妻の願いだそうだけど、職場ではかつて一年間とるひとは初めてという。 「やあそ

  • きのうのつづき。

    創業からこれまで育ててくれた方々にはどれほど感謝しても足りないと思う。お客さんたちや同業者仲間に同業者の師匠、酒屋さんetc・・限りない。 そして相棒ナカゴシとは感謝しつつも、DUOの最初から最後まですべてをわかちあい楽しい時間を担ってきたパートナー

  • DUOに来てくださっているみなさまへ。

    今年3月いっぱいで、愛すべきかけがえのないDUOを私たちの手から解き放つことを決めました。そして私たちもまた、次の新しい時間をつくるためにそれぞれがそれぞれの道を模索すべく解き放たれることを。 DUOを始めて16年間、ただまっすぐに走ってきました。

  • 明けましておめでとうございます。

    お正月気分もぬけ、きょうから心を引き締めて今年を始める方々が多いことと思います。DUOは本日6日より営業を始めます。昨年から新年にかけて長いお休みをいただき、心身ともたっぷりと充電し、今年もまた変わらず元気で歩いてゆきたいと思っています。 さて本日よ

  • 今年のキーワードは。

    今年のMyキーワードを考えてみる。すぐに浮かんだのは「DE-AI」(であい)。(出会い、出遭い~「で、愛」)の意味をこめて英文字であらわしてみた。DUOのカウンターにはあいかわらず有象無象の言葉が、波のように押し寄せては返している。そしてとりとめもない事

  • 自分にとって今年の十大ニュースは。

    二次会で来たお客さん5人グループ。ワインを軽く二本あけおひらきになったあと、そのなかのひとりが残る。いつも仕事関係の人やら知人友人たちと来てくれるひとだ。 そしてカウンターに座り、私たちと3人で今年最後の乾杯をする。「いつも年末には一年を振り返り、

  • それぞれの師走。

    忘年会が連日連夜開かれている。ひさしぶりに会うメンバーでも、、日頃ちょくちょく飲んでいるひとたちでも、忘年会の名のもとに集まってくる。みなとびきり楽しそう。 ひきかえ一人で来るお客さんはつまらなそう。私も忙しすぎて最低限のおしゃべりしかできないし、

  • 勝手ながら申し訳ありません。

    さすがに12月。いつもはゆったりしているDUOもあわただしい日々が続いています。毎日仕込みや準備などで早く出るため少々体力が落ち気味。免疫力が低下して風邪などひかないように気を付けています。 そのため、勝手なのですが私たち二人が疲弊しきってモチベー

  • 「きょうもおめでとう」

    TVの「 日曜美術館」は好きな番組の一つ。最近見た美術作家の高橋秀(89歳)と、布貼り絵作家の藤田桜(94歳)の物語が心に残った。二人ともいまだに作品を多く出し続け、若々しい。40年ほどイタリアに住んでいたが、現在は倉敷の海岸にアトリエを持ちそこに居

  • 単身赴任者の作る料理。

    焼酎の 霧島酒造の営業マンが来る。歴代のどの人も人間味のある面白いひとばかりで、九州男児的でおおらか。 単身赴任なら土日は退屈でしょ?「ええ、休みはひたすらベッドがともだち。トイレに行く時くらいしか動きませんからね、ふだん7000歩示す万歩計も20

  • たっぷりと人生の話。

    カウンターには2組二人ずつのお客さんがいる。ひと組はバースデーを祝う女性と祝われる男性。DUOで知り合いもう10年以上がたつ。偶然にも同い年の50代だったこともありほかの人も交えて仲がいい。女性は彼の来ない前に来て彼のために買ったケーキを私に手渡し

  • やさしいひとの話。

    DUOのカウンターでは利害関係も世間も関係ないのでみな素のままでいる。そして言葉をじっくりきいているとついメモしたくなるような優しいことばも多い。私はそんなお客さんの話を聞くのをとても楽しみに過ごしている。 昨夜おそく、仕事帰りにいつも近くの床屋さ

  • キャップ帽からハンチング帽へ。

    ヨットさんのレイア号はついに今月いっぱいでヨットさんのもとから嫁に出すことが決まった。そのお別れ会が土曜日に蒲郡ヨットハーバーで行われ、20人ほどのひとが集まる。相棒ナカゴシが大量の芋煮をつくり、たぐいまれなフランス鶏を扱うひとが特別に好意で焼き鳥

  • おぼえてますか?

    おそるおそるひとりで入ってきた女性、恥ずかしそうに「おぼえてますか?」。もちろんですよ、と答える。会社の人に連れられてきたのが最初で、次に来た時に「ブログ読んでますよ」と話してたひと。わたしは嬉しくて、その時のことをよく覚えている。すらりとした印象

  • いや別になんでもないさ。

    DUO俳句会が昨日行われる。事前に空八さんからラインが入る。10句ほど書き連ねてあってご指導よろしくとある。私は空八さんの自由律句は好きな世界なので選ぶのに迷ったけれど4句を選び、ほかの句をなぜはずしたかを書いた。当日出すのは3句。私にどういわれよ

  • 心を解き放ちたいときに。

    もっか卒論の追い込みに入っている大学院生。毎日集中して取りくんでいるいるようだけど欠かさず楽しみにしているTV番組があるとか。それは「おっさんずラブ」。吉田鋼太郎と田中圭のおかしくて絶秒なる愛の話。私とは格段に年齢差のある彼女だけど、気持ちはわかる。

  • 過去の意味を見つめるよりは。

    深夜カウンターにはひとり。 ふいに話し出す。60歳を過ぎて仕事やらやむを得ない事情でずっと家から離れていたひとが妻から離婚を切り出され、一度話し合いをと言うともう決めたのでと切り返されたという。「籍は入っていても、気持ちが離れてたら夫婦でも家族でもな

  • むかしの友だち。

    思うことあって、ふと昔の友だちにメールしてみる。アドレスを変えたのか届かず、ショートメールでやっとつながる。そのくらい会わなくなってから長い。かつて一緒に仕事をしてたひとで、東京に帰った時たまに会ってたけどいつのまにか年賀状だけのやり取りだけになっ

  • 週一度のマーキング

    金曜の夜、必ず来るひと。きくと「妻が夜勤のため、ひとりで自由にのびのびと外でお酒を飲む日と決めてる」そうだ。翌日は仕事休みだし、ゆっくりと寝坊してひとりで朝食をつくり好きなコーヒーを淹れるのを楽しみにしてる。四軒ほどの店を順番に、遅くまで飲み歩き、

  • 40代になるなんて。

    20代から来てくれてた39歳男性が久しぶりに赴任先の大阪から来店。懐かしくてうれしい。当時DUOで一緒に飲んでいた同年代を誘ったら、家族と食事中のところを喜び勇んでやって来て合流。そして、みな独身でDUOに集まっていた頃の話がいろいろ飛び出しはじめ

  • 90歳女性の人生のお楽しみ。

    40代会社員のお客さん、よくいくスナックには90歳女性の常連客がいると話しはじめる。70代ほどの女性二人が必ず付き添っているそうだけど、お酒を飲むことをとても楽しんでいて若々しいと。うすい焼酎の水割りをゆっくりと2杯だけ飲み、そのかわりお店の人たち

  • フツーの。

    私たちの以前の上司と私たちと3人で食事をする。中華料理を少しずつシェアしながら紹興酒を飲む。当然むかし話に花が咲き、一緒に仕事をしていた会社時代をなつかしんでいた。ふと、当時支社長だったそのひとはしみじみ言う。「結局、仕事は人だな」。私も参加してた

  • おぼえられない。

    お客さんの顔と名前をおぼえるのが大切な基本といわれるこの商売。それが私は大の苦手ときている。あれほどたくさんの取材を受ける元首相田中角栄はすべての記者の名前と顔を覚えていて、おう!~君元気そうだな、と気軽に声をかけていたというから天才的だ。 きのう

  • カヨちゃんへ。

    カヨちゃんがむこう側に逝って、もう3年です。カトーさんを残していったこと、とても気がかりなんでしょうね。あまりにも突然のできごとだったし。あのあとカトーさんはカヨちゃんの不在をなかなか受け入れることができなくて、いつも胸ポケットにはカヨちゃんの写真

  • あのひとと飲んでみたい。

    カウンターに来てくれDUOの顔なじみになると、ほかのお客さんとも親しくなることも多い。ひょんな出会いが人生の転機となる(おおげさ?)ことも多いし、私は様子を見ながら紹介したりもする。 でも大人になると、まっすぐに気持ちを伝えることもプライドが邪魔す

  • 第三の場所。

    あらきょうはひとり?はい、きょうは生まれて初めてひとり呑みです。そう答えたのは、たまに来てくれるけれどたいていは会社の仲の良い人たちと来る女性。 最初は緊張気味だったけれど、ビールがすすむにつれ言葉もなめらかにおしゃべりもすすんでゆく。「どうぞ一

  • よもやまばなし。

    カウンターでふと、ころび出た話があった。 「愛されるほうが好きか?愛するのが好きか?」いろんなことを経てきて幸せなひとり暮らしをしている女性と、夫と別居を始めてのびやかな気持ちでいる女性と、まだ幼い子どもにせいいっぱいの愛を注ぐ新婚中という幸せな男

  • 30年ぶりの記憶。

    学生時代の友だちが東京からDUOに来てくれる。年賀状のやり取りはあるものの、30年ほど会ってない。思い出話は尽きず、20歳の頃に一緒に行った九州一周旅行で、ユースホステルですすめられるまま船に36時間揺られ与論島で1週間滞在したというむかし話に花

  • レイア号ありがとう。

    ヨットさんのレイア号はついに今年いっぱいでヨットさんの手から離れる。そして大学時代から関わってきたヨットライフも終了する。嫁入り先も決まり、嫁に出す父親の心境を察すると、私までついほろりとなりそう。 昨日は俳句の仲間を誘って、佐久島までクルージング

  • しみじみと秋。

    Kロードのマスターが寄る。おととい私たちは、DUOのお客さんにKロードに誘われごちそうになったのだけど、たぶんそのお礼なのだろう。DUOの常連さんがKロードをたずねると、必ずマスターは律儀にもDUOに顔を出す。この業界ではそんなもちつもたれつのお付き

  • 見逃せない句。

    今月のDUO句会。今回だされた中で「どうしようもないあきすすりないたよ」に心惹かれる。作者である空八さんはいつも心情をまっすぐなことばで吐露する。まるであの吟遊詩人「山頭火」のような自由句だ。回を重ねるごとに、全部ひらがなで書かれあらわされた句に

  • 好きなことは。

    ふと思いついたようにしみじみと言い始める。「ここまで生きてきて感じるのはね、ピアノをずっと好きで、お酒をずっと好きでほんとうによかったってこと」。彼女は最近ひとり暮らしを始め、仕事休みには何時間も夢中になってリストを弾き、あいまにささやかなひとり飲

  • 残念な閉店。

    好きだった大須にある居酒屋が閉店したことをきく。料理も器の演出も店のゆったりした雰囲気も、料理長の人柄も好きで、たまに行っていた。 閉店を教えてくれた人は、「最近通りかかるといつもがらがらだったし、昨日通りかかったら看板がはずれてました」。彼もた

  • 人生は最後までわからない。

    俳人でもある出版社の経営者は、時間があれば世界の辺境の地を旅する。その時にスケッチした絵をハガキ大に印刷しまわりのひとに配っていて、私も恩恵にあずかっている。風景や街やひとをさっさっとデッサン調の洒落た絵は感性が行き届いていてもらうのが楽しみだ。き

  • されど食事。

    食事のかたちというのは、100人いたら100通りある。特に一緒に食事するひとたちがいる場合は、家でも外でもそれまでの生き方や感性がにじみ出てしまう気がする。 ある男性(60代)、縁あって21歳女性と食事をすることに。なじみの高級割烹に案内して、同世

  • あと一杯が。

    「あと一杯で帰ります」。お客さんは自分に言い聞かせ私にグラスを差し出す。見るとふたりともすでに赤ら顔。仲のよさそうな上司と部下がとぎれることなく会社の話をしている。私は心の中でそうは言ってもあと一杯では終わらないだろうなとよむ。 案の定、そのあとは

  • 「中国のゴッホ」。

    Sさんから一枚のDVDを渡される。タイトルはTV世界のドキュメントから「中国のゴッホ~本物をたずねて」。私と感性が合うところもあるSさんは、時々録画したものをもってきてくれる。今回は、複製画工房でゴッホの複製画ばかり20年ほど描き続けて来た中国の職業画家が

  • からっぽにする。

    私の周りの多くのひとは、一秒たりとも時間を無駄にせず日々をとても有意義に楽しく暮らしている。そういう人に限って睡眠時間も4~5時間で十分とか。その秘訣は?ときくと、本人たちは、単にじっとできない性格なのよとさらりと言う。いつも、その衰えることのな

  • 美術館のもうひとつの楽しさ。

    先日、キスリング展を見に行く。場所は岡崎美術館、東岡崎から一時間に一本しかないバスにのって20分ほどの不便さだ。でもエコールドパリ時代の画家は好きだし、特にキスリングの色彩は楽しい。 ふと20年ほど前に、目黒の庭園美術館で見たキスリング展を思い出

  • 自分主役の人生。

    いつかゆっくり食事してみたかったひとを誘う。すると、ずっと気になっていたというビストロの名前をあげ予約してくれた。大通りから少し入った人通りの少ない界隈にそこはあった。フランス映画にあるような、若い夫婦の夢がかなえられたような愛らしい店だった。お

  • 好きと嫌い。

    映画好きのひと、錦にある有名な映画バーに通う。そこは毎年年間ベストテンを投票して決めるとか、なかで面白い話を聞く。「シン・ゴジラ」がヒットした年、予想通りにベストワンに輝いたのだけど、それは同時にワーストワンでもあったという。人気作ほどだ~い好き

  • バースデーの夜。

    相棒ナカゴシのバースデーをお祝いするため、女友だちの店「NICON」に寄る。 彼女も入った3人で毎年バースデーにはプレゼントしあう。今年で何回目になったのか覚えてないほど長く続いている。好みもお互いに違うし、気に入ってくれてるかどうかもわからないけ

  • ぼんやり思う。

    今月から短歌会館で行うことになったDUO句会。終わった後に何人かが寄る。「きょうの句会は新入りの女性が多かったせいか先生の句評が甘かったですね」と、あるひと。でも厳しく指導されてやる気になる人もいるけど、プライドを傷つけられてやる気をなくす人もいる

  • 昨夜のDUOものがたり。

    クリムト展へいったひと。館内はあまり混んではいなかったけれど、館内のレストランが目的でゆっくりと、画集でも眺めながら食事しようと思ったら2時間待ち。悔やんでも悔やみきれない様子だ。行くのなら土日はのぞいて、朝8時半に家を出て着いたらすぐレストラン

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