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2007/05/04

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  • 大滝詠一の「ジプシー・レーベル変奏曲」

    大滝さんは、1985年を音楽活動のひとつの区切りの年として考えていたようです。1985年といえば、6月にはっぴいえんどが再結成をした年でもあり、「ゆでめん」から15年、そしてナイアガラ・レーベル発足から10年にあたる年でした。この年の8月、雑誌「ブルータス」に大滝さんはエッセイを載せています。「<ジプシー・レーベル>変奏曲」というタイトルで、ナイアガラの10年間を振り返る内容でした。蔵出しエピソードも満載で読み応え十分。落語から漫才、あるいはDJとあらゆる話芸を知り尽くした大滝さんならではのユーモアと心地よいリズムで綴られた文章が洒落ていました。その冒頭、語りはじめの部分を引用してみましょう。1975年暮。所は東京・後楽園。今は亡きエレック・レコードの悲しき倒産大バーゲンが、なかばヤケクソ気味に開催されたのだっ...大滝詠一の「ジプシー・レーベル変奏曲」

  • 『イーチタイム』 その3

    『イーチタイム』は1983年の7月に発売される予定で、その年の1月にレコーディングが始まりましたが、直前で発売延期になりました。そのときのことはよく憶えています。先日出た「レコード・コレクターズ」(4月号)では、7月に発売される予定だった『イーチタイム』の幻のアルバムジャケットが公開されていますが、当時、「大滝詠一がニューアルバムをレコーディング中」とか、「いよいよ大滝詠一の新作が出る」といった記事はかなり出ていて、幻のジャケットもある雑誌には載っていました。これがそれです。(「↓大瀧詠一の新LP」と書いてある。なんと、切り抜きがとってありました)これは何の雑誌だったかさえも定かではないのですが小さな囲み記事で、しかもモノクロで解像度が低かったゆえにかえって想像がかき立てられました。EACHのHとEiichiO...『イーチタイム』その3

  • 『イーチタイム』 その2

    前回は『イーチタイム』が発売された後のことについて、思いをめぐらせて書きました。大滝さんが六本木の自分のオフィスを閉めようとしていたこと。20周年記念盤のときのインタビューで、(このアルバムが)「はっぴいえんどから始まって、15年間の終わりであった」と思い至ったと発言していること。しかしそれは、いま『イーチタイム』が「最後のアルバム」になったことを知っているからこそ言えることではないのか。ふとそんなことを考えました。自分は、これらを「最後」であることと結びつけて、どこかで受けとめきれない気持ちを鎮めようとしているだけではないか。そんな発想やものの見方は、大滝さんがつねに批判してきたことでした。(内田樹は「大瀧詠一の系譜学」でそのことを丁寧に解説しています)そこで今回は、『イーチタイム』を発売する前の大滝さんにつ...『イーチタイム』その2

  • 『イーチタイム』 その1

    『イーチタイム』の30周年記念盤を聴きながら、いろいろなことを考えました。このアルバムにはどうしても「別れ」「終わり」がついてまわります。大滝さんはこのアルバムで、何かに区切りをつけたかったように思えるのです。それはいったい何だったのでしょうか。小林信彦は週刊文春のコラムで大滝さんの訃報にふれていて、そのなかで『イーチタイム』についてこんなことを書いています。同年三月に、彼の最大のヒットの「ア・ロング・ヴァケーション」につづいて「イーチ・タイム」が出た。なにかの用で、六本木の彼のオフィスに行くと、オフィスをしめる準備をしている。きいてみると、「イーチ・タイム」の売れゆきがよろしくないためらしい。(週刊文春1月23日号小林信彦「本音を申せば」より)これには驚きました。1984年の発売当時、『イーチタイム』は、オリ...『イーチタイム』その1

  • 3月21日

    今日は『イーチタイム』30周年記念盤を何度も聴きました。昨年12月30日に大滝詠一さんが急逝されてから、今日(3月21日)をどうやって迎えたらよいのか、気持ちの整理ができないままに時間が過ぎてしまい、「最後の『イーチタイム』」の発売日が訪れてしまいました。『イーチタイム』というアルバムは、自分にとっては『ロング・バケーション』のように永く繰り返し聴くことがなかった作品です。もちろん曲ごとには「ペパーミントブルー」など愛聴してきた曲はありますが、アルバムとしてはそうではなかったのです。というのも、このアルバム自体が何度かリイシューするたびに曲目が追加されたり、曲順が変わったりするいわゆる「未完のアルバム」になってしまっていて、自分のなかでマスターピースにはなれなかった。また作品としても『ロング・バケーション』の続...3月21日

  • 細野さん、「大滝詠一を語る夜」 今夜25時30分

    細野晴臣さんのラジオ番組「デイジーホリデー」(InterFM)、は先週に続いて大滝詠一を語る夜。・・・番組予告より--今日も先週に続いた話をしようかなと。大瀧くん急にいなくなっちゃって困ってます。ミハルさん&岡田さんを交えてはっぴいえんど結成へと向かう流れをお話しつつ、そこにまつわる音楽を聴きます。・・・InterFM76.1で、オンエアは12日の25時30分(13日の午前1時30分)再放送は、16日の21時30分細野さん、「大滝詠一を語る夜」今夜25時30分

  • 菊地成孔の粋な夜電波、「今夜の番組を大滝詠一さんに捧げます」

    今夜19時からオンエアされたTBSラジオの「菊地成孔の粋な夜電場」。大滝詠一さんに捧げられていて素晴らしかったです。番組は「ポップスの歴史講座」というタイトルで、あえて追悼番組とは銘打っていませんでした。菊地さんは、オペラのレチタティーヴォが、ジャスボーカルのスタンダードではバース(前歌)になり、ポップスにうつながっていく流れを語って、バリー・マンの「WhoputtheBomp」、ビートルズの「Here,ThereandEverywhere」を選曲。そして「ポップミュージックも美術品や絵画みたいにマニアックに研究したり歴史的な流れをみたりすると面白いんですよ。頭の思わぬとことが刺激されたりして。でも相当なご隠居じゃないと…大滝詠一さんはこういことを考えていたんだと思います」と語り、今夜の番組が大滝さんへのトリビ...菊地成孔の粋な夜電波、「今夜の番組を大滝詠一さんに捧げます」

  • 今夜24時から『「ロング・バケイション」とは何だったのか?』

    本日、TBSラジオの荻上チキ・セッション22では「ミッドナイトセッション」のコーナーで、萩原健太さんをゲストに大滝さんの追悼特集。『「ロング・バケイション」とは何だったのか?』。24時からオンエアです。今夜24時から『「ロング・バケイション」とは何だったのか?』

  • 1/21、2/4に元春レイディオショーで追悼番組

    佐野元春さんのラジオ番組、元春レイディショー(NHK-FM毎週火曜・夜11:00)で、大滝さんの追悼番組がオンエアされることが発表されました。・・・番組サイトより元春レイディオショーでは、1/21(火)、2/4(火)の2週にわたって、大滝詠一追悼特別番組「ありがとう、大滝さん」を放送します。80年代元春レイディオショーから現在まで、30年間に渡る貴重なアーカイブから、DJ元春が編集・構成。故人の想い出を振りかえりながら、大滝さんの肉声と音楽を織り交ぜての追悼特別番組とします。「どの追悼番組にも勝る内容になるよ。」-DJmoto・・・大滝さんのファンはみんな自分のなかで「追悼番組」を組んでいると思いますが、こうして番組でしか聴けない大滝さんの声は貴重ですね。1/21、2/4に元春レイディオショーで追悼番組

  • 本日、追悼ラジオ番組

    特別番組『オールナイトニッポンGOLDスペシャル〜ありがとう大滝詠一さん、NIAGARAForever』が、本日夜10時からニッポン放送でオンエアです。本日、追悼ラジオ番組

  • Hymne a L'amour 愛の賛歌 その2

    今日紹介するのは、美輪明宏が歌う「愛の賛歌」です。舞台人としてシャンソン歌手として、美輪明宏はこの歌を独自のスタイルで歌っています。それは、オリジナルの歌詞のとおりに日本語訳をつけ、それをイントロでセリフとして語り、歌はフランス語で歌うというものです。歌詞はこんな内容です。(美輪明宏訳)高く青い空が頭の上に落ちてきたってこの大地が割れてひっくり返ったって世界中のどんな重要な出来事だってどうってこたぁありゃしないあなたの愛の前には朝目が覚めたときあなたの暖かい掌の下であたしの体が愛に震えている毎朝が愛に満たされているあたしにはそれだけで充分もしあんたが望むんだったらこの金髪だって染めるわもしあんたが望むんだったら世界の涯だってついて行くわもしあんたが望むんだったらどんな宝物だってお月様だって盗みに行くわそしてもし...HymneaL'amour愛の賛歌その2

  • Hymne a L'amour 愛の賛歌

    今週もまたまたフランスの歌です。「HymneaL'amour(イムヌ・ア・ラムール)」は1950年にエディット・ピアフが歌って人気となり、シャンソンを代表する曲になりました。エディット・ピアフの47年間の生涯を描いた映画、『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』が2007年に公開されています。この歌の作詞はピアフ本人ですが、彼女の人生も歌と同じようにドラマチックでした。その予告編を載せておきます。(予告編でかかっているのが「愛の賛歌」です)<!--EdithPiaf--><paramname="movie"value="https://www.youtube.com/v/znWwP1HKnVg&hl=ja&fs=1&start=38"/><paramname="allowscriptaccess"value="alw...HymneaL'amour愛の賛歌

  • ノーマン・シーフ

    リッキー・リー・ジョーンズのデビューアルバム、『RickieLeeJones』です。(1979年)今日は写真をいつもより大きめにしています。というのもこの写真の魅力を話したいから。とても綺麗な写真です。夕闇のなか細めの煙草をくわえて伏し目がちだけど微かに笑っているような表情が素敵です。リッキー・リー・ジョーンズは、10代で家出、飲酒、ドラッグ、堕胎と放浪の青春を過ごし、トム・ウェイツと同棲。この出会いが彼女をデビューへと導くのですが、デビューアルバムを飾ったこの魅力的な写真は、前回紹介したハース・マルティネスのジャケットを撮ったノーマン・シーフの作品です。ノーマン・シーフは、南アフリカ出身の白人で、もとは医師だったとか。写真家に転向して70年代からミュージシャンのポートレーによるジャケット写真を数多く撮っていま...ノーマン・シーフ

  • ハンド・クラッピング・ルンバ 2000

    8月は大滝詠一の特集をやってきました。毎回の記事がどうしても長くなって、なんだか夏休みのレポートのようになってしまいましたが、読んでくださった皆さん、ありがとうございます。最後はいつものように1曲選んで終わりにしましょう。『ナイアガラ・ムーン』のなかの1曲、「ハンド・クラッピング・ルンバ」。2000年に細野晴臣、鈴木茂、林立夫の元・ティンパンアレーのメンバーが集まって『TinPan』というアルバムをつくったとき、この曲をカヴァーしました。ゲスト・ボーカルの忌野清志郎が新しく歌詞つけているのですが、その歌詞がとても気に入ってます。Babybabyまだそんなところでクヨクヨ悩んでんの自分で自分の気持ちをもてあましてるんばばBabybabyもう俺はサッサとケリをつけたんだもんキーすっきりさっぱり気持ちの整理はとっくに...ハンド・クラッピング・ルンバ2000

  • 大滝詠一とアンディ・ウォーホル

    今月は、大滝詠一を特集しています。前回のエントリで、『ナイアガラ・ムーン』のジャケットは、アメリカの日用品パッケージをモチーフにしたアンディ・ウォーホルの作品を連想させると書きました。美術家の森村泰昌が、『踏みはずす美術史』という本のなかで、1960年代に初めて「ポップ・アート」として、アンディ・ウォーホルの「キャンベルスープ」(写真左)を見たときのことをこんなふうに書いています。「ポップ」といわれていたけれど、このスープは、日本に住む私にはぜんぜん「ポップ=ポピュラー(なじみのあるもの)」ではなかった。カップヌードルとかかっぱえびせんなら、よく見知ったポピュラリティのある商品です。それらとは異なり、キャンベルスープは、はじめて目にする目新しいイメージでした。(中略)簡単にいってしまうと、ブリロの箱もキャンベル...大滝詠一とアンディ・ウォーホル

  • 大滝詠一 × WORK SHOP MU!!

    今月は、大滝詠一の音楽とアルバムジャケットについて特集しています。1975年のアルバム、『ナイアガラ・ムーン』のジャケットは、眞鍋立彦、中山泰、奥村鞍正らによるデザイン集団、WORKSHOPMU!!(ワークショップムッ!!)の作品です。小説家の村上龍は、WORKSHOPMU!!のポップ・アート作品と自らの12本の短編小説をコラボレートさせた『ポップアートのある部屋』という本を作っています。その巻末に「16号線のMU!!」と題されたエッセイがあって、とても興味深いので紹介しておきます。(全部引用すると長くなるので要約することにします)70年代の日本は、色々な人が色々な所で思いがけない事を始めて失敗していた。目立たないが、ヘンで面白い事がそこら中に隠れていた。日本のポップ・アートがコマーシャルな世界に突然あらわれた...大滝詠一×WORKSHOPMU!!

  • ナイアガラ・ムーン

    今月は、大滝詠一の特集をやっています。大滝詠一の歌は、半音の上げ下げまで計算された旋律、転調によって自在に変化する曲想などによって、ふっと現実感を奪われます。そんな独特のポップスが永井博のイラストとの出会いによって、音楽が絵になり、絵から音楽が聞こえてくるという絶妙な相乗効果が生まれたと思うのです。(詳しいことは前々回の記事に書きました)そう思うと、アルバムジャケットというのは興味深いですね。音楽やアーティストのことをビジュアルで紹介するたんなる表紙だけではなく、音楽とアートの出会いの場でもあります。今回の特集では、曲の紹介や解説から入るのではなくて、アルバムジャケット(アートとして)の魅力から、大滝詠一の音楽について思いをめぐらせてみようと思います。上手く書けるかわかりませんが・・・写真左は、大滝詠一のアルバ...ナイアガラ・ムーン

  • ロング・バケイション

    夏の光がつくる陰影について、エッセイストの平松洋子さんが書いた素敵な文章を新聞で読みました。夏は陰影のうつくしい季節だ。つよい光が、くっきりとつよい影をつくる。みつ豆、水ようかん、ところ天。切り立った断面は、夏の光のなかだからこそ、あんなにするどい。ラムネ。サイダー。かき氷。ちいさなまるい泡や氷のつぶも、夏が深まるにつれて勢いを増し、ぱちぱち爆ぜる。ビールを注いだグラスの水滴が溜まってつーと落ち、左右を分けてひとすじ通る、そのさまにもつよい陰影は描きだされる。食べもの、飲みのもだけでなく、夏はいろんなものが光と影のコントラストによって際立ちます。例えばプールサイド。大滝詠一のアルバム、『ロング・バケイション』(写真左)のジャケットが印象的なのは、描かれているプールサイドのイラストレーションが夏ならではの光と影を...ロング・バケイション

  • ノーマン・シーフ ポートレート作品

    NormanSeeff,RickieLeeJones("RickieLeeJones")1979NormanSeeff,CarlySimon("PlayingPossum")1973NormanSeeff,GeorgeBenson("GiveMetheNight")1980ノーマン・シーフポートレート作品

  • 永井博 イラスト作品

    永井博(1947-),PoolSide1永井博(1947-),PoolSide2永井博イラスト作品

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