俺たちはビートルズにはなりたくない

ビートルズとストーンズの決定的な違いは人数だと昔から思ってた。4人と5人。偶数と奇数。調和と不和。で、その「5」に入るメンバーによってストーンズの音はかなり変化していく。中期のミックテイラーは豊かなフレージングと南部的なスライドギターという職人技によりバンドサウンドを成熟させ、キースの唯一無比のリズムギターの完成にも大きく貢献。現在も続いているロンウッドは、もう言わずもがな。ルーズなノリに鋭いピッキング、そして天性の明るさでストーンズに笑顔を取り戻した。そしてその4と5の違いの初期の象徴がブライアンジョーンズだった。僕の周りにもたまにいるけど、二人きりで話してるとイイ奴なのに第三者っつーか、誰かもう一人が加わって三人で話し始めた途端に信じられないくらい性格が変わってしまう奴がいる。自分を認めて欲しくてしょうがな...俺たちはビートルズにはなりたくない

愛し合ってるかい？

ご存知RCサクセション、キヨシローの代名詞的な一言。発祥元はこれまたご存知「ビッグ・オー」オーティス・レディング。僕が生のRCサクセションを初めてみたのが、1981年の5月。F1で有名な鈴鹿の市民会館。今から26年も前。とんでもない昔の話だ。ライブは凄かった。演奏はもちろん、会場を取り巻くムードも、16才の世間知らずの高校生をドロップアウトさせるには十分な破壊力だった。終わってから一緒に行った友達と駅へ向かうと、RCのファンと思われる女の子数人が走ってるのが見えたので、僕たちも何故か一緒に走り出し、その子たちを追い抜いた。急いで切符を買ってホームに行くと、もしや？そう、さっきまでの僕の熱狂の対象がそこにいた。それもフツーのカッコで。当たり前だけど。チャボがベンチに座ってる。リンコさんが笑って手を振ってる。お～ッ...愛し合ってるかい？