共同の長期目標はどこにあるのでしょうか?経済成長。地球温暖化対策。百年人生。拝読ブログ:SDGsの取組み拝読ブログ:「ベンチャーキャピタルに関する有識者会議」について共同の長期目標
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心理学では、人間が伝達する情報の中で話す言葉の内容そのものが占める比率は、七%に過ぎない、という研究結果が出ている。我々は言葉では、七%の情報しか、受け取っていないのである。 社会を支配しているのは「ノンバーバル・コミュニケーション(言葉以外の伝達)」である。
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共同の長期目標はどこにあるのでしょうか?経済成長。地球温暖化対策。百年人生。拝読ブログ:SDGsの取組み拝読ブログ:「ベンチャーキャピタルに関する有識者会議」について共同の長期目標
長期目標は見えていません。少子高齢化で若者の希望は見つかりません。若者は、受験競争、就活、婚活、会社格差、資産格差の壁を這い登らなければなりません。個人のサバイバルと幸福の追求で忙しい。拝読ブログ:「社会課題解決チルドレン」は鍛えて育てよう――等身大で課題は考える拝読ブログ:努力で成功を掴む人々の特徴:地道な努力がもたらす大きな成果個人のサバイバル
さて、明治維新から百数十年後、今日の日本は、再び、というか何度目かのアンシャン・レジーム、システム老化、つまり幕末のような、閉塞状況に陥っている、といわれます。拝読ブログ:第3回フランス革命に対する二つの態度~バークとカント拝読ブログ:暗君か名君か、矛盾だらけのシャルル七世:近代君主制のアーキタイプアンシャン・レジーム
国際序列の追求、これは分かりやすい。世界第五位。列強。非白人国のトップ。若者に誇りと夢を与える。これが徳川封建システムを代替する新しい長期目標になったといえるでしょう。拝読ブログ:日本・中国・韓国における国史たちの対話の可能性拝読ブログ:ベトナムの政治経済情勢:トゥオン国家主席の辞任国際序列の追求
伊藤博文ほか、松陰門下生が構築した明治政府はこの帝国主義を推し進めて、五十年後、日本を世界列強(一九一九年ベルサイユ条約五列強:英仏伊米日)に押し上げました。拝読ブログ:幕末、「後進国」なのに列強を退けた日本に学ぶ現代安全保障論拝読ブログ:帝国主義の時代日本を世界列強に
幕末最先端の攘夷論者吉田松陰は以下の持論を語っていました。国は発展しなければ衰退する。幕府の鎖国主義は誤りである。成長なければ縮小あるのみである。蝦夷からカムチャッカに侵攻し朝鮮と満州を取り、台湾、フィリピンに進んで内外に進取の勢いを示し、ともに栄え、その住民をいつくしみ社会人を育成してこそ善く国を保つことができる。(一八五四年吉田松陰「幽囚録」)拝読ブログ:吉田松陰拝読ブログ:吉田松陰の思想と弟子たちによるその実現吉田松陰
それが対外国意識、国力、国際序列意識、ナショナリズムへ発展していきました。拝読ブログ:韓国の「0.72ショック」拝読ブログ:米国・EU・日本・中国・ロシア・インド--世界6大国の戦力を分析する《若手記者・スタンフォード留学記36国際序列意識
古臭くなった徳川システムの長期目標は見えなくなり、結局は新しい目標が望まれるようになります。拝読ブログ:日本橋と渋谷、虎ノ門他の再開発。拝読ブログ:歴史作家の河合敦さんがいざなう新しい日本史の世界古臭くなった徳川システム
長期目標とそれを支える倫理に飽きが来ます。徳川システムつまり公儀の権威に対する恐怖心が弱まる。役人も怠惰になってきます。拝読ブログ:「女性社員のライフとキャリア」両立支援が本格始動拝読ブログ:虚無感とは?7つの原因とひどい虚無感に襲われたときの解消方法長期目標に飽きが来る
家康の後、百年くらいは徳川システムの長期目標は着々と達成され完成に近づいていると思われていました。しかしその後、十八世紀になると、歴史上、天下泰平と呼ばれる時代になる。家康の目指した長期目標が忘れられてきます。保守安定志向が強化されるばかりとなりました。拝読ブログ:仙台藩首切りしない生き残り策拝読ブログ:国宝久能山東照宮夜間特別拝観「天下泰平の竹あかり」天下泰平
そもそも、社会システムの永久化という概念が実行不可能なのでしょうか?拝読ブログ:先駆者たちが見据える2050年の景色Vol.3~AIと生命科学の進化がもたらす「人生120年時代」~拝読ブログ:社会システムを改善するきっかけに社会システムの永久化
徳川家康の長期目標は、封建システムの永久存続を狙っていたのか?それとも、結局は徳川家の繁栄の永久化だったのか、家康没後二百数十年で、どちらも同時に崩壊してしまいました。拝読ブログ:「21世紀の貴族制」を正当化する現代の「聖職者」拝読ブログ:日本はデジタル封建制を楽に乗り越えられると信じる理由封建システムの永久存続
逆にいえば、徳川政権は、これら西洋の技術、組織システムの導入を否定し続けてきました。典型的な反西洋化の政策であった蛮社の獄(一八三九年)の推進者であったといわれる鳥居耀蔵は、四民平等など西洋思想の流入が日本のシステムを侵食し文化的破局から社会経済も破滅にいたる、との信念で言論人の弾圧を強化した、とされています。拝読ブログ:日本の絵画作品で写実的な作品が描かれるのが遅かったのはなぜでしょうか?拝読ブログ:ひとりの男によって人類の価値観は一変した西洋思想の流入
世界先端の兵器、兵制の導入。新技術、新産業の展開。税制、教育、エリートの育成。言論、議会。明治になって急速に整えてきました。拝読ブログ:AUKUS、日本との協力検討=先端軍事技術の開発で―米英豪拝読ブログ:「知能」持つAI兵器が人間に投げかける二つの問い結果責任は誰が世界先端の兵器
明治維新後の国家スローガンが富国強兵、殖産興業であったことから推測すると、これらの目標が江戸期の徳川システムには欠けていたという強い反省があったのでしょう。拝読ブログ:タブー編22/天皇を超えろ諸々大作戦拝読ブログ:斉昭、松陰の発想が是!?阿部正弘の評価との違いに物申す徳川システムには欠けていた
アヘン戦争で崩壊した清の威信。非西洋全域の植民地化の危機。日本の独立を維持できる革新的な新国家システムの必要性をだれもが痛感するようになりました。拝読ブログ:官民関係の変容と「レスポンシブル・ロビイング」-再生医療分野の研究開発と規制形成を事例に-拝読ブログ:成果が出ないからといって研究開発をやめてはいけない革新的な新国家システム
国内的には安定的に稼働していたこの徳川システムでしたが、最後に欧米から出現した帝国主義のグローバルな外圧に揺らいでしまいました。拝読ブログ:坂本龍馬は「大事業のコーディネーター」だったと言える理由拝読ブログ:中江兆民論帝国主義のグローバルな外圧
システムの初期設定はうまくいきました。結果、二百六十年にわたって徳川システムは維持されました。過去の武士政権よりずっと長期に安定しました。当時の諸外国と比較しても、世界史的な大成功というべきでしょう。拝読ブログ:第1回世界史へのまなざし拝読ブログ:【ニッポンの世界史】世界史的な大成功
西洋の海からの侵略を防ぐ。これには清国の例に倣って鎖国政策を採用しました。拝読ブログ:清拝読ブログ:シュリーマン旅行記清国・日本(講談社学術文庫(1325))清国の例に倣って鎖国
朝廷を抑える禁中並公家諸法度(一六一五年)を制定し、在御所駐留軍として京都所司代を置く。朝廷を京都市内に隔離し、外から天皇と直結して勢力を強化しようとする武力を遮断する。地方に起こる宗教一揆や百姓一揆をていねいにつぶしていく。拝読ブログ:日本史江戸2家康〜秀忠;武家諸法度・禁中並公家諸法度拝読ブログ:江戸幕府と朝廷の関係。禁中並公家諸法度
それは間違いではありませんが、楽観がいきわたって全国に活気が満ちあふれるには、もうすこし大きな目標が必要でしょう。拝読ブログ:給食楽しいね♪(年長)拝読ブログ:全国中学学校対抗の撤廃もうすこし大きな目標
今の時代、科学技術立国あるいは観光立国を目指そう、ということになっています。それは実現可能にみえるから将来は楽観できると思うことにしよう、ということです。拝読ブログ:日本が本気で観光立国を目指すなら「縦割り排除」を!辛坊治郎が憤慨拝読ブログ:「日本人はヤバい」オーストラリア人が「日本のうなぎ」を食べて「衝撃の感想」を漏らした理由観光立国
個人の希望は、将来を楽観できる社会の上に作られます。いつかマイホームを購入できる、自動車を所有できる、自分の会社が大きくなっていく、という夢を信じられる。成長期の日本がそうでした。拝読ブログ:未来は楽観的な人たちによって形作られる(TED)拝読ブログ:持続可能なモビリティー社会の実現を目指してEVシフトが加速する将来を楽観できる社会
諸国はそれぞれ明日の希望に賭ける。個人、家族の幸福。国民の幸福のために政府は雇用、起業、教育、福祉、治安を推進しますが、その基礎はもともと個人の希望からくる。拝読ブログ:いろんな花が咲き始めております。野ウサギもちょこちょこ出てきました拝読ブログ:スポーツ大臣、ラゴス国立競技場の閉鎖を命じる希望に賭ける
そして資本主義を支えるものは明日への夢しかない。そうであれば現代人が救われる道は、なけなしのリソースを明日に投入するしかありません。拝読ブログ:甘えてる拝読ブログ:障害者でも夢を追いかけることはできる~夢の追いかけ方明日への夢しかない
現代世界でいまや信頼できるものは、結局、資本主義しかないようです。社会主義も独裁政権も、そのほかの統治システムも結局は幸せをもたらさない。長くなさそうにみえます。拝読ブログ:【お金持ち増加中】あなたは上位何%?富裕層に関する最新レポートについて解説拝読ブログ:「意識高い系」資本主義が「賃金UP」を抑えている訳結局、資本主義
明日の夢があり、投資がなされ、技術が普及し、教育が敷衍し資本主義システムは回転する。逆にその回転が阻害されると夢はしぼむ。社会は停滞します。悲観が蔓延する。人口も増えない。個々の人生はだめになっていきます。拝読ブログ:第三次産業と第二次産業の激増がブラック企業と少子化の元凶だ!!(2020年代編))拝読ブログ:8000万円リタイア生活の状況(1年と8か月目)資本主義システムは回転する
明日になれば収入も財産も増える、しかもそのあと増え続ける、という予想が確かでなければなりません。それでこそ機関車は改良され、鉄道は敷かれ、駅前に店舗が立ち並びます。資材を作る工場は敷地を買い増し、工員を募集するでしょう。拝読ブログ:太るほど食う金がなかった20代拝読ブログ:勤続年数が長いとFIREも一般的には有利になる収入も財産も増える
悲観が蔓延すると資本主義は危うい。だれもが自信をもって明日を夢見ていないと、資本主義の社会はだめになります。拝読ブログ:宇多田ヒカルがずっと思ってる『信念』拝読ブログ:「AIによるおすすめとリアル体験に苦悶する」悲観が蔓延
江戸時代がそうであったと現代人が夢想するような泰平安楽のユートピア、その平和と安逸を資本主義社会に求めることは間違いでしょう。拝読ブログ:ユートピアを求めて拝読ブログ:戦争はなぜ起きるのか(後編)大東亜共栄圏というユートピアニズム泰平安楽のユートピア
逆にいえば、資本主義の継続のためには、バブルとその崩壊を永久に繰り返すしかない、資本主義社会に継続的安定はない、と言わざるを得ません。拝読ブログ:エコファイヤー(ECO&FIRE)拝読ブログ:アジア:力強い経済成長を遂げると見られる一方で政策課題も継続的安定はない
コントロールがうまくいけばよいとも限りません。予想が付きにくい将来の不安が常時停滞するため悲観が消えません。経済の成長が永続すると信じられる楽観的世界観が、ある程度、あるいは相当程度、資本主義の継続には必要なのではないでしょうか?拝読ブログ:将来が不安拝読ブログ:将来、一人で生きていこうかなと思ったことがある人へ将来の不安が常時停滞
余裕資金の一部が株式や土地の投機に回る前にデフレ圧力が相殺すればバランスが取れますが、なかなか安定したコントロールはむずかしい。拝読ブログ:黒田総裁の壮大な1550兆円相当の実験、出口は植田氏に託す拝読ブログ:物価2%動かぬ期待デフレ圧力が相殺
個人や会社の中に増えた余裕資金があり、楽観的世界が長期に続くと本気で感じる人が増えると、突然バブルが起きます。ます。拝読ブログ:バブルが弾け「親より豊かに」という夢はついえた…日本は「実質的に破綻状態」と言えるワケ拝読ブログ:バフェットの遺言「資産の90%をS&P500に投入せよ」に私たちが従ってはいけないワケ突然バブルが起きる
政府は、デフレを嫌う場合、この好循環エンジンを駆動するために大量のお金を社会につぎ込む、金融緩和、財政出動が政府・中央銀行によって行われますが、これだけでバブルが発生することはありません。拝読ブログ:”植田日銀“始動目指すは「賃金も物価もあがる好循環」拝読ブログ:世界最高水準の研究大学へ、東大が計画する独自基金1兆円のインパクト好循環エンジンを駆動
将来を楽観視できるためには、過去の歴史に見られるように経済状況が年々向上することです。これもまた正のフィードバックになっていて、景気上昇と楽観が好循環となります。拝読ブログ:好循環にある「好」の意味は何か?拝読ブログ:“植田日銀”課題は大規模緩和の「出口戦略」金利上昇すれば住宅ローン増加景気上昇と楽観が好循環
悲観的世相は、ますます臆病になる国民から規制を要望する傾向が強くなるので、マスコミも規制、抑制を支持する発言を多く取り上げる。正のフィードバックが長期間働いて、なかなか活気が出ない、となります。パンデミックと人流規制のようなものでしょう。資本主義の成長にはよくない悪循環となります。拝読ブログ:時間外労働の上限規制を踏まえた働き方改革を求める緊急要望拝読ブログ:スタートアップ育成プログラム「J-Startup」2023年選定企業発表規制を要望する傾向
故にバブルを予防し規制するには、余裕資金を退蔵させ、将来への悲観を喧伝すればよいでしょう。しかしそれをするほど時間遅れで社会が停滞します。生産性の低下、潜在失業、モラル後退、犯罪増加が起こります。拝読ブログ:熟練兵の損耗。ウクライナ軍に広がる悲観論拝読ブログ:ノア・スミス「シリコンバレー銀行はなぜ経営破綻したのだろう?」(2023年3月11日)将来への悲観を喧伝
富裕層や会社に余裕資金があり、国の将来を楽観視する世論傾向があるときバブルは発生します。余裕がなく悲観的世相であるときは発生しない。拝読ブログ:銀行セクターの混乱を受け、米国の金融政策は慎重かつ楽観的に歩みを進める拝読ブログ:国の決意が現れたアクティブ・サイバー・ディフェンスの言及日本のセキュリティ体制と経済安保の行方とは国の将来を楽観視する
政府、マスコミはバブルを警戒し防止策を張り巡らしますが、バブルを防げば防ぐほど、社会は停滞し緩慢な破滅に近づくとすれば、どうすればよいのか?拝読ブログ:緩やかに人類が破滅するのは、どんな未来のシナリオでしょうか?拝読ブログ:現代社会が人間を疎外していく過程感じる「セロトニン」小澤英実が薦める文庫この新刊停滞し緩慢な破滅に近づく