鎌倉幕府誕生と中世の真相は書いている人は歴史家ですが、史学の本ではないので事実が羅列されているだけではなく、歴史の行間を読むみたいなところがあるので、面白いです。清盛がどうやって覇権を取ったかは、先日の大河でもありましたね。清盛自身は中国(宋)との貿易を通して大きな利益を得て、それを後白河法王や公卿への賄賂に使ったりしました。でも戦いはそんなに得意ではなかったそうです。保元、平治の乱を通して平家が伸びる過程が今日の読みどころでした。【7月18日】
地球には生命が満ち溢れています。しかし、生命はDNAを持つことから、もとはたった一つの単細胞から分化進化したとされています。その単細胞はいかにして生まれたのか。それは謎に包まれています。では宇宙にはどれくらいの生命がいるのか。生命は奇跡の産物なので、地球の生命が唯一であるという考え方や、いやいや意外と生命って生まれるものだという説まで色々です。自分も疑問を抱き続けていますが、生命と非生命のあいだというブルーバックスを手にしています。【10月31日】
かつて1970年代にハイセイコーという怪物馬が日本ダービーでタケホープに敗れたことがありましたが、それを題材にした草原からの使者という話が競馬界を巡る話で面白かったです。浅田次郎は大の競馬ファンですからね。沙高樓綺譚は2冊しか作られていないようなのですが、もう続編はないのでしょうかね。「沙高樓綺譚草原からの使者」浅田次郎徳間書店電子版【10月30日】
先日読んだ浅田次郎の沙高樓綺譚の第2弾を半分読み終えました。1話目は与党の総裁選にまつわる話で、最近現実にあったばかりなので、ふふ、そういうこともあるのかななどと思ったりしました。人間はどんなに冷徹なひとでも、最後の判断に神頼みみたいなことがあったりします。とことん合理的にはいかないものです。そんな人間模様の話でした。2話目は織田信長の時代から続く日本最大といってもいい財閥の末裔が、天才的な詐欺師集団に乗せられるという話です。【10月29日】
松本清張の時代劇を読み終えました。岡本綺堂と同じく、するすると読めて肩がこらない短編集でした。もう少し色々な捕物帳を読んでみようと思っています。「蔵の中短篇時代小説選」松本清張角川e文庫【10月28日】
松本清張の短篇時代小説選から今日は2編。推理小説家である松本清張ですから、ちょっと推理を利かせた短篇です。でも捕物帳は半七捕物帳の構成にどうしても似ていますね。【10月27日】
松本清張の時代物短編集から2編読みました。一つは捕物帳。筋立てはともかく、幕末の目明し親分が商家の殺人事件を推理解決しますが、最後の最後で、この話はもうお判りでしょうと聞き役に語るところは、岡本綺堂の半七捕物帳と同じ作りでした。もう一つは9代将軍家重の頃、前橋の5代酒井雅楽頭忠挙の老中辞任と姫路への移封の裏話です。作中では老中としては失格ということになっていますが、前橋では名君とされていますね。松本清張は歴史を掘り起こすのが好きでしたから、本当のところはどうなのでしょう。【10月26日】
銀河英雄伝説黎明編を少し読み進めました。銀河を支配するのは地球人たる人類で、名前もドイツ風につけられています。他の恒星系の人類並みに進化した生命体は登場しません。わりきりですね。宇宙戦艦ヤマトに近いものです(ヤマトにはイスカンダル人がいましたが、ほぼ人類と同じでした)。真面目に宇宙論を読んだ身には笑止なところがいっぱいありますが、そこは娯楽です。【10月25日】
本日は買い物デー、(車で移動したので)活字は休養日でした。【10月24日】
月とコーヒーを読了。食楽webに二年間連載されたものが、単行本化されたとのことです。寝る前にベッドでちょろっと読めるようにショートショートにしてあって、え、こういう終わり方?というのもそれが故だそうです。掲載されていたのが食に関連するものなので、どの話も食べ物が登場します。装幀も挿絵も本人なのですが、挿絵が素敵でした。「月とコーヒー」吉田篤弘徳間書店【10月23日】
吉田篤弘のショートショートの3日目です。なんか独特の世界が広がります。そういえば昨日読んだビックコミックオリジナルの新しい作家の世界に通じるような、そういう感性があります。ご本人は装丁家でもあります。【10月22日】
ビックコミックオリジナルです。最近のこの雑誌は新しい作家を載せることが多く、それが日本のアニメ・マンガ文化の原動力なのだと思いますが、今の若い人には合うのかもしれませんが、自分のようなジジイには今一つ判らないものもありますなあ。編集者もこういうのが人気になるだろうと載せるのだと思いますが、こういうのが今風なのかと思うと、そろそろマンガも引退かと思ったりします。【10月21日】
東京レガシーハーフマラソンに出場。まだ真っ暗な朝一番の電車で国立競技場へ。1万5千人のランナーが集まりました。東京オリンピックを記念したコースです。何よりも国立競技場を走れるというのがいいですね。昔の国立競技場は中学生の時陸上部で走ったことがあるので、なんとか新しい競技場を走ってみたかったのです。結果は、この歳にしてはまあまあかなという1時間50分は切りましたというタイム。往復の電車では吉田篤弘の短編というよりもショートショート、月とコーヒーを読んでいました。知っていた作家ではないのですが、Kindleのレコメンドで紹介されたので読んでみています。【10月20日】
春の山行の時に読み始めた小松左京短編集(東浩紀セレクション)をようやく読み終えました。明日は東京レガシーハーフマラソンでその事前受付に上京する間に読みました。マラソンは国立競技場をスタート・ゴールするもので、あの中を走れるという特典があります。一度は走ってみたいですよね。そして我が母校が箱根予選会を通過しました。正月の楽しみが増えました。「小松左京短編集東浩紀セレクション」角川e文庫【10月19日】
小松左京短編集の読みかけを進めています。結晶星団は多元宇宙を明示したような内容で、宇宙論を少し読んでいた方が面白いかもしれません。小松左京の生きていた時には多元宇宙はあまりメジャーではなかったはずですが、大したものです。お糸という作品はタイムトリップものの過去の改変についてがテーマで、天保の江戸時代に未来の機器が登場したりします。これはSFの王道のようなものです。【10月18日】
読みかけの小松左京短篇集から結晶星団の続きを読んでいます。短編集の中の作品とはいえ、なかなかの長編でどういう結末になるのか見えない作品です。【10月17日】
昨晩は乗鞍高原のロッジで(宿泊者は自分ひとり)温泉と美味しい夕食をいただいてゆっくりして、今日はバスで乗鞍岳の畳平へ。ここは日本でバスが最も高いところに上がる場所だそうで、乗鞍高原から1000mも登り2700mちょっとあります。乗鞍高原は雲間も切れていたのですが、畳平はガスと雨で、昨日の御嶽山と同様の天気でした。雨の中を山頂(剣が峰)に向かう人は数人というところ。他の人はガスが晴れるのを期待して上がってきた人たちです。往復4千円のバス代を払ってガスしか見えないのはちょっとねえ。1時間ちょっとで剣が峰山頂に立ち、アリバイ写真を撮って早々に下山してきました。帰りも畳平からバスです。300mちょっと登ればいいので、日本で一番手軽に登れる3000mでしょう。乗鞍高原に戻ってから下界に下り、途中でそばを食べたり、道...【10月16日】
山登りに来ています。深夜1時に出発して5時40分に御嶽山、中の湯登山口に到着。6時から登り始めました。今日で頂上の剣ヶ峰が閉じられるます。登山者はとても少なかったなあ。活火山だしあの事故もあったのでヘルメット着用です。登りはじめは秋日和でしたが、みるみるガスが上がって雨混じりとなってしまいました。下山後は少し北上して、乗鞍の宿に入りました。明日は乗鞍岳を登ろうと思っていますが、天候がどうなりますか。宿では読みかけの小松左京を読んでいました。【10月15日】
いい体育の日の日和でした。銀河英雄伝説黎明編1を読んでいます。時は29世紀。人類は銀河全体に植民しています。帝国軍、同盟軍、商業国軍の三すくみの状態になっています。ここで数千隻の宇宙軍艦同士の戦いが繰り広げられるのはスターウォーズと似たような世界です。ただ、スターウォーズは理力という力が話のスジになっていますが、こちらは、戦術・戦略・戦力が話のスジになっています。【10月14日】
いつも読んでいる政治メルマガの主宰者のお勧め本ということで、なんとSFを紹介されました。1982年に発売された田中芳樹の銀河英雄伝説黎明編1です。SFファンなら誰もが知っている作品だと思いますが、自分としては作品名は聞いたことがある気がするのですが、発表の当時はあまりSFに興味がなかったので、今更という感じで読んでいます。いわゆるスペースオペラなのですが、メルマガ主宰者曰く、宇宙戦争の作り物語(スターウォーズのような)なのに、世界観と戦術・戦略が実によくできているのでお勧めと言うことです。2もあり長い作品なので、これだけでなく色々と並行して読んでいくことになりそうです。【10月13日】
宇宙の始まりはインフレーション理論でだいぶ見えてきましたが、観測の事実を説明できないことが多々あります。その一つが巨大ブラックホール生成で、例えばわが天の川銀河の中心には太陽の400万倍質量のブラックホールがあることがわかっており、さらに20億光年かなたにあるクエーサー(強力なX線を放つブラックホール)はなんと80億倍質量だそうです。そんな超長巨大なブラックホールがどうやってできたのか。星の崩壊やブラックホールの合体では説明がつきません。原始背景重力波が観測できるとその辺りのメカニズム解明が進むとされていています。10年か20年すると宇宙開闢のことがだいぶ見えてくるかもしれません。「宇宙はいかに始まったのか」浅田秀樹講談社ブルーバックス【10月12日】
宇宙の始まりはビッグバンで始まった、とはよく聞く話です。ビッグバンがあったのは事実で、宇宙マイクロ波背景放射というものが観測されて確認されました。絶対温度で3℃というレベルのマイクロ波です。ビッグバンの頃は数千度あったのですが、宇宙が拡大するにつれて温度が下がりこの温度になりました。このことは何億年後の未来、このマイクロ波は観測不能になるということです。その時のどこかの惑星の知的生命体は宇宙マイクロ波背景放射を観測できないのでビッグバンがあったことを知る術はないということなのです。さてそのビッグバンは実は現在の宇宙のことを全て説明できないことがわかっています。そのために新しい理論が追加され、それはインフレーション理論といいます。この理論が確認されると現在の宇宙が説明できるとされています。どうやって確認する...【10月11日】
宇宙を調べるのには従来は光学望遠鏡が主流で今はそれに加えて電波望遠鏡の二本立てとなっています。そして近い将来それに加わるのが重力波望遠鏡と言われています。重力波とは一般相対性理論で予測されていたもので、2017年それの観測でノーベル賞が授与されました。世界に4か所あって(日米欧)協同して観測をしています。しかし、何分重力波というのは微小です。波なので波長というものがあります。普通の電波、例えばアマチュア無線の主力バンド144MHz(1秒に144万回振動する)は2mです。長波といわれる波長の長いものでは10kHz(1万回/秒)で30kmです。ところがなんと重力波の波長はナノヘルツ(nHz)の世界です。ナノとは10憶分の1。1回振動するのに30年。波長は30光年だそうです。人の一生で3回しか振動しないのです。...【10月10日】
沙高樓綺譚を読了。面白いので一気読みでした。最後の関東の大物親分の若かりし頃のヒットマンとしての話は最初の刀剣鑑定の話と並んで面白かったです。「沙高樓綺譚」浅田次郎徳間文庫電子版【10月9日】
先日読んだ浅田次郎が面白かったので、また読んでいます。沙高楼奇譚という連作短編集。都心のとある高層ビルのペントハウスで不動産王のオーナーが選んだ各界の著名人が集まり、各自が自分の経験した不思議譚を発表する、いうなれば百物語のようなことが開催されます。主人公は足を洗った刀剣美術商だったのですが、同業の仲間(刀剣美術界のカリスマ)に誘われて会場に足を運びます。そこではその仲間が先ず自身の話を発表しました。それを嚆矢に参加者が順に話をしていくというものです。ちょっとミステリアスな話が続いて引き込まれます。【10月8日】
半七を読み終わったところで、ビックミックオリジナルで一息です。セシルの女王はようやくヘンリー8世からエドワード6世へと治世が変わるところです。この後メアリー女王を経てエリザベス女王ですからまだ先は長いですが面白いです。【10月7日】
遂に半七捕物帳を読了です。全69話でしたが、最後の1話は他に比べて倍くらいの長さで、御用聞きも半七ではなくその養父の吉五郎という設定です。文庫本で6冊分、いずれも明治30年頃の新聞記者が引退した半七老人から回顧譚を聞くという設定です。長さが決まっていたせいか、いよいよクライマックスというところで、突然話が終わり、「もうお判りでしょう」と半七老人がその後はサクサクっと結末を語るパターンが結構あります。いずれの話も面白かったです。軽ーく読めるのでお勧めですね。「半七捕物帳」岡本綺堂WAKWAK文庫(青空文庫)【10月7日】
一泊のキャンプで雨にもたたられましたが、シトシトと秋雨で焚火を見ながら雨音を聴くというのも、これもいいものです。旧友との話も咲きました。帰りも2時間の電車旅。半七捕物帳を2話進めました。【10月5日】
旧友とキャンプをすることになりまして(オートキャンプですが)、電車で高崎線の北本駅まで行き、ピックアップしてもらいキャンプ場へ。そこまでの2時間で2話ほど半七捕物帳が進みました。文庫本では6巻目に突入。いよいよ最終巻です。【10月4日】
熱はようやく下がったものの、まだ半日寝ておりまして、半七捕物帳を進めました。紙版文庫本では5冊目になります。この捕物帳の面白いのは、捕物や謎解きは当然ながら、当時の江戸の生活・風景が目に浮かぶことです。明治30年頃から回顧しているというのも面白く、今はこうだけど江戸時代はこうだったというのがいいのです。青山とか牛込とか新宿とか、東京のど真ん中(山の手)が、竹林、笹薮、草原で覆われていたという描写などですね。一方下町は昔から人が密集して暮らしていました(夜は真っ暗ですが)。【10月3日】
昨日喉が痛かったのですが、今朝は朝食時に悪寒が走って、一気に38.6℃の熱。夕方まで臥せっていました。今日は暑かったのでエアコンをどうしようかと悩みましたが、冷風が発熱を呼びそうで扇風機と窓からの風でしのいでいました。家にあったロキソニンを飲んで夕方少し熱が下がったところで医者に行き、抗生剤を貰ってきました。奥さんが似たような風邪を引いたばかりなので、それを貰った感じです。一日FMを聴いていまいた。【10月2日】
半七捕物帳はようやく7割まで終了。青空文庫なのですが、底本は2004年の光文社文庫で、それによればここまで4冊読んだことになります。夕刊フジが1月で休刊というニュースが出ていました。新聞メディアはどんどん縮小していますね。【10月1日】
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鎌倉幕府誕生と中世の真相は書いている人は歴史家ですが、史学の本ではないので事実が羅列されているだけではなく、歴史の行間を読むみたいなところがあるので、面白いです。清盛がどうやって覇権を取ったかは、先日の大河でもありましたね。清盛自身は中国(宋)との貿易を通して大きな利益を得て、それを後白河法王や公卿への賄賂に使ったりしました。でも戦いはそんなに得意ではなかったそうです。保元、平治の乱を通して平家が伸びる過程が今日の読みどころでした。【7月18日】
昨日と同じくデカメロンを数話、鎌倉幕府誕生と中世の真相を読みました。面白かったの藤原摂関政治どうやって院政になって武家政治に変わっていくのかということです。保元の乱を通じて藤原忠道はもう摂関政治には戻れないと覚悟して、近衛家、九条家を作る方向に持っていき、そして鷹司家、二条家、一条家の五摂関家を作り、五家で摂関を回す仕組みにして藤原家の存続を図ったという流れがよくわかりました。【7月17日】
デカメロンを5日分読みました。そのあとはこの頃日本史中世づいているので鎌倉幕府誕生と中世の真相というのを図書館で借りてきて読み始めました。真相なんて言葉は学術本にはありませんで、発行が日経BP社ということで平易な本となってます。【7月16日】
小澤征爾の名前は日本人に永遠に残っていくと思いますが、山本直純の名前はどうでしょう。真に天才の音楽家でした。作曲家・指揮者・ピアニスト・エンターテナーでした。普通の日本人にクラシックを馴染ませてくれた人です。なんと言っても寅さんの全作品の音楽担当、さだまさしとの交友、一年生になったらーの名曲、8時だよ全員集合の登場マーチ、森永チョコレートのCM(大きいことはいいことだーー)、NHK大河のテーマ曲、え、それもこれも直純さんの曲だったのーという人です。そして自ら出演したオーケストラがやってきたは楽しい番組でした。クラシックの曲も多く書いているので、もっと再評価されるべき人でありますね。「山本直純と小澤征爾」柴田克彦朝日新書【7月15日】
世界文学全集ものをこのごろ読んでいませんが、先日デカメロン(全3巻)の1冊(上巻)を買っておいたので、挑戦し始めました。中世(日本は鎌倉時代)のイタリア、ペスト禍で街から別荘に避難した10人の男女が暇つぶしに1日1話10日間で100話を語るというものです。今日は第一日5話まで読みました。1話はそんなに長くないので、全体としては長編ですが、好きな時にポロポロと読めますね。デカメロンだけではなく新書で山本直純と小澤征爾も並行しています。小澤征爾は多くの人が知るところの大指揮者ですが、山本直純はある年代以上の人ならば知っているという指揮者・作曲家ですね。この二人は大の親友であり、小澤征爾は山本直純に対して指揮は彼の方が上であると尊敬しています。ほぼ同年代の二人の生まれから指揮者としての成功の足取りを書いています...【7月14日】
中央公論6月号の続きをよみました。日本史の話の他に、現代の政治事情とか国内のルポルタージュとか久しぶりに読んだ総合誌は面白かったです。【7月13日】
中央公論6月号の特集が逆転の日本史ということで、最近はかつての悪人と評価された人たちのみならず高評価の人たちの見直しなどが進んでいるというもので、中央公論なんて本当に久しぶりに読んでいます。それは新しい資料が出てきたりとか、集中的に研究されたりとかしての結果のようです。足利尊氏と後醍醐天皇との関係とか、織田信長の天下のこととか、坂の上の雲で司馬遼太郎に無能と言われた乃木将軍とか面白いです。【7月12日】
昨日、美女たちの日本史を読み終えて、夕食後読み始めた山のミステリー異界としての山を読み始めて、今朝の退院までの間に読んでしまいました。ミステリーといっても推理小説ではなく、とかく山に接して暮らしていると色々と不思議なことが起こります、ということを収集した本です。(管理人のいない)避難小屋で一人で宿泊していると、人(その付近で亡くなった遭難者が多い)が見えたりとか、引き止められたのに無理やり登山を強行して遭難しそうになったところ、幽霊のようなものに導かれて避難小屋にたどり着いたとか、そういうお話ですね。医者なのに山小屋に連れ込まれた瀕死の登山者を、今日は休日だからと診ることを拒否した医者の話(登山者は死んだ)もありました。「定本山のミステリー異界としての山」工藤隆雄ヤマケイ文庫電子版【7月11日】
歴史小説というジャンルでは男性中心のものがほとんで、かの司馬遼太郎も女性が主人公のものを聞いたことがありません。戦国時代までは女性がかなり歴史の表舞台にあって、歴史を動かしてきたことは事実。永井路子はそういう女性を掘り起こして、歴史小説全集まで出ました。NHKでのトークでこの全集からいくつかの作品を語り、終了後エッセイ化したものを読みました。へえと気づきを与えてくれる話でした。「美女たちの日本史中央公論社電子版」永井路子ゴマブックス【7月10日】
鎖骨整形の手術をうけまして、全身麻酔をしたあと回復に3時間余。そのあとは朦朧とした頭でトイレに立ちましたが、左腕に痛み止めの麻酔注射がされているので、アームスリング(昔でいう三角巾)から外れたら、ただの肉棒がぶら下がっているようで、我ながら気持ち悪かったです。手術のまえの待ち時間に、Kindoleで読んだのが(山小屋と同じくこういう時はKindoleに限ります)杉本苑子の美女たちの日本史。歴史上に名を残した女性の話です。【7月9日】
朝ランをしていましたら転倒してしまいまして、左肩甲骨をバキバキに折ってしまい、明日は再建手術となってしまいました。左手がいうことをきかず、時折骨が皮下神経を触るので激痛があって、やれやれな1日でした。図説室町幕府をトボトボと読んでいました。明日は全身麻酔をかけたあと、ぼーっとしていなくてはならないでしょう。【7月8日】
日本史づいていまして、図説室町幕府なる本を読んでいます。室町幕府というのは南北朝の延長にあって応仁の乱などはありますが、日本史でも地味なところですよね。この時代は日本文化の基礎ができたとは言われていますが、派手さがないので大河にもなりにくいです。このところ鎌倉府、古河公方、千葉氏などの本を読んだので、関東から離れて京の動向をということで読み始めました。【7月7日】
田んぼの苗もここのところだいぶ伸びてきました。現代の稲作は消毒を1回行いますがあとは水管理をしっかりすれば、秋にはお米ができ、田んぼに人が入っているのを見ることは多くないですが、江戸時代は苗作りから田んぼ作りまでとても手間暇がかかって、これから夏を迎えて雑草取りに追われる毎日で、田んぼ漬けでした。農民は休みなく働いていたということがよくわかりました。そして面白かったのが、結髪で、江戸時代の男女は鬢つけ油を塗っているので髪型はいつも整然としているのですが、あまり洗髪をしないので、汗や埃で臭気が漂っていたそうです。それを香料でごまかそうとするので、余計に複雑な悪臭がしたそうです。幕末の京都で新撰組が芸妓を捕らえて取り調べたとき、頭髪の異臭で耐えられなかったという話が残っているそうです。江戸でも御殿女中ですら日...【7月6日】
ビックコミックオリジナルです。セシルの女王はヘンリー8世の6人の妻の生き様が終わり、1ヶ月のブレイクがあって、エドワード王子とメアリ女王の話になっていきます。セシルとエリザベス女王との話はまだまだ先ですね。【7月5日】
江戸時代は駅前商店街などはありませんから、日々の食品とか日用品などをお店を探して買うことになります。実際はお店に買いに行くよりも、行商が裏長屋の奥まで売りにくるのを買うのですね。売るものを細分化していて、一人の行商は一つのものを売っているわけで、江戸の町中は行商の売り歩く声で実に賑やかだったのではないかと思います。時代劇を見ていると、夜暗くなって家に戻ると火打石で行燈に簡単に明かりを灯すシーンがありますが、火打石の火花でそんなに簡単に灯心、ローソクに火がつくものかと不思議に思っていました。そこのところは付木売りという行商が付木を売って歩いていたのです。マッチのようなもので、柿葺き(こけらぶき)の板のような薄い小片の板の先に硫黄が付いていて、火打石の火花をそこに移すと発火して燃え、その炎を行灯などに移して点...【7月4日】
先日、大江戸復元図鑑武士編を読みましたが、今度は庶民編を借りてきました。裏長屋、町奉行、町年寄などの話から始まりました。作者の画がわかりやすくて面白いのがこの本の特徴です。【7月3日】
最近は図書館に足繁く通っているのですが、(文学作品の)書架を眺めていると、かつて名のしれた作家の単行本が静かに資料のように並んでいて、一方でこの作家の作品がこれしか並んでいないのかと思ったりもします。職業作家は食うために売れる本を書いてきたわけですが、売れなくても純文学を書き続けるという人は今やいないのでないでしょうかね。ただでさえ本が売れないというご時世で、作家も大変です。また出版社を通さずにネットで作品を発表する人もいますね。かつてのベストセラー作家とその作品は今はどう評価されているんだろう、と文芸評論家の小谷野淳の本を読みましたが、面白かったです。発表当時の評価と今になっての評価とが、時代の流れですっかり変わって、この一作品で名を残した作家もいるし、数多く発表しても埋もれてしまった作家もいます。それ...【7月2日】
千葉一族の歴史を読了です。著者は高校生の時から千葉氏にハマり在野の研究家として幾星霜という人です。日本中の千葉氏の末裔を訪ね、中国にも行っています。面白かったので千葉市郷土博物館に行ってもっと知りたかったのですが、10月までリニューアル閉館中でした。残念。そういえば江戸東京博物館も長期の閉館中で、オープンは来年とのことです。「千葉一族の歴史」鈴木佐編著戎光祥出版【7月1日】
引き続き千葉一族の歴史を読んでいます。千葉県に住んでもいない限り、千葉一族に興味を持つことはないと思うのですが、本当に全国に系譜や伝承が広がっていることがわかります。前5千円札の新渡戸稲造も千葉氏の末裔だそうですよ。【6月30日】
千葉常胤は千葉六党と呼ばれる本宗家と庶流を生みました。本宗家は北条氏についていたので、小田原合戦で秀吉に敗れ滅亡しましたが、三党は大名として残ることができました。一つは名前を伊達と変えて伊達家の重臣として大名になり、一つは相馬中村藩として伊達に対峙しつつ大名となり、一つは東氏の流れをくむ郡上八幡で初代の藩主となった遠藤氏で、藩主の妹は有名な山内一豊の妻となりました。その他には徳川の重鎮土井利勝が佐倉藩主となってから旧千葉氏の一族は仕官がなり、身と徳川家も積極的に千葉氏を引き受けたのですね。【6月29日】
川路聖謨の二日目です。長崎でプチャーチンとの外交交渉が終わって江戸への帰還中、ペリーの二回目になる江戸湾への来航事件が起きました。川路は勘定奉行という高官でありながら、人目のないところでは籠を降りて徒歩で先を進めます。共の者たちの方が参ってしまうほどの強硬軍でした。ペリーは軍事力を背景に強硬に開港を迫ります。そして幕府は下田と箱館の開港を認めるのでした。【7月19日】
久しぶりに吉村昭を読み始めました。幕末の幕府の外交を支えた川路聖謨の物語です。落日の宴というタイトルで、ロシアからの使節、プチャーチンと長崎で外交交渉をするところから物語は始まります。幕府(日本)として外交経験が無い中、開国要求を突きつけるロシアを相手に、一歩もひるまずに交渉した川路聖謨は現代の日本外交にも登場してほしいですね。【7月18日】
オリエントというのは一言でいえば今の中近東といわれるところです。中近東はアラブ人とイラン人が住んでいるというイメージですが、古代オリエントは他民族が切磋琢磨で王の興亡を繰り返していました。イラン人はペルシャとして古代オリエント史でも一番最後に登場しますし、アレクサンダー大王の帝国が崩壊した後はギリシャ人が先住民族の上に王国を作って支配しました。ヘレニズムという時代ですね。エジプト最後の王朝でクレオパトラのプトレマイオス朝もギリシャ人国家でした。ローマ帝国に支配された後混沌として、やがてマケドニアにはトルコ人が入り、イスラームが始まるとアラブ人が全体を覆うという風になったようです(イラン=ペルシャはイラン人)。古代オリエント史というのはアラブの歴史ではないのですね。駆け足でしたが人類最初の文明を俯瞰できた本...【7月15日】
CAPA7月号を読んで、ちょっと知識の再確認でブルーバックスのフォッサマグナをサラサラっと再読しました。フォッサマグナは日本列島の成り立ちと深く繋がっているので、面白いところです。【7月16日】
古代オリエント世界に最後に登場したのがアケメネス朝ペルシャ。ペルシャのイラン人はインド方面から移って来たそうです。イラクとイランはどう違うのか日本人にはわかりませんが、イラクはセム語族、イランはインド・ヨーロッパ語族で明確に違うのだそう。そしてアケメネス朝はほとんどのオリエント地域を支配するほどの大国となり、ギリシャとぶつかり、ペルシャ戦争は有名なところです。そしてギリシャ北方の王国からアレクサンダー3世(大王)が登場し、彼によって滅ぼされます。これで古代オリエントは終焉を迎えるということになるそうです。なるほど。【7月14日】
エジプト史というのは広義にはオリエント史ですが、傍流というものだそうです。エジプトは食料も鉱物資源にも恵まれていたので古王国の頃などは自国で完結していたらしいです。王朝には盛衰があるのであるタイミングで東からシナイ半島に放牧民族が移動してきてそのまま定着したようなことがあったそうで、だんだんオリエントとの結びつきが増えてきます。シリア辺りまで軍隊を出したりもしました。なかなかエジブト史というのを聞く機会がないのですが、ざっとした流れをこの本で知ることができます。エジプトにやってくる民族は多いのですが出て行く民族はないそうです。ナイルの水を使った小麦、大麦栽培はとても魅力があったということです。【7月13日】
古代オリエントの中でもヒッタイトという国は鉄器を始めた国として覚えています。アナトリアという現代トルコの小アジア中部にあった国です。前1500年頃を中心に500年ほど栄えた国です。鉄器を持っていれば青銅器に比べ圧倒的に破壊力があるのでオリエントを全部統一できそうですが、まだまだ貴重品で、他国への献上品としてあったそうなので、実用的に兵器に用いられたわけではありませんでした。国家機密の製鉄はヒッタイト滅亡後周囲に広まり、青銅器文明から鉄器文明へと変わったということです。【7月12日】
古代オリエントの歴史は紀元前8000年の頃に農耕文化が始まり、紀元前3000年頃にナイル川を持つエジプトとユーフラティス川を持つメソポタミアで文明が始まったという流れになります。農耕文化ではすでに灌漑が始まっています。エジプトは王朝が連綿と続きましたが、メソポタミアは王朝が生まれては消え、そしてまた生まれる歴史となりました。そんな中でもよく聞くのがアッシリア、バビロニア、ヒッタイトというところ。これらの国々は2000年という幅の中で関係してきたというと、現代はたかが200年くらいの幅で戦いを繰り広げています。今後1800年で今の諸国は存続できて、未来の歴史教科書に載ることができるでしょうか。【7月11日】
オリエント全史を読み始めたのは昼飯後で、エアコンの下で読み始めたら程なくうたた寝ってしまい、今日はほとんど進まずでした。【7月10日】
高校時代好きだった教科は世界史でした。受験も世界史でやりましたが、世界史は地理の要素もあるので好きでした。でも一国の歴史でも大変なのに日本以外全ての歴史を学ぶなんて大変ですよね。そういう意味で世界史概観というのが正しいのではと思います。人類史を俯瞰するとこの2千年余りは地球のあちこちに文明が栄えましたが、それ以前は東西はイランからエジプト、南北は黒海からアラビア海に面する地域をオリエントと呼び(呼んだのはヨーロッパ人ですが)そこに歴史は集中しました。人類史の半分以上はここで起きたことが歴史だそうです。文字がないと歴史とはいいませんから、縄文時代が5千年続きましたといっても歴史とはいえません(考古学の世界です)。受験の時にも苦労したのがそのオリエント史でしたが、古代オリエント全史を読み始めました。【7月9日】
鉄道ファン7月号を読んでいた1日です。二階の自室が猛烈な暑さで、夕方でも36度なので、涼しい居間に避難してます。で、こういう時は紙の本よりもiPadでパラパラ見る方が楽なので、正しく活字には触れておりません。寝る時はさすがにエアコンで冷やすのですが、寝る頃になっても階段の手すりが過熱しているのであります。【7月8日】
本棚に鎮座している東京電車のある風景Ⅱというのを読みました。昭和30年代から40年にかけての国鉄(当時)や私鉄の写真と今の写真とを対比しています。ただし、今といっても平成12年頃の話です。それから比べてもだいぶ東京は変わりましたからねえ。当時の街の様子が載っていますがこういうのを見ているのが楽しいです。【7月7日】
暑くて暑くてうんざりです。あと2ヶ月半もこういう日々が続くのかとおもうと・・・。ビックコミックオリジナルを読みましたが、ビックコミック4誌連合の新人コミック大賞で佳作をとった作品が掲載されていました。初めての殺人というものですが、なかなか衝撃的なストーリーでしたね。殺人が日常的に起きる街での高校生の初めての殺人という話ですが、コミックならではの内容だと思います。【7月6日】
太平洋戦争の記録物語は数多いですが、硫黄島の話といえば栗林中将のものが有名です。おうおうにしてそこにいた軍人からの目線で描かれています。それぞれの兵士たちがどう戦ったのかを知るのはいいのですが、野戦病院長の目線で書かれた玉砕の硫黄島に生きた混成第二旅団野戦病院という本がkindle本で目についたので読みました。著者はここの院長の軍医大尉ですが、この大戦なんと3度目の召集でした。それもよりによって硫黄島でした。サイパンを制圧した米軍はここを制圧し不沈空母とします。ここからB29が日本列島に向けて飛び立ちましたが、日本軍としてはなんとかそれは避けようと激戦が繰り広げられました。米軍もこの戦いでの損失は想定外のものでした。日本戦闘部隊がついに玉砕した後も病院は残ります。院長は最後は軍医兵士たちで(軍事訓練を受け...【7月5日】
愛犬の葬式を出してきました。昨日ドライアイスを買ってきて冷やしたので、すっかりと冷たい体になっていました。でも毛だけは生前のままで、撫でると思い出がよみがえります(涙涙涙)。荼毘に伏して骨を持って帰りました。まだ動物霊園には入れられませんね。前に飼っていた時も、2、3年は家に置いてあった記憶があります。【7月4日】
我が最愛の犬が逝ってしまい、今日はペットロスの1日でした。もう下半身も立たなくなって、昨夜はこのまま夜を越せるかと思っていたのが、朝は望外に生きていたのでこれはよかった、と思っていた矢先、午前のちょっと目を離した隙に旅立ってしまいました。心臓と心膜の間に水が溜まり(心嚢水という)何回も注射器で吸い出していましたが(なんと麻酔なしなんです)ついに力尽きました。中型犬は15歳くらいまでは生きるものですが、10歳の誕生日をあと4日後の七夕に控えた今日9歳でついえました。ということで活字はなしです。【7月3日】
Kindleで別冊文藝春秋7月号をパラパラめくって読みました。全部の小説を読む気はさらさらなかったのですが、推理物とホラーもの、書評に随筆などを読みました。ホラーものって久しぶりに読みましたが、自分自身は超自然というのは信じていないのですが、でも怖いものは怖い。あまり読んでいませんが今までで一番怖かったのは貞子です。【7月2日】
dマガジンで歴史人7月号を読みました。敗者の日本史特集でした。歴史は勝者によって作られるとは古今東西共通ですが、鎌倉北条氏、それを滅ぼした新田義貞、今川義元、武田勝頼、蘇我氏などが登場します。最近はこのような歴史上の敗者の方に興味が湧きますね。かつては豊臣秀吉や徳川家康の成功物語などが好きでしたが、年を取ってくると敗者に気持ちが移りますね。悪人がいいというのではなく、ひょっとしてこちらが勝っていればどうなっただろうというのが一つです。【7月1日】
八甲田山の雪中行軍大量遭難事故は、「無能な指揮官の命令によって、登山経験のない素人が準備不足のまま知らない山に登山した」ということでした。第5聯隊長津川は第31聯隊福島大尉の雪中行軍計画を知り、自分のメンツ保全から急遽雪中行軍を指示、しかし準備期間は全くなく、現地のことを知る人はなく、地図もなく地理も全く無案内で始めたもので、さらに同行の大隊長の雪山素人ぶりは目に余るものがあります。一方で31聯隊の福島大尉はルート上の村民に饗応を指示、さらに教導も強要します。どの将校もまともな判断をできる人たちではありませんでした。事故後陸軍は大甘の処分を下します。軍隊は一人のミスは上官のミス、その上官のミスとつながるのでどうしても処分が甘くなり、無責任体質となってしまいます。太平洋戦争でもこれが大いに発揮されてしまい、...【6月30日】
今日はお出かけしたものですからゆっくりと活字に触れ合えませんでした。八甲田を少しだけ進めました。八甲田の雪中行軍は青森側の第5聯隊の大量遭難と退避して、弘前の第31聯隊が福島大尉以下少人数での行軍で死者を出さなかったことが退避され、映画ではそれを高倉健が演じ、冷静沈着なところを見せましたが、実際の福島大尉は鬼畜のようなヒトでありました。無傷で行軍を終えたのは、その背景に村人たちの止むにやまれずの支援があったからでした。特に道案内(教導)をさせた7人の人たちは、途中で用済みになると金を与え、自分たちで鉄道で帰れと置き去りにしたのです。そしてその7人には固く口止めをしたのですが、帰村後凍傷で悲惨な目に遭いました。映画と真実との落差は第5聯隊はそんなにないのですが、第31聯隊は酷いものですね。高倉健だからひどく...【6月29日】