ビックコミックオリジナルは先号、今号とセシルの女王が休載なので少々残念です。深夜食堂も休載でした。卑弥呼がちょっとわからないストーリーになってきてしまいました。【7月19日】
擬科学とかオカルトというものをはなから信じない自分でありますが、世の中には最も簡単に信じている人もいるので何故だろうと思うのです。シャーロック・ホームズを生み出して素晴らしい推理力を示したコナン・ドイルの晩年は親戚などが連鎖的に不幸に見舞われたことからオカルトを信じるようになりました。降(交)霊会とかエクトプラズムとか心霊写真の類をこれは信じるものに値すると絶賛しまくっていました。当時活躍していたフーディニという稀代の奇術師はオカルトをはなから暴いていましたね。反オカルト論を読んでいます。【8月31日】
昭和のごく普通な家庭を描写する夕べの雲を読み終えました。日経新聞夕刊に連載されたものでのちに読売文学賞を受賞しました。多摩丘陵の丘の上の一軒家で始まり、周りの丘は森で覆われていましたが、やがて造成が進み木々は伐採されていきます。今ではごく普通の郊外住宅地ですが、1965年頃は自然がまだまだいっぱいの地でしたね。庭にどういう木を植えていくかと悩むところがいいですね。「夕べの雲」庄野潤三講談社学芸文庫電子版【8月30日】
淡々とつづられる夕べの雲ですが、昭和40年前後と思われる小田急線生田(作者の住んでいた所)の風景描写も相まって、昭和へのノスタルジーも感じます。今日読んだ話のタイトルはムカデで、天井から落ちてきたとか、室内にいて咬まれたとかあって、でも本人も細君も咬まれたことは痛いのですが、ムカデに恐怖するということはないのですね。現在はムカデを見る機会は減りましたが、存在していれば家の中に入ってきて咬むらしいので、昔や田舎の話ではありません。でも、咬まれなくても生きているムカデを見たらかなり引いてしまいますね。【8月29日】
庄野潤三の夕べの雲を読んでいます。淡々と家庭の状況を描く文章がいいですね。悲劇的ではない、ごく普通の家庭の日常という感じです。川崎の生田にながいこと住んでいて、そこを題材とした短編集なのですが、大浦家の5人家族の日常が描かれています。【8月28日】
昭和初期からの写真館を営んできた写真師の祖父、入婿の写真家の父、歌舞伎好きの母を家族に持つ高校生の主人公は、軽免許でN360を乗り回し、六本木のバーで飲みナンパし、朝帰りもする。素行は悪いが不良ではない。現代では半グレのような生活かもしれないが、真面目な高校生でもある。麻布十番や六本木がまだまだ東京の盛場として名をなしていない、でもちょっとハイカラな盛場だった頃の話が短編集となっている。面白くて一気に読んでしまいましたね。霞町は今は無くなって西麻布と名を変えています。「霞町物語」浅田次郎講談社文庫電子版【8月27日】
ジョージ・ルーカスの傑作に1962年のカリフォルニアを舞台にしたアメリカングラフィティがあります。青春のノスタルジーが感じられて自分も大好きな作品です。これとほぼ同じ年代の東京六本木周辺を舞台にしたのが浅田次郎の霞町物語です。都営の路面電車がまだ縦横無尽に走り、六本木にはまだ米兵の姿があった時代です。日比谷高校生徒思われる主人公は写真館の生まれで、祖父と父母との4人家族です。もちろん自身のことを綴ったものではありませんが、著者は神田の写真館で育ち、祖母は芸者だったというのは物語の設定と同じです。面白いです。【8月26日】
インカ帝国は海岸から高地まで、0mから4,000mを越えるところまで灌漑し農地を作り、高さにあわせた作物を作り、都市を作ってきました。首都クスコは3,400mあります。今ふいに行くと高山病になりかねません。水さえあれば高地は病気も少なく住みやすいようです。太陽神を信じ、障がいのあるものは人も作物も異形として神の使いと考えていたようです。スペイン人が中米から病原菌を振り撒きながら南下してきた時、白人だったので(モンゴロイドの自分達と違うということで)異形と考えていたようで、最初にスペイン人の罠にはまりあっさりと帝国は終わりと告げました。文字がない文化ってどうやって文化を継承したのでしょうね。「天空の帝国インカ」山本紀夫PHP新書電子版【8月25日】
インカ帝国の話の2日目です。中米ではトウモロコシが主食でしたが、アンデスではジャガイモが主食でした。トウモロコシはチチャ酒という祝祭用のお酒の元として利用していました。アルコール度の低い酒なので、コップに並々飲んでも酔っ払うことはないそうですが、これがないと庶民は納得しないので、インカ王はこれを庶民にいっぱい飲ませることを務めていました。貨幣経済がなかったので、労働の代償として(物々交換的に)酒を振る舞ったのです。【8月24日】
天空の帝国インカその謎に挑むを読み始めました。アンデス文明に末期16世紀に興たインカ帝国ですが、100年でスペインに滅ぼされました。日本の室町時代ですから古代文明ではなく(古代文明はマヤとかアステカです)比較的新しいのですが、文字を持たなかったので、スペイン語のスペイン寄りの記録しかありません。歴史というよりもインカ帝国の生活様式を研究したものとなっています。【8月23日】
センス・オブ・ワンダーを読みました。沈黙の春で有名な(自分はまだ読んでいませんが)レイチェル・カーソンの詩的な自然讃歌です。沈黙の春でDDTをはじめとする化学物質の自然への脅威を訴えたレイチェルは(世界的に賛否の嵐が巻き起こりました)、自らが癌に侵されて死ぬ間際に出した本です。姪の息子を養子として迎え、メーン州の海岸近くの別荘で暮らしながら息子に自然との触れ合いを綴った内容です。本文は少なくて、文庫の3割くらいです。残りは日本の識者のレイチェルへの想いが綴られています。「センス・オブ・ワンダー」レイチェル・カーソン新潮文庫電子版【8月22日】
ビックコミックオリジナルを読みました。最近は新人作家の掘り出しにすごく力を入れていますね。従来からの名の知れた作家をいっぱい入れたほうが読者は固定すると思いますが、コンテンツの源を増やすためには、そして日本の漫画(アニメ)を揺るぎないものにするには有望な新人の登場が不可欠ですものね。でも、感覚に合わない作家もいてどれもこれも面白いというわけではありません。【8月21日】
暇と退屈の倫理学を読了。面白くわかりやすい哲学の本で、ハイデッガーなどという人の話を砕かれて読んだのは初めてでした。でももう1回読んでおかないと知識として入りませんね。著者が務めた3つの大学での講義をまとめたものということで、そういう意味で本格哲学書というのではないのですが、難易度はちょうどいい感じでした。「暇と退屈の倫理学」國分功一郎新潮文庫【8月20日】
人は退屈する動物で、そして退屈が大嫌いなので暇つぶしをします。暇と退屈の倫理学はあとちょっとで読み終えます。【8月19日】
今日は活字お休みの日でした。【8月18日】
今日はハイデッガーの話です。あの「存在と時間」という多分絶対に読まない(読みこなせない)永遠の哲学書を書いた人です。この人も退屈について語っていて、それは「形而上学の根本書概念」という本で、タイトルを見ただけで絶対理解できそうにもありませんが、國分先生はこれを優しく説明します。実はハイデッガーも一歩一歩語りかけてくれているのですが、凡人にはなかなか一歩が難しいのでありますね。退屈においては時間がのろい。時間がぐずついている。退屈する私たちは、このぐずつく時間によって困らされているということなのだそうです。なぜ困らされているか、それは私たちを引きとめているで、こののろい時間によって「引きとめ」られているのです。そうして引きとめられると、何もないところ,むなしい状態に放って置かれることになるからで、むなしい状...【8月17日】
台風の1日、暇と退屈について考察を本を読み進めていました。かつて有閑マダムという言葉がありました。暇を持て余している金持ちの奥さんとでもいう女性のことですが、働く必要がなくて暇であることは金持ちの裏返しでもあります。有閑ということばは20世紀以前の貴族層に当てはまったものです。働く必要がない彼らは、使用人を使い、競馬をしたり、狩をしたりといったことで暇を潰していましたね。そういえばトランプや麻雀(中国ですが)を発明したのも貴族でしたね。【8月16日】
暇と退屈の倫理学を20%まで進めました。電子版で読んでいるので全体のボリュームがわからないのですが、紙版だと500Pある厚い本のようで、ちょうど100Pまで進んだということです。まだ先は長いです。【8月15日】
お盆の真っ盛りで乗用車はいっぱい走っていますが、トラックは見ませんね。こちらはどこへ行くということもない代わりに、昼間から焼肉をたっぷり食べてゲップでした。その後は高校野球を見ながらゴロゴロしていたので活字は休養です。【8月14日】
暇と退屈の倫理学の2日目です。小人閑居して不善をなすという中国故事があります。つまらない人間が暇でいるとろくなことにならないということですが、実は人間は衣食住が満たされ暇になると退屈に悩まされるのだそうです。この盆休みだって円が安いし物価は高いし家でゴロゴロ、でもやることがなくて退屈だーと悩む人が多いのではと思います。どうすれば暇と退屈から逃れられるのか、誰もが悩むわけですね。そこに暇つぶしの魔の手が伸びてきます。これをすればどうですかというコマーシャル(例えば旅行、食事、買い物など)がこれかこれかとテレビを見ていると登場します。自分で選ぶというよりも、実はやらされているというという感じですね。【8月13日】
哲学の本に取り組んでいます。暇と退屈の倫理学というタイトルで國分功一郎という東大の先生が初期の頃に書いた本の文庫化版です。哲学の本はその原著は難しくて読めないので、解説書を読むのですが、この本は取り上げてあることも面白く、平易な文章なので読んでいけそうです。【8月12日】
浅田次郎は入隊時には64式小銃を撃つことはままならなかったのに、退役時には300m先の的に当てることができたそうです。ひ弱な新任自衛官も2年間の一任用で逞しく育て上げられるのでした。自衛隊は軍隊ではないと政治的にはなっていますが、どこからどう見ても(世界中の目からも)軍隊そのものです。1974年当時はソ連が攻めてくるというのが想定でしたが、現在は中国、ロシア、北朝鮮が仮想敵になりました。現場自衛官は災害派遣でしか国民と接点がありませんが、来る有事には先頭に立って日本を守ってくる力強い存在ですね。ただ、昔も今も待遇がそれほどいいわけではありません。後方準備をしっかりとして待遇を改善してあげたいですね。「歩兵の本領」浅田次郎講談社文庫【8月11日】
歩兵の本領の舞台は1974年前後。当時はパワハラなんて言葉は微塵もなく、鉄拳制裁が日常だったようです。ただ、涙も血もなくということではなく、古参兵もそれなりに人情味はあったように描かれています。もっとも新兵も志願のようなの者いましたが、訳ありのところをリクルートされたという者も多かったようです。今はどうなんでしょうね。セクハラ問題はありましたが・・。【8月10日】
今日は休養日ですね。家を出たり入ったりしていたので活字に触れる時間がありませんでした。【8月9日】
鉄道員の作品で有名な浅田次郎ですが、自衛隊にいたことを知っている人はどれくらいいるでしょうか(ファンなら当然かも)。自衛隊は憧れていた三島由紀夫が割腹自殺をしたことがショックで入ったのだそうです。その自衛隊にいた体験をつづった歩兵の本領を読み始めました。1970年初めの頃の話で、この頃はまだ旧日本軍出身者が自衛隊の幹部であったりしていましたし、左翼活動が盛んな当時は自衛隊は今よりもずーっと日陰の身で、制服を着て街を歩くと袋叩きに遭うとも言われていました。【8月8日】
佐古さんの百名山は意外と道具に無頓着で、シュラフにかぶせるシュラフカバーは、かなり経験を積んだ後に雨にやられてびしょびしょになったあとに買うことにしたり、最新の雨具よりもポンチョだったりします。なにより時代なのが山小屋で、今は完全予約制ですが、昔は来た人は拒まずというのが山小屋。だから予約なしで好きな日程で山行が可能でした。その分週末などは足と頭を交互に寝るすし詰めでした。熊にも北海道以外は気を使っていなくて、熊鈴も鳴らしていませんね。「ひとりぼっちの日本百名山」佐古清隆ヤマケイ文庫【8月7日】
ひとりぼっちの百名山を読み進めています。山や風景は変わらないので百名山そのものは簡潔に楽しめるのですが、どうしても時代が違うのが(1980年代と比べて)、作者は夜行列車で当日の朝現地に向かうのですが、いまは夜行列車は皆無になり、早朝の電車を使うか車で夜中の2時、3時に家を出るということになります。そしてバスが田舎でもいっぱい走っていたので、登山口(下山口)からバスで国鉄駅と連絡していましたが、今は都市部でもバスは減便、廃線の時代ですから、車を使えないとなかなか山行もままなりません。今の方がいいなと思うのは雨具の進歩と火器ですね。当時はガソリンバーナーが主流で、プレヒートという面倒な作業が必要でした(燃料の持ち歩きも気を使います)。今はガスバーナーが本当に楽です。【8月6日】
この前読んだばかりのビックコミックオリジナル。もうその日がやってまいりました。暑い暑いといいつつも2週間があっという間に去ったということです。あと2回ビックコミックオリジナルを買えば秋らしくなるかなと思うのですが・・・。【8月5日】
佐古清隆さんという一人登山家がいまして、ひとりぼっちの山登りという本を大昔に出されてそれを持っているのですが、最近ヤマ渓文庫からひとりぼっちの百名山が出てそれを読んでいます。佐古さんが百名山に挑戦していたのは1970年から1980年代の頃で、まだ百名山というものがそんなに知れ渡っていなかった頃です。ネネットはおろか参考図書もない時代で、とにかく行ってみるという時代でした。移動は夜行列車とバスなどで、逆に言えばバス路線も今よりもいっぱいあり、それにつながる国鉄(当時)もいっぱい走っていました。そんな百名山の記録です。【8月4日】
吉村昭の第2随筆集白い遠景を読了。氏は20歳前の多感な年頃を東京空襲の頃日暮里で過ごし、多くの遺体を見てきました。そして戦後は結核を患って4年間病床にあり死というものと隣り合わせでした。そいうことが作品にも色濃く反映しているように思えます。記録文学というジャンルは今あまり手がける人はいないように思います。誰が書いても吉村昭をどう乗り越えるのかということになりますよね。徹底した資料集めと調査は氏ならではのものでした。「白い遠景」吉村昭講談社文庫【8月3日】
dマガジンで鉄道ファン7月号を読んだりしていました。この頃電車に乗らなくなったもので、都心近郊の電車事情に疎くなりました。以前は皿の目のように車中から行き交う電車を眺めていたのですが、田舎にいると走る電車は決まっているので雑誌を読んでああ、今この線区はこんな電車が走っているのかと感慨に耽っています。【8月2日】
今日も吉村昭のエッセイでした。また隔月刊のMacFanや鉄道ファンなども読んだりしていました。【8月1日】
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ビックコミックオリジナルは先号、今号とセシルの女王が休載なので少々残念です。深夜食堂も休載でした。卑弥呼がちょっとわからないストーリーになってきてしまいました。【7月19日】
鎌倉幕府誕生と中世の真相は書いている人は歴史家ですが、史学の本ではないので事実が羅列されているだけではなく、歴史の行間を読むみたいなところがあるので、面白いです。清盛がどうやって覇権を取ったかは、先日の大河でもありましたね。清盛自身は中国(宋)との貿易を通して大きな利益を得て、それを後白河法王や公卿への賄賂に使ったりしました。でも戦いはそんなに得意ではなかったそうです。保元、平治の乱を通して平家が伸びる過程が今日の読みどころでした。【7月18日】
昨日と同じくデカメロンを数話、鎌倉幕府誕生と中世の真相を読みました。面白かったの藤原摂関政治どうやって院政になって武家政治に変わっていくのかということです。保元の乱を通じて藤原忠道はもう摂関政治には戻れないと覚悟して、近衛家、九条家を作る方向に持っていき、そして鷹司家、二条家、一条家の五摂関家を作り、五家で摂関を回す仕組みにして藤原家の存続を図ったという流れがよくわかりました。【7月17日】
デカメロンを5日分読みました。そのあとはこの頃日本史中世づいているので鎌倉幕府誕生と中世の真相というのを図書館で借りてきて読み始めました。真相なんて言葉は学術本にはありませんで、発行が日経BP社ということで平易な本となってます。【7月16日】
小澤征爾の名前は日本人に永遠に残っていくと思いますが、山本直純の名前はどうでしょう。真に天才の音楽家でした。作曲家・指揮者・ピアニスト・エンターテナーでした。普通の日本人にクラシックを馴染ませてくれた人です。なんと言っても寅さんの全作品の音楽担当、さだまさしとの交友、一年生になったらーの名曲、8時だよ全員集合の登場マーチ、森永チョコレートのCM(大きいことはいいことだーー)、NHK大河のテーマ曲、え、それもこれも直純さんの曲だったのーという人です。そして自ら出演したオーケストラがやってきたは楽しい番組でした。クラシックの曲も多く書いているので、もっと再評価されるべき人でありますね。「山本直純と小澤征爾」柴田克彦朝日新書【7月15日】
世界文学全集ものをこのごろ読んでいませんが、先日デカメロン(全3巻)の1冊(上巻)を買っておいたので、挑戦し始めました。中世(日本は鎌倉時代)のイタリア、ペスト禍で街から別荘に避難した10人の男女が暇つぶしに1日1話10日間で100話を語るというものです。今日は第一日5話まで読みました。1話はそんなに長くないので、全体としては長編ですが、好きな時にポロポロと読めますね。デカメロンだけではなく新書で山本直純と小澤征爾も並行しています。小澤征爾は多くの人が知るところの大指揮者ですが、山本直純はある年代以上の人ならば知っているという指揮者・作曲家ですね。この二人は大の親友であり、小澤征爾は山本直純に対して指揮は彼の方が上であると尊敬しています。ほぼ同年代の二人の生まれから指揮者としての成功の足取りを書いています...【7月14日】
中央公論6月号の続きをよみました。日本史の話の他に、現代の政治事情とか国内のルポルタージュとか久しぶりに読んだ総合誌は面白かったです。【7月13日】
中央公論6月号の特集が逆転の日本史ということで、最近はかつての悪人と評価された人たちのみならず高評価の人たちの見直しなどが進んでいるというもので、中央公論なんて本当に久しぶりに読んでいます。それは新しい資料が出てきたりとか、集中的に研究されたりとかしての結果のようです。足利尊氏と後醍醐天皇との関係とか、織田信長の天下のこととか、坂の上の雲で司馬遼太郎に無能と言われた乃木将軍とか面白いです。【7月12日】
昨日、美女たちの日本史を読み終えて、夕食後読み始めた山のミステリー異界としての山を読み始めて、今朝の退院までの間に読んでしまいました。ミステリーといっても推理小説ではなく、とかく山に接して暮らしていると色々と不思議なことが起こります、ということを収集した本です。(管理人のいない)避難小屋で一人で宿泊していると、人(その付近で亡くなった遭難者が多い)が見えたりとか、引き止められたのに無理やり登山を強行して遭難しそうになったところ、幽霊のようなものに導かれて避難小屋にたどり着いたとか、そういうお話ですね。医者なのに山小屋に連れ込まれた瀕死の登山者を、今日は休日だからと診ることを拒否した医者の話(登山者は死んだ)もありました。「定本山のミステリー異界としての山」工藤隆雄ヤマケイ文庫電子版【7月11日】
歴史小説というジャンルでは男性中心のものがほとんで、かの司馬遼太郎も女性が主人公のものを聞いたことがありません。戦国時代までは女性がかなり歴史の表舞台にあって、歴史を動かしてきたことは事実。永井路子はそういう女性を掘り起こして、歴史小説全集まで出ました。NHKでのトークでこの全集からいくつかの作品を語り、終了後エッセイ化したものを読みました。へえと気づきを与えてくれる話でした。「美女たちの日本史中央公論社電子版」永井路子ゴマブックス【7月10日】
鎖骨整形の手術をうけまして、全身麻酔をしたあと回復に3時間余。そのあとは朦朧とした頭でトイレに立ちましたが、左腕に痛み止めの麻酔注射がされているので、アームスリング(昔でいう三角巾)から外れたら、ただの肉棒がぶら下がっているようで、我ながら気持ち悪かったです。手術のまえの待ち時間に、Kindoleで読んだのが(山小屋と同じくこういう時はKindoleに限ります)杉本苑子の美女たちの日本史。歴史上に名を残した女性の話です。【7月9日】
朝ランをしていましたら転倒してしまいまして、左肩甲骨をバキバキに折ってしまい、明日は再建手術となってしまいました。左手がいうことをきかず、時折骨が皮下神経を触るので激痛があって、やれやれな1日でした。図説室町幕府をトボトボと読んでいました。明日は全身麻酔をかけたあと、ぼーっとしていなくてはならないでしょう。【7月8日】
日本史づいていまして、図説室町幕府なる本を読んでいます。室町幕府というのは南北朝の延長にあって応仁の乱などはありますが、日本史でも地味なところですよね。この時代は日本文化の基礎ができたとは言われていますが、派手さがないので大河にもなりにくいです。このところ鎌倉府、古河公方、千葉氏などの本を読んだので、関東から離れて京の動向をということで読み始めました。【7月7日】
田んぼの苗もここのところだいぶ伸びてきました。現代の稲作は消毒を1回行いますがあとは水管理をしっかりすれば、秋にはお米ができ、田んぼに人が入っているのを見ることは多くないですが、江戸時代は苗作りから田んぼ作りまでとても手間暇がかかって、これから夏を迎えて雑草取りに追われる毎日で、田んぼ漬けでした。農民は休みなく働いていたということがよくわかりました。そして面白かったのが、結髪で、江戸時代の男女は鬢つけ油を塗っているので髪型はいつも整然としているのですが、あまり洗髪をしないので、汗や埃で臭気が漂っていたそうです。それを香料でごまかそうとするので、余計に複雑な悪臭がしたそうです。幕末の京都で新撰組が芸妓を捕らえて取り調べたとき、頭髪の異臭で耐えられなかったという話が残っているそうです。江戸でも御殿女中ですら日...【7月6日】
ビックコミックオリジナルです。セシルの女王はヘンリー8世の6人の妻の生き様が終わり、1ヶ月のブレイクがあって、エドワード王子とメアリ女王の話になっていきます。セシルとエリザベス女王との話はまだまだ先ですね。【7月5日】
江戸時代は駅前商店街などはありませんから、日々の食品とか日用品などをお店を探して買うことになります。実際はお店に買いに行くよりも、行商が裏長屋の奥まで売りにくるのを買うのですね。売るものを細分化していて、一人の行商は一つのものを売っているわけで、江戸の町中は行商の売り歩く声で実に賑やかだったのではないかと思います。時代劇を見ていると、夜暗くなって家に戻ると火打石で行燈に簡単に明かりを灯すシーンがありますが、火打石の火花でそんなに簡単に灯心、ローソクに火がつくものかと不思議に思っていました。そこのところは付木売りという行商が付木を売って歩いていたのです。マッチのようなもので、柿葺き(こけらぶき)の板のような薄い小片の板の先に硫黄が付いていて、火打石の火花をそこに移すと発火して燃え、その炎を行灯などに移して点...【7月4日】
先日、大江戸復元図鑑武士編を読みましたが、今度は庶民編を借りてきました。裏長屋、町奉行、町年寄などの話から始まりました。作者の画がわかりやすくて面白いのがこの本の特徴です。【7月3日】
最近は図書館に足繁く通っているのですが、(文学作品の)書架を眺めていると、かつて名のしれた作家の単行本が静かに資料のように並んでいて、一方でこの作家の作品がこれしか並んでいないのかと思ったりもします。職業作家は食うために売れる本を書いてきたわけですが、売れなくても純文学を書き続けるという人は今やいないのでないでしょうかね。ただでさえ本が売れないというご時世で、作家も大変です。また出版社を通さずにネットで作品を発表する人もいますね。かつてのベストセラー作家とその作品は今はどう評価されているんだろう、と文芸評論家の小谷野淳の本を読みましたが、面白かったです。発表当時の評価と今になっての評価とが、時代の流れですっかり変わって、この一作品で名を残した作家もいるし、数多く発表しても埋もれてしまった作家もいます。それ...【7月2日】
千葉一族の歴史を読了です。著者は高校生の時から千葉氏にハマり在野の研究家として幾星霜という人です。日本中の千葉氏の末裔を訪ね、中国にも行っています。面白かったので千葉市郷土博物館に行ってもっと知りたかったのですが、10月までリニューアル閉館中でした。残念。そういえば江戸東京博物館も長期の閉館中で、オープンは来年とのことです。「千葉一族の歴史」鈴木佐編著戎光祥出版【7月1日】
引き続き千葉一族の歴史を読んでいます。千葉県に住んでもいない限り、千葉一族に興味を持つことはないと思うのですが、本当に全国に系譜や伝承が広がっていることがわかります。前5千円札の新渡戸稲造も千葉氏の末裔だそうですよ。【6月30日】
ペリーが幕府を威嚇して下田と箱館の開港を取っていったあと、ロシアのプチャーチンが再び訪れます。まず大阪湾に姿を見せ、東海道沿いを江戸湾に向かいます。幕府は必死に下田で押しとどめ、ここで川路聖謨もやってきて再び日ロ会談が行われます。1回目が終わって2回目に移ろうというときに、安政の大地震が起きます。これは今危惧されている南海トラフの地震ですね。当然西日本での被害が大きいですが、下田も大津波に襲われ壊滅します。プチャーチンの乗っていたディアナ号は津波に翻弄され竜骨を折ってしまい沈没しないまでも航行不能になってしまいます。このディアナ号遭難の話は有名ですね。【7月20日】
川路聖謨の二日目です。長崎でプチャーチンとの外交交渉が終わって江戸への帰還中、ペリーの二回目になる江戸湾への来航事件が起きました。川路は勘定奉行という高官でありながら、人目のないところでは籠を降りて徒歩で先を進めます。共の者たちの方が参ってしまうほどの強硬軍でした。ペリーは軍事力を背景に強硬に開港を迫ります。そして幕府は下田と箱館の開港を認めるのでした。【7月19日】
久しぶりに吉村昭を読み始めました。幕末の幕府の外交を支えた川路聖謨の物語です。落日の宴というタイトルで、ロシアからの使節、プチャーチンと長崎で外交交渉をするところから物語は始まります。幕府(日本)として外交経験が無い中、開国要求を突きつけるロシアを相手に、一歩もひるまずに交渉した川路聖謨は現代の日本外交にも登場してほしいですね。【7月18日】
オリエントというのは一言でいえば今の中近東といわれるところです。中近東はアラブ人とイラン人が住んでいるというイメージですが、古代オリエントは他民族が切磋琢磨で王の興亡を繰り返していました。イラン人はペルシャとして古代オリエント史でも一番最後に登場しますし、アレクサンダー大王の帝国が崩壊した後はギリシャ人が先住民族の上に王国を作って支配しました。ヘレニズムという時代ですね。エジプト最後の王朝でクレオパトラのプトレマイオス朝もギリシャ人国家でした。ローマ帝国に支配された後混沌として、やがてマケドニアにはトルコ人が入り、イスラームが始まるとアラブ人が全体を覆うという風になったようです(イラン=ペルシャはイラン人)。古代オリエント史というのはアラブの歴史ではないのですね。駆け足でしたが人類最初の文明を俯瞰できた本...【7月15日】
CAPA7月号を読んで、ちょっと知識の再確認でブルーバックスのフォッサマグナをサラサラっと再読しました。フォッサマグナは日本列島の成り立ちと深く繋がっているので、面白いところです。【7月16日】
古代オリエント世界に最後に登場したのがアケメネス朝ペルシャ。ペルシャのイラン人はインド方面から移って来たそうです。イラクとイランはどう違うのか日本人にはわかりませんが、イラクはセム語族、イランはインド・ヨーロッパ語族で明確に違うのだそう。そしてアケメネス朝はほとんどのオリエント地域を支配するほどの大国となり、ギリシャとぶつかり、ペルシャ戦争は有名なところです。そしてギリシャ北方の王国からアレクサンダー3世(大王)が登場し、彼によって滅ぼされます。これで古代オリエントは終焉を迎えるということになるそうです。なるほど。【7月14日】
エジプト史というのは広義にはオリエント史ですが、傍流というものだそうです。エジプトは食料も鉱物資源にも恵まれていたので古王国の頃などは自国で完結していたらしいです。王朝には盛衰があるのであるタイミングで東からシナイ半島に放牧民族が移動してきてそのまま定着したようなことがあったそうで、だんだんオリエントとの結びつきが増えてきます。シリア辺りまで軍隊を出したりもしました。なかなかエジブト史というのを聞く機会がないのですが、ざっとした流れをこの本で知ることができます。エジプトにやってくる民族は多いのですが出て行く民族はないそうです。ナイルの水を使った小麦、大麦栽培はとても魅力があったということです。【7月13日】
古代オリエントの中でもヒッタイトという国は鉄器を始めた国として覚えています。アナトリアという現代トルコの小アジア中部にあった国です。前1500年頃を中心に500年ほど栄えた国です。鉄器を持っていれば青銅器に比べ圧倒的に破壊力があるのでオリエントを全部統一できそうですが、まだまだ貴重品で、他国への献上品としてあったそうなので、実用的に兵器に用いられたわけではありませんでした。国家機密の製鉄はヒッタイト滅亡後周囲に広まり、青銅器文明から鉄器文明へと変わったということです。【7月12日】
古代オリエントの歴史は紀元前8000年の頃に農耕文化が始まり、紀元前3000年頃にナイル川を持つエジプトとユーフラティス川を持つメソポタミアで文明が始まったという流れになります。農耕文化ではすでに灌漑が始まっています。エジプトは王朝が連綿と続きましたが、メソポタミアは王朝が生まれては消え、そしてまた生まれる歴史となりました。そんな中でもよく聞くのがアッシリア、バビロニア、ヒッタイトというところ。これらの国々は2000年という幅の中で関係してきたというと、現代はたかが200年くらいの幅で戦いを繰り広げています。今後1800年で今の諸国は存続できて、未来の歴史教科書に載ることができるでしょうか。【7月11日】
オリエント全史を読み始めたのは昼飯後で、エアコンの下で読み始めたら程なくうたた寝ってしまい、今日はほとんど進まずでした。【7月10日】
高校時代好きだった教科は世界史でした。受験も世界史でやりましたが、世界史は地理の要素もあるので好きでした。でも一国の歴史でも大変なのに日本以外全ての歴史を学ぶなんて大変ですよね。そういう意味で世界史概観というのが正しいのではと思います。人類史を俯瞰するとこの2千年余りは地球のあちこちに文明が栄えましたが、それ以前は東西はイランからエジプト、南北は黒海からアラビア海に面する地域をオリエントと呼び(呼んだのはヨーロッパ人ですが)そこに歴史は集中しました。人類史の半分以上はここで起きたことが歴史だそうです。文字がないと歴史とはいいませんから、縄文時代が5千年続きましたといっても歴史とはいえません(考古学の世界です)。受験の時にも苦労したのがそのオリエント史でしたが、古代オリエント全史を読み始めました。【7月9日】
鉄道ファン7月号を読んでいた1日です。二階の自室が猛烈な暑さで、夕方でも36度なので、涼しい居間に避難してます。で、こういう時は紙の本よりもiPadでパラパラ見る方が楽なので、正しく活字には触れておりません。寝る時はさすがにエアコンで冷やすのですが、寝る頃になっても階段の手すりが過熱しているのであります。【7月8日】
本棚に鎮座している東京電車のある風景Ⅱというのを読みました。昭和30年代から40年にかけての国鉄(当時)や私鉄の写真と今の写真とを対比しています。ただし、今といっても平成12年頃の話です。それから比べてもだいぶ東京は変わりましたからねえ。当時の街の様子が載っていますがこういうのを見ているのが楽しいです。【7月7日】
暑くて暑くてうんざりです。あと2ヶ月半もこういう日々が続くのかとおもうと・・・。ビックコミックオリジナルを読みましたが、ビックコミック4誌連合の新人コミック大賞で佳作をとった作品が掲載されていました。初めての殺人というものですが、なかなか衝撃的なストーリーでしたね。殺人が日常的に起きる街での高校生の初めての殺人という話ですが、コミックならではの内容だと思います。【7月6日】
太平洋戦争の記録物語は数多いですが、硫黄島の話といえば栗林中将のものが有名です。おうおうにしてそこにいた軍人からの目線で描かれています。それぞれの兵士たちがどう戦ったのかを知るのはいいのですが、野戦病院長の目線で書かれた玉砕の硫黄島に生きた混成第二旅団野戦病院という本がkindle本で目についたので読みました。著者はここの院長の軍医大尉ですが、この大戦なんと3度目の召集でした。それもよりによって硫黄島でした。サイパンを制圧した米軍はここを制圧し不沈空母とします。ここからB29が日本列島に向けて飛び立ちましたが、日本軍としてはなんとかそれは避けようと激戦が繰り広げられました。米軍もこの戦いでの損失は想定外のものでした。日本戦闘部隊がついに玉砕した後も病院は残ります。院長は最後は軍医兵士たちで(軍事訓練を受け...【7月5日】
愛犬の葬式を出してきました。昨日ドライアイスを買ってきて冷やしたので、すっかりと冷たい体になっていました。でも毛だけは生前のままで、撫でると思い出がよみがえります(涙涙涙)。荼毘に伏して骨を持って帰りました。まだ動物霊園には入れられませんね。前に飼っていた時も、2、3年は家に置いてあった記憶があります。【7月4日】
我が最愛の犬が逝ってしまい、今日はペットロスの1日でした。もう下半身も立たなくなって、昨夜はこのまま夜を越せるかと思っていたのが、朝は望外に生きていたのでこれはよかった、と思っていた矢先、午前のちょっと目を離した隙に旅立ってしまいました。心臓と心膜の間に水が溜まり(心嚢水という)何回も注射器で吸い出していましたが(なんと麻酔なしなんです)ついに力尽きました。中型犬は15歳くらいまでは生きるものですが、10歳の誕生日をあと4日後の七夕に控えた今日9歳でついえました。ということで活字はなしです。【7月3日】
Kindleで別冊文藝春秋7月号をパラパラめくって読みました。全部の小説を読む気はさらさらなかったのですが、推理物とホラーもの、書評に随筆などを読みました。ホラーものって久しぶりに読みましたが、自分自身は超自然というのは信じていないのですが、でも怖いものは怖い。あまり読んでいませんが今までで一番怖かったのは貞子です。【7月2日】
dマガジンで歴史人7月号を読みました。敗者の日本史特集でした。歴史は勝者によって作られるとは古今東西共通ですが、鎌倉北条氏、それを滅ぼした新田義貞、今川義元、武田勝頼、蘇我氏などが登場します。最近はこのような歴史上の敗者の方に興味が湧きますね。かつては豊臣秀吉や徳川家康の成功物語などが好きでしたが、年を取ってくると敗者に気持ちが移りますね。悪人がいいというのではなく、ひょっとしてこちらが勝っていればどうなっただろうというのが一つです。【7月1日】
八甲田山の雪中行軍大量遭難事故は、「無能な指揮官の命令によって、登山経験のない素人が準備不足のまま知らない山に登山した」ということでした。第5聯隊長津川は第31聯隊福島大尉の雪中行軍計画を知り、自分のメンツ保全から急遽雪中行軍を指示、しかし準備期間は全くなく、現地のことを知る人はなく、地図もなく地理も全く無案内で始めたもので、さらに同行の大隊長の雪山素人ぶりは目に余るものがあります。一方で31聯隊の福島大尉はルート上の村民に饗応を指示、さらに教導も強要します。どの将校もまともな判断をできる人たちではありませんでした。事故後陸軍は大甘の処分を下します。軍隊は一人のミスは上官のミス、その上官のミスとつながるのでどうしても処分が甘くなり、無責任体質となってしまいます。太平洋戦争でもこれが大いに発揮されてしまい、...【6月30日】