7月26日〜27日にFOMC(米連邦公開市場委員会)が開 催され、「プラス0・75%」の政策金利の引き上げが決定して います。これについて、第一生命経済研究所・熊野英生氏は、次 のようにレポートしています。 ───────────────────────────── 現状のインフレ率は、2022年6月に米消費者物価が前年比 9・1%という驚くべき高い伸びになっている。FRBは利上げ でそれを…
今朝は、物価の話をひとまず置いて、日経平均株価について視 点を移してみます。このところ、日経平均株価が伸び悩んでいる からです。7月24日の日経平均株価の終値は32760円94 銭ですが、ただし、前日比+約396円と急上昇しています。7 月3日から24日までの過去15日間の騰落を見ると、次のよう になっています。○印は前日よりアップ、●印は前日よりダウン をあらわしています。 ────────…
東京大学が2016年2月22日に提供する「高精度・高頻度 な物価指標の開発と配信」によると、このプロジェクトの主な研 究テーマは、「長期デフレの原因に関する研究」であったという ことです。 昨日のEJにおいて、国が毎月算出している「総務省指数」は ラスパイレス指数であり、東京大学が毎日算出している東大指数 は、トルンクビスト指数であることを指摘しています。しかし、 ラスパイレス指数はその性質…
「東大日次物価指数」というものがありますが、ご存知でしょ うか。「日経POS(販売時点情報管理)情報」から取得する全 国約300店のスーパーの食料品、日用雑貨など約200品目の 価格情報をもとにして毎日算出されています。なお、200品目 には、家電やサービスや生鮮食料品などは、含まないことになっ ています。 「東大日次物価指数」は、渡辺努東京大学大学院経済学研究科 教授の研究テーマとして「長…
EJは、本日、第6000号に到達しました。土曜、日曜、祝 日を除いて日刊メールを送ると、1年で約250回、4年間経つ と、約1000号になります。したがって、6000号というこ とは、約24年間書いてきたことになります。今年に入ってから の入院で、連続記録は未達成になりましたが、こんなに長い間書 き続けられたのは、読者のお蔭であり、厚く御礼申し上げます。 これからも休刊はしばしばあると思いま…
「物価とは生計費指数である」──話はここまできています。 しかし、ここから先が大変なのです。生計費指数とは、各家庭の 生計費をもとにして算出した一種の物価指数であり、一定の標準 生活を営むために必要な費用と変動を示す指数のことです。一般 的に、食費、光熱費、被服費、住居費、雑費の5つの指数を計算 して算出します。 そもそも消費者というのは、財やサービスを消費することによ って、自分の欲望を充…
「物価とは何か」──始めに謎のような言葉を出して注意を喚 起し、それを少しずつ具体的なものに近づけて行く──これが、 渡辺努東京大学教授の話の進め方のようです。渡辺教授はさらに 物価の正体に迫っていきます。 ───────────────────────────── �@ 物価とは「蚊柱」である。 �A物価を決めるのは貨幣の魅力である。 → �B 物価とは…
2017年1月30日のことです。米プリンストン大学教授で あるクリストファ・シムズ氏が来日し、日本で公演を行っていま す。クリストファ・シムズ教授は、ゼロ金利制約下では金融政策 のみでは、物価を十分にコントロールできず、財政政策が重要な 機能を果たすという趣旨の講演を行い、注目を集めています。 2021年現在、日本政府は約1000兆円の国債を発行して いますが、これらはいずれも利子を付けて返…
7月14日のEJの重要部分を再現し、物価につい考えます。 ───────────────────────────── �@ 物価とは「蚊柱」である。 �A物価を決めるのは貨幣の魅力である。 ───────────────────────────── 渡辺努教授の本/『物価とは何か』の読者は、読み始めて間も なく、ひとつの不思議な言葉にぶつかります。それは「貨幣の魅…
素人は「物価とはモノの価格」と単純に考えます。黒田前日銀 総裁は、アベノミクスによるデフレ克服を実現するため、「2% のインフレ目標」を掲げて、消費者物価指数(CPI)を2%に 引き上げ、それを安定的に維持するため、異次元の金融緩和を実 施継続しましたが、結局不発に終わっています。 中東の原油価格が高騰し、石油関連製品の価格が上昇すれば、 素人なら誰でも消費者物価指数も上がると考えます。狂乱…
「狂乱物価」について考えてみます。正しくいうと、インフレ は2回起きています。1973年10月、中東産油国が原油価格 を70%引き上げたことを受けて、インフレが発生しています。 このインフレを「第1次オイルショック」と呼んでいます。この とき、日銀はインフレを抑えるため、公定歩合(政策金利)を9 %まで引き上げています。金融を引き締めたのですから、景気が 悪化し、不況に陥っています。 その後…
インフレを日本人はどのくらい経験しているでしょうか。戦後 に絞ると、常識的には今回の世界インフレをのぞくと、次の3回 経験していることになります。 ───────────────────────────── �@終戦直後のインフレーション 1945年〜1949年 �A狂乱物価のインフレーション 1973年〜1974年/1979年 …
今回のテーマの中心は物価と中央銀行です。EJでは、日本の 中央銀行である日本銀行を取り上げたことはありますが、物価の ようなテーマを取り上げたことはありません。しかし、現在、世 界インフレが起こり、本当に何十年ぶりに物価が話題になってい ます。そういうとき、たまたま書店で渡辺努東京大学大学院教授 による『世界インフレの謎』(講談社現代新書)を購入し、読ん で私は物価について興味を持ったのです。…
今年に入ってから、EJでは、連続して経済のテーマを取り上 げています。本当はメタバースと経済の関係について書きたかっ たのですが、予想よりもメタバースの動きは鈍く、日本経済の動 きが急ピッチで動いています。30年ぶりでそこに何か大きな変 化が起きているようです。 30年ぶりの変化とは「インフレの到来」です。アベノミクス における日銀の「異次元の金融緩和」の狙いは、「2%程度の緩 やかなインフ…
本日は「七夕/たなばた祭り」です。株式格言に次の言葉があ ります。 ───────────────────────────── ◎株式相場のアノマリー(経験則) 「七夕天井・天神底」 ───────────────────────────── 「七夕」は7月7日であり、「天神」とは天神祭のことで、日 本各地の天満宮で催される祭りです。なかでも7月24日〜2…
6月26日〜28日、欧州中央銀行(ECB)主催で、国際金 融会議「ECBフォーラム」が、ポルトガルの歴史的観光地シン トラで開催されました。その最終日には、主要中銀のトップであ る次の4人によるパネル討議が行われたのです。 ───────────────────────────── パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長 ラガルドECB総裁 ベイリー英イングランド…
今回のテーマは今日で40回になります。しかし、世界インフ レは収まっておらず、日本経済の先行きについてもウオッチング してみたいと思います。そうすると、あと50回ぐらいは必要と なり、長くなってしまうので、一応今回のテーマは7月7日で終 了し、10日からは新しいテーマで書くことにします。 昨日のEJで、「ユニコーン」のことをご紹介しました。ユニ コーンは、企業価値10億ドル以上の未上場企業の…
6月30日の日経平均株価の終値は3万3189円04銭── 依然として3万円台を維持しています。今回の株高の要因の1つ が、東京証券取引所の積極的な改革への取り組みが功を奏してい ることは確かです。 岸田内閣は、2022年11月24日に「スタートアップ育成 強化のための5か年計画」を発表しています。ここで、スタート アップとは何かについて知る必要があります。とくにベンチャー との違いについて理…
「BIS/国際決済銀行」と呼ばれる組織があります。193 0年に設立された中央銀行をメンバーとする組織であり、スイス のバーゼルに本部があります。「BIS」は次の言葉の略字です が、行名の由来は、第1次世界大戦後のドイツの賠償金支払いを 円滑化する目的で生まれたものです。 ───────────────────────────── ◎BIS/国際決済銀行 Bank for Interna…
「ブログリーダー」を活用して、平野 浩さんをフォローしませんか?
指定した記事をブログ村の中で非表示にしたり、削除したりできます。非表示の場合は、再度表示に戻せます。
画像が取得されていないときは、ブログ側にOGP(メタタグ)の設置が必要になる場合があります。