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2018/12/31

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  • キンブナの飼育法~キンブナを飼ってみよう!

    今回はキンブナの飼育について語る。 私は8年以上キンブナの飼育を続けており、そこから得た経験や、加えて書籍を数冊読んで得た知識も加えて本記事を執筆した。 キンブナ飼育を考えている方の1つの参考例になれば幸いである。

  • 生物の寿命はどのように決まるのか? テロメア、アポトーシスとは?

    生物はなぜ老化するのか、なぜ寿命があるのか。 これには諸説があり、テロメアと呼ばれるものが大きく関係しているのだとか。 今回は、生物の死について簡単に解説していこうと思う。

  • 性別はどのように決まる? 性染色体って?

    生まれてくる子供がオスになるか、あるいはメスになるかはどのようにして決まっているのだろうか。 どうやら、染色体の受け継ぎ方のパターンにその秘密があるらしい。 今回は生物の性決定についてお話しよう。

  • 生物の体の大きさには規則性がある? ベルクマンの法則とは?

    生物には体が非常に大きなものから、ヒトの目には見えないくらいミクロのものまで、様々な大きさのものがいる。 では、生物の大きさはどのような要因で決まるのだろうか。 また、生物の体の大きさには何か規則性のようなものはないのだろうか。 今回は、生物の体の大きさや体重について語ろう。

  • 遺伝子組み換え技術とは何か? 安全なのか?

    「遺伝子組み換え」という言葉を聞くようになって久しいが、この技術に対しては不安や恐怖のようなものを感じている方も多いのではないだろうか。 誤解も多いこの技術は、調べてみると結構勉強になる。 では、今回は遺伝子の組み換えについて解説していこう。

  • DNA鑑定はどのように行われるのか? PCR法とは?

    DNAは、生物の非常に小さな細胞の中に入っている。 しかし、目を見張るスピードで日進月歩している我々の技術は、この極小の物質をも使って驚くべき方法を確立している。 今回はDNA鑑定と、重要な技術であるPCR法について学んでいこう。

  • 目の働きとは? どのような構造をしている?

    多くの生物は目を持ち、それによって外の世界を捉える。 その形や色、見える世界も様々で、目は生物を特徴づける一つのアイデンティティーでもある。 今回は目の機能や構造、仕組みについて解説していこう。

  • 痴呆とは何か? アルツハイマー病ってどんな病気?

    年をとると体にシワが増えたり、足腰が言うことをきかなくなったりするのはごく当たり前の老化現象で、当然脳も例外ではない。 では、なぜ年をとると脳の働きが鈍くなったり、病的に脳の機能が低下してしまうのだろうか。 今回は、そんな加齢に伴って発症する難病の一種であるアルツハイマーについて語る。

  • アミノ酸とは何か? コドン表って?

    アミノ酸はタンパク質を作る材料になる物質であるが、そもそもアミノ酸とは何者なのか、そしてどのくらいの種類があるのだろうか。 今回は、アミノ酸の基本的な知識を簡単に学んでいこう。

  • タンパク質とは何か? 体の中でどのような役割をしている?

    タンパク質は、三大栄養素のうちの1つになっているくらい重要な栄養素である。 同時に、私たちの体の様々な部分を作り、体内で非常に多くの役割を担っている。 今回は、タンパク質が体の中でどのような役割を果たしているのか、そしてそもそもタンパク質とは何かということを解説していこう。

  • ウニの発生はどのように進むのか?

    今回はウニをモデルに動物の発生について考えていこう。 ウニは一見とても生物らしからぬ見た目をしているが、発生の立派なモデルになっている。 少々難しい用語も出てくるが、分かりやすく解説したつもりなので発生の不思議と面白さを感じていただけたら嬉しい

  • 細胞とは何か?

    生物の体は1つないし無数の細胞でできており、細胞を持たない生物は存在しない。 どんなに複雑そうに見える生物でも、その体は全て細胞が作っている。 つまり、細胞とは生物の体を作る最小単位である。 今回は、細胞について概要的に学んでいこう。

  • アブラムシとは? その驚くべき生態とは?

    害虫として一部から嫌われているアブラムシだが、今回はそういった負の側面だけではなく、純粋に「アブラムシ」という一種の昆虫について迫る。 彼らは面白い生活環を持ち、そんな彼らのイメージを、単なる害虫で終わらせてしまうのは非常にもったいない。 では、アブラムシについてたっぷり見ていこう。

  • 日淡入門種! モツゴ(クチボソ)を飼ってみよう!

    今回は、自身の飼育経験から、モツゴの飼育法を解説していこうと思う。 日々の飼育と観察、そして書籍などから得た情報をなるべく簡単に、余計なものは入れずにまとめているので、飼育の参考例にしていただけると嬉しい。

  • 感覚はどのようにして伝わる? 適刺激とは?

    生物は、環境の変化を感じ取るための器官を持っている。 その形や性能は種によって差があるのだが、今回は多くの生物が共通して持つ感覚器官について、ヒトを例にしながら見ていこう。

  • 生物の行動や反応にはどのような種類がある?

    動物はあらゆる刺激に対して様々な反応を見せる。 今回は、動物の面白い習性なども具体例としてピックアップしながら、動物にはどのような行動があるかを学んでいこう。

  • 刺胞動物とは何か? どのような種類がいる? クラゲとポリプの違いとは?

    聞きなれない言葉かもしれないが、刺胞動物とは何だろう? 実は刺胞動物はクラゲやイソギンチャクが所属している動物群で、その所属メンバーは奇妙なものから危険なものまで多種多様だ。 今回は刺胞動物について見ていこう。 目次 刺胞動物とは ヒドロ虫類 箱虫類 鉢虫類 花虫類 クラゲとポリプの違い 体の特徴 放射相称 刺胞 刺胞動物とは 刺胞動物とは、刺胞動物門に属する動物の総称で、世界で10,000種以上が確認されている。 skeezeによるPixabayからの画像 体のつくりによって、刺胞動物は大きくヒドロ虫類、鉢虫(はちむし)類、箱虫類、花虫類の4つのグループに分けることができる。 この動物群の代…

  • 神経とは何か? どのような種類がある?

    体中に張り巡らされている神経とは一体どのような役割をしているのだろうか。 また、神経にはどうやら種類が色々あって、生物によって神経の在り方も大きく異なるようだ。 本記事では、神経に関する基礎知識を重要な用語解説を中心にして学んでいく。 目次 神経とは何か 神経系と神経組織 神経細胞(ニューロン) 神経細胞の種類 神経による生物の分類 散在神経系と集中神経系 集中神経系の分類 まとめ 神経とは何か 神経とは、神経繊維(後述)が束になった器官で、体中に張り巡らされ、末端と脳・脊髄をつなぐ役割をしている。 モノを触ったとき、眩しい光を見たとき、それら末端で得た情報は神経を通って脳や脊髄に伝達されるの…

  • 真核生物の遺伝子発現はどのように決まるのか? 遺伝子発現調節とは?

    私たちの体にある無数の細胞は全て同じ遺伝子を持っている。 しかし、実際に働く遺伝子はほんの一部であり、細胞ごとに特定の遺伝子だけが働いているようだ。 今回は、真核生物の代表例である「ヒト」を例にとりながら、真核生物の遺伝子発現とその調節について解説していく。 目次 DNAの密度 遺伝子の発現 1つの生物の体に様々な細胞がある理由 遺伝子発現調節 基本転写因子 転写調節遺伝子 まとめ DNAの密度 DNAはヒモのような形をしているが、核の中でそのままの形で存在しているわけではない。 核内にてDNAは、ヒストンというタンパク質と結合し、ヌクレオソームという形になって存在している。 このように真核生…

  • 鳥類の基礎知識を学ぼう! 最大、最小の鳥は? 鳥が持つ声とは?

    大空を優雅に飛び回る鳥。 今回は、一般的な鳥類の知識について簡単に解説するが、中でも色・飛翔・声・渡りについてスポットライトを当てていきたいと思う。 では、鳥類についての基礎知識を、日本の鳥たちを例にとりながら学んでいこう。 目次 多様で歴史ある動物群 巨大な鳥と小さな鳥 鳥類の特徴 飛翔 鮮やかな色 コラム:幸せの青い鳥はいるの? 鳴き声と囀り 繁殖と子育て 留鳥と渡り鳥 夏鳥 冬鳥 旅鳥 多様で歴史ある動物群 Giani PraleaによるPixabayからの画像 鳥類は、脊椎動物に属する動物群の一つである。 世界には約8,800種が生息しているとされ、熱帯から北極に至るまで非常に広範囲に…

  • キツツキってどんな生き物? 舌がめちゃくちゃ長いって本当?

    今回は、キツツキについてその生態やひみつを探っていこうと思う。 キツツキは、私たち日本人の身近にもいるポピュラーな鳥であるが、実は驚くべき体の構造をしていたり、鳥類の中でも種類が豊富だったりと、非常に興味深い。 その面白さを知れば、今日からあなたもキツツキの虜になるかもしれない。 目次 分類と分布 生態 なぜ種類が豊富なのか? 体の構造はどうなっている? 木に垂直に止まれる やたら長い舌を持つ 振動から脳を守る仕組みが発達 とてつもない反射神経 "キツツキ"という鳥はいない!? キツツキと生態系 分類と分布 キツツキとは、キツツキ目 キツツキ科に属する生物の総称である。 ※上図では、亜目や下目…

  • 翻訳とは何か? コドンって?

    生物がタンパク質を作る際に、DNAの転写が行われたあとには翻訳という作業が行われる。 この翻訳はただ適当にされているわけではなく、どうやらルールがあって、それにはコドンというものが深く関わっているらしい・・・。 今回は、翻訳について少し詳しく見ていこう。 ↓タンパク質合成のプロセスに関しては、過去に簡単に解説しています。今回はその中の翻訳について詳しく見ていきます。 inarikue.hatenablog.com 目次 リボソーム 翻訳のルール tRNA コドンとアンチコドン まとめ リボソーム タンパク質の合成の第一ステップは、まず細胞の核内でDNAの情報がコピーされ、mRNAが作られる。 …

  • 卵には種類がある? 卵割とは?

    受精によってできた受精卵には、どうやら生物よっていくつかの種類に分類されているらしい。 また、受精卵(本記事では卵と記載していく)にはちゃんと上下の方向性があったり、分裂の仕方も生物によって異なるらしい。 今回は、精子と卵が受精を終えてできた受精卵について見ていこう。 目次 卵には上下がある? 卵割と卵黄 卵の種類 卵割の違い 哺乳類、棘皮動物 両生類 鳥類、爬虫類、魚類 甲殻類、昆虫 卵割のまとめ 同調分裂 まとめ 卵には上下がある? 減数分裂でメスの卵が作られるプロセスを思い出してみると、1つの一時卵母細胞から、最終的に1つの卵と、3つの極体ができた。 減数分裂を終えたばかりの頃のメスの卵…

  • 発生とは何か? 受精はどのようなプロセスで行われる?

    精子と卵が合体して受精卵になることはほとんどの人が知っていると思うが、その現象を説明するとなると少々難しいかもしれない。 今回は、発生というものは何かということを超簡単に触れ、その第一段階でもある受精がどのように行われ、成立するのかを見ていこう。 目次 受精と発生 受精の過程 先体反応 表層反応 多精拒否 まとめ 受精と発生 受精と発生、それぞれどのような意味だろうか。 別の記事でも解説しているが、配偶子である精子と卵が接合することを特に"受精"という。 それに対し発生とは、受精から実際に個体が形成されるまでのプロセスをいう。 受精卵が成長していって、赤ちゃんの体ができるまでの過程を発生って言…

  • 精子と卵はどのようにしてできるのか? 両者のでき方の違いとは?

    私たち人間を含め、多くの生物が生まれるためには精子と卵が受精する必要がある。 さらに受精には精子と卵が必要で、精子はオスが作り、卵はメスが作る。 では、これらはどのようにしてできるのだろうか。 今回は精子と卵について見ていこう。 目次 精子 精子の構造 どのようにして作られる? 卵 卵の構造 どのようにして作られる? まとめ ↓生殖については、こちらの記事で広く浅く解説しています。 inarikue.hatenablog.com 精子 精子は、動物のオス(男の子)が作る雄性配偶子である。 今回は、私たち人間を例に精子について見ていこう。 精子の構造 精子の体(?)は分割すると頭部・中片・尾部の…

  • ハゲワシとはどのような生き物か? なぜ頭がはげているのか?

    死肉を食べる鳥・・・といえば、ハゲワシやコンドルを思い浮かべる人は多いだろう。 しかし、コンドルと比べると、"ハゲ"というネーミングが目についたり、アニメやゲームの世界では悪役にされることもしばしば。 そんな彼らはなぜ頭がはげてしまったのだろうか。 今回はハゲワシの生態やトリビアを覗き見ていこう。 目次 ハゲワシとは 旧世界種と新世界種 なぜ頭部がはげているのか 頭の"はげ具合" どうやって餌を見つけている? 変わった種類も・・・? コラム:これもハゲワシ? まとめ ハゲワシとは ハゲワシとは、タカ科に属する鳥のうち、死肉を主食とする種の総称である。 南極とオーストラリアを除く世界中の大陸に生…

  • DNAの転写はどのように行われるのか? 選択的スプライシングって?

    DNAの転写では、スプライシングという非常に重要な現象が起こるらしい。 以前の記事で、タンパク質が作られる過程をざっくりと学習した。 今回は、その過程をちょっと詳しく見ていくが、中でもDNAの転写についてスポットライトを当てて解説していこうと思う。 ↓タンパク質が作られる大まかな流れは以下の記事で解説しています。 inarikue.hatenablog.com 目次 DNAの転写 DNAと塩基 転写のプロセス スプライシング まとめ DNAの転写 DNAの塩基配列がRNAにコピーされることを転写という。 生物は体内で様々なタンパク質を合成し、臓器など様々な体の部分を作っている。 このタンパク質…

  • DNAの複製はどのようにして行われるか?

    DNAの複製とは、簡単に言ってしまえばDNAの数を倍にすることだ。 では、もし複製をしなかったらどうなってしまうのだろうか。 複製は真核生物と原核生物で異なる点があるのだが、今回は真核生物のDNAの複製について学んでいくこととする。 聞きなれないカタカナなどの用語が多く出てきてとっつきにくいかもしれないが、今回はDNAの複製について見ていこう。 ↓DNAの複製などについては、以下の記事で簡単に解説してるので、こちらを一度ご覧になってから当記事を見ると理解が深まると思います。 inarikue.hatenablog.com 過去記事もう1つ 目次 DNAからDNAへ 複製の開始 DNAには方向が…

  • 久々の魚たち 2019.10.5 60センチ熱帯魚混泳水槽レポート

    水槽の観察記録、ずいぶんご無沙汰でした; しばらく飼育魚についてのレポートを書いていなかったので、今回は60センチ水槽の様子を報告しようと思う。 いくつかの水槽を畳み、新規に立ち上げたものにまとめたりしていたのでかなり変わっているが、その過程も簡単に報告していきます。 目次 長期の外出 大磯水草水槽 熱帯魚45センチ水槽 新水槽立ち上げ 生体たち 水草紹介 長期の外出 7~9月は、あまり生き物の世話ができませんでした。 理由は、2か月近い長期の出張を命じられ、泣く泣く遠征をしていたからです。 とはいえ、2か月という長期間水槽を全く放置していくわけにもいかないので、オートフィーダー(自動給餌器)…

  • 食虫植物の現在!そしてアボガド始めました 2019.10.3 植物レポート

    今回は私が飼育している植物とテナガエビの飼育レポートを綴る。 紹介するのはハエトリソウ、モウセンゴケの2種の食虫植物と、何となく始めたアボガドである。 ↓前回の観察記録はコチラ inarikue.hatenablog.com 目次 ハエトリソウ モウセンゴケ アボガド ハエトリソウ 普段の世話は1日2回霧吹きをかけ、土は常に湿らせるよう心掛けている。 腰水で飼育しており、2~3日で皿の水を全換水している。 現在の様子 ハエトリソウはホームセンターでモウセンゴケと一緒に飼ったのだが、あまり殖えていない感じがする・・・? ↓これは、飼育当初(3日目くらい)の様子。 毎日見てると実感ないけれど、当初…

  • エボラウイルス病とはどういう病気なのか?

    2014年頃に世界的な流行の兆しを見せ始め、一部地域ではWHOが緊急事態宣言をするなど、世界中が注目し、震撼したエボラウイルス病。 この非常に危険な感染症は今現在もなお、流行を繰り返している。 今回は、エボラウイルス病とはどういう病気なのか学んでいこう。 目次 アフリカの風土病 どのような病気なのか 潜伏期間 非常に高い致死率 感染経路 エボラウイルスとは 構造 5種類いる 自然界ではどこにいるか 感染と増殖のプロセス まとめ アフリカの風土病 エボラウイルス病は、元々はアフリカ中央部の一部の国の僻村で見られた風土病であった。 この病気の存在が初めて確認されたのは1976年、アフリカ中央部のス…

  • 細胞膜はどのようにして物質の輸送をしているのか?

    生物の細胞が生きていくためには、その内部でエネルギーを作るだけではなく、外部から栄養を取り込んだり、エネルギーを作るための材料を取り込む必要がある。 そこで細胞膜は、細胞を外部と仕切るための単なる仕切りであるだけではなく、外部との物質のやりとりをコントロールする機能を持っている。 少々マニアックに感じられるかもしれないが、今回はそんな細胞膜がどのようにして外部とのやりとりを行なっているのかを見てみよう。 ↓今回の記事は細胞膜についてある程度の知識があることを前提に書いていますので、下記もご参考ください。 inarikue.hatenablog.com 目次 細胞膜とタンパク質 受動輸送と能動輸…

  • メンデルの法則とは? 純系と雑種って?

    遺伝子というものは実に多様である。 体色を決定する遺伝子、背の高さを決定する遺伝子、植物の種子の形を決定する遺伝子など、生物は遺伝子の組み合わせによってできている。 そして非常に興味深いことに、遺伝には一定の法則がある。 今回は、有名なメンデルの法則について簡単に学んでいこう。 ↓遺伝子について以下の記事も書いています。 inarikue.hatenablog.com inarikue.hatenablog.com 目次 遺伝と形質 メンデルの法則 分離の法則 独立の法則 優性の法則 遺伝子の表し方 純系と雑種 親世代と子世代 孫世代 まとめ 遺伝と形質 まず、遺伝と形質という用語について簡単…

  • 生物はどのようにして子孫を残すのか? 生殖にはどのようなものがある?

    生物にとって生殖は最も重要な行為である。 たとえどんなに体が巨大であっても、強力な毒を持っていても、種として生き残らなければ意味がない。 だから生物たちは様々な生殖手段を工夫し、今現在に至るまで生き残ってきた。 今回は生物の生殖について簡単に学び、その驚くべき繁栄戦略を垣間見てみよう。 目次 生殖とは何か 生殖細胞 有性生殖 無性生殖 分裂 出芽 栄養生殖 胞子生殖 コラム:受精と接合 まとめ 生殖とは何か 生殖は、簡単に言ってしまえば子供を作ることである。 生物が次の世代を生きていく新しい個体を作ること、それが生殖だ。 生殖は生物の体の中にある生殖細胞によっておこなわれる。 生殖細胞とは、生…

  • 酵素とか補酵素って何だろう?

    生物の体内では何種類もの酵素が働き、その生命活動に多大な貢献をしている。 酵素という名前自体は誰もが一度は聞いたことがあると思うが、では酵素は生物の体内でどのような働きをしているのだろうか。 今回は、酵素というものについて学習していこう。 目次 酵素とは何か 基質 酵素の特性 特異性を持つ 反応の前後で変化しない 生物によって適性温度がある 酵素ごとに適切なpHがある 阻害剤 競争的阻害剤 非競争的阻害剤 補酵素 酵素量の調整とフィードバック まとめ 酵素とは何か 酵素はタンパク質でできた物質で、生物の体内にて代謝を促進する働きを担っている。 代謝は生物の体内にて起こる化学反応全般であり、酵素…

  • 葉緑体を持たない生物の光合成とは?

    光合成といえば植物、葉緑体といえば植物・・・と、光合成は植物の専売特許と思われがちだ。 しかし、植物以外にも光合成をする生物がいて、しかも彼らは葉緑体を持っていない。 さらに驚くべきことに、中には光すら使わずに有機物を作れる生物までいる。 今回は、様々な生き物の有機物合成について見ていこう。 ↓光合成については以下の記事をご参考あれ。 inarikue.hatenablog.com 目次 光合成と細菌 光合成細菌 シアノバクテリア 光を利用しない有機物合成 化学合成細菌 コラム:化学合成細菌の誕生 まとめ 光合成と細菌 光合成とは光を利用して生きるために必要なエネルギーを作り出すことだ。 光合…

  • 光合成とは何か? 光の強さや温度、二酸化炭素との関係は?

    動物は生きるためのエネルギーを得るために、餌を求めて活動する。 しかし植物は動物と違い、動き回ることができない。 だから植物は自力でエネルギーを作る仕組みを生み出した。 それが光合成であり、今回はそんな植物の光合成の話。 目次 光合成とは? 光合成の仕組み 外的要因 温度 二酸化炭素の濃度 葉緑体と色素 光合成と光の色(波長) 吸収スペクトル 作用スペクトル 光の強さと植物の成長 陽性植物と陰性植物 まとめ 光合成とは? 光合成とは、光エネルギーを利用して、無機物から有機物を作る代謝の一種。 植物の細胞の中にある葉緑体という器官でおこなわれる。 上図は葉緑体を簡単に描いたもの。blue dev…

  • 花はなぜ咲くのか? 植物の基礎知識を復習!

    本記事では植物に関する基礎知識をおさらいしていこう。 今回は被子植物や裸子植物といった、私たちが義務教育下の理科で習った懐かしい内容も登場する。 ちょっとノスタルジックな気持ちになりながらゆる~く学んでいこう。 目次 植物の構造と役割 花 葉 網状脈と平行脈 茎 根 根毛 被子植物と裸子植物 双子葉類と単子葉類 まとめ 植物の構造と役割 花はなぜ咲くのだろう? それは一言で言えば生殖のためだ。 もっと具体的に言うと、花粉を運搬してくれる昆虫たちに見つけてもらうため。 では葉はどのような役割をしているか? 茎や根はどうだろう? 花 花の基本構造を下図に示した。 ※絵のモデルはアブラナです。 花は…

  • 久々の水槽記録 2019.07.27 大磯水草水槽レポート

    今回は久々の(4ヶ月ぶりくらいに)水槽観察記録を書こうと思う。 舞台は大磯を敷いた45センチ水槽の"自称"水草水槽で、生体の話をメインにしていく。 水草水槽と言いながら生体ばかり語ることに関しては突っ込まずにご覧ください。 ↓前回の記録は以下の記事になっています。 inarikue.hatenablog.com 目次 現在の水景 生体たち バルーン・ラミレジィ カージナルテトラ レッドテトラ ゴールデンプリステラ グローライトテトラ ブラックネオンテトラ サイアミーズ・フライングフォックス 最後に~近況報告と予定 現在の水景 インディカがめちゃくちゃ繁茂しています。 トリミングを一切せずに様子…

  • 血糖値とは? 糖尿病って?

    今回は、私たちの健康状態の指標の1つとなる血糖値のお話。 血糖値とは何か、どういう仕組みで血糖値が一定に保たれているのか、血糖値に異常があったらどうなるのか 、血糖値について色々学んでいこう。 ※今回の記事は以下の記事もあわせて参考にしていただくと理解が深まると思います。時間がある方はぜひ見ていってください。 inarikue.hatenablog.com inarikue.hatenablog.com 目次 血糖値とは? 血糖値とホルモン 血糖値を上昇させる仕組み アドレナリンとグルカゴン 成長ホルモンとチロキシン 糖質コルチコイド 血糖値を低下させる仕組み 血糖値に異常があると? 低血糖 …

  • ホルモンとは一体何か? どのような種類があるか?

    私たちの体では、血圧や血糖値などの体内環境の変化を間脳が認識している。 そして変化を認識した間脳は、自律神経にはたらきかけたり、ホルモンを使って体内環境を一定に保とうとする。 今回は生きていくために欠かせない物質であるホルモンについて学んでいこう。 間脳については自律神経ともに簡単に書いています。 よかったら以下も参考にどうぞ! inarikue.hatenablog.com 目次 ホルモンとは ホルモンの性質 ホルモンと内分泌腺 ホルモンの種類 ペプチドホルモン アミノ酸ホルモン(アミン) ステロイドホルモン フィードバック まとめ ホルモンとは 体内の環境を一定に保つ中枢を担う間脳は、体内…

  • 間脳とは何か? 自律神経はどういう役割をしているのか?

    外の気温が変化しようが、塩分をちょっと多く摂りすぎようが、私たちの体内はあらゆる変化に対して一定の状態を保とうとする。 しかし、体内の環境を一定に保つにはその"変化"を認識する必要がある。 では私たちの体は、どのようにして体内環境の変化を感じ取っているのだろうか? ↓恒常性については以下の記事で簡単に説明しています inarikue.hatenablog.com 目次 間脳とは何か? 自律神経 交感神経 副交感神経 レーウィの実験 まとめ 間脳とは何か? 下図は脳の横からの断面を簡易的に描いたものである。 間脳は文字通り右脳と左脳の間にあり、視床下部、視床、視床上部の3つの領域から構成されてい…

  • 尿はどのようにして作られる? 腎臓の重要な役割とは?

    私たちの体に2つある腎臓は体液濃度の調整などを行い、体の恒常性の維持に多大な貢献をしている。 今回は腎臓について簡単に学んでいくとともに、その重要な機能の1つである尿生成を特に見ていこう。 目次 腎臓の役割 腎臓の構造 尿生成 2つのプロセス 腎機能とホルモン 体内成分の測定 まとめ 腎臓の役割 腎臓は血圧の調整や尿生成(老廃物の排出)の役割を担う器官である。 体に不要な物質を血液からこしとって最終的に尿として排出させる一方で、必要な物質は血液中に戻している。 腎臓は豆のような形をしていて、左右に1つずつあり、実は片方が使えなくなっても生きていける。 腎臓から伸びた尿管は文字通り腎臓で生成され…

  • 肝臓とは? その多機能っぷりにはどのようなものがあるか?

    肝臓は「沈黙の臓器」、「ヒトの臓器の中で最大の臓器」とも呼ばれ、さらには「脳や心臓と並んで第三の急所」とも言われることがある。 このように肝臓が様々に表現される理由の1つには、肝臓自体の多機能さがある。 今回は基本的な肝臓のつくりと役割について学んでいこう 肝臓 肝臓とその周囲 多機能な臓器 血糖量の調節 タンパク質の合成と分解 尿素の合成 解毒作用 胆汁の生成 赤血球の分解 沈黙の臓器 まとめ 肝臓 肝臓は人間の臓器の中で最も大きく、その重さは体重の1/50くらい、1.2~1.5キロほどである。 肝臓は当然ながら細胞が集まってできているのだが、肝臓を作っている細胞を特に肝細胞という。 肝細胞…

  • 食虫植物始めました! 植物レポート&紹介 2019.06.02

    私は小さい頃から食虫植物や多肉植物の飼育に憧れていて、つい先日、念願の食虫植物の育成を開始した。 今回は初回ということで、現在飼育中のハエトリソウとモウセンゴケについて生態などを紹介しながら観察日記を綴ろうと思う。 目次 食虫植物の魅力 ハエトリソウ モウセンゴケ 食虫植物の魅力 食虫植物の魅力はなんといっても、植物が動物を食べてしまうことだ。 植物は本来は食物連鎖の中で生産者に位置し、消費者である動物たちの重要な餌となる。 しかし、食虫植物はその常識を覆し、自身の葉にひっかかったりした虫などを捕食する。 小さなハエからナメクジに至るまで、消化できるものであれば食べてしまう。 私はハエトリソウ…

  • 心臓と血管の関わりは? 生物によって心臓の構造や血管系は違う?

    血液は酸素や養分などを全身の細胞など各所に運び、再び心臓に戻ることで循環している。 その血液を全身に送るのが心臓というポンプの役割をした臓器である。 今回は血液の体内循環と、その要となっている心臓について雑学を交えながら学んでいこう。 血管系とその種類 開放血管系 閉鎖血管系 血液の循環 肺循環 体循環 心臓 さまざまな生物の心臓 拍動 心拍数の不思議 まとめ 血管系とその種類 血管系は開放血管系と閉鎖血管系の大きく2つに分けられる。 我々人間の血管系は閉鎖血管系で、開放血管系を持つのは昆虫類やエビなどの甲殻類など。 ちなみにミミズなんかも閉鎖血管系を持つよ! 外見は全く別の生き物だけどね。 …

  • 免疫には他にどのようなものがある? 拒絶反応、アレルギー、エイズなど!

    生物の体には免疫機能が備わり、体を守っているが、この免疫が時として体を好ましくない状態に陥れてしまうことがある。 今回は自然免疫や獲得免疫の以外の、様々な免疫反応を見ていこう。 ※今回の記事は免疫に関する基礎知識を持っていることを前提に解説しているので、以下の記事もぜひ参考にしてください inarikue.hatenablog.com 目次 移植組織と免疫 二次応答 アレルギー アナフィラキシーショック 自己免疫病 関節リウマチ バセドウ病 AIDS エイズ感染のプロセス まとめ 移植組織と免疫 皮膚や臓器など、他人の組織を自分の体に移植すると、それを体が異物と認識して攻撃する。 これを拒絶反…

  • 抗体とは何か? 二次応答とは何か?

    免疫には段階に応じて種類があり、その中でも体液性免疫がはたらくと抗体が産生されて抗原の排除がおこなわれる。 また体液性免疫の段階からは、免疫が発動すると免疫細胞が抗体の産生情報を記憶するようになる。 今回は抗体について解説し、二次応答にも触れたいと思う。 ※免疫についての基礎的な知識は以下の記事で解説しているので参考にどうぞ inarikue.hatenablog.com 目次 抗体とは何か 抗体の構造 抗体と遺伝子 免疫記憶と二次応答 まとめ 抗体とは何か 抗体は、体液性免疫という免疫段階で生み出される物質で、免疫グロブリンというタンパク質でできている。 ↓抗体はこんな感じ 抗体を生み出すの…

  • 免疫とは何か?

    私たち人間を含め、生物の体には常に外からさまざまな異物が進入し、それを体の免疫システムが排除したり、発病から守っている。 今回は、私たちの体を守る免疫というシステムについて、基礎的なことから簡単に学んでいこう。 目次 "自己"と"非自己" "自己"はいつ決まるか? 抗原への対処と免疫の種類 自然免疫 獲得免疫 体液性免疫とは 体液性免疫の流れ 免疫記憶 まとめ "自己"と"非自己" 免疫とは体内に侵入した異物に対する抵抗力である。 生物の体は、体内に侵入した「自分でないもの」を排除しようとする。 この「自分でないもの」を非自己といい、逆に「自分であるもの」、「自分のもの」を自己という。 さらに…

  • 血球はどのような役割をしているか? 赤血球、白血球、血小板とは?

    私たちの体内を流れる血液は100%の液体ではなく、約半分が固体成分である。 そしてその固体成分が血球である。 今回は血球について詳しく見ていこう。 ↓一応コチラの記事も参考にどうぞ inarikue.hatenablog.com 目次 血球 赤血球 ヘモグロビンと酸素 白血球 血小板 血小板と血液凝固 まとめ 血球 血液の成分は液体である血しょうが55%と、固体である血球が45%の割合で混ざったものである。 血球は骨の中の骨髄という場所で作られ、赤血球、白血球、血小板の3種類がある。 赤血球 ヘモグロビンというタンパク質を含み、中央がくぼんだ、やや扁平な形をした細胞。 特徴 ふつう細胞にあるは…

  • 体液は体の中でどのような役割をしているか?

    私たち人間を含め、生物の体内の環境(体温、血圧、体液濃度など)は常に一定を保たれている。 そして、それが乱れたとしても、生物は自己の体内環境を一定に保とうとする。 今回はそういった体内環境の維持に重要な役割を果たす体液について簡単に見ていこう。 目次 恒常性と代謝 体液 体液の種類 血液 血液の成分 組織液 リンパ液 まとめ 恒常性と代謝 生物が生物であるための条件に、恒常性の維持と代謝がある。 恒常性はホメオスタシスとも言い、恒常性を維持する=外の環境の変化に対して体内環境を一定に保つという意味である。 ではなぜ生物は恒常性を維持しなければならないのかというと、それは代謝のためである。 代謝…

  • 体細胞分裂、減数分裂とは何か? 違いは?

    生物は細胞を分裂させながら成長するし、子孫を残す際にも細胞を分裂させる。 それが体細胞分裂と減数分裂である。 今回は、体細胞分裂と減数分裂について、その仕組みと違いを簡単に解説していこうと思う。 目次 細胞分裂 体細胞分裂 動物の体細胞分裂 植物の体細胞分裂 減数分裂 減数分裂の流れ まとめ 細胞分裂 1つの細胞が分裂して2つ以上の細胞に増加することを細胞分裂というが、実は細胞分裂には2種類ある。 それが体細胞分裂と減数分裂である。 ↓そもそも細胞分裂とは何ぞやということを知りたい方は以下の記事も参考にどうぞ! inarikue.hatenablog.com 体細胞分裂 分裂によって生じる細胞…

  • 細胞分裂とは何か? 人間の体はどれくらいで入れ替わる?

    細胞は分裂をして増えていく。 人間の体に60兆個あるといわれる細胞は、一部を除いて日々分裂したり、死んだりして入れ替わりが起こっている。 今回は、細胞分裂について人間を例に見ていこう。 目次 細胞分裂とは何か 細胞周期 DNAの複製 複製のプロセス なぜ複製をしなければならないのか コラム:人間の体は日々入れ替わる!? まとめ 細胞分裂とは何か 文字通り、1つの細胞が分裂して2つの細胞になることを細胞分裂という。 病気やケガをするとその部分の細胞は失われたり、死んでしまう。 だが、時間が経つと病気は治ったり、ケガをした部分は新しい皮膚ができたりして再生していく。 では細胞分裂はどこで行われるの…

  • 小型で大人しい日淡底物! ツチフキの飼育

    日淡の小型の底物として人気を博すツチフキ。 飼育は容易と言われているが、混泳などを考えるとそこまで簡単な魚というわけではないというのが実際飼育している私の感想だ。 今回はツチフキの飼育についてまとめてみた。 目次 基本データ 生態 飼育に必要なもの 水槽 底砂 ろ過装置 エアレーション ヒーター 水草 餌 混泳 飼育例 基本データ 【種名】 ツチフキ 【学名】 Abbottina rivularis 【英名】Chinese False Gudgeon 【分類】 コイ目 コイ科 カマツカ亜科 ツチフキ属 【大きさ】 8~10cm程度 【生息地】 日本では近畿以西の本州、国外では朝鮮半島や中国 ※…

  • ゲノムとは何か? 染色体との関わりは?

    最近、海ブドウのゲノムが解析が終了したと報じられ、一部で話題になっている。 同時に、海ブドウが単細胞生物であることに驚いた人も多いようだ。 しかし、ゲノムとは一体何なのか。 今回はゲノムについて簡単に解説していこう。 目次 ゲノムとは何か? ゲノムの解析 ゲノムと染色体 遺伝子の数と謎 染色体と遺伝子 父母の染色体 まとめ ゲノムとは何か? ゲノムとは、その生物が持つ全ての遺伝子のことである。 例えばある生物が全部で3つの遺伝子を持っていたら、その3つの遺伝子をまとめてゲノムと言う。 生物によって遺伝子は異なるので、人間には人間のゲノムがあり、犬には犬のゲノムがある。 ちなみに人間はゲノムを2…

  • レイアウト迷走中? 2019.03.29 熱帯魚45センチ水槽&日淡底物水槽

    我が家には現在6つの水槽があって、そのうち45センチ水槽が3つあります。 今回は、そのうちの2つをまとめて近況報告しながら、今後のレイアウトなどを考えたりしようと思います。 雑記的な記事になりますが、お暇な方はご覧ください 目次 現在の水景 熱帯魚45センチ水槽 日淡底物水槽 小型水槽は向いてない? 生体たち 現在の水景 現在、どちらの水槽もレイアウトに関して絶賛迷走中、悩み中です。 (正直サイズアップしたい・・・!) 熱帯魚45センチ水槽 まずは熱帯魚45センチのほうから、今はこんな感じになってます。 では少し前の写真と比べてみましょう。 あれ、妙にスッキリ・・・というか、むしろ閑散としてな…

  • 小胞体、リボソーム、ゴルジ体とは? 何をしてるの?

    生物の体の様々な部分はタンパク質でできている。 そして、生物が各々のDNAの遺伝情報からタンパク質を合成する過程をセントラルドグマという。 その過程で活躍するのが、細胞内にある小胞体とリボソーム、そしてゴルジ体である。 今回は、タンパク質の合成と分泌について、簡単に見ていこう。 ↓以下の記事を読んでから当記事をご覧になると理解が深まります。 inarikue.hatenablog.com 目次 小胞体とゴルジ体 小胞体 ゴルジ体 タンパク質のその後は? まとめ 小胞体とゴルジ体 生物の細胞の中には核やミトコンドリアなどのいくつかの小器官がある。 小胞体とゴルジ体もそのうちの1つである。 両者が…

  • タンパク質はどのようにしてできる? 転写、翻訳ってなに?

    生物、細胞がどのような性質や特徴をもつかは、体内でどのようなタンパク質が作られるかによって決まる。 そしてどのようなタンパク質を作るかを決めているのがDNAである。 今回は、タンパク質はどのようにして作られるのか、その流れを簡単に解説していく。 ↓以下の記事を併せて読むとより理解が深まると思います。 inarikue.hatenablog.com 目次 セントラルドグマ 転写 翻訳 RNAとは? なぜDNAとRNAで構成が異なるのか? まとめ セントラルドグマ 何だかゲームや小説に出てきそうなこの言葉。 セントラルドグマとは、分かりやすく言うとタンパク質が合成される一連の流れを言う。 図示する…

  • iZooに行ってきた その3 苦手だけどヘビ編

    実は私はニョロニョロしたものが小さい頃からずっと苦手だ。 釣りは好きだが、餌のミミズもゴカイもイソメも触れない。 それでも、iZooのヘビたちは見ていてとても面白かった。 今回は、うんちくを混ぜながらもそんなヘビたちを紹介していけたらと思う。 ※この先はヘビが写真付きで沢山出てくるので、もし苦手な方はバックお願いします。 ↓一応以下の記事の続きですが、見てなくても今回の記事は読めます。 inarikue.hatenablog.com 目次 苦手と好奇心 ズグロニシキヘビ(Aspidites melanocephalus) ナタールニシキヘビ(Python ebae natalensis) ブラ…

  • インディカ繁茂中! 2019.03.25 大磯水草レポート

    今回は、1か月半ぶりくらいに大磯水草水槽の近況報告です。 タイトルの通り、インディカがかなり繁茂していて、45センチ水槽が手狭に感じるくらいです。 生体追加などはしていないのですが、暇つぶしにご覧ください。 inarikue.hatenablog.com 目次 水景の変遷 ロタラ・インディカ(Rotara indeica) その他の植物たち 生体たち 水景の変遷 2月10日 2月17日 3月4日 3月25日(現在) 3月入ったあたりから、スイッチが入ったかのようにインディカがものすごい勢いで伸びてきましたね。 水面を覆い尽くす勢いです笑 ロタラ・インディカ(Rotara indeica) さっ…

  • DNAとは何か? どういう構造をしているのか?

    ニュースなどでも当たり前のように耳にするようになったDNA。 今回は、DNAとは何か、遺伝子も意識しながら改めて分かりやすく解説しようと思う。 生物系、医療系のニュースや書籍などを見たときの知識として、助けになってくれたら光栄です。 ↓以下の記事も暇な方は参考にしてください inarikue.hatenablog.com inarikue.hatenablog.com 目次 DNAとは? DNAはどこにある? DNAの構造 二重らせん構造 コラム:DNAの塩基 遺伝子とDNA まとめ DNAとは? DNAとは、デオキシリボ核酸(Doexyribo Nucleic Acid)という物質の略称で、…

  • iZooに行ってきた その2 印象に残ったトカゲたち!

    今回は、先日iZooを訪問した際の記録の続きです。 前回はカメ類を厳選して書いたのですが、今回は見物したトカゲ類の中から印象に残ったものを紹介・解説していきます。 情報が不足して書くのが大変な種もいましたが、よかったらご覧ください。 inarikue.hatenablog.com 目次 トカゲ類 フィジーイグアナ(Brachlophus) ブラブラフィジーイグアナ(Brachylophus bulabula) ヒロオビフィジーイグアナ(Brachylophus fasciatus) メルテンスオオトカゲ(Varanus mertensi) キューバイワイグアナ(Cyclura mubila n…

  • 遺伝子とは? エイブリー(アベリー)の実験、ハーシーとチェイスの実験とは?

    遺伝子の本体は何かということを巡り、様々な研究や実験がなされてきた。 その中でもイギリスの遺伝学者グリフィスは、遺伝子の本体を「熱に強い物質」ではないかと発表し、一石を投じた。 今回はグリフィスに続き、エイブリー(アベリー)の実験と、ハーシーとチェイスの実験を見ていこう。 ↓一応この記事の続きとなっております。 inarikue.hatenablog.com 目次 エイブリー(アベリー)の実験 結果 ハーシーとチェイスの実験 ウイルスを使った実験 過程と結果 まとめ エイブリー(アベリー)の実験 エイブリー(アベリー)はカナダ生まれのアメリカ人研究者である。 エイブリーも、グリフィスと同様に肺…

  • iZooに行ってきた! カメ編

    先日、休日に静岡県のiZooに行ってきました。 そこで見て体験した生き物たちを紹介・解説していこうと思います。 量も結構あるので今回は"カメ編"です。 見て体験した生物+その他情報収集したものを解説していきます。 ※あくまで生物たちにスポットライトを当ててますので、施設そのものの紹介だとか、内装とか雰囲気とかはあまり書きませんのでご了承ください 目次 iZooとは? カメ類 ホウシャガメ(Astrochelys radiata) スッポンモドキ(Carettochelys insculpta) コラム:スッポンとスッポンモドキ フチゾリリクガメ(Testudo marginata) ケヅメリク…

  • 遺伝子とは? グリフィスの実験とは?

    生物は全て遺伝子を持っており、遺伝子の本体はDNAである。 このことは今でこそ自明であるが、では遺伝子の本体がDNAと分かるまでにどのような紆余曲折があったのだろうか。 今回はDNAが遺伝子の正体だと証明されるまでの、ある実験を見ていこう。 目次 遺伝子とは何か? 遺伝子はどこにある? グリフィスの実験 ④の疑問と仮説 コラム:なぜS型だけ病原性があるのか グリフィスの実験が意味するもの まとめ 遺伝子とは何か? 遺伝子とは、親から子に伝わり、かつその生物の性質(専門用語では形質)を決定するものである。 親と子の外見が似る傾向にあるのも、子が親から遺伝子を引き継ぎ、それをもとに体の細胞が作られ…

  • 無顎類とは? どういう生物がいる?

    ほとんどの脊椎(せきつい)動物は口に入れたものを噛み砕くための顎を持っている。 しかし一部には顎を持たず、口が吸盤のような円形をした生物たちもいる。 また、そうした生物は原始的な体の構造をしていたり、生きた化石と呼ばれることもある。 今回は無顎類(むがくるい)という生物たちに迫る。 目次 無顎類とは? 特徴 無顎類の位置づけ 無顎類って魚なの? ほとんどが絶滅 まとめ 無顎類とは? 無顎類は脊椎動物の中で顎を持たない生物たちを指す。 また、現存する無顎類は口が吸盤のような丸い形をしていることから、円口類とも呼ばれる。 ↓イメージとしてはこんな形の口と歯をしている。"ヤツメウナギ"や"ヌタウナギ…

  • ヌタウナギとは? ウナギとは違う? そもそも魚じゃない?

    ヌタウナギは、我々のよく知るウナギとは程遠く、厳密な分類では魚類にすら分類されていない。 彼らは無顎類や円口類という生物に分類され、魚類図鑑において「魚類とは最も遠縁の生物」だとか、「原始的な魚類」などと載っている。 今回はそんな不思議なヌタウナギについて語ろう。 目次 ヌタウナギとは? ウナギでもなく、魚類でもない 体の特徴と生態 顎がない? 運動は苦手? 夜行性だが・・・ 腐食性 スーパースライマー 柔軟性が高い体 粘液の研究と活用 まとめ ヌタウナギとは? ヌタウナギとは、ヌタウナギ類(正確にはヌタウナギ綱)の総称である。 一口にヌタウナギと言っても、ヌタウナギ、クロヌタウナギ、ホソヌタ…

  • 細胞の中にはどんな器官が入っているの?

    全ての細胞には細胞膜と呼ばれる膜があり、外部との物質のやりとりをコントロールしている。 また細胞の中は液体で満たされ、それは常に一定方向に流動している。 さらに、小さな細胞の中には重要な器官が沢山詰まっている。 今回は、植物の細胞を見ながら、細胞の中には他にどのような器官があるのかを見ていこう。 ↓以下の記事を見ていただくとより理解が深まるかと思います。 inarikue.hatenablog.com 目次 植物の細胞 ミトコンドリア ミトコンドリアの特徴 葉緑体 葉緑体の特徴 細胞壁 細胞膜と細胞壁 コラム:セルロースは消化できない!? 液胞 液胞の理由 最後に:共生説 まとめ 植物の細胞 …

  • 代謝とは何か? ATPとは?

    人間を含め、多くの生物は酸素を吸って二酸化炭素を吐く。 また、植物は光合成により、酸素を吐き出す。 一般的にはこのように簡単に理解されているけれど、実はこれらは生物が行う代謝の一つ。 今回は、生物の代謝のお話。 目次 代謝とは何か 同化と異化 同化 異化 代謝とATP 同化のプロセス 異化のプロセス ATPとADPの構造 まとめ 代謝とは何か 代謝とは、生物の体内で起こる化学反応全般を指す。 もっとしっかり言うと、生物は細胞の中で化学反応を起こし、それによってエネルギーを作り出したりしている。 生物は生きるためにエネルギーが必要である。 動き回るにも、体温を維持するためにも、とにかくエネルギー…

  • 磯の生き物は楽しすぎる 2019.03.06 海水水槽レポート

    今回は、前回から2か月ほど経過した海水水槽の様子を報告していきます。 トラブルなどもありましたが、外の気温もだんだん温かくなり、磯での採集もぼちぼち行くようになってきています。 inarikue.hatenablog.com 目次 現在の水景 曲者のカニ 隔離 脱走 採集もぼちぼち 生体たち ヤドカリたち アゴハゼ イトマキヒトデ ※イボニシについて 現在の水景 現在の水景はこんな感じ 相変わらずダークな雰囲気を醸し出している磯水槽です笑 この水槽は特にレイアウト変更はしないので、あまり変わってないけど、1枚目の写真の右側に注目! これはホッキ貝の殻です。 スーパーで活きたものが安売りしていた…

  • 細胞膜とは何か? 原形質流動って?

    私たち人間を含めた動物や植物、魚、そしてゾウリムシやミジンコも細胞に核をもつ真核生物という生き物である。 そして真核生物の細胞の中には、核以外にも様々な器官がある。 今回は、真核生物の細胞について、地味ながら外側から見ていこう。 ↓以下の記事も参考にどうぞ inarikue.hatenablog.com 目次 細胞は二重の膜で包まれている 細胞膜の役割と構造 細胞質基質 原形質流動 まとめ 細胞は二重の膜で包まれている 真核細胞にも、原核細胞にも、二重の膜があることが分かっており、これを細胞膜という。 下図は簡単な真核細胞を書いたが、ご覧のとおり黒い太線が細胞膜である。 細胞膜の役割と構造 ま…

  • 原核生物と真核生物の違いは? 核とは何か?

    全ての生物は必ず細胞を持っていて、その体を構成する細胞によって原核生物と真核生物の大きく2種類に分けることができる。 では、原核生物と真核生物は何か?どう違うのか? そして、それぞれ具体的にどのような生物がいるのか? 細胞に関しては以下の記事も参考にどうぞ↓ inarikue.hatenablog.com 目次 生命の誕生と原核細胞 真核生物の出現 原核生物と真核生物の違い 真核生物・原核生物の例 真核生物 原核生物 核 核の中のDNA まとめ 生命の誕生と原核細胞 地球に最初の生命が誕生したのが今から約38億年前。 初期に誕生した生物の細胞はだいたいこんな感じである。 このようなかたちの細胞…

  • 単細胞生物と多細胞生物の違いは? どんな生物がいるの?

    全ての生物は必ず細胞を持っている。 だが、"細胞を持っている"とは言っても、人間のように多数の細胞から複雑な体を構成している生物もいれば、細菌類のように、たった1つの細胞に生きるために必要なものを全て備えているものもいる。 今日は単細胞生物と多細胞生物を比べてみよう。 目次 単細胞生物 ゾウリムシで見る単細胞生物 コラム:ゾウリムシの小核と大核 多細胞生物 単細胞生物と多細胞生物の違い 単細胞生物から体細胞生物へ 細胞群体 まとめ 単細胞生物 1つの細胞で1つの体を構成している生物を、単細胞生物という。 単細胞生物は1つの細胞で全てをやっている。 つまり単細胞生物は1つの細胞に、生きるために必…

  • 3ヶ月ぶりの底物報告 2019.03.01 底物水槽レポート

    我が家のメイン水槽であり、しかもかなり安定している、コリドラス中心の底物水槽。 前回の底物水槽レポートから2か月以上が経過してしまいましたが、今日はそんな久々の底物レポート。 前回はコチラ inarikue.hatenablog.com 目次 現在の水景と変遷 モスの台頭 植物ぶっこみ水槽? ミクロソリウム マツモ ガガブタ ピグミーチェーン・サジタリア 生体たち コリドラスたち トランスルーセント・グラスキャット ピグミー・グラミー オトシンクルス 終わりに 現在の水景と変遷 前回から現在まで、水槽全体の水景の変遷を見ていきましょう。 多分あまり変わらないと思いますが笑 2019年1月3日 …

  • 環境問題にはどのようなものがある? 温暖化、酸性雨など!

    地球上で起こっている環境問題をいくつ挙げられるだろうか。 今地球で何が起こっているのか、その原因やメカニズム、問題点を認識することは重要だ。 今回は、現在起こっている環境問題についていくつか整理しておこう。 目次 生態系と復元力 各環境問題 酸性雨 温暖化 水質汚染 赤潮とアオコ 自然浄化とBOD 外来生物問題 外来生物侵入のパターン バラスト水とは? まとめ 生態系と復元力 生態系には多少は壊れたり破壊されても、その被度にもよるが、時間をかければ元に戻ることができる。 つまり、生態系には復元力がある。 生態系を破壊したり、大きな影響を与えることを攪乱と言う。 攪乱は、台風や火山の噴火などが例…

  • 生物多様性とは何か?

    地球上に生命が誕生したのは今から約38億年前。 そこから現在に至るまで、気の遠くなるような長い時間をかけて、生命は様々な種に分かれて進化し、多様な生態系を作り出してきた。 今回は、昨今かなり耳にするようになったであろう生物多様性について書いていく。 目次 生物多様性とは? 3つの"多様性"から構成 種の多様性 遺伝的多様性 生態系多様性 生物が多様になる過程 多様性と攪乱 人為撹乱 人為撹乱と里山 まとめ 生物多様性とは? 生物多様性とは、読んで字の如く"生物が多種多様であること"である。 だが、これはただ単に生物が沢山いればよいというわけではない。 ここでの「多様性」という言葉にはいくつかの…

  • 生物の"ニッチ"とは何か?

    生物学(生態学)をやっていると必ず聞く言葉、そして昨今ますます重要視されつつある生物多様性について勉強をしている人たちも聞いたことがあるかもしれない言葉。 今日は生物のニッチについて語ろうと思う。 目次 ニッチ(生態的地位) ニッチが異なる例 ニッチがかぶると・・・? ゾウリムシの実験 食い分けと棲み分け ヒメウとカワウ イワナとヤマメ まとめ ニッチ(生態的地位) ニッチ(生態的地位とも言う)とは、ある生物種のその生態系内での地位のことである。 生物は生態系内(自然界)にて、必ず何らかの地位を持ち、他との差別化をはかって生きている。 ニッチの具体例には食べ物、棲み処、活動時間などがあり、ニッ…

  • 日淡魚を飼うために最低限必要な設備道具まとめ!

    目次 初めに どういう水槽にしたい? 飼育にほぼ必須なもの 水槽選び オススメは幅60センチ水槽 60センチワイドもオススメ オールガラス水槽か、フレーム水槽か? ろ過装置選び 上部フィルター 良い点 ちょっと気になる点 コメント 外部フィルター 良い点 気になる点 コメント 底面フィルター 良い点 気になる点 オススメ 外掛けフィルター 良い点 気になる点 コメント 水中フィルター 投げ込みフィルター 底砂選び 砂か、砂利か? 田砂 津軽プレミアム 大磯砂 ソイルについて エアレーション ヒーター 水槽用クーラー 照明 その他 あったほうが良いもの カルキ抜き 病気治療薬 予備水槽 予備ヒー…

  • 生物は群れをどうやって統率するの? 魚の群れにリーダーはいるの?

    生物の中には大なり小なりの群れを作り、敵から身を守ったりするものがいる。 しかし一口に群れといってもその統率形態には微妙な違いがあったりする。 今回は、生物の群れの順位制とリーダー制(独裁制)について学ぼう。 inarikue.hatenablog.com 目次 群れにはリーダーがいる? 群れの統率 順位制 リーダー制 両者の違い まとめ 参考文献 群れにはリーダーがいる? 哺乳類の群れ、鳥類の群れ、魚類の群れなど、様々な動物が群れを作るが、その群れを統率しているのは誰だろうか。 結論からいうと、リーダーは必ずしもいるわけではない。 特にリーダーがいないのではと考えられているのが↓のような群れ…

  • 飼育、生育密度によって生物の体は変わる?

    例えば水槽にたくさんの魚を入れて高密度に飼育した経験がある人はいるだろう。 ある生物集団が高密度で生活している状況は自然界でもありうる。 そして驚くべきことに、高密度で生育すると同じ種であるのに全く別の姿に変異してしまう生物もいる。 目次 生物は無限には増えない 高密度に生物が置かれると・・・ バッタの変異 変異の理由は? 植物の変異 まとめ 生物は無限には増えない 理論上では、生物は「外敵がいない」、「餌が豊富」、「広い空間」という環境に置かれたとき、個体数は時間の経過とともに指数関数的に無限に増えていく。 しかし現実は厳しく、生物はある程度までは繁殖で増えるが、食料や生活空間の不足、環境の…

  • 窒素も生態系を循環している?

    以前に、有機物(炭素)が生態系内を循環していること説明した。 しかし、生態系を循環するものは炭素だけではない。 例えば窒素なんかも循環をしている。 今回はそんな窒素の循環の話。 ※こちらの記事も参考にどうぞ。 inarikue.hatenablog.com 目次 重要な元素 細菌類の活躍 土壌から生産者へ 戻るには? コラム~根粒菌とマメ科の植物 根粒菌とは? 重要な元素 窒素は生物の体にとって非常に重要な元素である。 生物の体内では核酸(DNAやRNA)やタンパク質を生成するために必須の元素である。 また、植物が成長に必要とする3元素は窒素とリン、カリウムであり、窒素はあらゆる生物の成長に欠…

  • 生物が摂取したり合成した有機物はどうなる? 生態系と物質循環

    有機物とは、糖やタンパク質、脂肪など炭素からなる物質のことである。 有機物は生産者(植物)の光合成などによりできるが、では作られた有機物は生物の体をどう移動するのだろうか。 今回は、生態系内での物質の移動を見ていこう。 目次 有機物の移動 生産者の有機物の流れ 消費者の有機物の流れ 分解者は? 炭素循環 分解者自身が死ぬと? 有機物の移動 植物が光合成をしたとき、草食動物が植物を食べたとき、肉食動物が草食動物を食べたとき、生きるためのエネルギーとなる有機物はどうなるのだろうか。 摂取した量が全て自身の成長やそのとき生きるために使われるのだろうか。 ここでは、そういった有機物の流れを見ていこう。…

  • 生態系とは何か? 食物連鎖とは?キーストーン種とは?

    近ごろ、生物多様性や自然保護に関する多くの言葉やニュースが耳に入るようになってきた。 環境問題に対しては一人一人が高い意識を持つ必要がある。 少々聞きなれない用語も出てくるが、今後覚えていても損はないので簡単に説明する。 では、生態系について少し学んでみよう。 目次 生態系とは? 生態系の構成生物 生態ピラミッド 食物連鎖と食物綱 キーストーン種 まとめ 生態系とは? 生態系とは、ある地域に生息する全ての生物と、それを取り巻く環境のまとまりである。 生態系は、生物と、生物ではない環境(光や土壌、温度など)で構成されている。 そして生物とその周囲の環境は、お互いがお互いに影響を与え合っている。 …

  • 実は新年発報告 2019.02.14 日淡水槽レポート

    前回から1か月以上経過した、久々の日淡レポート。 水槽はネタがすぐなくなってしまうのですが、1か月も間隔をおけば結構色々ネタが出てきます。 ちなみに日淡水槽記事はこれが2019年初だったり笑 inarikue.hatenablog.com 目次 水景の移り変わり 茶コケに悩まされ中 対策 おさかなギャラリー 水景の移り変わり 移り変わり・・・というかあまり変わってないかな笑 12月31日 1月14日 2月13日 直近の写真を見ると、右側にあったアヌビアスナナのコンゲンシスがなくなってるけれど、理由は45センチ水槽に引っ越ししたため。 茶コケに悩まされ中 今この水槽は茶コケに悩まされています。 …

  • 生物の"群れ"とは何か? なぜ群れるのか?

    水族館などでイワシやアジが群れを作って塊のようになっているのを見たことがある人は多いだろう。 生物の中には大きなものから小さなものまで、群れを作るものがいる。 他方で、群れを作らず単独行動をする生物もいる。 今回は、生物の群れについて語る。 目次 群れとは? 群れのメリット・デメリット メリット 食糧の確保 繁殖が効率的 外敵からの防衛 その他のメリット デメリット 群れには適切な"大きさ"がある? 参考文献 群れとは? カモメの群れ 群れとは、統一された行動をとる生物集団である。 みなさんは、何か生物の群れを見たことがあるだろうか。 ある場所に生物の集団が見られた場合、それを群れと呼ぶには、…

  • 森林はどのようにできていく?

    どの地域にどのような植物が生育するかは、気温と降水量で大きく決まる。 気温は高いけれども雨が降らない地域や、雨は降るけれど寒冷な地域など、地球上には様々な気候の土地がある。 そうした中で森林はどのようにしてできていくのだろうか? 目次 森林ができるまで 遷移 陸上における遷移(乾性遷移) 最初はコケから 草原の形成 そして森林へ 陽樹と陰樹 森林の安定と破壊 森の中の空間 水中における遷移(湿性遷移) スタートが違うだけ 森林ができるまで 一般的に、陸上であれば何もない土地から森林形成までの流れは 裸地→コケ植物や地衣類→草原→低木→陽樹の高木林→陽樹と陰樹の混合林→陰樹の高木林 という流れで…

  • 日本にはどんな森林が分布している?

    日本は気候区分でいうと温帯に属し、国土の67%(約7割)が森林に覆われた森林国である。 その森林は多様で、日本という一つの国に針葉樹林、亜熱帯多雨林など、北から南まで数種の森林帯が分布する。 今回は日本の植物分布と、その考え方について見ていこう。 目次 植物の分布の考え方 日本の森林分布 北海道・・・針葉樹林 東北地方~北海道・・・夏緑樹林 都心部~関西・・・照葉樹林 沖縄・・・亜熱帯多雨林 標高で見る植物の分布 植物の分布の考え方 inarikue.hatenablog.com inarikue.hatenablog.com どの植物がどういった場所に分布しているのかを考えるとき、緯度で見る…

  • ちょっと癖があるドジョウの仲間! パキスタンローチの飼育と紹介

    パキスタンローチはドジョウの仲間である。 しかし、ドジョウといっても日本のドジョウではなく、外国のドジョウ。 変わったところもあるけれど、飼育していて楽しいお魚。 目次 基本データ ドジョウの仲間? 特徴、水槽での仕草 よく泳ぐ魚である 好奇心が非常に強い その他 飼育法 水槽 底床 ヒーター フィルターとエアレーション 餌 混泳 終わりに 基本データ 【種名】 パキスタンローチ 【学名】 Botia lohachata 【英名】 Pakistani loach、Yoyo Loach 【分類】 コイ目 ドジョウ科 ボディア属 【大きさ】 7~8cm程度 【生息地】 パキスタン、インド、バングラ…

  • 草原と荒原はどんな環境か? どんな種類があるか?

    草原と荒原はバイオームの一つだが、森林と同様に草原、荒原にもいくつかの種類がある。 今回は草原と荒原というバイオームにはどのようなものがあるか見ていこう。 目次 草原 ステップ サバンナ 荒原 砂漠 ツンドラ 草原 降水量はあるが、森林を形成するほどの量ではないため、植物は草や低木止まり。 温帯で、年間降水量が200〜1000mm以下の地域に分布する。 草原の種類にはステップとサバンナがある。 ステップ 温帯地域の草原。 年間を通して降水量が少なめで、木は育ちにくい。 葉が細いイネ科の植物が優占する。 草オンリー、草しか生えてこないような草原がステップだよ。 ※温帯の草原は世界各地にあり、地域…

  • 森林にはどんな種類がある?どんな木が生える?

    ある地域に生息する全ての生物の集団(まとまり)をバイオームと言う。 そしてバイオームは大きく"森林"、"草原"、"荒原"の3つに分類できる。 今回はその3つの中の一つ、森林のバイオームについて詳しく見ていこう。 ↓から続いています inarikue.hatenablog.com 目次 バイオームと優占種 森林 熱帯多雨林 亜熱帯多雨林 針葉樹林 夏緑樹林 照葉樹林 硬葉樹林 雨緑樹林 バイオームと優占種 SirHenrry,File:Vegetation-no-legend.PNG - Wikimedia Commons 図のように、世界には様々なバイオームがある。 例えば、図の上部の水色で塗…

  • 乗り越えながら 2019.02.02 大磯水草水槽

    2か月ぶりの大磯水草水槽の様子の報告。 水槽観察記録系は頻度が高いとすぐネタ切れになるが、さすがに2か月もあれば色々あった。 水草水槽には程遠くなってしまった水槽をご覧ください。 inarikue.hatenablog.com 目次 経過 コケ退治で試行錯誤 サイアミーズの活躍 グリーンネオンが全滅 その他生体の様子 経過 2018年12月17日 2018年12月29日 2019年1月11日 2019年2月2日(現在) 現在では、糸状の厄介なコケがかなり改善された。 また、トリミングで増えたもの、枯れてしまったものなど、水草が変わっている。 コケに関しては糸状のコケが消えたものの、そのニッチを…

  • バイオームとは何か?

    たとえ高層ビル群が立ち並ぶ首都圏にいたとしても、ふと周りを見渡してみると、雑草、街路樹、鳥、虫など、私たちの周りには多くの生物たちで溢れていることに気付く。 今回は、バイオームについてざっと解説しよう。 目次 バイオームとは? バイオームを決定するもの バイオームの種類 森林 草原 荒原 まとめ バイオームとは? バイオームとは、ある地域に生息する全ての生物の集団(まとまり)のことをいう。 バイーム=植物+動物と考えても良いだろう。 高校で生物をやっていた人ならばなつかしい言葉かもしれない。 私たちの周りに生えている草や花はなぜそこにあるのか? 虫や鳥はたまたまそこにいるのか? 実は、生物があ…

  • 新生代はどんな時代だった?人類はどう進化した?

    これまで、地球が誕生する先カンブリア時代から古生代、中生代をざっと見てきたが、とうとう新生代に入る。 新生代は人類の歴史が始まる時代であり、今まさに私たちが生きている時代である。 ※一応前回から続いています。 inarikue.hatenablog.com 目次 新生代の始まり 第三紀 猿人の誕生 第四紀 原人の登場 旧人 新人 新生代の始まり 新生代からは、生物がだいぶ小型化し、10mを超えるような大型なものは海にいる鯨くらいしかいない。 かつての古生代石炭紀のように高い酸素濃度があるわけでもなく、温暖な時期と寒気が繰り返されるし、気候変動も激しい。 m超えの虫なんて見ないもんね。 中生代の…

  • 門という分類 脊椎動物と無脊椎動物の違いは?

    少し前に、全ての生物を"ドメイン"という単位で3つに分けることと、さらにそれを"界"という単位を使って5つに分類する話をした。 今回は"界"をさらに"門"に分類し、主に動物たちを見ていこう。 目次 脊椎動物と無脊椎動物 脊椎動物 軟体動物 節足動物 緩歩動物 棘皮動物 まとめ ※こちらも参照 inarikue.hatenablog.com 脊椎動物と無脊椎動物 体に背骨がある動物を脊椎(せきつい)動物、背骨がないものを無脊椎動物と言う。 私たちが生物を~動物と言うとき、多くは"門"で分類して言っている。 "門"には私たちがよく耳にする生物たちがたくさんいる。 脊椎動物(門)、軟体動物(門)、節…

  • 中生代の生物俯瞰

    中生代といえば恐竜。 恐竜については分からない事もあるが、最近の研究では羽毛を持っていて、しかもカラフルな色をしていたのではないかという説がある。 前回の古生代に引き続き、今回は中生代を俯瞰しよう。 inarikue.hatenablog.com 目次 中生代の始まり 三畳紀 ジュラ紀 白亜紀 三度目の大絶滅 中生代の始まり 古生代は、ペルム紀末の地球史上最大の生物の大量絶滅と、環境の激変により幕を閉じた。 しかしながら、絶滅を逃れて何とか生き延びた生物もいた。 小型の爬虫類や単弓類(哺乳類型爬虫類)で生き延びた生物がいたのである。 このわずかな生物たちから約1.4億年間という中生代が始まる。…

  • 古生代と生物の栄枯盛衰

    今回は古生代について俯瞰していこうと思う。 長さだけで見ると先カンブリア時代よりもインパクトが薄れるが、現存の生物の祖先たちがかなり出揃った重要な時代である。 inarikue.hatenablog.com ※ざっと簡単に書いていくので、各時期の概要的な部分しか書いていません。 目次 古生代 カンブリア紀 オルドビス紀 シルル紀 デボン紀 石炭紀 ペルム紀 大絶滅、再び 古生代 ※自分で作成した画像ですが、事情があって切り取りをしているため、少々歪なのをお許しください。 先カンブリア時代が終わると、古生代という時代に突入する。 そして古生代はさらに6つの時期に区分できる。 古生代は先カンブリア…

  • 生物の多様化と先カンブリア時代の終焉

    ※前回から続いています inarikue.hatenablog.com 目次 先カンブリア時代とは? まだまだ浅い人類の歴史 酸素は作られたが・・・ 原核生物から真核生物へ 多細胞生物の登場 エディアカラ生物群の隆盛と大絶滅 生物の大絶滅 先カンブリア時代とは? 先カンブリア時代とは、地球が誕生した46億年前から、地球史上最初の生物の大絶滅がある5.4億年前までのおよそ40億年間をいう。 まだまだ浅い人類の歴史 私たち人類の祖先である新人(ホモ・サピエンス)が登場したのは約20万年前であり、地球の歴史のほとんどが先カンブリア時代である。 世界最古のヒト科につながる猿人(サヘラントロプス)の登場…

  • 移動と模様替え 2019.01.20 45センチレポート

    我が家には45センチ水槽が2つあって、1つは大磯水草水槽で、もう1つが底面フィルターで陰性水草と少々の生体を飼育している。 今回報告するのは後者で、多分この水槽を単独で記事にするのは初めてだと思う。 目次 移動と模様替え 生体紹介 終わりに 移動と模様替え この水槽は上下2段置きできるGEXの45センチ用の水槽台の下段にあった。 けれども、下段にあるとプロホースが使いにくかったり、色々不便だったので分離することにした。 Before 新たに水槽台を購入して分離。 After 移動にあたって他水槽からコケた水草を移動させたり、レイアウト変更をおこなった。 生体の数や大磯底面ろ過など、基本的な部分…

  • 我が家で使用している餌の紹介

    今回は私が家で普段魚たちに与えている餌をまとめてみた。 もし熱帯魚や川魚などの餌で迷っている方がいたら、一つの一例として参考にしてみてほしい。 海水魚の餌を除き、何年もリピートをしているものだけを紹介していく。 目次 給餌の基本 熱帯魚編 ネオプロス メディフィッシュ ひかりクレスト コリドラス ひかりクレスト ミニキャット ひかりクレスト プレコ 日淡(川魚)編 ひかり タナゴ ミニペット 沈下性 ビタミン糸ミミズ 海水魚(磯の生き物)編 海水魚のエサ キョーリン ザリガニのエサ 番外編:冷凍アカムシ 給餌の基本 我が家の餌大集合 魚の餌のやり方や考え方は色々あると思うが、結局魚が病気になら…

  • 『生物学的文明論』を読んで

    本川達雄氏の生物学的文明論を読破した。 本川氏は『ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学』という著書も書かれていて、それが非常に面白かったので、本作も購入した。 生物学的文明論 (新潮新書) 作者: 本川達雄 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2011/06/01 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 56回 この商品を含むブログ (19件) を見る 目次 サンゴ礁と生態系 生物の形と意味 生物は丸く、人工物は四角い 本来の人間の寿命は40年 終わりに サンゴ礁と生態系 本書の前半では、サンゴ礁について語られる。 サンゴ礁と言えば環境問題。 本書はまず、サンゴ礁と、それを取り巻く…

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