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2018/10/12

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  • 「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章」黒川智之

    浅野いにお原作のSF漫画デッドデッドデーモンズデデデデデストラクションのアニメ映画。 アニメーションディレクター(おそらく監督)は黒川智之。監督ではなくアニメーションディレクターとあるのでアニメーション部分以外の監督作業は別の方がしているのでしょうか。他の監督作品は知らない作品でした。 制作はProduction +h.という新しめの会社。 予告編から思っていたけど、気合の入った作品だなと感じた。アニメーションもトータルのデザインもすごくいい。特に背景に感心した。浅野いにお感がある細かい背景が映画の中でも見ることができた。デザイン的に動かすのも難しそうなのに見てて、現実に引き戻されるような感覚…

  • 「twilight」boa

    イギリスのロックバンドboaのアルバム。日本で活躍した韓国出身のシンガーとは無関係。 不思議な雰囲気の女性ボーカルはサロンミュージックに近い雰囲気もありつつビョークに近い何かがある気もするけど、それとも違う。 なんとなくイギリスと聞くと納得するような曲と歌。少しグルーミーですこし捻ってある感じ。UKロック、という感じとも違うけど。 アレンジもうるさすぎず、おとなしすぎず渋くてかっこいいし、メロディも複雑で素敵な印象。独特の妖艶さというか。 アニメ作品「serial experiments lain」というかなりアンダーグラウンド感が強い作品のオープンテーマである一曲目はかなり前から知っていてい…

  • 「moonyean」Loren Connors

    エクスペリメンタル、アンビエントのギタリストLoren Connorsの音源。 ギターのインストアルバム。相変わらず音もメロディもいい。このアルバムは握力というか有機的な力が音から感じられる。懐かしい暗さがあるメロディと輪郭があるのに滲みを感じる不思議な音。日本の琴や三味線に通ずる何かもある気がするけど音の運びのせいだろうか?しっかり歪んだ音色も素晴らしい。 初めて聴いたアルバムでこれは素晴らしい!となったけど本作もやはり素晴らしい。まだ2枚しか聴いてないけどLoren Connorsの音に通る筋のようなものを感じる。 引き続きいろいろ聴きたいギタリスト。身体に染み込ませて、自分も暗い和室のよ…

  • 「酔いとゆくすえ」夜の羊雲/酒村ゆっけ

    上下巻。酒村ゆっけさん原作の夜の羊雲さん作品。 ちょっと仄暗い雰囲気が漂う不思議なショートストーリーを集めた短編集。 夜の羊雲さんの絵がふわふわしてて可愛い感じかつアンニュイな感じがして好き。 他の作品を読んで知っていたので気になって購入。 巻数も少なく短編集なのでとても読みやすい。重すぎない仄暗さがゆるい気持ちで読めていい。 話もなかなか面白い。エネルギーをぶつけられすぎない感じがいい。ただ帯の煽り文句に「陶酔と衝撃のラスト」は個人的にはない方がいいかもと思った。ラストが弱いわけではないけど、その煽り文句と合わせるとなんとなく違和感があったりする。印象としてはもっと仄暗く生ぬるい良さがあると…

  • 「shaman's daughter」死んだ僕の彼女

    日本のシューゲイザー、ドリームポップバンド死んだ僕の彼女のアルバム。シューゲイザーの中でもジャパニーズオルタナ感が強い。 ゴリゴリにエフェクティブというより空間系エフェクトがかかった滲むような歪みと浮遊間のある男女混合ボーカルが印象的。 なんとなくスーパーカーを思い出させる部分もあるけど、もっとアンニュイで滲んでいるイメージ。 シューゲイザー的なバンドのサウンドって割と春に合う気がする。 https://music.apple.com/jp/album/shamans-daughter-ep/1543850492

  • 「BLUE GIANT」立川譲

    ジャズ漫画原作のアニメ映画。音楽はジャズピアニスト上原ひろみが担当。 先に原作を読んでいたけど、映画としていい作品になっていてすごくよかった。 音楽映画としても青春映画としてもジャズ映画としても個人的に楽しめた。 普通にかなり熱い気持ちになれたしギター弾きたくなった。 ライブの曲や演奏も良かったし、演奏の描写も気合入っててよかった。ライブシーンがCG(?)なしの方が個人的にはよかったけど、それを置いといてもおおーと熱い気持ちになれた。 原作をうまく映画に収めていて上手だと思った。最初の方は直接描写されてないけどちゃんと組み込まれていて映画としての盛り上がりと原作のストーリーの尊重、両立できてい…

  • 「less」deathcrash

    ロンドンのスロウコアバンドdeathcrashのアルバム。 スロウコアらしいゆっくりと音が絡み合うようなフレーズと浮遊感のある歌。滲むような深い歪みと嘆くような叫び。朝聴いても昼聴いても夜聴いても落ち着けるし音もかっこいいバンド。 sunn o)))とか聴いても思うけどコードをかき鳴らすだけですごくいいと思えるのいいなと思う。滲むような深み。 白昼夢のような、昼の寂れたニュータウンのような、誰もいない砂浜のような、そんな雰囲気、もしかしたら夜の闇より好きかもしれない。 他のアルバムもいろいろ聴きたい。 https://music.apple.com/jp/album/less/16755484…

  • 「仏教の大意」鈴木大拙

    日本の仏教学者、鈴木大拙の本。禅を中心に仏教のエッセンスが語られた本。入門書のような雰囲気もあるけど決してそうではない。いきなりこれを読んで理解できる人は多くはないと思う。 仏教、禅における非常に重要な部分が説明されているように思える。しかし、自分は勉強不足が故に理解が追いつかない部分が多い。ただ全く理解できなものだなというものではなく、勉強すれば理解できる部分は出てくるはずだと感じた。 AはAでありAではない、というと一見めちゃくちゃなことを言っているように思われるが、事象によっては当たり前のことだったりする。あまりいい例えは浮かばないが試みる。例えば、海は海であるが海ではない、とただ言われ…

  • 「グスコーブドリの伝記」杉井ギサブロー

    宮沢賢治原作の物語をアニメ化した映画。アニメ銀河鉄道の夜の監督、杉井ギサブロー監督の作品。 まずアニメ銀河鉄道の夜がすごくいい。画面が暗く、話も仄暗く、音楽も素晴らしい。音楽制作ははっぴぃえんど、YMOなどの細野晴臣が担当。1985年の作品にも関わらず古臭さを感じさせない。 本作はデザインも含め、その流れをしっかり汲んだ作品。登場人物を猫にすることでシリアスすぎない雰囲気にしているように思われる。内容的にリアルな人間でやったらかなり暗いかもしれない。 特筆すべきは映像の美しさ。画素数などの話ではなく描写的な意味で。神秘的なシーンや牧歌的なシーン、どこをみても大変素晴らしい。夜、寝る前に暗い部屋…

  • 「NEW ROMANCER2」理芽

    日本のバーチャルシンガー理芽の2ndアルバム。主に日本のアーティスト笹川真生が楽曲制作をしている。 聴くきっかけは家で流れていた映画のエンディングの曲がよかったから。なんかいい曲流れているなと思い、なんですか?と聞いたら笹川さんが曲作っているというのを知りアルバムも聴いてみようと思った。 えろいむ、という曲がけっこうアレンジやメロディが尖っていて好きだなと思いアルバム通して聴いたのだけど、アルバム全体がその曲ぐらい尖っているわけではなかった。 尖っているかは別として笹川さんの色がとても強い。少し意識すると脳内で笹川さんの声で再生されるくらいには色が滲んでいる。歌い方の質感は結構違うので笹川さん…

  • 「infra」マックス・リヒター

    ドイツ生まれイギリス育ちの現代音楽家マックス・リヒターのアルバム。 ピアノ、ストリングス、シンセサイザーなどを駆使したポストクラシカル。 非常に美しい音源。飛び抜けて特殊な何かを表現しづらいけれど、スタンダードな音色やメロディはとても美しく、シンセサイザーの類の音はどれもとても美しい洗練されている。そして非常にマイナスポイントが少ない。嫌な何かが本当にない。アンビエントミュージックとして素晴らしいし気をつけて聴くと音色の素晴らしさに心を奪われる。 アルバム全体を通してなんとなくグルーミーな雰囲気、切なさが漂っている。そこがまたとても好み。絵画でいうと少しウィリアム・ターナーのような雰囲気がある…

  • 「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」満仲勧

    ジャンプで連載中のバレーボールのスポーツ漫画ハイキューの劇場版アニメ映画。 制作は攻殻機動隊やPSYCHO-PASSなどを制作したproduction I.G。 内容としてはアニメシリーズの続きの話を描いたもの。映画として単体で観ると全然良さがわからないと思う。あくまでもアニメシリーズを全て見た上で観るものだと思う。あらすじがあったらスピンオフ的な作品ではなくストーリーの本筋。 レビューとしてもこの映画単体というよりはハイキューシリーズの一部としてレビューするような形にはならざるを得ない。 まずハイキューという作品は割と王道のジャンプのスポーツ漫画なのだけどストーリーが普通に面白い。初めて観た…

  • 「Hell's Kitchen Park」 Loren Connors

    アメリカのアンビエント、エクスペリメンタルのギタリストLoren Connorsの音源。 勧めてもらい聴いてみたのだけどめちゃくちゃいい! ものすごく好みです! 膨らみがありつつ輪郭はしっかり見えてローファイ感のあるクリーンのギターの音色も素晴らしいし、滲むような音なのに古臭くギラついて角が立っている歪みの音色も最高!ゆっくりで切ないコードとメロディもたまらない。余計な音が入ってないのもいい。 自分が求めているものの空気感に関する大きなヒントがあるような気がする音源でした。 アルバムがあまり長くないのもいい。途中でほんの少し入る歌もたまらなくいい。古い日本の唄のような雰囲気。それ以外の部分もよ…

  • 「フリーランス&個人事業主 確定申告でお金を残す!元国税調査官のウラ技」大村大次郎

    確定申告に関する知識の本。 ここ1ヶ月ほどで7冊ほど確定申告に関する本を読んだけど、こちらかなりおすすめです。一番気になる部分をしっかり突いてくれている。元国税調査官だから言えることもあるのかもしれません。 いい意味でタイトルほどウラ技感はありません。つまりグレーなことをギリギリでやるようなウラ技ではなく、リスクなく使える実用的な技がいろいろ書いてあります。 本書の中にもあるように、ある程度知ってる人ならこれ一冊、あまり知識がない人は入門書的なものをもう一冊持っておいた方がいいです。これ一冊だと基本的で具体的な手順に関しては少しわかりにくい部分もあるかもしれません。 無条件に青色申告を勧めてい…

  • 「かみまち」今日マチ子

    上下巻。心に傷を抱えた家出少女の物語。 少なめの線で独特の浮遊感がある絵柄の今日マチ子さんの作品。 自分が今まで読んできた作品と比べてダークで余裕のない感じ。 これまでの作品は行間が広いというか解釈の余地があるというか軽くて深いような、そう言う印象があった。 それと比較して本作はテーマが大きく影響していると思うが重めで余裕のない感じ。 あとがきにて制作にあたりインタビューを行ったことや制作していてつらかったことなどが語られていた。 意図的か意図せずかわからないけど、それが作品自体の余裕のなさにつながっているのかもしれない。 個人的な好みでは今日マチ子さんの作品においてはこれまでの透明感があるけ…

  • 「はじめてでもできる 個人事業者・フリーランスの青色申告 」吉田信康

    青色申告の手引書。大きくてイラストと文字でわかりやすく解説してくれていて丁寧な手引書。 とにかくわかりやすくという感じ。第一歩としての本なので、これまで読んだ本に比べるとあっさりしているという印象。 グレーな部分などには触れていない感じ。 安価で基本が学べる入門書というか手引書という感じ。 最初の一冊としてはいいけど、これ一冊だと個人的には作業において迷う部分はありそう。 とはいえ、カバーしていない部分はなさそうなので良くも悪くも優等生な感じはします。 すぐ読み終わるので時間のない人にもおすすめ。

  • 「ムーミン谷の彗星」マリア・リンドバーグ

    ムーミンのパペットアニメーション作品。ポーランドで作られた古い作品を再編集して映画にしたもの。主題歌はビョークが担当。非常にアート色が強い作品になっている。海外のアートアニメの雰囲気。お話は原作トーベヤンソンが監修したためかしっかり原作準拠。長い間、第一作目とされているムーミン谷の彗星の内容になっている。画面の暗さや画質なども含めアート感があって非常にいい。話の内容も面白い。彗星の描写が独特でこれも魅力。あまり魅力を伝えきれていないがとてもよかった。日本もアートアニメ的なものが見つけやすい感じになるといいなと個人的に思う。アートアニメではないけどserial experiments lainや…

  • 「らんど」ZAZEN BOYS

    日本のオルタナティブロックバンドZAZEN BOYSの12年ぶりのアルバム。 長かったのかあっという間だったかわからないけど前作から12年。見た目も音も渋くかっこよくなったZAZEN BOYS。ベースとして385のMIYAさんが加入してから初の音源。 沖縄で音楽をやっていたものとしては衝撃すぎる展開。ゴリゴリのスラップが印象的なのでどうなるかかなり気になってました。 それはさておき内容ですが、大人の魅力満載のアルバム。ギターはほぼクリーントーンでカッティングを多用したファンキーな仕上がり。年齢や積み重ねがしっかり音に出てて本当にかっこいい!ちゃんと等身大な音楽をやっているように感じて嬉しい。歌…

  • 「え!?絵が下手なのに漫画家に」施川ユウキ

    全1巻。オンノジや鬱ごはんの施川ユウキ先生のエッセイ漫画(?)。 描くことないなー的な編集さんとのやり取りから始まる本作であるが全体を通してその雰囲気は漂っている。それだけ聞くと印象が悪いかもしれないけど、その雰囲気がいいゆるさを生み出すと同時にいろいろな様相を生み出している。これは恋愛エッセイでもあり施川さんの歴史でもありなんとなくの思い出でもある。雑多な中からなんとなく雰囲気が伝わってくる作品で少々読みづらい部分もあるが個人の歴史に興味がある人は楽しめると思う。 気になる人物の活躍を集めたスクラップ帳のような。 オンノジ、ヨルとネル、銀河の死なない子供たちへなど名作を生み出した施川さんの雰…

  • 「超シンプルな青色申告、教えてもらいました!」藤原道夫/中山圭子

    青色申告に関する本。ダウンロードできるエクセルファイルと対応している非常に良心的な書籍。 基本的には付属?のエクセルファイルに沿って説明が進んでいくし不明瞭な点もない。これに従えば青色申告はしっかりできそう! 経費についてなど微妙なところ(ちょっとグレーな部分というかそういうところ)については言及されていないけど基本的な部分はすべて押さえてくれていてわかりやすい。 棚卸しや減価償却についても触れてくれていてこの一冊である程度全てカバーできると感じた。 ただ今年自分はすでに他のクラウドサービスで入力してしまっているので今期はこのファイルは使わずにやろうという感じ。 あとは農家でもこのファイルで大…

  • 「黄龍の村」阪元裕吾

    日本のインディー系のホラー映画。ホラー映画?いや、ホラー映画ではないかも。サイコパスVS凶悪ヤンキーの映画ハングマンズノットで有名な阪元裕吾さんの映画。 タイトルやポスターから自分からはまず観ないタイプの映画なので、そんなもんは勧められても観ないよ、という気持ちはわかる。 タイトルからは最近量産されている村系のJホラーのような雰囲気というか、あらすじなんかもそのまんまだし、ただの低予算クソホラーそのものである。 実際、自分も無理やり見せられたような形で夕食時に見始めた。 見始めて、そして、見終わって思ったことは、これは全くもって量産型のクソJホラーではないと、少なくとも自分はそう思う。 まず、…

  • 「I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE」スティーブ・マーティノ

    スヌーピーの3Dアニメ映画。原作は読んだことないけど、2Dアニメとキャラクターや雰囲気は同じなので変な改変はあまりないのではないかなと推察。非常に癒される内容であると同時にちゃんと風刺する感じもあってストレスなく観れる映画だった。あまり平和すぎると頭おかしくなりそうになるので。作品を観るまでスヌーピーが意外と荒くれもの感があるというの知らなかったし、チャーリーブラウンが全然冴えない男子だというのも知らなかった。絵柄だけじゃなくてキャラクター性を知るとより愛らしく感じるなと思った。どのキャラクターも微妙に問題があってそれがとても好印象。外国はだいぶ文化が違うのに割と日常においては共感できることが…

  • 「the house original sound tracks」グスターボ・サンタオラヤ

    Netflixのストップモーションアニメ作品「the house(家をめぐる3つの物語)」のサウンドトラック。映画は一つの家を中心としたホラーを基調とした三つの時代の物語で構成されている。古い時代、現代のような時代、ディストピア的な未来と思われる時代。タッチが違うけど同じ家を中心に描かれていて面白い。どれも仄暗いお話しで割とバッドエンドな雰囲気だけど3つめの最後の話だけ希望に満ち溢れているのがなんかすごくよかった。音楽もめちゃくちゃよくて、3つの話のどの音楽もすごくいい。渋い音色で懐かしい感じだけどありきたりなホラー音楽では収まらない。耳新しくないけど陳腐ではないというか。渋くてかっこよくて心…

  • 「先生白書」味野くにお

    全1巻。幽☆遊☆白書やHUNTER×HUNTERの冨樫先生のアシスタントだった味野くにおさんのエッセイ漫画。 冨樫先生のアシスタント時代のエピソードが淡々と語られる少し不思議な雰囲気の作品。 冨樫先生の人の良さや味野さんの感覚などがリアルに感じられる作品。これだけをいうと事細かに描かれているのかなと思うが決してそうではない。逆に冨樫先生の細かい心の動きや実際のキャラクターは正直ほとんど見えてこない。しかしきっとそれがリアルなのだろうと感じられる。第一人称で語られるもの以外は実は作品性や脚色がなくてもこうである。そのよくわからなさ、憶測の域を出ないと雰囲気がリアルに出ている。また味野さんの冨樫先…

  • 「狂想」花譜

    バーチャルシンガー花譜の3枚目のアルバム。数年前、コロナにかかった時に見てた現代アートの番組でナレーションをやっていて、いい声だなと思い聴いてみたのが知ったきっかけ。 1stアルバムの声とメロディがなかなか好みで2nd、3rdと聴いている。 2ndはあまり1stと変化を感じらことができず、メロディも1stのほうが好きだったので印象に強くは残らなかった。 しかし3rdは基本的な部分は変わっていないけど歌い方がいい意味で変わったなと感じた。なんかエモ感というか、そっちに舵をきったかな?という感じ。ブレスも以前より強い。一種のおどろおどろしさのようなものもある。メッセージ性というかそんな感じの。それ…

  • 「お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!」大河内薫/若林杏樹

    漫画と文章でわかりやすく税金、節税、青色申告、経費、保険、インボイスなどについて教えてくれる本。 今年から青色申告が始まるので、というか作業を進めていく中で手持ちの本だけでは疑問点がいろいろ残ったので、改めていろいろ買ってみた本の中の一つ。これまで農家の青色申告についての本を何冊か読んだのだけど、よくわからない部分が多く残った。 ・経費について ・家事按分について ・減価償却について などいろいろ。 ある程度の入力の方法などはわかったけどやはりよくわからない部分が多い。 この本はそういった部分やもっと根本的な部分について改めていろいろ教えてくれた。 自分はもう済んでいるけど開業届などについても…

  • 「VOFGLAU」vofglau

    日本のスリーピースバンドvofglauの1st EP。 女性ツインボーカルのポストロック、マスロックの色を纏ったオルタナティブロック。随分前に聴いて、おお、素晴らしいとなっていたのだけど、レビューしていなかったので改めて。 タイプの違う二つのドリーミーな歌声、多彩で個性的な音色、複雑に絡み合うフレーズ、非常に素晴らしい。マスドレのようなオルタナ感がありつつも、ポストロックやマスロックの持つ複雑性もあり、声のもつキュート感からポップさも持ち合わせる。非常に素晴らしい。ギターもベースもドラムも存在感があるというのは理想であるけど実は非常に難しく、それができているというのはアレンジのうまさからきてい…

  • 「WhatFunLifeWas」bedhead

    スロウコア/サッドコアのバンドbedheadのアルバム。スロウコアをちゃんと聴くのは初めてなのだけど非常にいい。気だるい雰囲気、滲むギター、じわーと沁みる歪み、弦楽器の絡み合い、気持ちいい。聴くきっかけはdoomerについての動画をたまたま見たのがきっかけ。年末、十数年ずっと交流している特別な友人がdoomer世代みたいな感じのスタンスだったのをみて、なんかdoomerには独自の魅力があるなと思って以前見たdoomerの動画をもう一度見た。その動画でdoomerはスロウコアをよく聴くみたいなことを言ってて、なんとなく、ああ、スロウコア聴こう、となった。むちゃくちゃアホみたいなきっかけだけどすご…

  • 「しあわせになるから、なろうよ」JYOCHO

    日本のアーティストJYOCHOの音源。アコースティックな響きから始まる一曲目。しっとり系かな?と思いきや、いつも通りのゴリゴリにテクニカルな演奏と透き通った歌とアンサンブル。平常運転という印象。相変わらずいいメロディとものすごい演奏技術。期待を裏切らず待っていたものを届けてくれる素晴らしいバンド。強いて少し求めるなら、予想を裏切る何かがあるともっとテンションあがったかも。頭とけつのアコースティック感以外は良くも悪くも期待通りの平常運転という感じ。でも毎回ほんとにすごいなと感心する。 https://music.apple.com/jp/album/lets-promise-to-be-happ…

  • 「シメジシミュレーション」つくみず

    全5巻。ものすごい名作。つくみず先生の少女終末旅行の次の作品。 少女終末旅行が大名作(一番好きな作品といっても過言ではない)だったので、期待せずゆるーい気持ちで読み始めた。 序盤の方は、少し不思議な雰囲気の世界の日常を描いた作品という印象。会話や登場人物がすごくよくて癒されつつ、考えさせるようなパーツのようなものがところどころに散りばめられていた。 前作がすごい作品だったから今作はゆるーく、でも重要な鍵だけは残しておくぐらいの雰囲気で進むのかなと思っていた。しかし、話が進んでいく中でどんどんの深化していき、これは哲学的なテーマを持ったゆるい雰囲気を纏ったゴリゴリのSFだなという印象に気付けば変…

  • 「BUDDA MACHINE」Arabz

    日本のオルタナティブロックバンド、Arabzのコンセプトアルバム。2020年代、日本のロック音楽の名盤間違いなしの一枚です。こんなにガツンと好みにどストライクなのは久しぶりです。ああ、こういう新しいよさがあったんだ!という斬新な発見とは違う、わぁ、これ完全にど真ん中のやつやん!というやつです。育った音楽環境や価値観が近いのでしょうか、自分のやっていることとベクトルは違うのだけど、いや、ベクトルも近いのだろうか、とにかく、これだ!というのをど真ん中でついてくる。サウンド、声、楽曲すべてが好み。手前味噌ながらこのご時世、こんなに暑苦しい(自分の定義で)バンドは他におらんだろう、と自負していたのだけ…

  • 「Night and Wanderer」chou chou

    日本のエレクトロニカアーティストchou chouのアルバム。落ち着いて夜に聴けるいい音源。トラックの音の選び方も心地いいし、メロディもいい。綺麗な夜の風景が浮かぶようなアルバム。声も癖が強すぎずな綺麗な声で心地よい。リリィシュシュの静かな曲をスタイリッシュなエレクトロニカにしたようなというと語弊があるのだけど、ちょっとそんな感じ。相対性理論の静かな曲をバンドではなくエレクトロニカにした感じといっても語弊があるのだけど少しそういう雰囲気もある。ツジコノリコよりはじっとりしてない。トラックも声もいい。他のアルバムも聴いてみたいです。 https://music.apple.com/jp/albu…

  • 「神のちから」さくらももこ

    ちびまる子ちゃんで有名なさくらももこさんの作品。アイディアの原石のような短編集。荒削り感がつよいがそれがいい味を出している。コジコジとつげ義春の短編集を混ぜたような雰囲気。ある程度、時代を超えて面白いと思えるものは多少ネジが外れたような雰囲気があるものがと思う。その時売れるものはしっかりマーケティングしたものだと思うけど、そうではない何か、もしくは、あえての突き抜けたもの、そういうものが懐かしいだけで終わらないものだと思う。

  • 「劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者 ルカリオ」湯山邦彦

    劇場版ポケットモンスターの8作目。誕生日に童心に帰りたい気持ちになり何か見ようと思った時、大人にもおすすめのポケモン映画を見ながら夕食を食べるというのをやったときに見た作品。シンプルなストーリーながらポケモン映画の中でも好きな雰囲気の作品だった。ポケモンが死ぬ珍しい作品。予想を裏切る展開はないが、友情、信頼、自己犠牲など見ていて気持ちのいい作品だった。あとルカリオがとてもかわいい。ポケモンのデザイン、すごくかわいいと改めて思った。エンディングテーマのパフィーの曲のベースがえらい前に出てて驚いた。せめてるなぁ、というゲンゲンした音。

  • 「シュタイナー入門」西平直

    思想家ルドルフ・シュタイナーの思想に関する入門書。内容で著者も書いているように入門書の入門書という感じの内容。シュタイナーの思想の基礎を学ぶというよりは、入り口を知る感じ。どのような人か、どのような動きをしていたか、どのように捉えられていたか、基礎となる考え方の一部、というような内容。具体的な思想的な内容にはほとんど触れられていない。個人的にはまっとうな判断かと思われる。自分も何冊か読んでみたことはあるがかなり難解かつ中途半端に読むと奇妙なトンデモ宗教のような印象しか得られないと思う。正直言って自分も読み込みが甘く全然理解できていない。なので、ある程度知っている人からしたらもしかしたら読んでも…

  • 「Benji」ブランドン・キャンプ

    一匹の野良犬の物語の映画。主人公の犬がめちゃくちゃかわいい。そして、演技が凄すぎてどうやって撮影したのか気になる。ものすごく頭がよくて、しかも、人間の求める演技をしてくれる犬なのか、ものすごい工夫があるのか、CGなどの最新技術を駆使しているのか。気になりすぎてたまにそのことばかり考えてしまう。ストーリーはとてもシンプルでスタンダード。予想を裏切るものは何一つないけど、それでよいのかもしれない。とにかく犬のかわいさだけでもみる価値がある映画です。

  • 「SCOTT PILGRIM VS. THE WORLD」エドガー・ライト

    カナダの漫画原作の映画。監督はショーンオブザデッドやホットファズで有名なエドガー・ライト。日本のアニメ会社、Science SARUがアニメ化したアニメシリーズがめちゃくちゃよかったのでこちらも気になったところ監督がエドガー・ライトだったのでみてみた。テイストはエドガー・ライトっぽさを感じたし、アホな感じの内容が痛快でとても良かった。あとバンドの演奏シーンがすごく良かった。アニメ版のバンドシーンからめちゃくちゃよくて、実写版はそこと比べて好きになれないかもと見る前は思っていたけど、そんなことなかった。どちらも違ったよさがあって好きだった。ざらついた演奏とシンプルでガレージ感の強いバンドもいいな…

  • 「Most Peculiar」Lage Lund

    ジャズギタリストLage Lundの新しい音源。前作がめちゃくちゃよかったので今回もすごく楽しみだった。方向性は基本的には変わらず、相変わらずすごくいい。アタックの質感が少し柔らかくなった気もする。うしろでエレキギターが薄くなってる曲があるのだけど、その音もめちゃくちゃかっこいい。アバンギャルドすぎず、スタンダードすぎず、とてもいい感じに聴ける。ロックの質感のようなものを感じるけど8ビートのドラマとかではないところもすごくいい。前作と同じ方向性ということで前作ほど衝撃は受けなかったけど改めてすごくいい音源。ジャズ聴きたい!という人に一番おすすめしたいかも。フェイバリットといっても過言ではないベ…

  • 「A Daze In A Haze 」DYGL

    日本のロックバンドDYGLの音源。HELL型のモタ狼に紹介してもらってかちくんと知り合えたのがきっかけ。各パートの絡み合い、メロディセンスがすごく洋楽っぽい。日本のバンドが英語で歌いました、というのは違い、細かいファクターはわからないのだけど洋楽っぽさを感じる。DYGLさんがイギリスで活動していたのも関係しているのでしょうか。土地の空気が音楽に混ざり込むことはあることで、その影響もあるのかもしれない。個人的に六曲目のBushesが名曲で、曲の持つ浮遊感、リフ、メロディ、すべてが秀逸すぎる。あれはレギュラーチューニングなのだろうか。調べてないからなんとも言えないけど音に独特な落ち着きがある。一曲…

  • 「NOPROBLEMISM」HELL型

    沖縄の"テロイドミュージック"パンクバンドHELL型の新しい(聴いていた頃はリリース直後だった)音源。これまでの爆発的な勢いが魅力の中心にあった形からさらに進化して独自性がより強くなった一枚。これまでもめちゃくちゃかっこよかったけど更に進化を感じる本作。まっすぐな勢いから絶妙に変化する速球になった感じ。音色も不思議な新しい感じ。特にタイトル曲のNOPROBLEMISMが素晴らしい。リフも曲も声も最高です。相変わらず言葉足らずでうまく表現できないけどとにかく最高です!!聴いてみて!! https://music.apple.com/jp/album/noproblemism-ep/1706455…

  • 「サニーサイドへようこそ」笹川真生

    日本のアーティスト笹川真生さんの音源。キーボードのある一般的バンド編成なのだがサウンド、アレンジ、曲、どれもよい。声が一般的には主な武器として捉えられているのかもという風にも感じる。男性ながら広い音域と可愛げのある声、とても魅力的だと思います。ギターを弾くものとしてはやはりギターも気になるポイント。音色もフレーズもすごくいい。これはpaioniaの高橋さん(笹川バンドのギター)の力が大きいのかもしれない。誘われて笹川バンドのライブを観に行ったのだけど行ってよかった。あとためらいあいたいという曲のオアシスのワンダーウォールの使い方、すごくよかった。個人的に2023で印象に残った曲を10つあげるな…

  • 「Berlin Baritone」Kurt Rosenwinkel

    ニューヨークのジャズギタリスト、カート・ローゼンウィンケルの音源。本作はバリトンギターを使ったソロギター作品。太く甘いギターのみの音源なので非常に落ち着いた気分で聴ける。ドラムとベースがないとアタックが強い音が少なくなるのでとても柔らかくなる。その分、ダイナミクスは少なくなるけど。バリトンギターというのもまた落ち着いた印象をさらに強くしているかもしれない。寝る時も何かやりながらの時でも疲れた時でも心地よく聴ける素晴らしいアルバム。たびたび話題に出すトリオ編成のアルバム、リフレクションよりさらに落ち着いて聴けるかも。夜感はリフレクションの方が強いかもしれないけど。カート・ローゼンウィンケルさんの…

  • 「Pearl River」Jakob bro

    デンマークのジャズギタリストJakob Broの音源。割と初期の方のアルバムではあるが、アンビエント感の強い包み込むようなギターや音の運び方などしっかりJakob Broの雰囲気が完成されている。聴いていたのが随分前のこともあり他のアルバムと比べてどうである、というのがあまり言えないけれど改めて聴き直して素晴らしいと感じる。主役にも空間作り役にもなれるギター。管楽器がメロディを担当している時は霧のように包み込み、前に出るときは存在感の強い主役として機能している。夜に聴くのが一番よいのではないだろうか。カートローゼンウィンケルのリフレクションも夜に合うアルバムだけど、こちらはまた違ったニュアンス…

  • 「Lemon Songs」Gateballers

    日本のロックバンドGateballersの1stアルバム。オルタナ寄りのサウンドも魅力的だけど本作の魅力はメロディにあると個人的には感じている。ジャパニーズオルタナバンドが好きな人には馴染みのあるアレンジと素敵なメロディ、暖かみのある声、グッとくるものがある。トモフスキーやホフディランに通ずる良さがある気がする。しばらく前、友人の勧めで聞いてみたのだけどすごく良かった。春だったか季節を忘れてしまったけど夜の涼しい空気が心地よかった記憶がある。いいメロディは記憶とよく結びつく、という気がする。改めていいメロディの曲をたくさん聴きたいと思いました。 https://music.apple.com/…

  • 「Mudarashi」 Rory in early 20s

    ロリコアといわれるジャンルのアニメの音声を使ったブレイクコアの作品。YouTubeか何かでアニメMADでスピードコア作ってみたみたいな動画があって、それみてかっこいいかもと思い、いろいろ探してたら見つかった音源。ブレイクコアもサンプリングした何かも全然詳しくなくて、むしろ、ほぼ聴いたことがなかったのですごく新鮮でよかったし好きなジャンルかも知れないと感じた。バンドには出せない別種の迫力やノリがあってすごくいいなと思った。以前は、勢いやノリを出すにはバンドの方が向いてると思っていたけど、そんなこと全然なくて、どちらも同じくらいいいなと改めて思えた。アニメボイスのサンプリングもマッチングしててとて…

  • 「Montage of Heck」kurt cobain

    グランジロックバンドNirvanaのギターボーカル、カートコバーンのソロ音源集というかdemo音源集というかそんな感じの音源。荒削りでトリートメントされていないダイヤの原石のような音源集。弾き語りのスタイルだったりエレキギターを使っていたり、サウンドコラージュのようなものであったりノイズのようなものだったり多彩な音源。いろいろな種類の曲が収録されているがカートコバーンという統一が働いておりアルバムを通して一つの作品として楽しめる。どんな形でも同じ雰囲気を纏っているのは、もしかしたら奥底にあるものが滲み出ていたり、意識して作った個性ではないからなのかもしれない。自分らしさのようなものは自分で決め…

  • 「古風III」冥丁

    日本のエレクトロニカのアーティスト冥丁さんのアルバム。日本の雰囲気を強く打ち出したアーティストである冥丁さんですが本作は古風シリーズの三作目。前二作品の雰囲気をしっかり引き継いでいる。内容はやはり日本の雰囲気を纏ったエレクトロニカ。前作と大きな違いは個人的に感じにくいがどれもいい。 かなり久しぶりの投稿であまり内容がないことしか書けていないが改めて再開したいと思う。 https://music.apple.com/jp/album/古風/1716659873

  • 「マイ仏教」みうらじゅん

    みうらじゅん先生の仏教についての本。みうら先生らしい楽しくわかりやすくふざけているようで実はとても説得力のある内容。わたしが考える仏教のエッセンスと同じようなものを飽きることなく笑いながら得ることができる名著。誰でもわかる仏教みたいな本よりこちらを読んだ方が仏教のありがたみがわかる気がする。ダジャレのようだけど実践する意味がある僕滅運動など様々な人生のヒントがたくさん。多くの人に読んで実践してみてもらいたい。

  • 「御池塘自治」帯化

    日本の二人組オルタナティブロックバンド帯化の3rdアルバム。オルタナティブロックバンドといっていいものか、この音源はトライバルロックというか、そのような言葉が合うような気がする。ギターのサウンドはめちゃくちゃかっこいいオルタナ感がつよい音色。少しSt. Vincentを彷彿させるファズ感。リズムは日本?というかアジアの民族楽器のようなもの。うたの旋律も日本?の民謡のようなもの。これぞ日本のロックの形だ!と言いたくなる素晴らしい音源。現代に馴染んだサウンドを使いながらも西洋音楽をベースとした今のあり方とは一線を画した素晴らしきかっこよさ。アンビエントのソロで自分がやろうとしていたことに近いけど更…

  • 「Berlin Baritone」Kurt Rosenwinkel

    ニューヨークのジャズギタリスト、カートローゼンウィンケルの音源。シンプルなソロギターだけどおそらくバリトンギターで演奏されている。シンプルでいいメロディーの素敵なソロギター。強い音がないのでリラックスできる。そして音が心地よく太いのでそれが甘さや柔らかさを生んでいる。とても素晴らしい音源。カートローゼンウィンケルの作品だとリフレクションというトリオの音源がすごく好きだったのだけど、こちらも似た雰囲気を持っている。シンプルにいい音、いいプレイ。新しめのアルバムは独自性のあるアタックのない音が印象的だったように思えるけどあまり好みではなかった。こちらはシンプルにいいなとなれる。リフレクション同様、…

  • MRI検査/医療用機器

    ※画像なし 音源ではありませんが、すごい音だったのでレビュー。医療用のMRI検査の機械です。 一定のリズムを奏でる音、いろいろなピッチのいろいろな音色のドローン音、全身に感じる音の振動、それぞれの組み合わせ、タイミングや切り替わりも秀逸であっという間の30分でした。素晴らしいインダストリアルミュージック。工業系の仕事をした時にも感じたけど、必要な動きをしている音はもしかしたら自然でかっこいいのかもしれない。同じような雰囲気を作ろうとするとどうもわざとらしくなったり物足りなかったり。そういう音楽を作るときは機械に動いてもらって人間が微調整するのがいいのかも。心地よい音は人間の手を離れた方がいい場…

  • 「Niandra LaDes and Usually Just a T-Shirt」John Frusciante

    レッドホットチリペッパーズのギタリストJohn Fruscianteのソロ音源。アコギ、エレキギターなどを中心とした演奏と歌の音源でバンド演奏などではない。これが非常に素晴らしい。独自の癖のある音色で奏でられるフレーズの数々が秀逸すぎる。そして歌もとてもいい。メロディもすごくいいし歌い方もいい意味でシンガーっぽくなくていい。荒々しい歌い方ではあるけどわざとらしさがなく、作られた個性や荒々しさを出そうとしたものではない気持ちよさを感じる。実際のところは知らないけど全然構わない。聴き手としてはそう感じられるだけで評価できる。今も聴きながら書いているけどアコギもエレキギターも演奏が素晴らしい。上手い…

  • 「映画大好きポンポさん」平尾隆之

    映画監督、クリエイターを主役に据えたアニメ映画。花粉症のせいで鼻水と涙が出た。クリエイターにフォーカスを当てるという点でSHIROBAKOなどと同ジャンルと言えるけどもっとシンプルでもっとエゴが強い感じ。その分エモに訴えかける部分が強かった。ディティールはSHIROBAKOの方が強いけど、そこを補うエモがあった。共感というか、ちゃんと意識しなきゃいけないことを思い返すことができた。 テーマの一つとして覚悟を持った取捨選択が描かれていた。個人的に鋼の錬金術師を見て、取捨選択だけじゃなくて両方取りに行く美学みたいなのに感動した経験があるけど、根本にある覚悟を持った取捨選択、現実的かつ美しいと改めて…

  • 「100日間生きたワニ」ふくだみゆき/上田慎一郎

    きくちゆうきさんのTwitter漫画「100日後に死ぬワニ」のまとめと後日談を映画にしたもの。Twitterでリアルタイムでやっていた当時、Twitterを使ったリアルタイム感とカウントダウンの緊張感、何気ない日常とカウントダウンの数字のギャップ、本当の意味での無常感(何か特別なことがあって日常というのは奪われる、とかじゃなく本当に生きるという日常がそもそも無常であること)などいろいろ素晴らしく、とても楽しみにしていた。宣伝の仕方で結果炎上したけど、そんなことは作品の良し悪しには関係なく自分は素晴らしいコンテンツだったと思うし、人々に死を意識させる本当に素晴らしい表現、なんなら自分がやりたいこ…

  • 「千年女優」今敏

    パプリカで有名な今敏監督のアニメーション映画。パプリカで有名といってもこちらの方が古い作品。音楽は平沢進さん。 パプリカも面白いけどこちらもとても面白い作品。ダレることなくいいテンポで話が進んでいく。話自体も普通に面白いけど、それ以上に演出というか、そういう部分が特に面白い。走るシーン全般のアニメーションがとてもいいし、それを畳み掛けるような終盤の演出はとても素晴らしい。描き方の時代や設定が移っていく中での背景や切り替わり方もすごく面白い。ギミック頼りな雰囲気もなくはないかもしれないけど不快な感じはまったくなくむしろ引き込まれる。インスピレーションを刺激されるようないい作品でした。

  • 「Janome」Khaki

    日本のロックバンドkhakiのアルバム。これの後に出たep盤で知ってめちゃくちゃよかったのでこちらも聴いてみた。やはりめちゃくちゃいい。コードの使い方、リフ、音色、メロディー、楽曲構成、どれをとっても頭一つ抜けている。最近ロックバンドの音源を聴いても同じような感じに聴こえてしまうことが多々あり感性が鈍ってきたな、まずいな、と思っていたがKhakiの音源は目が覚めるような素晴らしさ。ここまで特徴的なポイントがたくさんあるのにキャッチーさがしっかり残ってるのもすごい。青盤の最初の方のビートルズの楽曲やTHE BENDSのRadioheadの楽曲に通ずる何かがあるかも。奇を衒ってる感じなく、無理やり…

  • 「Ghostmarch」Tia Rungray

    日本のノイズ・アンビエントアーティストTia Rungrayの音源。リリース時に聴いていたがレビューブログが止まっていたので今更ながらレビュー。 これまでのTia Rungray作品同様、重厚で闇を感じさせる作品。ピアノが中心にはあるが、これまでの作品よりそれ以外の音の存在感が強い。サウンドがとてもかっこいい。質感としてはアイスランドのアンビエントアーティストBen Frostあたりの音の質感を彷彿とさせる。Ben Frostが冷たい森のような闇だとしたら、本作は鎮守の森のような闇。日本風な音ではないし、トライバルな感じとは全然違うのだけど何となく日本的な死生観のようなものを感じさせる。理由は…

  • 「ど根性ガエルの娘」大月悠祐子

    全7巻(6,7はデジタルのみ)。ど根性ガエルの作者吉沢やすみさんの娘、大月市祐子さんのエッセイコミック。破天荒な漫画家の父とそれに振り回される家族の物語、と最初の方は重さがありつつもハートウォーミングな部分もある感動のエッセイコミックという感じに見えるがそんなありきたりなものではない。最初はそのような形で話が進んでいくのだが途中で衝撃的な転換があり、そこから、狂っていく家族の問題、コミックエッセイが抱える問題、作品にのまれていく人生、人生を作品として見ていくこと、人間の抱える問題、さまざまな問題が具体的な答えが示されないまま提示されていく。作品内でも提示されている(もしくはこちら側がそう解釈で…

  • 「Beyond the Pale」Jarv is...

    パルプのフロントマン、ジャーヴィス・コッカーのバンドJarv is...のアルバム。 低く太く甘い歌声が非常に魅力的。フランツ・フェルディナンドのアレックス・カプラノスの声を渋くエイジングしたような歌声。キャリアはジャーヴィスの方が長いのでこの表現には違和感があるけどフランツ・フェルディナンド先に聴いたのでそういう印象を受けた。全然違うのだけど、強いて言えばそんな感じ。深みがすごい。アンニュイな楽曲の雰囲気とうまく混じりすごくいい。バンドなので違うと思うのだけど昔の打ち込みっぽいフレーズと音の雰囲気。昔の打ち込みについて全然知らないけど、機械的で単純な反復フレーズだけど暖かみのある音色のリズム…

  • 「かくかくしかじか」東村アキコ

    全5巻。漫画家東村アキコさんの自伝的作品。東村さんと絵の先生を中心に話が展開する。エッセイコミックとして非常に素晴らしい作品。クリエイターとしてだけではなく人間として学びや共感がある作品。結局のところ自分で経験しないとわからないものがほとんどではあるけど学びや心構えやヒントは自伝的なものに芳醇に含まれている。本作は東村さんの反省や心残りが前を向きつつも存分に滲んでおり、それが共感と学び、または学んでもやはり活かせない部分がある、というのを教えてくれる。忙しさや現実に追われて、本当は重要なことを見ぬふりをすること、取り返しがつかなくなってから気付いて、または、気付いたふりをして、後悔すると同時に…

  • 「云う透り」jyocho

    日本のマスロック(?)バンドjyochoのEP盤。ジャンル分けすると何に当たるのかよくわからないけど、複雑なフレーズや変拍子、タッピングを多用したギター、ベースフレーズ、キーボードボーカル、ギター、ベース、フルート、ドラムという編成から考えてマスロックといっても差し支えないかもしれない。透き通るような女性ボーカルとテクニカルな演奏が独自の雰囲気を作っている。メロディがしっかりあるのでポップな安心が強い。かなり複雑な楽曲だけどそれを忘れさせるメロディアスさとキャッチーさがある。初めて聴いた時は打ち込みかなと思うような複雑で難しいフレーズ。タッピングを多用することや複雑なドラムフレーズからそう感じ…

  • 「神様お願い」小骨トモ

    全1巻。心を締めつける短編集。絵柄は違うけど雰囲気としては史群アル仙さんと向いてる方向が同じかもしれない。割と良い話が多かったけど史群さんと比して個人的に掴まれるものは少なかった。本当に絵柄も悪くないし話も悪くないのにそこまで琴線に触れずという感じ。変なレビューで申し訳ないのだけど理由はわからないけど、そんな感じ。初めて見る感覚ではなかったからかも。しつこいけど絵柄も悪くないし話も悪くないのでおすすめしないとかではないです!ただ嘘をついてはレビューにならないので、率直な感想として、不思議とハマらなかった。斬新さ、新鮮さの問題かもしれません。

  • 「SHEBANG」Oren Ambarchi

    アンビエント、エクスペリメント、エレクトロのアーティストOrenAmbarchiさんの音源。 浮遊感の強い音源が多いけど今回はメロディの良さがたつポップな仕上がりになっている。ポップといってもミニマルな感じのインストなので全然ポップではないのだけど非常に聴きやすい仕上がりの作品。トリップ感は少ないけど緻密な音の集まりが非常に面白い。ものすごく質の高いセッションのような楽曲。あと変な表現だけど少しスーパードンキーコング2のbgmのよさと高いものがある。自分の捉えていたOrenAmbarchi像と少しズレを感じる作品ではあったけど、やはりいいな、となった。寝る時聴くことが結構あったOren作品です…

  • 「ふたりエスケープ」田口囁一

    全4巻。ロックバンドのボーカルであり漫画家である田口囁一さんの作品。 百合姫コミックスから出版されていて、なんとなく名前から百合もののエロ漫画か?と思う方もいるかもしれないけどそうではない。所謂百合要素はなくはないけど、ほんのり香る程度でそこにウェイトを置いているわけではないのでどんな人でも楽しんで読める作品。香る程度なのがむしろ微笑ましい雰囲気を生みつつ、可愛らしさをブーストしているのでフラットな雰囲気で非常によい。 作品の主題は、追い詰められている時の現実逃避の快感と有意義さ。と、勝手に感じている。主人公は漫画家の後輩と無職の先輩。締め切りに追われつつ日常を楽しむ(?)二人の物語。普通より…

  • 「EXERCISE AND HELL」maruosa

    なんとなくYouTubeで見つけたブレイクコアのアーティストmaruosaの音源。 このアーティストについては何もわからない。YouTubeでブレイクコアと検索してたまたま出てきたらとてもイカしてたのでアルバム聴いてみて、かっこいい!となった。 一曲目のつかみから笑えるしワクワクする。出オチみたいな雰囲気だけどそんなことはなく二曲目以降とてもかっこいい。あまり通ってこなかったジャンルなのでなんとも言えないがバンドには出せない勢いとその裏にあるであろう緻密さに感動した。ブレイクコア全然聴いたことないのでこれからいろいろ聴いていきたいなと思った。バンドという枠に縛られず、そして、バンドにしかできな…

  • 「頭痛」khaki

    日本のロックバンドkhakiのEP盤。リリースした時に聴いてたけどレビューブログ止まってたので今更書いてみる。 これは久しぶりにほんとにがっつりきた!! 一曲目のovertoneから最高すぎる。まずはコードがめちゃくちゃいい。khakiの楽曲全体に言えることだけどコードがすごくいい。不穏な響きがありつつもちゃんと美しい。独特でありながらも奇抜に走るわけではないバランス。Radioheadに通ずるところがあるけどRadioheadとは全然違う。洋楽っぽさがあるけど他のバンドより日本感つよい。メロディも予想を裏切りつつも違和感がない。ギターの音色も鋭い感じじゃないけど立体感が強いし輪郭もはっきりし…

  • 「結束バンド」結束バンド

    TVアニメシリーズ「ぼっち・ざ・ろっく!」の作品内に登場するバンド"結束バンド"の音源。 ぼっち・ざ・ろっく!はコミュニケーション能力に難がある陰キャの女の子が成り行きでバンドに加入し成長していく物語。ガチ陰キャはバンドなんかできない、とか、本当にぼっちだったらDTMやれよ、などという意見もあるけど個人的には陰キャの定義や程度は人それぞれなので別によいのでは?と思う。主人公くらいの感じだと個人的には共感できることが多く感情移入しやすい。 バンドの描写が細かかったり(緊張で演奏がガタガタになる描写はリアリティがすごくて感動した)、共感できるポイントが多かったり、演奏の成長具合が割と現実的だったり…

  • 「漁港の肉子ちゃん」渡辺歩

    日本のアニメ映画。ゆるふわな感じかなと思ってだらっと夕飯ついでに見てみようと思って適当に流してみたら普通にけっこう好きな感じだった。ベタかもしれないし特別な演出とかはないけどシンプルでよかった。ぱっと見の印象と違って子供向けの作品ではないなと思った。失敗や恥などを多く重ねた人に向けた人間讃歌というか、全体的に共感性羞恥みたいなものを呼びつつも何か全肯定的で夢がないのに夢があるいい雰囲気だった。負けるが勝ちというのとはまた違うと思うけどいいなと思った。何の前情報もなしに見てみたけど、それがまた良かったかもしれない。タレント声優は個人的に苦手なのだけど本作については、すぐ気がついたけど悪い方向に作…

  • 「some kind of peace piano reworks」Olafur Arnalds

    アイスランドのポストクラシカルのアーティストOlafur Arnaldsの音源。以前リリースした作品のピアノリワークス盤。ピアノリワークスとあるけどストリングスもあるし他の音もあるので純粋なピアノ作品でない。楽曲は同じだけど大幅にアレンジは変更されている。変更というか、こちらが元々あった形なのではないかという雰囲気。オーガニックかつシンプルなアレンジで音もローファイな雰囲気。以前のものの方がリッチな印象だけど、こちらは曲の良さをシンプルに楽しむことができる。あとは温かい木の温もりのような柔らかさがある。両方聴いてより良さが伝わる作品かもしれない。こちらだけ聴くよりもともとの音源の方も聴いてみた…

  • 「ルックバック」藤本タツキ

    チェンソーマンで有名な不明な藤本タツキさんの短編。漫画についての短編作品。少しSF要素がある。青春物語と銘打ってあるが、キラキラした青春物語ではないし恋愛的なものも全くないのでそういうのが嫌いな人でも読める。すごい作品だ、とか、名作だ、というわけではないけど長さも内容もじんわりいいなーと楽しめる良作。何かに向き合うことを頑張ろうという気持ちと運命というかそういうものに対して人は無力だけど、その中で頑張ろうという気持ちになれた。そういう気持ちになれる作品すごくいいなと思います。

  • 「野菜の垂直仕立て栽培」道法正徳

    これまた以前投稿していなかったものです。 以下本文です。 道法正徳さんの垂直仕立てについての入門書。写真や図が多く、品目ごとの栽培法もあり非常にわかりやすい。 植物ホルモンの仕組みについて軽く説明されているがそこではなく実践についてが主な内容。 ホルモンの話が今の自然科学と一致しているかどうかは調べていないが実践として有用であるなら取り入れたいと思った。 実践が科学的根拠に基づいていないとしても、科学が実践に追いついていないことは多々ある。 実践も科学的根拠によるものもどちらも帰納法により導き出されたものである。有用であるなら個人的にはどちらにも拘らない。 垂直仕立ての気をつけなければならない…

  • 「思いやりという暴力」中島義道

    これまた未公開の過去記事が出てきたので公開いたします。だいぶ前の記事になります。 以下本文です。 中島義道さんが日本における対話の欠如についてなど述べている本。 中島義道さんの著作は読むたびにいろいろな気付きをもらえる。 日本において言葉が軽視され無力化されていることは明らかなことであるのにそこに気付かずにいた自分に驚いた。 式典における挨拶などで並べられる何も語ってないに等しい言葉の数々。圧殺される反論。思いやりの名のもと封じられる指摘。誰一人従わない公共の放送。 言わなくてもわかるでしょはまだマシであり、空気読んで黙っとけ、というのが蔓延している。 空気を読む、読もうとすることは重要なこと…

  • 「膵臓がこわれたら、少し生きやすくなりました。」永田カビ

    永田カビさんのエッセイ漫画。予約して発売と同時に購入、すぐ読んだのだけどレビューブログをずっとやってなかったので今になりました。永田カビさんのエッセイ作品は血が通っており胸に迫るものがあるのでずっと追っている。今作も今までの作品と同じ系譜の作品です。もしかしたら永田作品すべてが一つの作品なのかもしれないです。 本作は永田さんの膵炎再発の時の話。これまでより更に深いところに潜る感じがあるけどこれまでの作品以上に光を感じる。希望がある、とか、状況がよくなる、という意味ではないけど、光をすごく感じる。状況は全然違うのだけど、永田さんの光の描写にすごくリアリティというか共感というかそういうものがあった…

  • 「Hermetism」ユップ・ベヴィン

    以前書いたもので下書き保存で公開されてないものがあったので公開します。 文体に差異がありますが気にしないでください。 オランダの作曲家ユップ・ベヴィンの音源。アップライトピアノを用いた独特の暖かみのある音色とアンニュイな旋律がたまらない。エリック・サティを彷彿させる一曲目から始まりもの悲しくも美しい楽曲が続く。よく晴れた日にいつかみんな死ぬんだなー、と考えながら聴くと素晴らしい自己陶酔に浸ることができる。中二病的な絶望感ではなく中二病的な悲しいハッピーエンド感を満喫できる。こんな聴き方をしては素晴らしい作品に失礼かも。しかし聴き手の自由もあるのでそれぞれが好きなように聴くといいと思う。サティ、…

  • 「GHOST IN THE MACHINE DRUM」SuiseiNoboAz

    オルタナティブロックバンドSuiseiNoboAzの音源。リリースを重ねる毎に深みを増していくのが非常に説得力がある。自分たちのスタイルにとらわれずしっかりとその時の音を出していくように感じられとてもかっこいい。1stアルバムではシンプルなスリーピース(とはいえかなり特殊なバンドではあったけど)だったけど今はそこから大きく深く静かに激しくなったように感じる。言葉が熱く重みがあるのがすごく好き。日本のバンドの中でも個人的にここまで言葉がささってくるバンドは他にあまり思いつかない。ヒップホップの要素が根底の部分で混ざり合っているような感じがして、そこが言葉の熱さを後押ししているように思える。自分も…

  • 「A Light For Attracting Attention」THE SMILE

    Radioheadのトム・ヨーク、ジョニー・グリーンウッド、sons of kemetのトム・スキナーの3人編成のバンド。シンプルなスリーピースというわけではなく音もスリーピースバンドという感じが全くしない。個人的にとても好きだったけどRadioheadとの差は良くも悪くもあまり感じなかった。そもそもRadioheadが強い型があるバンドではないのでそりゃそうかもしれない。でもジョニーさんのギターがRadioheadのギターのときと違うように感じた。音色含め。これまでの文章だといまいち好きじゃないような雰囲気があるがアルバムとしてはとてもよかった。Radioheadが好きなので違いを強く感じな…

  • 「Spirit of the Mountains」Federico Casagrande Trio

    イタリア出身のジャズギタリストFederico Casagrandeのトリオ音源。やはりジャズはギター、ベース、ドラムのトリオが好き。ベン・モンダーにもつながる音の柔らかさと不穏だけどわかりやすすぎない音運び、適度な聴きやすさ、音色もプレイもすごく好きです。きっとビル・フリゼールあたりの影響もあるのかも。久しぶりに好きなタイプのジャズギタリスト見つけました。悪い言い方すればベン・モンダーのflux聴いた時の衝撃やlage lundのterrible animals聴いた時のハマり感はないかも。しかし、近いものであれば先に聴いた方がガツンとくるるのは当たり前。かなり気になる存在なのでFederi…

  • 「狭い世界のアイデンティティー」押切蓮介

    全5巻。押切蓮介先生の漫画バトル漫画!なんのこっちゃと思うかもしれないが漫画についてのあれこれをバトル漫画という形で描いた衝撃作。ものすごく雑に誰にでもわかるようにいえばドラゴンボールのようなバクマンといったところでしょうか。近頃の押切先生はクレイジーさに磨きがかかっています。そしてクレイジーに振り切れるわけではなく、その中にしっかりとした中身、重み、説得力を宿しているのが凄まじい。ミスミソウ、サユリあたりの美しくも凄みのある作品がめちゃくちゃ好きですが、最近の押切作品も全く引けをとらないすごさ。 本作はその中でも漫画に関するエッセイ的な要素ももっており、知識や意見、愛までも知ることができる作…

  • 「ちくちくぴろんぴろん」せきの

    シュールギャグ4コマ漫画家せきのさんの新作。新作と言ってもこれまで描いてきたものを集めた作品だった気がする。相変わらずのテイスト。ふふっとつい笑ってしまうくだらなさの極地。くだらなさも突き抜けるとものすごい強度を持つ作品になる。流行したポプテピピックに通ずるものはあるけど、こちらはさらにストイックにくだらないしキャラクターのキュートさもないので突き詰めたくだらなさが楽しめる。じわじわくるくだらなさが最高。くだらないってくだらなくない!ちくちくぴろんぴろん (単行本コミックス)作者:せきのKADOKAWAAmazon

  • 「光の中に」踊ってばかりの国

    日本のロックバンド踊ってばかりの国のアルバム。一曲目のghostのライブ映像がとてもよかったので聴いてみた音源。ライブ映像の方がエモーショナルな雰囲気強かったけど音源もよかった。heavenという曲もよかった。渋めの日本語ロックの雰囲気とシューゲイザーの雰囲気にかすかにジャパニーズパンクロックの気配が隠れていて実にいい。初期の頃は小洒落た若い才能あるバンドというイメージだったけど、flowerというミニアルバムから印象が一気に変わって渋さとエモーショナルさが同居する熱いバンドという認識になった。最近改めて聴いてより熱くなっているなとますます興味が湧いた。歌の良さ、雰囲気の良さ、アレンジの良さ。…

  • 「Vanishing Sun」Torr

    オルタナティヴロックバンドTorrのEP盤。ギャリンギャリンの斬撃のようなギターが聴きたければTorrを聴くしかない!ストイックでエモーショナルな楽曲やしっかり交通整理されたアンサンブルなどTorrの魅力はいろいろある。だがやはりどうしてもギターのキレ味に耳が入ってしまう自分がいることは否定しきれない。キレキレのリフも暴れながらも鋭さを失わないソロもとにかく脳に働きかけるギャリンギャリンがたまらない。本当にIQの低い中身のないレビューになってしまうがギャリンギャリンがたまらないのである。木のギターで作ったギャリンギャリンの音とはやはり違う気がする。本作がどのギターで作られたものかわからないが非…

  • 「観測」花譜

    このような言い方が正しいかはわからないけどVtuberのようなアバターで活動する女性シンガー花譜のファーストアルバム。活動スタイルに対する賛否はあるかと思われるが声がとてもいいなと思った。ちなみに自分は生まれついた外見にとらわれることなく選んだ(もしくは誰かが選んだ)姿で活動できるようになったことはとてもいいと思う。知るきっかけはNetflixか何かの現代アートを紹介する番組のナレーションをやっていたこと。ナレーションの声がとてもいいなと思っていたら何かのきっかけでシンガーであることを知ったので聴いてみた。 ナレーションの声と同じく歌う声もよかった。ブレスが強めの不安定な揺らぎのある声なのだけ…

  • 「劇場版ポケットモンスター ココ」矢嶋哲生

    ポケットモンスターのアニメ映画。割と最近の作品。これは今の子供ではなくポケモンアニメを見て育った30代をターゲットに作られた作品のように思える。作品の主題であろう親子、社会、他者との関わりなどが非常にわかりやすい形でて提示されている。わかりやすくグッとくるこさせる感じ。個人的には好きだけど本当に芸術寄りのものが好きな人には押し付けがましく感じられらるかも。自分はわかりやすく何が言いたいかを描いている作品が好きだし、自分も表現をする際、手法に関しては偶然性を大事にしているが、意図に関してはわかりやすく解釈の幅を狭めるやり方をとっている。しかし純粋に芸術としての価値を高めるには個人的には(また一般…

  • 「Selected Ambient Works Volume II」Aphex Twin

    イギリスのアーティストAphex Twinのアンビエント音源第二弾。Aphex Twinのバキバキのエレクトロニカの音源もかっこいいけど自分はこれがめちゃくちゃ好き。ドゥームやブラックメタルな雰囲気寄りのダークアンビエントではなく、もう少し洗練された雰囲気のダークアンビエント。ダークアンビエントといっては語弊があるだろうか。ダークで洗練された雰囲気。リズムパートもあまりなく静かにずぶずぶ聴ける名盤。その名にふさわしい素晴らしいアンビエント音源です。普段アンビエントとかは聴かないバンドマンにもおすすめできる作品です。Selected Ambient Works Volume IIエイフェックス・…

  • 「ファウスト」手塚治虫

    全一巻。手塚治虫さんのファウスト。ファウストの原作は途中まで読んだけど雰囲気は原作より手塚治虫カラーが強い感じ。原作はなんだか読みづらく感じた。ブッダやその他手塚治虫作品に比べてあっさりした印象。ファウストともう一編作品が収録されているのだけど割とそちらの方が楽しめたかも。その時の気分もあるけど割とあっかりな印象でした。少し前に読んだので印象薄くなってるかも。ファウスト作者:手塚治虫手塚プロダクションAmazon

  • 「劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ギラティナと氷空の花束 シェイミ」湯山邦彦

    ポケモンアニメ映画。考えさせられるポケモン映画三部作として紹介されていた作品の2作品目。一作目同様、なんだか懐かしい気分を楽しめた。特別な何かは感じられなかったけどいい時間を過ごすことができた。この感覚は何に基づくものだろうか。意図されたものだろうか。こちら側から発せられたものを自分で感じとっているのだろうか。そもそも自分のこの感覚も曖昧にしか感じ取れていない。いずれにせよ、しっかりとしたクオリティで作られていると思われる。嫌な感じもなく、嗤わせる要素も少ない。そのおかげでノスタルジーに浸れるのかもしれない。三部作あるので三作みることでこの感覚をある程度説明できるようになりたい。劇場版ポケット…

  • 「劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ」湯山邦彦

    ポケモンアニメ映画。考えさせられるポケモンアニメ三部作という触れ込みで見てみた。ポケモンのデザインすごく好き。内容は落ち着いた内容だった。良くも悪くも衝撃はあまりなかった。ほんとに落ち着いて観れる内容。ノスタルジーを刺激する雰囲気。ミュウツーの逆襲くらいのものを求めると物足りなくも感じるがそれは求めすぎな気もする。こういうと不満な風にも見えるかもしれないがそうではなく優しい満足感はある。ふと見たくなる瞬間があるポケモンアニメ。昔より今の方が幸せなので子供に戻りたい気持ちはないのだけど懐かしさのような何かで見たくなる。たまに尖っていない優しい世界みたいなのが見たくなるのかもしれない。ポケモンアニ…

  • 「ちひろ」安田弘之

    上下巻。紺野さんで遊ぼうの安田弘之さんの作品。何にもとらわれない飄々とした生き方の風俗嬢ちひろの物語。背景はあるが泰然自若なちひろの立ち振る舞いが非常に勉強になる作品。修行僧とは遠いところにある職業のように思えるがこのキャラクターは浄土真宗の向かうべき境地に少し近いものがある。何にもとらわれず風のように猫のように生きるしなやかな強さ。自分には全然ないので参考にしてなるべく執着の炎を鎮めるような生き方をしたい。ちひろ 上作者:安田弘之秋田書店Amazon

  • 「史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち」飲茶

    格闘漫画バキの要素を取り入れた哲学の入門書の第二弾。今回は東洋思想を扱ったもの。前回同様、哲学者にバキ的なキャラ付けをしわかりやすく楽しく哲学を学べる素晴らしい著作。個人的には西洋編より驚きが大きかった。あまりの素晴らしさに。 本書は説明が難しい東洋哲学をわかりやすく説明しているのだが、重要なのは細かい人物の紹介ではなく東洋哲学のエッセンスというか大事な部分というかそういう部分を感じさせてくれるところ。これまでの入門書では各人がどのような思想を持っていたかをざっと把握できるという雰囲気だったが本書はそこはある程度押さえながらもさらに大事な部分を教えてくれる。 まず、東洋哲学というのが内向きにど…

  • 「METTA, BENEVOLENCE BBC 6MUSIC」Sunn O)))

    アメリカのドゥームドローンユニットSunn O)))のライブ音源。スタジオ盤とアレンジやサウンドの雰囲気が少し違い、そこがすごくいい。ライブ音源になっても必要な部分は損なわれずスタジオ音源とは違う魅力もある。本当に素晴らしい。音もアレンジもライブを見るような感覚というライブ盤にありがちな雰囲気ではなくサウンドの傾向が違う別の作品という感じ。リラックスしたい時は基本的にライブ盤はあまり好きじゃないのだけどこれはすごく適している。重低音がしっかり聴ける再生環境でリラックスしながら聴くのがおすすめ。入眠、作業中にも適しているかも。素晴らしい。Metta, Benevolence BBC6 Live:…

  • 「筆ペンからはじめる水墨画」小林東雲

    水墨画の本。淡墨と濃墨の筆ペンがあればすごいものが描けるという指南書。とてもわかりやすく絵心がなくても希望が持てる。音楽同様、コピー、模写していくことで描けるようになる気がした。すごくわかりやすいがたまに「風景をざっとスケッチする」など絵が描けない人には無理だろという指示がある。丸の書き方、線の使い方などもわかりやすい。やはり模写が大事かも。模写からオリジナルを描く手癖のようなものをためていく。音楽と似た部分がある。干支ぐらいは描けるようになりたい。あといい筆ペン欲しくなった。筆ペンからはじめる水墨画作者:小林東雲講談社Amazon

  • 「ベースフレーズ発想法」田熊健

    ベースのフレーズを作る時、ほんとに何したらいいか分からずルートしか弾けないよー、と困ってる人におすすめ。もしくはテキトーに弾いてたけどちょっと理論含めて見直してみたいなという人に入り口としておすすめ。非常にわかりやすいしすぐ一冊終わるので挫折しにくい。ただある程度弾ける人やある程度知ってる人には物足りない内容かも。ベース・フレーズ発想法: 指板の理解で限界突破!作者:田熊 健自由現代社Amazon

  • 「病害虫に効く自然農薬」学研

    唐辛子やドクダミなど化学薬品を使わない自然農薬を紹介する本。焼酎や酢などは使用するが基本的に容易に作れるものを紹介している。また、使い方や効果だけでなく自然農薬そのものについても説明してくれるパッと見てすぐ使える素敵な本。いろいろ載っているが自分の中でかなりいいと思ったものをいくつか紹介する。 ・唐辛子焼酎漬け 唐辛子ひとつかみを刻んだものを500mlの焼酎(35度)に漬けて1ヶ月。500倍、効かなければ200倍で。酢漬けだと2ヶ月。 アブラムシやハダニに効く。 ・除虫菊エキス 除虫菊の花を干して粉砕したもの20gと焼酎250mlを混ぜて一週間。 テントウムシダマシやヨトウムシを防ぐ。効果は2…

  • 「常田大希東京混沌」高橋隼人

    ロックバンドKing Gnuのギタリスト、millennium paradeのコンポーザー常田大希さんのドキュメンタリー映画。非常に為になる作品だった。真面目に音楽を作る、しっかりこだわって作ることの面白さが伝わってくる映像だった。あとはいろいろな楽器を弾けること、ある程度エンジニア的なことが出来ることが音楽をより楽しみよりいい形で発信することにつながるというのも感じた。大変そうだけど楽しそうだなと思った。自分は納期や金銭、コンプラなど気にしながら音楽を作る意欲も才能も備わってないし育てる気もないので職業音楽家になりたいとはあまり思えないけど、突き詰める姿勢や様々な楽器を弾きこなす力、エンジニ…

  • 「音楽」岩井澤健治

    大橋裕之さん原作の伝説の音楽漫画「音楽」のアニメ映画。作画枚数や手書きの手法でもこだわりが前面に押し出された作品。主演声優はゆらゆら帝国の坂本慎太郎さん。これもまさかのハマり役だった。タレント声優が基本的な苦手な自分ではあるが、アート感のある作品かつ坂本慎太郎さんの声が雰囲気に合っていたのですごくよかった。元々原作がめちゃくちゃ好きなので期待と不安があったけどいろいろうまく作られていてよかった。ストーリーは映画オリジナルのものや原作から変えられている部分も多く原作ファンでも新鮮に楽しめる内容になっていた。改変はあるけど原作の雰囲気はしっかり保っていて嫌な気持ちにならずに楽しめた。ただ登場人物の…

  • 「魚社会」panpanya

    panpanyaさんの短編集。いつも通りかわいくて浮遊感があってすごくいい。のほほんとすると同時に世俗から離れたような気分になれるのがいい。相対性理論のようなつげ義春。これまでの作品と大きな相違はない。ふわっと読んでふわっと癒されてちょっとした浮世離れした感覚を味わえる。もはや刺激はないがこれでいいという気持ちになれる。定期的に自分を再確認するようなそんな雰囲気。魚社会 (楽園コミックス)作者:panpanya白泉社Amazon

  • 「えんとつ町のプペル」廣田裕介

    西野亮廣原作の絵本を西野亮廣さん総指揮でstudio 4℃が製作した3Dアニメ映画。お笑い芸人キングコングの西野さんという肩書きより実業家というかオンラインサロンの人というかそっちの方の立場からのアプローチという印象を受ける作品。悪い言い方をすると役立つ知識をくれるけど少し胡散臭さを感じていたので少し斜に構えて見てしまったところがあったけどおもしろい作品だった。賛否両論あるかもしれないが純粋に親子で楽しめる良質な作品ではないかと思った。子供が見ても飽きさせない仕掛け、街のデザインの綺麗さ、キャラクターのわかりやすさ、ストーリーもおもしろいし、メッセージ性も伝わりやすい。逆にわかりやすさに振って…

  • 「魔女見習いを探して」馬越嘉彦

    女児向けアニメおジャ魔女どれみ20周年を記念して作られたアニメ作品。元は女児向けのアニメシリーズですがこちらは20年前女児だった人向けの作品。30歳前後のOLがターゲットだと思われる。三人の主人公のそれぞれの辛い日々、旅行の楽しさ、人との関わり、一歩踏み出す勇気(起業とか笑)など、今なかなか抜け出せないパッとしない現状を生きる女性の皆様を勇気づけるような作品。メッセージ性とターゲット層があからさますぎる節はあるかもしれないけど30代前後のおじさんでも普通に楽しめる作品だった。女性じゃなくてもパッとしない現状を生きる20代、30代には刺さる部分はあると思う。10代にはあまりマッチングしないと思う…

  • 「先輩、ソレひとくちください」水あさと

    全2巻。阿波連さんははかれない、デンキ街の本屋さんなどの水あさと先生の作品。めちゃくちゃ貧乏な先輩と少し変わった女の子のラブコメ、というより完全にギャグ漫画。尖りすぎずベタすぎずちょうどいいギャグ具合。かわいい絵柄で表情などで女の子の魅力を表現することに関しては右に出る者がいないのでは?と思うくらい変態的な表現力。とてもアホらしいのだけどすごくいい。エクストリームな節約術もいい。深く何かに突き刺さるわけではないけどじわじわと良さを感じることのできる良作です。先輩、ソレひとくちください! 1 (エムエフコミックス フラッパーシリーズ)作者:水あさとKADOKAWAAmazon

  • 「古風Ⅱ」冥丁

    日本のエレクトロニカ、アンビエント系のアーティスト冥丁さんの音源。相変わらずすごくいい。基本的には前作古風と大きな変化はない。湿っぽい日本らしさとスタイリッシュさが混じり合っている。古風同様、以前の作品より湿度は低め。祭のような雰囲気も垣間見える。リリースのたびにすごくいいなと感心する。2作続いたせいか次回作はどろっとした方向性の冥丁さんの音源もまた聴きたいなという気持ちも少しあるが新譜がとにかく楽しみ。日本らしさというか日本のいいところをしっかり活かした音楽をやりたいなと思った。見習いたい。古風 Ⅱ冥丁エレクトロニック¥1528

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