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  • 大磯国紀

    世の中には偽史というものが出回って大流行することがある。時代時代で偽史の内容は異なるが、やはり一番の特徴は、社会情勢や未来に対する不安、自分の知らないところで歴史が動いているのではないかという疎外感や陰謀論が偽史を生み出していると思われる。偽史の興隆は、

  • 大磯を日本のビバリーヒルズに〜始動編〜

    中国は北宋時代に欧陽脩という文学者が居た。欧曰く、文章を考えるのに適したシチュエーションに「三上」があるという。三上とは、馬上(馬の上、つまり移動中のことですネ)、枕上(枕の上、つまり寝る前でヤンス)、厠上(厠の上、トイレの中だって。うへー)の三つを指す。私も

  • グリーン車は大磯駅の夢を見るか

    気付くと時計の針は午後9時半を回っている。引っ越し前は気にする時間ではない。さてあと一仕事、などと嘯くこともできたが今はそうもいかない。約2時間かけて帰宅し、次の日も朝が早いことを勘案すると早々に退社すべき時刻である。仕事に目処をつけて切り上げると駅に向か

  • 大磯で車を購入

    道路の話題が苦手である。ちょっとした世間話のつもりで振られるのだが、地域性の高い符号がいくつも飛び出してくるので、話を合わせるのに苦労する。あまりにもそういった事例が多いので、内容を知らなくてもトークスクリプトを構築できるようになってきた。たとえば「圏央

  • 思秋期は大磯で

    寝る、という行為に執着し始めたのはいつ頃からだろうか。1日だいたい7時間は睡眠に費やしているし、通勤中の電車内でも隙あらば眠りにこの身を捧げている。特に大磯に越してからは夜の遊びも少なく、晩飯の後ソッファで読書などしていると10時半頃には頭が上下し始め、11時

  • 大磯/夜のアルシーヴ

    「おいお前なんで白半纏じゃねぇんだっていったらよぅ」「洗ってるうちに、どっかにやっちゃったって、だあれかさんと同じことほざきやがる」「ここは俺の顔に免じてって、納めたのに、なあんにも義理感じちゃいねぇんだよあの野郎」「おらあ熱くなっちまったよ」「え、なん

  • 大磯地産地消

    「この町にはだいたいのものが揃っている。」山本直樹の作品『安住の地』の登場人物ニシが、中東辺境の町アリエヘンを指して言った言葉である。はっきりいって大磯には何もない。何もないし期待もしない。期待をしないからといって諦るかというとそんなことはない。自分たち

  • 大磯におけるいじめ問題

    大磯とは人の少ない町である。しかし、人が少なくてもやはり、いや、人が少ないからこそいじめのひとつやふたつも起ころう。だいたい村八分なんて言葉も、上野村村八分事件の舞台となった村落のように、人の少ない閉じた環境がためにいじめが起こることを表している。まだ越

  • BACK TO THE 大磯

    突如、畑作爺が飛翔奇声をあげながら婦警にドロップキックを喰らわすと公園通りに向け脱兎の如く遁走した。取り残された私も粉袋を抱えて爺を追走。後ろから婦警の金切声と黒服の怒号が聞こえた。いったいどこにあんな力を溜め込んでいたのだろうか。呑み屋を出る際は老体に

  • 平塚大魔境

    「この白い粉はなんだ!!」「こ、これはデュラムセモリナ粉です、あいや違うっ、ただのカメリヤ小麦粉です。」急に詰問され、私は狼狽した。「しいっ」爺が口に人差し指を立てる。「あ、いや、嘘です、やっぱりデュラムセモリナ粉です。」「あやしい!!」婦人警官は無線連

  • 大磯よさらば

    夜半、一発かましたろかと家を飛び出した。下駄をつっかけ腕捲りをすると、渡世人よろしく肩で風切りオラつきながら住宅街をずんずんと進んだ。風は西風、向かうは酒場。着の身着のまま気の向くまま木の実ナナ。宵越しの金は持たねえとくりゃこちとら江戸っ子と啖呵を切る。

  • 大磯で鰻を堂々と食するには

    だいたいどんな街にも、鰻の名店のひとつやふたつはある。ここ大磯にも國よしという、創業二百余年の歴史を持ち、文士や時の政治家が通っていたという超名店がある。行ったことはないが。となり町に目を移せば、平塚にも川万という老舗店がある。私は魚類全般が好きである。

  • 大磯の夏をあきらめて

    過日、大磯もまた二層高気圧の余波を受け、朝方より高温注意報が高らかに発令された。道路という道路は熱で融け出し、蝉さえ鳴りを潜めていた朝、私は一人チリチリと日差しに肌を刺されながら、国道沿いに立ち尽くしていた。神輿を待っていたのだ。先週来、地区の掲示板で

  • 大磯退屈日記

    大磯に引っ越すことになった。家を建てて役所に転出転入届けを出したら大磯町民になっていた。大磯はさらに中郡という郡に属するので、郡民であり、神奈川県に属するので県民でもあるのだが。大磯は一言でいうと、退屈、boring という言葉が一番しっくりくる町だ。大磯駅に降

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