仕事の後、建物を出て指定された場所で待っているはずの「迎車」のサインを点灯させたタクシーが見当たらない。焦りました。 ちょっと向こうへ目をやると、なんと道を隔てて建物の柵の外で停車しているではありませんか。まさか柵をまたいで来いとでもいうのでしょうか。 広大な敷地でしたので、迂回してなんとか指定場所に来てもらいました。こんなことがまたあると困るので運転手さんに念を押しておきました。もちろんタクシー会社にも連絡をとって次回はそうならないように伝えておいてもらいました。 しかし、二度あることは三度あったんですね。しかも立て続けに。それで間違いなく来てくれた運転手さんにその話をしたんですね。 すると…
ある日の午後 接客業において、スタッフがついお客様の前で失敗するというシーンはあまりないとはいえ、実際にはどちらの側に立ったとしても、誰でも経験していることだろう。 素晴らしい外の景色を見下ろしながらゆったりと広々としたソファに腰を沈め、午後のひと時を友と語らい、お茶とお菓子でくつろぐアフタヌーン・ティー。多くの女性が大好きな贅沢な時間の過ごし方だろう。その日はあるホテルに行くことにした。最初に客の目を惹きつける飲み物の提供で始まった。 シャンパングラスを置いたら、その場でボトルを振ってみせてボトルを逆さにしてレバーを押す。するとシュワーとそこから発泡性の泡がでてきて飲み物が目の前でみるみると…
私はいわゆる「飲む」人ではない。 だからあまりお酒のことは知らない。 しかし気の置けない友人と「嗜む」ことは好きだ。 だから雰囲気の良いホテルのバーで軽く一杯飲むのが理想だ。 故郷金沢から高校時代の友人が上京していた。 食事を済ませて、マンダリンホテル東京のバーに行く。 モヒートを注文する。 いつも気になっていたが、「なぜストローが2本あるのだろう」 思わず聞いてみた。 すると「はい」とすぐに返事があり説明してくれた。 2本あるのは吸い口の強弱を選べるため。好みで調節できる。またミントの葉やライムの種がストローを詰まらせる可能性も考えられる。そんなときの応急処置としてもう一方のストローが使える…
一流ホテルに働く人のエピソードが面白い。 少し古い本だが、最強のホテルマン9人のドキュメント「the Hotelier」のなかにこんな話があった。 ウィンザーホテル洞爺の再建で有名な窪山哲雄氏がニューヨークのウォルドルフ・アストリアホテルで修行中の出来事である。上司と彼は五番街を一緒に歩いているときに、交差点で総支配人に出くわした。 翌日、その上司は総支配人から解雇通知を突き付けられたというのだ。理由は彼の「立ち居振る舞いおよび出で立ちはウォルドルフの雰囲気に合わない。幹部たるもの、ホテルの周囲10マイルは顧客の固まりと思うことだ」 これからは気をつけるように、という勧告なら分かるが、なんとも…
「加賀屋の流儀」に、あるクレームの話がありました。 旅館では最寄り駅に予定通り到着したすべてのお客様を迎えに行きます。 苗字を書いたプラカードを見せて気づくように計らっている。 気づいた「その苗字」のお客様がスタッフと一緒に送迎用の車に乗り込むという一連の流れになります。 その日迎えた人を乗せて、お部屋へ案内した。このお客様はV.I.Pのお客様で旅館でも最高のお部屋のひとつに案内した。 この担当者はもうひとり遅くの時間にお迎えがあった。部屋割りを確認したとき、同じ苗字の方だったことに気づいたときにはすでに時遅し。こちらがV.I.Pのお客様だったのだ! 慌てて、V.I.Pの部屋にいる、普通のお部…
日本にやってくる外国人観光客で、一番お金を落としていく国はどこだと思いますか?というと、大抵の人は、「中国」と答えます。 だって、観光スポットや普通に東京の街を歩いていても、目立つのは中国人らしき人たちばかりが目立ちますから、そう思うのも当たり前かもしれません。 ひところ「爆買い」という言葉も流行りましたし、相変わらずドラックストアにいけばスマホ見ながら商品チェックかなにかしながら、籠いっぱいに薬や化粧品を入れて買い物する中国人をいまだに見ます。 見た目感覚には「当たり」と言えます。訪日観光客の数からいえば、アジア圏の人たちが上位を占めています。つまり台湾、韓国、中国、タイ、の人たち全体でいえ…
温泉につかってゆっくりしたい、 日常生活の煩わしさから解放されたい。 日常生活の煩わしさのなかでも 食べることの準備が煩わしいですね。 特別料理が好きという人は別として 食事の買い出し、料理作りは 解放されるとどんなにか嬉しいことか。 いやいや、料理好きでも その後片付けもあることも忘れてはいけない。 日本旅館のサービスでの 上げ膳、据え膳があるだけで 極楽だと思う人も多いはずです。 プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選で 40年近くの間一位に選ばれている常連旅館の 石川県能登は和倉にある加賀屋。 「加賀屋の流儀」という本を読んでいたら 陰膳のサービスに感動したというお客様からの 感謝の手紙の…
大型店の特設会場で野菜を販売している野菜売りのおじさん。 手に取ったミニトマトが美味しそうで、ついオジサンに「甘いですか?」と聞くと、「すごく甘いんだよ~」 その言葉に反応して 「では下さい」とお会計をお願いする。 お金を受け取りレジの文字盤を打ち込みながら急に浮かぬ顔で言った言葉に驚く。 「これは酸っぱいと感じるかもしれない。人によって甘さが違うので甘くないかもしれない」 なんだか自信なさそうに、すまなさそうに言う姿に慌てる。 お金を受け取ってから言うのは「後出し」です。 「甘いよ」という売りのキャッチフレーズはぶれてはいけないと思った。 化粧品などでメーカーは「信じられないほど瑞々しいお肌…
人の目を引くとても美しいお友達とホテルのレストランで お食事のお約束をしていました。 テーブルは私が予約を入れておきましたが 彼女が先に到着したのです。 レストランの受付で 案内係と予約名を確認したとき 私がまだ到着していないと言われ、 それならちょっとその前に化粧室に行きたいと思って どこにあるか聞いたら、親切に笑顔で案内してくれたそうです。 「こちらまっすぐ行かれまして・・・でございます」 「ありがとうございます」 それから、ものの5分もしないうちに戻って来て、 この案内係とまた顔を合わせたら、 「こんばんは。本日はご予約なさっていますか?」 とまるで初対面のように声掛けされて びっくりし…
日本のサービス業において チップがないのは気楽でいいです。 そんな国からチップが当たり前になっている国に行って 食事をしてチップをどれだけ置こうかと 考えるのはストレスですね。 聞いたところによると アメリカ人でも結構ストレスだそうです。 サービスが不満だったのか ケチだったのか知りませんが チップを置かずに支払いを済ませて 外にでようとしたら レストランの担当スタッフが 追いかけてきたという笑い話があるほど。 私のプライベート英語レッスンの 受講生さんが 明日アメリカに旅行に出かけます。(いいな~) 過去にしばらく アメリカに住んでいて、 だからチップには慣れているのですが、 その時にチップ…
大阪発スムージーの出来上がりの美しさ、 こんなにも細部に至り 手間暇かけて作り上げたスムージーを 見たのははじめてです。 実はテレビ番組「情熱大陸」で この「作家」(!)さんのことを知り 大阪に行ったらぜひ訪れてみたいと 思っています。 食べ物は盛り付けの美しさが大切なのは 当然ですが、 そして今はどこでも 美しく工夫されて盛り付けられていますが、 こちらのお店JTRRD Café は群を抜いています。 全く同じものがない と言ってもいいでしょう。 今回はご本人に許可いただいていますので 目の保養までにアップさせていただきます。 今日のポイント 盛り付けは芸術的に進化している ではまた!
2018年フォーブス4つ星ホテルの某レストランで 楽しくお食事をしていました。 設備よし、料理よし、サービスよし、雰囲気満点、 の良いことばかりで楽しんでいました。 その時テーブルを担当してくれたのは 日本人ではなく、 国籍を聞いたわけではないので 分かりかねますがが なんというかインド人系というか そんなスタッフでした。 とても日本語が流暢で フレンドリーで すてきな接客でした。 長居していて 途中席を立ち、 化粧室からテーブルに戻ろうとしたとき 方向音痴になっていたら そばに件のスタッフがいて すぐに察してくれました。 その時の日本語が、 「あっち」 でした。 ちょっと酔っていたとはいえ、…
若い女性に人気のホームウェア系ショップでのことです。 合計で5万円の買い物をしました。 3万円分は自分用に、2万円分はプレゼント用に 店員さんにそう言って分けて 綺麗に包装してもらっているとき、 店員さんは尋ねてきました。 「只今キャンペーン中でして 7000円以上お買い上げの方に この香りのスプレーを差し上げています。 どちらにお入れしましょうか?」 「両方に一本ずつってわけには いかないのですか?」 「無理です」 この返ってきた言葉を聞いた瞬間に お客はカチンと来たんですね。 スプレーなど欲しいわけではない、 この言葉に反応したのです。 「では、仮にです。 2回に分けて支払ったら どうなん…
上の写真、なかなか雰囲気のあるテラス席ですね。 アメリカはテキサス州オースチンにある 五つ星ホテルのFour Seasons Hotelの施設です。 さて、本日は「想像を超えるもてなし」を考えます。 アメリカのベストセラー作家でありコンサルタントの Micah Solomon という方のサイトに出会い、 "5 Wow Customer Service Stories from five-star hotels" という見出しのエピソードを読んでいたら、 5つのなかのひとつに面白いものがありました。 それがこのホテルの出来事なので シェアします。 そもそも想像を超えるもてなしは 権威あるフォーブ…
本日のポイントは2つあります。 ひとつは、 ①接客のプロであるためには 扱っている商品やサービスの勉強を怠らぬようにしよう ということです。 先日、あるデパートのゲランの香水売り場に立ち寄りました。 明るくてさわやかながらも女性らしい香りを探していました。 アクア・アレゴリアシリーズはその目的に合うものでした。 庭に咲き誇る花や果樹の天然素材からイメージされたものばかり。 10種類が置いてあり目移り(花移り、鼻移り)するばかり。 アクア アレゴリア - Guerlain 全部の香りを一秒ぐらいずつムエット(香りをしみ込ませた試し紙)で 鼻のあたりをクンクン素通りさせて試してみました。 配合成分…
はじめまして。 私たちは普通に生活していれば 様々な接客体験をしています。 経営側にいる人も サービスする側の人も 一番知りたいのはお客様の評価です。 お客様の評価がじわじわと 利益をもたらし、ビジネスの継続を可能にします。 私個人の意見や感想はその他大勢の ひとつでしかありません。 しかし、一体験を掘り下げて、 どんなお客様にでも応用ができる 本質に迫っていきたいと考えています。 また読者ともつながって いろんなサービス体験をシェアできるブログになれば と願い開設してみました。 よろしくお願いいたします。
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