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2018/04/26

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  • 369 ロノプハ(6.ミル王の侍医になる)

    (前回からの続き) ミル王の侍医になる ある時ミルは 、腕の立つヒーラーと伝えられる、ロノプハの評判を耳にしました(*1)。 「もしも彼の治療がなかったら、あの病いに苦しむ人たちは、死んでしまったに違いない。」 そこでミルは使者を出して、ロノプハに伝言を送りました。 ...

  • 368 ロノプハ(5.有名なヒーラーになる)

    (前回からの続き) 別々に住んだほうが良い 彼らがそこに着く前に、カマカヌイアハイロノがロノプハに言いました(*1)。 「貴方のヒーリング診療所が成功するように、私達は別々に住んだほうが良いでしょう。 そうです、貴方は何処(どこ)か他(ほか)の地に住むのです。 そう...

  • 367 ロノプハ(4.病気や薬の知識を授ける)

    (前回からの続き) ヒーリングを学びたい 彼がのんびりと旅をしていると、苦しそうに息をしながら、誰かが後ろから近づいて来ました(*1)。 振り返って見ると、あの首長がいました。 そこで彼は、首長に尋ねました。 「どうしたのですか? ロノさん。 あなたは何処へ行くので...

  • 366 ロノプハ(3.首長の傷を癒やす)

    (前回からの続き) 首長ロノが倒れる カマカヌイアハイロノの所見を聞いた何人かが首長の元へ走り、あの不思議な言葉を伝えました(*1)。 「あの首長は重病人だ。」 これを聞いて、ロノは彼のオオ(掘り棒)を振り上げて言いました。 「私はここだ、ここにいる。病気の兆候など...

  • 365 ロノプハ(2.赤い皮膚は病の証)

    (前回からの続き) これまで言われているように、色々な島々を襲った病いは、カマカヌイアハイロノが施した治療により、あたかも伝染病が沈静化するように、治(おさ)まったのでした(*1)。 これは、タヒチから来た旅する人々を追いかけて、彼が行った医療活動の成果であり、 これにより...

  • 364 ロノプハ(1.タヒチから人々がやって来た)

    (新しいお話しの始め) タヒチから人々がやって来た 正確な年代は知られていませんが、ミル王がハワイ島ワイピオ渓谷で、国を治めていた時のことでした(*1)。 あの何処(いずこ)とも知れぬ異国の地、タヒチから、沢山の人々が妻を連れてこの国にやって来ました。 それはそうと、...

  • 363 民話 ヒクとカウェル;ルア オ ミルの場所(3.天国か地獄か?)

    (前回からの続き) 天国か地獄か? 「あの世における幸不幸について、彼らは幾つかのとても不明瞭でわかり難い、概念を持っています(*1)(*2)。 そして人の死後について、こう言います。 『まず最初に、亡霊はワケアが治める地に行く。 ここでワケアとは、彼らの最初の先祖...

  • 362 民話 ヒクとカウェル;ルア オ ミルの場所(2.アケアとミルの王国)

    (前回からの続き) このお話しに関連して、アレキサンダー教授は親切にも、以下の情報を提供して下さいました(N.1)(*1)(*2)。 死者の霊はどこへ行く? 「ワイピオ渓谷という場所は、この島の最初の王アケアとミルの居所として、ハワイの歌や伝承に頻繁に取り上げられていま...

  • 361 民話 ヒクとカウェル;ルア オ ミルの場所(1.ワイピオで霊たちが行進)

    (新しいお話しの始め) 入口はワイピオ渓谷にある ヒクとカウェルのお話では、ルア オ ミルの入り口はホルアロアの沖で、カイルアの南方約4kmほどの所にあります(*1)。 しかし地元の人々は、通常、こんな風に説明しています。 「ルア オ ミルの入り口は、あの素晴らし...

  • 謹賀新年

    新年おめでとうございます。 今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

  • 360 旧約聖書の歴史に似た伝説 (26. 伝説の大元は未だ謎)

    (前回からの続き) 「悪」とは神への反抗だ ハワイ神話のカナロアは、ある時は堕天使として偉大な神々と対立し、またある時は悪霊やこの世の死者の霊になります。 これと比較するとヘブライの伝説は、悪の原理の存在について、より曖昧(あいまい)で不明確です。 創世記の蛇、ヨブ記...

  • 359 旧約聖書の歴史に似た伝説 (25. マルケサス諸島の伝説)

    (前回からの続き) 天地創造と神々 天地創造の説明に関連して、フォルナンダー判事はこう述べています(*1)(*2)。 「ヘブライの伝説では神々、すなわちエロヒムは、混沌と同時に、かつまた混沌から離れて存在した、と推察されます。 一方、ハワイの伝説では3大神、すなわちカ...

  • 358 旧約聖書の歴史に似た伝説 (24. 第二の仮説(その三))

    (前回からの続き) ハワイ バージョンの誕生は少し後 伝説ヒイアカ-イ-カ-ポリ-オ-ペレにコメントする中で、フォルナンダー判事は次のように述べています(*1)(*2)。 「 もしも、ヘブライの伝説ヨシュア、もしくはそのクシュ版を基にして、伝説ヒイアカが生まれるの...

  • 357 旧約聖書の歴史に似た伝説 (23. 第二の仮説(その二))

    (前回からの続き) 新約聖書の伝説から各地域の伝説が生まれた 他の伝承のコピーであるどころか、それらは実際には、独自のオリジナル版です(*1)(*2)。 すなわち、かつて広く知られた共通の伝説の、1つもしくはシリーズ物を基にして、独自に作られた伝説なのです。 さて、こ...

  • 356 旧約聖書の歴史に似た伝説 (22. 第二の仮説(その一))

    (前回からの続き) 第2の仮説 「 もう1方の仮説はこうです(*1)。 それは、はるか昔のある時期のことでした。 散り散りになった古代イスラエル人の一団が、直接、ハワイの島々にやって来ました。 もしくは、『ポリネシア人』が大移動を始める前の、マレーシアにやって来た...

  • 355 旧約聖書の歴史に似た伝説 (21. 第一の仮説と問題点)

    (前回からの続き) 第1の仮説 「2つの仮説」、とフォルナンダー判事は言います(*1)(*2)。 「民間伝承のこの顕著な類似性を説明するには、まず2つの仮説を立てるのが良いでしょう。 その第1は16-17世紀、スペインがスパニッシュ メインとマニラの間で、ガレオン貿易...

  • 354 旧約聖書の歴史に似た伝説 (20. ハワイの伝説は古い)

    (前回からの続き) 伝説は宣教師の渡来前からあった そしてディブル牧師は彼の歴史書の中で、これらのハワイの伝説について次のように述べています(*1)(*2)。 「これらハワイの伝説は、ハワイの人々から宣教師たちに、口頭で伝えられました。 そしてその時期は、聖書がハワ...

  • 353 旧約聖書の歴史に似た伝説 (19. 主要部分は信頼出来る)

    (前回からの続き) 鯨(くじら)に飲み込まれる フォルナンダー判事は、もう1つの伝説でも同じだ、とほのめかしています(*1)。 そうです。次の伝説の中にも、旧約聖書に似た箇所があるのです(N.1)。 「 オアフ島の預言者ナ-ウラ-ア-マイヘアは、オアフ島を出発してカウ...

  • 352 旧約聖書の歴史に似た伝説 (18. 太陽を止める)

    (前回からの続き) このままでは日が暮れる 「 有名なハワイの伝説ヒイアカ-イ-カ-ポリ-オ-ペレの中に、次のような場面があります(*1)(*2)。 ヒイアカは、姉ペレが愛したロヒアウの体を、回復させ生き還らせるために、カウアイ島にやって来ました。 しかし、カララウ山...

  • 351 旧約聖書の歴史に似た伝説 (17. メネフネの脱出)

    (前回からの続き) 迫害から逃れ国を出る フォルナンダー判事は、旧約聖書に酷似したお話しを、もう1つ入手しています(*1)(N.1)。 それは次のようなもので、ケ-アリイ-ワハ-ヌイの伝説の中の1部分です。 「ケ-アリイ-ワハ-ヌイは、ホヌア-イ-ラロ と呼ばれる国の...

  • 350 旧約聖書の歴史に似た伝説 (16. 王国の宰相になる)

    (前回からの続き) 囚人たちが夢を見る その夜、囚人たちの中の4人が夢を見ました。 1番目の人は夢の中で、熟したオヒア(山リンゴ)を見て、彼の魂がそれを食べました。 2番目の人は夢の中で、熟したバナナを見て、彼の魂がそれを食べました。 3番目の人は夢の中で...

  • 349 旧約聖書の歴史に似た伝説 (15. ハワイのヨセフ)

    (前回からの続き) 10人の兄弟たち シェルドン ディブル牧師は、1843年にラハイナルナで、「サンドイッチ諸島の歴史」を出版しました(*1)(*2)(N.1)。 この著書の中で彼は、ヨセフ物語によく似た伝説、を紹介しています(N.2)。 「ワイケレヌイアイクは、...

  • 348 旧約聖書の歴史に似た伝説 (14. もう一つの伝説)

    (前回からの続き) 山に登り生贄を奉げなさい ルア-ヌウについては、上のお話しとは別に、もう一つ伝説があります(*1)(*2)。 そこではカネ神がルア-ヌウに、こう命じました。 『山の上に登りなさい。そして生贄(いけにえ)を奉(ささ)げるのです。』 これに応えてル...

  • 347 旧約聖書の歴史に似た伝説 (13. ルア-ヌウの登場)

    (前回からの続き) ヌウからルア-ヌウへ 「ヌウの3人の息子たちは各々、ナル-アケア、ナル-ホオ-フア、そしてナル-マナ-マナ、という名前でした(*1)(*2)。 それから更に時が流れ、ヌウから数えて第10代目に、ルア-ヌウ、もしくはヌウ2世が現れました。 彼は伝説の...

  • 346 旧約聖書の歴史に似た伝説 (12. カネ神への奉納)

    (前回からの続き) あの月こそカネに違いない 「その日の夕方、ヌウは船を後にしました。 彼はカネ神への奉納物として、豚、ココナッツ、それからアヴァを、携(たずさ)えていました。 大空を見上げると、そこには月が見えました。 彼はそれが神だと思い、こんな独りごとを言いま...

  • 345 旧約聖書の歴史に似た伝説 (11. ヌウの方舟)

    (前回からの続き) ハワイの島々に伝わる洪水伝説 「ハワイの島々には、洪水の伝説が幾つかあります (*1)(*2) 。 ある伝説ではその洪水について、次のように語っています。 それはヌウ、もしくはナナ-ヌウの時代 のことでした。 (ここで「ナナ」は「ラナ」とも発音さ...

  • 344 旧約聖書の歴史に似た伝説 (10. 3つの系図)

    (前回からの続き) 3つの系図 ハワイの伝説によると、最初の人クムホヌアの長男はラカ、次の子はアフでした(*1)(*2)。 そして、ラカは悪い男で、彼の弟アフを殺してしまいました。 「ハワイには3つの相異なる系図があります。 それらは互いにおおよそ一致しながら、最初...

  • 343 旧約聖書の歴史に似た伝説 (9. カナロア神)

    (前回からの続き) カナロアと最初の人 伝説はさらに、こう教えてくれます(*1)(*2)。 カネ、クー、そしてロノが、最初の人を土から創造していた時、カナロアもそこに居ました(N.1)。 彼はカネをまねて、もう一人の人間を土から造ろうとしました。 粘土で形を作り上...

  • 342 旧約聖書の歴史に似た伝説 (8. 地獄と支配者)

    (前回からの続き) 地獄の支配者マヌアとミル ところが他のいくつかの伝説では、「ハワイの地獄を、本当にそして最初に支配した者は、マヌアと呼ばれていた。」としています(*1)(*2)(N.1)。 さらに支配者だけでなく、「地獄」そのものにも、幾つもの呼称がありました。 ...

  • 341 旧約聖書の歴史に似た伝説 (7. 邪悪な天使の反逆)

    (前回からの続き) 天使の創造 これらの伝説、すなわちクムホヌアとウェラ-アヒ-ラニには、次のように記されています(*1)(*2)。 「神々が星を創造したその時に、彼らはたくさんの天使たちを(イ キニ アクア)、創造しました(N.1)。 ただし人間の時とは違って、天使...

  • 340 旧約聖書の歴史に似た伝説 (6. 楽園を飾り立てる木々)

    (前回からの続き) 楽園を飾り立てる木々 「ポリネシア人の楽園、すなわちカラナ-イ-ハウ-オラは、色々な物で飾り立てられていました(*1)(*2)。 それらの中には、楽園に生育した木々もありました。 例えばウル カプ ア カネ、すなわち、カネを崇拝する人々がタブーとし...

  • 339 旧約聖書の歴史に似た伝説 (5. パリ-ウリは聖なるタブーの地)

    (前回からの続き) 人類が初めて姿を現した地 この世で一番最初の地、すなわち、人類が初めて姿を現した素晴らしい地を、ハワイの伝説は、高く称賛しています(*1)。 「その地には、幾つもの名前がつけられ、その意味もさまざまでした。 しかしそれらの中で、最も一般的でかつ一番...

  • 338 旧約聖書の歴史に似た伝説 (4. ウェラ-アヒ-ラニの伝説)

    (前回からの続き) 動物の創造 「動物の創造については、それらのチャントは何も触れていません(*1)。 しかし、真正(しんせい)な伝承をベースにして、次のように推察できるでしょう。 『地が創造された時、もしくは、湿気を帯びた混沌から姿を現した時、そこには既に植物や動物...

  • 337 旧約聖書の歴史に似た伝説 (3. 人類の祖先を造る)

    (前回からの続き) カネ神をモデルに人を造る 最後に、彼らは人を創造しました(*1)。 それはカネをモデルにして、姿かたちが似ているように造られました。 最初の人体は、赤土と神々の唾液(だえき)で造られました。 --- ここで、赤土をハワイ語で言うと 「レポ ウラ」...

  • 336 旧約聖書の歴史に似た伝説 (2. 天と地を創る)

    (前回からの続き) 混沌(こんとん)に光が差し込む 「これらの神々は、永遠の過去から、混沌、いやそれ以前から存在しました(*1)(N.1)。 これをハワイ人の言葉で表現し、その和訳をカッコ書きで付せば、こんな感じです。 『マイ カ ポ マイ(N.2) 』 (夜、...

  • 335 旧約聖書の歴史に似た伝説 (1. 三神は一体)

    (新しいお話の始め) 旧約聖書に良く似た伝説 詳細な著書「ポリネシア民族」の第1巻で、フォルナンダー判事はハワイの伝説を幾つか紹介しています(*1)(*2)(N.1)(N.2)。 ところが、それらは旧約聖書の歴史と酷似しているのです。 私達はこの偶然の一致を、一体どう...

  • 334 魚と迷信 (5. ホウ、いびきをかく魚)

    (前回からの続き) 人間のような「いびき」 ホウは浅瀬に棲(す)む魚です(*1)(N.1)。 物音もせず静まり返った夜に、 松明(たいまつ)を灯(とも)して、漁(りょう)をしているとしましょう。 そんな時、もしもホウが眠っている棲(す)み家に近づけば、彼らのいびきが聞...

  • 333 魚と迷信 (4. ヒルの神話 (2) ヒル-ウリの黒い帯)

    (前回からの続き) 大漁に沸(わ)く これを見たヘエイアとカネオヘの人々は、カヌーを漕(こ)いで沖へ出ました(*1)。 するとその赤色の正体は、これまで見たことも聞いたことも無い、魚でした。 魚網(ぎょもう)を取りに岸に戻ると、彼らはその群れを網で囲いま...

  • 332 魚と迷信 (4. ヒルの神話 (1) 魚の姿で旅に出る)

    (前回からの続き) はじめに かつてヒルは人間の姿をしていた、と言われています(*1)(N.1)。 しかし、ある不思議な出来事により、その体が魚の形に変わってしまったのでした。 ヒルの祖先や原産地については、、何もわかっていません。 しかし、その物語は知られているの...

  • 331 魚と迷信 (3. アナエホロ (3) 兄が贈ってくれた魚)

    (前回からの続き) 魚の群れが男の後を追う 男は指示された通りに出発し、一方、イフオパラアイは妹に魚を贈るよう、魚の神クウラにお願いしました(*1)。 そして男が家へ向かって、指示通りに長い旅をしていた時のことです。 海では砕ける波の中で、魚の群れがずーっと男の後を追...

  • 330 魚と迷信 (3. アナエホロ (2) コナ側の道を行きなさい)

    (前回からの続き) イフオパラアイと魚の神 イフオパラアイにはクウラがついていました(*1)。 そして、この魚の神(クウラ)が、アナエをお授け下さったのです。 イフオパラアイの妹は婿(むこ)をもらいました。 そして2人はコオラウロアのライエに行き、そこで一緒に暮らし...

  • 329 魚と迷信 (3. アナエホロ (1) 回遊ルート)

    (前回からの続き) クパなら誰もが知っている アナエ ホロはボラ科の魚の1種であり、浅海や池に住む種とは異なります(*1)(N.1)。 そして、その習性に関する以下のお話しは、オアフ島のクパ(地元の人)ならば、誰もが良く知っています。 真珠湾から風上に向かい、コオラウ...

  • 328 魚と迷信 (2. 神になった魚の迷信)

    (前回からの続き) 神格化された魚 今、私達が食べている魚の何種類かは、かつてハワイの人々により神格化され、祈りの対象とされていました(*1)。 そして現在のハワイアンでさえも、サメ、ウツボ、オオプなどの魚では、何人かが迷信のようなものに悩まされています(N.1)(N.2...

  • 327 魚と迷信 (1. はじめに (2) 魚のカプ)

    (前回からの続き) クウラは魚の神 かつては、ある種の魚はタブーとされ、いついかなる時も捕まえることが出来ませんでした(*1)。 なぜなら、それらの魚はクウラのカプ、とされていたからです。 ここでいうクウラは、ハワイの水域の魚類を繁殖させた、魚の神様です。 ...

  • 326 魚と迷信 (1. はじめに (1) ハワイで良く知られたお話し)

    (新しいお話の始め) これからご紹介する色々な魚のお話しは、地元の漁師たちにより語られ、概ね(おおむね)信じられています(*1)(N.1)。 ここで取り上げるお話しのバージョンには、他とは異なる特有の部分が若干あるかも知れません。 しかし、このお話しの概要は人々によく...

  • 325 カリウワア. 半神カマプアアが-- (12.ペレに祈りを捧げる)

    (前回からの続き) 2人は仲睦(むつ)まじく過ごした この他にもカマプアアについては、数多くのことが知られています(*1)。 しかしそれらは、ここでご紹介したお話しとは関連がありません。 ですからここでは、次のことだけ触れておけば十分でしょう。 すなわち伝承による...

  • 324 カリウワア. 半神カマプアアが-- (11.今も面影が残る)

    (前回からの続き) あの溝はカマプアアの背中の跡だ 前にお話ししたあの滑らかな溝は、この戦いの際に、カマプアアにより作られたものだ、と言われています(*1)。 というのは彼は一度ならず、今回と同じような窮地に、追い込まれているからです。 地元の古老たちは今でもなお、そ...

  • 323 カリウワア. 半神カマプアアが-- (10.王の攻撃をかわす)

    (前回からの続き) 王がカマプアアを追い詰める 王の攻撃が成功して、敵方は甚大な被害を受け、平原から追い払われました(*1)。 そしてあの滝に通じる渓谷、カリウワアに追い詰められてしまいました。 王はこの時、「これで確実にカマプアアを捕まえることが出来る。」 と思いま...

  • 322 カリウワア. 半神カマプアアが-- (9.王の鶏を盗む)

    (前回からの続き) カマプアアが王の鶏を盗む あるときカマプアアは、鶏(にわとり)を何羽か盗みました(*1)。 その鶏は、当時オアフ島の王だった、オロパナが飼っていたものでした。 カネオヘに住んでいた王は、泥棒を捕らえようとして、何人かの家臣を送りました。 ...

  • 321 カリウワア. 半神カマプアアが-- (8.ご当地の民話)

    (前回からの続き) 美しい自然に伝承が宿る 上に述べたように、このスポットは風光明媚な自然の魅力で有名です(*1)。 そしてここには、自然の魅力と同じくらい際立った特徴がある、とハワイの人々は主張します。 すなわちこのスポットは、古い伝承としっかり結び付いているのです...

  • 320 カリウワア. 半神カマプアアが-- (7.言葉に表せない素晴らしさ)

    (前回からの続き) ククイの老木と流れ もう一度ククイ、一本の老木、に目を向けてみましょう(*1)。 その幹は歳を重ねるにつれ、コケが生えて白くなっています。 幅の広い大枝が、流れのはるか向こう側まで伸びています。 この流れが、ククイの活気あふれる根に、栄養分...

  • 319 カリウワア. 半神カマプアアが-- (6.魅力あふれる川の流れ)

    (前回からの続き) 川そのものが美しい このスポットの美しさは、生い茂った緑や、素晴らしい断崖とゴツゴツした岩、だけではありません(*1)。 渓谷の川の流れ自身が美しいのです。 この滝つぼから出発すると、眼下に見える一番下流に着くまでの間に、 さまざまな魅力あふれ...

  • 318 カリウワア. 半神カマプアアが-- (5.生い茂る樹木たち)

    (前回からの続き) 自然を愛する人の小径(こみち) この滝に通じる小径は、自然探索を愛する人ならば、誰にとっても大変興味深いものです(*1)。 出発点は渓谷の一番奥、我々が馬から降りた所です。 徒歩で山に足を踏み入れると、一歩進むたびに新しく、独特の美しさが目の前に現...

  • 317 カリウワア. 半神カマプアアが-- (4.これより先には進めない)

    (前回からの続き) 上流にはもっと大きな滝 地元の人々の話によると、この上流には滝が2つあります。 しかしその2つとも、下からは視界が妨げられて見えません。 なぜならば、川の流れの方向が急に変わっているからです。 2つの滝の垂直高さは共に、我々が見た滝よりも、はる...

  • 316 カリウワア. 半神カマプアアが-- (3.あの滝に着いた)

    (前回からの続き) もう一つの似た断崖に着く 現在の小川に戻ると、我々は再びあの滝に向かって進み始めました(*1)。 しかし、そう遠くまで行かないうちに、上でご紹介したものとは別の、もう一つの断崖に着きました。 それは小川の右側にあって、先ほどの断崖と色々な面で似てい...

  • 315 カリウワア. 半神カマプアアが-- (2.絵に描いたような滝)

    (前回からの続き) 珍しい地形ワア(カヌー)の先へ 上流に向けて400mほど進むと、目の前に珍しい地形が現われます。 案内人はそれを指さしながら、こう説明します。 「これは地元の人々が、ワア(カヌー)と呼んでいるものです。」 それから右に曲がると、今度は水無川に沿...

  • 314 カリウワア. 半神カマプアアが-- (1.渓谷の底を進む)

    (新しいお話の始め) カリウワアの美しさは島一番 オアフ島の風上側、ライエの数マイル東にあるのが、カリウワア渓谷そしてカリウワアの滝です(*1)(N.1)。 ここはこの島で最も美しくロマンティックなスポット、として注目されています。 また伝承の世界では、地元で関...

  • 313 クウラ ハワイの魚の神 (23.復讐を果たす)

    (前回からの続き) 王は待ち焦がれた魚で死んだ アイアイに籠を貸してあげた人の何人かは、魚の束を抱えて王のもとに戻って来ました(*1)。 あまりにも沢山の魚を見て、待ち焦がれていた王は、ひどく興奮しました。 手を伸ばして一匹つまみ上げると、それを食べようと口の中に放り...

  • 謹賀新年

    新年おめでとうございます。 今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。 🎍🎍🎍🎍🎍 🎍🎍🎍🎍🎍

  • 312 クウラ ハワイの魚の神 (22.あふれる魚に大喜び)

    (前回からの続き) 両親に魚を取ってもらうんだ そこでアイアイは、彼の友達にこう言いました(*1)。 「さあ、両親をここに連れて来て、魚を取ってもらうんだ。 籠を持って来てもらおう、獲物を家に持ち帰るんだからネ。 君の両親が一番最初だ、好きなものを選び取ってもらう...

  • 311 クウラ ハワイの魚の神 (21.アイアイが両親に祈願する)

    (前回からの続き) 不漁の現場をこの目で見よう アイアイが、両親への呼びかけや友達への指示を、終えた時のことでした(*1)。 ハネオオの浜を、数人の人が魚捕り用の籠(かご)を持って、歩いているのが見えました。 彼らは海の中に籠をセットしたのですが、何一つ捕れなかったの...

  • 310 クウラ ハワイの魚の神 (20.コア・クウラの誕生)

    (前回からの続き) 友達の両親も漁に加わっていた アイアイと友達になった男の子の両親も、この漁(りょう)のグループの中にいました(*1)。 彼らは王の命令に従ったものの、苦労しただけで何も得られませんでした。 アイアイは、毎日ハネオオに下りて行く彼らの姿を見て、どうし...

  • 309 クウラ ハワイの魚の神 (19.餌も魚も消えた)

    (前回からの続き) いつもの餌(えさ)がいない 人々は王の命令に従いました(*1)。 彼らは魚捕り用の籠(かご)を手に、海辺へ下りて行くと、 いつもの餌(ウエウエ)を見つけようと、あちこち探し回りました。 捕まえたら細かくすりつぶして、籠に入れるつもりだったからで...

  • 308 クウラ ハワイの魚の神 (18.アイアイが少年と出会う)

    (前回からの続き) アイアイが少年と出会う アイアイは炎と煙の間を縫うように通り抜けて、 目的地のほら穴に着くと、その夜はずーっとそこで過ごしました。 翌朝、彼は持っていた、釣り針、真珠貝、石、を置いてほら穴を出ました。 どんどん進んで、プイリオの道路まで来た時のこ...

  • 307 クウラ ハワイの魚の神 (17.復讐の第2弾)

    (前回からの続き) 父に助けを求める アイアイが去った後、家は激しく燃え上がりました。 そこで彼は父の言葉に従って、助けを求めました。 「あいつらを一人残らず焼き殺して下さい。 --- あの燃え上がる家の中で、私たちを捕(つか)まえて縛り付けた者たちを。」 彼が...

  • 306 クウラ ハワイの魚の神 (16.復讐の第1弾)

    (前回からの続き) クウラはどこから家を出た? クウラと彼の妻は、すぐさまそして静かに、家の外に出ました。 その静かさたるや、あたかも 「死を前にした最後の一呼吸」のようでした。 そのため、 彼らがどこから、どんな風にして、家の外に出て来たのか、誰も知りませんでした。...

  • 305 クウラ ハワイの魚の神 (15.クウラの家が焼かれる)

    (前回からの続き) 王の従者がクウラを捕える それはクウラが彼の息子に、あの重要な指示をした後のことでした(*1)。 トラブルが起こりそうな兆候に続いて、ある日、現実に王の従者がやって来ました。 そして彼らを捕(つか)まえると、両手を背中に回して後ろ手に縛り上げました...

  • 304 クウラ ハワイの魚の神 (14.お前はクウラのリーダーだ)

    (前回からの続き) お前はクウラのリーダーだ これからはお前が、全てのクウラを導くリーダーになるのだ(*1)。 そしてまた、お前は漁場(コア・ラワイア)を造っていくのだ。 ---- そうだ。島々を取り巻く海の至る所に、出来る限り漁場を設けるのだ。 そうすればお前の...

  • 303 クウラ ハワイの魚の神 (13.これを持って行くのだ)

    (前回からの続き) やはり奴は仲間だった 暫(しばら)く考えた後で、クウラは王の家臣にウルアをあげたことを思い出しました(*1)。 そして、こう感じたのでした。 「奴は仲間だったのだ。 王の民(たみ)にこんな事をさせた、仕掛け人の仲間なのだ。」 彼は以前にも、そ...

  • 302 クウラ ハワイの魚の神 (12.悪い事の前兆だ)

    (前回からの続き) アレアマイの人々はクウラに味方した 王が下したこの命は、彼が治めるあらゆる地に住む、コノヒキと民により実行されました。 しかし、アレアマイの人々だけは別でした。 彼らは、王の命令に従いませんでした。 と言うのは、クウラは彼らの中に融け込んで、いつ...

  • 301 クウラ ハワイの魚の神 (11.王が焼き討ちを命じる)

    (前回からの続き) 王に魚を差し出す その男は王のもとに戻って、その魚を差し出しました(*1)。 すると、王が尋ねました。 「誰が、それをくれたのだ?」 その男は答えました。 「クウラです。」 これぞ復讐のチャンス その時、彼の頭にこんな思いが浮かびました...

  • 300 クウラ ハワイの魚の神 (10.あなたの神は殺された)

    (前回からの続き) プヒのカフがやって来た この出来事の後、ある男がモロカイ島のワイラウからやって来ました(*1)。 その男は、あのプヒのカフ(執事)でした。 彼はある夜、夢を見ました。 その夢の中であのプヒの霊に出会うと、霊はこう言いました。 「あなたのアウマ...

  • 299 クウラ ハワイの魚の神 (9.今もプヒの面影が残る)

    (前回からの続き) プヒの頭はイムで焼かれた 頭部は切り離されて、イム(オーブン)で焼かれました(*1)(N.1)。 海辺に近いある場所に行けば、口を大きく開けた顎(あご)の骨を、今でも見ることが出来ます。 --- と言うのは、少し離れた所にある岩層が波に洗われて、...

  • 298 クウラ ハワイの魚の神 (8.アイアイがプヒを殺す)

    (前回からの続き) ロープを引く人を集める アイアイは、ハネオオから来たカヌーの人たちに、こう指示しました(*1)。 「ハネオオへ、そしてその先のハモアへ、カヌーを進めるのです。 着いたら全ての人に『みんなでプヒを引き上げるんだ!』と、伝えるのです。」 同じ...

  • 297 クウラ ハワイの魚の神 (7.ウツボが喰い付いた!)

    (前回からの続き) カヌー上で最後の準備 ほんの少しだけ休むと、アイアイはあのヒョウタン容器を開けました。 そして釣り針・マナイアアカラニを取り出して、ハウで作ったロープを結び付けました。 次に細長い棒を手に取ると、その一端に釣り針をセットしました。 釣り針には、コ...

  • 296 クウラ ハワイの魚の神 (6.ウツボの洞窟を見定める)

    (前回からの続き) アイアイがカヌーに乗り込む その話を聞いたアイアイは、アレアマイとハネオオの全ての人々に、連絡しました(*1)(N.1)。 「イリハウで、長さが数ラウ・ファゾムのロープを作るのです(N.2)(N.3)。」 そして全て準備が出来ると、何人かが荷...

  • 295 クウラ ハワイの魚の神 (5.ウツボは息子に任せる)

    (前回からの続き) ウツボがクウラの魚を狙う それからこのプヒ(ウツボ)は、自分の棲家(すみか)を後にしました(*1)。 そしてアレアマイの近くにある海中洞窟にやって来て、そに棲(す)み着きました。 この洞窟はカプカウルアと呼ばれ、アラウの岩の少し沖にありました。 ...

  • 294 クウラ ハワイの魚の神 (4.神と崇められるウツボ)

    (前回からの続き) アイアイの成長 この時期にクウラの妻は男の子を生み、彼らはその子をアイアイ・ア・クウラ(クウラのアイアイ)と名付けました(*1)。 その子は当時の慣習に従って、礼儀正しく育てられました。 そして、彼が十分自立できる年齢になった時、ある異変が起きたの...

  • 293 クウラ ハワイの魚の神 (3.魚たちがクウラに従う)

    (前回からの続き) 養魚池を造る クウラと妻がレホウラに住んでいる間、彼は朝から晩まで自分が選んだ仕事、漁に励みました(*1)。 彼の最初の仕事は、養魚池を造ることでした。 そこで自分の家から行きやすいが、波が砕ける岸辺に近い場所を探しました。 そしてその池に、あら...

  • 292 クウラ ハワイの魚の神 (2.兄弟で仕事を分担する)

    (前回からの続き) 兄弟で仕事を分担する 彼らの両親については、何も知られていません(*1)。 伝承に登場する人物は、クウラ、彼の妻、彼らの息子アイアイ、そして、クウラの弟クウラ・ウカです。 暫くの間、彼らは一緒に、レホウラに住んでいました。 それから兄弟は、...

  • 291 クウラ ハワイの魚の神 (1.海の魚を取り仕切る)

    (新しいお話の始め) 海の魚を取り仕切る神 かつてハワイの人々は、クウラは海の魚を取り仕切る神だ、と考えていました(*1)。 そのクウラのお話しは、今でも多くのハワイの人々に信じられています。 伝承を英文にまとめる ここではまず、島々で名を知られる伝説の語り部に、ク...

  • 290 オアフヌイ (13.そして誰もいなくなった)

    (前回からの続き) キリキリウラは石に変わる キリキリウラが倒れたのは、川を隔ててレフアの木と反対側でした(*1)。 そして、彼女はそこで石に変わったと言われています。 それは今でも 「これがその石です。」 と指し示すことが出来ます。 川の流れに削られた谷の斜面で、...

  • 289 オアフヌイ (12.息子を見捨てた妻を殺す)

    (前回からの続き) 妻に息子たちの消息を尋ねる 父でありまた夫でもある男(レフアヌイ)は、それから、大股で自分の寝屋(ねや)へ行きました(*1)(N.1)。 そこでは彼の妻が、一番下の子を抱いて眠っていました。 彼は彼女を呼び起こすと、2人の息子たちはどうした?...

  • 288 オアフヌイ (11.王の首を切り落とす)

    (前回からの続き) 王はぐっすり寝入っていた 王の家では、おばあさんが1人、ククイ・ナッツの灯(あか)り番をしていました(*1)。 他の人たちは誰もかも皆、眠っていました。 王オアフヌイは何枚も重ねた柔らかいマットの上で、手足を伸ばして大の字になっていました。 マッ...

  • 287 オアフヌイ (10.遺骨を首に巻く)

    (前回からの続き) 亡霊の言葉は本当だった 父(レフアヌイ)は悩み苦しんだ末、彼が最も信頼する従者で護衛でもある者を、呼び起こしました。 そして真夜中過ぎに、2人はワイアルアを後にして家に向かいました。 彼らが王家の敷地内に着いたのは、夜明けでした。 2人はまず初め...

  • 286 オアフヌイ (9.レフアヌイはあれこれ考えた)

    (前回からの続き) 私は邪魔者だった レフアヌイは、息子2人が死んだのは確かだ、と思いました(*1)。 そこで、あらゆる噂話しや当てこすりを思い起こしてみました。 例えば、王があのよそ者たちを訪ねた理由に関するものです。 それから、高位の神官と首長たちの緊急要請で、...

  • 285 オアフヌイ (8.夢か? それとも亡霊?)

    (前回からの続き) 枕元に息子たちが現れる かなり夜が更けてから、その日の仕事に疲れたレフアヌイは、横になって休みました(*1)。 それからほんの少しの間だけ眠った、その時でした。 枕元に2人の息子たちが立っているのを、見たような気がしました。 そして、年上の息子...

  • 284 オアフヌイ (7.レフアヌイが魚取りに行く)

    (前回からの続き) 王家の男たちの食事 さて王家の男たちは誰も皆、王が在宅ならば王と共に食事を摂りました(*1)。 そこには王の姉の夫であるレフアヌイと、彼らの息子たち2人もいました。 息子たちは、健康で丸ぽちゃの幼い少年で、年齢は8歳と6歳ぐらいでした。 ワイア...

  • 283 オアフヌイ (6.王が忠告を聞き入れる)

    (前回からの続き) 王は人肉に病みつきだ 王オアフヌイの人民たちは、ほのめかすように、こう言い始めました(*1)。 「わしらの若い王様は、あのご馳走会で人肉を食べているうちに、病みつきになったのだ。 そして今では王の残忍な食欲が、この恐ろしい料理を欲しがっているんだ。...

  • 282 オアフヌイ (5.旅人を狙え)

    (前回からの続き) ご馳走の材料、旅人を狙え ロ・アイカナカは王家の訪問者に、大好物である特別のご馳走を振る舞おうとしました(*1)。 そこでリヘウとカレナからワイアナエに通じる峠に、戦士たちを使いに遣(や)りました(N.1)。 さらにまたワイメア方面でも、カラキニに...

  • 281 オアフヌイ (4.この豚肉は美味い)

    (前回からの続き) この豚肉は美味い(うまい) この礼儀正しいご馳走会の返礼として、今度は南方の首長が饗宴を催しました(*1)。 そして、王はこのよそ者たちと正餐(せいさん)をとりました。 席上、王の前に出されたメイン料理は、豚肉のように見えました。 しかし本当は人...

  • 280 オアフヌイ (3.人食い首長との出会い)

    (前回からの続き) ヘレマノに人食い首長が流れ着く 人食い首長の残党は、「ロ・アイカナカ」と呼ばれています(*1)(N.1)。 彼らは、ヘレマノの山側に住むように強制されたのでした。 そこは一つの地区を成しており、王族や神官が住むために確保された場所の、境界のすぐ外側...

  • 279 オアフヌイ (2.ヘレマノとオアフヌイ)

    (前回からの続き) ヘレマノ クカニロコからマウカ、すなわちワイメア山脈の方角に、4kmほど進むとヘレマノです(*1)(N.1)。 そこは、南太平洋から来た人食い首長の残党が、最後に住み着いた場所です。 彼らはそれまで、モクレイアとワイアルアの平原にいましたが、その地...

  • 278 オアフヌイ (1.バース・ストーン)

    (新しいお話しの始め) 王家の子が生まれた地 オアフ島のエヴァとワイアルアの間に広がる台地上で、カウコナフア橋のマウカ(山側)に約1マイル離れた所が、クカニロコと呼ばれる歴史的な場所です(*1)(N.1)(N.2)。 ここはかつて、オアフ島の王や支配者たちが、生ま...

  • 277 サメ男(21.サメの丘と聖なる竹)

    (前回からの続き) サメの丘に残る痕跡 今でもカイナルの丘の斜面には、浅い谷のような溝が見られます(*1)(*2)。 サメ男のとてつもなく大きな体が、柔らかい土の上を引きずられた跡(あと)です。 さらに、丘の頂上附近に立つ岩にも、痕跡が残されています。 その孤立した...

  • 276 サメ男(20.半神ウナウナとの戦い)

    (前回からの続き) サメは縛られ、殴られて出血した こうしてナナウエが変身したサメは、彼を縛り上げていたロープを使って、 ヒレというヒレの全てが縛られ、動かせなくなってしまいました(*1)。 これに水深の浅いことも加わって、もはや持ち前の剛腕も、上手く生かせなく...

  • 275 サメ男(19.海に向けて転がる)

    (前回からの続き) 人喰い鮫は焼き尽くせ! それから人々は皆、そろって薪(たきぎ、まき)集めを始めました(*1)。 --- サメ男ナナウエを焼くためです。 と言うのは、よく知られているように、人喰い鮫を完全に葬り去るには、 「跡形も無く焼き尽くす。」 しか方法が無い...

  • 274 サメ男(18.サメ男が縛り上げられる)

    (前回からの続き) 海の近くはどこも危険だ このような惨事が幾度か続いたので、人々は恐怖に怯(おび)え苦しみました(*1)。 そして遂に必死の思いで、サメのカフナのところに、助けを求めに行きました。 というのは、この人食いザメの破壊的な攻撃のために、 現実にあらゆる...

  • 273 サメ男(17.昔の習慣を繰り返す)

    (前回からの続き) 本性を知られマウイ島を去る そして遂に、ナナウエはまさにその瞬間を、見られてしまいました(*1)。 彼は1人の少女を海に突き落とすと、その後を追って自分も飛び込みました。 そしてサメの姿に変身すると、彼女を貪(むさぼ)り食い始めたのです。 偶然...

  • 272 サメ男(16.マウイ島へ上陸する)

      (前回からの続き) マウイ島へ上陸する そこでナナウエは、ハワイ島を去りマウイ島へ渡りました(*1)。 そしてキパフルに上陸すると、再び人間の姿になって内陸へ向かいました(N.1)。 彼は地元の人々からジロジロ見られました。 そんな時、彼らに尋ねられると、...

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