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  • ブログ小説

    http://fanblogs.jp/aaaaaaaaa22/archive/1/0

  • エボリューション 最終回

    警察は、アタルが拘束されている事を知り、国際遺伝学研究センターへ緊急出動。 犯人に気付かれぬよう、慎重に警察官が配備された。 アタルは、自分が『進化』していると言われて、気が付いた。 必ず『夢』を見たあとに、新しい『能力』が 備わっている。 夢が、アタルに、新しい能力が備わった事を知らせているのだ。 だとしたら…。 「アタルくん、その素晴らしい能力を私が『神』になるために、使わせてもらうよ。…

  • エボリューション 第十四回『真実』

    「じいちゃん、ぼく、どうしてこんなところに?」 アタルは、正一の姿を見ても喜ぶという感情が、わいてこない、何故だ。 「アタルくんの体の中で起きている事を調べようと思うんだ。協力してくれるね。」 山本一男は言った。 アタルは、何か違和感を感じていた。 「ぼくの体の中で起きている事?」 「どうだ?そっくりだろう、おじいちゃんに。」 「……。」 アタルの違和感とは、じいちゃん、丸田正一だった。 「アタ…

  • エボリューション 第十三回『仲間』

    正一は、牧場に電話をかけた。 「留守の間、しばらく頼む。」 「はい、こちらは、大丈夫ですから。」 電話の相手は、牧場長の大野だ。 正一は、大野に絶大なる信頼を寄せている。 なぜなら、大野は、国際遺伝学研究センターで、ともに研究をしていた『仲間』なのだ。 アタルが、目を覚ましてから、どれだけの時間がたっただろうか。 何か、音がする。 足音…、二人…。 少しづつ、音が大きくなる。 音が止まり、ドア…

  • エボリューション 第十二回『神』

    アタルは、体の自由はきかないが、まわりの様子が分かるようになってきた。 病院のベッドのようだ。 天井は白く、ベッドのまわりは、カーテンで覆われている。 消毒液のような薬品の匂いもする。 学校から帰る途中で、交通事故にあったのだろうか。 いや、違う。 ベッドに、ベルトのようなもので固定されている。 事故にあって、病院に運ばれた訳ではなさそうだ。 アタルは、冷静だった。 ここで、暴れたり、泣き叫んだ…

  • エボリューション 第十一回『遺伝子』

    山本一男は、医薬産業製薬研究所にいた。 新薬の発売に向けて、製造承認を得るための最終調整を行っている。 山本一男は、10年ほど前まで、国際遺伝学研究センターで、遺伝子の研究をしていた。 丸田正一の後輩にあたる。 いまは、製薬会社で、臨床開発本部長をしているが、この男には、もう一つの顔がある。 遺伝子操作による生物兵器で、世界統一をもくろむ団体『as』のメンバーなのだ。 正一は、話しを続けた。 「…

  • エボリューション 第十回『過去』

    アタルは、目を開けた。 何か、鼻をつく薬品のような匂いがする。 靄(もや)がかかったようで、辺りの様子は分からない。 目を擦ろう(こすろう)とするが、手が動かない。 起き上がろうとするが、体が動かない。 手足の自由がきかないのだ。 アタルは、何が起きたのか、記憶をたどる。 いつものように練習が終わり、学校を出た。 健太が、家の用事で練習を休んでいたので、 帰り道は一人だった。 …そのあとの記憶が…

  • エボリューション 第九回『誘拐』

    「社長、お気をつけて、いってらっしゃい」 空港まで、送ったのは、牧場長の大野だ。 「留守を頼むよ。」 丸田正一は、出発ロービーで大野と別れた。 アタルの成長した姿を思い浮かべると、自然と笑みがこぼれる。 大野は、丸田と別れたあと、公衆電話で電話をかけていた。 「はい、いま空港です。はい、そうです 。分かりました。」 電話の相手は、『山本一男』だった。 それは、アタルが練習を終え、帰る途中に起き…

  • エボリューション 第八回『観察』

    6月に入り、アタルも『普通』の泳ぎ方を覚え始めていた。 本気を出せば、人間でアタルにかなう相手はいない。 ただ、水泳競技で、アタルは、本気を出してはいけないのだ。 タイム的にも中学生の平均レベル、この泳ぎ方をしていれば、アタルの能力が知られる事はないだろう。 「よし、みんな、あと一本で、今日の練習は終わりだ。」 部長、田中あつしは言った。 中学校の北側には、池のある大きな公園があり、もうすぐ見…

  • エボリューション 第六回『進化』

    練習が終わったあと、三人は、アタルの家にいた。 「アタルをよろしくお願いしますね。」 母、せい子は、オレンジジュースとイチゴを置いて部屋を出た。 「アタルくん、お母さんは、アタルくんの『秘密』を知っているの?」 あつしは、聞いた。 「ううん、知らないと思う。コオロギさん達とは、小さい頃から庭で話していたけど、お母さんは、本当に話しているとは思っていないから。」 「そうか、でも、アタルくん、いまま…

  • エボリューション 第五回『秘密』

    4月だというのに、連日の大雨。 今日は、日曜日、久しぶりに、雲ひとつない快晴だ。 三人は、練習のため学校に向かう途中だった。 アタルは、あつしと話し、水泳の練習は、基本を教わり、基本通りに泳ぐ事にした。 『ドルフィン泳法』は、しばらくの間、封印する事にしたのだ。 あつしは、部活動以外にも、アタルの相談相手となり、アタルの『秘密』を知る人間は、健太とあつしの二人になった。 「部長、本当に今度の大…

  • エボリューション 第四回『約束』

    あつしは、混乱する頭の中を必至に、整理しようとした。 「部長…ぼく夢を見たんです。夢の中で、イルカくん達と追いかけっこして、お魚さん達とかくれんぼして。それで…それで、ぼく…」 あつしは、ゆっくりと部員達のほうに振り返り、部員達に集まるよう指示をした。 「みんなに、お願いがあります。」 部員達一人一人を見て、 「いま、みんなが見た、アタルくんの泳ぎ、ここにいる水泳部員以外の人には話さないでほしい…

  • エボリューション 第三回『夢』

    アタルは、この春、中学に入学です。 小学校からの友だち、健太くんと真由美ちゃんも同じ中学、同じクラスです。 「健太くん、部活は、やっぱりサッカー?」 真由美ちゃんが聞きました。 「ううん、実は、まだ迷っているんだ」 「アタルくんは、決めた?」 健太くんが、聞きました。 「うん、ぼくは、水泳部」 「えっ、アタルくん、泳げないんじゃない?」 そうです、アタルは、小学校の時に、塩素アレルギーと言われ、…

  • エボリューション 第二回『祖父』

    アタルは、5歳になりました。 コオロギと話しをする以外は、特に変わったところもなく、日々を過ごしています。 その日は、北海道から、丸田正一(しょういち)が、やって来ました。 正一は、せい子の父。 そう、アタルにとっては、じいちゃん。 大好きなじいちゃんが、北海道からやって来たのです。 正一は、北海道で、牧場を営んでいます。 アタルは、じいちゃんから、北海道の話しを聞くことを楽しみにしていました。…

  • エボリューション 第一回 『誕生』

    アタルが産声(うぶごえ)をあげたのは、8月の1日。 とてもとても暑い日でした。 2800グラムの元気な男の子。 母、せい子にとっては初めての子でしたが、母思いのアタルらしく、母を苦しませる事なくこの世に生を受けました。 本当に元気な可愛らしい男の子です。 この子が、世界を救うことになるなんて、その時は、誰も知るよしもありません。 アタルは、すくすくと育ち、3歳になったある日、こんな夢をみまし…

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