腕の骨は肩甲骨の外側上端辺り、鎖骨の先端で肩甲骨と繋がっています。ですが、実質的な肩関節は無く、肩甲骨は腕と共に肋骨の背中側にぶら下がっている状態で、弓力は筋と肉の集合体である「肩」を使って支える事になります。弓力を実際は筋肉を使って受けても、イメージとしては力で引かずに骨...
弓道の基本を自分なりにかみ砕いてみたい。 結局はこうではないか?
学生弓道の経験後に一般として、地元の弓連に所属。未熟なりに弓道について考えてみる。
腕の骨は肩甲骨の外側上端辺り、鎖骨の先端で肩甲骨と繋がっています。ですが、実質的な肩関節は無く、肩甲骨は腕と共に肋骨の背中側にぶら下がっている状態で、弓力は筋と肉の集合体である「肩」を使って支える事になります。弓力を実際は筋肉を使って受けても、イメージとしては力で引かずに骨...
違うと考えています。朝中っても(正鵠を射抜けても)夕方に中たるとは限らないのに、日付けまで変われば更に中たりは取り辛くなりそうです。 「今日の中たり」が最善の中たりです。昨日こうしたら中たったは既に過去で、ましてや「あの時は」まで遡ると流石に難しいでしょう。常に良くしようと...
「あまり引かない」か「全く引かない」が良いと思います。的中がままならない人ほどきりが無いです。皆中した時に止めるなど止め時を気にしたりしても、そううまくいきません。少しでも中たる様に練習する事は当然です。努力をしない方が良いとはなりません。チームの一員なら尚更責任も有るでし...
内圧は掌の皮が弓の右回転(真上から見て時計回り)に依って捻られる事で弦を押し出す力を生むと前提します。掌の皮に有るゆとりにも当然限界が有るので、その限界を超えると手の内の形を保つのが苦しくなるでしょう。私はこれも早気の一因と思っています。皮のゆとりは大きくは無いものの、その...
引き分けは押し開いて、しかも引き分けは無限の引き分けとされてます。 左右均等の引き分けですが、打ち起こしから大三への受け渡しは「押し開く」つまり押手先導です。 押手先導を普通に引けば右手が強くなるので、左手中心にしてバランスが取れると捉えるのか?それともそのまま押手先導と捉...
例えば「押手が負けている」という指摘を受けたとします。押手のどこが負けているのか?は知る必要が有りますが、そこはさて置き負けないようにと「左手」「左肩」「手の内」などが力みます。 「負けている」状態は「負けている場所が力んでいる」と考えてください。弓力に負けているから力んで...
最近は「ど〜ん」という力強い大離れが好ましい傾向を感じているのですがどうでしょうか?ただし、故意に出す離れは力みと捉えられるので弓道は難しい。 和弓は長いですが、振動の少ない場所に握りを作ってある様です。しかも長さの中心から等間隔に上下2箇所あるうちの1つだそうです。検証は...
射格だと思います。品格や冴えなどという曖昧な物です。元々禮記射技の意図は人格の判断材料として弓を引かせていたという事です。つまり人格が射に現れるという本当に曖昧な概念に思えますが、最後に行き着く所はそういう場所になります。 したがって、人間形成の為に弓を引くと言っても言い過...
八節の進行を「ぎゅっと」せずに「すっと」移る感覚を持ち続けられる様に練習する事で少しずつ楽にできると思えます。ただのイメージですが、引き分けのイメージは射の雰囲気に大きく影響すると考えています。すっと引く事で息との関係は理解し易くなると思われるのですがどうでしょう。「大きく...
「紅葉重ね」という斜面打ち起こしの手の内の練習方法が有る様ですが、私は正面打ち起こしなので内容を正しく伝える事は出来ません。なので私なりに手指を人体の構造から見て手の内に関係すると思う事柄を挙げて見ようと思います。 今まで思ってきた私の知識では、「薬指と小指の2本は関係性が...
「懸け口十文字」については教本一巻でも記載されています。「取り懸け」では、右手の前膊と弦を直角の角度であって、手首が曲がらないように注意しなければならない。 ~弓道教本一巻 弓構えの項より~ 会の五重十文字では弦と直角になるのは親指(弽の帽子)ですね。取懸けで自分から見て弦...
今まで良い離れを出そうと画策する人が私の周りに多く居ましたが、それが可能かどうかを考えてみようという事が今回の主旨です。 ひとまず「離れや残身」を意図的に変える事が射法に則しているか?考えてみてください。仮に昇段審査の学科問題で同じ様に問われたとしたら、「離れや残身は引き分...
和弓を使う押手の手の内は、矢を向いている方向に真っ直ぐ飛ばす為に必要不可欠な゙技術です。取懸けも離れに影響しますが、目標としては無意識に身体が反応するまで出来て初めて技が身に付いたと言えるでしょう。離れの時に角見を効かすとか勝手の掌の向きとか諸々を意図して離す間は基本が身に...
勝手の捻りについては前回断定的過ぎたかもしれませんが、手先の力みを取る事や肘から先は弦に任せる事などから考えると、何かを始めからするとは考えにくいでしょう。「初心者なら別」と考えられるかもしれませんが、それなら期間限定で基本とは言えません。 段々に余分な動作を減らしていく考...
取懸けは弦を掛ける「弽」の使い方に従う事です。弽にも色々ある事を知ってから自分の弽に合う引き方をする為に取懸けを練習してください。 普通に引けば筈溢れなど起こリません。したがって始めから捻ると覚え込まない様にしましょう。筈溢れが起きないように捻るのでは無く、筈溢れが起きてし...
離れに悩んだら取懸けをしっかり深くして引き分けを優先してください。弓構えの時に離れを気にして浅く取り懸けても離れはうまく出ません。軽くすると摘み易くなってしまい、結果的に指先が力んで引けない離れないを起こします。
残念な事に手っ取り早い方法はありませんが、私の確認方法を挙げます。 まず人差し指の力が抜けているか?で親指や中指や小指への偏った意識は無くします。離れで人差し指が弓を握っていないかを確認します。次に親指と親指の爪の向きで会と離れの状態を確認します。引き分けや会では親指を的に...
大勢の人が私と違う感覚で中たりを捉えていると思っていますので、反論を受ける覚悟で述べておきます。断定的な言い方の部分はご容赦ください。 ここ最近の内容と重なりますが、中らない原因として主な事を挙げてみます。 押手が負けている場合(力んで肩が浮いたり肘を回し過ぎたりも負けてい...
足踏み、胴造り、弓構えで射技のほとんどは決まるとわかってはいても、大三や引き分け、離れで何とかなる気がするのは何故でしょうか? ずっと以前に認知の偏りについて触れましたが、自分の気になる所を中心に人の射を見ている事は多いです。出来てない所を練習するので、当然簡単には直せませ...
見ている所、思う所、同じ所に矢を飛ばす事が出来た結果です。それが矢の向きと合っていれば上達したと言えます。 初心者の頃は矢を的に向けても前に飛ぶ事が自然です。なので中たりというよりも矢所、つまり同じ所に飛ばせる事で上達の具合を判断します。 この時期が初弐段辺りになるでしょう...
狩猟道具として弓は始めに木の棒に蔓などを結び、木を削った矢の様な物を飛ばして獲物を射たと想像しています。弓を持つ位置も適当で、右手に゙弓を持っていたかもしれません。今の和弓と同じで照準は無く矢の向きで狙いを付けていたと考えています。その頃の狙いを考えてみると、当然半月に的を...
俗に言う親指の付け根を角見とすると、的と反対側の綿所を堅くして弓力に対抗します。弓力が的側から肩に向かってくるのでそれが自然です。 弓力を捉えるイメージを2つ挙げてみるので、どちらが自分にしっくりくるか考えて下さい。まず弓の握りに弦が戻ろうとする感覚で握りが0点です。もう1...
まず右手は、会で弦溝を床と垂直にするので親指の爪は当然背中側で自分が見える向きです。弓構えの時はだいたい爪が前下斜め左に45度です。親指自体もこれに従い的に向けません。したがって打ち起こした時は前上斜め左に45度と考えて弓構えのまま打ち起こします。そのままでも引き分けに入る...
弓を引き始めると右手で会まで引く事も覚束無いのに、引きながら練習するとしたら手の内はもっと大変です。私は初めて弓を持った感覚は後々まで残ると考えています。弓力が掛かると弓構えでしっかり調えた手の内も簡単に崩されてしまうでしょう。 それは弓力に力で対抗しようと試みても難しく、...
手の内は難しい技術だと言えますので、なるべく簡単に考えてください。難しい事は簡潔に、簡単に思える事は慎重に考えていきましょう。射法八節の図解や教本第一巻を傍らに練習しているなら、手の内の調え方は多くはありません。少ないにも関わらず守れていない状態になっているならば、練習する...
「人差し指は曲げても伸ばしても良いが下に向けてはいけない」とある基本はどういう意図でしょうか?中押しにするためなのか?正しい上押しを造るためなのか?どう思いますか? 手の内など個人差の有る基本は目的を理解しようと試みてください。人差し指を下に曲げると何が問題なのか?が理解出...
弓道はなによりも考え過ぎにならない事が大切です。目的を持たずに練習する人はほとんど居ないでしょう。人それぞれに理想の射が有ると思います。その射に向けて練習する事は大切です。 練習は自分の理想に近づく為に足りない部分や出来ない部分に絞って効率的に行うと良いでしょう。つまり出来...
弓力は大雑把に言うとほとんどの場合に身体に掛かります。弓力を受けると考えても弓を押すと考えても、左手の指を曲げる方向に力を入れる事は逆方向と言えるでしょう。指を曲げる方向を色々考えても、弓力に対抗する形にはなりにくいと考えてください。唯一、内圧が消えない様に弓の動きを止める...
握りへの当て方、正しい弓の持ち方、指を力まない方法を習い、練習する技術が手の内です。 目的は「弓力を受ける身体に弓力をきちんと伝える」と考えてください。手の内で弓力は支えられません。指の力で弓力を支えるのではない事を理解してから修練します。力で支えない、加わってくる力に対し...
ベタ押しの定義は、前回挙げた単独では曲がりにくい親指の第2関節が弓力で曲げられた状態で、進行すると綿所の殆どが握りに付いてしまいます。 また、親指の爪が脇正面から多く見える様に寝てしまうと、握りを親指が巻き込む方向に向くので避けましょう。弓力が掛かると爪が上を向くように動く...
手の内のイメージで1つ大切な事を挙げますのでよく考えてください。 まず親指の関節三つを確認しましょう。人差し指や中指など親指以外の指の付け根は手の甲を見ればすぐ解ります。それと同じ親指の関節は綿所の中に有るので目では見えにくいです。骨格から言うと親指が握りと接する部分は親指...
親指の付け根を当てる要点は、「弓力段々と掛かるにつれ親指がどうなっていくか?」を考えるという事です。 勿論弓力に負けて付け根が押し上げられると良くないです。良いと考えている当て方は、引くにつれ親指が立っていく様な当て方です。爪が完全に天井を向く必要は有りませんが、爪が脇正面...
スタートは何と言っても親指の付け根を弓へどう当てるかです。 小指から調えても、中指と輪を作っても、五本の指全体で握りを゙持っても、結局は親指の付け根をどこにどう当てるかで、同じ射法を目指しても手の内は変わります。それに引き方の癖を掛け合わせれば、同じ場所で同じ人に習っても射...
弓の引き方を的中の取り方と区別して練習すると良いですが、簡単に割り切る事が出来ません。剣道を熱心に練習する人に「どうやって人を刀で切るのですか」と聞けば必ず怪訝な顏をされます。柔道や合気道、空手など武道と真剣に向き合っている人へ同じ様に「人を倒す方法を教えてください」と聞い...
矢の挙動を感じながら行う事がやはり一番大切かもしれませんね。握りの上端が鏃の高さで、右手の人差し指と親指の間が筈の高さです。肩根から45度脇正面に上げた面を鏃と筈が通ります。この斜め最短距離で会に向かう引き方が一番省エネです。エネルギーを節約出来る事は力まないに通じるでしょ...
引き分けに依る離れの傾向を大雑把に挙げてみます。 矢筋に引く意識が強くて矢束よりも引き尺が長いと右肘が落ちる離れになりやすい。 身体に引き寄せる引き分けで、会の直前に無理に寄せると前離れになりやすい。弓に割って入る意識の強い引き分けだと重心が脇正面に倒れやすい。 手先の意識...
「大三の準備」という表現の打ち起こしは、左肘が伸びた打ち起こし、手の内を回し入れやすい打ち起こしなど身体と意識の左右均等が崩れた状態です。矢の向きが鳥矢や前向きです。
弽溝を弦が引く力と右肘を動かす力の相対バランスが引き分けで、押手が弓の力を忠実に左肩へ伝えられればより良くバランスが取れます。 右肘に力が無いと弽を引っ張られる部分(つまり手先)に意識が偏り、指をしっかり使う結果になっていずれ離れに影響します。右肘だけでは引けませんが、右肘...
打ち起こした時に付ける狙いを意識します。打ち起こしは打ち起こしを考え、大三の準備はしないで円相を崩さない。大三も連続動作ですが、大三中心にならない様に打ち起こし自体を考えます。
足踏みの後で物見を入れる時に゙肩線が動かないように注意します。円相(左右の腕の曲がりと肘の向き)を弓構えと打ち起こしで合せる(正面)
上げ足を取る様ですが引き「分ける」には技術が必要で初めは右手を使って引きます。「押すのは左手で右手で引く」様なイメージを持つ事から始まる場合が多いです。右肘を伸長させて右肩を伸ばす事に意識が向く様になるにはかなりの理解が必要になるでしょう。本来はそこから左右均等に引き分けら...
引き分けは、矢と弦と弓の軌道を基準に弓を引くと考えて身体を動かします。今回は細かいニュアンスの違いを伝えます。極端な表現をしますので、柔軟に受け止めてください。 鏃と矢筈の動いた軌跡だけが残るような映像を撮れる機械が有るとします。人の身体は映りません。自分の意識の向く場所を...
頻度では「手の内」「大三」「離れ」の三つが多いですね。 「手の内」は引かずに弓を手に持って色々しても実際には弓力が掛かるので上手くいかなくなります。つまりは弓の持ち方ではなく弓力の受け方と弓力を利用する方法として考えるべきでしょう。弓力の邪魔をしないで、弓力に依って締まる或...
弓を引く目的は当然「的に中てる」事です。老若男女誰でも出来る武道と言える様になったのは近代で、近的が主流になっているからです。したがって、それを理解してから選択が必要です。「的に中てるに絞る事」そこに留まらず「貫徹力など威力まで」求める事「美しく正しく引く事」趣味として「楽...
手の内に弓の握りを持って右手で弦を引きます。弓の持ち方には色々有っても全ての人が左腕で弓を支えます。弦を直接手で持ったり弽に弦を掛けて引いたりの違いは有っても右腕で弦を引きます。これに対しての身体の使い方が現代弓道の基本です。 元々は身体の状態がどうであれ両腕で弓を引き狙う...
感覚を文字化するのは大変難しいですが逆に文章を感覚で捉える事も同様に難しいです。したがって、口伝という手段が昔から使われています。ただ、言葉でも正確に伝わるのは難しいと思います。 「見て試して」を繰り返す昔ながらの職人の世界の修行が実は一番理に適っているかもしれませんね。そ...
「大きく引く」は取り敢えず矢の引き尺ではないと考えられます。勝手の手繰りは元々良いとされていません。それに加えて、会で両腕を下筋や脇で支えるとすれば右肘は下がりません。つまり離れと残身で両手は落ちません。現在の昇段審査を受審する引き手は離れで押手が落ちることを悩む引き手は多...
矢束ぴったりが良いとある範士の方が言われてますが、そこまで厳密に考えたことはありません。しかし矢束は会に引く目安です。皆さんはきちんと自分の矢束に引く事を気にしていますか?大きく引くを引き尺の長さと思っていますか?勝手の手繰りなど手先の力みを無くして力で引かずに骨格を考える...
誰もが的中を取る事を目的として練習すると思います。社会人になれば学校の部活動の様に矢数は掛けられないので、限られた時間の中での効率的な練習をする必要があります。 まず基礎練習の繰り返しを出来るだけ我慢して続けられるか?はポイントの1つですが、的前に立つようになれば、ほとんど...
弓はどう引くのか?についてです。 結論は「弓力に合わせてますか?」と、「思い込みを無くす」という大きく2点が中心です。 余分な力は弓力を無視する事から発生すると言えます。これ以上力を抜くと弓に負けるという感覚を経験していないと無闇に力で引く事になります。実際には初心者の時に...
歩く様に弓が引けると楽になると挙げましたが、ここで1つの疑問が出てくるのでそこに触れてみます。日頃の動作にも人それぞれに特徴があります。いわゆる癖ですね。ここからは感覚で読み取ってください。 癖が有っても歩く事は出来ます。箸の持ち方に癖が有っても食べ物を口に運べるように癖が...
打ち起こした時の矢は身体と平行にしていますか?大三ではどうですか?引き分ける時に身体と平行に矢を動かしていますか?これを基本としてひたすら繰り返して引けば徐々に身体の力みは取れていくでしょう。問題は打ち起こしから大三に向かう時です。正面打ち起こしでもっとも悩ましい難所と言え...
1動作1息。1動作の行程を半分にして吸うと吐くを均等にします。歩いたり礼をする時の様に息でリズムが作れると良いでしょう。 例えば打ち起こしなら吸いながら上げて上げきって吐くのではなく、腕が水平になる辺りから吐き始めて、指定の高さに上がった後も縦に伸びながら吐ききり、吸いに転...
「真っ直ぐ立って真っ直ぐ引く」事を最初に習いますが、最終的に求める事も「真っ直ぐ立って真っ直ぐ引く」事です。胴造りは不動では無く、射の運行に従って変化します。弓構えは柔らかくして五重十文字は会で定まると考えて引きます。手の内も弓構えで調えて大三で定まると考えます。定まると言...
「手の内はなるべく弓に触れない」と聞き覚えが有っても「角見の効き」「弓返りや弦音」「的中」に゙意識が向くとつい忘れがちに゙なります。足踏みや胴造りの様にまず意識する事があります。弓の握りに対し左手指を色々接する方向ばかりになっていませんか?弓構えで手の内の調え方は多くは無い...
手の内と会で張り合う部分は右肘で、取懸けではありません。しかしながら射全体から言うと会で張り合う部分は両肩・両肘・両肩甲骨などです。一般的に手先で張ると離れで弛む事になります。それは張ると力むの違いを理解出来ていないからとも考えられます。したがって私達は力んだ所から余分な力...
身体を使って的を狙います。押手で狙う訳ではありません。視野は狙いに引くために磨きます。鏃と筈、当然矢の向きが狙いです。狙いに対する空間把握を磨くには、足踏みと腰と身体のいわゆる三重十文字、肩線と矢の平行、床と矢の水平を目視しないで把握出来るように矢道弦道がブレない様に繰り返...
左右均等の左右は胸の中筋と背骨を中心にして右左で、右腕と左腕ではないですね。力の入れ具合以外の形や型の左右均等を意識してください。 「押手から」という事は押手が音頭を取り勝手が追従する様な感覚で「押手を強く」ではありません。入場する時の大前が先導して後が従いますが、全体の息...
「足踏みを射位と直角に開くなら左足先は的の正面に正確に出さなければ的からズレてしまう」当たり前の事を今更何?と思う人も居るでしょうが、要は的の真ん中と左足先を結んだ線の延長線上に右足先を合せるのが基本です。逆に言うと右足先を的の中心と左足先の延長線上に出せるなら、左足先の位...
「左右均等」を「横線」だけのイメージで考える事を避けるお話しです。 左右と聞けば両腕と簡単に結びつく様に思いますが、縦線も左右均等が大きな要素です。足踏み胴造りが射の土台である事に異論はありません。足踏み胴造りの土台も左右均等の上に成り立つ物です。つまり、射法八節の全てで左...
初心者教室を終えて2か月余り、担当していた初心者の方と週に一回ですが、一緒に引かせてもらっています。 ゼロからの出発なので、上達の早さには頭が下がります。私はと言えば同じ処をぐるぐる廻っているだけで一向に進歩しません。ある程度弓が引けてくると誰もが経験する思いではないでしょ...
まず射の流れについてです。積み上げた後捨てていくと理に叶うと思います。 基礎練習と同じ様に、体得するまで繰り返し反射的に動けるようになれば次の一歩進んだ課題に取り組みます。体得した動きは無意識に動けるので意識からは消していきます。 一つ一つ地道に練習して基礎を積み上げていき...
昔風に言うと「切」の離れですね。会で弓力に押し返される前に離した様な残身にならない事は気を付けています。 納まりの悪い会で離せれば、単にタイミング離れになり、弓力が勝つとやはり弛み系の離れになるでしょう。 5秒前後は保ちたいとは思って会を考えて練習しますが、正しいとわからな...
審査の要項通り、始めは的よりも前上に飛ぶ矢の矢所を同じにします。経験の浅い間は弓力に押手が負けやすいので必然的に的よりも上に矢が着きます。 押手が定まらなく手の内が未熟な時は前上に普通飛ぶという事です。 そんな時期に後ろ目に狙ったり左手首を下に折ったりして的に飛ばそうと画策...
胴造りをしたら次の技術が取懸けで、弓を引く為には重要です。 最初に癖の付く可能性があるのも取懸けの仕方でしょう。取懸けで勝手の納まりが決まり、離れの出方と残身が決まると言って良いかもしれません。数ヶ月或いは1年程度引いただけでも取懸けは最初の形を変えにくい部分だと思われます...
人間の日常動作の中で経験に依る無意識的な動作は95%位占めているらしいです。これは脳と動作の関係を研究する専門家から聞いた内容で、私の個人的な見解ではありません。新しい動作を頭で考えて脳が指令する割合は動作全体の5%位だそうです。新しい動作が身に付いて無意識的になると出来る...
「習った形の模倣」「好ましい形の模倣」「良く的中する人の真似」などは初めの頃に持つ動機です。ある程度引けてくると「あんな射がしたい」と興味を持つ様に考える事は珍しく無く普通です。誰しも嗜好はそれぞれに持っていて、良く中たる人や綺麗に引く人への憧れが出てきます。決して悪い事で...
試合など的前で会の納まりが悪い時(いつもと違う感覚の時)はどうしますか?一旦打ち起こした以上は離れまで出して残身を執るしかなく、引き直しは出来ません。弓構えの後はあれこれせずに一射を終える覚悟を決めましょう。バランスのみのタイミング離れは推奨されませんが、バランスが悪くタイ...
まず取懸けは引く為が優先です。それに手の内とバランスが取れるとなお良いでしょう。 一文字の弽、和帽子の弽、下弦を取る弽など弽にもいろんな種類がありますが、残身では弦溝の位置は基本的に変わらないと思います。私の弽は弦溝の下側は親指先に寄って作ってありますが、残身では親指の第2...
本来は弓構えのままとすれば何も変わりませんが、何もしないと言い切ってしまう事や実際に何もしない事は知識が頭に豊富な知識が有る程難しいです。 上達する為に何らかの目的を持って道場で練習する以上、色々考えて弓を引くでしょう。弓道に限らず現状よりも進歩する方法を常に意識している事...
素直に離れて適度に弓返りが起こり弦音が響いて的に中たると気持ちが良いですね。その為にはまず不安要素を出来るだけ無くして引きたいものです。 不安と言えば、会に入る前に離れてしまう「早気」や゙、会に入っても的や゙身体に集中出来ないで気が散った離れ、顔や゙腕を払う不安を抱えた前離...
離れの感覚はとにかく伝えにくく、昔は口伝になっている部分が多いのは当然だと思いますが、口にする言葉で表わす事も困難です。一番の難点は離れが射法八節の全てに絡み離れだけで説明出来ないからです。私のイメージでは「離そうとせずに離せ」です。準備をするとどこかが弛むというニュアンス...
先日YouTubeを散策していると、年配の方が弽解きの動画をアップされていました。解く練習の仕方も有りました。私は解きませんが弽の種類や弓力が強くない弓を引く場合に依っては頷けます。 理由は射法八節図解の残身で手の平が正面を向いている事と、勝手の中指と人差し指を外しても親指...
取懸けも手先の使い方が難しく、大三は肘から先を弦に引かせてと言われてきました。問題はどう引かせるか?で、射法八節図解には肘を伸長させると書かれていますが、どう伸長させる?かなど基本の理解は難しいです。 個人的には手の内も取懸けも弓構えのまま打ち起こしを終えるべきと思われます...
耳馴染みの有る「弓を押す」という言葉は取り敢えず手の内と直接の関係は無いと考えてください。手の内の主な役割は弓力を身体に伝える事です。「中押し」は手の内の形を表すニュアンスで、弓と手の内が当たる角度と考えて手の内で押すという意識は捨てましょう。弓力を支えて対抗するなら下筋で...
手の内は個人差があって1種類に゙きめられません。その中で共通する事を基本とされてはいますが、これもまた捉え方に差があって、同じ基本に゙沿いながらそれぞれ違う事を前提に考えてみます。 天文筋に弓を当てて構える時は、掌底側から決めます。こう言うと斜面系かと思われても仕方ないです...
押すという動作はイメージと感覚に差が出やすいので注意して下さい。当たり前ですが、腕も骨も伸びません。前鋸筋などの筋肉を使って伸ばしますが、大袈裟に言うと全身を伸ばす事が弓道には必要で、結局弓力との釣り合いが押すという事です。 そこでこれに関連して子供と大人の違いをイメージか...
勝手は尺骨の張りが肘の内転(回内)と手首の撓屈を助けます。勝手の手首を柔らかくして弦の力で撓屈させる様に引き分けに移れると、肘力大三は捉えやすくなります。肘で引くと言っても、肘から先の全てを弦に任せると始めの間は肘への負担が大きいので手首から先と考えた方が肘を痛めにくいと思...
左腕を押手と言うからには「押す」という意識が付いて回ります。身体で言うと押す部分は角見、肩根、肩甲骨、前鋸筋などが浮かびますが、現在の中心は左肘です。肩は上げずに肩甲骨を的側に開く事で左肘の下側も開かれて、肘内が立っていく意識ですが、上筋が被さるようにすれば肩が上がるので立...
いつも最後に立つ時は何も考えずに身体に任せて引く様にしてから、最後の的中が良い場合が増えました。こうかな?と色々試している時は的中は落ちます。とは言っても練習中は色々試して引く様になります。今までで頻繁に話題に上る内容は手の内と離れです。 「弓を握らずにしっかりと安定させる...
例えば、手の内を修練する時に「もう少しここをこうしたらどうだろう?」と手の内を改良する場合に道場外で或いは巻藁やゴム弓で模索してから射位に立つでしょうが、判断を誤ると当て射に陥ります。意識は、ここをこうしたら中たったでは無くて、ここをこうしたらこんな矢が或いはこんな離れが出...
何を意識して行うでしょうか?を多方向に考えてみます。 意識的な゙別れ道から始めます。「大三に移行する事」がまず考えられます。肘力大三を執る準備の方向と肩・肩甲骨の意識は同じ線上に有ります。 別の多くは手の内・右肘への意識です。右肘を張りながら手の内を定めるという意識の仕方で...
弓を引くと手の内に意識が集中してしまう事は多いと思いますが、引き分けに見合う手の内は、矢束に引けてくるに従って上達する前提があるので、手の内と取懸けは同時進行です。確かに手の内が上達すると引き分けも安定する考え方は誤りとは言えません。しかし取懸けが弦を引くには重要だという現...
初心は字の通り心です。「飛び道具を使うと面白そう」「早く引けるようになって的に中てたい」「袴を着て並んで的を引くのがかっこいい」などが私の部活を始めた頃の心境です。 これらの中でも純粋に「的に中てたい」という気持ちは忘れてはいけません。弓道を知れば知るほど「綺麗にしかも正し...
前回「押手優先」だと結局は「勝手引き」になりやすいとした事を少し補足します。常に基本では「左右均等」を心掛けますが「押手中心」に偏ると均等は崩れないのか?という検討です。手先以外の部分まで力を抜いてしまい肘力大三が崩れ、大三からの引き分け後半で右手全体に力を入れ直してないか...
基本は理解している前提で話は進めていきます。基本の理解とは射法八節を覚えていて的前で弓を引いている状態ではなく、八節の1つ1つを自分なりに説明出来る段階です。そこから少し細かい所に及ぶので、?が浮かぶ様なら基本を良く吟味してからにお願いします。 「何故押手の人差し指は下に向...
弦溝に弦は掛けて引くので中仕掛けは弽の溝に合わせます。筈を入れる部分はきつくしない方が良いです。筈を番えて弦が切れる事はほとんどありません。弽に擦れると磨耗したりするので毛羽立って来たら修整します。 離れで悩む時には、弽と弦が擦れる所の跡を確認して下さい。きちんと弦溝が垂直...
基本の通りに正しく引こうとしても的中が安定しない事はよくあります。理由の1つに゙射の技術が全体の3分の1だという概念です。これは昔から3分の2が身体と気持ちという「心技体」三位一体の考えが武道にある事が根拠です。表現は悪いですが、弛み離れや前離れ、振り込みや後ろ狙い、早気や...
足踏みは的に向けます。その上に両腰骨の線と両肩の線が重なる様に立ちます。打ち起こし、大三、引き分け、会は矢が身体と平行で、矢は床と水平になるように引きます。これが基本で、手の内は矢の向きに飛ばす為、取懸けは基本の通りに引く為に必要な技術です。 手の内と取懸けが的中に必要な技...
射法八節を覚えると、他の人と一緒に的前で引けます。ただ射法八節を理解した事にはなりません。弓道の入り口に立ったのでここから射法八節を理解していきます。八節の形に似せて引くだけでは後で苦労します。 当面は矢所の安定です。審査の基準の通りに進めば壁に突き当たる頻度は減ると思いま...
私にとって「射は立禅」は難しく、どちらかと言えば「いくら一生懸命綺麗に引いても中らないと面白くない」という方がしっくりきます。最近は「中たらなくても気持ち良く引けた」という感覚にもあまり出会えません。禅は解らなくても気持ちの影響が中たり外れには大きいんじゃないかとは思ってい...
「大きく引く」と「矢束1杯に引く」の区別をしてみます。私は一応正面打ち起こしを選択している前提です。 初心者の頃は流派も知らず、射法八節図解を見て練習していました。学生時代に試合で始めて斜面打ち起こしを目にしましたが、的中は良かったと記憶しています。 ある程度経験を積んだ頃...
和弓の仕組みについては触れてきましたが、人の手ではなく機械的に固定する角度を再確認しておきます。 握りを上から見て、的面に対する弓の外竹が凡そ30度右に傾いた状態です。 会で人が弓を持つ角度は、同じ視点からだと23度位です。 つまり23度で会に入ったら後7度程度右角が的方向...
いつも同じ位置に立って同じ方向を向いていれば見える景色は変わりません。これは練習でも同じです。 顔の幅は両方の肩甲骨の内側の長さに等しいらしいので、肩甲骨の正しい位置は身体と同じ向き(正面を向いた時)の顔の幅(耳の内側)を基準に出来ます。勿論目安でしかありませんが、例えば人...
個人的体感は言葉では伝わらないので、少し想像力を働かせて下さい。 弓の回転軸と内圧については弓構えでの(打ち起こしまでも含む)天文筋を意識します。「弓構えでの」というニュアンスは、弓返りが90度から120度位の段階の話しです。弓返りが普通に起これば弓の回転軸は天文筋の回転軸...
経験者と初心者の違いは幾度となく触れてきたので、今回は経験そのものについての捉え方です。 経験を積み重ねで身に付いた物とすれば1つの事を長く続ける事になります。定期的に弓を引き続ける事は大変な努力が要ります。社会人なら仕事の状況に、学生勉強や゙行事に左右されます。限られた時...
矢束に足踏みして的に向け、踝に重心を置き三重十文字を守ろうとして立っている前提で進めますが、今出来ていなくても意識していれば良いです。 手の内の調え方と取懸けは重要ですが、顔持ちは崩さなずに元弭を膝に預けたままで矢を床と水平に近い状態で、執り弓の腕のまま素直に出して構えて下...
残身で勝手の位置を見るために振り返る人はけっこう居ると思います。腕の振り方を一生懸命練習しているのでしょうが結果を作ろうとしてもあまりうまくいきません。会のまま離すと今まで言ってきましたが、離れのイメージで変化するので気を配ります。 「そのまま離す」「そっと離す」「思い切っ...
目標に向けて正しいと思う道を歩いている時の脇道に逸れてしまう場合を挙げておくので検討して下さい。 始めはほとんどの人が同じ様な道を歩き始めます。「進む方向に有るのが基本」という事が前回まで数回の主旨でしたが、実際に気付かないで道を逸れる場合に焦点を当てて考えてみましょう。 ...
「何でもやる以上は一生懸命やるべきだし弓道なら昇段を目指す」良く耳にしますが、はっきり言ってストレスです。 「うまくいかない事をああだこうだと練習するのが楽しい」これも良く聞きますが、挨拶の決まり文句みたいだと思っています。 「矢を的に中てて楽しみましょう」一番はこれです。...
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腕の骨は肩甲骨の外側上端辺り、鎖骨の先端で肩甲骨と繋がっています。ですが、実質的な肩関節は無く、肩甲骨は腕と共に肋骨の背中側にぶら下がっている状態で、弓力は筋と肉の集合体である「肩」を使って支える事になります。弓力を実際は筋肉を使って受けても、イメージとしては力で引かずに骨...
違うと考えています。朝中っても(正鵠を射抜けても)夕方に中たるとは限らないのに、日付けまで変われば更に中たりは取り辛くなりそうです。 「今日の中たり」が最善の中たりです。昨日こうしたら中たったは既に過去で、ましてや「あの時は」まで遡ると流石に難しいでしょう。常に良くしようと...
「あまり引かない」か「全く引かない」が良いと思います。的中がままならない人ほどきりが無いです。皆中した時に止めるなど止め時を気にしたりしても、そううまくいきません。少しでも中たる様に練習する事は当然です。努力をしない方が良いとはなりません。チームの一員なら尚更責任も有るでし...
内圧は掌の皮が弓の右回転(真上から見て時計回り)に依って捻られる事で弦を押し出す力を生むと前提します。掌の皮に有るゆとりにも当然限界が有るので、その限界を超えると手の内の形を保つのが苦しくなるでしょう。私はこれも早気の一因と思っています。皮のゆとりは大きくは無いものの、その...
引き分けは押し開いて、しかも引き分けは無限の引き分けとされてます。 左右均等の引き分けですが、打ち起こしから大三への受け渡しは「押し開く」つまり押手先導です。 押手先導を普通に引けば右手が強くなるので、左手中心にしてバランスが取れると捉えるのか?それともそのまま押手先導と捉...
例えば「押手が負けている」という指摘を受けたとします。押手のどこが負けているのか?は知る必要が有りますが、そこはさて置き負けないようにと「左手」「左肩」「手の内」などが力みます。 「負けている」状態は「負けている場所が力んでいる」と考えてください。弓力に負けているから力んで...
最近は「ど〜ん」という力強い大離れが好ましい傾向を感じているのですがどうでしょうか?ただし、故意に出す離れは力みと捉えられるので弓道は難しい。 和弓は長いですが、振動の少ない場所に握りを作ってある様です。しかも長さの中心から等間隔に上下2箇所あるうちの1つだそうです。検証は...
射格だと思います。品格や冴えなどという曖昧な物です。元々禮記射技の意図は人格の判断材料として弓を引かせていたという事です。つまり人格が射に現れるという本当に曖昧な概念に思えますが、最後に行き着く所はそういう場所になります。 したがって、人間形成の為に弓を引くと言っても言い過...
八節の進行を「ぎゅっと」せずに「すっと」移る感覚を持ち続けられる様に練習する事で少しずつ楽にできると思えます。ただのイメージですが、引き分けのイメージは射の雰囲気に大きく影響すると考えています。すっと引く事で息との関係は理解し易くなると思われるのですがどうでしょう。「大きく...
「紅葉重ね」という斜面打ち起こしの手の内の練習方法が有る様ですが、私は正面打ち起こしなので内容を正しく伝える事は出来ません。なので私なりに手指を人体の構造から見て手の内に関係すると思う事柄を挙げて見ようと思います。 今まで思ってきた私の知識では、「薬指と小指の2本は関係性が...
「懸け口十文字」については教本一巻でも記載されています。「取り懸け」では、右手の前膊と弦を直角の角度であって、手首が曲がらないように注意しなければならない。 ~弓道教本一巻 弓構えの項より~ 会の五重十文字では弦と直角になるのは親指(弽の帽子)ですね。取懸けで自分から見て弦...
今まで良い離れを出そうと画策する人が私の周りに多く居ましたが、それが可能かどうかを考えてみようという事が今回の主旨です。 ひとまず「離れや残身」を意図的に変える事が射法に則しているか?考えてみてください。仮に昇段審査の学科問題で同じ様に問われたとしたら、「離れや残身は引き分...
和弓を使う押手の手の内は、矢を向いている方向に真っ直ぐ飛ばす為に必要不可欠な゙技術です。取懸けも離れに影響しますが、目標としては無意識に身体が反応するまで出来て初めて技が身に付いたと言えるでしょう。離れの時に角見を効かすとか勝手の掌の向きとか諸々を意図して離す間は基本が身に...
勝手の捻りについては前回断定的過ぎたかもしれませんが、手先の力みを取る事や肘から先は弦に任せる事などから考えると、何かを始めからするとは考えにくいでしょう。「初心者なら別」と考えられるかもしれませんが、それなら期間限定で基本とは言えません。 段々に余分な動作を減らしていく考...
取懸けは弦を掛ける「弽」の使い方に従う事です。弽にも色々ある事を知ってから自分の弽に合う引き方をする為に取懸けを練習してください。 普通に引けば筈溢れなど起こリません。したがって始めから捻ると覚え込まない様にしましょう。筈溢れが起きないように捻るのでは無く、筈溢れが起きてし...
離れに悩んだら取懸けをしっかり深くして引き分けを優先してください。弓構えの時に離れを気にして浅く取り懸けても離れはうまく出ません。軽くすると摘み易くなってしまい、結果的に指先が力んで引けない離れないを起こします。
残念な事に手っ取り早い方法はありませんが、私の確認方法を挙げます。 まず人差し指の力が抜けているか?で親指や中指や小指への偏った意識は無くします。離れで人差し指が弓を握っていないかを確認します。次に親指と親指の爪の向きで会と離れの状態を確認します。引き分けや会では親指を的に...
大勢の人が私と違う感覚で中たりを捉えていると思っていますので、反論を受ける覚悟で述べておきます。断定的な言い方の部分はご容赦ください。 ここ最近の内容と重なりますが、中らない原因として主な事を挙げてみます。 押手が負けている場合(力んで肩が浮いたり肘を回し過ぎたりも負けてい...
足踏み、胴造り、弓構えで射技のほとんどは決まるとわかってはいても、大三や引き分け、離れで何とかなる気がするのは何故でしょうか? ずっと以前に認知の偏りについて触れましたが、自分の気になる所を中心に人の射を見ている事は多いです。出来てない所を練習するので、当然簡単には直せませ...
見ている所、思う所、同じ所に矢を飛ばす事が出来た結果です。それが矢の向きと合っていれば上達したと言えます。 初心者の頃は矢を的に向けても前に飛ぶ事が自然です。なので中たりというよりも矢所、つまり同じ所に飛ばせる事で上達の具合を判断します。 この時期が初弐段辺りになるでしょう...
シンプルに弓を引く事をお勧めします。 真っ直ぐに立つ事は両方の踝に重心がくる様に考えて下さい。身体を真っ直ぐに伸ばす事よりも、体重を足に乗せても楽な位置が重心です。身体を真っ直ぐにしても重心が前や後ろになると上腿は腰で折れるのが自然です。足の力を抜くと倒れそうになる姿勢なら...
射技はそれぞれで射法と体配は共通する事はひとまず前提にして考えます。更に左右均等が有って身体の骨格や仕組みに無理が無い様に射を考え、可能なら道具への知識も足していきます。 例えば「阿波研造」さんが50㌔の弓を引いていた事から考えてみると、力で引く事に限界が有りそうです。 骨...
手指の骨は親指を自由に動かせる為に他の4本とはつながり方が異なります。したがって弓力が掛かる時に綿所を固く構える必要が出ます。付け根も押されて浮いてしまえば良く無い事は想像出来るでしょう。橈骨から親指の付け根は真っ直ぐなほど肘で弓は受けやすくなります。取り懸けではまず親指を...
手の内よりも先に会得が必要です。引き方に依る手の内の種類や考え方の多さに比べて、少ないとまでは断言できませんが、取り懸けが引く為に必要と考えれば先が当然と思います。どちらが先というのは乱暴ですが、弽の使い方、つまり道具への理解も必要だと言え、射を行う事実上の出発点でもありま...
背骨を垂線として腕の角度を130度に上げて、両肩線から30から45度前に出した所が肩にストレスが掛からない位置らしいですね(整体での骨格上)。 打ち起こしや大三で肩と肘の位置を考える一つの目安にしています。年齢を重ねても身体に故障は起こしたくないので、検討する価値は有るだろ...
手の内を「弓になるべく触れない」様にする基本は、逆に触れて良い部分と触れなければならない部分を整理して曖昧にせずにきちんと考えましょう。 教本などに書かれている「少し」とか「軽く」とかの表現は個人の感覚に任せられているのでばらつきます。 例えば、天文筋は手の内に触れますが掌...
勝手を捻る事についての記載は「肘からで手首だけ捻らない」がほとんどだと認識しています。これは右手の話しですが単純に「弦を捻る」意識は誤解が起こるかもしれません。 「手の平は垂直に立てて肩甲骨は浮かさないように肘を入れる」これは左手の話しですがこれも単純に「肘を入れる」という...
角度を変える例として胴造りを始めに挙げてみます。古い弓術書の内容に基づく胴造りは「足を開いて真っ直ぐに立ち肩や腰の線などに捻れがないようにして、弓を引く時に身体の故障が起きない様に構える物」という意味合いです。 射法八節も「的に中てる」というよりも「身体に負担を掛けない引き...
戻る所はまず射法です。射技は人それぞれだと考えて下さい。 押手の手の内は手首から先全体で一つと考えて下さい。これは射法に基づいた考え方だと思っています。射法八節の図にある会での意識する方向を表した矢印は左手首と右肘に付いています。これは射法上の左右均等の考え方だと思っていま...
射法八節の図は中野範士がモデルとされていますので、図の通りに弓が引ければ範士になれます。また射法八節の図には注意書きの文字が有りますが、これは弓を引き始める時から意識する基本が書かれています。言いたい事の主旨は、細かな文字を読んで自分なりに受け止めて考え実行することが大切で...
執り弓の姿勢と弓構えが決まれば(自分の思う感覚で構いません)行射はほぼ成功します。 「肩を上げない」「肩に響かない」は肩甲骨への意識で大丈夫です。 執り弓の姿勢が崩れる時は、肩より肘に意識が集まった場合が多いです。「身体の厚みに肘が納まる」は結果で目的ではありません。弓道で...
You Tubeを見た中で面白いコツを言ってました。「握りの長さを短くすると常に握る位置が変わらないし、審査で残身を執った時にずり落ちてもさほど落ちて見えない」たぶんYou Tubeのネタ作りで言っていると思ってましたが、自分の竹弓をそうしてる場面が映ったので案外本気なので...
三重十文字が第一(執り弓の姿勢)で縦線(体幹)が同時です。次は矢筋と身体の位置関係で床との水平です。入退場の精神面が定まれば後は息と目使いです。これで弓を引いていけば、大きな悪癖が付かず長く弓道に向き合えます。 手の内は弓力を身体に受けて引き、離れで三指に受ければ成り立ちま...
「手の内を見せない」とは言っても見てわかるならかなりの熟達者でしょう。仮に見てわかったとしても実践するとなると更に難しいですが、簡潔に表す方向で話しを進めてみます。弓構えから会までに身体の必要な部分は無意識でも力んでくるとまずは考えて下さい。意識しないで必要な所が弓力に対抗...
「かけがえのない」は弓道から発生した言葉と聞いてます。弽は一生物と言われた事が有ります。取り懸けが決まると練習は非常に楽です。経験上、離れで引っ掛かる様な感じが有っても勝手の納まりに違和感が有っても多少の事は的中に影響しませんが、取り懸けに悩んでいる時なら改善の選択肢が増え...
力まないのは左手と同じです。執り弓の姿勢からそのまま前に出して取り懸け出る感じです。弦は持つのではなく溝に掛けます。弦を放すのではなく溝から外れると考えられるので、引くための技術であり、離れを思って取り懸けている人が居ればしっかり引けるように取懸けましょう。浅く指でつまむと...
足踏みは足裏角度を広くするほど強い弓は引きやすくなるでしょう。足踏み自体の広さも同じですが、前後(脇正面側と背中側)への対応に注意が必要です。自分の真っ直ぐと客観的な真っ直ぐと立つときに注意して下さい。 胴造りは上腿の重みを利用した重心の位置に配慮します。自然体は力まないで...
射技編を見てみると範士の方々の中でも射技の表現に少しずつ異なる部分が有ります。表現が違うと思っても実は同じ事が有るので理解は難しいですね。 そこで自分の表現に置き換える事も有りだという事を提案します。 まずは両方の「両」の字を付けられる物には両方というイメージを付けて考えて...
ここの理解は大切です。手の内を考える時に引き分け方が影響すると思って下さい。勝手が強ければきちんと弓を押していけるようになります。押手、手の内中心の射でもかなり的中は良くなるという事も確かに考えられますが、当然左右均等の概念からは少し離れます。押手中心で勝手が弱いと離れのぶ...
旧文部省の引用です。どちらかと言うと海外の人や弓道に馴染みのない人へ向けた文章の一部を載せます。「背伸びの気持ち良さを実感出来る武道」とされているそうです。背中を丸めて伸びをする四足歩行から、二足歩行を手に入れた人類が背中を伸ばす気持ち良さを知ったという事です。結局弓道は縦...