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fuuのキレイな人たち http://blog.livedoor.jp/sasorimama/

キレイな♂の切ない涙が大好物。fuuのオリジナルBL小説サイトです。現在『甘い秘密』のその後を書いております故、少々…お待ちくださいませm(__)m

fuu
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2015/05/12

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  • コメ返です

    明けましておめでとうございます。お正月、皆さまにはいかがお過ごしでしょうか…(^^再び緊急事態宣言が発出される可能性が濃くなり、厳しい状況が続いておりますが、何とか乗り切っていきたいですね…。ともあれ…本年もどうぞよろしくお願いいたします。不良猫様。前回の『

  • コメ返です。

    ご訪問ありがとうございます。あっという間にクリスマスが終わり、令和3年を待つばかりとなりました。読者の皆様におかれましては、慌ただしい年末をお過ごしと存じます。時節柄、また、脅威のコロナ禍の折、どなた様もご自愛くださいますよう…ずず様。26、28、33、42、53、

  • おはようございます。甘い秘密、一旦完結です。

    Merry Christmas🎄fuuでございますm(__)m あっという間にクリスマスイブを迎え、あっという間に最終話となりました。紹介通り、來人&松下の入り口の、本当に特になにも起こらない、なんてことないお話しでしたが、実はこの松下、三年前、2017・2・14のValentineSSで松下が登

  • 甘い秘密・最終話

    ―なんちゅう顔よ、ゆきさん…テレビドラマなら、こんな間も、何故か相手が気付くことなく普通に会話が続いたりするが、現実はそうはならない。どう見ても葛藤、逡巡、もやもや……そんなものがグルグルしていますと発表するような表情(かお)で固まったままの松下が頼りなく

  • 甘い秘密・53

    寝室から出て来た松下は、程よく身に沿ったVネックのネイビーの長Tにオフホワイトの綿パン。Vネックから見える鎖骨のラインが綺麗だ。ふー、と息を吐き、20代の荒ぶる性欲を追い出す努力の最中に、その溜息が気になったのか、ん?と無防備に綺麗な顔を向けられ…―た…まらん

  • 甘い秘密・52

    まだ春浅く、今日は肌寒い。それなのに何か火照り、汗が背中を伝う。こんな緊張はいつぶりだろう…とにかく來人の顔、特に目を見ないようにと必死でただ時間の経過を待ち、やっときた菊からの待望の着信。何度も電話がかかってきたなら、流石の勝海も行けと言うだろうと思い

  • 甘い秘密・51

    「ハハッ…」松下の狼狽を堰き止めるべく、冬夷と松下の会話の中断を狙って取り敢えず笑う。ふ…と場の空気が変わった。が、松下の緊張感はやや増しだ。―も、そんな顔せんといてよ、ゆきさん。「や、俺ね、露衣と勝海さんのこと、…松下さんと?その、それこそタッグ組んで

  • 甘い秘密・50

    ―…ッ勝海!と、息を弾ませて入って来た冬夷 に袖口を引っ張られて、ども、と会釈しながら來人が入って来た。思わず一瞬、視線を落とせば來人のパーカーの胸に、白抜いた英語の文字は皮肉にも『secret』。挙動不審も甚だしいが、幸い來人に視線を持って行っていた勝海には気

  • 甘い秘密・49

    ―ゆきさん!予想外に出会えると、否が応でも心が躍る。―てか、まだおったん?!何で??!松下と鉢合わせしない為に3時という時間にここへ来た筈だったが。それにしても……―ゆきさんやっぱ、きれ~わぁ…時間を開け、再び違うシチュエーションで見ると、そのたんびたんび

  • 甘い秘密・48

    「っと…ああ、ここか」松下を送り出してからシャワーをゆっくりしても10時で、コーヒーを淹れてスマホを手にソファに腰掛けたものの、今日のニュースチェックし終えると退屈になってしまったので、とりあえず明日のカフェ面接会場?となっている表参道のカフェ《lune》の下

  • 甘い秘密・47

    ここのところ追っていた、薬庫にしていたマンションでコカインを持ち逃げした男。知り合いの伝手を頼り、最近廃業したバーに隠れていたところをやっと見つけたが、相手も捕まればどうなるかは解っているので所持していたサバイバルナイフを振り回し、死に物狂いで抵抗し、捕

  • 甘い秘密・46

    『え?!こっち来てんのかよ!は?何で言わないの?冷たくねぇ?!』「や、説明会、急に決まったんや、って。だから今日会おう、思て連絡しとるやん!俺用事あるから3時!お前がおるとこ行くから!な!」『決まった時点で言えよ、そっち行くでー、とかさ』「おいおい、僕はチ

  • 甘い秘密・45

    似ている、と言ったのは眼だ。似ている、というのではなく、同じものを持っている、と言ったほうが良い。初めて來人を見た時、詩生の目を思い出したのだ。落ち着いて静かだが、覇気のある、底力を感じる眼。とても魅力的な眼だ。昨夜、來人が挿入ってきた時は、息が止まるほ

  • 甘い秘密・44

    「え!!出所なん?!マジで?!」「ああ。仮出所だが、やっとな」抱き合った翌朝―。Yシャツの袖を捲くり、使った包丁や、薄くカラフルな色の抗菌まな板を洗浄しながら松下に告げられた、楓の恋人、朝来詩生(あさぎしお)の出所。「わ、俺、昨日散々楓さんと話したのに、そん

  • 甘い秘密・43

    來人さんは素敵だ、素直に甘えろ、憎たらしいことを言うな、彼は学生さんで若いのにゆきちゃんより大人等等…30有余年の付き合いの妹が、こんなに口うるさいとは全く知らなかった。とにかく來人を大事にするようにとクドクドと言われ、解りました、と言わされやっと電話を切

  • 甘い約束・42

    「最高」驚いた。人間、あまりにも驚くと声が出なくなるようだ。そう呟くのが精一杯だった。この松下が、自分に去られたことに落ち、帰って来たことに感涙したというのか?!誰がそんなことを想像する?そして、百歩譲って事実はそうであっても、それを松下の口から聞くと思

  • 甘い秘密・41

    「スイーツには負けとうかと思ったけど、一緒なん?!すごいやん、俺!」「は?や、待て、そういうわけじゃない。そんなんじゃ・・」何だ?何、勢いづいてるんだ?「解った。じゃとにかく、俺ら始めてみましょうよ!」「は?…えっ?」「アカン?」何を言えばいいのだ?こう

  • 甘い秘密・40

    帰ってきた!そう思った瞬間、安心と歓喜が胸を一瞬で駆け上がり、瞳を溢れた。松下は急いで洗面に飛び込むと顔をバシャバシャと洗う。「ゆきさんは?」猫に普通に聞く來人が間抜けで素直で可愛いと思う。タオルで顔を拭い鏡を見ると、どう見ても泣いた後だ。「マズイな…」

  • 甘い秘密・39

    行ってしまった。無理もない。当然の成り行きだ。脅迫紛いとは言え、何度も確かめられた約束なのだ。それをいい年をした男が、高校生の処女のようにグジグジと時間がかかり、いくら気の長そうな來人でも流石に無理だったのだろう。心底呆れた溜息を付き、体を離した來人の体

  • 甘い秘密・38

    「待っとってよー、ゆきさん」シンと静まる閉まったままのベッドルームのドアに小さく囁き、來人はリビングを出てドアを閉め、廊下を進む。玄関に設えられた靴箱を開けると、いくつかあるフックにかけられたキーを見つけた。「おお、さすがやな~」ハイブランドのキーホルダ

  • 甘い秘密・37

    「ゆきさん!」何がどうしたのか、來人が上から伸し掛かり、抱きしめてくる。ワケがわからないが、強く抱かれるのは…心地良い…。ズクン、ズクン、と疼く中は、ムズ痒いがこの心地には変えられない。「ゆきさん……メッチャいい」少し笑ったような声の來人が言う。見ていな

  • 甘い秘密・36

    「ッ…」さっき自分で触ってみた場所。おそるおそるの準備にかかろうとしていたところ、無邪気な大声で來人に呼ばれ、見られたわけでもないのに心臓がガバッと全身に血液を送り出しかのように、大きな鼓動で体が揺れた。ドンドンドン…と脈打つ鼓動に急き立てられるように乱暴

  • 甘い秘密・35

    見られていない。そう告げられた途端、不思議なくらい安堵した。視界を塞がれ不安に襲われたが、來人にも視界がないのなら安心だ。少なくとも、みっともない姿を見られることはないのだ。唇を啄まれた途端、歯を磨くのを忘れたことに気付き、どうせ後ろの準備なんか出来ない

  • 甘い秘密・34

    竦み、怯え、止まりカシャンと壊すのはいつも自分。先に気持ちを変え、空気を治してくれるのは來人。その度、一回り以上も年上のクセにしてガキのように容易い自分の精神(こころ)を反省し、再発防止を誓うのに。約束を果たす。自分も來人に、何か返さなければならない。ほら

  • 甘い秘密・33

    「じゃ、ええわ」少しだけ乱暴に体を離される。「……」表現し難い気持ちだ。抱きしめられたり押し倒されると、どうやってでも逃げたくなる。殆ど反射といっていい。だが、そうやって抵抗を続け、來人に放り出されると自分の希望通りになったというのに何とも言えない焦りに

  • 甘い秘密・32

    神楽坂から10分程で到着した清澄白河のマンションは、12階建ての至って普通な感じ。松下がリモコンキーでオートロックを開錠する。1階に止まっていたエレベーターに先に乗り込むと、松下も続いた。「何階?」困ったような表情で伏し目がちに黙っている松下に聞くと、8のボタ

  • 甘い秘密・31

    「注文は?」「まだー」さっきの笑顔が見たい。「何だ、やたらと語尾を伸ばすな」「だって何か今日は甘えたいんやもーん」「気持ち悪いことを言うな、デカイ図体で」「ええやん。スリスリ…」向かいに胡座をかいた松下の膝を、足を伸ばして撫でる。「こら、止めろ」「ええや

  • 甘い秘密・30

    あっと言う間に來人の上京する日になった―。約束は夜だが、目覚めから少し、違う気分だ。いつもより丁寧に顔を洗い髭をあたった。朝食にベーコンを焼き、レタスをつける。それから通販で購入した木こり屋のバームクーヘン。三つ子の魂百までとはよく言ったもので、常に蛋白

  • モバイルでご利用の読者様へ

    おはようございます。fuuでございます。最初にお伝えしようと思っていて、途轍もなくfuuらしく失念しておりましたことが…(・・;)fuuはライブドアブログ様にて投稿しているのですが、R18を含む為カテゴリーとして「官能小説」(/ω\)の括りになっておりまして。で、まあまあ

  • 甘い秘密・29

    朝食は、12月から3月限定販売の“竹や”の白玉ぜんざいにした。「よし。では」まずは野菜とタンパク質、と青汁豆乳を飲み干した後、大好物のぜんざいの椀の前に座り、朝の幸せに浸る。「やっぱりぜんざいは“竹や”が最高だな」うん、と頷き立ち上がると、椀を丁寧に洗い乾燥

  • 甘い秘密・28

    「はい、ご苦労さま。じゃ、これ、バイト料ね」「あざっす!あ、ちょっと、すいません」やっと松下からのメッセージだ。ラインをあけると予定が詰まってる、との素っ気ない返事。まあ、想定内の返信だ。そんなものでメゲる來人ではない。さっとポジティブ変換で、その『お誘

  • 甘い秘密・27

    《25と27、そっちで説明会あるから会えます?》さっきから何分、ラインの文字を見続けていることか。もちろん会いたいが、こんなに気軽に一般人とやり取りをしていていいものだろうか。勝海は、自分の立場故に、生涯で初めて惚れた冬夷を守るため遠ざけ、心を固めたまま苦し

  • 甘い秘密・26

    「え?!じゃあ、稗田っちと松下さん、知り合い?!」「おうよ。知り合い以上の仲良しや、っちゅーねん」「マジで?全然キャラちゃうし、別世界丸出しねんけど」「やっかましぃわ、お前!」神戸での用事と挨拶を一通り済ませ、勝海と冬夷が東京に戻った数日後、來人は、大学

  • 甘い秘密・25

    車中では専ら、冬夷が神戸でどうしていた、というような話しに終始した。東京から神戸までは車で、渋滞がなくても7時間弱。追い越し車線を次々と猛スピードで走り抜けてゆく車。「ごっつい飛ばしてんなぁ」「捕まれ!」冬夷とふざけて話しながら「でも、メッチャ遅ない?この

  • 甘い秘密・24

    沢山、いろんな話しをして、最後には神戸のスイーツネタで盛り上がり《Sweet bar sugar》の仲田明日実は、來人の大学の同級生だと判明した。「今度一緒に行きましょうよ!」「ああ。そうだな。あのホットプリンは絶品だ。あの店は全国展開出来るんじゃないか?」「うっわ、ア

  • 甘い秘密・23

    冗談ばかり言って軽口を叩いていたかと思うと、怒って投げ飛ばしたり、拗ねたり、もらい泣きしたり、急に勘違いで焦ったり、何もなかったようにケラケラ笑う…―愛しいヤツだな。少し、可笑しくなる。心を表に出すことなどもっての外、ただ一向(ひたすら)励み結果を出す。物

  • 甘い秘密・22

    「……何で極道になったん?」思い切って聞いた。人の人生の話を聞くのが好き、と言ったが、それは嘘だ。何故かよく、友達でもない知り合いから恋愛だの仕事だの、あるときは血縁関係の揉め事だのの相談を受ける來人は、どちらかと言うと、相手が真剣に話し出すと上手に逃げ

  • 甘い秘密・21

    大好きなスイーツを、他人の前で食べてしまった。だが、究極の羞恥を乗り越えてしまえば、麻痺したのか案外普通でいられる。「今日はスケベは返上します!その代わり、ゆきさんの色んなこと、教えて。俺、人の人生とか聞くん、メッチャ好きなんですよ」もうすっかり〝ゆきさ

  • 甘い秘密・20

    「ん、え?ええの?」「は?な、何だ…別に…」つい、ヤッタ!と思ってしまった。やたら嬉しそうに返事をしてしまったのではないか?壮絶に焦る。だが、この為にコースにしたのだ。ア・ラ・カルトにして、デザートを注文するのは不可能だったから。そして、來人が甘い物が好

  • 甘い秘密・19

    「ちょっと、寝る?よう考えたら、昨日から3時間くらいしか寝てへんやろ?」シャワーを済ませて部屋に入ると、ツインベッドの片方に寝転がった來人が言った。ビジネススィートのこの部屋は、今朝、倒れた松下が寝かされていたシングルベッド設置のデスクルームと、もう一つ、

  • コメ返です

    いつもご訪問ありがとうございます。きよ様。16話にてコメ返させて頂きました。ご確認くださいませm(__)m

  • 甘い秘密・18

    ―い、今のは何だ…來人のヌルヌルした手が、尾てい骨に触れたかと思うと、スイーッ…と滑り、他人が触ることなどない場所に触れて…思わず仰け反った。…声が出るかと思った。唐突に来る強烈な快感に抗うのは至難の業だ。こんな場所を触られて気持ちいい自分はスキモノなの

  • 甘い秘密・17

    「は、離せッ…人が見てる!」「いいやん別に」「いいわけない!」やり合っているうちにホテルに到着。フロントで預けていた鍵を來人が受け取りに行き、エレベーターへ乗り込む。「あーもーアカン。限界!も、この暴れん坊が!」「……」自分の股間を指さした來人が膨れっ面を

  • 甘い秘密・16

    來人が気にはなる。自分はおそらく、來人が神戸へ帰っても、來人の連絡先は消さないだろう。自分から連絡をすることなど、ないけれど。仕事以外で、こんなに一緒に居て、面倒だ、鬱陶しい、などとと思わない他人は知らない。いや、それどころか來人との電話やライン、全ての

  • コメ返です

    いつもご訪問ありがとうございますm(__)mずず様。15話にてコメ返させて頂きました。ご確認くださいませ(^^

  • 甘い秘密・15

    間が苦しい。考えるな、考えるな、とひたすら頭の中で呟き続ける。ただ、楓の笑顔だけを思い浮かべ、目の前の男が、自分の発した言葉をどう捉えるか、どう思われるのかと、考えてしまいそうになる思考の道を必死で塞ぐ。「抱かせてくれたらやるけど?」……ッまた、あんなこと

  • 甘い秘密・14

    「ごめん、ちょっと、かけ直す」『え、え、何?』「すぐだ。本当にすぐ、折り返す」それだけ言うと、松下は楓の返事を聞かずに通話を切った。「誰すか?」「妹だ」「へー!」「何だ」「いや、以外っちゅーか…いや、そうでもないか…。どっちか、って言うと男兄弟よりは女兄

  • おはようございますm(__)m

    いつもご訪問ありがとうございます。fuuでございますm(__)m先程、読者様より今日は上がっていないのかとのお問い合わせがありました。実はアナログのクセに、ライブドアblog様よりのお知らせがちょっと気になり、一旦下書きに戻してお知らせにあった手順で確認するも結局「よ

  • 甘い秘密・13

    ティロティロティロン…ティロティロティロン…スマホの着信音で、ほんの3時間ほどの眠りが剥がされてゆく。音のする方を手探り、硬い四角を捉えると目の前に持ってきて片目を開けて見る。冬夷からの着信だ。「お!もしもし!」『あ、ごめんな。朝早く。昨日、電話くれまくっ

  • 甘い秘密・12

    まさか、とは思うが、どう見ても、初めてとしか思えない反応。「ヤバいでしょ、アンタ…」無意識が余計に煽る。「俺、強姦魔になってまう」「…やッ…」恐らく初めての体感に慄く松下の、その目は驚きなのか怒りなのか、はたまた恐怖からか微かに潤み、揺れている。「優しく、

  • 甘い秘密・11

    堪らなく興奮する。こんなに興奮したのは初めてかも知れない。嫌がる相手を抱いたことは皆無だ。―俺、性犯罪性あったりして…整った顔ではあるが、冬夷のように美人なわけではない。似た感じ、というのを、数人は思い浮かべることが出来る程度のルックス。何がこんなにそそ

  • 甘い秘密・10

    「何やっとんねん。もー」何者かが勝海を襲撃した。弾は逸れ、勝海は無傷だが襲撃自体が問題だ。犯人は捕まっているので、事務所へ向かう。松下の説明はそんなところだった。松下は、若頭補佐。重田組で言えばナンバー3だ。急行は当然だろう。冬夷も無事、とのことで安心した

  • 甘い秘密・9

    『ゆきちゃん?』妹、楓の電話は、半年に1度程だが、いつも間が悪い。前回の電話は、違法カジノで接待中に、2分で警察が到着する、と大慌ての若中から連絡を受け、客に被害が出ないよう、究極のスピードで隠し部屋に案内している最中だった。「すまん、楓。今、急いでで」ク

  • 甘い秘密・8

    「さ!行きましょ!」勝海と冬夷の乗った車が走り去ると、散々泣いて、腫れぼったい目になった來人が、ポン!と一本締めのように手を打った。「キーだ。食事が済んだらゆっくり休め」「わ、騙された」テーブルに置いたキーを睨んで來人が膨れる。「は?」「飯食おう、って言

  • 甘い秘密・7

    朝が来てしまった。冬夷には絶対に、口が裂けても言えない、この気持ちは。勝海は…怖い。かなり…。松下には少し、慣れてきたが、まだまだ本性は解らない。冬夷は、J'sキッチンの男性に会い、勝海との関係を聞く、という目的のみで東京へ向かうのだが、自分は向こうで勝海と

  • 甘い秘密・6

    「あ、そっちに露衣も一緒に行きます」先に眠りについた冬夷を起こさないよう、トイレで松下に電話した。『そうか!それは良かった』「え?」『あ、いや…その、やっぱり…私も、知らない男ではないし、少し、冬夷に対しては良心の呵責もある…と言うか…若がどう言うかは…

  • 甘い秘密・5

    「あ!すまん、ちょっと止めてくれ!」來人が踵を返し、歩き出したのを確認すると直ぐ様、声をかける。「はい。忘れもんですか?」「ああ、ちょっと…下がってもらっていいか?…100メートル程だけ」「はい、畏まりました」KMタクシーは、とても丁寧で、言葉遣いも良い。運転

  • 甘い秘密・4

    キィ…と木製のドアが開く。ー来た。少し前に来てビールを流し込んでいたが、やはり緊張のせいか酔えない。後ろから、撃たれる理由はない、俺はビビってない、と誰も望まない去勢を張り、敢えて入口に背を向ける席を選んで座り、飲んでいた。ゆっくり振り返ると、コートのま

  • おはようございます<m(__)m>

    fuuでございます。『甘い秘密』を連載するにあたりのご挨拶の折に申し上げておりますが、1話から5話辺りまでの、來人と松下の最初の方の絡みを、かなりあっさりと流しております。自分で読み返しておりましても、あまりに端折ったな(-_-;)と反省中。2人の最初の絡みは『Toy b

  • 甘い秘密・3

    昨年、冬夷の通うバーを訪ねてから約1年。松下が、冬夷を見つけたと報告してから、勝海は、冬夷にとってどうするのが良いか、を必死で軸にして考えているようで、紆余曲折を繰り返したが、唐突に冬夷に会いにいく、と言い出し、松下の準備も待たず、数人の護衛を連れ先に神

  • 甘い秘密・2

    「召し上がってみませんか?ちょうど出来上がったところです!」―食べる!食べる食べる!!「ああ…そうだな。話のタネに食べてみようかな」「是非是非!どうぞどうぞ!…あ、私、ここやってます、仲田明日実(あすみ)と言います!」「え、君のお店?」「はい!」「へー、す

  • コメ返です

    ずず様。ご挨拶と第一話にて。葉月様。ご挨拶にて。きよ様。ご挨拶にて。コメ返させて頂いております。ご確認下さいませ。いつもご訪問、ありがとうございますm(__)m

  • 甘い秘密・1

    松下には、絶対に人に知られたくない秘密がある―。◇年の割には落ち着いて、我の薄い、だが、覇気のある目。よく似た目を知ってる。女性だが―。若頭である勝海圭一郎の想い人、葛城冬夷が日本に戻っている、という情報が入り、捜索を開始した。少々時間はかかったが、神戸

  • ハッピーハロウィン👻…お久しぶりでございます。

    本当に本当にド久しぶりでございますm(__)mfuuでございます。まずは、昨年9月に掲載を終え、3か月程で來人×松下のスピンオフを、と公言していたにも関わらず、1年以上も空いてしまいましたことを、心よりお詫び申し上げます( ノД`)…自分の癖が解っているのに、そしてけっこ

  • コメントありがとうございます。

    また間が開いてしまっております・゜・(ノД`)・゜・fuuでございますm(_ _)mfuuの住んでいる地域では、今日やっと、秋を感じる涼しい1日となりました。fuuは暑いのが苦手で、それでもはまだまだ半袖でおりますが、気持ちの良い1日でした。さて、コメントを頂きました皆様には

  • Toy boy's story・本編続編共に完結です。

    いつもご訪問ありがとうございます。fuuでございます。2年と3ヶ月間前にお約束した『Toy boy's story』。6月26日より掲載させて頂き、あっと言う間に3ヶ月。暫くは読者の皆様にお楽しみ頂けるなーと思っておりましたが、上げ出すと時の流れが早い早い((((;゚Д゚))))イマイチ

  • Toy boy's story‐heart&hard・エピローグ

    「今日行きたいとこあんだ。時間ある?」朝、ベッドに腰掛け、昨夜、松下が届けに来た書類を見る勝海に訊ねる。「行きたい所?…何処だ?」「二宮」「二宮、か…近くはないな…。まあ、夕方なら大丈夫だろう。松下に言っておく」「ありがと」「ああ。…来い」書類をサイドボ

  • Toy boy's story‐heart&hard・最終話

    再会の日に、いきなり極道界の洗礼を受けた冬夷だったが、傷も完治した。再来月には、越岩医師から紹介されている形成外科で傷跡を綺麗に消す予定だ。カルーにも、勝海との成就を電話で報告した。電話の向こうで、ヨカッタ、ほんとに…と泣くカルーに2人揃っての再会を約束し

  • Toy boy story‐heart&hard・10

    「…うん。…うん、だな。うん、幸せ。…は?んだと?てめぇが聞いたんだろ?」冬夷の声で、意識が戻ってきた。幸せ、と照れたように言う冬夷を、抱きしめようかと思ったが、急に行儀の悪い会話が冬夷らしく、楽しくも愛おしく、もう少し聞いていたくて寝たふりを決め込む。

  • Toy boy's story‐heart&hard・9

    色々気にしてくれる勝海に歓喜しながらも、もっと溺れてほしいと不足も感じる。素に戻り、冬夷の体の汚れなど気にする勝海の隙を狙って、その男根を咥え込む。「待て、待てッ…ああ…こらッ」と慌てる勝海に負けず、持てる技を駆使すれば、んー…んっ、と呻き声に変わり、剛棒

  • Toy boy's story‐heart&hard・8

    こんな甘い夢の中にいてもやはり、5年前の失敗と、ここ5年は練習?の成果を発揮する場はなく、以前と同じ、排泄行為のようなセックスをしていたせいで、挿入の瞬間はひどく緊張した。だが、長いキスを永遠に続けるかのような冬夷は、勝海の唇がそっと、その唇を離れても尚、

  • Toy boy's story‐heart&hard・7

    ―この羽で、飛んでいっちまったな…ってな、思ったんだよ…肩甲骨の三角を指で辿る。「おかえり」突然、冬夷が半身を起こし、振り向き、驚いたような顔で勝海の目をじっと見る。「ッ…あ、すまん…それは…おかしいな」青空に白い跡をつけながら行く航空機に、戻ってこい、帰

  • Toy boy's story‐heart&hard・6

    勝海から冬夷付きを命ぜられた拳人は、紅潮した顔で「うっす!!」と、絶叫に近い声で返事をした。「明日、連絡するから、荷物纏めとけ。うちに引越しだ」「うす!…え、今からじゃなくていいんすか?」「てめ、アホか!」また大悟の鉄拳が拳人のデコへパシッと鳴る。「てッ、

  • Toy boy's story‐heart&hard・5

    「じゃ、頭。自分達はこれで失礼します」「おう。ほんとに、世話んなったな。また家の方にも来てくれ。その可愛い恋人連れてな」斎藤がにっこりと笑う。勝海もにっこりと微笑むが、頸を横に振る。「いえ、頭。冬夷は恋人じゃありません」「ん?違う?」「はい。冬夷は自分の

  • Toy boy's story‐heart&hard・4

    5年間、心に住み着いた男(ひと)との成就から1時間程ー。普通の恋人なら概ね、想いの丈をぶつけ合い、お互いの全てで愛を確かめ合っている頃…だが現実は、何と目まぐるしく、且つ、想定外なのか。自分の恋した勝海圭一郎という男は、尽く、普通ではないらしい。だが、冬夷に

  • Toy boy's story‐heart&hard・3

    冬夷を見た越岩は「こりゃ、あのナイジェリア人と来たアフロディナじゃねぇか!へぇ、勝海さんのイロだったのか?」とたいそう驚いた。「まあ、そうです」細かいことは言わず、あっさり認める勝海に、また、こみ上げる幸せを感じる。傷は、正直、痛い。普段なら喚き散らして

  • コメントありがとうございます

    いつもご訪問ありがとうございます。不良猫様。きよ様。カリン婆様。ずず様。やっぴー様。Lolo様。はるりん様。mami様。コメントありがとうございます。コメ頂きました回にて、コメ返させて頂いております。ご確認下さいませm( _ _ )m本当にいつもありがとうございます。心よ

  • Toy boy's story‐heart&hard・2

    ―泣きそう…今日は泣いてばかりで目が痛い。このまま体が干からびるかも知れない。極道達の声に震えた空気は、冬夷の心をも震わせる。勝海ばかりか、勝海の身内にも守られてゆく。それは、これまでの冬夷の世界にはなかった分厚い鎧だ。逆に考えれば、そうまでしなければ危

  • Toy boy's story‐heart&hard・1

    「若」冬夷を抱いたまま、やたらと嬉しそうな笑顔の星野がドアを開けて待つ車に乗り込む。眠っているのか起きているのかは解らなかったが、車が滑り出して暫くすると、微かな規則正しい呼吸音が聞こえてきた。―冬夷……冬夷が帰って来たのだ。あの、冬夷が、自分のところに

  • 一応、続編ということでスタートです。

    いつもご訪問ありがとうございます。fuuでございますm( _ _ )m昨日の最終話、勝海×冬夷の甘甘エチがなかったことを「こんのヤロー、fuuーー( `皿´)キーッ!!」となっているお寝絵様方、本当に申し訳ありません…m( _ _ )mとにもかくにも、何をするにも時間のかかる2人でござ

  • Toy boy's story・80(最終話)

    泣く、と言うよりは激しい想いを、叩きつけてくるような激昂。それは何より勝海を責め、詰り、そして求めていたのだと解る号泣。勝海は、冬夷の体が或いは割れてしまうかも知れないと思いながらも、有らん限りの力で抱きしめ、自分の為に伸ばした冬夷の髪に、皮膚が破けるほ

  • おはようございます。

    いつもご訪問、ありがとうございます。fuuでございますm( _ _ )m2年ぶりの更新も、はや、最終話を迎えました。本日、9月13日は一昨年急逝した、亡き母の誕生日。何か、不思議な縁を感じながら予約日時を打ちました。まさかの腐小説(~_~;)を読みたがる母には生前「超マイナー

  • Toy boy's story・79

    車を降り、純の部屋へ歩く間の行動は、ほぼ無意識で、ただ、出会いからの冬夷を思い出していた…。自分をそんなに想っていてくれたとは、まるで想像もしていなかった。だが、思い出した。冬夷を抱こうと覚悟を決め《アザミ》に行った日、意識を飛ばしていた筈の冬夷が小さく

  • またまた遅刻!

    申し訳ございませんヽ(´Д`;)ノまたまたミスってました!朝、起きたら、あ、あれれ…上がってない!何と予約時間を8:00としていました(なんでやー・゜・(ノД`)・゜・)最終話まで今日を含めあと2話、って時に(゜´Д`゜)このあと、すぐにアップします!出勤時間に間に合わ

  • Toy boy's story・78

    ―何だ?何しに来た。この期に及んで何の用がある……貴様の役目は冬夷を幸せにすることだけだ……ここから…俺から、出来るだけあいつを…遠ざけていろ…ッ…終わらせてくれッ、頼むから……ッ…吹き荒れる疑問。そこに覆いかぶさる醜い嫉妬と懊悩。終わった終わったと言いなが

  • Toy boy's story・77

    「…ああ、あった。…ここか。…待て、今車を…え、お前だけ?何で…ああ……解った…いや、まだ大丈夫だ。…ああ、じゃ頼む」夢と現の間で、先程から松下の声がしている。段々、戻ってくる意識……「…おい」「はっ、若!」半覚醒のまま、ぼんやりと呼んだが、面白いほど焦

  • Toy boy's story・76

    純の家は、店から歩いて5分程度の場所にあった。「わ、ええ感じのマンションやな。何階っすか?」と、マンションの外観をスマホでパシャパシャ撮りながら、來人が聞く。「5階。502でーす。ちょっと古いけど、安くて広い!」昌司は、來人の言葉に少し笑いながらもちゃんと答え

  • Toy boy's story・75

    「お前、何のつもりだ、さっきから」松下に苦言を呈したのは初めてのことだ。2時間ほど前から始まった関東山一会の定例会は終盤で、最後の締めの挨拶という名の訓示擬きを、若頭の剛大が行っている最中、松下はそっと1度抜け、すぐまた抜けたのだ。胸ポケットに手を入れてい

  • Toy boy's story・74

    キリ…5年前の目撃が過ぎり、痛みが走った。来てしまった…昨日、感謝の気持ちと素直な心でいっぱいになって、1人で確かめてくる、と言ってくれた來人に、俺も行く、と言った。『J’sキッチン』は、佇まいを全く変えずにそこにあった。「ここ」冬夷は、その白い看板を指差し

  • Toy boy's story・73

    「ただいま」「……」返事はない。來人は大きな溜息と共に、パーカーをロウソファに投げる。昨日は3月も下旬になろうかというのに雪が降り、真冬日という一日だったが、今日は一転、裏暖かい。周りは皆、ジャケットやパーカーという軽装の中、黒いトレンチコートを着て帰って

  • Toy boy's story・72

    気が付いたら、松下は6畳程の畳の部屋に敷かれた布団に寝ていた。一瞬、実家と勘違いし「え、おふくろ?」と呼んだところに「はい、おふくろです」と來人がニヤニヤしながら障子を開けたのだった。「いや、部屋の造りが実家に似てただけだ。寝起きは勘違いもあるだろう?」

  • Toy boy's story・71

    家に入るとまず照明を消す。そのまま、暗い廊下をさっさと歩き真汐の待つリビングへ入った。「何で消すんだよ。今日、ヤらない、っつたッ…!」ソファから立ち上がった真汐が声を荒げる。スーツ姿だ。「怒るな、解ってる。でもクセだ…気にすんな。後でつける」「クセじゃねぇ

  • Toy boy's story・70

    松下は、2月に《千流》を訪ねた後、フロント企業で表向きに使っている番号を、一応、來人に知らせておくよう吉田に命じたが、まず、番号は破棄しているだろうと思っていた。電話があったこと自体驚きだったが、さらに電話の内容は不可解で。『勝海さんには男の恋人がおるんで

  • コメントありがとうございます。

    いつもご訪問&コメントをありがとうございます。皆様のお言葉、いつも本当に嬉しく拝見しております(^^)不良猫様。ずず様。きよ様。mami様。頂戴致しましたコメントの回にてコメ返しております。ご確認下さいませm( _ _ )m

  • Toy boy's story・69

    個室のドアが空き「お連れ様がお見えです」と、『古谷』の店長を先頭に、奥林建設の奥平一久専務と『才賀』のオーナーマダム、才賀美智代が入ってきた。「この度はお呼びたて致しまして。わざわざのお運び、ありがとうございます」勝海と大悟が下座で立ち上がり、礼と共に奥

  • Toy boy's story・68

    冬夷の夢を見ていた。初めて抱こうとした日の冬夷…全身に口づけを繰り返し、壊れそうな体をそっと弄ってみれば、体中の毛穴が開きそうなほど、ゾクリとくる甘い声が小さな赤い唇から漏れ、目を閉じた冬夷が揺れている。14歳の冬夷。絵画の中の天使のようだ…思わずその美し

  • Toy boy's story・67

    冬夷を諦めざるを得なかった心は、自ら決めて冬夷を手離した時の比ではない喪失感を勝海に与えた。凛と背中を伸ばし、極道である自分と対峙した普通の若者は、勝海の目には、見たこともない勇者に見えた。自分とは別人種。そのことが、勝海と冬夷の間に強靭な境界を作った。

  • Toy boy's story・66

    ブ…ブ…ブ…握り締めたスマホが震え出し、ふいに現実に戻される。きつく締められていた両腕も同じだったのか、ふと力が抜け、戒めが緩んだ。心身ともに脱力の自由が訪れ、でも振り向くことはせず、俯いたまま電話を見る。画面は―來人―液晶にタッチして緩慢な動作でスマホ

  • コメントありがとうございます

    きよ様。不良猫様。ずず様。頂戴致しましたコメントの回にて、コメ辺させて頂いておりす。ご確認下さいませm(_ _)m纏めてのご報告で大変恐縮です(´□`; 三 ;´□`)申し訳ありませんm(_ _)m毎回のご訪問、コメント、本当にありがとうございます。いつ

  • Toy boy's story・65

    ……?後ろを振り向く。いつもと変わりのない雑踏があるだけだが、何かを感じる。尾けられてる…?「んなわけねぇか」今日は來人が大学の友人の誘いで、商社の面接に東京へ行っている。帰ってくるのは21時を過ぎるから、直接《千流》に入ると行っていた。冬夷は安本会館の仕

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