back next top Novels ACT 8
創作BL小説です。オヤジ工藤と部下良太のすったもんだラブ、京助と千雪のどちらも譲らないぞラブなど、業界、学園、バンド、社会人、海外あり。ひねくれ度高いですが基本ハピエン、R18。
創作BL小説です。オヤジ工藤と部下良太のすったもんだラブ、京助と千雪のどちらも譲らないぞラブなど、業界、学園、バンド、社会人、海外あり。ひねくれ度高いですが基本ハピエン、R18。傲岸不遜男×強気、野球選手×美形、業界、バンド、学園、学生、リーマン、イケオジ多。BL、ML。あきつ翔(旧)から簡略化して、あきつ、で活動しております。
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back next top Novels 「ただし、佐々木さんのことは論外だ!」 また八木沼が佐々木の
back next top Novels 「いいか、お前は、無自覚で人を蠱惑するくせに、無防備すぎる。だ
back next top Novels 「企画広報室は直訴されてから密かに我孫子やイーグルアイを調査し
back next top Novels 「お前も庭師ってことで出させてもらうか?」 すると藤田がまた
back next top Novels いや、別に紹介して欲しかったというわけでもないのだが。 千
back next top Novels 「えっらそうに!」 ふとサイドボードの上の飾り時計を見ると、
月夜の猫-BL小説です 月澄む空に(工藤×良太)77まで更新しました BL小説 月澄む空に(工藤×良太)77、花のふる日は41、好きだから137 まで更新しました
back next top Novels 「あら、こんなとこで仏頂面を拝むなんて、満開の桜に恐れおののい
back next top Novels 「手塚からちょっと顔が知られてるやつが看病してるから往診してく
back next top Novels 晴久も、細君に、そうだったわね、とか、すごいわね、などと振ら
back next top Novels 「かしこまりました」 どうやらこの店のオーナーらしい男は笑み
back next top Novels 父親は愚弟賢兄などとよく言ったものだが、沢村が兄より成績で負
back next top Novels ACT 7
back next top Novels 「とにかく、いざとなったら母さんも切ってやる! もう冗談じゃな
back next top Novels ダイニングに来るまでに古伊万里の壺が壁際に飾ってあったのを見
back next top Novels 「それで俺に直接言うてきたわけか。物好きやな」 その時、工藤
back next top Novels ACT
back next top Novels 「明日早朝からでしたか? ゴルフ。あ、俺も一応ゴルフセット揃え
back next top Novels 「ただの執着や、京助のは。せやから往来でアホなこと……」 独
back next top Novels 浩輔は気が気ではない。 もしまた修正が入るとかになったとし
back next top Novels 「まさか、工藤さん、だから俺にゴルフやれって言うんじゃないだろ
月夜の猫-BL小説です 花のふる日は36 BL小説 「悪いな、小林先生はこれから俺と小説の映画化の打ち合わせがあるんだ」 工藤は後部座席のドアを開けると、千雪を促して乗せ、自分も後から乗り込んだ。 「俺は諦めたわけじゃないからな、千雪!」 ドアを閉める間際、呻くような京助の言葉が千雪の心に飛び込んだ。 バックミ
back next top Novels 坂下君江は箱根の別荘を管理している女性で、沢村とも子供の頃か
back next top Novels 「なんかさ、天野、すごいね」 今のシーンに出番がないひとみが
月夜の猫-BL小説です 花のふる日は35 BL小説 「自己防衛、するしかないし。大体、俺の人相風体がマスコミのお陰で勝手に一人歩きして、警察がそれに踊らされるやなんて、情けなさ過ぎですわ」 言葉に詰まる渋谷に、クールな笑みを浮かべて千雪はさらに辛らつな言葉を投げつけた。 そこへドアが開いて、西岡警部が入ってきた
back next top Novels 夏に佐々木を連れて信州に行く前に、山荘に置いていた古いランド
back next top Novels 「野球だったらいくらでもやるのになあ」 ほんと、もうずっとキ
月夜の猫-BL小説です 花のふる日は34 BL小説 「そら、名探偵のイメージは大事やし、ほんまいうと、高校の頃女の子に追っかけられすぎて嫌気がさしてたよって、これなら誰も寄ってこないだろう思て。わかりますやろ? 西岡警部」 不細工の代表のような面構えの西岡警部に千雪がわざとらしくそう言うと、警部はムッとした顔で
back next top Novels 「いいか、これからお前がこっちに来るんなら、俺は大事な用がある
back next top Novels ソフィと森村はようやくオフィスを出ると、軽くキスをしてソフィ
月夜の猫-BL小説です 花のふる日は33 BL小説 「ほう? 別荘ね。どんなしのぎで手に入れたのやらな」 もっとキモいのはこのおっさんや! 何様や思うとんのや! 千雪はまた心の中で毒づいた。 工藤のエロやろうの肩持つわけやないけど、このアンコウオヤジはすかん! 「西岡さん、別荘は工藤さんが曽祖父から譲り受けられ
back next top Novels 「周平の場合、疲労だけじゃねぇからな」 ドラッグストアで、パ
back next top Novels 「サラが」 「さら?」 良太が訝し気に聞き返すと、森村はよう
月夜の猫-BL小説です 花のふる日は32 BL小説 「今、西岡警部がおっしゃいましたよね、屈強な刑事を『油断させておめおめと殺してしまった』のが犯人ですよ。俺以外のね。渋谷さん、俺用に使てたメルアド、他に知っている人はいてへんのですか?」 すると渋谷は一瞬何かを思いついたような顔で考え込んだ。 「いい加減御託を
back next top Novels 「お前……!」 掴んだ腕が熱いのに気づいて、稔は片方の手を佐
back next top Novels 外は朝から少し肌寒く、冷たい風が通りを吹き抜けていた。 「た
back next top Novels 「実はこのことは公表していないんだが……」 今度は今にも掴み
back next top Novels 佐々木はソファに腰をおろして、しばらくぼんやりしていたが、思
back next top Novels 「おい、そんなとこ真似するんじゃないぞ、君塚」 紺野が少し焦
月夜の猫-BL小説です 花のふる日は30 BL小説 昼前には東京に入り、乃木坂にある工藤の会社で一緒に降りた千雪は、タクシーを拾ってアパートに帰り、慌てて着替えて研究室に出向いた。 「おお、小林くん」 そこでちょうど廊下の向こうからやってきた宮島教授に出くわした。 「探していたんだよ、君を。実は警察が来てね…
back next top Novels 「疲労の極致で、タクシーで行こう思て」 「お前何考えてんだよ、
月夜の猫-BL小説です 月澄む空に(工藤×良太)67まで更新しました BL小説 月澄む空に(工藤×良太)67、 好きだから125、 花のふる日は29、 まで更新しました ■久々新刊のお知らせです。 お前にだけ狂想曲7、 お前にだけ狂想曲8
back next top Novels 「だって悔しいじゃないですか! いつまであの人の言い成りになっ
月夜の猫-BL小説です 花のふる日は29 BL小説 名探偵というキーワード、さらに容疑者が、ぼさぼさ頭に黒渕メガネ、ダサいジャージという、どこかで聞いたような人相風体に、千雪はのんびり別荘で休養しているわけには行かなくなった。 どうしても気になった千雪は、佐久間の携帯を呼び出してみた。 「あ、先輩! 今、どこ
back next top Novels 「あれ、稔さんやったら空いてるかと」 「…るさいな!」 佐々
back next top Novels 部下には無理難題を吹っ掛ける代わりに力のある者の前では平気で
back next top Novels 平造がお茶を持ってきてくれた頃、千雪はあと一息というところま
back next top Novels 「藤堂さんが調べてくれたんですけど、佐々木さんがベリスキーやっ
back next top Novels 十時からのミーティングはMBC本社会議室で行われた。 工藤
back next top Novels ACT 6
back next top Novels ACT 17
back next top Novels 「うーん、そうか、まあ、一人で抱え込んでるんだったらよくねぇぞ
back next top Novels 強盗殺人で死刑囚となった犯罪者と話をしたこともあるのだが、そ
back next top Novels 森村はちょうど店を出たところでソフィから電話があり、何か揉め
back next top Novels 「そうですか……やっぱり、社長の素性話さないといけませんかい」
back next top Novels 春日はそこで言葉を切って、しばし逡巡してから口を開いた。 「
back next top Novels 「まあ、ちょっとお仕置きされたみたいだし、少しは懲りたんじゃな
back next top Novels ちょうどその時、リビングの大きな柱時計が荘厳な音を鳴らして六
back next top Novels 直子はここのところの状況を話せる範囲で話し、クライアントの策
back next top Novels 千雪は持っていたジョッキを置いて立ち上がった。 こんな時、
back next top Novels 笑い飛ばしたいほどの可能性が現実となるとは、全く思いもよらぬ
back next top Novels 「ちゃんと休むんだよ? オフィスで寝ちゃったりしちゃだめだから
back next top Novels 「いやあ、なかなか小林先生とお話するチャンスもないんで、今日は
back next top Novels 「食事は六時過ぎにはダイニングに用意しますんで、客人のリクエス
back next top Novels 「なかなかうるさくてええよ、これ」 「そう? じゃ、これ使
back next top Novels 「それに、四ノ宮ってモデル、和菓子職人の黒岩さんって、良太さん
back next top Novels その後、雷がなりを潜めたからか、あるいはひとみの強烈なヘボ呼
back next top Novels 厚い雲が東京中を覆い、夕方になるときつい風がビルの間を吹き抜
back next top Novels 「よかった。一度ご意見伺いたいと思ってたんです。文句とかアドバ
月夜の猫-BL小説です 花のふる日は20 BL小説 中軽井沢にある老舗の軽井沢グランドホテルでは、時ならぬ雷の襲来に従業員までがピリピリしていた。 その日はスイートルームと中庭を借り切って朝からドラマのロケが行われていた。 雷の発信源はその辺りにあった。 人気女優やらアイドルタレント上がりの人気俳優やらが来てい
back next top Novels 「安心しろ。特番、ホームラン五〇本打ちますとか言っとくさ」 「
back next top Novels 「西野さん? 千雪さんにしては珍しく覚えてましたね」 「いや、
月夜の猫-BL小説です 花のふる日は19 BL小説 ヤクザと一言ではくくれない、人それぞれの人生があるのだろう。 「けど、いくら晴れとっても寒ない? 俺、手ったおか?」 千雪は社交辞令的に申し出てみた。 「へっぴり腰じゃ、薪割りなんかできやせん」 「部活で結構やらされたよって、ちょ、貸してや」 根が捻くれている
back next top Novels 「それな、俺も、手ぇ握った時は女神や思てん。したら男やて、もう
back next top Novels そうこうしているうちに車はスタジオに着いた。 「そういえば、
月夜の猫-BL小説です 花のふる日は18 BL小説 最初は場違いではないかと断ろうとした千雪だが、ミステリーの内容とは別の、文章の美しさにマニアックなファンがいるのだ、ぜひにと熱心に頼まれ、じゃあ試しに一度、と引き受けはしたものの、何を書いたらいいかわからないまま、放ってあったのだ。 千雪はバッグを開いてタブレ
back next top Novels アディノの屋内練習場では朝から快音が響いていた。 顔をのぞ
back next top Novels 千雪からしてみると、工藤と良太はお互いに素直でないだけなのだ
back next top Novels これってまさか、モディリアニとか? 紙の風合いといい、古び
back next top Novels ACT 16 青山プロダクション
back next top Novels 「うへ、えらいことになったな」 直子からラインでメッセージを
back next top Novels 翌日、午後四時頃、良太は千雪を迎えに大学の研究室まで出向いた
back next top Novels ACT 4
back next top Novels 「それこそどうも、イーグルアイの既定路線にメスを入れたいという
back next top Novels 「にしたって、おもろそうな事件が起っとったのに、俺に知らせんと
back next top Novels 自慢じゃないが、あんなガキをわざわざ襲わなくても、言い寄って
back next top Novels 納期ぎりぎりの状態になってからしかもこの年末のただでさえどち
back next top Novels 「え、でも警察に来た時は……」 ほとんど工藤は口を聞かなかっ
back next top Novels 千雪とは逆側からベッドに入ると、身体が勝手に疲労を思い出した
back next top Novels 浩輔の横に座る佐々木の怜悧な横顔は、一種近寄りがたいほどの研
back next top Novels 『検事六条渉』の撮影がない今日は、森村もオフにした。 どう
月夜の猫-BL小説です 花のふる日は13 BL小説 部屋を出るとき、平造が空調の温度をかなり上げていったが、やはりこの辺りはまだ真冬の寒さだ。 部屋が広いだけ、温まるのも遅い。 桜を見るのが嫌でここにきたはいいが、いくら酔っていたとはいえ、こんなところまで拾った男を連れてきたことを工藤は少し後悔した。 モデル
back next top Novels 「あの見るからに怖そうなお母さん。大和屋のお茶会の時会ったわ。
back next top Novels とはいえ、工藤がまた何かで引っ掛からないとも限らないし、良太
月夜の猫-BL小説です 花のふる日は12 BL小説 工藤にそんな古びた感情を呼び起こしたのは昨今注目を浴びている新進ミステリー作家の一冊の本だった。 桜の絵を表紙にした『花のふる日は』の作者、それが小林千雪だ。 たかだか同じ名前なだけだ、そう思いつつも手に取らないではいられなかったその小説は、どうせろくな話で
back next top Novels 「良太がさっき、沢村っちもそのことで怒ってもいないって言ったけ
月夜の猫-BL小説です 月澄む空に(工藤×良太)50まで更新しました BL小説 月澄む空に(工藤×良太)50、花のふる日は11、好きだから106 まで更新しました。花のふる日は、は、月澄む空に、より約10年ほど前の話になります。
back next top Novels 宮島教授は工藤を擁護するような言い方をしたが、佐久間の話
back next top Novels 良太がオフィスに戻ってきたのは午後三時を過ぎてからだった。
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back next top Novels ACT 8
back next top Novels 「ただし、佐々木さんのことは論外だ!」 また八木沼が佐々木の
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back next top Novels 「企画広報室は直訴されてから密かに我孫子やイーグルアイを調査し
back next top Novels 「お前も庭師ってことで出させてもらうか?」 すると藤田がまた
back next top Novels いや、別に紹介して欲しかったというわけでもないのだが。 千
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月夜の猫-BL小説です 月澄む空に(工藤×良太)77まで更新しました BL小説 月澄む空に(工藤×良太)77、花のふる日は41、好きだから137 まで更新しました
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back next top Novels 「手塚からちょっと顔が知られてるやつが看病してるから往診してく
back next top Novels 晴久も、細君に、そうだったわね、とか、すごいわね、などと振ら
back next top Novels 「かしこまりました」 どうやらこの店のオーナーらしい男は笑み
back next top Novels 父親は愚弟賢兄などとよく言ったものだが、沢村が兄より成績で負
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back next top Novels 「とにかく、いざとなったら母さんも切ってやる! もう冗談じゃな
back next top Novels ダイニングに来るまでに古伊万里の壺が壁際に飾ってあったのを見
back next top Novels 「それで俺に直接言うてきたわけか。物好きやな」 その時、工藤
back next top Novels ACT
back next top Novels 「明日早朝からでしたか? ゴルフ。あ、俺も一応ゴルフセット揃え
back next top Novels 「ただの執着や、京助のは。せやから往来でアホなこと……」 独
月夜の猫-BL小説です かぜをいたみ23 BL小説 工藤から電話が入ったのは、シャワーを浴びて短パン一つでタオルを首に引っ掛けたまま、冷蔵庫から炭酸水を取り出して飲んでいた時だった。 「大澤には釘を刺しといた。お前に絡んだら降ろすってな」 千雪が電話に出た途端、工藤は言った。 「あいつもやけど、安西とかいうヤツ
月夜の猫-BL小説です 春雷20 BL小説 少しは落ち着いたんだろうか、とアスカの顔を見て良太は思う。 「しょうがないなあ。ってか、パンツって……」 女性用のパンツをコンビニで買うというのはいささか抵抗があったが、仕方がないと良太は立ち上がる。 「秋山さんはすぐ買って来てくれるわよ」 「はあ、わかりましたよ。
月夜の猫-BL小説です 春雷19 BL小説 「ああ、いや、まだ、なんですけど」 その時、沢村が二本目の酒を開けようとしているのに気づいた良太は、「おい、もう、開けるな。その辺にしとけ」と忠告する。 「酒くらい飲ませろよ」 沢村は良太の忠告など無視して既にグラスに注いでいる。 「いったいなんだ?」 電話の向こうで
月夜の猫-BL小説です 春雷(工藤×良太)18までアップしました BL小説 春雷(工藤×良太)18までアップしました。かぜをいたみ(京助×千雪)22までアップしました。桜の季節も終わってしまいましたね~
月夜の猫-BL小説です 春雷18 BL小説 いや、佐々木とMLBを天秤にかけて、沢村は佐々木を取ったのだろう。 この話はおそらく、佐々木には伝えていないに違いないと良太は思う。 もし知っていたら、佐々木はとっくに沢村にMLB行きを勧めたに違いないのだ。 「だから行く気はないんだって。そうだ、お前、そのこと絶対
月夜の猫-BL小説です 春雷17 BL小説 「佐々木さんのお母さんにはまだお試し期間だろうが」 怖そうな佐々木の母親を頭に思い浮かべながら、良太は言い返す。 「大体、お前はそう軽々しく口にするな! 佐々木さんの立場ってものもあるんだからな。それに、沢村のオヤジさんに知られたらまずいだろう」 「んなこたわかってる
月夜の猫-BL小説です 春雷16 BL小説 「るせえな、こいつはとっくに俺を振ってオヤジに入れ込んでんだよ」 「おい、沢村!」 聞き捨てならない暴言を吐く沢村を、良太は睨み付ける。 工藤とのことは亜弓にははっきり言ったわけではないし、良太としてはしばらくは曖昧のままで行きたかったのだが。 「ちょっと、それっ
月夜の猫-BL小説です 春雷15 BL小説 「ここんとこずっと会えなかったし、今夜も撮り直しで、スタジオだって言うから、迎えに行くつもりだったのに」 沢村が案の定な不満を口にする。 「バカかお前は!」 思わず良太は沢村を詰る。 「何でお前まで佐々木さんと同じことを言うんだ」 ムッとした顔で、沢村は言う。 「当
月夜の猫-BL小説です 春雷14 BL小説 沢村はまたグラスに酒を注ぐ。 全くさっきのアスカの仕草を見てきたかのように、沢村は注いだ酒を飲み干した。 体格が違うとはいえ、水のように酒を流し込む沢村を、良太はある意味感心して見つめた。 「東洋グループのCMはもう終わったんだろ? こないだあのオバサン以外、誰も文句つ
月夜の猫-BL小説です 春雷13 BL小説 「アスカさん」 良太は少し驚いた。 「え、何コレ……」 アスカは指で拭うのだが、涙はあとからあとから溢れて落ちる。 その様子を見た亜弓がアスカにそっと寄り添うようにその肩を抱いた。 酒のせいもあったのだろうが、気が強いところしか見たことのないアスカがしばらくしゃくり上
月夜の猫-BL小説です 春雷12 BL小説 「良太が宇都宮さん振ったとこに、たまたま、出くわしたんだって。秋山さん」 アスカは秋山のことを一応弁明したつもりのようだが、良太としてはまさかこんなところで亜弓に知られるとは思いもよらなかった。 「ちょっと! お兄ちゃん! ほんとなの? 宇都宮さんに告られた?
月夜の猫-BL小説です 春雷11 BL小説 「何か最近、秋山さん、ちょっと変じゃないかなと思って」 良太に向き直り、アスカが言った。 「秋山さん?」 アスカの口から意外な方向の話が出たので、良太は聞き返した。 「そう。スキー合宿から帰ってから」 「ええ……?」 帰ってからまだ二週間も経っていないし、秋山と顔を合
back next top Novels 「うん……教員だから、彼女隠れたりしないって、毅然としてるけど
月夜の猫-BL小説です 春雷9 bl小説 良太は駐車場に車を入れると、亜弓とともにエレベーターで部屋に上がる。 「きゃあ、ナータン、わ、可愛い、ちびちゃん!」 ドアを開けるなり、まとわりついてきた二匹は亜弓にも物おじせず、ナアナアと鳴く。 亜弓がチビを抱き上げたので、良太がナータンを抱いて例のドアを気にしながら中
back next top Novels 千雪はそして大澤の手にあるのが自分の眼鏡だということも瞬時に
月夜の猫-BL小説です かぜをいたみ21 bl小説 あんなチャラ男でも演技ができれば俳優と呼ばれるわけや。 千雪が漠然とそんなことを思ったように、大澤と紹介されたあのチャラ男はプロデューサーや俳優たちに妙にちやほやされていた。 「あなた、どなたです?」 「んなこたどうだっていい!! どんだけ出せば、よかったっ
月夜の猫-BL小説です 春雷8、かぜをいたみ20までアップしました BL小説 春雷(工藤×良太)8、かぜをいたみ(京助×千雪)20までアップしました。 かぜをいたみ、で、act 2 から、少し変更がありました。工藤と良太のエピソードとリンクしているため、修正をしつつアップしております
月夜の猫-BL小説です かぜをいたみ20 BL小説 「先生、こちらへどうぞ」 先ほどのプロデューサーが千雪を促して工藤の横に座らせた。 それぞれの紹介がなされ、千雪は俳優陣を見渡したが、ほとんど知らない顔ばかりだ。 ただ一人、何となく見覚えがある顔があった。 映画では青山プロダクションの志村嘉人が演じている役
月夜の猫-BL小説です 春雷8 BL小説 「どうかしたの?」 コートを受け取ってやってきた亜弓が聞いた。 「先ほど山内様が、広瀬様の分もとおっしゃって」 良太はそれを聞いて、しまった、と思う。 あーあ、ひとみならやりかねない。 また、お礼しとかないと。 「車を取ってくるから、ちょっと待ってて」 二人を店内に待た
月夜の猫-BL小説です 春雷7 BL小説 「そうよね、お兄ちゃんって何にも考えないで直球ばっか投げるから、沢村のやつにいっつもホームランにされてたし」 「何言ってんだよ! 三振取ったことだったあるし、いっつもホームランなんかじゃないだろうが」 つい語気が強くなる良太に、亜弓は「これだもんね」と木村を見た。