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風太郎のPな日々 http://futaro1980.blog.fc2.com/

昔の国鉄ローカル線、地方私鉄や最近のローカル線など、旅の写真と思い出で綴るブログです。

1980年代、「鉄道のある風景」を求めて全国を旅した風太郎が写真と文章で綴る、ローカル線紀行。バリ鉄ではありませんが、自然溢れる沿線や、出会った人々など、しばし「鉄路の叙情」を感じて頂ければ、と思っています。しばらく「鉄」から遠ざかっていましたが、最近復活、ローカル線の「今」も綴っています。その他自然風景、日々雑感諸々まで。なるべく頻繁に更新したいと思っています。よろしくお願いいたします。

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2011/12/18

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  • 写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 山海をゆく 里を巡る

    五能線 岩館 1982年 (1285mm×870mmで展示予定 写真集未収録)この写真を見て映画「砂の器」に出てくるシーンを思い出すという人がいる。ハンセン病で村を追われた父子が各地を彷徨する10分間のクライマックスシーンは、映画史に残る名場面とも言われるからよく覚えている。 渚を歩く父子のシルエット。 切ないシーンではあるけれど、この国の四季の風土の厳しさ、美しさを凝縮した10分間とも思う。かつて鉄道土木...

  • 写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 メイキング ⑪ あと6日

    設営作業まで残り6日。 展示写真は全て完成。 あとは細かなキャプション類の制作を残すのみで工程進捗率は98%というところ。出来上がったパネルを眺めていると、自画自賛ながらモノクロプリントってきれいだなと改めて思う。何故か今、撮り鉄の世界はカラーにあらずは・・・というよりカラー以外ってあるの?という状況だ。巷に溢れる撮り鉄写真展だが、オンリーモノクロームのアンチテーゼをしっかり見せられれば。ともすれば気...

  • 写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 七谷の駅長さん

    蒲原鉄道 七谷 1982年 (写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 展示予定)信越本線加茂から続く平野部が尽きて、山間のサミットにかかる直前に交換駅・七谷はあった。ここで24時間一人きりで、閉塞作業をはじめ駅を守る駅長さんは二交代制だから二人いた。一人はちょっと取っつきづらく、怖い感じがして敬遠していた。当時挨拶もお愛想もおぼつかない子供だったから、それは優しく𠮟ってくれていたのかと今は思...

  • 花の休日

    小湊鉄道 上総大久保 2019年春を愛でる1日が、終わろうとしている。写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 2024年4月25日(木)~5月13日(月) ※ 4月30日(火)~5月8日(木) 休館10:00~18:00 (最終日15:00まで)オールモノクロ75点展示 (予定)OM SYSTEM GALLERY (旧オリンパスギャラリー東京)新宿西口より都庁方面に徒歩5分4月27日(土) 14:00より 会場にて作品解説トーク開催しま...

  • 写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 メイキング ➉ 比率

    先日、広田泉さんの追悼展を見がてらOMギャラリーの下見で細部確認。スタッフには4年前の「ミャンマー」から旧知のメンバーもいて、これが結構な「鉄」なのでご期待も併せ話も弾む。本題は新OM-1による「8000万画素ハイレゾデジタイズ」の技術的検証だったのだけれど、それは開発技術者にしか分かりません、という未知の領域もあるようだ。ただフルサイズとの比較においてこれだけは言えると、やおら展示品のレンズを外すのは、「...

  • 写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 コマの間に

    深名線 1981年 (写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 展示予定・写真集未収録)初めての北海道。 風景のスケールに、写真などどう撮っていいかも分からなかった。車窓を流れる景色に、ただ脈絡もなくシャッターを切るばかりだったあの頃。撮れない焦りと同時に、自由な旅をこじ開ける高揚もまた、コマの間に写っているような気がする。写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 2024年4月25日(木)~5月13日(...

  • 花の雲

    只見線 会津柳津 2018年思わぬ遅れ方の花の便り。ただでさえ遅めの、奥会津の桜はしっかり力を蓄えて来るべき日を待っているのだろうか。花の雲の中を。写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 2024年4月25日(木)~5月13日(月) ※ 4月30日(火)~5月8日(木) 休館10:00~18:00 (最終日15:00まで)オールモノクロ75点展示 (予定)OM SYSTEM GALLERY (旧オリンパスギャラリー東京)新宿西口より都...

  • 写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 生活列車

    津軽鉄道 1984年 (写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 展示予定・写真集未収録)この冬から客車は35系に変わった。しかし機関車にスチーム供給機能が無いのは変わらないから、ダルマストーブは移設され紅い炎を揺らすのだった。長靴と地方紙「東奥日報」はその土地の日常の証し。今観光客しか乗らないストーブ列車は、そんな日々を運んでいた。写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 2024年4月25日(木)~5...

  • ゆらりゆらりと

    因美線 美作滝尾 2022年春の黄昏は、ゆらりゆらりと幕を下ろしてゆく。写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 2024年4月25日(木)~5月13日(月) ※ 4月30日(火)~5月8日(木) 休館10:00~18:00 (最終日15:00まで)オールモノクロ75点展示 (予定)OM SYSTEM GALLERY (旧オリンパスギャラリー東京)新宿西口より都庁方面に徒歩5分4月27日(土) 14:00より 会場にて作品解説トーク開催...

  • 写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 メイキング ➈ プリント追い込み

    「自家製」A2プリント続々出力中。「たまゆら」の写真展は8年前に新宿ニコンサロンで一度やっている。結果的に2000人からの来展者はお迎えできたわけだし、 「伝説の写真展」とかいまだに讃えてくれる人もいるのだから結果として失敗ではなかったとは思う。 しかし今更こんなことを言うのはご来展者に申し訳ない限りだが。あれは、「プリントが悪かった」 。最大の原因はレタッチの腕の未熟さで、デジタルプリントのごく...

  • 爛漫

    いすみ鉄道 西畑 2019年桜はまだかいな。気まぐれ過ぎる春に世間は半ばパニックですな。今頃はこれで当たり前だったのですが。写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 2024年4月25日(木)~5月13日(月) ※ 4月30日(火)~5月8日(木) 休館10:00~18:00 (最終日15:00まで)オールモノクロ76点展示 (予定)OM SYSTEM GALLERY (旧オリンパスギャラリー東京)新宿西口より都庁方面に徒歩5分4月27...

  • 写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 メイキング ⑧ 貼って切って

    プリントはほぼ8割方完成した。 しかし大仕事、スチレンボード貼り作業が残っている。専門業者の加工が素晴らしい事は分かっているが、途方もない金額になることは必至、ここはコストと仕上がりをバランスさせるべく、汗を絞るしかないのだが・・・。パネル貼りはもうミャンマー写真展で慣れているとはいえ全く気の抜けない作業で、それをなんとか突破したとしても「切り出し加工」がまた難関。切り口のケバを最小限に抑えるには...

  • 始動

    わたらせ渓谷鐡道 上神梅 2017年農の季節が動き出す。 傍らの桜が合図であったかのように。写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 2024年4月25日(木)~5月13日(月) ※ 4月30日(火)~5月8日(木) 休館10:00~18:00 (最終日15:00まで)OM SYSTEM GALLERY (旧オリンパスギャラリー東京)新宿西口より都庁方面に徒歩5分4月27日(土) 14:00より 会場にて作品解説トーク開催します。(予約...

  • 梅雨明け十日

    高千穂線 1988年 写真展「旅のたまゆら 1981-1988」 展示予定梅雨明け十日。 南九州の強烈な夏の日射しが窓辺に降り注ぐ。写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 2024年4月25日(木)~5月13日(月) ※ 4月30日(火)~5月8日(木) 休館10:00~18:00 (最終日15:00まで)OM SYSTEM GALLERY (旧オリンパスギャラリー東京)新宿西口より都庁方面に徒歩5分4月27日(土) 14:00より 作品解...

  • 大量輸送機関

    ミャンマー マダヤ線 2019年これぞ大量輸送機関。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 小糠雨

    いすみ鉄道 西畑 2015年小糠雨が音もなく降り続く様な日はなにかと億劫なものだが(特にこの辺りはヤマビルの超危険地帯)、しっとりと濡れた花模様もいいものだ。キハ52は定期運行を終了するとのこと。 刹那であってもその時代の息遣いを感じさせてくれる一両だった。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 春雨あがる

    大井川鐡道 家山 2021年夜明け前まで降り続けた雨があがった。洗われた花の香りが朝陽と共に忍び込む。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 メイキング ⑦ フォント

    OM写真展のDMハガキ出来る。写真集「旅のたまゆら 1981-1988」のブックデザインをしていただいた鈴木一誌さんは、残念ながら昨夏亡くなられたが、このハガキはその最後のお弟子さんにデザインして頂いた。前からやってみたかった、普通のハガキサイズと違う横長の大判サイズを採用したが、シンプルにあって写真の伸びやかさを損なわないデザインは一目で気に入った。島原鉄道大三東駅、1982年。 先日もテレビのドタバタ鉄番組でこ...

  • 片隅に春

    小湊鉄道 上総鶴舞 2015年朽ち果てたような貨物ホームの隅にも、春の香りが満ちている。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 春は間もなく

    蒲原鉄道 大蒲原 1983年春の足音が聞こえ始めた。ポイントを渡る車輪も軽い響きを立てて。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 メイキング ⑥ 有楽町大プリント祭り

    毎月写真展を開くという知り合いの写真家が「プロラボなんぞに儲けさせることねえよ、プリントも装丁も自分でやるんだよ!」と言うのは、どうも4年おきのオリンピックイヤーに個展をやることになっているらしい風太郎も頷ける。本当にお金が掛かるんですよ、人任せにすると。全部自分でやったるわ。 何より微妙なプリントの良し悪しは自分で決着を付けてこそ、満足も諦めも付くというものだ。強い味方は有楽町駅前のエプソンショ...

  • 荒野を染める

    根室本線 尺別 2016年既に駅そのものが無くなった尺別。この頃交換設備が残されていて信号所的な機能を持っていたことが分かる。暮れなずむ荒野を染めるテールランプが沁みた。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 メイキング ⑤ PhotoshopCC

    写真のレタッチに関し、長らくニコンのCaptureNX2を愛用してきたが、ニコンが放棄し既にディスコンになったようなソフトにしがみつくな、悔しくとも泣く子も黙るAdobeにしろという周囲の諫めもあって、月額1000円超のサブスク制は忌々しいながらPhotoshopCCに切り替えている。最終的にグレースケールの8bitに変換、60MB程度まで縮小されるものの、7000万画素近い16bit元データは500MBに迫ろうという巨大なもの。よくパソコンの処理...

  • 雪積む音

    只見線 会津柳津 2019年雪積む音。それが聴こえる気がするのもひとり旅故だろうか。この冬、駅舎リニューアルと共に消えた差し掛け屋根。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • モノのカタチ

    五能線 大間越 2020年結構ベテランとおぼしき撮り鉄さんが「たまゆら」写真集を見て、「カラーで撮ろうとは思わなかったんですかあ。」と問われればちょっと力が抜ける。最初のフイルム選択の時点で色情報を捨てた事実は、「損失」を自ら引き寄せた位にしか思われないんだろうなあと。現代撮り鉄の世界、カラーでなければ写真にあらずというよりカラーの「お手本」しかないのだから、さもありなんと言うべきかもしれな...

  • 写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 メイキング ④ 展示プラン

    量か質かというより、「量の無い質は無い」という格言を拠り所にして、70枚を超える展示プランとしている。半数弱が長辺1300mmのA0サイズとA1サイズ、その他もA2サイズとした。A2だって昔の全紙の大きさがあるのだから、大きさだけなら展示有効長36mとあってもギャラリー負けしない自信はある。賛否両論はあろうが「大きく伸ばして数も多く」となったら、やたら過密な展示にする他ない。充分注意して「設計」したつもりだが設営はm...

  • チョークアート

    小田急線 海老名 2024年2月「相模大野駅係員一同」によるチョークアートだそうな。あまり出来がいいので相模大野から海老名に移して先日まで展示、以後は海老名のロマンスカーミュージアムに展示されるとか。社員にも愛されたVSEは適度なデフォルメが利いていい味を出している。 一芸を持った人たちは結構いるもんだね。チョークアートと言えば思い出すのはこのCMだね。 1枚仕上げるのも骨なのに6328枚のアニメーションと...

  • 通学列車

    只見線 越後須原 2022年毎年のように足を運んでいた只見線魚沼方に今年は行かないまま冬が終わってしまう。ご多聞に漏れぬ少雪の彼の地、それでも変わらぬ雪の朝は繰り返されたのだろう。乗り降りの高校生の数を今年も確かめたかった。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 メイキング ③ トライXがプラスXに!?

    そもそも「ハイレゾショット」とは何か。2000万画素のセンサーから三脚使用なら8000万画素のデータを生成すると当初聞いた時、「それは何かね、Photoshopのピクセル補完みたいなものかね?」と愚問を発したものだが、「全然違います」。「ピクセル補完」は、大伸ばしの際足りないピクセルを補うため、隣り合わせたピクセルをコピーして「隙間を埋める」という、あくまでコピーの集積に過ぎない。「ハイレゾショット」は、カメラ内...

  • 一夜明けて

    津軽鉄道 津軽飯詰 2013年これも温暖化ゆえなのか、雪国に行っても巨大なツララを目にすることは珍しくなったように思う。風雪の中の一夜を過ごしたのだろうか。 片側にのみ成長した雪庇とツララは一方通行の季節風の仕業だろうか。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 メイキング ② フルサイズ VS ハイレゾフォーサーズ

    「ことデジタイズに関して、4000万画素級のフルサイズとハイレゾフォーサーズのどちらが上なんだい?」。火の玉ストレートな質問に「ハイレゾフォーサーズの方が上です(キリッ)!」と、OMスタッフ。 その心は以下のようだ。①使用マクロレンズの焦点距離がフォーサーズは30mm、フルサイズは60mm。被写界深度が深く、ネガのカール等によるピンボケ防止に強い。②なんてったって顕微鏡メーカーのマクロレンズですよお。③ハイレゾによる...

  • 料理は創造の始まり。

    ミャンマー マダヤ線 タイヤーゼィ 2019年「料理して食べる」は人間の自立。人間味の尊重。AIはご飯食べへんし。食べんでも死なないから、倫理観ないし。オートメーションに依存しすぎると危ないぞ。人間は料理する動物。料理は創造の始まり。人間のはじまり。料理研究家 土井善晴 マダヤ線 タイヤーゼィ マダヤ線 オーボー© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」 メイキング ① 二つのOM-1

    4月25日からOM SYSTEM GALLERYで開催予定の、個展の準備が佳境に入りつつある。1980年代、当然銀塩フイルムでの記録はオリンパスの一眼レフ、OM-1とズイコーレンズによるものであり、オリンパスルーツのギャラリーで開催出来るのは、遂に収まるところに収まったかと感慨深い。OM SYSTEMさんのギャラリースタッフは4年前の個展「MYANMMAR RAILSIDE STORY」当時とあまり変わらず、旧知ではある。2年前、最新デジタル機材「OM-1」が発...

  • 奥会津小正月 雪はありやなしや その12 線路際の祈り

    福島県 柳津町 2024年1月「どんど焼き」の起源は平安時代の悪魔祓いとも、もっと古代の五穀豊穣の儀式とも、諸説ある。時代は下って、正月のしめ飾りや、破魔矢、願掛けダルマなど、用は済んでもさすがに邪険に扱えないものを、安心して処分する実用性も備えたのかもしれない。それても営々と行事を続けさせたものは、空を焦がすような炎に「神性」を感じ、何かを祈り託したい庶民の心根でもあるに違いない。今年...

  • 奥会津小正月 雪はありやなしや その11 風が止まる

    只見線 会津塩沢 2024年1月この区間、冬場なら実質撮影可能なのは2往復という寂しさだ。思い出したような通過列車に、風が止む。雑誌の車中泊特集に、拙写真集が「車中の一夜に読むべき本」として紹介されたが。今回持ち込んだ本は沢木耕太郎さんのフォト・エッセイ、「旅の窓」。見知らぬ土地で徒然に撮られたスナップと小文が対になっている。旅心の微かな揺らぎを濃縮して閉じ込めた写真と文字。眉間に皺を寄せて長...

  • 奥会津小正月 雪はありやなしや その10 雪の華

    只見線 会津水沼 2024年1月明日は豪雪だの大荒れだの、降る降る詐欺がぁ!と怒っていたら、それなりに降って白い花が咲いた。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 奥会津小正月 雪はありやなしや その9 森に分け入る

    只見線 会津越川 2024年1月閑とした森をゆく。 ちょっと気に入った場所になった。いや、開けているのは東側方向、此処に朝陽が差し込んだらとか。脳内シュミレーションを始めると、また此処に立たずにはいられない。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 奥会津小正月 雪はありやなしや その8 朝な夕なに

    只見線 会津越川 2024年1月家のすぐ裏手を走る線路の響きは、朝な夕なの時も告げたに違いない。 今それを聴く人は。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 奥会津小正月 雪はありやなしや その7 大志のサイノカミ

    只見線 会津中川 2024年1月会津中川駅近く、大志集落のサイノカミは鎮守の境内で執り行われる。 今日は1月15日、本来の小正月だ。ここも例年に比べ極端な少雪だけれど、立派な櫓が立った。 線路は神社の左上を通る。点火時間は19:00ながら、 19:08会津川口発の434Dの通過とリンクのお願い済みと聞いている。 しかし。日が落ちると雪は激しさを増す。 どうやら只見方面の積雪が多いらしい。刻々と遅延が進んでゆく434D...

  • 奥会津小正月 雪はありやなしや その6 細雪

    只見線 早戸 2024年1月細雪が降っては止み、止んでは降る一日だ。それでも木々が白く化粧するのは、この地方の重く粘り気のある雪故だろう。無彩色の冬景色にステンレスの地肌は様にならない。適度な彩りが加わった車両が時折顔を見せるのは有難い。 会津中川© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 奥会津小正月 雪はありやなしや その5 雪晴れの朝

    只見線 会津塩沢 2024年1月雪晴れの朝。 蒲生岳も微笑むようだ。防雪林の木立からは絶え間なく雪が落ちる。静寂の中に光のシャワー。 只見蒲生岳は見る方向からで随分山容が変わる。一番奇特な佇まいはここ只見側からだろう。午前の列車が終わったら夕方近くまで無いのだから、微睡に任せてのんびり。 只見© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 奥会津小正月 雪はありやなしや その4 柳津のサイノカミ

    只見線 会津柳津 2024年1月時計の針を30分巻き戻す。 今夜はサイノカミのハシゴというウルトラC。柳津は一王町集落のサイノカミは事前に話が出来ていて、背後の431D通過に合わせて点火という芸をお願いしてある。いや、どうやらそれとは関係ないところで「18時点火」が決まっていたようなのだが、会津柳津駅発車は17:58。郷戸に向かう列車が月光寺奥の鉄橋を渡り、背後の鉄橋上でビンゴな邂逅のタイミングか。柳津近辺...

  • 奥会津小正月 雪はありやなしや その3 郷戸のサイノカミ

    只見線 郷戸 2024年1月ここでは通過列車とのコラボは関係ない。 30分近く前に通り過ぎた後に火が入った。終日天気が良かったので稲藁も適度に乾燥していたのだろう。 炎は高く上がって壮観な眺めだ。炎に紅く照らされた人々を見れば、今立っている場所を大勢の降車客が家路を辿る、半世紀前の写真に繋がる。「小正月」とは本来1月15日。 曜日は関係ない。厳格にその日付を守る集落もあるが、人が集まり易いからという...

  • 奥会津小正月 雪はありやなしや その2 柱が立たぬ

    只見線 郷戸 2024年1月2020年はもっと少なかったというが、記録的少雪である。もっともキレイな雪景色が見たいというのは雪国の現実を知らない者のエゴでもある。 雪下ろしなどの重労働から解放されるなら少ないに越したことも無いのだ。しかし正月のしめ飾りなどを焚き上げる、無病息災の神事を執り行うとなるとそれはそれで困るらしい。サイノカミの「櫓」は、竹を使って円錐形になるよう骨組みを作り、そらに稲藁を...

  • 奥会津小正月 雪はありやなしや その1 雪里の家

    只見線 会津横田 2024年1月会津横田駅近くの大振りな農家が気になっている。特徴的なのは二階に引き戸があることだろう。 窓なら分かる。 しかし「戸」とは。本来豪雪の地である。 一階が雪に埋まった場合に、ここが出入り口になるのではないか。家の構えからして大家族が暮らしていたのだろう。 そしてここは雪と共生するための砦だったのもしれない。降り続く雪がようやく止んだ朝。 すっかり玄関になった引き戸を...

  • 写真を売る

    日中線 熱塩 1984年昨年末開催した吉祥寺の書店での写真展で、生まれて初めて自分の写真を売るという体験をした。もともと展示中のパネルを売ってみたらという店主の提案もあって、まさか売れるものとも思えず冗談半分のつもりで値段を付けたもの。あにはからんや売れた。写真集にも掲載されている写真のうち3枚。 どれというのはご想像にお任せするが、うち1枚はこの熱塩の夜の写真である。もっとも展示パネルそのも...

  • 信濃平好日

    飯山線 信濃平 2019年こういうのを新手のデコボコ編成と言うのだろうか。まあいいか。 Don't say 4&5.信濃平はこんなにお天気なんだから。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 吊り掛けの響き

    弘南鉄道 松木平 1982年家路につく人々を乗せて、雪原に響く吊り掛けモーター。当時の弘南鉄道は国鉄・私鉄取り交ぜて旧型電車の宝庫だった。小洒落たCIロゴとは別に今も生き残っているらしい、いかめしい社章が良く似合う。夕焼け空に小さくなれば、岩木山麓に夜の帳が降りて来る。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 鉄道会社くらいまでお金回ってくるのかなって

    のと鉄道 西岸 2022年「ただもう本当に・・鉄道の復興もできればいいなとは思うんですけど、思った以上の被害なんです。被害状況も僕らが目に見えるあたりしかわからないんです。これから全部見回して、うちは上下分離方式でやってるんで、持ち主の会社さんがまずやるかやらないかという話になってくると思うし、それで仮にやるって言っても、今度そこに自治体がGOを出すか出さないか、という話にもなって出てくると思...

  • 炭鉱客車

    三菱石炭鉱業鉄道線 南大夕張 スハニ6車内 1984年ヤマからマチへ、今日最後に向かう列車は白熱灯を灯して発車を待っていた。妻面には「通学生に次ぐ。座席シートを破ったり切り裂いたりした場合、刑法第261条、鉄道法36条その他に則り厳重に処分・・・」なる、宮脇俊三さんをして「ちかごろ珍しい高姿勢な」と述懐せしめた掲示が貼ってある。ヤマの荒っぽい気風なのか男子高校生のガン飛ばしにあって、女子高校生の...

  • 沈黙

    只見線 入広瀬 2018年変わらぬ往来を、山は無言で見下ろしている。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 荒ぶる天地に

    のと鉄道 能登中島 2022年朝は驚くほど多い高校生がホームを埋め、夕べは鏡のように凪いだ海を落陽が染めた。穏やかに繰り返されていた日常。七尾、穴水、珠洲、輪島。 初夏の1日をもってしても能登半島は長い道のりだった。次に来る時はゆったりと。 車窓に見送るばかりだった素朴な家並みがテレビの映像と重なる。 輪島市 白米の千枚田 2022年山海の神が鎮まらんことを。 天の神は雨雪をその懐に留めるよ...

  • ミッドナイト・エクスプレス

    今月末にもOMSYSTEMさんから、写真展開催に向けたパブリシティ用の写真やらコメントやらを求められると思うし、本気を出して展示の構想と準備を始めなければならない。昨年は12月の声を聞くまで写真集絡みで走り詰めだったし、12月一杯はリフレッシュ期間としてボーと過ごそうと決めていた。年末の新潟に福島に、しんしんと降る雪と聞いても動じなかった!そのぐうたら生活の折に手に取ったのが、沢木耕太郎さんの「深夜特急ノート...

  • お正月を写そう!

    昭和の人間としては(いや平成に入ったって普通に流れていたが)正月に何かが足りぬとふと思うのは、「お正月を写そう! フジカラーで写そう!」の富士フイルムCMだろう。 「キレイな晴れ着を写そう!」は、仕事始めのオフィスにOLが競って振袖でやって来た、80年代の牧歌的な会社慣行を連想する。1枚の写真を残すにもフイルムに現像に少なくないコストを要した時代、記念写真を撮るは庶民にとって正にハレの行事だったし、お...

  • 明けましておめでとうございます。

    大洗海岸 神磯明けましておめでとうございます。皆様にとって実り多き年になりますよう。思い切りトラディショナルな絵柄にしてみました。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • よいお年を

    只見線 会津坂下 これが本年最後の更新になります。今年を振り返って最大のトピックスは、やはり初の写真集の発刊でした。初めてのことでおろおろと戸惑うことも多ければ、次第に出来上がってゆくそれは積年の夢がかたちにという、心躍る時間でもありました。出来れば出来たで旬は短い書籍にあって、一人でも多くの目に触れるよう、精一杯のプロモーションに忙殺されるうちに年の瀬を迎えました。安くはない本をご購入いた...

  • フェイルセーフ

    津軽鉄道 芦野公園 2020年先般ニュースになった、大井川鐡道のEL列車における連結器が走行中に外れるという事件は、昨今滅多に起こらない、裏返せば大井川鐡道のそれがいかに博物館的な列車であるかを示すもの。国交省まで調査に乗り出すのは、発生確率はともかく、それが重大事故とされる鉄道の伝統を受け継ぐものだろう。機関車が無動力の客車を牽引する列車で連結器が外れたらどうなるか。良くて置いてけぼり、上り...

  • 音もなく

    只見線 上条 2020年守門のアメダスの積雪深は早や90cm。 風は静穏と。音もなく降り続く雪。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • Merry Christmas

    ウイーン シュテファン大聖堂I wish you Merry Christmas.第一次大戦中の独英最前線で実際にあったという「一夜限りのクリスマス休戦」は、国家間の公式合意などではなく、鉄条網を隔てて向かい合った、両軍一兵卒の自発的行動だったという事実に人間の可能性を見る。今この時も血が流れ続ける世界に。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 寒波

    花輪線 北森 2023年暖冬の噂も高かったこの冬、列島が震え上がるような寒波もやって来たようだ。夏は夏らしく、冬は冬らしく。 写真屋としては普段通りの姿でやって来る季節が一番有難い。岩手山麓の朝は典型的な放射冷却、氷点下11℃の冷え込みになった。窓ガラスがバリンと音を立てそうな通勤通学列車が行く。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 海街diary

    鎌倉 2023年12月在職中の友人がボランティアガイドをしている、映画「海街diary」の撮影地散策ツアーで鎌倉へ。 お天気最高、紅葉はまだ残っています。結局映画のシーンとしては最終盤に出て来る「衣張山」だけなんだけど、鎌倉の街と湘南の海、彼方に富士山は絶景。 杉本寺 衣張山頂綾瀬はるか「お父さんのバカヤロー」。 広瀬すず「お母さんのバカヤロー」。 江ノ島電鉄 鎌倉高校前国際観光地 「スラム...

  • 閉塞と信号現示

    津軽鉄道 金木 2013年津軽鉄道と言えば本邦最後の腕木式信号機使用路線である。構内の外れまで電柱が並んでいるのは、シグナルに明りを灯す為と分かる。言うまでもないが、これは五所川原側に立つ場内信号機を裏側から撮ったものだ。同鉄道は津軽五所川原-金木間がタブレット閉塞、金木-津軽中里間はスタフ閉塞を採用している。そして金木駅の上下及び五所川原駅に現存する信号機は全て場内信号機である。長らく単線の...

  • 窓辺から

    五能線 陸奥黒崎 1983年本を出してから、講演やらインタビューやら自分の写真について語る機会が多くなった。写真撮影という作業は多分に内面的かつ独りよがりなもので、意図を問われて力説してもそれが何処まで相手に届いているか不安はある。実は大した意図も無く、ただ目の前を流れる景色に素直だっただけの写真の方が余程多いというのも事実。「皆さんが旅の徒然に確かに見たけれど写真には残さなかった、そんな記憶...

  • 長い夜が始まる

    只見線 魚沼田中 2020年少し融けた駅前の雪が靴音を鳴らす。踏切も静かになれば、駅の長い夜が始まる。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 冬日

    いすみ鉄道 西畑 2017年師走も末となれば、房総もすっかり冬景色である。弱い冬日が照らす枯野に、排気煙が吹き上がる。9月の豪雨被害から長期運休が続くこの区間に、再び轍は響くのか。 総元© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 2023年大反省会 議題は「中田翔をどうしてくれようか」。

    高千穂線 1988年 写真集 「旅のたまゆら 1981-1988」 「夏の光」よりある方からのご指摘で、この写真の先頭にいる野球少年は「後の中田翔ではないか」。思わずまじまじ見れば確かに似ている気はする。 しかし、この写真は1988年の撮影。 中田翔はまだ生まれていないから残念。 串カツのタレは当然「味噌」である。神田のドラゴンズファンの店「ごはち亭」で、「2023年反省会」に参加。2年連続最下位じゃあ...

  • clean up

    静岡県 松崎町 重文岩科学校 鏝絵 2014年いつの間にやらの師走を迎えて今年を振り返れば。写真集制作の追い込みから始まって、出れば出たで人目についてナンボのものだから、繋がる話なら全て断らずに受けて来たこともあって、ちょっと疲れたなというところ。 それが当たり前の業界人ならともかく、全てが初めての体験だからね。画像トーンカーブの微妙な上げ下げとか、文中の言葉が今更にぐるぐる回って、まん...

  • 魚沼の里

    只見線 越後広瀬 2019年他人に見に来いという割に、風太郎はあまり「鉄道の写真展」を見に行かないのは汗顔の至りなのだが。先月の池袋、風太郎出展の「夜明けの入広瀬のヨンマル」の写真を凝視していた小竹さんから、案内ハガキをバンと手渡されるは、「見るように。」ということですね。 銀座で開催中、ズバリ「魚沼を駆け抜けたヨンマル」。新宿ニコンの吉永陽一さん、銀座キャノンの「鉄道ファンフォトコン」、そ...

  • ダイヤグラム

    蒲原鉄道 大蒲原 1983年 写真集 「旅のたまゆら 1981-1988」 「蒲原の里」より「へぇ東京から。それはご苦労様なことで。」人生をダイヤグラムに例えるなら、人との出会いは上下列車の交換や離合のようなもの、と思う。星の数ほどのそれにあって旅先での出会いは、生涯二度と交わることのないダイヤグラムの奇跡なのだろう。結局3週間に渡った「旅の書店」でのミニ写真展は本日終了。こっちは知らないけど相手は...

  • 里を暖める

    小湊鉄道 上総大久保 2015年冬が遅い房総とあっても、夜明け前の寒気はじわりと身に沁みる。待ちに待った朝陽の暖かさ。 そしてJUST ON TIMEの始発列車よ。吉祥寺「街々書林」の写真展は12/3(日)が最終日となります。 なお12/2(土)は16:00に閉店です。ご注意下さい。街々書林HP© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 音の風景

    蒲原鉄道 1983年左右に激しくローリングする床に足を踏ん張って、通り過ぎてゆく雪野を撮る。車内に満ちる走行音が蘇れば、隙間風の寒さと濡れたつま先の冷たさもまた。ご来展者のなかに「鉄道の音風景」というユーチューバーの方がいらして、いわゆる「音鉄さん」である。蒲原鉄道最末期にデンスケを肩に録りまくったという。 二人で記憶を照合すると、どうも現地ですれ違っていた可能性がある。厚い雪に高音域を吸わ...

  • 玲瓏な朝

    飯山線 替佐 2021年地面を白く覆った霜が七色の光の粒に変わる。千曲の畔に、玲瓏な朝がやって来た。吉祥寺「街々書林」は月曜火曜定休です。 また11/29(水)及び12/2(土)は16:00に閉店です。ご注意下さい。街々書林HP不在中のご芳名カードを整理していたら、精巧過ぎる1/80スケール・レイアウトセクションの制作にかけては超大御所のお名前も発見して仰天。是非お会いしてお話したかったなあ。 しかし拙作のセクション...

  • 別府のバケット

    別府鉄道 別府港 1981年超貴重なバケットカーをちゃんと撮った写真が一枚も無く、訳の分からない構図の写真しかないのは、馬鹿野郎!と、40年前の自分の頭をパッコーンと叩きたくなる。兵庫県の肥料会社が自社製品を積みだす目的で敷いた貨物専用鉄道に近く、人間は申し訳程度にしか運んでいなかった。駅舎内で一服でも付けていた乗務員が仕事に戻るのだろうか。殺風景な港の片隅の、何の変哲もない昼下がりである。...

  • 逝く秋のラストショット

    深名線 撮影地不詳 1988年人の気配すら感じられない山河に秋の終りが近付いている。この頃車移動が常態化していたこともあって、撮影地が思い出せない。 多分、幌加内の近辺と思う。フイルムはコダクローム200(PKL)。 ISO200は救世主、高感度であってもコダクロームの看板を掲げる以上、その尖鋭度は・・と期待したのは甘かった。 キハが粒子に埋もれそうなのを見て、このロングショットをノーマルコダクロームで捉え...

  • 500km = 1年 説

    五能線 五所川原 1983年 写真集 「旅のたまゆら 1981-1988」 「通学列車」より何度も出している写真だけど、ご来展者のなかで「500km = 1年 説」を開陳される方の話が面白かったので。流行が伝播するにあたり、500km進むのに1年掛かるという。「聖子ちゃんカット」は松田聖子のシンボルのように言われるが、彼女がその髪型にしていたのは1980~1981年の2年間のみ、1982年1月の「赤いスィートピー」からバッサ...

  • 軒打つ音

    富山地方鉄道 萩生 2015年夜明け前。 軒を叩き続ける雨。地元の中学校が統合され、通学生が急増するのに伴い、築100年を目前にこの駅舎は取り壊され新築された。もはや「定期券を拝見」することもなく、ICセンサーの音が響いているのだろうか。盛り過ぎだったかという西荻窪の講演会、お陰様で無事に終了しました。ご来臨頂いたブログ読者の方、打ち上げまでお付き合い頂き有難うございました。 やはり残るもの...

  • 記憶を繋ぐ

    「旅の書店・街々書林」は、本を売りに行かなきゃいけないのに何故か買って帰るという、罪なお店である。「蘇る記憶Ⅲ」は、手に取って数ページめくるなり、むうと唸って速攻レジ行きという次第だ。 税込1223円と涙が出そうな良心価格もあって。なにより表紙が日中線・会津加納、C11と共にホッパーがあった最後の時代じゃないか。店主がニヤリとするのは、「東京じゃまず出会わない本」。 最近福島地方を旅した際に、地元書店の店頭...

  • 氷雨

    名寄本線 中興部 1988年 写真集 「旅のたまゆら 1981-1988」 「最後の日々」より到着したのは珍しいキハ24。 車両にあまり関心が無い風太郎も、裾絞りが無いヨンマルのような独特なフォルムは印象に残っている。氷のように冷たい雨が降る、名寄本線最後の秋。吉祥寺・旅の書店「街々書林」で写真展が始まりました。 平日にも関わらず大勢の方とお話し出来ました。ロクに口を利いたことも無かった、サラリ...

  • 2人文化祭

    21時の吉祥寺です。 本屋さんギャラリーの準備、5面あるうち3面しか完成していません。ニコンやオリンパスなどカメラメーカーギャラリーだとプロの設営業者がやってくれて、見物していればいいだけなんだけど、ここでは店主と一緒に2人文化祭状態です。下手すりゃ日付が変わると無言の釘打ち。23時を大きく回って何とか終了しました。やれやれ。今週水曜から。街々書林HP今野書店イベントガイド© 2011 風太郎のPな日々 All righ...

  • 複線でGO!

    銀座に山の写真展を見に行く。作者の大野さんは風太郎の地元の中学校の同級生で、その頃はあまり付き合いは無かったものの、同窓会で写真集の話をしたら、「ご同業ですか。」と互いに驚いたもの。 ジェットエンジンの開発まで関わったという理系エンジニアの勤め人の傍ら、ヨーロッパ・アルプス、特にモンブランに魅せられ、通う事50回を数えるという。写真展開催・写真集刊行も数回、まさに複線人生の結晶でもある。今回は山に挑...

  • アートの秋。 イベントの秋。

    アートの秋。 イベントの秋。 池袋の次が控えております。 吉祥寺にある「街々書林」併設のギャラリーで11/15より11/26まで、ミニ写真展 「旅のたまゆら 1981-1988」を開催します。同店は「旅に特化した書店」を目指しており、店主と意気投合のため。 ミニとはいえ、ぎゅうと詰め込んだらA1~A3写真で点数40超え、見応えは作りました。なお物品の展示スペースもあるので、風太郎所蔵の鉄道グッズやら模型まで登場して「たまゆら...

  • 秋霖

    蒲原鉄道 高松 1983年 写真集 「旅のたまゆら 1981-1988」 「蒲原の里」よりそぼ降る秋雨。晴れの日も雨の日も小さな駅はそこに在って、人々を迎えた。西荻窪駅前の「今野書店」様でトークイベントを開催します。撮影の旅のこぼれ話、1980年代という時代への想い、日本の片隅のローカル線への愛と交通政策への疑問。写真集のサイドストーリーとして思いのたけを語りたいと思います。 お相手は大木茂...

  • 愛でる

    大井川鐡道 田野口 2021年不通状態が長く続く大井川鐡道。最近川根温泉笹間渡まで何とか開通させて、「SLが鉄橋を渡る風景」は辛うじて取り戻したようだが、観光列車はともかく、生活列車の大幅削減、限界ダイヤ振りには驚くばかりだ。ましてや今日も明日も、絶対に列車が来ない駅は。故郷の駅を愛でる人々のこころざしは、何が受け止めてくれるのだろう。開催中の「鉄道アートサロン写真展」から、風太郎のハートにピ...

  • 町から戻る

    磐越西線 徳沢 1987年町からの列車が着いた。商いの荷は軽くなっただろうか。「鉄道アートサロン写真展」行ってきました。 端から大入りは安定の鉄系写真人気。プリントは、◎です。ターゲットプリントそのままですから文句なし。しかし周囲を圧する1960~1970代からのタイムスリップ感が凄い。 これは2019年、デジタルテクノロジーの産物ですからね。この状況下でのスカートの短さに驚くオバチャン多し。 「聖子ちゃん...

  • 限界点

    只見線 入広瀬 2019年実際写真展にご来臨頂ける方もいらっしゃるだろうから、ハガキの写真について。只見線入広瀬駅6時31分、上り始発列車である。 払暁の中、通学の高校生が何処からか集まって来る。日付は1月18日。 一番夜明けが遅いのは新潟地方では元旦前後だが、そこは学校が冬休みだから色気が無いのだ。冬休みを外して、暗過ぎず明る過ぎずの絶妙の時間帯で撮れるチャンスは2回ある。 この時期と冬至前後だ。し...

  • 谷間のコントラスト

    大糸線 南小谷 2018年切り立った峻岳が作る谷間を走るような線路に、光が回る時間は短い。翳が大きく落ちる、その前に。風太郎も一枚出展しています。お時間がありましたらどうぞ。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 小春日

    五能線 駅名不詳 1989年好きな写真なのだが残念ながら撮影年が1989年、しかもピンが甘く構図もなんだかなあ。トドメは何処の駅か分からないこと。 驫木と思い込んでいたが窓の位置が違う。風合瀬の可能性がある。そんなことで拙写真集からは落選した。利用客も疎らな無人駅にも、しばしの暖を採るストーブが燃えていた。小春日の日差しが、小さな駅舎を柔らかく照らしている。© 2011 風太郎のPな日々 All rights re...

  • 「We」の時代 ②

    ストーブを囲む待合室、皆で汽車のダイヤを確認する。 廣田尚敬 「フォト・ドキュメント 終曲」 (鉄道ジャーナル1976年4月号増刊) より( 前回からの続き )ある人は言う。 「SLブームとは男のDISCOVER JAPANだったのさ」。1970年代前半の国鉄キャンペーン「DISCOVER JAPAN」は、その広告ヴィジュアルが何より雄弁に語る通り、「アンノン族」を中核としたファッショナブルな「女性」こそがターゲットだったの...

  • 「We」の時代 ①

    廣田尚敬 「フォト・ドキュメント 終曲」 (鉄道ジャーナル1976年4月号増刊) より噂を聞いて、是非全編を見たくなった。「鉄道ジャーナル1976年4月増刊号」に掲載された、廣田尚敬さんによるフォト・ドキュメント「終曲」である。幸いネット古本屋に適価で出ているのを見て、これもご縁と入手したもの。1975年12月。 国鉄線上から蒸気機関車牽引の客車列車・貨物列車が相次いで消えた冬。 終焉の数日間を追ったドキュメン...

  • 夜の始まりに

    津軽鉄道 金木 2014年この写真も10年前になろうとしているか。東奥日報に掲載してもらった1984年の写真とほぼ同じ場所で撮っている。 それから数えれば30年後。景色はあまり変わらない。 変わったのは誰も乗らない、誰も降りないことだ。もともと横位置の写真だったけれど、Facebookに出したら随分評判が良く、受け答えしているうちにトリミングを変えたくなった。 ごめんねFacebookの皆さん。一瞬迷ったけど駅長にピ...

  • 秋冷

    只見線 入広瀬 2018年前夜までの湿度の蓄積、夜明けの冷え込み、無風 etc.多分来る、きっと来るという、祈り以前に勝負は付いている。© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村...

  • 山線混迷

    函館本線 小沢 2015年北海道新幹線の開通と同時に廃止が既成事実になっていた、函館本線長万部~小樽間(山線)の今後が混迷を深めているらしい。さっさと廃止にして、生活の足云々を言うならバスが代行するからねと、沿線自治体もシャンシャン手拍子で進めていたらしいが、代行バス会社として名指しされていた「北海道中央バス」が、「聞いていないし何の承諾もしていない」と。バス運転士の高齢化による人手不足は地...

  • 山静まる

    花輪線 横間 2019年狂乱猛暑の夏も気付けば嘘のように去っていった。静寂の山懐は、人知れず秋の装いを始めているのだろう。青森の地方紙「東奥日報」が書評を書いてくれた。 文中にもあるように「青森」は拙写真集がだいぶ偏重している場所だから、その地元の人々の目に触れるなら別の感慨もある。 共同通信の配信と併せ既に全国20紙以上に書評が載っているようだ。かつて旅した日本の隅々に本が行き渡りますように。...

  • 孤影

    山陰本線 宇田郷 2022年一両きりの気動車の車窓から、この落陽を見詰める人はどれほどいるのだろうか。先般「軽便鉄道模型祭」でよく見ないまま衝動買いした「女子高生の行列」が、皆ミニスカートでけしからんと憤慨したのは既報の通りだが、意地になったスカートの延長工事が完成した。ポリパテを盛ったが、大相撲の化粧まわしみたいになったり苦戦したものの、造形自体は動きがあって悪くないんだな。問題はスカート...

  • なんかいつもと違うにゃ ④

    上田電鉄 別所温泉 モハ5252 (静態保存) 2023年9月「大正ロマン」のように言われるがこの電車は昭和2年製である。40年前に来たときはコレが運用に入っていなかった。 多分上田原の車庫で昼寝していたのだろう。1/80模型はほぼ完成している。 しかし最後のフイニッシュに至っていないのは、チャームポイントである「丸窓」の奥にある3本の真鍮ガードをどうしても再現したいから。0.3mm線でも太過ぎるのだ。 初め...

  • なんかいつもと違うにゃ ③

    上田電鉄 別所温泉 2023年9月宿からゆるい坂道を下りてゆくと別所温泉駅。かつては屋号を染め抜いた法被姿の番頭さんが、幟を手に駅前を埋めて温泉客を出迎えたのだろうか。その昔国鉄線から見放された温泉場が、しからばと出資を募り敷いた「温泉電車」は、日本中津々浦々を走っていた。その残り香を伝える数少ない場所だろう。旅館の図書室で読んだ別所線物語に出て来る、勤続40年のベテラン駅長が面白い。ここの...

  • なんかいつもと違うにゃ ②

    別所温泉 2023年9月言わずと知れた上田交通、いや上田電鉄の終着にやって来ました。40年前に撮りに来たときは日帰りのいい加減なもの、温泉旅館に泊まるなんて夢でも想像出来なかったなあ。時を経て忘れ物を取りに戻った感じ。大正時代に建てられ、今や文化財というこの旅館は、広い敷地に木造2階建ての客室棟が散在し、キュッキュッと鳴る飴色の渡り廊下が縦横に結ぶ。駅から徒歩5分の場所にこんな別世界があったとは...

  • なんかいつもと違うにゃ ①

    旧軽井沢 2023年9月カミさんの接待旅行に出発。基本的に風太郎は「食」に関して何の趣味も無い。というより食の趣味なんぞにかまけていたらマトモな写真が撮れるかとは確信を持っている。写真を撮るとはつとに忙しいものなのだ。 ぼっちキャンプ張りの自炊も、ものぐさだし無理。だからセブンイレブンの弁当はほぼ網羅しているが。いつもと違うにゃ。軽井沢はさすがに涼しいの。 万座温泉かつての「草軽」の道を通...

  • 軽便鉄道模型祭

    軽便鉄道模型祭 2023年10月人形町の軽便鉄道模型祭に今年も。出展者も来場者も、どっちでもいいから拙写真集を買った人、手を挙げて! 1,2,3,4・・・と数えられるのは、この一日に趣味界の重鎮が集結しているのは確か。書評を書いて頂いた「鉄道模型趣味」の名取編集長にご挨拶できたのも良かった。最近は1/48のナローがじわじわ浸透しているんだね。 大スケールな分、「鉄道を巡る空気感」の緻密な再現力が...

  • 初秋流れ雲 その9 虫の声

    只見線 越後広瀬 2023年9月下り列車はパラパラと高校生を下ろすと、軽い轍を響かせて遠ざかる。夕闇が迫る叢から虫の声が沸き上がる。( 初秋流れ雲 おわり )© 2011 風太郎のPな日々 All rights reservedにほんブログ村風太郎初の写真集 「旅のたまゆら 1981-1988」 発売中写真集「旅のたまゆら 1981-1988」 SPECIAL WEB SITEはこちらB4変型判 256mm×256mm×20mm収録写真153点 本文184ページオールモ...

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