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Mac de Ragna https://macderagna.jugem.jp/

 ラグナロクオンラインの二次創作小説を掲載中。面白さ、カッコ良さにはちょっと自信が!

 他にドット絵加工、『Macintosh(マッキントッシュ)』でラグナロクオンラインをプレイする方法について、少し書いてます。  2010年12月、RO公式サイトにて『お勧めサイト』に選ばれました!

sizuru
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松山市
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宇和島市
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2010/12/24

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  • 第十六話「The heart of Ymir」(58)

    ひどく音割れした大統領の演説は、しかしシュバツルバルトの風に乗り、カプラ嬢たちが陣取るミネタ岩塊まで届いた。 「……皆、聞こえましたか」 騎乗したグラリスNo10・長身のG10ロードナイトがつぶやく。それは仲間

  • 第十六話「The heart of Ymir」(57)

    ごぅぅ……ぅぉおおおお!!!!  双頭戦車『バドン』が、一瞬だけ速度を落として回頭。直後、再び加速して走り出した。 目指すはセージキャッスル。 シュバルツバルト共和国首都・空中都市ジュノーを構成する三

  • ごめんなさいデス

    咲鬼デス。  中の人が「正月疲れで何も考えられない」と申しておりますデス。  今週の更新はお休みさせていただきますデス。 

  • RO漫才めんてです・りたーんず!

    親方(50歳♂←重要)の身体に異変が!? 病院に駆け込んだ親方を待つ過酷(笑)な運命とは?! お伝えするのは咲鬼(さき)と無代(むだい)のあのコンビ! めんてです・りたーんず!! 咲鬼「さあ! 今週もめんてデスよ無代さん!

  • 第十六話「The heart of Ymir」(56)

    「『カプラの諸君! 橋を守ってくれ!』」 シュバルツバルト共和国大統領カール・テオドール・ワイエルシュトラウスの声が拡声器越しに響く。 この国における『大統領』という存在が、他国の王様や殿様や教皇様と決定的に違う点は、しょっちゅう国民の前

  • 第十六話「The heart of Ymir」(55)

    「カプラ・グラリスの栄光を恐れぬならば、かかって参れ!」 グラリスNo10・長身のG10ロードナイトが掲げた大剣が、空中都市に光を放つ。 「……御見事!」 無代は、腹の底から感嘆の声を上げた。 戦車『バドン』の

  • ROコラボのお知らせ

    ウチのRO小説に、チーム・グラリスNo9、義足のG9パラディンのキャラをお貸しいただいている『ろな』さん(user/746692)とコラボ。RO世界を舞台に3姉妹×3兄弟を主人公とする冒険譚を作ることに。 3兄弟長男

  • 第十六話「The heart of Ymir」(54)

    だん、だん、だん! 広げた片羽根を前へ、もう片羽根を後ろへ高く構えたまま、片足の騎鳥グレイシャが石畳を跳ね進む。 「カプラ社を乗っ取り、我らカプラ嬢を空へと幽閉した! その罪! 」 だん! グレイシャの羽根が前後に入れ交わり、同

  • 第十六話「The heart of Ymir」(53)

    「遠からんものは音に聞け! 近くば寄って目にも見よ!」 長身のグラリスNo10・G10ロードナイトの大音声が、ジュノーの空中都市を鮮やかに切り取った。 その声が切り取った空間、それこそは彼女が認めた『戦さ場』であり、その声を後ろに聞く者は

  • 第十六話「The heart of Ymir」(52)

    「フィザリス!!」 「グレイシャ!!」 グラリスNo9・義足のG9パラディンと、同じく長身のG10ロードナイトが、同時に愛鳥の名を叫んだ。 漆黒の羽を持つ、ひときわ巨大な騎鳥がG9の『フィザリス』。 世にも稀な青い羽をなびかせるのがG10

  • 第十六話「The heart of Ymir」(51)

    わっ! と、歓声が上がったのは、だが一瞬のことだった。 無代たちによる戦車の砲撃で遠ざけられたとはいえ、飛空戦艦『セロ』はいまだ健在。空中都市内にも敵が展開している。 のんびりしている暇はない。 「『カプラ嬢、上陸手順に従って行動! &h

  • 第十六話「The heart of Ymir」(50)

    「ミネタ!」 グラリスNo2、G2ハイウィザードが叫ぶ。 飛行船『マグフォード』が、自らのアンカーの鎖に引かれ、ちょうど砲丸投げの選手が振り回す砲丸のように大きな楕円軌道を描きながら、空中都市の上空を飛ぶ。 高度がさらに下がる。 がしゃ

  • 第十六話「The heart of Ymir」(49)

      ばきん! がつん! !!!!  飛行船『マグフォード』、その最大の特徴である左右二つの気嚢と、船体をつなぐ連結機構が次々に折れ、あるいはちぎれて空中に散っていく。圧倒的な戦力を誇る飛空戦艦『セロ』との戦いで、ほとん

  • 第十六話「The heart of Ymir」(48)

    「右主砲、撃(て)ぇ!」  どむーん!!  双頭戦車『バドン』が備える2門の主砲、その片方が火を吹く。 「続いて左主砲……撃ぇ!」 シュバルツバルト共和国大統領、今は『バドン』の戦車長におさ

  • 第十六話「The heart of Ymir」(47)

    「灰雷(ハイライ)ーっ!」 グラリスNo1・神眼のG1スナイパーが、愛鷹の名を叫んだ。 武装鷹(アームドホーク)・灰雷。 最後に『彼女』を見たのは浮遊岩塊『イトカワ』に拉致される前。その時と比べれば、全身をガチガチの対物攻撃装備で固めた今

  • 第十六話「The heart of Ymir」(46)

    ばあっ! 猛烈な閃光が飛行船『マグフォード』を照らし、そびえ立つ空中都市の壁面に再び巨大な影を投影する。 ホムンクルス・ギガンテス『ジギタリス』が爆発した。その巨体を張り付かせていた飛空戦艦『セロ』もろとも自爆したのだ。 自らの体内に蓄

  • 第十六話「The heart of Ymir」(45)

    Baaaaa!!!   ホムンクルス・ギガンテス『ジギタリス』の陵辱が続く一方で、 「はい右、もーちょい右でやんすー♪」 「イヤーッ!」 「はい、行き過ぎ行き過ぎ」 「ヤッ!」 「おっけーでやんす♪」 「ありがとう。

  • 第十六話「The heart of Ymir」(44)

      bbbbBBBaaaaaAAAAAAoooooOOOOO!!!!!!  ホムンクルス・ギガンテス『ジギタリス』が吠える。 『キツネノテブクロ』という可愛らしい和名を裏切る猛毒草、その名を与えられた人造生命体が、飛空戦

  • 第十六話「The heart of Ymir」(43)

    「上昇、開始!」 グラリスNo3、月神のG3プロフェッサーが指示を下す。  ふぉぉぉ!!  飛行船『マグフォード』の2つの気嚢が柔らかく、だが力強い音を吹き上げる。『錬金式噴射推進機構(アルケミカル・ロケットエンジン)

  • 第十六話「The heart of Ymir」(42)

    「『マグフォード』、降下用意」 グラリスNo3、月神のG3プロフェッサーが伝声管を通じ、飛行船の艦橋へと指示を送る。 「『降下用意、了解』」 同じく伝声管越しに指示を反復してきたのは、操縦桿を握る副長アレン・リーデルだ。 飛行船『マグフォ

  • 第十六話「The heart of Ymir」(41)

    「G11、銃を」 グラリスNo3、月神のG3プロフェッサーが指示を出す。 「あいさ」 巨銃エクソダスジョーカーXIIIを構え直したのはグラリスNo11、双銃のG11ガンスリンガーだ。 「G1、『セロ』はどこさ?」 「今は無理だ。あの山の向

  • 第十六話「The heart of Ymir」(40)

      「……見えたっ、ジュノー!」 飛行船『マグフォード』の甲板上、飛び上がるようにして叫んだのはグラリスNo2、G2ハイウィザードだ。飛空戦艦『セロ』との戦いにおいて、魔力強化剤の過剰摂取を敢行し、一時

  • 第十六話「The heart of Ymir」(39)

    「それと、言い忘れたがな」 翠嶺が、ひょいと部屋の外から顔をのぞかせ、 「お前の義妹、一条香もこの船に囚われている。おそらく、この部屋の奥だ」 ぶっきらぼうに告げる。 「ありがとう存じます」 礼を言う流だが、声は硬く、そして動こうともしな

  • 第十六話「The heart of Ymir」(38)

    翠嶺とマグダレーナ、2人が顔を合わせた時に何が起きるか、そこにいる誰もが危惧し、あるいは恐れ、あるいは意地悪い期待を抱いていた。 が、予想に反し、2人とも特にこれといった反応は示さない。 お互いの名を名乗り、一瞬だがお互いの目を見つめて、

  • 第十六話「The heart of Ymir」(37)

    「キョウ、先行しろ。動くものはすべて、動かなくしていい」 「けふ」 一条流の命令一下、女魔剣士・キョウの痩せた身体が廊下を走り出した。かあん! かん! という金属音は、彼女が引きずる魔剣ムラマサが、廊下や壁にぶつかる音だ。 「参りましょう

  • 第十六話「The heart of Ymir」(36)

    「状況はお分かりですか、マム?」 マグダレーナが装備を整える合間を縫って、流が質問。 「いや、ほとんどわからないね。この船、『何か』と戦闘になった?」 「シュバルツバルトの飛行船に攻撃を仕掛けようとしていた。そこまでは自分たちも見ていまし

  • 第十六話「The heart of Ymir」(35)

    「私をくれてやる」 マグダレーナが発した言葉が、果たして何を意図したものであったか、それは彼女自身にも判然としなかった。 あるいは諦めから発せられた、死に際の遺言であったかもしれない。 いずれにせよ、何かの効果を期待して発したものでなかっ

  • 第十六話「The heart of Ymir」(34)

    がぎん! 船室の扉が開く、と同時に、部屋の中から攻撃が来た。マグダレーナの親衛隊『月影魔女』の一人、チャンピオンの女。 流の目が光る。 チャンピオンの後方に月影魔女、そしてマグダレーナ・フォン・ラウムその人の姿。 流自身が、その心臓に麻痺

  • 第十六話「The heart of Ymir」(33)

    一条流率いるウロボロス4・タートルチーム、その精鋭であるタートルコアに、『行動開始と言われてから行動を開始するような間抜け』は一人もいない。 飛空戦艦『セロ』が、チーム・グラリスの攻撃を食らい、全てのエネルギーを船体の保護に回した、まさ

  • 第十六話「The heart of Ymir」(32)

    「『阿修羅覇鳳拳』!」 かっ! グラリスNo8チャンピオンの拳に集められた凄まじい気が、気合いと共に飛空戦艦『セロ』を撃つ。同時に、このスキルの特徴でもある『気文字』が、軌跡となって空中に描き出される。 その前代未聞の威力を象徴するかのよ

  • 第十六話「The heart of Ymir」(31)

    『貴女は、未来を生きなさい』 弟子となったグラリスNo8チャンピオンに、尼僧は繰り返し告げた。そして、その言葉には2つの意味がある。 一つは、尼僧自身が歩んだ人間兵器としての過去に囚われないこと。 二つには、人が人に進化する前の、獣(ケモ

  • 第十六話「The heart of Ymir」(30)

    ひゅう…… グラリスNo8チャンピオンの耳元で風が鳴き、普段、グラリスを演じる時はヘアピースで隠しているショートカットの硬い髪の毛が、炎のように逆立つ。 身体にまといつかせた光の玉は『気弾』と呼ばれ、自らの魔力

  • 第十六話「The heart of Ymir」(29)

    グラリスNo15ソウルリンカーの周囲に、轟、と、可視の霊渦が出現した。 魔法使いや僧侶たちが駆使する『魔力』とは別種の力、『霊力』によって召喚された霊物質(エクトプラズム)。それらは本来、不活性状態においては不可視のはずだが、それが『見え

  • 第十六話「The heart of Ymir」(28)

    「1本、残った」 忌々しく輝く光の翼が、『マグフォード』に迫る。 そこからの数分、いや『数秒間』に、飛行船『マグフォード』の上で起きた出来事を伝える記録は存在しない。  いや、記録そのものは存在する。のちに再建されたカプラ社が

  • 第十六話「The heart of Ymir」(27)

    「おっしゃ、任されたぁ!」 グラリスの最大破壊力・G2ハイウィザードが、その杖を天にかざす。 飛行船の甲板には既にG6ジプシーの歌が流れ、周囲には聖戦時代そのままの濃厚な魔素が満ちている。G4ハイプリーストによる強化の魔法も配備済みだ。さ

  • 第十六話「The heart of Ymir」(26)

    もふ。 飛行船『マグフォード』の船体が、ホムンクルスの柔毛の中へ、さらに埋まる。 同時に猛烈な異臭が、甲板にいるチーム・グラリスたちの鼻を犯す。柔毛が高熱で焼ける匂い。 巨大銃・エクソダスジョーカーXIIIの威力を、この巨大な人造生物が受

  • 第十六話「The heart of Ymir」(25)

    「距離が縮まったら撃てない。爆風で、こっちがバラバラになっちまうさ!」 G11ガンスリンガーが、超スピードで射撃体勢に入る。隣のG1スナイパーも同様。 飛空戦艦『セロ』が迫る。残った5枚のエネルギーウイングを禍々しく輝かせ、いや、それ

  • 第十六話「The heart of Ymir」(24)

    「次弾、いくさ!」 グラリスNo11ガンスリンガーが、再び巨銃エクソダスジョーカーXIIIに取り付く。魔力を込めたコインを弾き、スコープに目を凝らす。 隣にはグラリスNo1スナイパー、こちらも2本目の矢を弓につがえ、その神眼を大空へ細める

  • 第十六話「The heart of Ymir」(23)

    空の真ん中に、光の地獄が出現した。 巨銃エクソダスジョーカーXIIIの弾丸が、飛空戦艦『セロ』に対し、ついにその威力を発揮したのだ。 それも本来ありえない『2発同時爆発』。 巨銃エクソダスジョーカーXIIIの弾丸を2発、片方を弓で、片方を

  • 第十六話「The heart of Ymir」(22)

    「……ダメっさね」 巨銃エクソダスジョーカーXIIIのスコープから目を離したグラリスNo11、双銃のG11ガンスリンガーは、呆れるほどあっさりと降参した。 「ちょ!? ええぇぇぇええええ?!!?!」 グラリスN

  • 第十六話「The heart of Ymir」(21)

    「前進! 機甲前進!」 ヒゲの大統領が叫ぶ。そんなに何度も言わなくても分かる話だが、響きが気に入っているらしい。 ど、どぉん! 並列2門の主砲が火を吹き、自動人形の塊を吹き飛ばす。そこへG16自動人形の身体を借りたモーラが暴れ込み、突破口

  • 第十六話「The heart of Ymir」(20)

    わら、と敵の自動人形が群がる。そこへ、 ひゅ! G16自動人形が両膝を落とし、右掌を前下方へ、そして左拳を腰に密着させる。 『フェリオチャギの構え』。 フェリオチャギ、通称は『旋風蹴り』。 び、ひょお!! G16の右足が、左足を軸にして高

  • 第十六話「The heart of Ymir」(19)

    「ごめんなさい! 賢者の塔の掲示板に『問題ノ解決ヲ乞ウ』の張り紙があって……それで」 架綯は小さくなったまま。 ジュノーのセージキャッスル・賢者の塔には、誰でも使える巨大な伝言掲示板があることで有名だ。 この掲

  • 第十六話「The heart of Ymir」(18)

    『キル・ハイルの自動人形(オートマタ)』 それはハート財団のみならず、シュバルツバルドの職人・技術者にとって、まさに悪夢の別名だ。 まずもって、自分の持つ技術を己の欲望のためにだけ使う、これがいけない。 先人から継承した技術は、自分だけの

  • 第十六話「The heart of Ymir」(17)

      「仕事だ、かかれ!」 雇用主となった架綯の号令一下、イナバたちハート財団の技師たちが一斉に戦車・バドンの整備に戻る。 速い。 今までだって相当に迅速な仕事ぶりだったが、彼らにとってはそれすら『手抜き』だったとはっきりわかる。ボ

  • 第十六話「The heart of Ymir」(16)

    真っ直ぐに天を指した無代の指。そのさらに真上を、 ばさり! 巨大な羽を打って旋回したのは武装鷹・灰雷だ。今や全身に対人・対物用の重武装をまとった彼女もまた無代と、架綯と共に戦うつもりなのだ。 「どうかしてるぜ、手前え…&he

  • 第十六話「The heart of Ymir」(15)

    「大統領の資格など、最初からない男なんだよ、無代君」 口中にたまった血の塊を吐き出すような、それは告白だった。 無代はそれに答えず、むしろ朗らかに立ち上がると、 「お酒のお代わりをご用意いたしましょう」 そう言うと、大統領のもとを離れる。

  • 第十六話「The heart of Ymir」(14)

    ほどなくして無代、 「さあ大統領閣下、お供の皆様、『おすそ分け』でございます」 シュバルツバルト大統領のもとへ、大量の料理を届けている。食料保存用の木箱の蓋を、お盆代わりに左右の手に掲げ、上に幾つもの皿を並べた『出前スタイル』だ。 「戦車

  • 第十六話「The heart of Ymir」(13)

    そうと決まれば瑞波の無代、仕事は早い。事情の説明は架綯に任せ、とっとと食料をチェックし、メニューを組み上げ、調理にかかる。 もちろんその前に、着替え一式を借り出すのも忘れていない。 革の安全靴に、汚れても目立たない藍染のズボンとシャツ。こ

  • 第十六話「The heart of Ymir」(12)

    「国民を見捨てた大統領に貸す腕はない。我ら『ハート技研』にはな」 そう言い放ったのは、男たちの中心に、どっかと腰を据えた初老の男だった。 「なんとおっしゃいました?!」 思わず反応したのは無代だ。 「……?」

  • 第十六話「The heart of Ymir」(11)

    シュバルツバルド共和国首都・ジュノー。 戦前機械(オリジナル)・「ユミルの心臓」が引き起こす重力干渉を利用し、空中に浮遊する3つの巨大岩塊を連結して作られた、世界唯一の空中都市だ。 その存在は孤高にして難攻不落。唯一の弱点は「水不足」だが

  • 第十六話「The heart of Ymir」(10)

    G1スナイパーが、その異様な風を感じたのは、『マグフォード』の倉庫で騒動が起こる直前のことだ。 彼女が『女王』と呼ぶ、シュバルツバルトの上空を統べる風。そして、その風から生み出される無数の『子供たち』。 G1スナイパーはそれらの風と、雲が

  • 延期のお知らせ

    咲鬼デス。 いつもご拝読ありがとうございますデス。 まことに申し訳ありませんデスが、本日は中の人が寝過ごしたため、小説のUPはありませんデス。  近日中に今週分をUPする予定デスので、お待ちくださいデス。 

  • 第十六話「The heart of Ymir」(9)

    「『無代の嫁です。どうぞよろしく』。だってサー?」 「なにそれ?」 G2ハイウィザードが、形の良い片眉を神経質に吊り上げる。 「『アタシのオトコにちょっかい出すなよ?』ってか?」 「そうは言ってませんが」 G3プロフェッサーが苦笑。 「

  • 第十六話「The heart of Ymir」(8)

    カプラ嬢の頂点に返り咲いて以降、チーム・グラリスを除く若いカプラ嬢たちを、言葉と態度で力強く統率するD1は、しかしほとんど笑顔を見せることがなかった。 カプラ社どころか、世界そのものの存亡に関わる事態の、その最前線に立っている責任と重圧を

  • 第十六話「The heart of Ymir」(7)

    今、この大陸で「キル・ハイル」の名を聞いて「ああ」とうなずく者がいたならば、それはまず『冒険者』とみていい。 シュバルツバルド共和国辺境の高山地帯、現在では鳥型モンスター・グランペコを狩る少数の冒険者だけが通う岩山に、突然として出現する巨

  • 第十六話「The heart of Ymir」(6)

    「なんじゃあ!?」 G2ハイウィザードが弾かれたように立ち上がる。 「G13! 脅威排除!」 月神のG3プロフェッサーが、グラリスの最強戦力・G13アサシンクロスへ指示を飛ばす。 ぐわぎぃん! 重い金属が衝突する音は、『ヴェスパー鎧』を着

  • 第十六話「The heart of Ymir」(5)

    カプラの教導師範部隊『チーム・グラリス』は、すべての職業の頂点と目される女性を集めて結成されていることは周知の通り。そして、その職業は初級職と、万能職『スーパーノービス』を除いた全16職業に及んでいる。 しかし、もうご承知の方もいらっしゃ

  • 第十六話「The heart of Ymir」(4)

    「静かに! G6も自重してください」 時ならぬ黄色い歓声に、G3プロフェッサーが叱咤を飛ばし、ついでにG6ジプシーもたしなめる。 「へいへい、でやんすー」 当のG6といえば、大して応えていない様子だったが、それ以上G3プロフェッサーが怒ら

  • 第十六話「The heart of Ymir」(3)

    グラリスNo1スナイパー、ルフール・シジェンの目は、風が『人』に見える。 (女王陛下、御領地に立ち入る無礼をお許し下さい) 彼女が今、飛行船『マグフォード』の上から挨拶した『風』は、シュバルツバルド山脈を吹き渡る風の中で二番目に大きく、強

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