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季節はずれの麦わら帽子 http://ryus-77.cocolog-nifty.com/blog/

ゴミ収集日に生ごみとして捨てられた「はなこ」と葬儀場に捨てられていた紋次郎。苦手な犬猫との共同生活

優雅にマンション生活をしていたかと思えば、あるきっかけで築五十年の空き家を購入することになった。それから人生が大きく変わっていった。 ある日の朝、犬がやってきたかと思えば、今度は捨て猫を目にする。 しぶしぶ、ボロ家を自己流リフォームしながら、彼らとの住まいを作り上げていく。描いていた生き方ではなくなっていくが十分な楽しさと娯楽を感じてきた。一度きりの人生、今が身の丈の成功なのだろうか。

ろん
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富山県
出身
金沢市
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2010/12/09

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  • 団欒

    6月15日(土)曇りのち雨このところ6月にしては雨も降らず暑い日が続いていた。今日の夕暮れからようやく降った雨のおかげで、庭の植木へ水をまく手間がひとつはぶけた。あいまい隊が来てから20日にもなるが、仔猫にとっても私にとっても一匹でなく二匹で来たことが大正解だったなっ、と、その姿を見るたびに思うのである。体重が400gだった「めぃ」は800g、「さつき」も600gから850gへと両...

  • 内輪(うちわ)

    6月4日(火) 晴れ午後になり、しきりにカメラを手にしている。中庭に放ったオマケ軍団の遊ぶ風景、眠る姿、カメラなど手にもしなかったのに、今では無くてはならないものになってしまっている。レンズを向ければ必ず軍団がいた。生きものを撮ると、ひと場面ひと場面にストーリーがちゃんとある。黙っていても過ぎてしまう時間の流れを記録するには文字でなく、むしろ正確に瞬間を切り取ってくれる写真の方がいいのかもしれ...

  • 合縁奇縁(あいえんきえん)

    5月24日(金)晴れ夜が明けて朝がくるのが当たり前のように、いつも似たような風景を繰り返しているかに思ってしまう毎日でも、日記を読み返すとそうでもない変化に気づいたりする。隣接に犬のブリーダーがいて、ある決まった時期になるとまとめて何頭かの遠吠えが聞こえはじめる。交尾を始めようとしているのか、サカリが始まっただけなのか、その辺りのことは知りもしない。我が家の先住犬スパイクが大き...

  • 成否(せいひ)

    5月16日(木) 曇り 夜半か朝方間近なのか、まだ薄暗い部屋の中でうっすら目を開けると枕元に「はなこ」が座っている。もっと正確にいえば、こちらの頭は枕からすっかりずり落ちてしまい「はなこ」が枕の上に平然と座り込んでいる。昨夜の酒が抜けきれていないというのに「はなこ」の細めて見つめる目力は安らかな眠りに針を刺し淡い夢も瞬く間に断ち切ってしまう。目と目が合えば待ち焦がれていたように首をヒョコ...

  • 回想

    4月11日(木)春の朝のささやかな寒気は嫌いではない。朝はいつも縁側で寝起きのタバコを一本吸いコーヒーを飲むのが日課になっている。オマケ軍団が来てからというもの屋内でタバコを吸うことがなくなった。おかげで部屋はヤニ臭くもなく火の気の心配も減ったが、冬場は妙に惨めに思えたりするのである。我が家の中庭には小鳥が入り込んでくることがよくあり、今朝も一羽の小鳥が庭石の上にいるのを見かけた。な...

  • 分水嶺

    道端の水溜りに薄く氷が張っているのを昔はよく見かけたものだが、今では土の道もほとんどなく、しばらく氷や霜柱の上を歩いたりしていないような気がする。朝ピリッとした空気に新鮮な何かを覚えた子供の頃とは違い、寒さへの防御とか鍋の材料とか、とかくロマンのないことばかりが頭の中をよぎっていくのは歳のせいだけなのだろうか‥。気がつけば秋は遠に過ぎ、もうじき冬も終わろうとしている。2月28日(木)...

  • 変節

    玄関先に植えた紫陽花(あじさい)が今年も花を咲かせた。入梅に開花し雨に濡れながら少しずつ色を変え梅雨明けには花仕舞いしていく。けなげに色を失っても花びらを散らさずにいる紫陽花を見ていると何かにじっと耐えているように感じてしまう。 ―5月―春過ぎから近辺が騒がしい。ここへ引っ越してきたばかりの頃、「環状線が通る以前は、ここらいちめんが田んぼばっかりでなぁ、わしが最初にこの場所に...

  • 折節

    3月25日(日)雪のち曇り時折、まだ雪がちらつく空ではあるが冬は過ぎたものだと思っている。早いものでボロ家生活も五年になった。この暮らしに不憫を感じたりすることもあるが、ここに住んでから学んだり気づいたりすることが多くなった。家屋や庭のこと、家族のこと、世話をするということ、そして嫌々しているようで癒やされるという不思議なことも含め。毎日が当たり前のように過ぎるのに、なんとなく新鮮でめずらしく...

  • 遊惰(ゆうだ)

    3月1日(木) 晴れのち曇り 最高気温8.6 最低気温-0.9何日も降った雪のあとに洗われたように澄んだ青空が広がるということが繰り返されるようになったこの頃、中庭に積もっていた雪もずいぶん浅くなり春の気配もそろそろかと感じられることにホッとしている。冬の北陸に雪はつきものとはいえ、この二月中の大雪を体験してしまうと去年の豪雪が小雪にしか思えないのもしかたない。朝から降りつづく雪の中で終...

  • いぶし銀

    平成24年 元旦(日) 曇り 最高気温8.9 最低気温0.1深夜零時を過ぎれば目の前に走る環状線も静かなもので何の気配も感じられない。数分前に除夜の鐘も鳴り終わりオマケ軍団はコタツから小さな頭だけを出し、やんわりくつろいでいる。めでたい日ではあるが昨日と見分けがつかないくらいよく似た感覚に、いまひとつ正月という実感がわいてこない。大人になるにつれ物事への新鮮味がなくなったというのもあるが、便利...

  • 他出/絆

    12月23日(金)曇りのち粉雪散る 気温2.5 最低気温0.5冷たい風が頬を撫でる寒さはなにも外気ばかりではなく、木造二階建てボロ家内も似たところである。これからの寒い季節、暖房にもなる犬猫、そしてモモヒキは欠かせない。先日から雪が散らつく前に年末の買い出しを済ませたいと思っていたが、なかなか重い腰は上がらず軽いサイフは開かずラチがあかない。今日になり散らつきだした雪を見てやっとのことで出掛け...

  • 洒脱

    12月7日(水) 曇りのち雨 気温7度前後時計を見ると、あと数分で今日も終わろうとしている。めずらしく酒を抜いたからなのだろう、久しぶりに遅くまで起きている。起きているのはいいが、これだと朝まで眠れない気がするので、キッチンへと出向き寝酒にと人肌つけてきたところである。師走の真夜中、静かな部屋でコタツにつかりながら、ぬる燗をちびりちびりと呑む中年の姿を想像すると、いかにも寂しい絵柄が浮かぶも...

  • 妙齢

    二つの鈴の音が徐々に激しくなる。あたりを駆け廻っているのが目を開けなくとも様子は分かる。次に何をするのかも見当がつくようにまでなった。毎度のことなのだから―。11月15日(火)曇り時々雨 気温12度夜はオマケ軍団と同じ頃に寝床につくが、遅くても朝の6時半前にもなると二匹分の肉球が顔を踏んでいかれる。とにかく寝ている主人を起こすことから彼らの一日は始まるのだが、もう少し違った芸にしてもらいたい...

  • 景観

    10月29日(土) 晴れ 気温21度秋風薫る晴れた日は縁側のガラス戸を開け放って、ついでに座敷の障子も押しひろげ畳の上にでんと寝そべっていたいものだが、我が家の塀など簡単に飛び越えそうな「はなちゃんジャンプ」を見せつけられては落ち落ち寝てはいられない。そうでなくとも何にでも興味をいだく年頃の「はなこ」なんて、やたら危なげな行動ばかりする。いっそ主人を見習って酔いつぶれてくれていた方が安心なのだ...

  • 秋風

    10月12日(水)晴れ 気温23度 最低気温12.1度秋もだいぶ深まったようで、狭い庭のすみに申し訳なく植えてある楓がようやく赤く染まりだし、鼻先を近づけるスパイクは申し訳なく秋を和んだりしている。どこにでもありそうで決して見当たらない我が家ならではの情景を肴に、まだ陽がある内から少しばかりの酒を楽しんでいる。こうして楽しめるのも元気あっての賜物であろうし軍団からも日々、元気玉を与えられている...

  • 悠久(ゆうきゅう)の流れ

    9月19日(月)雨 気温21.7度昨日までの暑さから一転し雨の降る肌寒い一夜を迎えている。年々、気温の変化について行けなくなっているのは仕方ないとしても朝昼晩と着るものにいちいち戸惑うことへ苛立ちを感じている。夏服では寒く冬服では暑いからと半袖シャツの上からダウンベストを羽織る。なかなかナンセンスではあるが熱燗を呑むには丁度良い感じの温もりである。明日は内視鏡の検査予定だというのに、これでは内...

  • 回想

    9月11日(日) 晴れ 気温 30.7度秋の到来かと思いきや数日前から強い日差しとアスファルトからの照りにより大粒の汗が滴り落ちている。 あの辺りを治療中のスパイクは朝晩と患部に塗り薬を付ける程度の処置で済んだものの、犬ならではの習性ですぐ舐めようとするのが厄介でしかたない。病院から借りたエリザベスカラーを首に巻き付けてみると意外にも庭や階段の上り下り、部屋の移動に差し支えるような有様で、それ...

  • 秋落ち

    9月6日(火) 曇りのち晴れ朝晩に秋らしい気配を感じている。以前なら常温の日本酒をメインに旬ものに箸をつけていたことだろうが、今年はむしろ季節に無関係な甘系のものばかり頬ばっている。永年にわたり辛党だったはずが酒を呑まなくなった途端に甘党へと舌が変わったようだ。ちなみに下腹部の鈍痛も忘れ病院帰りにドーナッツを大量に買い求める。甘くもない家計に少しばかりの贅沢と秋を感じた瞬間でもある。月...

  • 長雨月

    9月1日(木) 曇り9月に入るなり大型台風が接近中との速報が流れている。今年は警報・注意報がやけに多いようだが、いつ崩れても不思議でない古家の中では平常心を装おうのが精一杯なもので、何とかしようとすればキリがなく自ら破壊するしか手立てがないという結論に達する。目に付く対策といっても縁側に吊した風鈴とすだれを片付けるのがせいぜいで、後は成るように成ると腹を据えてもないのにそう言い放っている。...

  • 疑心

    8月24日(水) 曇り空 気温27度前後盆も過ぎた20日頃から暑さも静まり過ごしやすくは成ったが、秋には程遠い梅雨時期に舞い戻ったような季節感である。久しぶりにオマケ軍団を庭に放ってみたが高い竹塀を簡単によじ登る「はなこ」にだけは目が離せない。何気に遊ばせているつもりが遊ばれているような気分になりながら手を焼く午前が過ぎた。少しは紋次郞のように運動音痴であってくれれば助かるが、ネコの運...

  • 夏風楽

    7月17日(日)晴れ 気温37.7度 やむなく早起きしているが朝から暑いばかり、ただ暑いというより『熱い』と感じる日が続いている。起床後すぐに庭の水やりをかねて打ち水をするが、それも一時的なもので日差しは容赦なく強まるいっぽう。  省エネとはいえ、ただならぬ高気温のためエアコンは欠かせない。27度に設定した部屋で爆睡しているオマケ軍団のだらしなさが妙に目に入る。朝から中庭の草むしりにひ...

  • 誕辰 (たんしん)

    7月5日(火)晴れ 30度 ―午前― 6時前に家を出て、ぶらぶらと田んぼのあぜ道をスパイクと散歩する。少し歩いただけで額から汗が滲んでくる。去年の夏も暑かったが今年はまた格別な真夏日になりそうだ。帰宅後スパイクを風呂に入れ、とりあえず縁側にてひと休み。今日ばかりはオマケ軍団の世話係から脱走する予定でいる。なにせ特別な日なのだから‥。         この生活をする...

  • 年輪

    6月16日(木)曇り とうに梅雨入りし雨もなく夏を迎えるのかと思っていれば、北陸の梅雨入りは今日からのようだ。季節感もない蒸し暑い日中をいかにエコで過ごすかといえば、ほろ酔い程度に酒をたしなむのが快適だと知った。縁側に横たわり日本酒のオンザロックでも呑みながら少しばかりのつまみに手を伸ばす。天候のせいか苛立だった気分も一掃される。さて、そろそろ草むしりでも‥  平成22年6月16日、ち...

  • 終始一貫

    6月9日(木)曇りのち雨 気温30.1度 朝からジメジメと蒸し暑く、日中は何をするにも気力がわかない。ましてリフォーム後のクズ材から去年の春先に作ったミニチュアハウスが、こんな姿になってしまったのを目にすると尚のこと気が滅入る。  我が家で、こげなこと平気でしでかすのはアレ以外に考えられない・・・     6月10日(金)曇り 気温30度弱。 今日も暑いのひと言...

  • 折節

    6月1日(水)曇り空、午後より、にわか雨 暑いと感じた5月中旬から末日に向かい雨日が多くなったと思えば早くも梅雨入り、時折妙に冷え込んだりするから調子が狂う。暦の上では衣替えの時期で長袖を仕舞い込もうか戸惑う。   6月2日(木)曇りのち夕時雷雨 昨日は地元の祭りだった。子供の頃は祭りが好きでわくわくしたが・・・   6月3日(金) 朝は晴れ、‥だが寒い。 あさの6...

  • 春機発動期

    4月15日(金)晴れメス猫のサカリは早いものだと聞いてはいたが、小さな仔猫の姿を目にしていると何とも信じがたい。夜鳴きすることはなく昼間の二時間ほどだけの鳴きなので近所に迷惑はかからないが日中に始まる辛そうな「はなこ」の姿は見るに忍びない。‥後はスパイクよろぴく。  4月18日(月)晴れ 午前より「はなこ」を病院に連れて行く。オスが去勢ならメスは避妊手術となるが、どちらにしても心配でならな...

  • 如月(きさらぎ)

    2月13日(日)雪 冬の移ろいは遅いようで案外早い。陽が短い分、そうそうと一日が過ぎてしまうが振り返れば長く感じられる。暖かな陽射しが二月に入ってから続いていると思えば、今朝になりまた冬景色へとの繰り返し。人生とおんなじ・・・  2月15日(火)晴れ降り続くと思ったが起きてみると雪は止んでいた。もう朝の八時を過ぎているというのに頭がぼんやりとして目覚めが悪い。飲み慣れていない昨夜の安...

  • まねける

    12月21日(火)くもり 残すところ今年も十日あまり。そろそろ年末の大掃除に取り掛からなければいけない。朝からバタバタと飛び回るオマケ軍団を避けながら、ジタバタと障子の張替えを始めてみる。ようやく一部屋の掃除も終えたころ、ひと息つく暇もなくエサの要求がはじまる。寂しいもので気がつけば今日という日は暮れてしまった。  珍しく晩酌を切らしてしまい近所にあるコンビニまで行こうか迷っていた矢先...

  • 初雪

    12月14日(火)雨今日で三毛猫を保護し一週間となる。  初日からなんなく仔猫を迎え入れてくれたオマケ軍団だったが、ここにきて急に紋次郎の体調が崩れてしまった。仔猫を引き取るかどうか迷った一番の理由はこれだ。以前にも同じようなことがスパイクにあった。紋次郎が来て数日後、先住犬の体調が急に崩れ嘔吐と下痢を繰り返すようになった。幸い三日ほどで体調は戻ったものの、以前のように自分だけの居場所(縄...

  • 世間知らず

    11月27日(土) 曇空も午前中には白い雲が浮かぶ青空へと移り変わっている。こうやって空をちょくちょく眺めたりするようになったのも、普通の生活をするようになったからだろう。 昼過ぎに音信不通であった従姉妹(いとこ)と数十年ぶりに再会したかと思えば、午後に学生時代の友達から電話が入ったりと、なんとなく懐かしい一日となる。話の合間に時折、かんばしくない内容も少しはあったものの、それなりに生きている...

  • 冷たい空気

    11月26日(金) 5時30分起床。気象は雨模様。ノートパソコンから流れるpiano jazzを聞きながら、ほんのひと時のコーヒータイム。ゆっくりと朝の時間を楽しむ暇も無いまま、チクチクと突き刺すスパイクのお散歩ビーム。 6時30分、外が薄明るくなってきた頃合に雨がポツポツと降り出してきた。窓を少しばかり開けてみれば冷たい風が頬を突き刺す。現在、スパイクのシッポはフル回転状態である。「...

  • 秋のアングル

    11月21日(日) 晴れ紅葉の落葉が池を覆い、情緒あふれる景色を堪能できるのもあとわずか。これからの日々、陽射しは弱まり冷え込みが厳しい季節になっていく。カメラを片手にスパイクと散歩するも、雪つりの作業をしている人があちこちで見受けられる。そういえば明日は二十四節気でいう「小雪」となる。とうとう雪の文字が暦に出てきたわけだ。 この平地もそろそろ初雪が舞うのかと気にかけながら、秋晴れと彼らの記...

  • 秋夜 (しゅうや)

    11月18日(木) くもりのち、ポツリと‥。毎年この時期になると「何やら産ワインの解禁」で騒いでいるけれど、とくに酒は話題にのせられて呑むものでないと思っている。今夜はペペロンチーノと普通の発砲ワインで乾杯。先月受けた健康診断も無事に終わり、結果は言うまでもなく中性脂肪360㎎(通常値 ~150mg)となり薬漬け。肝臓の数値も当然ながら上がっていたわけで、医者から「三日にいっぺん酒を抜いたほ...

  • いつくしみ SとM

    11月13日(土) くもりなんだろう。外見、性質、話す言葉もすべてにおいて違うモノ同士が同じ屋根の下で暮らす日々。犬がこうで猫はどうなのかも知らないまま生活を共にしたわけだが、不思議と気持ちが通じ合い信頼が生まれていくのが分かる。そんなことを今さらSとMから学んでいる。 (S)=Spike (M)=Mon無駄な助言や行動は意味のないもので、思いやりは言葉巧みに使う必要もない。言葉中心に...

  • Broken Heart (失恋)

    11月11日(木)降ったり晴れたり、のち曇り‥さすがに秋というのは移り変わりの激しい空景色である。「男心と秋の空」、なんていうのは昔のブログに書いていたこともあるが、今では老いを感じるばかりの雲行きばかりが目につく。ここで過ごすようになってから、なじんでいくものは土の匂いや風により塀をこする木の枝のざわめき、スパイクの散歩の要求といったものばかり。ときどき窓から見える風景と空に浮かぶ雲の...

  • 流れ渡り (誕生日)

    11月7日(日) 午後より晴天 朝方は冷え込んでいたものの、午後からポカポカと気持ちのいい秋晴れになった。季節の流れが年齢を重ねるにつれ不思議と早く過ぎていくように思える。髪など整えスーツを着用し外食するのが日課で、気が向けば少し離れた町までドライブに出掛けたり、旅行をしてみたりと、断然、マンションの独り暮らしこそ自由で気楽な人生だと言っていたのが、かれこれ三,四年も前の話になってしま...

  • 残秋と残臭

    11月2日(火)雨のち曇り‥そして雨今年の夏は、ことさら暑くて驚かされた。猛暑、残暑と騒いでいたのもつかの間、秋らしさを感じれないまま秋も終わろうとしている。ただただスリルや刺激のない日々を過ごす中、こんな生活で良いのだろうかと思うも彼らを見ていると「これでいいのだ」と、何となく上手く収まる。    それにしても寒い。財布の中身。 11月3日(水)晴れたり曇ったり紋次郎と出会い五...

  • 猫おどし

    10月24日(日)曇りのち雨。昼過ぎからポツリポツリ降りだした雨は、今も降り続いている。そこで期待しているのが、遊び半分に作った「ししおどし」の音色。竹筒が引き石を叩く音がボロ家に合うとは思わないが、それも侘・寂(わび・さび)ということで晩酌の準備に取り掛かる。これで雨の日の演出が楽しめるボロ家になった。とりわけ湧き水や注ぎ水でなくとも、雨を活用すればすむことで金も一切かからない。雨の降...

  • 物言えば唇寒し秋の風

    10月19日秋晴れ肌寒いからと厚めの服を着てみれば、午後から暑くてたまらなくなるような不安定な天候である。我が家のスパイクと紋次郎は冬支度の準備段階に入ったようで、まぁ、抜け毛がすごい。こちらも少しばかり抜け毛が気になりだしてきている年頃なのだが、おまえ達はちゃんと生えてくるんだもんね。ええなぁ~。裏庭に植えていたサツマイモを先週末に掘り起こしたところ、俗に言うツルボケという現象だったようで...

  • 蝶よ花よ

    10月7日(木) 秋晴れ この数日、紋次郎の脱走防止にと塀をこしらえてからというもの、庭で遊ぶのが習慣になっていった。今日も白い蝶が中庭に舞い、それを楽しそうに追いかけるスパイクと紋次郎の愛らしい情景がみられた。   小猫といっても体重が思うより増えてきたようで中猫と言い換えたいほどの体型になってきた。やはりオス猫だからなのかな?それにしても愛しすぎるよ。  まあ、今とな...

  • それぞれの生き方

    9月29日(水) 晴れ6時半、起床。秋を通り越し冬が近づいているような肌寒さを感じる。現在、発情中のスパイクは普段より外に出たがる回数が多く、今朝も早々と散歩の準備は万端とのこと。仔犬の頃はちゃんと室内のオシッコシートで用を足していたものの、二年ほど前から「用足しという行事」は外でするものと勝手に決め付けてしまったようだ。天気の荒れた日ぐらいの散歩は我慢もできるが、時折、夜中に起こし...

  • きんずる行事 (去勢)

    午後から雨が降りだしたせいか急に肌寒くなった。数日前までの猛暑日がまるで嘘のように静かにゆっくりと流れる時間を過ごしている。ようやく秋に近づいたか。  午後からパソコンの前に座り込みくだらない日記を読み返しているが、自身の変化というか成長が見当たらない。このごろ知人から「ずいぶんと老いたな」と、ひと言ふた事つぶやきがあったことへ、そこだけは成長したのかとホッとしたり、愕然としてみたり‥。...

  • 青空の下で自給自足

    8月23日(月)晴れお盆も終わったというのに猛暑はまだまだ続くらしく、午後の3時をまわっても温度計は35℃近くを指している。あまりに暑いのでエアコンの下でゴロ寝するが猫により暑さそれほど変わらず‥。カメラが好きなのかレンズを向けると必ずポーズをとって立ち止まる一風変わった猫だ。何かの拍子に可愛く見えたりする瞬間はあるが角度によっての錯覚だろう。差別はしたくないが何処から見ても猫...

  • 盆暮れ

    8月18日(水)この暑さの中、 君ら幸せそうやな。今日は父の命日にあたる日であり、朝から仏壇におはぎと日本酒を供え線香などあげてみる。仏になってしまったものへ隔てた心を持つ意味もないが、いまだ父に対する強烈な記憶が薄れないまま複雑な気持ちで手を合わせた。面影という記憶はあくまで悪い方向のことしか思い出せず、父としてばかりではなく、男としても知らないことがあまりにも多すぎるため、その複雑さ...

  • お盆らしい

    8月12日(木) 曇り、少しだけ雨久しぶりに降った雨で気分的には過ごしやすい。台風が近づいているようだが今のところ風もほどよく調度よい。お盆ということもあり亡き祖父の住まいを思い浮かべながらミニチュアハウスに汗を流す。今日、我が家の庭先でヘビを発見。この手のものを生で見るのは十代の頃が最後だったような気がする。正直ヘビは大の苦手、それが今日だけは不思議と怖いとも不快とも感じない。...

  • ―四十六年のじぶん―

    七月七日、ぜいたくにも朝から風呂に入る。今日で四十六歳になったのにまだまだ若い気がしてならない。そんなもんなのかもしれないね。   だいたいにおいて当時、四十歳という年齢はものすごいオッサンやオバサンだと思っていたし、そのように見ていた。ほかの言い方に変えてみればとても大人に見えていたような感じだ。たしかに四十年も生きていると人生の辛酸を知ってか、対外のことは大人らしく対処しているつもり...

  • 猛暑になる予定

    記録として残そうと思う、というか、「素人にしては上出来だ」と湧き出てくる達成感に酔いしれながら酒を飲んでいる。びっしりと生い茂った何十年ぶんもの植物のシダと樹木の枝、背丈を優に越えた雑草らが絡むように家を丸ごと覆い隠すだけではおさまらず、目に入らない空間の地中にも根をぎっしりと伸ばしていた。人のふくらはぎほどもあるシダの太さにも驚かされたが、樹木の枝がサッシのガラス窓を突き破り、くねるように室内に...

  • 仔猫よ、とりあえず「紋次郎」と命名する

    6月15日 ―雨― AM11:05仔猫が我が家にやって来た。生まれてまだ二ヶ月の捨てられていた仔猫である。水とフードを与えてから、とりあえず呼び名をつけなければと思った。ちょうどナムルを作っていたところだったので「ナムル君」にしてみたが、つい省略して“ナムちゃん’と読んでしまう。ブログを書こうとすると自動変換され(南無ちゃん?)になった。これでは“クソ坊主”のようである。次の変換では(名...

  • 断念

    ここはプロにお任せするしかなかった。2008年秋、庭の手入れをしている間に業者にドアを取り替えてもらう。当初、ドアノブが破損していたので交換する予定だったものの、枠(わく)が駄目だのささえがどうだのと結局ドア全体を交換してもらわねばならない話になっていった。昼過ぎにはドアの取付工事も終わり、これでひと安心だと外からあらためて見直してみる。かえってボロ家の玄関だけが、きわだっている。翌日、...

  • うつりめ

    過ぎた夏の記憶を引きずりながら秋を迎え、季節のうつりめを楽しんでいたと思えばもう雪が降りはじめた。今年の夏も思い出へと変わり、冬支度がこれから始まる。自分中心に動いていたと錯覚していたあの頃が恥ずかしくも懐かしい。人がどうだろうと四季は移り変わりをくりかえし過ぎていく。そして、また暖かな春を待ちわびながら寒い冬を過ごすための努力がはじまる。我が家の中庭に今年の春に植えてみた桜の枝に...

  • 写真写り 東京ディズニーシィ

    せっかく遠出をしてもパンフレットのように景色の写真しか残せない。そこで自分がどんな表情で過ごしていたのか数年後には当然忘れてしまう。 景色や他人を撮るのはいいが撮られるのを嫌ってしまう。カメラのレンズが向けられると思わず顔がこわばってしまうのは昔から変わっていない。それでカメラを避けるようになってしまった。昔の写真は何枚かあるが、どれも不自然な顔つきばかりである。意識しないようにと意識...

  • ある花ひらく

    2008年4月27日春になれば花見に出掛けるつもりがそんなシーズンも何なりと過ぎてしまい、苦楽にもマンションの一室でのんびりと過ごしている。去年の秋も紅葉を観に京都まで出向いてはみたが、やはり時季外れとなり観光地としては有名な湯豆腐の老舗の味に意味不明なものだと首をかしげ、散り終えた楓の枝を窓から見学しながら味気ない酒を呑んでいた。そもそも縁もないクズ材なるものを三月下旬、木材屋の娘から...

  • 道楽

    この数年、考えていたのは休日にふらり知らない土地に行って、その町や風景に自分がどれだけ興味をもてたか、あるいは気にいらなかったか、そしてその場所で自分がどれだけ楽しんだのか、もしくはくだらなかったのかを写真に残そうということだった。昔からカメラやレンズの質にあまり凝るほうではなく、「写真はカメラの質じゃなくて腕だ」などと吹いていたが、今ではNikonのカメラの性能に驚くばかりである。 ...

  • 立ち入り禁止区域 (能登金剛)

    画像で観たものとは、あまりにも違っていた。だいの大人が、おもしろ半分で危険地域に足を踏み入れたのかと言われれば、すべてにおいて否定できない。 松本清張の小説「ゼロの焦点」の舞台となったことで、全国にその名を知られた場所でもある。 だが生きているうちに、この目で大自然のおとろしさを見ておきたかったのが本音のところといっていい。都会化された時代の中...

  • 能登半島地震 P1

    ニュースを見て驚いた。突然の揺れでマンションの一室は大きく横に揺さぶられ立つのもやっとの状況だった。これほどの揺れは記憶の中で初めてである。どうにかテレビのリモコンを握り、ニュースをつけた。母方の故郷、能登半島の地震であった。前日の雨で地盤が緩んでいたのもあり、とんでもないことになっているようだ。足元には買ったばかりの「バカラのペアグラス」が砕け散っていた。現在、わかることはここまでである。...

  • ちちばなれ

    生きる中で関わった人の死に対しその終わりを充分に納得し、思い残すことなく生きていくことはなかなか難しい。間違いなく心のどこかにおいて残念があり、それは思いわずらいとなって自身の中にいつまでも居残ることになる。心の中で生きる死者の想い出は、日々の思い出と同じく安住の地を得ている時もあろうし逆に心残りのまま何時までも引きずる場合もある。これは自分だけの問題であり、その記憶はいかなる他者と...

  • つるべ落とし

    (大山町 農道から携帯カメラにて)秋の日の入りの速さを、“つるべ落とし”とたとえるなんて昔の人はうまく言いあらわしたものだ。こんなにもながく夕日を眺めたのも、もしかすると初めてなのかもしれない。秋の夕日と紅葉の色、幻想的な自然の風景が遠き面影を浮かばせる道しるべとなった。 今日の遊びになごり惜...

  • うさを忘れる

    うさを忘れるのは酒【意味】ままにならない世の中の憂さ、つらさを一時忘れさせてくれるのが酒というものの効能である。死別の悲しみ失恋の痛手など、ほかにも歳を重ねれば少なからず別れを惜しむことが増えてくるのも仕方がないことなのだろう。それらを酔いによって、ひと時でも忘れ去れるなら酒が存在する意義は充分なものである。仲間から「飲もうか!」と声をかけられたとき、「ありがたい」と感じるように成った...

  • 寺町へ

    6月6日(月)晴天 この頃、めっきり夜遊びをしなくなったからかサイフの中身にゆとりがある。もう女は懲り懲りだとか興味が無くなってしまったという年齢でも性格でもない。ただ単にほかに神経がいっているだけだろうから、いつ悪い癖が出てもおかしくない。 ろくろの上に粘土を乗せ台を回しながら粘土に指を当てると、回転の中心 から綺麗な円形が作れるはずなのだが…。不器用な手先は本当...

  • ―しおり―

    平成22年 寅(とら )46ー4-32010年12月8日(水)「はなこ」と対面―無慈悲~―2010年09月 四年経過2010年07月07日(水)晴 46歳2010年07月26日(月)晴 ミニチュアハウス○○銀行に展示 2010年06月16日(水)雨 子猫と初対面―仔猫よ、とりあえず紋次郞と命ず~―2010年05月 ベランダ・リフォーム...

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