今年はどうしたことか綾波たちが元気です.早春からガツンと水をあげたせいでしょうか.春の綾波を見ると誰しもが,これはすごい刺が出て来たと期待してしまいます.大抵は普通の刺におさまるのですが,毎年騙されます. 綾波の花は文句なく綺麗です.太平丸などは個体間でかなり花色の濃淡があるのですが,普通の綾波はそれほど差がありませんね.花弁先端の羽状の切れ込みも大体皆同じです.これは王綾波系.ここ何年も本調子...
今年はどうしたことか綾波たちが元気です.早春からガツンと水をあげたせいでしょうか.春の綾波を見ると誰しもが,これはすごい刺が出て来たと期待してしまいます.大抵は普通の刺におさまるのですが,毎年騙されます. 綾波の花は文句なく綺麗です.太平丸などは個体間でかなり花色の濃淡があるのですが,普通の綾波はそれほど差がありませんね.花弁先端の羽状の切れ込みも大体皆同じです.これは王綾波系.ここ何年も本調子...
またまだ移植が終わらないのですが,今日からちょっと息抜きに出かけて来ます.昨年は丁度今頃メキシコへ行っていました.ですから昨年に比べるとなんとなく余裕のある4月なのです.昨年と比較して3月の気温が低く,サクラを始めとしてあらゆる植物の動き始めがゆっくりでした.しかし上手くしたもので,だんだんと追いついて来た感があります.サボテンたちも早春の花から初夏の花へと移行しつつあります.この花サボは,紫野×...
春の花レブチア&スルコレブチアがどんどんと咲いています.ハウスに入って彼らのかわいい花を見るとホッとします.そう言いながら栽培に力を注いでいるわけでもなく,春に植え替えするとあとはほぼ放置,中には調子を崩すものも出て来ます. 明るいオレンジ色の花のR.fiebrigii R784(= Aylostera walteri)です. ホフマニー(R.hoffmannii R521a), 温かみのあるオレンジ色の花.何度も咲いてくれるので,結構長い間楽しんでい...
超普及種の月影丸には赤花と白花があります.白花は原産地では確認されたことはなく,園芸生産の中で生まれたものとされています.この赤花と白花を相互交配してみました.後代は下の写真のように全て赤花になりました. もし白花が花弁の色素合成に関わる遺伝子の突然変異ならば,白花は1遺伝子の潜性(昔は劣勢と言いましたが,実態に合わない用語なので,学術的には使わないことになり,今はこれを潜性と言います)である可...
プシスの白花なんて誰も見向きもしないのかもしれません.しかし,朝まだ陽が差し込まないハウスに入り,この花を眺めるとその良さが分かります.これは大豪丸錦の花,何かを語りかけるかのようにこちらを向いているように見えます.仄かな香りを楽しんでから写真を撮りました. 下の写真の株は,Echinopsis subdenuda L943です.だんだんと大きくなり,たくさん花をつける様になりました.短毛丸や花盛丸系のものは相当な大株...
春は駆け足,毎日違った表情を見せながら,季節はどんどん進んでゆきます.ぼっとしていると色々なことを見過ごしてしまいそうな勢い,エビたちも次々と咲いてきます. これは白元(E. reichenbachii),少し花弁の先が弱くてヨレてしまうのが少し残念.全ての白元がこうなるわけではありません. そしてラウイ(E. lauii)穏やかな花色が素敵です.基部からだんだんと仔を吹いてきました.群生株となってたくさんの花を一斉に...
3月の終わり頃,白鷺多頭株にそれはたくさんの花芽が出てきました.これは期待できるぞと,ワクワクしながら待っていました. お天気がすぐれない日が続きましたが,薄日に反応して一斉に開花. 再び,三度と咲いてだんだんと豪華に,株全体が花で見えなくなりました. 花姿も良いのですが,一度開いた花が閉じた姿がまた良いですね. これらの多頭株は,キリンで大きく育成したものを胴切りして作ったものです.実生から3年...
瑞鳳系の中で,このニベウム(Astrophytum capricorne var. niveum)が今年は先陣を切りました.他のカプリコルネたちはようやく新刺を伸ばし始めたところです.いつ見ても彼らの花は魅惑的で,吸い込まれそうです.一体誰を誘ってるの?と聞きたくなります. このニベウムの不幸は以前に記事にしました.こうして横から見ると,普通の瑞鳳より刺はしっかりとしており,なるほど大鳳の系統だなと思わせます. 園芸的に言う白瑞...
今年はなんだか大文字白鳥が好調なようで,たくさんの蕾を上げてきました.ちっとも大文字らしくないねと言われそうですが,締めて作ると大文字の模様は出てきません.接木でふっくら作ると明瞭なのですが,今度は白鳥らしくなくなります.やはり白鳥は詰まった真っ白の刺じゃなくちゃと思っています. 程なくして一斉に開花しました.花は全く普通の白鳥です. もう一つ単頭の大文字がいます.これは少し大文字らしい縞が見え...
英丸(Echinomastus dasyacanthus SB120)が綺麗に咲いています.輝きのある伸びやかな花弁はとても綺麗です.草姿も花も桜丸に似ています.それもそのはず,E.intertextus subsp. dasyacanthus,つまり桜丸の亜種とされています.さらに今では,E.intertextusに統合する見解もあります. 形態的には英丸は刺が立っていて,素手で触ると刺がかなり当たります. しかし,実生を見ると刺が立っておらず,いわゆる桜丸とはあまり...
このマレッティアーナ(Copiapoa malletiana)は,昨年あるイベントの廣仙園さんのブースで手にしたものです.順調に成長して少し丸みを帯びて来ました. コピの花の写真を撮ってどうすんだってところですが,一応花が咲いたので撮ってあげることにしました.コピにしてはやや大きめの美しい花です. 日本の園芸家に馴染みの黒士冠は,C.dealbataという学名に対応するとされて来ました.園芸的理解は,白肌で一本の刺がシュッ...
随分と昔のこと,ある有名園で象牙宮と名札の立っている小さいパキポを買いました.その頃まだパキポのことは全く知らず,これがグラキリスなのかと思い持ち帰りました.程なく葉が展開して来ましたが,なんだか違うようです.でもずんぐりと育つ姿は,ちょっとそれらしくも思えました.その後たくさんのパキポを扱うようになり,ああこれは何かの交配種だと思うようになりました. しかしサイズは十分になったのになかなか花が...
ブイニンギー(Parodia buiningii)がこれでもかってほどド派手に大きな花を咲かせています.昨年も記事にしましたが,ガタイが大きくなりいよいよ本領発揮ってところでしょうか.こんなに大きな花が咲くと確かに見事です. これはGC783,04,刺色にかなり個体差がありますが,刺に色のつくタイプです. そしてこれがHU90,刺が白くて綺麗なタイプです.両方ともにウルグアイ産です. たまにサボテン屋さんで見ることもありま...
うちの古株のロビンソルム(Escobaria robbinsorum SB464)は,ウチに来てからかれこれ7,8年,刺が詰まりすっかり貫禄が出て来ています.故郷はアリゾナ州南東部コチセ郡です.衛星画像で見るといかにも乾燥していそうなところ,大きなスプリンクラーが作り出す緑の円がまるでオセロのように並んでいます. この古株の後代たちが色々いるのですが,数年前にキリンで育成して降ろしたものたちもしっかりして来ました.もうこれ以...
太平の接木を見ていたら,台木の根本から枝が伸びているものがありました.何か変だなーと思って少し用土を退けてみると台木の切り口から出ているようです. 掘り上げてひっくり返すと,驚いたことに根の途中から出ています.普通,根というのは茎と違って所謂‘芽’というものを持ちません.根が分かれするのは全て不定根といって,根の維管束外側に分裂組織が新たにできて根が枝分かれます.ですから袖ヶ浦の根から芽が出るのは...
マミのアンソロジーをしたのですが,この時期次々とエビたちも花を咲かせます.朝ハウスに入ってあれ?何か良い香りがするなと思ったら,何かしら小型のエビが咲いています. この宇宙殿(Echinocereus knippelianus)は,特に花形が優れており,毎年花を見るのを楽しみにしています.これも良い香りがしますよね. この青花エビ(Echinocereus viridiflorus var. robustior)随分と昔からウチにいて,どんどん大きくなってい...
先の土日,地元のカクタスクラブで滋賀の廣仙園さん,愛知の三河サボテン園さんを巡る一泊二日のツアーに乗っかって来ました.いつもは一人で気ままに訪ねる旅ですが,今回は大人数です.バスの中も食事時もサボテン談義を楽しく繰り広げました. 廣仙園さんには1日目午後に到着,いつものように2匹のワンコに出迎えられました。参加者のほとんどがサボテン屋さんを訪問する経験があまりなく,ずらりと並ぶサボテンに歓声をあ...
この時期どんどんいろんな花が咲いてくるので,どうしても記事にするのをスルーしてしまうものが出て来ます.せめて今年の姿だけでも記録に残そうと思い,マミのいくつかをアンソロジーで紹介しておきます. 銀紗丸,由来がよくわからない交配種.でも丈夫でよく花が咲きますね. ラウイ・ダシアカンサ.実に色々なダシアカンサがありますが,小粒であまり刺の痛くないのが人気です.少し増やしてよと頼まれたので,交配して...
春星が咲いています.この株は4年前の冬にホムセンから救出してきたものです.すっかり大きくなりました.これは去年の姿. そしてこれが今年の春,毎年ひと回り大きな鉢に移植しないといけない成長っぷりです.どこまで大きくなるのか,楽しみにしています. これは刺のタイプか異なる白雪姫と呼ばれる系統です.園芸的にはこの方がより優れていますが,やや成長が遅い感じがします. 春星はMammillaria humboldtiiという学...
ヨンストニー(M. johnstonii)には色々なタイプが存在します. FNのついた株を比較するとその多様性がわかるのですが,やはり鮮やかな赤い花の系統が良いなと思います. さらに園芸的には10年前に手にしていたエルモシヨと名付けられていた株のようなうねる刺のものが優れているように思います.その元株は調子が悪く,今も燻っています.しかしその子が元気に育っています.でもなかなか親子超える優れた刺の個体は得られませ...
今年の2月に関白の花が咲いたことを記事にしています.一休みして,春にたくさんの蕾を上げて来ました. 一見すると花筒が長いように錯覚しますが,横から見ると花筒はとても短いことがわかります. 下の写真はFNのついた実生で,小さいのに早くも花を上げて来ました.故郷はCoahuila州のHipolito付近です.彼らの故郷は,本当に過酷なところで,今日本でぬくぬくと育っているのは幸せなことなのだろうと想像します. M. coah...
花笠丸が賑やかに咲いています.どこにでもある駄物と言われてますが,スルーできない美しさがあります.3年前に一度記事にしていますが,それ以来の登場です.ちゃんと毎年花を咲かせていたのですが,なかなかフォトジェニックな瞬間が捉えられませんでした.このサボテンは,とてもたくさんの蕾をつけるのですが,その発達は一様ではなく,思ったほどたくさんの花が一斉には開かないのです.蕾の時はオレンジがかっていますが...
3月の初め柱類に水をやっているとアズレウス柱(Pilosocereus pachycladus)の先端のアレオレが何やら黒いのです.近づいてみるとなんと蕾です.全く期待していなかったものを発見するといつもワーっとなるのですが,この時も本当にびっくりしました. しばらくすると鱗を纏った蛇の頭のような蕾が伸びて来ました.なるほどセレウス類の蕾です. そして春分の日ごろ,もう少し蕾が大きくなってから咲くのかなと思っていました...
澄心丸(M. backebergiana)が咲いています.この株は7年前に初めてこのブログに登場しています.その時にすでにやや縦長,胴切りして多頭化を試みました.幾つも仔を吹くまでは良かったのですが,その分枝の成長の遅いこと.ようやく全体に花が着くようになりました. 切った先端は挿し木しておいたのですが,それがまた早くも縦長になっています. このバッケベルギアナは,ケレタロ州やミチョアカン州などが故郷で,崖にぶ...
この金洋丸(Mammillaria markiana)はもう8年もウチに居ます.その割に大きくなっていないんじゃない?とも思えますが,径はほぼ倍にはなっています.毎年穏やかな黄色の花を咲かせてくれます. 斑入り株なのですが,斑入りの部分が多くないため,ガタイは変形することなく,ごく普通の株のように育っています. 成長点付近の斑色は鮮やかなのですが,もともとこの金洋丸がやや黄緑色のガタイをしているため,なんとなくボケ...
どこにでもあるからという理由で取り上げない訳にはいかない魅力がこの雪晃(Parodia haselbergii)にはあります.この時期SNSに花が咲いたよとアップするたくさんの方の写真を見ていると,愛されているサボテンであることがよく分かります.白い刺の中に出てくるルビーの蕾を見て,ああ素敵だと思わない人は居ないと思います.逆にフン雪晃か---と見向きもしないサボテンマニアは,どこか感性が錆びついているに違いないと思い...
Gymnocanctus beguiniiは,日本では白狼玉として鮮やかなピンクの花色を持つタイプが普通です.しかし,この種の花色には相当濃淡があるのが実態の様です.これはザカテカスタイプとして廣仙園さんから分けてもらったものです.白狼とは違うよと言われ,どんな花が咲くか楽しみにしていました. 3月になり,ハウスの気温が上がるとまもなく開花しました.なんとも穏やかな色合いです.2月に載せたザラゴザエに似た花形と花色で...
奇仙玉(Matucana madisoniorum)が咲いています.決まった開花時期というものがなく,年中咲いているといった感じです.でも毎回蕾が上がってくるとなんとなく開花を待ち侘びでしまいます. 今回は3輪の同時開花です.大株になるともっとたくさん同時開花するようですが,ウチでの成長はさほど早くなく,SNSでたまに見る巨大株になるまでには,こっちの寿命が尽きそうです. この花は上下がありそうでない花です.大体咲く時...
緋冠竜は,天晃や武者影などとともにThelocactus hexaedrophorusという一つの種に括られます.ヘキサドロフォルスは六面体という意味で,イボがそのような形をしていることから付けられました.このヘキサドロフォルスの中で,緋冠竜は最も人の手が加わったというか,改良が進んでいるものといえます.できるだけ赤く太い刺を目指して優良個体が選抜されています.おかげで下の写真のように花がなんだか咲きにくくなっているのが...
これはクラーヘンビュリー(Mammillaria kraehenbuehlii)じゃないかなということで,長らくうちのマミ棚にひっそりと暮らしています.ラベルには2017年とありますから,もう7年も居るわけです.だんだんと仔の数が多くなって来ていますが,何しろ小型の種ですから,今でも3号鉢に植えられています. 花の様子は姫春星などを彷彿とさせる形態です.小さなガタイに可愛い花をつける姿はとても愛らしいですね. このクラーヘンビ...
この時期,多くの方のSNSで菊水(Strombocactus disciformis)の花がアップされます.全国でほぼシンクロして3月上中旬に咲くようですね.毎年まるで花束にしたようなクリームの花をたくさん咲かせてくれます. 菊水は,種小名にあるように円盤状に育つのが特徴.でも栽培下では柱サボテンのようになったものを時々見受けます.光の不足と共に水のやり過ぎですね. 少し丈が高くなったものも水を辛くするとだんだん先端が沈ん...
2月の終わりごろ,月宮殿の白い刺の間に赤いぽっちりが見えて来ます.これを見ると,ああ今年も春が近くなって来たなと思います. そして3月の半ばに差し掛かる頃,一つ二つと咲いて来ます.毎年たくさん蕾がつくのですが,同じように現れたように見える蕾にも若干の発達の遅速があり,なかなか一斉には咲きません.そのパターンは毎年違うので,楽しみながら眺めています. それにしてもこの花の形態は独特ですよね.まるでハ...
ルブログランディス(Mammillaria melanocentra subsp. rubrograndis)が魅惑的な花を咲かせています.メラノケントラのピンク花に比べても力強さを感じます. この株は2022年にグランカクタスさんから連れ帰ったもの.こうした金平糖マミに時々見られることですが,長らく移植されないと縦長に育ってしまいます.この株は横幅より縦が長いという,マミらしからぬ姿をしていました.ラン鉢に上て誤魔化していたのですが,これで...
Stenocactus multicostatusには色々なタイプがあり,それぞれ振武玉,縮玉,千波万波と園芸名が付けられてきました.前同じというのは寂しいことで,それぞれの形態的特徴に従って付けられた和名も大切にしたいところです.中刺が勇壮な振武玉は,優良系統が選抜され,かなり特徴のはっきりしたものになっています.そのプロトタイプとも呼べるものはメキシコの荒野にも生えていました. またいわゆる縮玉と呼ばれるサボテンは...
これはMammillaria sinforosensis subsp. cobrensis TL495です.この学名は M. lindsayi var. cobrensisのシノニムとされ,今はM. standleyiに統合されています. 確かにスタンドレイの中にはこれとそっくりなものもありますね.ただスタンドレイは赤花のものが多いと思いますが,これは綺麗な黄花. これはウチにいくつかある別個体なのですが,あまり目立った種内変異はありません. シンフォロセンシスといえば,ウチには...
渋くてオトナなルニオニーの花が咲いています.どうしてこのような渋い花がよく見えるのかボク自身もうまく説明できません.しかし,バラやカーネーションなどでもちょっと病気じゃないの?って色合いの花が一定の評価を受けるところを見ると,ヒトの心にはそんな面もあるのだろうと推察されます. なおルニオニーはベラなどと共にE.emskoetterianaに統合されています.元々小型種ですが,だんだんと群生して来ます.2年前と比...
バンコク市内には有名なJJマーケットの他にトンブリにも園芸マーケットがあります.しかし,景気があまりよくないのと,露店での対面販売が今は流行らないこともあり,かつての勢いはありません.またこうした街中のマーケットのサボテンは概して品揃えが良くなく値段も低く,サボテンマニアたちが来るところではなさそうです. これはギムノLB株の成れの果ての姿です.斑モノ育成のために雑交配され,青ものはゴミのような扱い...
タイのサボテン屋さんその3チェンマイ Wanmaicactus
ここはチェンマイの北,マエリム地区にあるサボテン屋さんです.広い敷地に大きな温室がいくつもあります.中には膨大な量の実生があり,全て種子から自家生産されているとのこと. 兜やマミラリアが多いのですが,属のバリエーションは相当あり,フライレアなどもあって面白いなと思いました. 日本にも少し入っているギムノの斑入り,これはもう全然値が出ないそうです. タイの方は白マミが好きなようで,これも日本の影響...
タイのサボテン屋さんその2チェンマイCactus Flower Asia
ここは一昨日の2Bees Gardenと同様Hang Dong地区にあるサボテン屋さんです.写真の場所は店舗といった感じで,育種場は非公開で別の場所にあります. ここの国内向け販売方法は,web上のライブでサボテンを見せて欲しい人がその場でクリックして注文するものです.下の写真のオレンジ色の札の記号はそのための番号です.このライブはインスタで見ることができ,なかなか面白いものです.日本でも若い生産者はやれば良いのにと思...
小型のエビサボであるのは確かなのですが,全くこんな小さなものに花が着くなんてまるで想像もしていませんでした.ふと覗き込んだ実生バットの小さなダビシー(Echinocereus davisii)君に蕾を発見して,本当にびっくりしました.君ってやつは何てやつなんだ! 灌水に反応してパンパンに膨れたガタイにいくつもの花をつける姿に生命の力強さを感じます.またその香りが素晴らしいのでつい何度も鼻を近づけてしまいます. こ...
タイのサボテン屋さんその1チェンマイ2Bees Garden
2Bees Gardenチェンマイ郊外のHang Dong地区にある有名なサボテン屋さんです. 若い園主さんは,元大学講師かつ元俳優さん,サボテン少年でもあった方です. 園内は大変広くいくつもの温室が並んでいます.多くは小さな実生苗で,小苗・実生苗共に大半は中国へ輸出しているとのことです.タイ国内は景気が良くなく,国内では売れ行きが良くないとのことでした. 多様な属のサボテンが栽培されてはいるのですが,それぞれの属...
この紫光丸(Mammillaria moelleriana)は,10年以上前からウチに居ます.最近は成長した分だけ株の下が縮んでいくので大きさがあまりかわりません.それでも毎年元気に花を咲かせてくれます. このモエレリアーナのFN付き種子を得て蒔いてみました.これはSB498, 故郷はサカテカス州Sombrereteです.播種から2年,元気よく育って花を咲かせています. カギ刺の様子も花の様子もまさしく紫光丸です.出来上がった実生を見る限...
大好きな旧ネオポルテリアたち,すでにいくつかは個別に紹介したのですが,毎年ハウスを明るくしてくれるウチのご老体の面々を載せておきます. まずはヴィロサ(Eriosyce villosa FK71).これは早咲きで1月に後半から咲いて来ます.まさに真冬の花,最もハウスが暗い時期に,一筋の光を放っています. 次はセニリス兄弟(E.senilis FK422).本当に老人になりました.この兄弟,若い時は白髪型と茶髪型でしたが,老株になっ...
旧ネオポルの仲間たちが色々と咲いています.その中で,思い入れの強いのがこのニグリホリダ(Neoporteria nigrihorrida FK22)です.12年前に小さな苗を,当時ブログを通じて知り合ったアイハルさんからいただき,その2年後に初花, その株がずっとウチで咲き続けています.株の下側がだんだん縮むのでガタイのサイズはそれほど変わりません.2月に入ると赤い蕾が見えて来ました. ネオポルの蕾も花も,いつ見ても心和む美しさ...
キリンに接いだ白花バラ丸が咲いたことを記事にしたのは一昨年の12月のことです.その後も次々と花を咲かせました. 花がひと段落した2月に頭を刎ねました.キリンでも袖のような立派な多頭株になるでしょうか. その後無事多頭株になり,春が近くなり,たくさんの蕾が見えて来ました. 開花の様子, 5分咲き,そして満開です. ちなみに親株たちは相変わらず3号鉢で今年も元気に咲いています. 取り敢えず接木で多頭株...
このピコと呼ばれるサボテンは不思議なヤツです.本当はUn Picoという園芸品種名なのですが,日本では単にピコと呼んでいるようです.スピノッシシマ(M. spinosissima)の突然変異で,刺が0〜1本になったものです.写真の株はほとんど刺がありませんが,白い1本とげをシュッと伸ばすタイプもあります.この形質は遺伝的に安定しており,種子繁殖が行われています.スピノッシシマは,錦丸,猩々丸,白美人など刺色等によって色...
結局あまり強い寒波に見舞われることなく冬が過ぎ,周りでは春の花が咲き始め,サボテンたちの植え替えも順調に進めている今年の春です.ちょっと手を休めて,今日からタイに出かけて来ます.コロナのせいで長いこと会っていない懐かしいタイの友人たちに会うとともにタイのサボテン屋さんも見てくる予定です.これまでバンコクやチェンマイの植物マーケットの出店はたくさん見て来ましたが,栽培場を訪れてオーナーとお話しする...
この土日は県フラワーフェスティバル2024でした.香川カクタスクラブ(KCC)も展示と販売の両方に参加しました.昨年同様品評会は大変素晴らしいサボテン&多肉が揃いました.多様性こそがタニサボの魅力であり,それを余すところなく伝える出展内容でした.近年,流行りものしか並ばないタニサボのイベントが多い中で,やはりこうでなくちゃと思いました. 販売ブースの方も大変盛況でした.特に1日目の午前中は凄まじい混み合...
昔のことですが,友人の一人がカメラは嫌いだというのです.どうしてかと聞くと,見た通りに写らないからと言うのです.ヒトの目はよく出来た露出調整や輝度調整機能を持っています.いえ,より正しくは「脳は」というべきでしょう.ですから見た(と思った)通りには写真には写りません.その後カメラは大変な進歩を遂げ,自動焦点はもとより,特に人物に対してはより美しく写るように様々な機能が搭載されるようになりました....
スタンフェリー(Mammillaria longiflora subsp. stampferi)の実生株が花を咲かせました.雲峰スタンフェリーがこんなに小さくても咲くとは思っていませんでした.ガタイと花のアンバランスがなんとも言えません.こんな素敵な姿をみるともう少し種子を蒔いておこうかという気になります. 親たち今年も盛んに開花しています.花筒が短いので,大きくなっても可愛い感じですね. ほぼ同じ頃普通の雲峰も咲いて来ました.学名...
以前メキシコの記事で草むらに咲く小さなマミM.weingartiana(優羽丸)のことを書きました.ウチにいるヴァインガルチアーナはSB831,ヌエボレオン州San Juanitoが故郷です.小さなガタイに長いカギ刺を出しています.こんな小さいのに咲くのかなと思っていたら,春めいた2月中旬,健気に花を咲かせました.こんな可愛い花だったのかと感動しました. そしてもう一株も間もなく開花,特に種内変異はないようです. 小さいの...
今年もバラ丸の花の季節がやって来ました.昨年この株の満開の様子を誕生日の記念としてSaori Ohwadaさんに描いてもらいました. 今年も誕生日に向けていっぱいの蕾をあげています. 天候に左右有される植物の開花,今年は誕生日に遅れること1日でほぼ9分咲きになりました.誕生日の記念の絵にもなったし,実際毎年誕生日前後に咲いてくるので,これをボクの誕生花にしてはどうかとサボ友さんに言われ,なるほどね,誕生花と...
ウチに居るザラゴザエ(Gymnocactus subterraneus var. zaragozae = Turbinicarpus zaragozae)の兄弟3株は,ご覧のようにピンクと少しアンバーな薄茶色の花を咲かせています.早春の素敵な花です. 少し増やそうと昨年蒔いてみたのですが,あまり発芽が良くなく,ほんの少しだけキリンに乗せました.それはそれで順調に育っています.成長点部位を見ているとベグイニーとまるっきり同じで,見分けがつきませんね.開花期が...
新しいマミラリア協会誌が届きました.この表紙の地味な金平糖マミは,M.nacoriensisでM.standleyのシノニムです.花も咲いていないこんな地味なサボテンを堂々と表紙にするのは流石にマミラリア狂の雑誌です.今回の記事は,クルシゲラの解説,旅行記が2本,エスコバリアの解説,その他でした. 中でもこのエスコバリアの解説記事が気に入りました.16種について解説していますが,内15種については写真もあり,納得の説明です...
小型マミのサンチェスメホラダエ(Mammillaria sanchez-mejoradae)が咲いています.小さなガタイにこれでもかってほど蕾が着きます.天気が良いと花弁が反転するくらい開くのですが,これぐらいの開き具合が丁度見頃ですよね. 10年以上前からこのサンチェスメホラダエは手元にあります.でもこの写真の株は何代目なのか,とにかく小さくて干からび易いのです.気を付けていたつもりでもやってしまうのです. 自分で繁殖でき...
毎年この時期に華やかなピンクの花を咲かせてくれます.太白丸(Thelocactus macdowellii)の太白(たいはく)は,白いことという意味で,英語でChihuahuan snowballと呼ばれるようにまさに名は体を表すといった名前です.その純白の刺に優しいピンクの花は,誰が見てもほっこりします. この株は2011年に手にしたもので,このブログ初登場は2012年,それは小さい若苗でした.あれからほぼ毎年きちんと花を咲かせてくれました....
白岳丸(Mammillaria lasiacantha subsp. egregia)の渋い花が咲いてきました.エグレギアでも花色は少しずつ異なり,もっとピンクっぽいもの,中筋のほとんど見えない白っぽいものなどがあります.ボクはこの茶色い渋い花のタイプが好きです. 大好きなマミなのですが,これがまたなかなか気難しいところがあり,これまで結構な頻度で群生株を崩壊させてしまっています.この株はキリンの根なのですが,これなら丈夫でしょうか...
冬の陽射しに反応して長城丸(Turbinicarpus pseudomacrochele)が咲いて来ました.いつもこの時期に咲いてくるので,冬の花のイメージです.この写真は開花初日なのですが,数日間開いたり閉じたりしてゆく間に花径は相当大きくなります.これほど花径が変わるサボテンも珍しいと思います.チューリップなんかと同じ現象,花弁の開閉に伴って花弁裏表の細胞が肥大して,結果として花弁のサイズが大きくなります. この双頭の株...
最初にラウセリー (Thelocactus lausseri) )に出会ったのは10年も前のことでした.毎年立春の頃にこのおしゃれな花を咲かせ始めます. 少し株が大きくなるとこの程度の数は一度に咲くのですが,もともと大型の種ではないので、株の直径はこれ以上は大きくならず,だんだんと立ち上がって来ます.適当なところで胴切りすると多頭株になるでしょういか. 数年前に少しだけキリンに実生接をしみたのですが,それらは皆巣立ってゆ...
エリオカクトイデス(Uebelmannia pectinifera var. eriocactoides)の小さな株は実に愛らしい姿をしています.昨年エリオカクトイデスを手にしたことを記事に書きました.竜神木接でしたので,短い台木をつけて難なく接降ろしが完了し,双頭のまま随分と大きくなってきました. 成長点付近の穏やかな金刺も健在です.花を観賞するような植物ではありませんが,花が咲いてくるのは元気な証拠と思えばそれはそれでよしです. 一...
冬の時期に実生バットを覗くのは楽しいものです.毎年幾つものマミラリアを実生するのですが,彼らは実生2年目に咲くものが結構あります.1円玉より小さな体で花をあげる健気な様子は,みるものを幸せな気分にします. ヘルナンデシー(Mammillaria hernandezii)は,小さくても咲くマミの代表選手です.ガタイより大きな花をつける姿は,見るものを勇気づけます.毎年,年末ごろから彼らの花を見るのが楽しみです.他の冬マミ...
高砂(M.bocasana)は古くからあるマミです.決して魅力のないサボテンではなく,温かみのあるホワッとした印象のマミです.近年は多毛系が選抜されて白いものを結構見るのですが,何か偽物くさくて好きではありません.いつもこの時期に穏やかな花を見せてくれます. 古くからあって長らく国内で実生が続けられてきた高砂ですが,元々はどんな姿をしているのか知りたくて,FNのついた種子を取り寄せてみました.こんなベタなマ...
先日東京へ行く途中に名古屋で降りて,三河まで足を伸ばしました.三河サボテン園さんは,サボテン談義ができる数少ないところなので,機会があれば必ず寄り道しています.いつものように駅まで迎えに来てもらい,楽しい時間を過ごさせてもらいました.斑入りのサボテンのこと,タイのサボテンのことなど色々話をしているとあっという間に時間が経ちました. 二代目が頑張っているので,ハウスの中はいつ行っても少しずつ変化し...
寒の頃に咲く冬マミの中に明星たちがいます.中でも交配種たちはなかなか華やかで,この時期ハウス彩る重要なメンバーです.いつも先頭切って咲いてくるのは赤花明星.寒い時期だからでしょうか,開花している期間はやたら長いんです. そして明けの明星.この小豆色の花を見るとなんだかホッとします. 最後は優美明星.明星らしい花なのですが,刺が強くて花が開きにくく咲いているのかどうかも見えにくい状態です. このメ...
冬の陽射しに反応して,ロゼオケントラ(Mammillaria roseocentra)の小苗が花を咲かせています. このロゼオケントラは,姫曙に対応する学名とされます.姫曙は以前から何度か手元にありました.しかし大きな株は結構気難しく,しばしば突然崩壊します.その度に新しいものを手にするのですが,その度に刺色や花色,顔つきは微妙に違います.それもそのはず,ロゼオケントラはマガラニー(雅卵丸)の変種とされたり,その雅卵...
立春が過ぎてだいぶ春の兆しが見えてきました.今日からまたちょっとお出かけします.ハウスでは春の花が沢山咲いています.でもサボテンを見てばかりで,ついつい家の周り半径50mで1日が完結する生活に浸ってしまいがちです.やりたい事をちゃんとやって,行動の幅と奥行きを広げなければなりません.ときどき日常を離れて脳に刺激を与えるのがボケ防止には効果的とされています.毎日ワクワクして生きて行きたいものです. ...
ロエメリ(Mammillaria roemeri)は小さなマミラリアです.小さなガタイにたくさん花を着ける様は実に可愛らしいものです.丸弁の花がかわいいですよね.彼らは小さい割に頑張り屋で,たくさんの蕾をつけて1ヶ月以上ずっと咲き続けます. ぜひ自ら種を蒔いて次世代を作るべく一昨年あたりから種取りをしていました.その一部が健気にも花をつけています.1cm強ぐらいのサイズですから,覗き込んで写真を撮るって感じです. こ...
寒の最中に鶴巣丸(T.rinconensis subsp. nidulans)が蕾を上げてきました.刺に挟まれ咲きにくそうですが,これはいつもの姿です.素敵な花ですよね,これが咲くともうすぐ春だなと思わせます.そういえば今日が立春です. この株は10年前からウチに居ますが,着実に大きくなってきています.ただ刺を周囲に広げて占有面積が半端ないので,これ以上大きくならなくても良いように同じサイズの鉢に植え替えています. この株は...
コルムナアルバは黒い王様と共にコピアポアの中の人気種です.ここでいう人気というのは,なぜかこれを欲しがる人が多いという意味です.種子繁殖は決して難しくはないのですが,成長が遅くてなかなか見応えがあるほどのサイズにならないことが原因です.ボクはある程度までキリンの力を借りて大きくして,その後締めてかかるという栽培を追求しています.でも実生苗を盲信する人もいて,実生苗が欲しいとよく言われます.実生苗...
この株を手にしたの随分前のこと,初めてこのブログに登場した11年前にすでによくわからない種だと書いています.おそらく交配種起源のこの白刺カルメナエは毎年冬のハウスを彩り,着実成長して今や20cmを超える大きな株に成長しています.冬の陽射しをいっぱいに浴びて咲く姿は見るものを幸せにします. 花の様子はこんな感じ、カルメナエの花ではなく,ラウイ ダシアカンサに近い感じです.おそらくその交配種なのでしょう....
この関白(M. coahuilensis)というマミは,故郷での過酷な生き様を想像させない優雅な佇まいをしています.悪く言えば地味なわけで,日頃は全く目立たず,マミ棚の中にひっそりと暮らしています.毎年年明けの頃から蕾を伸ばしてくるのですが,いつもいい感じかといえばそうでもなく,調子悪そうに萎縮したまま蕾を上げる年もあります.今年はどうやら元気そうです. 花は,薄いクリームのマミラリアらしい花です.この大人し...
Shabomaniac!さんの本が出ることは知ってました.昨年末から書店を回ったのですが,田舎ではどこにも並んでいません.仕方なくアマでポチりました.アガベだな,アロエだな,ソテツらしい,ぐらいしか分からないボクにはとても勉強になる本です. ボクにとってはアガベもアロエもソテツも沼ではなく,ただの水たまり,踏み込んでもバシャバシャと通り過ぎてしまう存在です.しかし,この本にある原産地の風景はとても素敵で,ま...
一昨年から栽培を始めてみた所謂フレームが,なかなか調子良かったので,気をよくしてもう一つ(3号フレーム)作ってみました.2年前に作ったフレームと違うのは持ち上げる前面蓋がほぼ地面についていることです.既製品のアーチ状鉄菅をそのまま利用しています.骨格ができたのでペンキを塗りました. 前面と側面はPOを張り,背面は取り外しがきく板にしました.背面を全面に外せるようにしないと中のものの取り出しがどうにも...
マグドガリー(Ortegocactus macdougallii)がこの時期らしい装いをしつつ,盛んに成長もしています.この株は随分前からウチに居て,9年前になかなか大きくならないと書いています.しかし,その当時の姿と比べると流石に9年という月日が経って格段に大きくはなっています. 昨年来,マグドガリーない?とよく聞かれました.何故だろう,そんなものどこにでもあるでしょ?と答えたのですが,いざ手に入れようとするとそんなに...
舞星(Mammillaria aureilanata)は大好きなマミラリアの一つです.なんとも言えない妖艶な花姿がたまりません.自然に仔を吹いて多頭化しますが,それぞれの頭はなかなか径が出ず,株としてなかなか大きなものになりません.おまけにやや根が弱く,栽培には気を遣うものです.このため幾つかキリン根の株を作ってみました.大きくすることが目的ではありません.管理を楽にすることが目的です. 少し落ち着いてきた今年はそれ...
先週は今年一番の寒波が来ており,北陸では大雪になっていました.そんな中,山城さんの新春セールにお邪魔しました.毎年この時期に出かけていますが,この日大阪は曇りがちで雪も舞う寒い日でした.何が目当てという訳ではなく,昔のサボテン屋さんの雰囲気を残すこの温室が好きなので来ているといった感じです.いつものように園主さんにご挨拶をと思いましたら,おいでになりません.どうやら体調を崩されているとのこと.事...
新春を彩るサボテンの中で,小さいながらもその存在感を示しているのがこの白鯱です. Gymnocactus knuthianusが馴染みの学名ですが,今はTurbinicarpus knuthianusとなっています.白鯱という和名を頂いたのは,白い刺が目立ったからでしょうが,薄い茶色の刺のものも多数見られます.花は文句なく綺麗な濁りのないピンクで,パッと周囲を明るくさせる花です. 昨年にキリン接の白鯱たちのことを記事にしましたが,なんとなく...
正月が終わり3週間余り経ちました.正月早々地震があったり,航空機の事故があったり.心の平穏を保てない日が多くてなんとなく調子が悪いような気分になっています.それでもあれやこれやの予定はやって来て,そこへは少し無理をしてでも笑顔で参加.ちょっと自分のリズムを取り戻すキッカケが必要に感じています.なのでちょっと日常を離れ,場所を変えて一人の時間をとってみることにしました.リフレッシュして戻ってくるこ...
この白岳綴化を手にしたのは10年以上も前のことです.最初は綴化らしい姿をしていましたが,だんだんとモンスト化したのか,今の姿は実に奇妙なものです.当然花は咲きません. それではと,数年前普通株らしい姿をした成長点部を一つ接木しました.旺盛な生育示したのでその一部を切り取り挿し木したのが下の写真のものです.成長と共に一部は綴化しました.この株はまだ開花して来ますので,これに普通の白岳かけて種子を採り...
ペレズデラロサエ(M. perezdelarosae)は,気品に溢れたマミラリアです.黒いカギ刺と白い側刺,その間に咲く薄ピンクの小さな花.ついつい屈み込んで眺めてしまう美しさがあります.これまでいくつもの株を栽培して来ましたが,時々根をやられ停滞することがあります.このためキリン根の株を作ってストレスなく楽しみたいと思い,一昨年に実生接をやってみました.キリンに接いだおかげで胴太になり,たくさんの花を咲かせてい...
豊明丸(Mammillaria bombycina)はマミラリアの中では昔からある普及種で,若干駄物扱いされています.しかし長らく愛されて来たものには,その確かな理由があり,この豊明丸は実に綺麗なマミラリアなのです.黄刺と赤刺があり,刺色以外は全く同じ,でも印象が大きく異なります. ボクはこの黄刺豊明丸が美しいなと思います.どうやらこの黄刺は栽培下で生まれたもののようです.この株を手に入れたのは11年前のことでした....
実生をしているとこれは明らかに違うだろう!ってものが生えてくることがあります.そしてそんなヤツに限って元気に育ちます.貴重な種子だと,おー生えてきたと喜んだのも束の間,なんか違うやんとがっかりさせられるのです.これは太平たちの中に生えてきた何か.桜丸のようにも見えます. 周到に準備して播種しても生えないことはしばしばあります.ほんの些細な条件が発芽左右することがあるらしく,もう一度蒔くとあっさり...
今日は大寒です.お天気の長期予報通り,どうやら今年の冬は暖冬のようです.時折寒波がやって来るものの,ガツンと来ることも低温が連続することもありません.おかげで畑や庭は雑草が伸びて青々しています.ウチはハウスに暖房をしない主義なので,多重張りで対処し,それでもダメなものは端から栽培しないことにしています.今年も下の写真のようにハウス内トンネルの一部には夜間シルバーポリトウを掛けて保温しています.こ...
年末ごろからゲジゲジのような白斜子(Mammillaria pectinifera)の刺の隙間に蕾がのぞきます.少し拡大して見るとこの様子は実にユーモラスで,今にも刺が動き出しそうです. 冬の陽射しに誘われて,ぽつりぽつりと咲き始めました.穏やかな色合いの花は,何だかとても安心感のある花です.このペクチニフェラの花色はもっと白っぽいものからかなりピンクがはっきりしたものまで種内変異があるようです. この白斜子は実生も...
毎年この時期になるとこの絞り花のラウイが咲いて来ます.この絞り花のラウイを手にしたのは10年も10年も前のことです.随分と大きくなったなあと思いますが,この手の仲間としては決して成長が早い方ではなく,コンパクトな群生株です. 花の美しさは文句のつけようがないのですが,以前にも書きましたが,おそらく交配種起源の個体だと思われます. それにしてもこの個体,これまで色々なラウイを交配してみているのですが,...
これはMammillaria compressa SB820です.一昨年の秋に記事にしていますが,その時より随分とおきくなり貫禄が出てきました.4株が寄せ植えされていますが,今は全て個鉢になっており,この写真のものが一番刺がよく伸びて白い綿毛も美しいようです.それでもいかにも野生らしい美しさだと思います. 何しろ生息範囲が広いのでコンプレッサには色々なタイプがいます.コンプレッサのうち刺の白さが目立つタイプを日本では白竜丸...
雅卵丸 (Mammillaria lasiacantha subsp. magallanii)の渋い花が咲いて来ています.ラシアカンサたちは色々なタイプがあり,いくつかの亜種,変種が記載されています.マガラニーだけでも一様ではなく,いろんなタイプがあるようです.いずれも渋系の花を咲かせます.こうした渋い花が好みになるのは,歳をとったせいでしょうか.いや見る目が肥えて良いものを良いと判断できるようになったのだと信じたいところです. ラシアカ...
ギセラエ(Mammillaria schiedeana subsp. giselae)の小さくて穏やかな花が咲いています.冬のこの時期になると毎年この花を見て,春が早く来ないかなと思います. この株は随分昔からウチに居て,9年前のギセラエはこんな姿と比べると大きくなったなと感心します. 昨年春にメキシコで見たギセラエは確かに明星の変種らしい姿をしていました.それに比べてこの写真の株は,随分と異なる風貌です.これを手にした時はPiltz 37...
一昨年の年の暮れ,白いパンチパーマを選抜しようとして実生していることを書きました.出てきたものを注意深く見ていると確かに成長点付近のとげも白いものがあります.こうしたもの同士をかけてゆくと純白のパンチパーマ白星ができて来るのかなと期待しています.下の写真は,現時点でウチで一番の色白です.でも花の色は大元の白星のようなグリーンがかった色ではないのがちょっと不満です. 下の写真は出発点となった株です...
メヒコ4thはアラカルトとして20近くの記事にして来ましたが,一応これで終了とします.最後は大好きな太平丸です.初めて太平丸をメキシコの野でみたのは10年前の2014年のことでした.あれから色々なところで,色々な太平丸をみて来ましたが,いつみても素敵な姿です.太平丸はいつも開けた平な場所にいます.石ころだらけの場所だったり,泥に埋もれるような場所だったり,でも決してナースプランツの陰にいるわけではなく,丸...
今回の旅は植物の資源調査が目的で,重要なターゲットがユッカでした.最初の記事でユッカ フィリフェラを紹介したのですが,その他のユッカも見ておきます.最初は,ユッカ カルネローサ(Yucca carnerosana),丁度花が咲いていました.葉はさほど長く無く,バランスの良い草姿です.まあまあのサイズのものがメキシコから輸入され、国内で流通しています. 次はユッカ リギダ(Y. rigida),シルバーリーフが魅力です.葉...
このなんの変哲もない金平糖マミは,ペトロフィラ(Mammillaria petrophila L052)です.記載は古いのですが和名はありません.FNの情報を辿ると,外観はいかにも金平糖マミですが,故郷はバハです.しかも半島の先端の山中Sierra de la Laguna 出身でした.写真の株はまだ小苗ですが,本来は黒い長刺が特徴とされます. 花はご覧の通りの黄花,はっきりとした黄色の花ですね.まだ小株ですが,次々とかなりの期間にわたって咲...
Nolina属は,USA南部からメキシコにかけて自生するキジカクシ科の植物で,約30種が知られています.日本でお馴染みのトックリラン(Beaucarnea recurvata)は Nolina属に入れられたり独立したりしており,いずれにせよ近縁な植物です.ダシリリオンなどと同様雌雄異株の植物とされます. 道端に生えている植物,これがノリナ ネルソニー(Nolina nelsonii)と言われてもピンと来ませんでした.そもそも日本で売られているネル...
草むらを歩き,幾つかの小bなサボテンを見ました.この場所は,R61を少し脇に入ったAramberriというところのようです.Googleで見るとどうやら4年前草むらで小さなサボテンを見た場所の近くです.前回と同じような草むらの住人がいました.まずはEscobaria missouriensis subsp. asperispinaです.Kewはこの亜種を認めていますが,基本種に統合する見解もあります.USA南部にいる基本種に対して南方型という事でしょうか. もう...
毎年のように銀河の季節がやって来ました.この花輪を見るとああ冬が来たなと思うと同時に春に向けての確かな歩みも感じるのです. この銀河は10年以上前からウチに居ます.最初の頃は若々しく綿毛に包まれていましたが,そのうち周りに仔を吹き始め,それに伴って主頭の成長は鈍って来ました.今の姿はこんな感じで,多頭株へ移行中って感じです. 銀河の由来はこの綿毛が織りなす渦巻模様だと思うのですが,実生をしてみると...
今の日本でダシリリオンと言えばまずロンギッシマム(Dasylirion longissimum)のことです.綺麗に散髪され、ふんわりと葉が開いたロンギッシマムは印象的なドライガーデンのシンボルになります.下の写真はロドリゴさんのお庭のロンギッシマムです.なるほど素敵な草姿です. 一方野にあるものは,髪を振り乱した夜叉の如き風貌です.決して数は少なくはないのですが,採取の規制が掛かっているそうです. ところでロンギッシ...
昨年12月後半は一時期とても寒かったのですが,その後は比較的穏やかな年末年始を過ごし,今日は寒の入り.なんとなく今年は暖冬なの?という予感もありますが,これからしばらくの間が一年で最も寒い季節となります.年明け早々故郷では地震が起き,未だ多くの人が寒い思いをしつつ不安な日々を過ごしていることに心が痛みます. ハウスを眺めると多くの冬マミの蕾が大きくなり,冬の陽射しに反応してチラホラ咲いて来ています...
ボクたちが親しんできた玉翁(Mammillaria hahniana)は,どちらかといえば地味なマミラリアです.しかし直径が10cmを悠に超えても単幹で,師走から早春にかけて頂部に大きな花輪を作る姿はなかなか素敵なものです.これの長毛タイプとされる玉翁殿は,毛足が長いばかりではなく,基部から仔を吹きやすく,開花期も3月頃である点など基本種と異なります.この為,別の種ではないかとの意見もありました.大型でより立派なものを...
初詣では,何やらムニャムニャと世界平和から家内安全,サボテン三昧の私生活までたった100円で沢山のことをお願いしてしまいました.世の人は大体こんな感じでしょうから,神様もさぞ肩の荷が重いことでしょう.サボテン趣味に関しては,少し内容を具体化させるべく,今年もまた新年の抱負など.1. 自らの感性を信じて様々な育種に取り組みます.2. 自ら種子を蒔くことを基本に,ハウス内の多様性を充実させてサボテン全般の...
旧年中は大変お世話になりました.すべてのサボ友さんにとって2024年が素晴らしい年になりますように. ボクは今年もサボテン三昧の日々を楽しく過ごしたいと思います.ブログともども,よろしくお願いいたします. 元旦 さぼちゃん大好き面白い,なるほど,へーそうなの?などと思ったら下のサボテンの文字をポチっと押して応援して下さい、よろしくお願いします.にほんブログ村...
「ブログリーダー」を活用して、さぼちゃんだいすきさんをフォローしませんか?
今年はどうしたことか綾波たちが元気です.早春からガツンと水をあげたせいでしょうか.春の綾波を見ると誰しもが,これはすごい刺が出て来たと期待してしまいます.大抵は普通の刺におさまるのですが,毎年騙されます. 綾波の花は文句なく綺麗です.太平丸などは個体間でかなり花色の濃淡があるのですが,普通の綾波はそれほど差がありませんね.花弁先端の羽状の切れ込みも大体皆同じです.これは王綾波系.ここ何年も本調子...
またまだ移植が終わらないのですが,今日からちょっと息抜きに出かけて来ます.昨年は丁度今頃メキシコへ行っていました.ですから昨年に比べるとなんとなく余裕のある4月なのです.昨年と比較して3月の気温が低く,サクラを始めとしてあらゆる植物の動き始めがゆっくりでした.しかし上手くしたもので,だんだんと追いついて来た感があります.サボテンたちも早春の花から初夏の花へと移行しつつあります.この花サボは,紫野×...
春の花レブチア&スルコレブチアがどんどんと咲いています.ハウスに入って彼らのかわいい花を見るとホッとします.そう言いながら栽培に力を注いでいるわけでもなく,春に植え替えするとあとはほぼ放置,中には調子を崩すものも出て来ます. 明るいオレンジ色の花のR.fiebrigii R784(= Aylostera walteri)です. ホフマニー(R.hoffmannii R521a), 温かみのあるオレンジ色の花.何度も咲いてくれるので,結構長い間楽しんでい...
超普及種の月影丸には赤花と白花があります.白花は原産地では確認されたことはなく,園芸生産の中で生まれたものとされています.この赤花と白花を相互交配してみました.後代は下の写真のように全て赤花になりました. もし白花が花弁の色素合成に関わる遺伝子の突然変異ならば,白花は1遺伝子の潜性(昔は劣勢と言いましたが,実態に合わない用語なので,学術的には使わないことになり,今はこれを潜性と言います)である可...
プシスの白花なんて誰も見向きもしないのかもしれません.しかし,朝まだ陽が差し込まないハウスに入り,この花を眺めるとその良さが分かります.これは大豪丸錦の花,何かを語りかけるかのようにこちらを向いているように見えます.仄かな香りを楽しんでから写真を撮りました. 下の写真の株は,Echinopsis subdenuda L943です.だんだんと大きくなり,たくさん花をつける様になりました.短毛丸や花盛丸系のものは相当な大株...
春は駆け足,毎日違った表情を見せながら,季節はどんどん進んでゆきます.ぼっとしていると色々なことを見過ごしてしまいそうな勢い,エビたちも次々と咲いてきます. これは白元(E. reichenbachii),少し花弁の先が弱くてヨレてしまうのが少し残念.全ての白元がこうなるわけではありません. そしてラウイ(E. lauii)穏やかな花色が素敵です.基部からだんだんと仔を吹いてきました.群生株となってたくさんの花を一斉に...
3月の終わり頃,白鷺多頭株にそれはたくさんの花芽が出てきました.これは期待できるぞと,ワクワクしながら待っていました. お天気がすぐれない日が続きましたが,薄日に反応して一斉に開花. 再び,三度と咲いてだんだんと豪華に,株全体が花で見えなくなりました. 花姿も良いのですが,一度開いた花が閉じた姿がまた良いですね. これらの多頭株は,キリンで大きく育成したものを胴切りして作ったものです.実生から3年...
瑞鳳系の中で,このニベウム(Astrophytum capricorne var. niveum)が今年は先陣を切りました.他のカプリコルネたちはようやく新刺を伸ばし始めたところです.いつ見ても彼らの花は魅惑的で,吸い込まれそうです.一体誰を誘ってるの?と聞きたくなります. このニベウムの不幸は以前に記事にしました.こうして横から見ると,普通の瑞鳳より刺はしっかりとしており,なるほど大鳳の系統だなと思わせます. 園芸的に言う白瑞...
今年はなんだか大文字白鳥が好調なようで,たくさんの蕾を上げてきました.ちっとも大文字らしくないねと言われそうですが,締めて作ると大文字の模様は出てきません.接木でふっくら作ると明瞭なのですが,今度は白鳥らしくなくなります.やはり白鳥は詰まった真っ白の刺じゃなくちゃと思っています. 程なくして一斉に開花しました.花は全く普通の白鳥です. もう一つ単頭の大文字がいます.これは少し大文字らしい縞が見え...
英丸(Echinomastus dasyacanthus SB120)が綺麗に咲いています.輝きのある伸びやかな花弁はとても綺麗です.草姿も花も桜丸に似ています.それもそのはず,E.intertextus subsp. dasyacanthus,つまり桜丸の亜種とされています.さらに今では,E.intertextusに統合する見解もあります. 形態的には英丸は刺が立っていて,素手で触ると刺がかなり当たります. しかし,実生を見ると刺が立っておらず,いわゆる桜丸とはあまり...
このマレッティアーナ(Copiapoa malletiana)は,昨年あるイベントの廣仙園さんのブースで手にしたものです.順調に成長して少し丸みを帯びて来ました. コピの花の写真を撮ってどうすんだってところですが,一応花が咲いたので撮ってあげることにしました.コピにしてはやや大きめの美しい花です. 日本の園芸家に馴染みの黒士冠は,C.dealbataという学名に対応するとされて来ました.園芸的理解は,白肌で一本の刺がシュッ...
随分と昔のこと,ある有名園で象牙宮と名札の立っている小さいパキポを買いました.その頃まだパキポのことは全く知らず,これがグラキリスなのかと思い持ち帰りました.程なく葉が展開して来ましたが,なんだか違うようです.でもずんぐりと育つ姿は,ちょっとそれらしくも思えました.その後たくさんのパキポを扱うようになり,ああこれは何かの交配種だと思うようになりました. しかしサイズは十分になったのになかなか花が...
ブイニンギー(Parodia buiningii)がこれでもかってほどド派手に大きな花を咲かせています.昨年も記事にしましたが,ガタイが大きくなりいよいよ本領発揮ってところでしょうか.こんなに大きな花が咲くと確かに見事です. これはGC783,04,刺色にかなり個体差がありますが,刺に色のつくタイプです. そしてこれがHU90,刺が白くて綺麗なタイプです.両方ともにウルグアイ産です. たまにサボテン屋さんで見ることもありま...
うちの古株のロビンソルム(Escobaria robbinsorum SB464)は,ウチに来てからかれこれ7,8年,刺が詰まりすっかり貫禄が出て来ています.故郷はアリゾナ州南東部コチセ郡です.衛星画像で見るといかにも乾燥していそうなところ,大きなスプリンクラーが作り出す緑の円がまるでオセロのように並んでいます. この古株の後代たちが色々いるのですが,数年前にキリンで育成して降ろしたものたちもしっかりして来ました.もうこれ以...
太平の接木を見ていたら,台木の根本から枝が伸びているものがありました.何か変だなーと思って少し用土を退けてみると台木の切り口から出ているようです. 掘り上げてひっくり返すと,驚いたことに根の途中から出ています.普通,根というのは茎と違って所謂‘芽’というものを持ちません.根が分かれするのは全て不定根といって,根の維管束外側に分裂組織が新たにできて根が枝分かれます.ですから袖ヶ浦の根から芽が出るのは...
マミのアンソロジーをしたのですが,この時期次々とエビたちも花を咲かせます.朝ハウスに入ってあれ?何か良い香りがするなと思ったら,何かしら小型のエビが咲いています. この宇宙殿(Echinocereus knippelianus)は,特に花形が優れており,毎年花を見るのを楽しみにしています.これも良い香りがしますよね. この青花エビ(Echinocereus viridiflorus var. robustior)随分と昔からウチにいて,どんどん大きくなってい...
先の土日,地元のカクタスクラブで滋賀の廣仙園さん,愛知の三河サボテン園さんを巡る一泊二日のツアーに乗っかって来ました.いつもは一人で気ままに訪ねる旅ですが,今回は大人数です.バスの中も食事時もサボテン談義を楽しく繰り広げました. 廣仙園さんには1日目午後に到着,いつものように2匹のワンコに出迎えられました。参加者のほとんどがサボテン屋さんを訪問する経験があまりなく,ずらりと並ぶサボテンに歓声をあ...
この時期どんどんいろんな花が咲いてくるので,どうしても記事にするのをスルーしてしまうものが出て来ます.せめて今年の姿だけでも記録に残そうと思い,マミのいくつかをアンソロジーで紹介しておきます. 銀紗丸,由来がよくわからない交配種.でも丈夫でよく花が咲きますね. ラウイ・ダシアカンサ.実に色々なダシアカンサがありますが,小粒であまり刺の痛くないのが人気です.少し増やしてよと頼まれたので,交配して...
春星が咲いています.この株は4年前の冬にホムセンから救出してきたものです.すっかり大きくなりました.これは去年の姿. そしてこれが今年の春,毎年ひと回り大きな鉢に移植しないといけない成長っぷりです.どこまで大きくなるのか,楽しみにしています. これは刺のタイプか異なる白雪姫と呼ばれる系統です.園芸的にはこの方がより優れていますが,やや成長が遅い感じがします. 春星はMammillaria humboldtiiという学...
ヨンストニー(M. johnstonii)には色々なタイプが存在します. FNのついた株を比較するとその多様性がわかるのですが,やはり鮮やかな赤い花の系統が良いなと思います. さらに園芸的には10年前に手にしていたエルモシヨと名付けられていた株のようなうねる刺のものが優れているように思います.その元株は調子が悪く,今も燻っています.しかしその子が元気に育っています.でもなかなか親子超える優れた刺の個体は得られませ...
明日からしばらくメキシコへ行ってきます.3度目のメヒコは,メキシコ中央高原の中北部,今回はモンテレイが起点です.コロナで長いこと国外で出られず,久しぶりの長旅にちょっと不安を抱きつつも,新しい出会いがあるだろうと心が躍ります. 留守中は,家人に灌水を託しますが,できるだけシンプルに対応できるように,お願いのメモには腐心しました.まあサボテンは2週間ぐらい水をやらなくても枯れることはなく,むしろ野菜...
茶色の毛に覆われた蕾と純黄色に輝く花弁,いかにも旧ノトカクタスらしい花姿です.しかし鋭角の稜線がはっきりとしており,この点はノトらしくないとも言えます.これはNotocactus buiningii (Parodia) GC783,04,故郷はウルグアイです. 刺の色合いは変異がありそうで,下の写真のようにほとんど色付かないものもあります.ガラスのような刺とブルー肌は美しいものです.これはHU90.やはりウルグアイ産ですが,上のGC783,0...
これはThelocactus hexaedrophorus var. fossulatus SB892,昨年友人から頂いたものです.この学名は,しばしば緋冠竜に対応するものとして用いられますが,この株を見ていると緋冠竜はなるほど園芸品種なのだなと思います.この変種(variety)は基本種に統合され,今は無くなっているようです.それよりこの植物がなぜ六面体(hexaedrophorus)という種小名をもらったのでしょう.六面体はサイコロのような形がその典型です....
昨年は種したマミ実生バットで,小さなレコイが咲いていました.レコイは先日記事にしたレプタカンサの元の種です.花筒がやや長いところはよく似ています.しっかりとしたカギ刺ですね.人目を引く鮮やかな花色です. 咲く,咲かないはどうやらサイズだけではなく,ある程度の早生晩生があるようで,大ぶりになっても花を着けない個体もありす.また中刺の色にも若干バリエーションがあります. これはMammillaria krasuckae ...
植え替え作業に忙しい時期,夕方にハウスを回るとホルスティーの蕾を見つけました.ああ,今年もそんな季節かと思い,鉢を部屋に持ち込みました.ところが,夜になってもひらきません,開花はまだ先でした.気温の高い時期だとこれくらいの大きさの蕾はその日に咲くのですが,気温が低いとゆっくりなのですね. そして翌日,これはもう確実だろうと再び部屋に持ち込みました.ところがまたもや期待を裏切られました.こんなに蕾...
地味系マミのMammillaria antesbergeriana L1163が開花してきました.このアンテスベルギアーナは,M.wagnerianaのシノニムとされ,さらにこれはM.petterssoniiに近いものとされ,その分類は議論のあるところのようです.このL1163の故郷は,デュランゴ州 Canoasです. ストライプの入る花が特徴のようです.覗き込むとなかなか良い花です. ペッテルソニー自体が大変種内変異が大きい種とされるので,どこまでが基本種で,ど...
アストロ達は気温の上昇に敏感に反応します.この時期つい数日前までネズミ色の蕾だと思っていたものが,あっという間に開花しますね.ほぼ全ての株が今年の初花だったのですが,その中でひときわ目立った大輪だったのがこの株です.とても良い香りがします. この株はごく初期の亀甲ランポーで,アレオレ部分の突起は小さく,サイズが大きくなるに従い地味な風貌になりました.でも未だなおちゃんと亀甲柄を出しています. 子...
レプタカンサ(M. rekoi subsp. leptacantha)がだんだんと縦長になり,胴切りして多頭化しようかと思っていたら基部から仔を吹き始めたことを以前に記事にしました.それから2年,基部の仔にも花が咲き,すっかり貫禄がつきました.そうか、こんな風に群生株化していくんだなと理解しました.下手に胴切りしなくてよかった. レプタカンサには黄花と赤花があり,以前に持っていいた黄花が昇天.花のない時に黄刺の小株を,こ...
史上最速の桜の開花が各地で記録され,ここ讃岐でも例年より随分と早くソメイヨシノの満開を迎えました. 毎年咲き始めを気にしている太平達ですが,今年は3月下旬に咲き始めました.3月中に幾つもの株が開花したのは,僕の記憶の中では初めてです.これは白刺翠平ですが,例年は集団の真ん中付近で咲いていました. 白鳥や白鷺なども咲いて来ています.これもまた例年より随分と早い開花です. 3月上旬に4月並みの暖かさが...
今月は今日で終わり,個別に紹介できなかった弥生のマミたちを載せておきます.まずは金洋丸錦(M. marksiana),穏やかな黄色の花を次々と長期間楽しませてくれました. 金剛丸錦(M. centricirrha),斑に赤い花が一層鮮やかに映えます. クルシゲラ(M. crucigera),この小さな世界を覗き込み、今年も元気にしているのを確認しました. 明月(M.schiedeana subsp.dumetorum),この穏やかな花はいつ見てもホッとします....
ガタイをすっかり覆い隠すように武者影(Thelocactus hexaedrophorus subsp.lloydii)の小株が花を咲かせています.テロカクタスらしい清楚な花です. テロカクタスは案外小さい時からちゃんと花を咲かせるので,楽しみが多いサボテンです.それにしてもちょっと大丈夫?ってくらい不釣り合いに花が大きいですね. この武者影と鶴巣丸を交配したものが,下の写真の鶴武者.別にどーってことない交配種になっています. テロカク...
3月も下旬になり,菜種梅雨のぐずついた天気が続く中,素敵な花が咲きました.これは白ランに赤花兜をかけたものです.どんな花が咲くか見たくて,一つだけ袖に接木したものです.黄色でもなく赤でもないこの微妙な色が魅力です. 白ランポーと兜は容易に掛かるのですが,やはり異種なので,この個体は種間交雑にありがちな斑入りです.種間交雑で得られる斑入りは大体表皮が陥没したようになり,不健全な姿になり,斑入りとし...
今年も大好きな桜丸たちが開花期を迎えました.いつもても魅力的な花です.ここ数年毎年種子を蒔いているので,我が家の桜丸ファミリーは大所帯になっています. 大元の親株は下の写真のように蕾のつき方が違います.面白いことに後代のほとんどが1,2枚目の写真の株と同様に成長点付近に纏まって発雷します. 開花にはやや早晩はありますが大した差ではありません.下の写真のように花色には若干濃淡が見らますが,もっと桜色...
春先にザブッと水をやったら,間も無く側面に蕾が見え始めると共に,パックリと身割れしました.ああ痛そう,そんなに急いで吸水しなくても良いのにと同情しました. その数週間後,桜の便りが聞かれ始めた頃,このなんとも渋い花を咲かせました.渋い花ですが,とても良い甘い香りがします. 夕方,横から見ると渋い色合いが一層はっきりします. このサボテンには,カルメネンシスf.ラクエスタというラベルが立っていました...
シュレセリー(Sclerocactus spinosior subsp. schlesseri)の実生ができたのでキリン台で養成し始めたのは3年前です.その後降ろした株達は元気に生育しました.キリン台で養成したこともあり,自然にはない多頭株になったのですが,刺の様子にバリエーションが見られ,両親にはなかったはっきりとした白刺が長い個体も出ました.でもその後どうしたことか開花期が合わず交配はお預けでした.今年はほとんどの株に蕾が見え,待...
この花が咲くといつも鼻を近づけて香りを楽しんでいます.チョコレートのような甘い香りなのです.これは,Echinocereus viridiflorus var. robustior HK1007.青花蝦のやや大柄な変種ということです.青花蝦という和名を頂いていますが、もちろんブルーフラワーではなく,ご覧のように緑花です. この株は9年前に記事にしていますから,相当長いことウチにいます.下の写真のように基部から仔を吹き主幹は太くなりつつもまだ...
マリオナエ(M. sinforosensis subsp. marionae ROG730)が如何にもマミラリアらしい見事な花輪を作っています. この株はこれまで何度か登場していますが,順調に成長し年々径を増し,10cm近くになっています.どこまで大きくなるのかなーと移植のたびに鉢を大きくしています.このM. sinforosensisは,M.standleyiのシノニムリストに現れますので,スタンドレイの1タイプということかも知れません.何しろスタンドレイは,種...
毎年この時期,フェロの円盤くんの花を見ると嬉しくなります.フェロの中では飛び抜けてオシャレな花です. この株はウチの中では最古参,おそらく20年近く前に手にしたのだと思います.サボテンから遠ざかっていた間に居た数少ないサボテンの一つです.サボテンを再開してこのブログを書き始めた2011年から毎年のように記事にしてその様子を記録してきました.歳の割には大きくなってはいないのですが,未だ元気に成長し毎年花...
今年も月宮殿(M.senilis)花の宴の季節がやって来ました.毎年見つめている株ですが,今年も元気一杯咲いています.一度開くと夕方に閉じることのない月宮殿は,午後遅くでも花を楽しめるという点で優れたサボテンですね.また大株になるとかなりの蕾が着くので1ヶ月ほど楽しめるのも良いところ. そしてキリン接ぎで養成した上の写真の子供.仲間は皆もお嫁に行きましたが,一株だけ残して様子を見ています.月宮殿はやや根が...
このネオポル ニグリホリダ(Neoporteria nigrihorrida FK22)は,10年ほど前にブログ友のアイハルさんから分けてもらいました.当時各ポットに9株が植わっていた本当に小さな株でした.頂いてから2年後には開花を始め,それ以来何度も調子を崩しては全滅しかけましたが,その度になんとか回復して今日に至ります.でも最初9株だったものが,今は5株に減っています.如何にもネオポルらしい花と黒い刺は,毎年見ているのですが...