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だな通信 ミステリー文庫 https://danatuusinmystery.blog.fc2.com/

国内のミステリー小説を中心とした独断的感想。 「面白ければ何でもOK」というのが信条。

趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

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2008/04/09

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  • 兎は薄氷に駆ける/貴志祐介 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:兎は薄氷に駆ける ・著者:貴志祐介 ・初版出版社:毎日新聞出版 ・初版発行日:2024/3/4 ◆おすすめ度◆ ・犯人は誰なんだ?のミステリー小説度:★★★★ ・ハラハラドキドキスッキリの法廷劇度:★★★★★ ・主人公のびっくりな目的度:★★★ ◆感想◆ 車のエンジンの不完全燃焼で死亡した男性。容疑者として、死んだ男性の甥が浮かび上がるが… 冤罪をテーマにしたミステリー小説。 出だし...

  • ブラック・ショーマンと覚醒する女たち/東野圭吾 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:ブラック・ショーマンと覚醒する女たち ・著者:東野圭吾 ・初版出版社:光文社 ・初版発行日:2024/1/24 ◆おすすめ度◆ ・登場人物たちがユニークなミステリー小説度:★★★★ ・ブラック・ショーマンの元マジシャンらしい鮮やかな解決度:★★★★ ・ちょい役の高藤涼子がイケメン主婦度:★★★★ ◆感想◆ 「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」の続編。元マジシャンの主人公・神尾武史...

  • カレーライスの丸かじり/東海林さだお エッセイの感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:カレーライスの丸かじり ・著者:東海林さだお ・初版出版社:朝日新聞出版 ・初版発行日:2024/1/19 ◆おすすめ度◆ ・食べ物エッセイ度:★★★ ・食べたくなる/お腹がすく度:★★★ ・たいやきの開きが気になる度:★★★ ◆感想◆ 一番気になった食べ物は「たいやきの開き」。 食品ロス対策で考案した「たいやきの開き」は、東京都杉並区の「ともえ庵」というお店でしか買えないよう。 『...

  • 地雷グリコ/青崎有吾 頭脳バトルゲーム小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:地雷グリコ ・著者:青崎有吾 ・初版出版社:KADOKAWA ・初版発行日:2023/11/27 ◆おすすめ度◆ ・頭脳バトルゲーム小説度:★★★★★ ・アイデアが秀逸度:★★★★★ ・ラストもバッチリ青春小説度:★★★★★ ・シリーズ化希望度:★★★★★ ◆感想◆ 女子高生が主役の頭脳バトルゲーム小説。 これは面白い! 頭脳バトルゲームというと、「LIAR GAME」とか「カイジ」を思い起こしますが、本書も...

  • ともぐい/河﨑秋子 マタギ小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:ともぐい ・著者:河﨑秋子 ・初版出版社:新潮社 ・初版発行日:2023/11/20 ◆おすすめ度◆ ・マタギと熊の壮絶な戦い度:★★★★ ・自然の中で生きるマタギが獣そのもの度:★★★★ ・猟師であることを見失った主人公の死に様度:★★★ ◆感想◆ 先日、第170回直木賞を受賞した「ともぐい」。 厳しい自然や、それを具現化したようなヒグマが登場する、けっこうハードなマタギ小説です。 ...

  • 存在のすべてを/塩田武士 ミステリー小説のイメージ画像

    ◆読んだ本◆ ・書名:存在のすべてを ・著者:塩田武士 ・初版出版社:朝日新聞出版 ・初版発行日:2023/9/7 ◆おすすめ度◆ ・誘拐もののミステリーかと思ったら度:★★★★ ・画家の卵と画商の娘の恋愛ものかと思ったら度:★★★ ・若き画家や引退間近の新聞記者の、自分を信じる道の物語りかと思ったら度:★★★★ ・その全部と絆の物語りでした度:★★★★★ ◆印象的なシーンを生成AIで画像化◆ 物語の印象的だった...

  • 路上のセンス・オブ・ワンダーと遥かなるそこらへんの旅/宮田珠己 散歩エッセイのイメージ画像

    ◆読んだ本◆ ・書名:路上のセンス・オブ・ワンダーと遥かなるそこらへんの旅 ・著者:宮田珠己 ・初版出版社:亜紀書房 ・初版発行日:2023/11/25 ◆おすすめ度◆ ・斜め上行く散歩日記度:★★★ ・変なもの好きな著者が、さらにターゲットを拡張度:★★★ ・自分の住んでるところを散歩したくなる度:★★★ ◆印象的なシーンを生成AIで画像化◆ 物語の印象的だったシーンなどを生成AIを使って画像にしてみました...

  • 鵼の碑/京極夏彦 ミステリー小説のイメージ画像

    ◆読んだ本◆ ・書名:鵼の碑 ・著者:京極夏彦 ・初版出版社:講談社 ・初版発行日:2023/9/14 ◆おすすめ度◆ ・百鬼夜行シリーズのいつものメンバーが勢揃い度:★★★★ ・盲群象を評す、みたいな度:★★★★ ・「猨」の章の蘊蓄が学者並み度:★★★★★ ・最後は京極堂がズバッと解決大団円度:★★★★★ ◆印象的なシーンを生成AIで画像化◆ 物語の印象的だったシーンなどを生成AIを使って画像にしてみました。(けっ...

  • 侠飯9 ヤバウマ歌舞伎町篇/福澤徹三 任侠グルメ小説のイメージ画像

    ◆読んだ本◆ ・書名:侠飯9 ヤバウマ歌舞伎町篇 ・著者:福澤徹三 ・初版出版社:文藝春秋 ・初版発行日:2023/10/11 ◆おすすめ度◆ ・楽しく美味しい任侠グルメシリーズ度:★★★★ ・柳刃の料理と人生のうんちくがオトナです度:★★★★ ・ちょっとかわった青春小説 人生はこれからだ!度:★★★★ ◆印象的なシーンを生成AIで画像化◆ 物語の印象的だったシーンなどを生成AIを使って画像にしてみました。(けっこ...

  • あなたが誰かを殺した/東野圭吾 本格ミステリー小説のイメージ画像

    ◆読んだ本◆ ・書名:あなたが誰かを殺した ・著者:東野圭吾 ・初版出版社:講談社 ・初版発行日:2023/9/21 ◆おすすめ度◆ ・ガチガチの本格ミステリー小説度:★★★★★ ・芝居にもうってつけの展開度:★★★★ ・刑事・加賀恭一郎の推理が冴える!度:★★★★ ・ドロドロ人間模様と驚きの結末度:★★★★ ◆感想◆ 宮部みゆきの「三島屋」シリーズに登場する富次郎よろしく、物語の印象的だったシーンなどを生成AIを...

  • 南アルプス山岳救助隊K-9 さよならの夏/樋口明雄 山岳小説のイメージ画像

    ◆読んだ本◆ ・書名:南アルプス山岳救助隊K-9 さよならの夏 ・著者:樋口明雄 ・初版出版社:徳間書店 ・初版発行日:2023/9/8 ◆おすすめ度◆ ・山岳ミステリーか、はたまた山岳ホラーか山岳ファンタジーか度:★★★★ ・ハラハラドキドキの展開度:★★★★ ・おぞましい猟奇的事件度:★★★ ・変な外人がキーマン?度:★★★ ◆印象的なシーンを生成AIで画像化◆ 宮部みゆきの「三島屋」シリーズに登場する富次...

  • 青瓜不動 三島屋変調百物語九之続/宮部みゆき 怪談小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:青瓜不動 三島屋変調百物語九之続 ・著者:宮部みゆき ・初版出版社:KADOKAWA ・初版発行日:2023/7/28 ◆おすすめ度◆ ・ファンタジーな時代小説度:★★★★ ・江戸怪談話度:★★★★ ・眠気を忘れる面白さ度:★★★★★ ◆感想◆ リーダビリティの高さにいつもながらびっくり。 眠気を忘れる面白さです。 『青瓜不動』 富次郎が見た夢は何を示唆しているのかちょっとよく分からなかったけ...

  • 明日ロト7が私を救う/宮田珠己 エッセイの感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:明日ロト7が私を救う ・著者:宮田珠己 ・初版出版社:本の雑誌社 ・初版発行日:2023/7/26 ◆おすすめ度◆ ・ロト7のめり込みエッセイ度:★★★★ ・笑える身辺雑記度:★★★★ ・宮田節絶好調度:★★★★ ◆感想◆ 著者がロト7を当てるべく、約10年に渡って奮闘してきた全記録! っていう雰囲気を醸し出しつつ、コロナ禍で仕事や人生に危機を感じた著者の、爆笑身辺雑記。 様々な当選数字...

  • アリアドネの声/井上真偽 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:アリアドネの声 ・著者:井上真偽 ・初版出版社:幻冬舎 ・初版発行日:2023/6/21 ◆おすすめ度◆ ・ハラハラ・ドキドキ脱出劇度:★★★★ ・迫る危機、繰り返される困難度:★★★ ・この展開を思いついたとき著者はガッツポーズをしただろう度:★★★★ ◆感想◆ 地震により地下都市に閉じ込められてしまった女性。「見えない、聞こえない、話せない」という三つの障がいを抱える彼女を救うこと...

  • 世界でいちばん透きとおった物語/杉井光 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:世界でいちばん透きとおった物語 ・著者:杉井光 ・初版出版社:新潮社 ・初版発行日:2023/4/26 ◆おすすめ度◆ ・仕掛けにびっくりミステリー小説度:★★★★ ・謎もきっちり解決度:★★★★ ・なんか似た小説を読んだ気がする度:★★★ ◆感想◆ 大御所のミステリー作家が実の父である燈真。ひょんなことから没交渉だった父の遺稿を探すことになるが… ”紙の本でしか”体験できない感動がそ...

  • 夜果つるところ/恩田陸 ホラー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:夜果つるところ ・著者:恩田陸 ・初版出版社:集英社 ・初版発行日:2023/6/26 ◆おすすめ度◆ ・幻想的ホラー小説度:★★★ ・凝った作りの作中作度:★★★★ ・和江の描写が超怖い度:★★★★★ ◆感想◆ 山奥に佇む娼館『墜月荘』。そこを訪れる男たちや従業員の様子を、墜月荘に住む少女の目を通して描写したホラー小説。 『鈍色幻視行』の作中作を本にしてしまうというユニークな作品。...

  • 鈍色幻視行/恩田陸 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:鈍色幻視行 ・著者:恩田陸 ・初版出版社:集英社 ・初版発行日:2023/5/26 ◆おすすめ度◆ ・恩田ワールド全開のミステリー小説度:★★★★★ ・真実はパレードで降ってくる紙吹雪度:★★★ ・タムラ氏は何者?度:★★★ ◆感想◆ 事故により映像化が頓挫した小説『夜果つるところ』。関係者が一同に介した豪華クルーズ船で、『夜果つるところ』にまつわる謎と事実が明らかになっていく。撮影中...

  • コメンテーター/奥田英朗 エンターテイメント小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:コメンテーター ・著者:奥田英朗 ・初版出版社:文藝春秋 ・初版発行日:2023/5/11 ◆おすすめ度◆ ・めっちゃ面白い精神科医・伊良部シリーズ度:★★★★★ ・読むだけで病気が治るかも!?度:★★★★★ ・マユミも大活躍度:★★★★★ ◆感想◆ パニック障害や広場恐怖症、社交不安障害などで悩む登場人物が、ひょんなことから通院することになる伊良部総合病院神経科。そこで注射マニアの精神科...

  • ぼんぼん彩句/宮部みゆき ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:ぼんぼん彩句 ・著者:宮部みゆき ・初版出版社:KADOKAWA ・初版発行日:2023/4/19 ◆おすすめ度◆ ・ユニークなミステリー短編小説集度:★★★★ ・登場人物がヤバそう度:★★★★ ◆感想◆ 句会の仲間が作った俳句をヒントに短編小説を作っちゃうという、一枚の写真から短編映画を作るような、お題噺みたいな。 著者の小説には心優しい人物がよく登場しますが、本書は珍しくアブナイ...

  • 逆転美人/藤崎翔 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:逆転美人 ・著者:藤崎翔 ・初版出版社:双葉社 ・初版発行日:2022/10/13 ◆おすすめ度◆ ・前段は読むのも辛い半生記度:★★ ・後段は仕掛けが炸裂するミステリー小説度:★★★★ ◆感想◆ 美人であるせいで不幸ばかりの人生を歩むシングルマザーの香織。自分たち母子がこうむった事件の真相を明らかにしようと、手記『逆転美人』を出版するが… 前段の、香織が美人であるがゆえに不幸...

  • ケーキの切れない非行少年たち/宮口幸治 ノンフィクションの感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:ケーキの切れない非行少年たち ・著者:宮口幸治 ・初版出版社:新潮社 ・初版発行日:2019/7/12 ◆おすすめ度◆ ・センセーショナルなノンフィクション度:★★★★ ・「凶暴で手に負えない少年」の実態度:★★★★ ・具体的な対策も提示度:★★★★ ◆感想◆ 手に負えない凶暴な少年たちは、何が原因で非行に走るのか、その実態を児童精神科医の著者が解き明かすノンフィクション。 ケーキを...

  • 11文字の檻: 青崎有吾短編集成/青崎有吾 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:11文字の檻: 青崎有吾短編集成 ・著者:青崎有吾 ・初版出版社:東京創元社 ・初版発行日:2022/12/12 ◆おすすめ度◆ ・ユニークなミステリー+SF短編小説度:★★ ・表題作以外はスピンオフみたいな度:★★ ・表題作はスリリング度:★★★★ ◆感想◆ ミステリーだったりSFだったりの短編集。スピンオフなテイストが多く、全体的にまとまりがない感じがしました。 最後の表題作『11文字の...

  • 魔女と過ごした七日間/東野圭吾 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:魔女と過ごした七日間 ・著者:東野圭吾 ・初版出版社:KADOKAWA ・初版発行日:2023/3/17 ◆おすすめ度◆ ・「魔女」というより強気の女性度:★★★ ・映像化必至の脚色度:★★★ ・作ったマイナンバーカードはなかったことにしたくなる!?度:★★★★ ◆感想◆ 「ラプラスの魔女」シリーズの最新作。 出だしは宮部みゆきの『龍は眠る』や恩田陸の『光の帝国 常野物語』を連想させていい感...

  • 方舟/夕木春央 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:方舟 ・著者:夕木春央 ・初版出版社:講談社 ・初版発行日:2022/9/8 ◆おすすめ度◆ ・新本格推理小説度:★★★★★ ・犯人は誰なんだ?度:★★★★ ・ヒェ~なラスト度:★★★★★ ◆感想◆ 山奥の地下施設を訪れた大学時代の仲間たち。道に迷った一家3人を含めた9人で、地下施設の中で夜を明かすことになるが… 密室状態の地下施設、脱出しなければ死んでしまうという時限付き脱出ゲーム、極...

  • 南アルプス山岳救助隊K-9 それぞれの山/樋口明雄 山岳小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:南アルプス山岳救助隊K-9 それぞれの山 ・著者:樋口明雄 ・初版出版社:徳間書店 ・初版発行日:2022/9/8 ◆おすすめ度◆ ・山岳小説度:★★★★ ・読後は爽やか度:★★★★ ・ちょっと出来すぎだけど山が舞台だと許せます度:★★★★ ◆感想◆ 「南アルプス山岳救助隊K-9」シリーズの第7弾。 樋口明雄の『南アルプス山岳救助隊K-9シリーズ』にハズレなしです。どれも面白いし、読後...

  • 書楼弔堂 待宵/京極夏彦 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:書楼弔堂 待宵 ・著者:京極夏彦 ・初版出版社:集英社 ・初版発行日:2023/1/6 ◆おすすめ度◆ ・垣間見える著名人の人となり度:★★★ ・『ヒトごろし』のスピンオフみたいな度:★★★ ・プーチンに読ませたい度:★★★★ ◆感想◆ 明治時代初期の著名人について、その若き頃の人となりを垣間見させる物語。 『ヒトごろし』のスピンオフみたいな感じも。 最後に弥蔵の名前が明かされますが...

  • 箱庭の巡礼者たち/恒川光太郎 ファンタジー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:箱庭の巡礼者たち ・著者:恒川光太郎 ・初版出版社:KADOKAWA ・初版発行日:2022/7/4 ◆おすすめ度◆ ・六つの異世界を舞台にしたファンタジー度:★★★★★ ・つながる時間と空間度:★★★★ ・読み始めたら止まらないエンタメ小説度:★★★★ ◆感想◆ 異世界を舞台にした幻想と怪奇の短編集。 六つの異世界が描かれるが、それぞれ独特の世界観を堪能でき、さらにそれが時間と空間を超えてつ...

  • ワンダーランド急行/荻原浩 ファンタジー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:ワンダーランド急行 ・著者:荻原浩 ・初版出版社:日経BP 日本経済新聞出版 ・初版発行日:2022/12/17 ◆おすすめ度◆ ・パラレルワールドファンタジー小説度:★★★ ・なんちゃってSF小説度:★★ ・ここではないどこかに行きたいサラリーマンの運命は!?度:★★★ ◆感想◆ 会社に行くのが憂鬱なサラリーマンの主人公。いつもと逆の下り電車にふと乗り込むが… パラレルワールドファンタ...

  • 踏切の幽霊/高野和明 ゴースト・ストーリーの感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:踏切の幽霊 ・著者:高野和明 ・初版出版社:文藝春秋 ・初版発行日:2022/12/13 ◆おすすめ度◆ ・背筋ゾクゾクホラー小説度:★★★★ ・ミステリー小説と幽霊譚の融合度:★★★★ ・静謐なエンディング度:★★★★ ◆感想◆ 背筋がゾクゾクするホラー小説。夜の電話は怖いですね。 なんて思っていたら、物語は別の方向にするすると進んで、ミステリーと幽霊譚を見事に融合させた展開に。 ミ...

  • 秋雨物語/貴志祐介 ホラー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:秋雨物語 ・著者:貴志祐介 ・初版出版社:KADOKAWA ・初版発行日:2022/11/29 ◆おすすめ度◆ ・ホラー短編小説度:★★★★ ・『フーグ』が衝撃的度:★★★★ ・もがき苦しむ主人公たち度:★★★ ◆感想◆ 『フーグ』がホラーでダークなファンタジーでブラックな結末が衝撃的。 ホラー映画が怖くて見たくないんだけど、どうなるのか気になって目を手で隠しながらも指の隙間から見ちゃうような...

  • 黒石 新宿鮫Ⅻ/大沢在昌 ハードボイルド小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:黒石 新宿鮫Ⅻ ・著者:大沢在昌 ・初版出版社:光文社 ・初版発行日:2022/11/24 ◆おすすめ度◆ ・女っ気なしのハードボイルド小説度:★★★★ ・前作『暗躍領域』の続編度:★★★ ・『黒石』が超不気味度:★★★★ ◆感想◆ 前作の『暗躍領域』の続きって感じの新宿鮫シリーズ。『暗躍領域』を忘れていても楽しめます。 ハードボイルドしてます。 女っ気なしです。 〝黒石〟の不気味さが鳥...

  • 町中華の丸かじり/東海林さだお エッセイの感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:町中華の丸かじり ・著者:東海林さだお ・初版出版社:朝日新聞出版 ・初版発行日:2022/11/18 ◆おすすめ度◆ ・食べ物エッセイ度:★★★ ・食べたくなる/お腹がすく度:★★★ ・小池都知事の目力健在度:★★★ ◆感想◆ 食べたくなったもの ・皮を剥かれたミカン どこに売っているんだろう? ・雪見だいふく 分離した求肥をぺろぺろ食べてみたいっ ・どん兵衛炊き込みご飯 ...

  • まず牛を球とします。/柞刈湯葉 SF短編小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:まず牛を球とします。 ・著者:柞刈湯葉 ・初版出版社:河出書房新社 ・初版発行日:2022/7/21 ◆おすすめ度◆ ・SF短編小説度:★★★ ・シュールな展開度:★★★ ・『箱』、実際に作ってますよね度:★★★★ ◆感想◆ 表題作のシュールさと『令和二年の箱男』のリアリティが印象的。 『箱』、実際に作ってます? あと、玉ねぎが嫌いなのが良くわかりました。 著者自身の『収録作品解題』も...

  • なんとかしなくちゃ。 青雲編/恩田陸 朝ドラ小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:なんとかしなくちゃ。 青雲編 ・著者:恩田陸 ・初版出版社:文藝春秋 ・初版発行日:2022/11/7 ◆おすすめ度◆ ・ユニークな朝ドラ小説(恋愛要素皆無です)度:★★★★ ・主人公梯結子の半生その1(将来大物になりそうです)度:★★★ ・キャラクターが逸品(中華料理店の親父まで際立ってます)度:★★★★ ◆感想◆ 商家に生まれた梯結子の、幼少期から大学卒業までを描く朝ドラ小説(伝記小...

  • 君のクイズ/小川哲 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:君のクイズ ・著者:小川哲 ・初版出版社:朝日新聞出版 ・初版発行日:2022/10/7 ◆おすすめ度◆ ・日常ミステリー小説度:★★★★★ ・斬新でユニーク度:★★★★ ・一気読みエンタメ小説度:★★★★ ◆感想◆ 生放送のクイズ番組決勝戦に出場した三島玲央。優勝を決める最後の早押し問題で、対戦相手の本庄絆が、まだ一文字も問題が読まれぬうちに正解を答えるという不可解な出来事が起きる。本...

  • クロノス・ジョウンターの黎明/梶尾真治 SF小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:クロノス・ジョウンターの黎明 ・著者:梶尾真治 ・初版出版社:徳間書店 ・初版発行日:2022/10/15 ◆おすすめ度◆ ・ロマンチックタイムトラベルSF度:★★★ ・一途な男たち度:★★★★ ・『クロノス・ジョウンターの伝説』から読むとなおよろし度:★★★★★ ◆感想◆ 『クロノス・ジョウンターの伝説』の前日談(後日談?)的なタイムトラベルSF。 『クロノス・ジョウンターの黎明』を読む...

  • 侠飯8 やみつき人情屋台篇/福澤徹三 任侠グルメ小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:侠飯8 やみつき人情屋台篇 ・著者:福澤徹三 ・初版出版社:文藝春秋 ・初版発行日:2022/8/3 ◆おすすめ度◆ ・任侠グルメ小説度:★★★★ ・お腹が空く度:★★★★ ・若者に喝!度:★★★ ◆感想◆ 相変わらず面白い任侠グルメ小説(不思議なジャンルだ)。 読んでいるうちにお腹が空いてくるし、男気にあふれる柳刃の「若者に喝!」みたいなウンチクと説教も健在。 ハラハラする展開もあっ...

  • 夏休みの空欄探し/似鳥鶏 青春ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:夏休みの空欄探し ・著者:似鳥鶏 ・初版出版社:ポプラ社 ・初版発行日:2022/6/22 ◆おすすめ度◆ ・ワクワクする暗号解読の冒険小説度:★★★★ ・ドキドキする真夏の青春小説度:★★★★ ・ハラハラする展開のミステリー小説度:★★★ ◆感想◆ クイズ研究会の高校生・成田頼伸。国分寺駅前のモスバーガーで偶然隣り合った姉妹が、暗号らしき数字が書かれた紙を前に「……これ、わからないよ。...

  • 爆弾/呉勝浩 サスペンス小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:爆弾 ・著者:呉勝浩 ・初版出版社:講談社 ・初版発行日:2022/4/20 ◆おすすめ度◆ ・ハラハラサスペンス小説&びっくりミステリー小説度:★★ ・取調室を舞台にした法廷劇みたいな度:★★ ・ねちっこい会話と描写度:★★★★★ ◆感想◆ 些細な事件で連行された、とぼけた中年男・スズキタゴサク。刑事の追求をのらりくらりとはぐらかすなか、「十時に秋葉原で爆発がある」と予言するが… ...

  • 任侠楽団/今野敏 ユーモア任侠小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:任侠楽団 ・著者:今野敏 ・初版出版社:中央公論新社 ・初版発行日:2022/6/21 ◆おすすめ度◆ ・ユーモア任侠小説度:★★★★ ・ベテラン作家の安定感度:★★★ ・個性的なキャラクター度:★★★ ◆感想◆ 任侠シリーズの最新作は、交響楽団が舞台。楽団での内紛解決に、阿岐本親分が乗り出すが… 新作が出版されるのを楽しみにしている任侠シリーズ。安定の面白さです。 わかっちゃいる...

  • 競争の番人/新川帆立 お仕事小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:競争の番人 ・著者:新川帆立 ・初版出版社:講談社 ・初版発行日:2022/5/11 ◆おすすめ度◆ ・女性の女性による女性のためのお仕事小説度:★★★ ・コメディだと思ったらやっぱりコメデでした度:★★★ ・新人離れのリーダビリティ度:★★★ ◆感想◆ 公正取引委員会の審査官・白熊楓が、仕事や恋に悩み立ち向かうお仕事小説。 これは女性向けのお仕事小説ですね。 公正取引委員会という...

  • のぞく図鑑 穴: 気になるコレクション/宮田珠己 図鑑の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:のぞく図鑑 穴: 気になるコレクション ・著者:宮田珠己 ・初版出版社:小学館 ・初版発行日:2022/6/15 ◆おすすめ度◆ ・小学生向け図鑑度:★★★★ ・とにかく『穴』度:★★★★ ・巻末の問題は4問正解でした度:★★★ ◆感想◆ 世界中の『穴』を集めた図鑑。 洞窟や火山の穴や鉱山の穴、5円玉の穴やブラックホールや地下トンネルと、あらゆる穴の集大成。 著者らしいヘンテコな図鑑ですね...

  • 脱北航路/月村了衛 海洋冒険小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:脱北航路 ・著者:月村了衛 ・初版出版社:幻冬舎 ・初版発行日:2022/4/13 ◆おすすめ度◆ ・ハラハラドキドキ海洋冒険小説度:★★★★ ・はじめから終わりまでクライマックス度:★★★★ ・ジャック・ヒギンズの訃報が…度:★★★★ ◆感想◆ 北朝鮮で大規模な軍事演習が行なわれようとしているさなか、政治局の上佐が、一人の女性を秘密裏に施設から連れ出そうとしていた… 北朝鮮による拉致...

  • ビブリア古書堂の事件手帖III ~扉子と虚ろな夢~/三上延 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:ビブリア古書堂の事件手帖III ~扉子と虚ろな夢~ ・著者:三上延 ・初版出版社:KADOKAWA ・初版発行日:2022/3/25 ◆おすすめ度◆ ・古書にまつわるミステリー小説度:★★★ ・謎にグイグイ迫る扉子度:★★★ ・篠川智恵子、怖いですねえ度:★★★★ ◆感想◆ 古書店の跡取り息子の死により遺された約千冊の蔵書。その古書に隠された謎をめぐって、篠川扉子がいよいよ本領発揮か!? ビブリア...

  • 香君/上橋菜穂子 ファンタジー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:香君 上 西から来た少女 :香君 下 遥かな道 ・著者:上橋菜穂子 ・初版出版社:文藝春秋 ・初版発行日:上 2022/3/24 下 2022/3/24 ◆おすすめ度◆ ・一気読みのファンタジー小説度:★★★★★ ・現代に通じる社会の仕組み度:★★★★ ・特異な能力を持つ少女の苦悩と決断度:★★★★ ・学校で教わるより解る生物多様性の重要さ度:★★★★★ ◆感想◆ 類まれな嗅覚を持つ少女・アイシャ。植...

  • 寝る脳は風邪をひかない/池谷裕二 科学読み物の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:寝る脳は風邪をひかない ・著者:池谷裕二 ・初版出版社:扶桑社 ・初版発行日:2022/1/30 ◆おすすめ度◆ ・目からウロコの科学読み物度:★★★ ・おもしろ科学エッセイ度:★★★ ◆感想◆ 『週刊エコノミスト』に14年間連載していたエッセイから、「脳」「遺伝子」「AI」などのテーマごとに抜粋した科学エッセイ集。 仕事に役立つ「ツァイガルニク効果」とか、 DNA合成装置を用いて情...

  • プロジェクト・ヘイル・メアリー/アンディ・ウィアー SF小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:プロジェクト・ヘイル・メアリー ・著者:アンディ・ウィアー ・初版出版社:早川書房 ・初版発行日:上 2021/12/16 下 2021/12/16 ◆おすすめ度◆ ・宇宙船を舞台としたSF小説度:★★★★ ・危機に次ぐ危機度:★★★★★ ・友情物語度:★★★★★ ◆感想◆ 宇宙船の中で一人目を覚ました主人公。しかし、そこがどこなのか、自分は何者なのかも思い出せすにいた… 「ここはどこ、私はだれ?」み...

  • 愚かな薔薇/恩田陸 ファンタジー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:愚かな薔薇 ・著者:恩田陸 ・初版出版社:徳間書店 ・初版発行日:2021/12/23 ◆おすすめ度◆ ・ニューウェイブ吸血鬼小説度:★★★★ ・ホラー&伝奇&SF&ファンタジー小説度:★★★ ・通過儀礼がエロチック度:★★★★★ ◆感想◆ 生まれ故郷の磐座を久しぶりに訪れた奈智。彼女はここで開催される「キャンプ」に参加するのだが… ニューウェイブな吸血鬼小説。ただそれだけじゃ終わらないのが...

  • 子供は怖い夢を見る/宇佐美まこと ファンタジー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:子供は怖い夢を見る ・著者:宇佐美まこと ・初版出版社:KADOKAWA ・初版発行日:2021/9/29 ◆おすすめ度◆ ・サスペンス&ホラー小説度:★★★★ ・SF&ファンタジー小説度:★★★★ ・「結末は決して口外しないでください」度:★★★★ ◆感想◆ いじめられっ子で学校でも孤立していた航は、転校生の蒼人と仲良くなる。どこか老成した蒼人には不思議な力があり… 主人公の航がいじめられっ...

  • 脳と人工知能をつないだら、人間の能力はどこまで拡張できるのか 脳AI融合の最前線/紺野大地 /池谷裕二 科学読み物

    ◆読んだ本◆ ・書名:脳と人工知能をつないだら、人間の能力はどこまで拡張できるのか 脳AI融合の最前線 ・著者:紺野大地 池谷裕二 ・初版出版社:講談社 ・初版発行日:2021/12/16 ◆おすすめ度◆ ・少年向け科学読み物度:★★★★ ・いよいよ脳とAIが融合する時代に度:★★★★ ・止まらないイーロン・マスクの野望度:★★★★ ◆感想◆ 脳とAIの最新技術について、過去、現在、未来に章立てして解説する科学読み物...

  • 同志少女よ、敵を撃て/逢坂冬馬 戦争アクション冒険小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:同志少女よ、敵を撃て ・著者:逢坂冬馬 ・初版出版社:早川書房 ・初版発行日:2021/11/17 ◆おすすめ度◆ ・戦争アクション冒険小説度:★★★★ ・狙撃兵となった少女の生き方度:★★★★ ・生々しい戦闘シーン度:★★★★ ◆感想◆ ソ連の寒村に住む少女セラフィマ。母親や家族同然の村人たちが、彼女の目の前でドイツ兵に殺されてしまう。復讐を誓ったセラフィマは狙撃兵となるが… 第二次...

  • ビタートラップ/月村了衛 サスペンス小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:ビタートラップ ・著者:月村了衛 ・初版出版社:実業之日本社 ・初版発行日:2021/10/29 ◆おすすめ度◆ ・シリアスなサスペンス小説度:★★★ ・ちょっとコミカル度:★★★ ・さらに純愛小説度:★★★ ◆感想◆ シリアスなスパイ小説かと思ったらコミカルな展開もあって、さらには純愛小説の趣きもあるというカメレオンサスペンス小説。サラッと読めます。 リンク...

  • アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険/宮田珠己 旅行記の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険 ・著者:宮田珠己 ・初版出版社:大福書林 ・初版発行日:2021/10/11 ◆おすすめ度◆ ・ほら話旅行記度:★★★ ・奇っ怪な動植物がてんこ盛り度:★★★★ ・冒険小説好きの少年むけ度:★★★★ ◆感想◆ 不思議な実がなるバロメッツや美人果、恐怖の植物マンドラゴラ、アマゾニアや犬頭人など、奇っ怪な動植物がてんこ盛りの大ボラ冒険小説。 挿絵や装丁...

  • 存在しない時間の中で/山田宗樹 SF小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:存在しない時間の中で ・著者:山田宗樹 ・初版出版社:角川春樹事務所 ・初版発行日:2021/8/10 ◆おすすめ度◆ ・設定はハードSF小説度:★★★★ ・内容はファンタジー小説度:★★★★★ ・度肝を抜く大胆な展開度:★★★★ ・「これからどうなる?」が止まらない度:★★★★★ ◆感想◆ 天文数物研究機構の若手が集まったセミナーグループ。いつものようにメンバーが講義を始めようとすると、一人...

  • 南アルプス山岳救助隊K-9 異形の山/樋口明雄 山岳冒険小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:南アルプス山岳救助隊K-9 異形の山 ・著者:樋口明雄 ・初版出版社:徳間書店 ・初版発行日:2021/9/8 ◆おすすめ度◆ ・山岳冒険小説度:★★★★ ・「雪男?」の正体は度:★★★★ ・YouTuberもビビらせる北岳度:★★★★ ◆感想◆ 北岳の山小屋が荒らされる事件が発生。山岳救助隊が向かうと、そこは厨房や食料が荒らされ、大きな裸足の足跡が… いつもの山岳冒険小説だと思っていたら、出だ...

  • 透明な螺旋/東野圭吾 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:透明な螺旋 ・著者:東野圭吾 ・初版出版社:文藝春秋 ・初版発行日:2021/9/3 ◆おすすめ度◆ ・ミステリー小説度:★★★ ・母親と子供のつながり度:★★★ ・優しいガリレオ度:★★★ ◆感想◆ 母を病気で亡くした島内園香は、勤める花屋の客だった上辻亮太と交際するようになる。自信に満ち溢れて、迷いを感じさせない亮太は、とても頼もしく思えたが… ガリレオシリーズの第十作。 本書...

  • ストレイドッグス/樋口明雄 ハードボイルド小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:ストレイドッグス ・著者:樋口明雄 ・初版出版社:祥伝社 ・初版発行日:2021/8/11 ◆おすすめ度◆ ・リリカルなハードボイルド小説度:★★★★ ・ノスタルジックな青春小説度:★★★★ ・裏表紙の紹介文を読んだだけで泣けそう度:★★★★ ◆感想◆ 昭和40年、米軍岩国基地の近くで育った3人の高校生。気性の荒いアキラとジン。いじめられっ子のノンタ。何故か気の合った3人だが… 3人の少年...

  • 機龍警察 白骨街道/月村了衛 アクション&警察小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:機龍警察 白骨街道 ・著者:月村了衛 ・初版出版社:早川書房 ・初版発行日:2021/8/18 ◆おすすめ度◆ ・ハラハラ・ドキドキ冒険小説度:★★★★★ ・誰が何をの警察小説度:★★★★ ・パワードスーツSFアクション小説度:★★★★★ ・夕方に読みはじめると徹夜になっちゃいます度:★★★★★ ◆感想◆ 国産機甲兵装の機密情報を持ち出し逃走していた男が、ミャンマーで身柄を拘束される。姿たち警視...

  • 侠飯7 激ウマ張り込み篇/福澤徹三 グルメ小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:侠飯7 激ウマ張り込み篇 ・著者:福澤徹三 ・初版出版社:文藝春秋 ・初版発行日:2021/8/3 ◆おすすめ度◆ ・お腹が空く任侠グルメ小説度:★★★★ ・警察小説の一面も度:★★★ ・思わず作ってみたくなる料理度:★★★★ ◆感想◆ 失敗続きで凹んでいた新米刑事・乾正悟は、身分秘匿捜査を命令されるが… 人気の『侠飯』シリーズ第7巻。 身分秘匿捜査を命令された刑事の乾正悟は、外見はヤ...

  • 還らざる聖域/樋口明雄 冒険小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:還らざる聖域 ・著者:樋口明雄 ・初版出版社:角川春樹事務所 ・初版発行日:2021/6/15 ◆おすすめ度◆ ・ハラハラドキドキ冒険小説度度:★★★★ ・やったりやられたりのアクション小説度度:★★★★ ・大胆な設定だけど舞台は屋久島だけなのが効果的度:★★★★ ◆感想◆ 屋久島の夜の砂浜、ウミガメの産卵を見ようと集まっていた人たちは、海から上陸してきた北朝鮮特殊作戦部隊の兵士に遭遇...

  • 任侠シネマ/今野敏 ユーモア任侠小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:任侠シネマ ・著者:今野敏 ・初版出版社:中央公論新社 ・初版発行日:2020/5/19 ◆おすすめ度◆ ・一気読みのユーモア任侠シリーズ度:★★★★★ ・個性的なキャラクター度:★★★★ ・ヤクザが企業再建のギャップ萌え度:★★★★★ ◆感想◆ 昔気質の阿岐本組長が率いる、こぢんまりした阿岐本組。組長の道楽?で、映画館の再建に手を出すが… 「今野敏の任侠シリーズが面白い」という話を小耳...

  • 非弁護人/月村了衛 サスペンス小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:非弁護人 ・著者:月村了衛 ・初版出版社:徳間書店 ・初版発行日:2021/4/30 ◆おすすめ度◆ ・ピカレスク小説度:★★★★ ・リーガル・サスペンス度:★★★★ ・目には目を、極重悪人には非弁護人を度:★★★★ ◆感想◆ 検事をしていたときの法律知識を駆使してヤクザの尻拭いをし、裏世界で「非弁護人」といわれてもてはやされている宗光。ふとしたきっかけで知り合ったパキスタン人少年から...

  • 白鳥とコウモリ/東野圭吾 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:白鳥とコウモリ ・著者:東野圭吾 ・初版出版社:幻冬舎 ・初版発行日:2021/4/7 ◆おすすめ度◆ ・一気読みのミステリー小説度:★★★★ ・ベテランのテクニック度:★★★★ ・謎は最大の味付け度:★★★★ ◆感想◆ 弁護士が殺害され、一人の男が犯行を自供する。さらに過去の事件まで自供し、事件は解決したかに思えたが… 書けば売れる著者のミステリー小説。 その読者を飽きさせない文章...

  • 神様の御用人9,10/浅葉なつ ライトノベルの感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:神様の御用人9,10 ・著者:浅葉なつ ・初版出版社:KADOKAWA ・初版発行日:9巻 2020/12/25 10巻 2021/3/25 ◆おすすめ度◆ ・ユニークなライトノベル度:★★★★★ ・人間臭い神様たち度:★★★★★ ・区切りにふさわしいオール神様な展開度:★★★★ ・始まりも終わりも「抹茶パフェ」度:★★★★ ◆感想◆ 日本各地で頻発する地震。「気になることがある」と言い残して黄金は行方不明になってしま...

  • 魂手形 三島屋変調百物語七之続/宮部みゆき 怪談小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:魂手形 三島屋変調百物語七之続 ・著者:宮部みゆき ・初版出版社:KADOKAWA ・初版発行日:2021/3/26 ◆おすすめ度◆ ・江戸時代怪談話度:★★★★ ・飽きさせない百物語度:★★★★ ・シリーズに不穏な気配も度:★★★★ ◆感想◆ 「三島屋」シリーズの第7巻。 衝撃的な『火焔太鼓』、母の想いが重い『一途の念』、なさぬ仲ほど愛が深い『魂手形』の中編3編。 いまさら面白さを言う必要もな...

  • 灰の劇場/恩田陸 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:灰の劇場 ・著者:恩田陸 ・初版出版社:河出書房新社 ・初版発行日:2021/2/16 ◆おすすめ度◆ ・過去と現在と未来、現実と虚構が混在度:★★★ ・著者の小説作法が垣間見える度:★★★ ・人生に絶望を感じる瞬間度:★★★★ ◆感想◆ 小説家になりたての若い著者が目にした、二人の女性が飛び降り自殺したという新聞記事。いったい彼女たちに何があったのか… 二人の女性が自殺したことに関...

  • ボニン浄土/宇佐美まこと 漂流記+αの感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:ボニン浄土 ・著者:宇佐美まこと ・初版出版社:小学館 ・初版発行日:2020/6/16 ◆おすすめ度◆ ・江戸時代漂流記度:★★★★ ・過去から受け継がれる念い度:★★★★ ・全て決着させる几帳面な著者度:★★★ ◆感想◆ 1840年、気仙沼から出航した観音丸は大嵐に遭遇し漂流してしまう。五十日以上漂流し、水主たちは瀕死の状態になるが… 前半は、漂流の末にボニン・アイランド(現在の小笠...

  • コロナと潜水服/奥田英朗 ファンタジー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:コロナと潜水服 ・著者:奥田英朗 ・初版出版社:光文社 ・初版発行日:2020/12/30 ◆おすすめ度◆ ・心温まるファンタジー短編集度:★★★★ ・人生は悲喜こもごも度:★★★★ ◆感想◆ ファンタジックな設定の心温まる短編集。 平易なのに、心に染み入る文章。 くすっと笑わせて。ほろっと泣かせたり。 もうベテランのテクニックに弄ばれるまま、されるがまま、読者のハートは著者の思い...

  • 南アルプス山岳救助隊K-9 風の渓/樋口明雄 山岳小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:南アルプス山岳救助隊K-9 風の渓 ・著者:樋口明雄 ・初版出版社:徳間書店 ・初版発行日:2020/11/6 ◆おすすめ度◆ ・ハラハラ・ドキドキ山岳小説度:★★★★ ・心を閉ざした少年の再生度:★★★★★ ・ちょっと出来すぎだけど山が舞台だと許せます度:★★★★ ◆感想◆ 山崎美和子(42)と中江悠人(13)の救助要請が南アルプス山岳救助隊に入る。二人は救助されるが、軽症だった悠人は隊員の呼...

  • ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人/東野圭吾 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人 ・著者:東野圭吾 ・初版出版社:光文社 ・初版発行日:2020/11/30 ◆おすすめ度◆ ・ユーモアミステリー度:★★★ ・ユニークな探偵役度:★★★ ・『幻脳ラビリンス』を読んでみたい度:★★★★ ◆感想◆ 警察からの電話で、一人暮らしの父の死を知らされた神尾真世。慌てて故郷の町に帰り、警察署へ行くが… 田舎町で起きた殺人事件。 なくなった...

  • ソナンと空人 全4巻/沢村凜 ファンタジー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:王都の落伍者 ―ソナンと空人1― 鬼絹の姫 ―ソナンと空人2― 運命の逆流 ―ソナンと空人3― 朱く照る丘 ―ソナンと空人4― ・著者:沢村凜 ・初版出版社:新潮社 ・初版発行日:第1巻,第2巻 2020/9/29 第3巻,第4巻 2020/10/28 ◆おすすめ度◆ ・ファンタジー小説と思いきや度:★★★★ ・まるで上杉鷹山みたいと思いきや度:★★★★★ ・はたまた恋愛小説か冒険小説...

  • 脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬/池谷裕二 科学読み物の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬 ・著者:池谷裕二 ・初版出版社:朝日新聞出版 ・初版発行日:2020/10/7 ◆おすすめ度◆ ・おもしろ科学エッセイ度:★★★ ・脳と身体の不思議度:★★★ ・人に話したくなる度:★★★ ◆感想◆ 最新科学論文の中から著者が選んだものをわかりやすく紹介する科学読み物。シリーズの第3弾です。 脳にとって、美人を見るのは「報酬」だけど、ブサイク...

  • ムシカ 鎮虫譜/井上真偽 パニック小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:ムシカ 鎮虫譜 ・著者:井上真偽 ・初版出版社:実業之日本社 ・初版発行日:2020/9/11 ◆おすすめ度◆ ・昆虫パニック小説度:★★★★ ・マニアックミステリー小説度:★★★ ・若者は壁を乗り越えられるか度:★★★ ◆感想◆ 音楽大学に通う仲良しグループが、気分転換のため無人島に行く。そこで彼らが遭遇したのは襲い来る虫の大群だった… 帯には「パニックホラー&本格ミステリ&青春冒険...

  • 我々は、みな孤独である/貴志祐介 ホラー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:我々は、みな孤独である ・著者:貴志祐介 ・初版出版社:角川春樹事務所 ・初版発行日:2020/9/15 ◆おすすめ度◆ ・輪廻転生なホラー小説度:★★★★ ・サイキックなオカルト小説度:★★★ ・暴力行為が強烈なノワール小説度:★★★★ ◆感想◆ 探偵の茶畑は、「前世で自分を殺した犯人を捜してほしい」という依頼を受ける。前世などあるわけがないと思っていた茶畑は、依頼人の正気を疑うのだ...

  • 少年と犬/馳星周 ロードノベルの感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:少年と犬 ・著者:馳星周 ・初版出版社:文藝春秋 ・初版発行日:2020/5/15 ◆おすすめ度◆ ・犬が主役のロードノベル度:★★★★ ・人の心に寄り添う犬が超賢い度:★★★★ ・犬を飼いたくなる度:★★★★ ◆感想◆ 野良犬「多聞」が様々な人達と出会いながら南へと旅する、犬が主役のロードノベル。 「多聞」が出会うのは、窃盗団の男、関係の悪化した夫婦、風俗で働く女、引退した猟師など...

  • 約束の果て 黒と紫の国/高丘哲次 ダークファンタジーの感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:約束の果て 黒と紫の国 ・著者:高丘哲次 ・初版出版社:新潮社 ・初版発行日:2020/3/25 ◆おすすめ度◆ ・ダークファンタジー小説度:★★★★ ・ボーイ・ミーツ・ガール度:★★★ ・SFかホラーかアクションか度:★★★★ ◆感想◆ 大国・伍州で発掘された矢型の装飾品。そのいわれを調査するうち、フィクションだと思われてきた、伝説の国・壙(こう)と臷南(じなん)の王を巡る摩訶不思議な物語...

  • スキマワラシ/恩田陸 ファンタジー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:スキマワラシ ・著者:恩田陸 ・初版出版社:集英社 ・初版発行日:2020/8/5 ◆おすすめ度◆ ・ホラーっぽいファンタジー小説度:★★★ ・最後まで読んでも掴みきれない結末度:★★★ ・楽しむのに「恩田陸力」が必要度:★★★ ◆感想◆ 映像記憶能力を持つ兄と、物の持つ記憶を読み取ることができる弟が、特定のタイルに激しい思いを見つけ出す… 恩田陸らしい、開かれた結末のファンタジー...

  • 鬼憑き十兵衛/大塚已愛 時代伝奇小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:鬼憑き十兵衛 ・著者:大塚已愛 ・初版出版社:新潮社 ・初版発行日:2019/3/22 ◆おすすめ度◆ ・おどろおどろしい時代伝奇小説度:★★★★ ・ユニークなキャラクター度:★★★★ ・斬りまくる十兵衛度:★★★★ ◆感想◆ 武芸者・松山主水が殺される。松山主水の隠し子・十兵衛は、奇妙な出会いで道連れになった「鬼」とともに、殺された父の仇を取ろうとするが… 人外の生き物や妖術もバンバ...

  • ビブリア古書堂の事件手帖II ~扉子と空白の時~/三上延 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:ビブリア古書堂の事件手帖II ~扉子と空白の時~ ・著者:三上延 ・初版出版社:KADOKAWA メディアワークス文庫 ・初版発行日:2020/7/18 ◆おすすめ度◆ ・古書にまつわるミステリー小説度:★★★★ ・横溝正史っぽい凝った構成度:★★★★ ・おばあちゃん(篠川智恵子)と孫(篠川智扉子)が急接近度:★★★ ・夫婦(篠川栞子と大輔)はラブラブ継続度:★★★★ ◆感想◆ 横溝正史の幻の作品といわ...

  • 三体Ⅱ 黒暗森林 SF小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:三体Ⅱ 黒暗森林 ・著者:劉慈欣 ・初版出版社:早川書房 ・初版発行日:上: 2020/6/18 下: 2020/6/18 ◆おすすめ度◆ ・壮大なスケールのSF&ファンタジー小説度:★★ ・ドラマチックな展開度:★★★ ・ユニークな設定度:★★★ ◆感想◆ 『三体』三部作の第二部。 巨大艦隊で地球に侵攻してくる三体人。地球より遥かに進んでいるテクノロジーを持つ彼らに対抗するため、「面壁者」を選抜、...

  • きたきた捕物帖/宮部みゆき 時代小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:きたきた捕物帖 ・著者:宮部みゆき ・初版出版社:PHP研究所 ・初版発行日:2020/5/29 ◆おすすめ度◆ ・ほのぼの時代小説度:★★★★ ・キャラクターが素晴らしい度:★★★★ ・『陰徳あれば陽報あり』な人間関係がステキ度:★★★★★ ◆感想◆ 本所深川を舞台に、不思議な出来事や事件を、見習い岡っ引きの北一が解決していくほのぼの時代小説。 『桜ほうさら』や『初ものがたり』ともちょ...

  • ニッポン脱力神さま図鑑/宮田珠己 写真集の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:ニッポン脱力神さま図鑑 ・著者:宮田珠己 ・初版出版社:廣済堂出版 ・初版発行日:2020/5/27 ◆おすすめ度◆ ・ユニークな神さま写真集度:★★★★ ・ヘタウマぶりが異次元な神さま度:★★★★ ・子供が見たら泣きそうな神さま度:★★★ ◆感想◆ 日本の各地にある神様のうち、「田の神さあ」「鬼コ」「国東仁王さま」「鹿児島仁王どん」「人形道祖神」「肥前狛犬」の6つについて、そのヘタウ...

  • きのうの春で、君を待つ/八目迷 恋愛小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:きのうの春で、君を待つ ・著者:八目迷 ・初版出版社:小学館 ・初版発行日:2020/4/17 ◆おすすめ度◆ ・激甘恋愛小説度:★★★★ ・ファンタジックな設定がファンタスティック度:★★★ ・とっても一途な主人公度:★★★★ ◆感想◆ 東京から、かつて住んでいた離島・袖島に家出してきた船見カナエ。そこで幼馴染の保科あかりと出会うが… 前作『夏へのトンネル、さよならの出口』が青春ど...

  • 侠飯/福澤徹三 グルメ小説

    ◆読んだ本◆ ・書名:侠飯 ・著者:福澤徹三 ・初版出版社:文藝春秋 ・初版発行日:2014/12/4 ◆おすすめ度◆ ・ユニークな任侠グルメ小説度:★★★★★ ・思わず作ってみたくなる料理度:★★★★ ・就活する大学生への人生訓度:★★★ ◆感想◆ 就職活動をする良太は、偶然ヤクザの抗争に巻き込まれる。組長の柳刃に脅され、近くの自宅マンションに柳刃を匿うことになるが… テレビドラマ化や漫画化された任侠グル...

  • 無人島に生きる十六人/須川邦彦 冒険実話の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:無人島に生きる十六人 ・著者:須川邦彦 ・初版出版社:講談社 ・初版発行日:1943年 ◆おすすめ度◆ ・和製『十五少年漂流記』度:★★★★ ・ハラハラドキドキうるうるのサバイバル生活度:★★★★ ・昔の人は立派です度:★★★ ◆感想◆ 明治32年、日本の帆船・龍睡丸が時化にあい難破。近くの無人島に十六人が上陸しサバイバル生活を送ることに。この実話を、少年向け冒険小説ふうに記した物...

  • 暗鬼夜行/月村了衛 サスペンス小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:暗鬼夜行 ・著者:月村了衛 ・初版出版社:毎日新聞出版 ・初版発行日:2020/4/20 ◆おすすめ度◆ ・中学校を舞台にしたサスペンス小説度:★★★ ・事件はどんどん迷宮に度:★★★ ・終盤で印象が一変してびっくり度:★★★★★ ◆感想◆ 薮内三枝子の読書感想文が、駒鳥中学の優秀作として読書感想文コンクールに出品される。その感想文に「盗作」の疑惑が… 中学校を舞台にした、読書感想文...

  • タイタン/野崎まど SF小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:タイタン ・著者:野崎まど ・初版出版社:講談社 ・初版発行日:2020/4/22 ◆おすすめ度◆ ・人工知能SF小説度:★★★ ・意表を突く展開度:★★★ ・仕事とは何か度:★★★ ◆感想◆ 戦争はなくなり、仕事から開放され、飢えることもなく、好きなことを好きなだけできる自由な世界。そんな世界を支えている人工知能・タイタンにトラブルが起きる… 鬼才と言う言葉が似合う野崎まどの新作は...

  • 予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」/ダン・アリエリー ノンフィクションの感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 ・著者:ダン・アリエリー ・初版出版社:早川書房 ・初版発行日:2013/8/23 ◆おすすめ度◆ ・豊富な事例と実験の行動経済学入門書度:★★★★ ・目から鱗の不合理な心理度:★★ ・今まさに「共有地の悲劇」が度:★★★ ・買い占めする人には「十戒」を読ませろ度:★★★ ◆感想◆ 人間の決断は情報に基づいた合理的なもの...

  • 罪人の選択/貴志祐介 SF小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:罪人の選択 ・著者:貴志祐介 ・初版出版社:文藝春秋 ・初版発行日:2020/3/27 ◆おすすめ度◆ ・ちょっと前のSFなのに「今」を感じるSF小説度:★★★★ ・バラエティに富んだ作風度:★★★ ・ドキドキのサスペンス度:★★★ ◆感想◆ 1987年から2017年にかけて発表された短編集。 SF3篇とミステリー1篇。 『夜の記憶』 若さと瑞々しさを感じるSF小説。 海中をさまよう生物の思索的パー...

  • クスノキの番人/東野圭吾 人間ドラマ小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:クスノキの番人 ・著者:東野圭吾 ・初版出版社:実業之日本社 ・初版発行日:2020/3/17 ◆おすすめ度◆ ・心あたたまる人間ドラマ度:★★★★ ・クスノキの謎とは何?度:★★★★ ・主人公の玲斗、ちょっと大人になる度:★★★ ◆感想◆ 職場を解雇され、やさぐれた気分で盗みを働いた主人公の玲斗。逮捕され、起訴を待つ身となった彼に、千舟と名乗る女性が現れて… 千舟と名乗る女性は玲斗...

  • 残業禁止/荒木源 お仕事小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:残業禁止 ・著者:荒木源 ・初版出版社:KADOKAWA ・初版発行日:2019/9/21 ◆おすすめ度◆ ・お仕事小説 建設業現場編度:★★★★ ・現場監督に超おすすめ度:★★★★★ ・働き方改革の実現へ向けて度:★★★★ ◆感想◆ チェリーホテル・横浜ベイサイド新築工事の現場事務所長である成瀬和正。人員不足に短納期、副所長の大田が倒れるなど気苦労が絶えない業務のさなか、長時間残業の規制も厳し...

  • 膠着/今野敏 お仕事小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:膠着 ・著者:今野敏 ・初版出版社:中央公論新社 ・初版発行日:2006/10/1 ◆おすすめ度◆ ・軽めのお仕事小説度:★★★ ・珍接着剤の開発プロジェクト度:★★★ ・明日の仕事の活力になる度:★★★ ◆感想◆ 老舗の糊メーカーに就職した丸橋啓太は、やり手の営業・本庄ともに、新しい接着剤のプロジェクトチームへ参加することになるが… 営業の新人・丸橋啓太とやり手の本庄がメインの、...

  • 准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき/澤村御影 ユーモアミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき ・著者:澤村御影 ・初版出版社:KADOKAWA ・初版発行日:2018/11/22 ◆おすすめ度◆ ・ユーモアミステリー小説度:★★★ ・本格推理/民俗学的薀蓄度:★★ ・笑える凸凹コンビ/愉快なホームズとワトソン度:★★★ ◆感想◆ 民俗学者の高槻彰良准教授が、学生アルバイトの深町尚哉と怪事件の謎に迫るミステリー短編連作集。 「第一章 いないはず...

  • 地面師たち/新庄耕 クライムノベルの感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:地面師たち ・著者:新庄耕 ・初版出版社:集英社 ・初版発行日:2019/12/5 ◆おすすめ度◆ ・クライムノベル度:★★★ ・地面師たちのびっくりな詐欺の手口度:★★★ ・詐欺師たちの執念と狂気度:★★★ ◆感想◆ 積水ハウスが地面師に55億円以上を騙し取られるという詐欺事件を題材にした、リアルなクライムノベル。 以前「地面師」という本が面白いらしい、という噂を聞きつけて調べたと...

  • ドミノin上海/恩田陸 ドタバタエンターテイメント小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:ドミノin上海 ・著者:恩田陸 ・初版出版社:KADOKAWA ・初版発行日:2020/2/4 ◆おすすめ度◆ ・ドタバタエンターテイメント度:★★★★ ・ユニークな登場たち全員が主人公度:★★★★ ・所々で発作的に大笑い度:★★★★ ◆感想◆ 上海で一番早い寿司デリバリーを目指す市橋健児。訳ありのアートを制作した現代美術家の毛沢山。愛するイグアナを料理されてしまったホラー映画監督のフィリップ。...

  • 雲神様の箱/円堂豆子 ファンタジー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:雲神様の箱 ・著者:円堂豆子 ・初版出版社:KADOKAWA ・初版発行日:2020/1/23 ◆おすすめ度◆ ・大人でも面白いファンタジー小説度:★★★★ ・主人公の少女・セイレンの成長(本巻では成長した感じはしませんが)物語度:★★★ ・スリルとアクション度:★★★ ◆感想◆ 古代の日本を舞台にしたファンタジー小説。 霊山に棲む『土雲の一族』の少女セイレン。ある日一族の長から、下界に棲む...

  • 幻夏/太田愛 サスペンス小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:幻夏 ・著者:太田愛 ・初版出版社:角川書店 ・初版発行日:2013/10/29 ◆おすすめ度◆ ・叙情的ミステリー小説度:★★ ・郷愁漂うサスペンス度:★★★ ・冤罪の責任は誰が取る?度:★★★ ◆感想◆ 探偵の鑓水に、23年前に失踪した息子の尚を探してほしいとの依頼が舞い込む。依頼した母親の香苗は、鑓水に家の中を案内し鍵を渡すと、そのまま姿を消してしまった… 23年前に失踪した尚は...

  • ノースライト/横山秀夫 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:ノースライト ・著者:横山秀夫 ・初版出版社:新潮社 ・初版発行日:2019/2/22 ◆おすすめ度◆ ・おじさんのためのおとぎ話的ミステリー度:★★★★ ・建築家ブルーノ・タウトに詳しくなる度:★★★★ ・そうは問屋が卸しちゃうラスト度:★★★★ ◆感想◆ 建築士の青瀬は、自身が手掛けたY邸に誰も住んでいないのを目の当たりにした。ただ窓に向かって置かれた「タウトの椅子」が一脚あるばかり...

  • 犯罪者/太田愛 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:犯罪者 ・著者:太田愛 ・初版出版社:角川書店 ・初版発行日:2012/9/26 ◆おすすめ度◆ ・社会派のミステリー小説度:★★★★ ・ハラハラドキドキのサスペンス度:★★★★ ・二転三転で一気読み度:★★★★ ◆感想◆ 4人が殺害された通り魔事件。犯人に狙われながら、ただ一人助かった修司は、見知らぬ男から「あと十日。十日、生き延びれば助かる。生き延びてくれ。君が最後の一人なんだ」と声...

  • むかしむかしあるところに、死体がありました。/青柳碧人 ミステリー小説の感想

    ◆読んだ本◆ ・書名:むかしむかしあるところに、死体がありました。 ・著者:青柳碧人 ・初版出版社:双葉社 ・初版発行日:2019/4/17 ◆おすすめ度◆ ・奇抜な本格ミステリー度:★★★ ・日本昔ばなしのユニークなアレンジ度:★★★ ・けっこう登場人物がブラックです度:★★★ ◆感想◆ 「一寸法師」「花咲かじいさん」などの昔ばなしを、ミステリーにアレンジした、ユニークな短編ミステリー小説。 「一寸法師...

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